劇団れなっちによる「ロミオ&ジュリエット」を見た。全て48グループのメンバーによる公演で、キャストは白組公演と黒組公演とで分かれている。私が見たのは白組で、主役の二人はロミオ=神志那結衣(以下じーな)、ジュリエット=岡田奈々(以下なぁちゃん)という組み合わせ。最初にこのキャストを知ったとき、ジュリエットになぁちゃんというのが意外だったのだが、実際に始まってみると、なるほどこういうことかと納得する翻案がなされていた。

シェイクスピアの原作にある設定はところどころ変えられている。元はモンタギュー家とキャピュレット家それぞれの対立を越えて両家の若きロミオとジュリエットが愛し合う悲恋の話であるが、今回はそれが真逆で、仲の良い両家であるにもかかわらず、ロミオとジュリエットは仲が悪い。そしてジュリエットは伝統的な乙女チックなヒロインではなく、言葉荒く「男勝り」な性格の持ち主で、ロミオと喧嘩ばかりしているのだ。ボーイッシュな雰囲気もあるなぁちゃんにジュリエットの役を配したのはこういうことか、と納得した。

このような大きな設定の変更があるものの、有名なバルコニーの場面もあるし、そしてやはり最後は悲恋としてまとまる。仲の悪かった二人は実は素直になれていなかったのであり、本心を打ち明けて二人は強く結びつく。が、それが街で起こる事件によって阻まれ、その障壁を乗り越えようとするのである。ところどころ時事ネタやギャグを織り交ぜたり、『ハムレット』のセリフが挿入されるなど、パロディの要素もある。また、メインの二人以外の脇役、ベンヴォーリオ、バルサザー、ティボルトらのエピソードもメインの物語に負けない存在感があり、複数の物語の伏線が最後は一つに結実する。全体的に凝った物語となっている。

48メンバーに舞台役者としてあまり要求するのは酷なのかもしれないが、劇場で見る舞台という観点からすると、正直に言えば、滑舌がいま一つのところもあり、セリフが聞き取りづらいところもあった。とはいえ、じーなは中々の演技力を見せていたし、なぁちゃんの演技も力強かった。劇本編終了の後はちょっとしたライブが行われ、そこでは写真撮影が許可された。以下、その一場面である。

劇団れなっち

充実した公演であった。