2013年05月

2013年05月31日

【映画】 鍵泥棒のメソッド(2012)

 何気ない出来事の積み重ねなのに、いつのまにか大変な非日常へと発展していく内田けんじ監督の脚本。最新作「鍵泥棒のメソッド」は、最初にキャラクターが入れ替わるという大きな仕掛けをした上で、そこから始まる物語を日常という時間に溶かし込みながら、内田監督らしい展開の美学へと落とし込んでいる野心的な作品。堺雅人、香川照之という芸達者同士のクールな火花が散る演技合戦も見ものだ。

★DVD


 観客の予想をもののみごとに裏切ってくれた前作と前々作に比べて、比較的落ち着いた語り口だが、1分先が全く読めないのは相変わらず。観客が画面に釘付けになるのも無理はない。

 売れない役者の桜井武史(堺雅人)が、ほとんどからっぽの財布から銭湯のサービス券を見つけたのがそもそもの始まり。常連さんでにぎわう銭湯に入っていくと、あまりこの場にふさわしくなさそうな男が入ってきた。実は本物の殺し屋で、仕事の途中に渋滞に捕まってしまい、汗を流そうと銭湯に立ち寄った男、コンドウ(香川照之)だったのだ。
 ところが、床に落ちていた石けんに滑って転び、頭部を強打。その場に倒れ込んでしまった。それを横から見ていた桜井。どうしてそんな機転が働いたのか分からないが、コンドウの手から転げ落ちた脱衣箱の鍵と自分の鍵をすっと入れ替えたのだ。少なくとも自分よりは金を持っているだろうと考えたのだろう。実際、コンドウは売れっ子の殺し屋なので、大金を持っており、それを自分のものにしてしまった。驚く友達をよそに、借金を返しまくる桜井。念のため、病院にコンドウを見舞うと、コンドウはまったくの記憶喪失に陥っていた。持っていた脱衣箱の鍵から判断して、銭湯にいた人や病院の関係者は、彼を桜井だと認識している。本当の桜井は、このまま入れ替わり続けることをもくろんだ。

 豪華なマンションと上質な衣類、充実した家具、調度品。戸惑いつつも新しい生活に慣れ始める桜井だが、キャラクターを乗っ取ったコンドウは伝説の殺し屋。新たな殺人の依頼を受けてしまい窮地に陥る。
 本物のコンドウは、桜井の自宅にあった演技論の本を見て、自分は役者だったのかと、戻らない記憶の中で自分を納得させ、真剣に演技の仕事に取り組むようになる。研究熱心で論理の組み立ても緻密なコンドウは、撮影現場でも、その真に迫った演技で頭角を現し始める。その桜井ことコンドウとたまたま出会ったのは出版社で女性編集長を務める香苗(広末涼子)。ある理由から、期限を決めて婚活に取り組んでいるまじめ一方の女性だった。コンドウの真摯な性格がなんとなく気になって、ついつい一緒にいることが多くなっていくのだ。

 物語はこうして運命的な絡み合いをした3人が、とんでもない事件に巻き込まれていくさまをおもしろおかしく描いていくのだが、役者志望の切なさや、殺し屋の美学も丹念に描いており、単なる喜劇ではない様相を呈している。

 特に3人のキャラクターの描かれ方が秀逸で、広末涼子扮する香苗は、堅くてまじめでスキのない女性だが、部下の編集者たちに突然「この日までに結婚します。ついては男性を紹介を」と指示するなど、突飛で少し変わったところがある。しかしそこも物語の中ではかわいらしさに昇華していくのである。適当に夫を見つけようとする香苗は男を見る目を持たないのかと思いきや、実は人間性を見抜く鋭い目の持ち主でもあるのだ。

 香川は貪欲にさまざまな役柄に挑戦している日本を代表する俳優。歌舞伎俳優、中車としても注目される存在だが、本作では、貧乏に耐えながらも演技を真摯に勉強する桜井の面と、クールにそして親身に仕事を遂行していくコンドウとしての面を、見事に演じ分けている。そして2つのキャラクターが、香川という俳優の身体を通じてつながっているという実感も観客に与えつつの演技である。

 堺は、突然生活が一変し、当惑の中にいる桜井を、しっかりと造形している。うれしいはずなのに所在なさげな桜井。コンドウの仕事ぶりを聞いて、尊敬の念まで抱いてしまいそうになる桜井。観客の目線と一番近いところにいながらも、突飛な体験は、彼の内面の何かを絶対的に変えていく。表面的にはほとんど分からない変化を、堺は明らかなかたちで演じて表現している。

 共演陣では、殺しを依頼してくる親分に扮した大人計画の荒川良々が絶品。一見チンピラキャラの彼が、冷酷だがどこか憎めない親分を体当たりで表現。生来の粗暴さが表に出ていて、新しい荒川像とも言える。
 荒川だけでなく、大谷亮介、池田成志、木野花、小野武彦ら演劇界でならした手練れの俳優陣が支えているのも、この作品を充実したものにすることに大きく貢献している。

 基本的には喜劇なので、心がどんな状態の時であっても、ただ物語のうねりに身を任せていれば良いだろう。それでいて、見終わった後は、見る前と全く違う場所に連れて行ってくれるエネルギーにあふれた作品である。

 映画「鍵泥棒のメソッド」は、日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞したほか、主役の3人が優秀主演男優賞(堺)、優秀助演男優賞(香川)、優秀助演女優賞(広末)を受賞。キネマ旬報ベストテンでは日本映画の脚本賞、読者選出作品賞、読者選出監督賞を受賞するなど、やはり内田脚本の素晴らしさが実証されたかたち。報知映画賞では作品賞、日刊スポーツ映画大賞では監督賞を受賞している。注目度はもっとも高かったと言えるだろう。早くも次回作が楽しみになってきた。

★映画「鍵泥棒のメソッド」予告編



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
鍵泥棒のメソッド
★Blu-ray


<主 演> 堺雅人、香川照之、広末涼子
<共 演> 荒川良々、森口瑤子、内田慈、大谷亮介、池田成志、ムロツヨシ、原金太郎、木野花、小野武彦
<監督・脚本> 内田けんじ
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

★ノベライズ本



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2013年05月30日

【舞台】 ナミヤ雑貨店の奇蹟(2013)

 雑貨店の主人が始めた悩み相談がいつしか2つの時代をつなぐというアイデアもさることながら、相談者や回答者、そしてたまたま雑貨店に立ち寄った人たちの人生が互いに絡み合い、ひとつの大きな物語に昇華していく様は、まさに希代の物語作家、東野圭吾の真骨頂。しかもそれが、「時空を超える」という文学的な表現が最も得意な演劇というメソッドで語られたとき、見る者がはっと息を呑むほど、リアルな感情として胸に迫ってくる。演劇集団キャラメルボックスの舞台「ナミヤ雑貨店の奇蹟」は、双方のメリットが互いを高め合うという幸せなマリアージュを果たした作品となった。

 キャラメルボックスは、映画化もされた「容疑者xの献身」を、2009年に舞台化。2012年にも再演しており、キャラメルと東野の関係性の良さは業界内でも注目されていた。
  「ナミヤ雑貨店の奇蹟」は東野圭吾が2011年に文芸誌で連載し、2012年に発売された小説。東野圭吾には「時生」というタイムトラベルものの傑作があるが、それに勝るとも劣らない時空の操り方で、新しい東野をも感じさせた作品だ。もともと「銀河旋律」「クロノス」「あした あなた あいたい」「ミス・ダンデライオン」「きみがいた時間 ぼくのいく時間」「南十字星(サザンクロス)駅で」などのタイムトラベルものを得意とし、その多くが再演されているキャラメルボックスにとって、「ナミヤ雑貨店の奇蹟」は運命的な小説だったと言っていい。

 同じ養護施設で育った敦也(多田直人)、翔子(渡邊安理)、幸平(筒井俊作)の3人は、ある家にコソ泥に入った後、逃走中に車が故障したため、「ナミヤ雑貨店」の看板が残る古い廃屋で一夜を過ごすことになった。廃屋なのに、ついさっきまで人がいたような不思議な温かみがあり、何十年も前の雑誌が置いてあったりもする。3人が不審がっていると、玄関からカサッと音がした。シャッターの郵便口から、何か紙が差し入れられたのだ。
 実はそれは誰かが投げ入れた悩みの相談。室内にあった雑誌の記事から、ここで営業していたナミヤ雑貨店の主人、浪矢雄治(西川浩幸)が、かつて住民たちの悩みの相談に答えていたことを知る。今も続いていると思って誰かが投げ入れたのだろうか。
 ちょっとした茶目っ気が起きて、3人はその相談に回答をする。回答はかつてのルールを守って、玄関横の牛乳箱に入れた。するとその直後にまた郵便口から封筒が入れられた。そこには今回答した内容に対する追加質問が書かれていた。
 思考停止する3人。返答が早すぎる。3人は実験を繰り返し、郵便口にだれもいないことを確認する。いったいだれが投げ入れているのか。今このときという時間ではないところからの封筒なのだろうか。そう、過去からの手紙なのだ。
 賢明な読者、観客は、この時点で、シャッターの郵便口が時間の裂け目であることに気付く。ここから物語は、2つの時代を横断するダイナミックな展開を見せ始める。

 この作品は、確かにタイムトラベルものではあるが、どちらかの時代の人間が時間を移動するという意味のタイムトラベルではなく、郵便口という時間の裂け目を使って、2つの時代の人間がつながるという「時空接続」の観点がとても興味深い点だ。

 実家の仕事を継がずにミュージシャンを目指す若い男性、OLをやめてキャバクラ嬢の仕事に専念したいという女性。さまざまな相談を持ちかけてくる人たち。コソ泥3人組は、遊び心で、時空を超えた相談にテキトーな答えを返し始めたために、相談者たちの人生が激しく動き始める。3人組にとっても、何か人の役に立つことをするのは初めてかもしれず、なにか心の中で大きな変化が起きていた。

 息子の同居の誘いを断り続ける浪矢雄治。最期まで悩みの相談を受け続けたいという使命感と欲求がないまぜになった気持ちを持ち続けていた彼がとうとう決断するときが来ていた。2つの時代がつながるという魔法は、雄治の切なる思いがもたらしたものでもあったのだ。

 キャラメルボックスの創設メンバーで、今回の演出・脚本を務めた成井豊は、5つの章から成る東野圭吾の原作のうち、3章分とちょっとを使い、物語を組み立てている。
 2つの時代が激しく入れ替わる設定の部分もあるが、通常これだけの転換があると、ちょっとがちゃがちゃした印象になりがちだが、さすがはキャラメルボックス。劇団作品でも、多くの俳優が行き交い、入り乱れ、時にはあらんかぎりの演劇的な手法によって、複数の要素を一度に見せるような荒技もやってきただけに、今回の作品の人やエピソードのさばき方も見事と言って良いレベルだ。

 3人組の軽妙なやり取り、相談者たちの生きざま。たくさんの喜劇と悲劇を織り込みながら、物語は大きなクライマックスへと上り詰める。キャラメルボックス作品ではおなじみの、誰もが駆け出したくなるような疾走感と焦燥感を思いっきりはらみながら、観客は自分が既に感動していることにさえ気付かないまま、登場人物たちといっしょに何か大切なものに向かって走っている。そんな感覚に囚われるのだ。

 若手中心のキャスト。中でも3人組を演じた多田直人、渡邊安理、筒井俊作がいい。物語の上では、かき回し役で、主役はむしろ浪矢雄治や相談者たちであるはずなのだが、観客と同じ目線の人間として、こんな不思議な出来事に出合ったらどうするかを自然と見せてくれるし、養護施設で育った彼らが歩んできた道筋まで見えるような人物造形には相当な工夫の跡が見えた。前述したように、3人組がこの物語の中で成長することが、大きな意味合いを持つだけに、大きなプレッシャーのかかる役柄をよくここまで創り上げてきたものだと感心させられる。
 舞台「ナミヤ雑貨店の奇蹟」は、6月2日まで東京・池袋のサンシャイン劇場で、6月9〜16日は神戸市の新神戸オリエンタル劇場で上演される。東野圭吾ファンであろうとなかろうと、キャラメルボックスファンであろうとなかろうと、上質な物語と演劇に触れる機会が人生を豊かにしてくれることは間違いない。

★原作本



andyhouse777 at 02:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote ★舞台 | ----小劇場

2013年05月27日

【News】 「そして父になる」がカンヌ審査員賞を受賞(2013)

 日本のほんの小さな家族の物語が、世界に通じた!

 2013年のカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品されていた是枝裕和監督の最新作「そして父になる」が、審査員賞を受賞した。映画祭開催前から評判が高く、公式上映直後の劇場では、スタンディング・オーベイションが10分も続く異例の歓迎を受け、受賞が期待されていた。惜しくも最高賞であるパルム・ドールは逃したが、審査員の心に強い印象を与えた作品が選ばれることの多い審査員賞の受賞は、大きな意味があるといえよう。
 なお、日本映画がカンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞するのは、1987年発表の「親鸞・白い道」(三國連太郎監督作品)以来、26年ぶり。

 映画「そして父になる」の世界は、福山雅治が演じる良多と尾野真千子が演じる妻に衝撃的なニュースがもたらされることから始まる。6歳になる自分たちの息子が、実は新生児の時に病院で取り違えられていた他人の子だったことが分かったのだ。
 学歴も仕事も家庭も、すべては自分の力で手に入れ、勝ち組だと疑っていなかった良多。まさかこんな現実が突きつけられるとは。挫折感に襲われる日々。しかし、残された時間は少なかった。血のつながりか、6年間に培ってきたつながりか。究極の選択が迫る中、良多は本当の意味で「父」になることができるのか。

 歌手やシンガー・ソングライターとしても多くのヒットを持ち、俳優としての活動でも、ドラマ「ひとつ屋根の下」でブレークし、その後は一連のトレンディドラマにとどまらず、「ガリレオ」シリーズでは偏屈ながらクールで理知的な湯浅教授を当たり役として獲得。2010年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」では、豪放で懐が深く、策士でありながら人なつっこい複雑な龍馬像を適格に演じ、絶賛を浴びた福山雅治。今まさに音楽活動と俳優活動が二つの翼となり、空高く飛び上がっていこうとしているタイミングだけに、世界中の映画ファンやメデイアに大きな感動を与える本作に主演できたことは、彼にとって大きな財産だ。海外作品へのオファーも殺到するだろう。

 そして尾野真千子も、今回審査員を務めた河瀬直美監督がカンヌでカメラドール(新人監督賞)を受けた「萌の朱雀」で主演。パルム・ドールに次ぐ審査員特別大賞グランプリに選ばれた「殯の森」でも主演の一人を演じており、強い印象をカンヌに残してきた女優。素人同然だったデビュー時のみずみずしさは失わないまま、さまざまな作品で女としても俳優としても磨かれていっているだけに、本作「そして父になる」で世界での知名度が上がることは、まさに願ったり叶ったりのタイミングだ。

 レッドカーペットで、日本の女優としては別格のインパクトを与えた真木よう子と、フランスに来ても淡々として脱力感たっぷりだったリリー・フランキーが演じる相手側の夫婦も、実にうまい演技を披露しており、是枝監督の真に迫ったドキュメンタリー風の作風と相まって、近年にない味わいを醸し出す作品になっている。

 受賞決定直後のスピーチで、是枝監督は、映画祭やキャスト、スタッフへの感謝とともに、「今回、この父と子の作品をつくるにあたって、感謝の言葉を述べたいと思います。僕を子どもとして生んでくれた父と母に、そして僕を父親にしてくれた妻と娘にお礼を申し上げます。どうもありがとう」とコメント。映画祭の受賞者にありがちな長ったらしい名前の羅列もなく、簡潔で見事なスピーチを披露した。拍手を贈りたい。

 映画「そして父になる」は、日本では10月5日封切り予定。今回の受賞で、上映館数や期間などで大きなはずみがつきそうだ。

★映画「そして父になる」予告編


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【News=速報】 カンヌ パルム・ドールは「アデルの人生」(2013)

 2013年のカンヌ国際映画祭は、フランス現地時間26日夜(日本時間27日未明)、授賞式が開かれ、最高賞のパルム・ドールに、アブデラティフ・ケシシュ監督のフランス映画「アデルの人生」(英題 Blue is the Warmest Colorが選ばれた。監督だけでなく、主演した二人の女優、アデル・エグザルチョプーロス、レア・セドゥにもバルム・ドールが贈られる異例の受賞となった。

 「アデルの人生」は、フランスの漫画「Le Bleu est une Couleur Chaude」から想を得た作品で、15歳の少女アデルと官能的な青い髪の画家エマの同性愛がテーマになっている。

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【News=速報】 カンヌ審査員特別グランプリはコーエン兄弟(2013)

 2013年のカンヌ国際映画祭は、フランス現地時間26日夜(日本時間27日未明)、授賞式が開かれ、審査員特別グランプリに、コーエン兄弟が監督した映画「インサイド・ルウェイン・デイヴィス」が選ばれた。

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【News=速報】 カンヌ監督賞はアマト・エスカランテ(2013)

 2013年のカンヌ国際映画祭は、フランス現地時間26日夜(日本時間27日未明)、授賞式が開かれ、監督賞に、メキシコ映画「エリ」のアマト・エスカランテが選ばれた。

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【News=速報】 カンヌ審査員賞は「そして父になる」(2013)

 2013年のカンヌ国際映画祭は、フランス現地時間26日夜(日本時間27日未明)、授賞式が開かれ、審査員賞に、日本から出品された是枝裕和監督の映画「そして父になる」が選ばれた。

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【News=速報】 カンヌ脚本賞はジャ・ジャンクー(2013)

 2013年のカンヌ国際映画祭は、フランス現地時間26日夜(日本時間27日未明)、授賞式が開かれ、脚本賞に、映画「A Touch of Sin」のジャ・ジャンクー監督が選ばれた。日本のオフィス北野が製作に関わっている。

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【News=速報】 カンヌ女優賞はベレニス・ベジョ(2013)

 2013年のカンヌ国際映画祭は、フランス現地時間26日夜(日本時間27日未明)、授賞式が開かれ、女優賞に、映画「The Past」のベレニス・ベジョが選ばれた。

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【News=速報】 カンヌ男優賞はブルース・ダーン(2013)

 2013年のカンヌ国際映画祭は、フランス現地時間26日夜(日本時間27日未明)、授賞式が開かれ、男優賞に、映画「ネブラスカ」のブルース・ダーンが選ばれた。

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2013年05月26日

【Topics】 カンヌ2013最終盤情勢(2013)

 2013年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門の発表が、いよいよフランス現地時間26日(日本時間27日未明)に迫った。日本から「そして父になる」と「藁の楯」という強力な2作品が参加しており、欧米やアジアの作品と激しいつばぜり合いを演じている。最終盤の情勢を探った。

 今年のカンヌは土砂降りの雨の中、開幕。宝石会社がスターたちに貸し出す貴金属がホテルから盗まれたり、空砲ながらも発砲事件があったり、韓国の歌手PSYの偽物が現れてパーティーで飲みまくったり、映画以外のことばかりが話題になっていたが、ここに来て、やはり、世界の関心は、コンペ部門でどの作品が最高賞パルム・ドールを受賞するかに絞られてきた。

 現地からの情報を総合すると、最有力はフランス製作の「Le Passe(英題 The Past)」と、コーエン兄弟の「Inside Llewyn Davis」。これを猛追しているのが中国のジャ・ジャンクー監督の「A Touch of Sin」と、是枝裕和監督、福山雅治主演の「そして父になる」だ。

 「Le Passe(英題 The Past)」のアスガー・ファルハディ監督はイラン人。フランス人の妻と離婚手続きをするため、テヘランからパリにやってきた主人公が妻と娘、妻の恋人との関わり合いの中で、大きな秘密が露わになる作品。「別離」でベルリン国際映画祭の金熊賞をとっているファルハディ監督が欧米資本と組んで送り出した上質な作品だけに、期待が高まっている。
 「Inside Llewyn Davis」は、米国の映画雑誌が絶賛。自国贔屓すぎるような気もするが、1960年代のNYグリニッジビレッジのフォークシーンが舞台だけに、日本やヨーロッパでも人気を集めそうだ。なんといってもオスカー・アイザックとキャリー・マリガンという勢いのある俳優陣がいい。

 「A Touch of Sin」は、中国映画だが、日本のオフィス北野が製作に関わっている。4つの物語に4人の主人公。経済発展の陰で追い詰められていく男女を描いている。「青の稲妻」「四川のうた」と過去のカンヌ出品作が好評だっただけに、頂点もあるかもしれない。

 そして日本が自信を持って送る「そして父になる」。6年間育てた息子が、実は新生児の時に取り違えられていた他人の子どもと分かり、6年という時間か、血のつながりかで揺れる2組の夫婦を描いた。「父」というテーマに真っ正面から取り組んだ作品は、瑞々しい感性にあふれた是枝監督の演出と、福山雅治の誠実な演技が、世界を魅了。公式上映での10分間にもわたるスタンディング・オーベイションは、単なるその場の盛り上がりではないことは、各紙の絶賛ぶりでも分かる。審査委員長のスティーブン・スピルバーグが好みそうなテーマであることに加え、今年審査員になった河瀬直美の秘蔵っ子、尾野真千子が福山の妻を演じており、材料はそろっていると言える。期待十分だ。
 しかも、この「そして父になる」は、映画祭の主催者とは別の組織(カトリックとプロテスタント双方のキリスト教関係者)が選ぶとは言え、作品へのきわめて正当な評価を表すと言われているエキュメニカル賞審査員の特別表彰を、コンペ部門の発表を目前にして受けており、テーマの普遍性は裏打ちされたかたちだ。既に20カ国での配給も視野に入っているようで、発表が待ち遠しい。パルム・ドールは無理でも、監督や演技の賞に絡んでほしいものだ。

 そしてダークホースは日本の「藁の楯」。公式上映では、過剰な演技だの陳腐な展開だのとさんざんな評価だったようだが、欧米の評論家はよく分かっていないようだ。任務と正義の激しい葛藤、悪意を増幅させる社会の欺瞞など、「藁の楯」はコンペ作品の中でもっともよく現代社会を表している作品なのである。そして極めてエンターテインメント性が高い作品である。審査員の中には、そのことに気づいている人がいるはずだ。大沢たかおの内面が引きちぎられるような熱演と、藤原竜也の静かな狂気を感じさせる演技は評価も高いと聞く。そしてレッドカーペットでの一番人気は、並み居るハリウッドスターを抑えて、松嶋菜々子がダントツだったのである。

 発表は日本時間の27日未明。まもなくだ。


★映画「藁の楯」予告編


★映画「そして父になる」予告編



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2013年05月25日

【舞台】 レ・ミゼラブル(2013)

 ロンドン初演以来のオリジナルバージョン(一部はブロードウェイバージョンも)が世界中で大成功を収めているというのに、新演出版を上演するという。多くの人の心に、深く刻み込まれたシーンが満載だというのに、新たな試みを施すという。大ヒットミュージカル「レ・ミゼラブル」が、新演出版として生まれ変わるというニュースは、初演から25周年を経てもたらされたが、ついに日本でもその全貌を現した。レ・ミゼの新バージョン上演は、演劇が挑戦の繰り返しの末に生み出される芸術であるという真実を雄弁に物語っている。

 今年の公演は、新演出の日本初演であることと同時に、昨年公開された映画版「レ・ミゼラブル」が世界規模で大成功を収めたことで、ミュージカルの舞台としての「レ・ミゼラブル」を知らなかった人たちも興味津々の状態になっていることが大きな特徴だ。そのせいもあって、帝国劇場の場内は、開演前からざわざわした雰囲気が途切れず、観客も、そして出番を待つキャストたちもドキドキとわくわくがいっぱいで、開演を迎えている。

  「レ・ミゼラブル」は言わずと知れた文豪ヴィクトル・ユゴーが1862年に発刊した小説。当時、世界的な規模で破格のベストセラー&ロングセラーになった。現代に至るまで世界の名作文学の一角を占めているこの小説を、ミュージカル「キャッツ」で知られていたキャメロン・マッキントッシュがミュージカル化、1985年にロンドンで初演の幕を開けた。罪と罰の問題、人が生きる意味、愛の成就と犠牲、革命の夢と現実、正義の真実などが幾重にも織り込まれた物語の中で歌い上げられていく格調の高いミュージカルとして絶賛を浴び、25年以上にわたって世界中で上演される定番ミュージカルとなった。脚本のアラン・ブーブリルと作曲のクロード=ミッシェル・シェーンベルクはその後やはりマッキントッシュプロデュースの「ミス・サイゴン」も大ヒットに導き、名コンビとなった。
 米国ブロードウェイに続き、日本でも1987年から上演が繰り返されている。鹿賀丈史、滝田栄、山口祐一郎、別所哲也、村井国夫、内野聖陽、島田歌穂、本田美奈子、笹本玲奈、新妻聖子、知念里奈、岩崎宏美、坂本真綾、安奈淳、シルビア・グラブ、早見優、純名りさ、野口五郎、石川禅、岡田浩暉、藤岡正明、石井一孝、山崎育三郎、駒田一、阿知波悟美、森公美子、福井貴一、上原理生ら日本のミュージカル界の歴史を見ているような俳優陣が代々演じ継いできた作品で、日本は世界でも有数の熱狂的なファンを持つ国。非英語圏で初めて「レ・ミゼラブル」を受け入れた国として、日本はオリジナルスタッフたちに最も重要視されている国のひとつだ。

 主人公ジャン・バルジャンの一本筋の通ったストーリーの中に、多くの群像の人生が絡みつき、感動が波状攻撃のように襲ってくる物語のうねり。そして、それぞれのシーンを時に力強く、時に美しく彩る名曲揃いの音楽。小説の世界観を何倍にも広げるミュージカルの金字塔は世界を魅了してきた。

 あえてシンプルに言えば、これは主人公ジャン・バルジャン(キム・ジュンヒョン、吉原光夫)の一代記である。妹の子どものために一切れのパンを盗んだバルジャンはなぜか19年もの永きにわたり投獄され、1815年になってやっと、監督官ジャベール(川口竜也、鎌田誠樹、吉原光夫)から仮釈放を告げられる。自由の身とは言え、金もなく世間の風も冷たい。困っていた彼を救った司教の教会で温かい食べ物と一夜の寝床を与えられた恩を仇で返すように、高く売り飛ばせそうな銀食器を盗んでしまう。しかし司教は捕まったバルジャンに、警官の前で「これは、差し上げた物」と言い、別の燈台まで与えてしまう。心を打たれたバルジャンは改心して努力することを誓った。
 本来の聡明さも手伝って、バルジャンは別の街で工場主になるまで出世し、さらには市長の座にも就く。その工場を些細な理由で解雇されたために娼婦にまで身を落としたフォンテーヌ(和音美桜、知念里奈、里アンナ)は警察沙汰になりかけたところをバルジャンに救われた。しかし胸の病で死の床に就いたとき、バルジャンにひとり娘コゼット(後に青山郁代、磯貝レイナ、若井久美子)の将来を託した。
 市長の身分を捨て、コゼットを引き取るために旅立つバルジャン。里親のテナルディエ(駒田一、KENTARO、萬谷法英)とその妻(森公美子、谷口ゆうな、浦嶋りんこ)のもとで宿屋の重労働をさせられていたコゼットを金を積んで取り返し、フォンテーヌの代わりに育てることを決意する。

 以降舞台はパリへ。七月革命で王朝が倒れ立憲君主制に移行したものの生活苦が続いていた労働者や学生が再び革命に向けて気勢を上げるフランス社会を背景に、コゼットと学生闘士マリウス(原田優一、山崎育三郎、田村良太)と貧しい娘エポニーヌ(笹本玲奈、昆夏美、平野綾、綿引さやか)の恋の三角関係、執拗に追跡を続けるジャベールとバルジャンの確執、革命の夢と現実に翻弄される学生の揺れる思いなどを中心軸にして、物語は怒濤の展開を見せる。

 新演出版の特徴は、洗練、深化、挑戦がキーワード。楽曲のメロディーラインは当然忠実に守られているが、アンサンブルやドラマとの絡み方などがより洗練され、感情の高ぶりが自然にコントロールされている。そして舞台装置ばかりに頼るのではなく、後方スクリーンに原作者のユゴー自身が描いたパリの街角などの絵を映し出し、当時のパリの雰囲気を取り込みながら、キャストたちの演技と融け合わせている。時代考証も徹底して全面的に見直されている衣装にも注目したい。
 また余分な間などを取り払い、音楽で表現する部分にこだわっている様子。演技面では、メリハリをはっきりとつけている点が印象的。装置を使った演技でも、すべてを見せるのではなく、見えないところは見えないところとして表現し、観客の想像力がより喚起されるようになっている。照明も含め、見え方としてはとてもシンプルなかたちで、多くのものを表現しようとしている。

 それだけに、歌の部分はより際立っていると言っていい。圧巻は、第1幕のラストで歌われる「ワン・デイ・モア One Day More」。革命にいきり立つ学生たち、なんとか役に立ちたい少年ガブローシュ、ちぎれるような思いを胸に秘めるエポニーヌ、恋に焦がれるマリウスとコゼット、狡猾なテナルディエ夫妻、正義の雲行きが怪しくなってきたジャベール、罪と赦しに心を揺らすジャン・バルジャン。それぞれに違う思いを歌い上げながらも、ひとつの楽曲として成立させているこの曲の凄みがあらためて伝わってくる合唱だった。

 そしてもちろん、学生たちが革命歌のようにして自分たちを鼓舞する「民衆の歌」もやはり力がある。登場人物のそれぞれの人生の中で、戦うべき相手や状況があるわけで、学生だけに限らない応援歌、挑戦歌となっている。
 それはもちろん観客も同じで、たとえばミュージカル「ラ・マンチャの男」で歌われる「見果てぬ夢」や、「一番憎むべき狂気とは、あるがままの人生にただ折り合いを付けてしまって、あるべき姿と戦わないことだ」という名せりふと同じように、その時々に観客のひとりひとりが置かれている状況によって、あるときは厳しくあるときは優しく語りかけてくる。「民衆の歌」は、よりよい明日のために、観客がそれぞれのステージで、戦うべき相手と戦っているかを問うてくるのである。

 また、メインのシーンではないものの、幼いコゼットが歌う「雲の上のお城 Castle on a Cloud」や、里親で商売にこすいテナルディエ夫妻が歌う「宿屋の主人の歌 Master of the House」にもファンが多い。
 独唱でもっとも印象に残るのは、エポニーヌの歌う「オン・マイ・オウン On My Own」と言って差し支えないだろう。マリウスのことを愛しているのに、コゼットに夢中なマリウスはエポニーヌに仲をとりもってもらおうといろいろと頼んでくる。この無垢で残酷な仕打ちに耐えつつも、マリウスと一緒にいられる時間があるだけで幸せを感じるエポニーヌ。愛と絶望を同時に歌い上げる独特の歌詞世界が人々を惹き付けてやまない。歌唱力だけでなく、圧倒的な表現力が必要とされる役柄だけに、登場人物の中では主役になれない立場ながらも、観客の心を釘付けにすることが求められる大役だ。

 俳優陣にも見どころは多いのだが、ダブル、トリプルキャストが多いため、俳優ごとの評価はしないことにする。
 いずれにしてもオリジナル版からの変更点を数えてみるのも面白いし、双方を比較して論じてみるのも有意義だ。詳しく知りたい人は、劇場でパンフレットを買って、スタッフのインタビューを読んでほしい。びっくりするようなアイデアが盛り込まれていることが分かるだろう。

 ミュージカル「レ・ミゼラブル」は、7月10日まで東京・丸の内の帝国劇場で、8月3〜31日に福岡市の博多座で、9月7〜23日に大阪市のフェスティバルホールで、10月1〜20日に名古屋市の中日劇場で上演される予定。

 映画版で感動した人は、決してそこにとどまらないでほしい。ミュージカルを見て、初めてあなたの「レ・ミゼ」は完成するのだ。


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2013年05月23日

【舞台】 アジア温泉(2013)

 「祝祭」という言葉を聞いたとき、文字通り祝福に満ちたお祭りを思い浮かべるのと同時に、哀しみの集積体を昇華させる儀式のようなものが頭に浮かぶのは私だけだろうか。実際多くの祭礼が、単に社会の安寧や収穫に感謝するためだけではなく、災厄で亡くなった人たちの魂を鎮めるために行われていることを見れば、そう考えてもおかしくない。鄭義信(チョンウィシン)が新国立劇場に書き下ろした舞台「アジア温泉」は、温泉が出そうだという噂に踊らされたさびれた島での島内外の人々の軋轢によって生じる悲喜こもごもの人間関係が、中盤以降起きる悲惨な出来事を鎮魂の祈りとともに包みこんだようなものの見事な祝祭劇。時代に取り残されていく者たちの断末魔のような叫びも通奏低音のように聞こえ、鄭戯曲の完成度が階段をまたひとつ上がったことは間違いなさそうである。

 鄭義信と新国立劇場。この最高の組み合わせが始まったのは、2007年に鄭がギリシャ悲劇を下敷きに、朝鮮戦争下の日本で繰り広げられる愚かで滑稽な恋愛を描いた舞台「例えば野に咲く花のように」(鈴木裕美演出)から。2008年と2011年(再演)には、大阪の焼肉屋を舞台に、日本の高度成長に取り残された在日コリアン一家の悲喜こもごもの日々を綴った舞台「焼肉ドラゴン」(鄭義信演出)で、紀伊國屋演劇賞個人賞、朝日舞台芸術賞グランプリ、鶴屋南北戯曲賞、読売演劇大賞大賞・最優秀作品賞、芸術選奨文部科学大臣賞を相次いで受賞するなど大ブレーク。2012年の舞台「パーマ屋スミレ」(鄭義信演出)では、九州の炭鉱町で暮らす在日コリアンの美容師とその日本人の夫を中心に、炭鉱裁判の長い戦いを描いた。

 それだけの信頼関係があった上での、2013年「アジア温泉」である。今回、新国立劇場が続けているシリーズ「With―つながる演劇―」の一環として企画された。韓国の国立劇場にあたる韓国国立劇団芸術監督のソン・ジンチェクが演出。キャストには日韓双方の俳優が参加し、日韓の演劇人が強力なタッグを組んだかたちだ。

 物語の舞台は、アジアのどこかにある島。古いしきたりの残る牧歌的な島だったが、いつしか温泉が出るのではないかという噂が流れ、実際にボーリング調査や試掘に挑む人たちも出だした。一攫千金を狙う外部の人たちが押し寄せ、島民もずいぶんと俗っぽくなってしまった。まだどこからも温泉は出ていないのに、温泉リゾートの誕生を見込んで、開発業者も乗り込んでくる日々。昔ながらの信仰に篤い生活を続ける大地(キム・ジンテ)は島の変化を嘆き、土地を売らずにがんばっていた。
 しかし、土地は書類上は、かつて不倫して大地の子どもを産んだフユ(梅沢昌代)の所有になっていた。フユは日本からやってきたカケル(勝村政信)とアユム(成河)の兄弟に土地を売ろうと現地に連れてきたが、大地は自分の祖先が守り育ててきた土地だと主張して、ちょっとしたトラブルになる。

 対立は激化するものの、大地の娘のひばり(イ・ボンリョン)とアユムは徐々に心を寄せ合うようになる。対立と融和、2つのベクトルは、島に大きなきしみを生み、土地の所有権がはっきりする日の前夜、起きてはいけない悲劇として露呈する。

 この大きな主流のおはなしに、素掘りで試掘を続ける牛蔵(谷川昭一朗)、馬蔵(酒向芳)、土蔵(森下能幸)の滑稽な3人組や、島の人々を撮影しまくっている得体の知れない、ねこ(山下崇)、そしてリヤカーで島内をさまよい、早いとこ島外に逃げだそうとたくらんでいる、さる(千葉哲也)とひよこ(ちすん)のカップルとさまざまな人々が絡み、奥行きの深い物語世界をかたちづくる。

 3人組は時折、観客にクイズを出題したりして、想像の世界である舞台の上から現実世界の客席側にはみ出してくる。さるもまた時折物語から浮き上がり、一種の道化として舞台に位置づけられている。
 3人組が温泉ブームに狂奔する人々の愚かさの象徴であれば、さるとひよこは外部からの客観的な視線を持った存在でありながら、なかなか外に出られず、島に囚われ続けている人々の象徴であろうか。

 本作はまさに祝祭。大きなシークエンスの間には、主に韓国人キャストを中心に、チャンゴやサムルノリのような太鼓をたたいて歌い踊るシーンが挟み込まれている。最終盤には、因習に残る宗教的な儀式が象徴的に描かれ、ドラマのクライマックスと重ね合わされながら、大きな感動を呼ぶ。
 開演前のロビーでは、縁日のようないくつもの露店がしつらえられ、舞台と地続きになりながら、祭りムードを盛り上げていた。これもまた祝祭の雰囲気の演出のひとつであろう。

 物語の中では、死者と生者は一見明確に隔てられているように見えて、その実、同じ空間、世界の中に存在しているようにも見える。図らずも命を失ってしまった者たちの悔しさと、残された者の果てしない喪失感。双方の心をいやしながら、ともに、新しい高みへと身を移していくような優しさがあふれている舞台だ。東日本大震災の名を出すまでもなく、多くの理不尽な死と向き合わざるを得なかったわたしたち日本人の心に染みわたるような作品である。そしてそれと同時に、民族を超えた大きな普遍性は、多くの人々の胸を打つだろう。

 キャスト陣で光ったのは、アユム役の成河(ソンハ)。ひょっとこ乱舞、北区つかこうへい劇団で鍛えられた身体表現の素晴らしさと、はねるような感情を敏感に表現できる演技力の強靱さはますます磨きがかかっている。
 大地を演じたキム・ジンテは韓国ではミュージカル俳優としても知られるベテラン。先祖代々、島に強く強く結びつけられてきた大地のしたたかさと弱さを共存させた演技は圧巻だ。
 文学座出身の梅沢昌代は、この物語の陰の部分を引き受けた役柄だが、決してじめじめとした演技ではなく、一個の自立した女の強さも垣間見せながら表現し、注目を浴びた。
 そして、出番は決して多くないものの、強い印象を残したのが、ひよこ役のちすんである。さるに邪険にされても好きで好きでしょうがないひよこの心情が痛いほど伝わる演技と、ネイティブ(大阪生まれ)の関西弁を操ってのせりふ回しは、独特の詩情をたたえており、観客を惹き付けるだけの力を持っている。映画「血と骨」や「パッチギ!」などに出ていたころから注目していた逸材だが、これからも舞台でも見てみたい女優のひとりである。

 第1幕ラストの、アユムとひばりが月光の下でギターとピアノで弾き語るシーン、そしてラストシーンでの魂の祝祭。鄭義信の真骨頂とも言える美しい舞台造形は、ソン・ジンチェクの繊細な演出を得て、いっそうの輝きを放っている。必見のシーンである。勝村政信がたたくドラムスにも注目だ。

 なお、劇中、韓国人キャストはほとんどのせりふを韓国語でしゃべるが、舞台の両端に設置された電光掲示で字幕が表示される。日本語と韓国語がまるで通じ合っているかのようにそのまま進行する場合と、カケルのように韓国語がまったく分からない日本人役のときには、互いに理解できない言葉として表現される。

 舞台「アジア温泉」は、5月26日まで東京・初台の新国立劇場中劇場で上演された後、海を渡り、6月11〜16日には、韓国ソウル市にある芸術の殿堂(ソウル・アート・センター)CJトウォル・シアターで上演される予定。


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2013年05月21日

【News】「そして父になる」に世界から熱視線(2013)

 新生児の取り違え。それは決して特異な設定ではなく、だれにでも起こりうること。だからこそ、みんな食い入るようにスクリーンを見つめ、自分だったらどうするのだろうと考えながら、この作品の世界を体験する。フランス現地時間18日にカンヌ国際映画祭で公式上映された映画「そして父になる」は、そんな普遍性を持った映像作品だから、国境を越えて多くの人を魅了したのだろう。上映後、10分間も続いたスタンディング・オーベイションは、外交辞令的なものを多少差し引いたとしても、その時その瞬間、作品を見た者としての正直な感情の発露だったはず。同じくコンペ部門に出品されている日本映画「藁の楯」も、人間のクズのような凶悪犯を命をかけて守り護送するSPという現代的なテーマに世界のメディアが注目しており、最高賞パルム・ドールを日本映画が獲る可能性は、かなり高まっていると言っていいだろう。  是枝裕和監督の「そして父になる」は、6歳になる息子が実は出生時の取り違いで、別の親の子だったことが分かった父親が、激しい葛藤の中から、本当の愛とは何かを見いだしていく物語。「ガリレオ」シリーズなどクールな役柄で定評のある福山が、心の内面を表出させる繊細な演技力を見せつける問題作。映画「外事警察 その男に騙されるな」やドラマ「最高の離婚」での共演も記憶に新しい尾野真千子と真木よう子や、リリー・フランキーなど全くスキのない共演者とともに注目される作品だ。 監督の是枝は「誰も知らない」で柳楽優弥にカンヌ史上最年少での最優秀主演男優賞受賞をもたらしたほか、多くの国際映画祭に招待されるなど、既に世界的映画作家の一人。今年の日本作品は期待できそうだ。

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【舞台】 獣の柱 まとめ*図書館的人生<下巻>(2013)

 劇作家、演出家の前川知大が率いる劇団「イキウメ」が、2012年の11〜12月に上演した「The Library of Life まとめ*図書館的人生<上巻>」は、これまで短編集のシリーズとして続けてきた「図書館的人生」の各エピソードを解体して再構築した舞台だったのに対して、2013年5月から6月にかけて東京、北九州、大阪と公演が続いている「獣の柱 まとめ*図書館的人生<下巻>」は、かつて2008年に上演した「瞬きさせない宇宙の幸福」での、見つめていると幸せになる隕石のエピソードをより拡大させ、宇宙の意志と人間の幸福感という壮大なテーマの物語に結晶させた作品。上下巻での振り分けには、物語の凝縮と増殖という前川の柔軟な発想力が見える。特にこの下巻は、その尽きることなき想像力の底知れなさが、見る者を例外なく震撼させるのである。

 現代(2008〜12年)と2096年という近未来にわたるいわばSF年代記。前川が得意とするところの、われわれが生きている世界とほんの背中合わせの不思議な世界、センス・オブ・ワンダーが描かれている。しかし幸福という人間にとってはもっとも手に入れたいであろうモノを攻撃の武器にした宙(そら)の意志は、いかにもアイロニーに満ちていて、これまでのどの作品と比べても、かなりビターな感触となっている。

 舞台が2つの時代にわかれており、行ったり来たりを繰り返すため、少々説明が必要である。
 2096年、高知県の山間の町、風輪町。年に一度しか参拝できない「御柱様」を拝むため、鏡一家が神社(?)にやってきた。風圧を伴う光線のようなものを浴びて、この世の物ではないなにか神秘的な経験をするが、一家の息子の亘(大窪人衛)だけは、なにかうさんくささを感じている。みんなが神(?)のようにあがめている「御柱様」は目をつぶって拝むため、その実態は誰も見たことがない。しかし亘にはその実物が見えるのだった。いや、正確に言えば「見ることが出来る」のだ。そこにあるのは巨大な黒い柱だった。
 亘は「見える者」として、町長(池田成志)らに呼び出される。そして町史資料室の室長(安井順平)らから、かつて21世紀の初めごろに起きたある重大な事件と、封印された過去を知らされる。

 ここらあたりの話の流れは実にスムーズで、かつては多少強引でも物語を構築していた前川の物語作りの手腕が一段と進化していることを表している。それは上達や成長ではなく、あえて進化と言いたいレベルアップだ。

 2008年の物語は、高知県のアマチュア天文家、二階堂(浜田信也)の自宅から始まる。訪ねてきた高校時代の天文部の部長山田(安井順平)から、天文仲間の後輩、藤枝(大窪人衛)が山中で謎の死を遂げたことを知らされ、動揺する。藤枝とは先週会ったばかりだったからだ。近くで隕石シャワーがあった夜、隕石を探しに夜中に山に入った先で、出会っているのだ。藤枝も隕石を探しに来ていた。
 同じ夜、藤枝は、山中での小屋で不思議な男に会った。ラッパ屋と名乗る寺田(池田成志)で、夜明け近くになっても小屋から出て行こうとしない藤枝にいらだったのか、なにか異様なものを見せられた。明けたその日の夜、二階堂宅を訪れた藤枝はまるで別人のようだった。無邪気だった藤枝は、二階堂が拾ったと思われる隕石を執拗に欲しがり、見るからに常軌を逸した様子だったのだ。

 劇場は藤枝の死の真相を予感し、戦慄する。
異変は二階堂家にも迫っていたのだ。キーワードは「幸福感」だった。山田と二階堂、そしてその妹の桜(伊勢佳世)は、隕石の持つ危険なパワーに迫っていく。渋谷の交差点で、歩行者に乗用車が次々と突っ込んで、大量の死傷者が出た事件が起きたばかりだが、それもこのパワーの仕業ではないかと疑い始める。やがて異様な事件は、世界に広がる。

 そして、その1年後、世界中に空中から降り注ぎ、人口の多い都市の中心部に突き刺さったのが、あの柱だ。隕石と同じパワーを持つ柱は、日本に、そして世界に破滅的な被害をもたらす。これは神の警告か、それとも宇宙人の攻撃か。

 人類はこの柱が存在する世界とどう折り合いを付けたのか。山田と二階堂は世界を救えるのか。柱が見える亘たち「新人類」は、柱に支配された世界を変えられるのか。物語は壮大な疑問を次々と沸き上がらせ、中盤からクライマックスへと展開していく。
 かつてないスケールで描かれる前川知大の世界。現代では未来の呪縛、近未来では過去の呪縛から逃れようと立ち上がる人々が描かれ、物語に絶望感ではなく、希望の光を差し込ませている。
前川は「謎」を提示した上で、それに飲み込まれていく人々の姿だけでなく、謎を解明し、なんとかそこから抜け出せる道はないかと奔走する人々の奮闘を、ほとんどの作品で描いてきたが、本作はその最たるものとなっている。ダイナミックな展開といい、2つの時代のさばき方といい、前川戯曲のスキのない構築力が凄みを増している。
 近未来のコミュニティーのあり方、都市と農村の相関関係、聖書に隠された象徴などにも、示唆に富んだ描写があり、観客を飽きさせない。

 ブロデュース公演ばやりの小劇場界にあって、毎回ほぼ固定した劇団メンバーで上演を続けているイキウメ。今回はその安定感の上に、客演の池田成志が持つ得も言われぬ「うさんくささ」がプラスされ、絶妙なマリアージュとなっている。
 劇団員の中では特に、2つの時代を結びつける存在として活躍した浜田信也の名を挙げたい。常にチャレンジャブルな役柄と格闘してきた浜田は今回、平均的な社会人の姿から、エキセントリックな姿、夢見ごこちの天使のような演技を続ける壮絶な姿まで、複層的な存在を見事に演じ分け、物語に真実味とともに神秘性を与えた功績は大である。

 イキウメは2003年結成。主宰の前川は2010年に紀伊國屋演劇賞個人賞、読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞。11年には優秀な戯曲に与えられる鶴屋南北戯曲賞を受賞。そして今年12年の読売演劇大賞で大賞と最優秀演出家賞をダブル受賞するなど、戯曲と演出の両面で高い評価を受けている。本作はそのキャリアが今後さらに発展していく中で、大きなアクセントになる作品だろう。必見だ。

 なお、本作で描かれる「獣の柱」とはどんなものかなかなかイメージしにくいだろう。幸い、世田谷パブリックシアター/シアタートラムのホームページ内に掲載されているポスターが、その光景をよく表している。ご参照のほどを。
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2013/05/post_324.html

 舞台「獣の柱 まとめ*図書館的人生<下巻>」は、6月2日まで東京・三軒茶屋のシアタートラムで、6月9日、北九州市の北九州芸術劇場中劇場で、6月13〜16日、大阪市のABCホールで、上演予定。


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2013年05月18日

【映画】 ルビー・スパークス(2012)

 自分が書いた小説のヒロインが突然現実の世界に恋人として飛び込んできたら? 古今東西、あらゆるクリエーターが夢見てやまないシチュエーション。そしていくつかの作品で実際に試みられてきた実験だ。だから、新味はないはずという先入観を持っていた。しかしこの映画「ルビー・スパークス」は違った。ヒロインは自分の理想の女性で、なおかつ、あらたに小説に筋書きや描写を書き加えることで、自分の思いのままにコントロールできるはずなのに、女心は予想もできない変転を続け、ついには魔法のような力をもってしても、自分の都合に従ってくれなくなる。それは現実の人間の営みであり、実際の恋愛そのものでもある。「人生や恋愛の妙」があちこちに散りばめられていることで、単なる不思議な映画という印象で終わらないのだ。小説が人の人生と運命に強く結びついていることは、同時期の映画「ザ・ワーズ 盗まれた人生」とも通じる。2つの映画を続けてみることで、人生への新たな感慨が生まれてくるはずだ。そして小説を書いてみたくなるはず。たとえ、ヒロインが出てきてくれないのだとしても。

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 デビューこそ華々しく、天才作家と呼ばれたものの、長い低迷期に入っている作家のカルヴィン(ポール・ダノ)は、精神科医の勧めもあって、自分の理想とする女性を主人公にした恋愛小説を書き始める。彼女の名はルビー・スパークス。徐々に書く喜びを取り戻しつつあったカルヴィンに大変なことが起きる。ある日、単なるヒロインのはずのルビー(ゾーイ・カザン)が自宅に現れたのだ。まさにカルヴィンが思い描いたとおりの女の子。しかも彼女は自分がカルヴィンの恋人であると思っている。いろんな大前提をすっ飛ばして、既に恋人同士なのだった。カルヴィンが小説で設定したルビーのプロフィルもそのままだ。

 カルヴィンは、ルビーにフランス語をしゃべらせたり、思いのままに操る。なんだか、もてあそんでいるようでもあるが、カルヴィンは楽しそう。低迷期に一筋の光が差し込んだようでもある。ルビー自身もどんどん魅力を増していく

 そんな幸せの絶頂にいる2人にも微妙な変化が起き始める。兄にルビーを紹介し、彼女を生み出した秘密まで打ち明けたカルヴィン。兄は戸惑いながらも理解し、祝福してくれた。しかし、兄は母を喜ばそうと、実家にルビーを連れて来るよう母から誘わせたのだが、カルヴィンは二の足を踏む。現実の世界に現れた生身の女の子とはいえ、あくまで小説から飛び出してきた彼の創造物。親たちは信じてくれるはずもないし、今の幸せが壊れそうな予感もある。そんなカルヴィンを見て、ルビーは不満顔。なぜ親に紹介してくれないのか。恋人なのにダメなのか。カルヴィンはルビーが創造物であることを打ち明けておらず、小説も見せていない。だから、真実の理由を話すことも出来ない。結局ルビーは家族に紹介され、とても気に入られたが、ルビーとカルヴィンの間にははじめてといってもいい微妙なすき間が生まれる。

 さらにルビーには自立の気配も芽生え始める。小説の中でもヒロインは人間的な成長を果たすのと同じように、現実世界に出てきたルビーもまた、カルヴィンや社会との接触によって、自分を見つめ直し、社会的、人間的な成長を始めたのだ。やがてコントロールは暴走を始める。物語は大きな破局の予感もはらみながら、激しく展開し始める。

 本作を特徴付けるのは、こうした味のある展開である。決してこれはSFではなく、ましてやカルヴィンの妄想でもない。どちらかが一方的にコントロールする恋愛などないのと同じように、彼らもまた現実の恋愛を生きている。

 驚かされるのは、このよくもまれた物語を作ったのが、脚本も担当したゾーイ・カザン自身であることだ。ロサンゼルス生まれの29歳。米イェール大学で演劇などを学んでいるが、やはり両親(父ニコラス・ガザン、母ロビン・スウィコード)がともにプロの脚本家であることが大きいだろう。そして名字で分かるように、「紳士協定」「欲望という名の電車」「波止場」「エデンの東」「草原の輝き」などの名作で知られるあの映画監督エリア・カザンは父方の祖父である。DNAや血の話はしたくないが、まわりの環境が彼女を多才な女性にしたのだろう。2009年のメリル・ストリープ主演「恋するベーカリー」で注目され、徐々にキャリアを積み上げている最中。本作では、実際に恋人のポール・ダノとともに製作総指揮も務めている。

 そのポール・ダノ。悩んでばかりで、あまりパッとしないカルヴィンを、時には激しく、時にはじっくりと変化させていく演技力はなかなかのものだと思って調べてみたら、やはりそうだった。12歳でブロードウェイデビューした後、「キング 罪の王」「リトル・ミス・サンシャイン」「There will be Blood」など話題作に多く起用されており、28歳の若さで既に、ブライアン・コックス、ダニエル・デイ・ルイス、ガエル・ガルシア・ベルナル、ブルース・ウィリス、トム・クルーズ、ハリソン・フォード、ロバート・デ・ニーロと名優、怪優との共演経験を持つ。ゾーイとともに、これからの映画界では常に注目される存在になるだろう。

 それにしてもルビーが極めて魅力的に描かれている。現実の世界に飛び出してきてくれたことへの感謝を見る者だれもで分かち合ってほしいからだろうが、カルヴィンでなくても、自分の理想の彼女だと思ってしまいそうになる。

 物語は、深い深い落胆の後に、言葉では言い表せないような素敵な展開を用意している。最後の最後のシーンまで、目をそらさずに見届けて欲しい。

★サウンドトラックCD


★映画「ルビー・スパークス」予告編



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
ルビー・スパークス
Ruby Sparks
★Blu-ray


<主 演> ポール・ダノ、ゾーイ・カザン
<共 演> アネット・ベニング、アントニオ・バンデラス、スティーヴ・クーガン、エリオット・グールド、デボラ・アン・ウォール
<監 督> ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファレス
<脚 本> ゾーイ・カザン
<製作総指揮> ゾーイ・カザン、ポール・ダノ、ロバート・グラフ
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


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2013年05月17日

【News】 「24」の復活が正式決定(2013)

 ついに、そしてやはり、この日が来た。ジャックにまた会える。米テレビドラマシリーズ「24−TWENTY FOUR−」が復活、2014年夏に続編が米国で放送されることが決定したのだ。制作元のFOXが正式発表したのだから、どうやら信じて良いようだ。映画版の構想が進行していたことは、主人公ジャック・バウアーを演じるキーファー・サザーランド自身もインタビューなどで明かしていたが、映画版は暗礁に乗り上げ、そのかわりにテレビドラマシリーズの続行が持ち上がったのだ。2010年のシーズン8を最後に「終了」が宣言された「24−TWENTY FOUR−」。しかしつい最近まで、全シリーズがWOWOWで一挙放送されていた過去8シリーズ&「24 リデンプション」を見て、やはりこれをしのぐ海外ドラマはないと思ったファンも多いはず。テロの脅威はますます増大し、「24−TWENTY FOUR−」の描く世界はおそろしいほどのリアリティーに満ちた「予言」となっている現代社会。こうなったら、とことんシリーズを続けてもらうしかなさそうだ。

 新シーズンが、シーズン9かどうかは不明だが、ロイター電、MovieWalkerなどを総合すると、タイトルは「24:Live Another Day」。当然のことながら、ジャック・バウアーはこれまで通り、キーファー・サザーランドが演じる。実際の24時間を24時間のドラマにするという専売特許のリアルタイム・フォーマットは維持されるが、最大の変更点は、その24時間が12時間に短縮されるということ。FOXの関係者によれば、実際これまでも24時間という長さを維持するために、物語を何度もひねったりしなくてはならず、苦労が絶えなかった様子。無駄な労力も使っていたようで、12時間というのはむしろ理想的な時間のようだ。
 一部情報では、シーズン8(ファイナル・シーズン)の4、5年後が描かれると言われているが、詳細は不明だ。

 ジャックというキャラクターと再会できるのは「音信不通の友人に会うみたい」と復活を受けた声明の中で表現したキーファー・サザーランド。「24−TWENTY FOUR−」への反応は、これまで自分が俳優として味わってきたどんな経験とも違う、と感慨深そうだ。
 そして気になる他の出演者だが、シリーズのプロデューサーであるハワード・ゴードンは一部のメディアに対して「生きている人は全員戻ってくる」と言明している。
 ということは、ITを駆使してジャックを常に助けるクロエ・オブライエンはもちろんのことあの人もこの人も帰ってくるのか。いや、過去に死んだはずのキャラクターが生きていたことも何度もあった「24−TWENTY FOUR−」。暗殺されたデイビッド・パーマーや襲撃されたビル・ブキャナンまで生き返りかねない。
 いずれにしても、ジャック・バウアーの声で一世を風靡した俳優の小山力也は忙しくなりそうだ。

 問題は、日本での放送やレンタルのスタート時期だ。北米での初放送から1年程度たってからというのがこれまでのインターバルなので、日本では2015年の夏あたりか。しかし、そんなに待てるはずはない。米国やカナダに住む読者のみなさん、2014年夏と思われる北米での放送から間もない時期に、なんとかして、このブログで「24:Live Another Day」の魅力を伝えることは出来ないだろうか。もちろんネタバレに気をつけながらの作業にはなるが、何か前向きな方法はあるはず。アイデアがあれば、教えていただきたい。

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【当ブログではこの投稿の後にも「24−TWENTY FOUR−」を積極的に採り上げています】
◆「 「24」最新作をGEOが3カ月先行レンタルへ」=SEVEN HEARTS(2014.10.18投稿)=

◆「 「24」最新作の日本リリースは2015年3月4日に決定」=SEVEN HEARTS(2014.10.15投稿)=

◆「 「24」最新作の日本語字幕付き最新予告編を配信開始」=SEVEN HEARTS(2014.09.05投稿)=

◆「GEOが今秋「24」の最新作試写会を開催へ」=SEVEN HEARTS(2014.08.21投稿)=

◆「 「24」最新作の日本公開は2015年春で調整中」=SEVEN HEARTS(2014.08.05投稿)=

◆「ジャック再び降臨!「24」最新シリーズ米国で放送開始」=SEVEN HEARTS(2014.05.07投稿)=



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2013年05月15日

【映画】 のぼうの城(2012)

 夜襲だの敵陣裏からの回り込みだの、戦国時代には数々の伝説的な奇襲が敢行されたことが現代にも語り伝えられているが、史実である石田三成率いる豊臣軍による忍城(おしじょう)水攻めの際、もしかしたら本当にこんなとんでもない作戦が展開されたのかもしれないと思わせてくれるリアリティーに満ちている。映画「のぼうの城」は、単なる合戦スペクタクルではなく、闘いに隠された武将たちの生きざまを真っ正面から描いた一大叙事詩である。

★DVD


 野村萬斎を主演にキャスティングしたことが、本作の成功の最大要因だろう。そのことは映画の前半ではあまりピンとこないが、物語が中盤から終盤へと進むにしたがって、納得度が加速度的に高まってくる。萬斎が普段のシャープなイメージとはほど遠いものの新たな魅力とも言えるぼけ味を全開にすればするほど、出自である狂言の手法をふんだんに使えば使うほど、本当の武将とは何であるかを明白にすればするほど、この役柄が務められるのは野村萬斎をおいてほかにないことが明らかになってくる。

 和田竜による原作小説「のぼうの城」は直木賞にノミネートされたり、本屋大賞の2位になるなど、ファンからの熱い支持を受けていた。映像化することにより、主人公の本当の意味での価値がより明確に見えてくるはずだと言われていた。それだけに映画化は、相当なプレッシャーをかかかえたものだったはずだ。それをやり遂げたのは、犬童一心と樋口真嗣が共同監督で互いの得意分野を生かしてドラマ性と特殊効果によるスペクタル性を高い次元で融合させたこと、野村萬斎が自らの身体の中に持つ伝統的な所作と現代的な感覚を双頭の武器として駆使したこと、小説内での細かい人物設定に応えうるだけの実力派の俳優をキャスティングし得たこと、これらのことによって、映画「のぼうの城」は、単に人気小説を映像化しただけではない大きな力を持った作品となったのである。

 なお、本作は、水攻めの描写が、東日本大震災による津波を思い起こさせるとして、2011年9月の公開が2012年の11月まで延期された作品である。そのことを乗り越えての公開だけに、関係者の感慨はひとしおのものであったに違いない。
 東日本大震災から2カ月後に、東北で演劇を再開したある劇団は、劇中で俳優が床をのたうちまわる演技をしただけで、後から観客に「津波を思い出した」と言われたことを明かしている。「何を表現して良いのか分からなくなった」という劇団関係者。表現活動の萎縮という結果にはつながってほしくないが、「のぼうの城」の場合は、水というあまりにも直接的な連想を誘うものだから、公開延期という措置もいたしかたなかっただろう。

 忍城の水攻めは、日本三大水攻めのひとつと言われる。それほど有名とはいえ、映画に入り込むためには、少々、当時の時代背景を知る必要がある。
 織田信長の天下統一の遺志を貫徹するため、猛烈な勢いで各地に攻め込んでいた豊臣秀吉(市村正親)は、関東平定の最後の砦となった北条氏の小田原城に攻め込むが、周辺の小さな城にも恭順の意志を示すように迫っていた。北条氏側も、小田原城での籠城に参加するよう通達しており、小さな城の城主たちは、難しい決断を迫られていた。武蔵国の忍城の城主、成田氏長(西村雅彦)は、豊臣側に恭順、開城の意志を伝える一方で、自身が小田原城におもむき籠城に参加するという奇策に出た。
 秀吉は、寵愛する石田三成(上地雄輔)にこの忍城を攻めさせる。忍城の重臣たちは、城主氏長の命に従い、「豊臣とは一戦を交えず開城する」という路線に沿って事を進めようとするが、氏長から代行の総大将に指名されていた長親(野村萬斎)は、軍使の長束正家との話し合いの最中、そのあまりにも傲慢な態度にかちんと来て、「戦いまする」と開戦を宣言してしまう。押し寄せた「天下軍」豊臣勢は2万人。忍城にはわずか500人の兵と農民たちが2000人あまりいるだけだ。
 戦いの結果は火を見るより明らかだったが、合戦の指揮経験も少ない石田三成が率いる豊臣軍に対して、猛者と知将揃いの忍城軍は、柴崎和泉守(山口智充)、坂巻靱負(成宮寛貴)、正木丹波守利英(佐藤浩市)らの活躍で序盤戦を制する。
 このため石田三成は、秀吉が以前に成功させた水攻めを選択する。忍城は周りを湖に囲まれ、城が湖に浮いているように見える「浮城」とも呼ばれた城。水攻めには最適なターゲットだったのだ。圧倒的な軍勢と周辺の農民を総動員して、28キロもの石田堤をつくりあげてしまった豊臣軍。忍城はまたたく間に、そしてまさに水の中に浮いた城になってしまった。農民らを城に上げ、なんとか籠城を続ける忍城の人たち。しかし、田んぼを失った農民のいらだちは怒りへと変わりつつあり、兵隊の指揮も下がる一方だった。そんな中、総大将の長親のとった作戦は、あまりにも突飛なものだった。
 満々とたまった水の上を数隻の小舟で漕ぎ出し、敵からの射程圏内ぎりぎりのところで、田楽踊りを始めたのだ。はじめはいぶかしがっていた敵兵たちも、長親の総大将とは思えない道化ぶりに惹き付けられ、しまいにはいっしょにリズムに乗って踊り出す始末。これには忍城側の農民や兵隊も乗せられ、湖のような大きな水だまりの周りは一種のトランス状態となった。
 忍城側の余裕を敵に見せつけ、一方では、味方の士気を高めるという作戦。さらに敵陣に近づき、あおり続ける長親。誰もが長親に魅せられている。
 一発の銃声がそのすべてをストップモーションのようにしてしまった。長親の命は?

 物語は、小田原城の攻防も背景にして、忍城の戦いの顛末が描かれる。氏長の娘で、長親に想いを寄せる甲斐姫(榮倉奈々)と長親のほのぼのとしていてなおかつ切なくなるような戦国の恋も忘れてはいない。
 水攻めの失敗を、農民の家族の人間ドラマの中に落とし込んでいるのもうまいところだ。

 そもそも長親は自分には武将としての才能がないことを知っており、農民といっしょに田植え踊りをするような平和主義者。でくのぼうから来た「のぼう様」という愛称を付けられても、怒りもしない人の良い人物である。それでも人望だけは、なみいる重臣の中でも群を抜いている。そんな不思議な武将である。
 そんな長親が、自分でも気付かないまま、勝負師としての才能に目覚め、人間としても成長を遂げていく様はなかなかにダイナミックで、本作が力強い余韻を残す大きな要因になっている。田楽踊りというエンターテインメントによって人心を掌握していくことも、これまでの戦国時代物にはなかった展開である。

 おてんばで武芸にも秀でている女性というイメージはぴったりだが、甲斐姫に榮倉奈々ほどの人気俳優を配するのであれば、もう少しその活躍ぶりや長親とのもどかしい愛も見てみたかったところではあるが、恋愛ドラマではないのだから、いたしかたない。
 山口智充はお笑いタレント出身で、いまもバラエティーなどの司会が中心だが、もっと俳優としても活躍してほしい逸材である。あくの強いキャラクターは、役の選択肢が少ないのかもしれないが、本作での戦国武将のような豪快な役柄では最大限にその才能を発揮する。剛の者の持つそこはかとない哀しみのようなものも感じさせ、唯一無二の存在感を見せつけているからだ。


★映画「のぼうの城」予告編





★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
のぼうの城
★Blu-ray


<主 演> 野村萬斎
<共 演> 佐藤浩市、榮倉奈々、成宮寛貴、山口智充、上地雄輔、山田孝之、平岳大、西村雅彦、平泉成、夏八木勲、鈴木保奈美、前田吟、尾野真千子、芦田愛菜、市村正親
<共同監督> 犬童一心、樋口真嗣
<原 作> 和田竜
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


★原作本



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2013年05月13日

【舞台】 うかうか三十、ちょろちょろ四十(2013)

 ほのぼのとしているのに哲学的で、昔話のようなのに現代的で。さりげない出来事をたどるうち、いつのまにか人生の深みにはまっていくような舞台「うかうか三十、ちょろちょろ四十」は、井上ひさしのまぼろしのデビュー作。賞を取りながら上演されることのなかった井上戯曲の原点には、ブラックユーモア、権力へのアイロニー、市井の人々への暮らしへの探究心、運命の反転など、後に井上作品に見られるすべての要素が息づいていると言っても過言ではない。

 いったん帰郷してから東京に戻った井上ひさしが、浅草のストリップ劇場で文芸部員兼進行係として働いていたのは有名な話だが、その後は、出版社の倉庫係をしながら戯曲を応募する日々を続けていた。やがてNHKで、後の「ひょっこりひょうたん島」につながる仕事をし始めた井上は、芸術祭脚本奨励賞を受賞する。それがまさに本作「うかうか三十、ちょろちょろ四十」だったのだ。

 ひとひねり利いたユニークなタイトルが目白押しの井上戯曲の中でも、とびきりの本作。うっかりと何も考えず流されながら30歳になるまで生きてきたが、そこからまた特にどうということもなくちょろちょろと8年10年と生きてきたら40歳になってしまった、(平均年齢が50歳ぐらいの世だから)死ぬのは間近だ、というような意味合いだと想定されるが、まさにそんな人生観に基づいた、ある種虚無的な物語が展開する。

 東北のある小さな村。そのまたはずれの掘っ立て小屋のような家に、この地方を治めるとのさま(藤井隆)が、侍医(小林勝也)をともなって現れた。どうやら領地の視察を兼ねてのお忍びの散策のようだが、実はこの家に住む若い娘のちか(福田沙紀)が気になってしかたがなく、なんとか近付けないかと様子をうかがいに来ていたのだ。
 足に軽い障害があり、やや引きずって歩くとのさま。そのせいかどうかは分からないが、気が弱くて、ちかに話しかけるなどもってのほか。しかしある偶然で、ちかと話すことになったとのさまは、気持ちを伝えようと必死になる。

 この場でなぐさみものになるというわけではなく、きちんと城に上がって側室にでもとりあげられれば、優雅な生活が保障されているわけで、普通なら、そのままついていってもおかしくないはずなのに、ちかは堅いというかまじめというか、とのさまの想いを一蹴してしまう。今も未来も貧乏であることは確実なちかの生活。それでも質素な毎日をうらむでもなく、お地蔵さんに一日の無事を感謝し、不幸が来ないことを祈り続けるけなげな生活が自分の身の丈に合っていると確信しているのだ。近所の大工、権ず(鈴木裕樹)と所帯を持つことも決まっていると言うが、とのさまはどうしても理解できない。お城に帰る道すがら、頭の中にいろんな動物がぐるぐると。とのさまはちかにふられておかしくなってしまったのだろうか。

 それから数年後、とのさまと侍医は再びこの小屋を訪れる。お互い、相手のことは忘れている。とのさまと侍医は、病気の人を見つけて怪しい術を施しては、「病気を治した」「人に良いことをした」と悦に入っていたのだ。徳の施しごっこである。ちかの家には結婚しただんなの権ずが伏せっている。胸の病でもう何年も。はたして2人の術の首尾はいかに。

 物語は、2人がこの家をみたび訪れるところまでをカバーしているが、時に説話のように多くの教えや人生観を垣間見せながら、時に落語のように庶民の慎ましい暮らしやとのさまの世間ずれした価値観を笑ってみせたりしながら、しかしとうとうと流れる大河のように、百年も千年も続く自然のように 大きな運命の道すじをたどっていく。

 そして、物語が語り終えられたときに見る者の胸に降りる、得も言えぬ達観の思いと小さな小さな幸福感。ひとつひとつは胸が張り裂けそうな出来事でも、大きな自然の流れの中では、かくも滑稽で、かくも愛おしい。いやもちろん、滑稽が見せる残酷さや、深刻が見せるやわらかな感触も含めてである。
 それにしてもちかや娘のれいが語る人生観の潔さよ。おなごはこんなにも深く強いのか。女のそして東北人の、体内にぐっと据えたような粘り強さ、忍耐の力を井上ひさしは登場人物たちに託したのであろうか。

 多士済々なキャストには最初面食らったが、見終わった後、そのキャスティングの素晴らしさにうなった。
 吉本新喜劇のスターで、伝統的なぼけた笑いと現代的なエキセントリックな笑いを同時に体現させられるキャラクターとして知られる藤井隆は、気が弱いのに結構率直な物言いをするとのさまにはぴったり。おそらく長い間一緒にいるじいやがわりの侍医との漫才のような会話のテンポも、関西芸人の持つ天性のノリ。侍医役の小林勝也とつくるその会話自体が日本古来の狂言や猿楽のリズムを湛えていることに驚かされる。小林はどちらかというと受けの演技だが、ときには素早い直球で返してみたり、リズムに変性を生んでみる試みもあり興味深かった。せりふだけでなく、まるで藤井隆の動物的な動きと2人セットで調和が生まれるように体や手を動かしていたのは実に面白かった。

 おそらく本作の持つふんわりとした感覚に最大の貢献をしているのは、ちかと成長してからのれいを演じた福田沙紀だろう。芸能界入りのきっけとなった全日本国民的美少女コンテストでは演技部門で絶賛された逸材。映画「櫻の園」や「津軽百年食堂」、「ヤッターマン」、ドラマ「ライフ」「Wの悲劇」などで見せた心象風景の描き方は、愛くるしいルックスからは想像も出来ないすさまじさで、映像メディアの関係者は早くから一目置いていた。そして舞台にも積極的で「フラガール」「テイキングサイド」などで活躍したほか、キャラメルボックスと組んだタイムスリップ時代劇「つばき、時跳び」ではあの明治座で座長を務めた。
 本作でのちか役では、正論を殿様相手に堂々と言えるあっけらかんとしたおおらかさと、貧乏の連鎖や夫の不幸に対して痛ましいまでに忍耐力を発揮するいじましさを強調している。それは絶望までも相対化、客観化して自分の心から引き離してしまえるしたたかさか、あきらめにも似た「何も望まない」虚無かは容易に悟らせない演技が胸を打った。劇中ちかは「欲しいものがなんにもねえんです」と言っているが、このことが本音とも、忍耐力に押しつぶされた結果の叫びとも、容易に悟らせない。福田にとっては、ひとつのせりふが深い意味合いを持つ井上戯曲に初めは面食らい、そして苦闘したであろうが、重要な役どころを見事に組み立てることが出来ており、本作は、演技のできる若手女優から本格的な演技派へのステップとして重要な作品になるに違いない。

 本作の夢かうつつのような世界にしっかりとくさびを打ち込む2人の共演者に触れないわけにはいかない。ちかの夫、権ずを演じた鈴木裕樹は、ワタナベエンターテインメントが誇るイケメン演劇集団「D−BOYS」の中でも演技が注目を浴びる俳優。舞台体験は豊富で、しかも茅野イサム、青木豪、赤堀雅秋、青井陽治、山田和也ら本物感が漂う新旧の注目演劇人の演出を受けており、若手俳優の中でもその個性が際立っているといっていい。2013年5月は出演した映画「百年の時計」も封切られる。
 出番は少ないが、強烈な印象を与えるのが、とのさまの家来役の田代隆秀。とのさまや侍医があまりにもソフトな人柄なのでついつい忘れがちな「権力」というものの存在を、一瞬の登場で分からせる難しい役どころだが、その質実剛健な体躯や、人を射貫く目など、役者としての芯のある存在感と外見を総動員して観客を現実に引き戻す力はさすがの面目躍如。シェイクスピアシアター出身で、蜷川幸雄演出作品や各種のミュージカルに相次いで出演するなどのキャリアが物語るとおり、本作は泰然自若としたたたずまいが最高に生きた出演作となった。

 スタッフ陣の充実ぶりはこまつ座ならではのこだわりの結果。特に巨匠、島次郎の手掛けた舞台セットは、村はずれのあばら屋を、鋭角的、建築的直線で表現せず、まるで手で書きなぐったようなあいまいな輪郭を持った家をそのままセットとして表現したような不思議なおうち。なんだかおとぎ話のようであり、すべては夢の中にも見えるようなこの物語をひときわ印象づけていた。
 そしてあの三谷幸喜の舞台「ホロヴィッツとの対話」で、ステージ奥に存在感たっぷりにピアニストとして「出演」し、音楽を奏でていた荻野清子が音楽で参加しており、ほのぼのとした世界を創りあげている。

 舞台「うかうか三十、ちょろちょろ四十」は、6月2日まで東京・新宿の紀伊國屋サザンシアターで、6月9日に山形県川西町の川西町フレンドリープラザで、6月13日に大阪市のサンケイホールブリーゼで上演予定。


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2013年05月10日

【舞台】 マイ・フェア・レディ(2013)

 江利チエミや上月晃、栗原小巻、大地真央らが演じ継いできたミュージカル「マイ・フェア・レディ」が、演出にあたるG2によって翻訳、訳詞までまったく一から見直され、キャストもフレッシュなメンバーをそろえて、新しく生まれ変わった。G2の大胆な解釈や、日本人のセンスに合わせた翻訳の妙は、さまざまな場面に生かされており、作品のテーマをより明解に観客のもとに届けることに大いに貢献していた。

 バーナード・ショーの戯曲で映画化もされた「ピグマリオン」を原作に、1956年にブロードウェーでミュージカル「マイ・フェア・レディ」として初演され大ヒット。ロングランとなった。64年にはオードリー・ヘップバーン主演で映画化され、映画史に残る名作となったが、日本ではその前年の63年に江利チエミと高島忠夫で初演。2010年に太地真央が卒業宣言をするまで、東宝ミュージカルの大定番として断続的に上演されてきた。今年は日本初演から半世紀。将来も見据えた大改革という狙いのもと、新しい魅力が付け加えられた。

 ストーリーは映画のヒットもあって日本でもおなじみだが、下町言葉しか話せない花売り娘のイライザ(真飛聖、霧矢大夢のWキャスト)を半年以内で宮殿の舞踏会に立てる貴婦人にすると豪語した言語学者のヒギンズ教授(寺脇康文)の苦闘の物語と、それによってもたらされた、予想もしていなかった新しい人生が描かれていく。

 オペラハウスから出てきてタクシーをひらおうとしている客目当てにイライザたちは花を売ろうと必死だ。江戸っ子弁のような威勢の良い下町言葉を話しているイライザのしゃべりをすぐそばから観察している怪しい男こそヒギンズ教授だった。方言に詳しい有能な言語学者でイライザの言葉に大いに興味をひかれたようだ。半年で舞踏会に出られるようにしてやると豪語するが、その時は言っただけになった。
 翌日、イライザがヒギンズ宅に現れる。一人前のレディにしてほしいという。お金も払うと。引き気味のヒギンズに対して、居合わせた言語研究家のピッカリング大佐(田口涼成)が「成功したらお金は私が払う」と申し出、話はまとまった。ひょんなことから、イライザ、ヒギンズの悪戦苦闘の日々が始まったのだ。
 予想以上にイライザの下町言葉はきつかった。さまざまなアプローチが続けられ、なんとか目処は付いた。まずはヒギンズの母がボックスを所有する紳士淑女の社交場である競馬場で試してみることになった。
 競馬場では大騒動が持ち上がる。それでも舞踏会には行けるのか。最後まで必死の淑女レッスンが続くのだった。

 物語はイライザ改造計画という、なんか冗談のようなプロジェクトを軽妙なタッチで追いつつも、その裏では、イライザの人間的な成長と、ヒギンズとの間に流れる微妙な男女の感覚が育っていた。互いが「いなくては困る人」になっていたのだ。
 そうした両面をうまく散りばめながら、笑えてジーンとくる空間を作り出すことに成功している。
 特に2人の間の感情がなかなかうまく絡み合わない終盤はもどかしいほど、双方の気持ちをしっかりと描き、これまでの「マイ・フェア・レディ」よりももっと明確に伝える努力をしている。
 G2はせりふだけでなく、訳詞においても、下町言葉と江戸っ子弁の共通性に注目してまざまな工夫、改変を加えている。言語学的に見ても大変興味深い。

 変化が一番分かりやすいのはキャスト陣。主役のイライザ役には大地真央に代わって、真飛聖、霧矢大夢という、宝塚歌劇団を退団して間もない元男役トップスターを抜てき。Wキャストで臨んでいる。
 そして同じく主役のヒギンズ教授役には、テレビドラマ「相棒」シリーズで知られ、演劇ユニット「地球ゴージャス」の主要メンバーのひとり寺脇康文が起用された。男らしい剛健な体躯に加え、関西人ならではのコメディーセンスが光っており、これまでにない新しいヒギンズ像を創り出している。ある意味、もっともはまっていると言えるかもしれない。
 ヒギンズとともにイライザ改造計画に乗るピッカリング大佐は、文学座研究所出身で劇団夢の遊民社に長く在籍した田口涼成が演じている。寺脇とともに、テレビなどで見せるコミカルなイメージは、新しい「マイ・フェア・レディ」に明るいイメージを付け加えている。

 霧矢と真飛、ともに舞台のキャリアは十分で、演技に揺るぎはないが、これだけ雰囲気、性格の違うWキャストも珍しいだろう。だから、両方の公演を見て初めて「新しい『マイ・フェア・レディ』を見た」と言えるのではないだろうか。

 なお、イライザの父アルフレッドを松尾貴史が演じているほか、テレビドラマでの活躍の後、「エリザベート」「シラノ」など注目のミュージカル作品で進境著しい平方元基がイライザに想いを寄せるフレディ役で甘いマスクを披露するなど見どころがいっぱいの作品となっている。

 ミュージカル「マイ・フェア・レディ」は5月28日まで、東京・日比谷の日生劇場で上演。その後、6月7日に金沢市の金沢歌劇座で、6月11〜12日に福岡市のキャナルシティ劇場で、6月15〜16日に名古屋市の愛知県芸術劇場大ホールで、6月21〜23日に大阪市のオリックス劇場(旧大阪厚生年金会館)で上演される。


★映画「マイ・フェア・レディ」DVD


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<01> Endless SHOCK 2014(21907)
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<03> Endless SHOCK 2013(8821)
<04> なにわ侍 ハローTOKYO!!(8399)
<05> 直木賞芥川賞2013前期候補作決まる(5734)
<06> ソング・ライターズ(4968)
<07> 第37回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞にリリー・フランキー(4586)
<08> MIWA(3890)
<09> 「そして父になる」に世界から熱視線(3590)
<10> 「カッコーの巣の上で」舞台版が小栗旬主演で開幕(3316)
<11> 抜目のない未亡人(2862)
<12> マーガレット(2641)
<13> PLAYZONE → IN NISSAY(2550)
<14> 高校中パニック!小激突!!(2213)
<15> ストリッパー物語(2132)
<16> ダディ・ロング・レッグス=2014(2059)
<17> 刑事ドラマの殉職特集を放送(2049)
<18> 殺風景(1952)
<19> 今ひとたびの修羅(1818)
<20> ムサシ ロンドン・NYバージョン(1791)
<21> ムサシ ロンドン・NYバージョン=2014(1791)
<22> 「レ・ミゼラブル」と「アルゴ」にGグローブ賞(1760)
<23> かもめ(1725)
<24> 頭痛肩こり樋口一葉(1693)
<25> レディ・ベス(1665)
<26> イン・ザ・ハイツ(1637)
<27> 私が黄金を追う理由(1593)
<28> ジャック再び降臨「24」最新シリーズ放送開始(1592)
<29> 木の上の軍隊(1522)
<30> 国民の映画(1517)
<31> 2013前期芥川賞に藤野可織、直木賞に桜木紫乃(1315)
<32> ショーシャンクの空に(1280)
<33> ジャニーズ2020ワールド(1228)
<34> A.B.C座2013 ジャニーズ伝説(1178)
<35> サ・ビ・タ〜雨が運んだ愛〜=2014(1116)
<36> DREAM BOYS JET(1113)
<37> 「愛の渦」映画化(1087)
<38> 「ピトレスク」の稽古場公開(1085)
<39> 「レディ・ベス」世界初演ついに幕開け(1065)
<40> BACK STAGE(1047)
<41> 金閣寺(1028)
<42> シスター・アクト(990)
<43> レ・ミゼラブル(958)
<44> THE BIG FELLAH(953)
<45> 「天才執事ジーヴス」でウエンツと里見が名コンビに(952)
<46> 半沢直樹(923)
<47> もらとりあむタマ子(918)
<48> ザ・ワーズ 盗まれた人生(875)
<49> Holidays 休暇(862)
<50> ロスト・イン・ヨンカーズ(816)
<51> ミュージカルベストテンの選考投票に参加(804)
<52> ロンサム・ウエスト(787)
<53> 花嫁と父つなぐピアノ、盛岡のCMが話題(785)
<54> クリプトグラム(779)
<55> うかうか三十、ちょろちょろ四十(761)
<56> 奇跡の7人「THE BIG FELLAH」に集う(755)
<57> シレンシオ(695)
<58> アルトナの幽閉者(652)
<59> 筧利夫が世界最新演出版の初回を無事完遂(637)
<60> ネクスト・トゥ・ノーマル(635)
<61> ザ・ビューティフル・ゲーム(624)
<62> 私のダーリン(618)
<63> LOVE CHASE !!(599)
<64> SHOCK1000回達成(591)
<65> つか版・忠臣蔵〜大願成就討ち入り篇〜(589)
<66> 第86回日本アカデミー賞主演女優賞に真木よう子(575)
<67> 天翔ける風に(574)
<68> 愛の渦(572)
<69> 恋と音楽(569)
<70> モンテ・クリスト伯(551)
<71> ストロベリーナイト(549)
<72> 半沢直樹 その2(530)
<73> 第86回日本アカデミー賞主演男優賞に松田龍平(520)
<74> ベネチア金獅子賞に「サクロ・グラ」(513)
<75> 第86回日本アカデミー賞助演女優に真木よう子(498)
<76> 韓国版「家政婦のミタ」はチェ・ジウ主演(494)
<77> 米経済紙が半沢直樹特集、英語で倍返しは?(493)
<78> 第150回芥川賞直木賞候補作決まる(492)
<79> ライクドロシー(477)
<79> エニシング・ゴーズ(477)
<81> 太鼓たたいて笛ふいて(475)
<82> マイ・フェア・レディ(465)
<83> 屋根の上のヴァィオリン弾き(458)
<84> 秋のソナタ(450)
<85> ABC座2014ジャニーズ伝説(439)
<86> 「ミス・サイゴン」世界最新演出版の稽古場公開(437)
<86> 「ミス・サイゴン」世界最新演出版の稽古場公開(437)
<88> 渇いた太陽(436)
<89> 雨と夢のあとに(435)
<90> マンマ・ミーア!(429)
<91> 晩餐(426)
<91> マイケル・ジャクソンの新曲8曲入り新譜発売へ(426)
<93> 声(423)
<94> Tribes(417)
<95> ジェニファー・ローレンスがショートヘアーに(408)
<96> Paco〜パコと魔法の絵本〜from『ガマ王子vsザリガニ魔人』(403)
<97> 名もない祝福として(396)
<98> テンペストを白井晃演出で(395)
<99> ジャニーズ・ワールド(390)
<100> 半沢直樹 その3(383)
<101> 「シェルブールの雨傘」5年ぶり再演へ(378)
<102> 音のいない世界で(375)
<103> テイク・ディス・ワルツ(369)
<104> 組曲虐殺(364)
<104> 春琴(364)
<106> 「レ・ミゼラブル」は6/21発売(361)
<106> 「国民の映画」再演決定(361)
<108> ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日(348)
<109> レ・ミゼラブル新演出版(347)
<110> 関数ドミノ(346)
<111> NO MORE 映画泥棒新バージョン(342)
<112> ピアフ(339)
<113> 海辺のカフカ◆archive◆(338)
<114> 007ファッション南青山で公開(334)
<114> 北島三郎、座長公演も最後と表明「引退ではない。歌い続ける」(334)
<116> 野田秀樹の「MIWA」に豪華俳優が集結(331)
<117> ロンドンでマティスの切り紙絵展始まる(330)
<118> ハリウッド白熱教室(322)
<119> リトルマーメイド(320)
<120> ぴんとこな(316)
<121> トガニ 幼き瞳の告発(313)
<122> カンヌバルムドールに「アデルの人生」(309)
<123> 脳男(305)
<124> トニー賞は「キンキーブーツ」(301)
<125> 赤鬼(299)
<126> BRAVE HEARTS 海猿(293)
<127> 「レディ・ベス」開幕前にトークイベント(291)
<128> 「オペラ座の怪人」完結編ついに日本初演へ(290)
<129> 第86回日本アカデミー賞作品賞に「舟を編む」(286)
<130> 取材・執筆した「殺風景」PR記事が掲載されました(281)
<131> ナタリー・ウッド事故死ではない可能性(278)
<131> 第86回日本アカデミー賞監督賞に石井裕也(278)
<133> 「海辺のカフカ」再演決定(277)
<134> 真夏の方程式(273)
<135> ハーベスト(269)
<135> 第21回読売演劇大賞は森新太郎(269)
<137> 4 four(268)
<137> 日の浦姫物語(268)
<139> iSAMU(258)
<140> ウルトラマリンブルー・クリスマス(254)
<140> 「風立ちぬ」公式上映で瀧本美織が存在感を発揮(254)
<142> トニー賞2014Ms作品賞(251)
<142> 進化するミス・サイゴン7月から世界最新演出で日本公演(251)
<144> ワイルド・スピード EURO MISSION(249)
<145> 半沢直樹第2回は21.8%で大台乗り(245)
<146> 小さいおうち(244)
<147> てんぷくトリオのコント(243)
<148> 「スクルージ」開幕、市村正親が意欲(242)
<149> 第67回カンヌ国際映画祭が開幕、長澤まさみも登場(241)
<150> アジア温泉(230)
<151> スター・トレック イントゥ・ダークネス(229)
<152> 「シスター・アクト」に個性派ずらり(226)
<152> 河瀬直美「2つ目の窓」公式上映で12分の鳴り止まぬ拍手(226)
<154> 片鱗(225)
<155> ジョン万次郎の夢(223)
<156> 白い夜の宴(221)
<157> 台湾の超美形ボーカルバンド人気、日本に到達(216)
<157> 野田秀樹の「赤鬼」気鋭の演出家・俳優で上演中(216)
<159> ウィズ〜オズの魔法使い〜(215)
<160> ビトレスクキャスト陣一体感強調(214)
<160> 戦隊ヒロイン「女子ーズ」にときめく5女優集結(214)
<162> GODZILLA ゴジラ(212)
<163> 第151回芥川賞直木賞候補作決まる(211)
<164> マクベス(207)
<164> ムーミン生んだトーベ・ヤンソン生誕100周年迎える(207)
<166> サウンド・オブ・ミュージック(205)
<167> テレ東が「不明者」を大捜索中(202)
<167> 「エッグ」再演決定、初の海外パリ公演も実現(202)
<169> 舟を編む(201)
<170> 蝋燭の灯、太陽の光(199)
<170> アナ雪の「スリラー」ダンス映像が大反響(199)
<172> 満天の桜(196)
<172> レッド・ツェッペリンがリマスター版収録の未発表曲2曲公開(196)
<174> ジェーン・エア=映画(193)
<175> さいあい シェイクスピア・レシピ(188)
<175> トニー賞2014Ms助女賞(188)
<177> ダディ・ロング・レッグス追加公演決定(181)
<178> 図書館戦争(180)
<179> KREVAの音楽劇再演、各界から逸材結集(179)
<180> ザ・フルーツ(178)
<181> 八月の鯨(176)
<182> 魔女の宅急便(173)
<182> 「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」ミュージカル日本初演へ(173)
<184> G・グローブ賞録画放送(172)
<184> 100回泣くこと(172)
<186> プラチナデータ(170)
<187> テルマエ・ロマエ供168)
<187> 第86回アカデミー賞のノミネート作決まる(168)
<189> オブリビオン(167)
<189> キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(167)
<191> あなたがここにいればよかったのに(166)
<192> ジェーン・エア=舞台(162)
<192> さよならドビュッシー(162)
<194> 華麗なるギャツビー(161)
<194> 藁の楯(161)
<194> ポール・ウォーカー急逝の波紋広がる(161)
<197> 異国の丘(160)
<197> 8月31日〜夏休み最後の日〜(160)
<197> 追悼 大瀧詠一(160)
<197> 安室奈美恵の洗練されたマッシュアップ映像が話題(160)
<201> ホロヴィッツとの対話(159)
<201> ヒトミ(159)
<203> 半沢直樹第6回も29.0%と好調維持(158)
<203> 初音ミクオペラにパリが熱狂(158)
<203> 中古LPからマービン・ゲイのパスポート発見(158)
<206> エッグ(156)
<206> 「ショーシャンクの空に」舞台化決定(156)
<208> J・K・ローリングの新作に34歳のハリー・ポッター登場(155)
<209> サビタ稽古場イベント(154)
<210> 風立ちぬ(151)
<210> 村上春樹、2013年のノーベル文学賞逃す(151)
<210> 追悼 やしきたかじん(151)
<213> 半沢直樹第5回は29.0%と続伸(150)
<214> The Library of Life まとめ*図書館的人生(上)(146)
<215> さよなら渓谷(145)
<215> WILCO(145)
<217> 新国立劇場2014-15ラインナップ発表(144)
<217> 「メリー・ポピンズ」の裏側描く映画初上映(144)
<219> トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーンpart2(143)
<220> 半沢直樹最終回は42.2%とミタ超え、関西は歴代最高(142)
<221> ダチョウ課長の幸福とサバイバル(141)
<222> ベネチア女優賞(140)
<223> 中学生円山(139)
<224> 大事なはなし(138)
<224> 「I'll be back」で大論争(138)
<224> 宮本亜門がドンペリPartyのショー演出(138)
<227> ナミヤ雑貨店の奇蹟(137)
<227> ケイティ・ペリーが着物パフォーマンス(137)
<227> 県庁おもてなし課(137)
<230> カンヌ審査員にキッドマンと河瀬直美ら(135)
<231> 任侠ヘルパー(134)
<231> レディー・ガガ、涙の訳はマネージャーとの決別?(134)
<231> 鬼才ラース・フォン・トリアーの最新作は超過激 !(134)
<234> 客家(133)
<234> その夜の侍(133)
<236> トニー賞2014Ms主女賞(131)
<237> 半沢直樹第3回は22.9%で今年ドラマトップ(130)
<237> DREAM BOYS(130)
<237> 米ゴールデン・グローブ賞ノミネート作決まる(130)
<240> 第39回菊田一夫演劇大賞にレミゼのキャスト&スタッフ(129)
<240> 海峡の光(129)
<242> 悪霊(128)
<243> シェイクスピア生誕450年記念上演始動、ハムレットは北朝鮮にも巡演へ(126)
<244> トニー賞2014MsRV作品賞(125)
<245> ミス・サイゴン(124)
<246> ザ・スーツ(123)
<246> フィリップ・シーモア・ホフマンが急死(123)
<246> 陽だまりの彼女(123)
<246> 共喰い(123)
<246> 「ドラえもん」英語吹き替え版は日米文化研究に興味深いヒント数々(123)
<251> 半沢直樹第4回は27.6%に急伸(122)
<251> ベルリン金熊賞(122)
<251> ミス・サイゴン=2014(122)
<251> 南京錠の橋ポン・デザール一部崩壊(122)
<255> 思い出を売る男(121)
<256> ダディ・ロング・レッグス(120)
<257> ずっと二人で歩いてきた(119)
<257> 横道世之介(119)
<259> 新・幕末純情伝(118)
<260> カウラの班長日記sideA(117)
<261> 無明長夜(116)
<261> ガラパコスパコス(116)
<263> 第86回米アカデミー作品賞に「それでも夜は明ける」(115)
<264> 半沢直樹に幻のラストシーン、DVD&Blu-rayに収録へ(114)
<264> 虚像の礎(114)
<264> 渡辺謙が「王様と私」でブロードウェイデビューへ(114)
<267> 大奥〜永遠〜【右衛門佐・綱吉篇】(112)
<268> 半沢直樹第9回は35.9%とさらに上昇(111)
<268> 地獄でなぜ悪い(111)
<268> トニー賞2014Ms助男賞(111)
<268> ピンク・フロイド10月の20年ぶりのアルバム発売を正式発表(111)
<272> ハムレット(109)
<272> ロックアウト(109)
<274> アカデミー助演女優賞はアン・ハサウェイ(108)
<274> 闇金ウシジマくん(108)
<274> 授業(108)
<274> 東京国際映画祭サクラグランプリは「ウィ・アー・ザ・ベスト!」(108)
<278> トニー賞2014PRV作品賞(107)
<278> トニー賞2014Ms主男賞(107)
<278> リチャード3世の墓と断定(107)
<378> 鍵泥棒のメソッド=舞台版(107)
<282> 半沢直樹第7回は30.0%と壁突破(105)
<282> ソチの脱出ヒーローまたも閉じ込め(105)
<282> 東京タワーはGW特別ライトアップ中(105)
<285> サ・ビ・タ日本版来春再演決定(104)
<285> 米アカデミー賞最注目は9歳の少女(104)
<285> 日本舞台美術家協会が7年ぶり展覧会開催(104)
<288> エンロン◆archive◆(103)
<288> つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語(103)
<288> そして父になる(103)
<291> みなさん、さようなら(101)
<292> レミゼ衣装を東京3都市で展示(100)
<293> アルゴ検証番組日本初放送(99)
<294> 「荒野の七人」新吹き替え版放送(97)
<294> 五輪色の東京タワーを月も見に来た?(97)
<296> キングコングの巨大ロボ公開(96)
<296> 手のひらの砂漠(96)
<296> 第151回芥川賞は柴崎氏、直木賞は黒川氏(96)
<299> 釣りバカ全作品をWOWOWが一挙放送へ(95)
<299> アナと雪の女王(95)
<301> ラ・マンチャの男(94)
<302> ジャニス・ジョプリンがハリウッドの殿堂入り(93)
<302> 初めてなのに知っていた(93)
<304> るろうに剣心(92)
<304> THEMANZAI2013優勝はウーマンラッシュアワー(92)
<304> トニー賞2014P主男賞(92)
<304> ピンク・フロイドが10月に20年ぶりのアルバム発売か(92)
<308> ベネチア最終盤情勢(91)
<308> 獣の柱まとめ*図書館的人生<下巻>(91)
<308> 第86回米アカデミー賞総まくり(91)
<308> SONG&DANCE60感謝の花束(91)
<312> 夢売るふたり(90)
<312> アカデミー主演女優賞はジェニファー・ローレンス(90)
<312> 建てましにつぐ建てましポルカ(90)
<312> 半沢直樹DVD&Blu-ray発売は12/26(90)
<312> 赤塚不二夫のココロ展〜2015年は生誕80周年なのだ!〜(90)
<312> 地下室の手記(90)
<312> 昭和レストレイション(90)
<312> チェ・ジウとクォン・サンウ、11年ぶり共演ドラマ「誘惑」スタート(90)
<320> 撫で撫で(89)
<321> 僕等がいた(89)
<322> 集金旅行(88)
<323> リトルマエストラ(88)
<323> ワイルド・スピード第7作の製作休止へ(88)
<323> ベルリン女優賞に黒木華(88)
<323> カンヌ女優賞はジュリアン・ムーア(88)
<323> 東京タワーがサムライブルーに(88)
<323> ワイルド・スピード第7作撮影再開、急死のポール部分は実弟2人で補充(88)
<329> 日本記者クラブ個人D会員になりました(87)
<329> インポッシブル(87)
<331> 鍵泥棒のメソッド=映画版(86)
<331> ルビー・スパークス(86)
<333> トニー賞2014P作品賞(85)
<334> 其礼成心中(84)
<334> キャロリング(84)
<336> ヘルタースケルター(83)
<336> 魔女とたまごとお月様(83)
<337> 第20回全米映画俳優組合賞はアメリカン・ハッスル(81)
<338> 「スター・ウォーズ」6作を一挙放送へ(80)
<339> カンヌグランプリにコーエン兄弟(79)
<339> 日本アカデミー賞作品賞は桐島、(79)
<339> メモリーズ・コーナー(79)
<339> 凶悪(79)
<339> 自動改札やスマホで光るネイル発売へ(79)
<344> 半沢直樹第8回は32.9%とさらに上積み(77)
<344> 第67回カンヌ国際映画祭まもなく開幕(77)
<346> 来訪者(76)
<346> AKB48総選挙2014渡辺麻友が初の1位指原は2位に陥落柏木3位(76)
<348> カンヌ監督賞にアマト・エスカランテ(74)
<348> ジーザス・クライスト=スーパースター ジャポネスク・バージョン(74)
<348> ベネチア銀獅子賞(74)
<348> 未成年モデル保護法案が米上下院通過(74)
<348> ツナグ(74)
<348> 最も稼いだ女優はアンジョリーナ・ジョリー(74)
<348> 東京震度5弱、都心は無事です(74)
<348> ユーミンの音楽×演劇コラボ、第2弾は比嘉愛未とW主演(74)
<356> ヴィンセント・ギャロが日本映画に出演(73)
<356> 暗いところからやってくる(73)
<358> カンヌ男優賞にブルース・ティーン(72)
<358> 世界の名刑事が大集結(72)
<358> 新しい靴を買わなくちゃ(72)
<358> キャプテン・フィリップス(72)
<358> 三鷹で昭和の名優作品続々上映(72)
<363> スター・ウォーズ最新作にハン、ルーク、レイアの3俳優出演決定(71)
<364> 最強のふたり(70)
<364> 大島優子が紅白でAKB48卒業宣言(70)
<364> 傷心のミック、復活待つ世界(70)
<364> 錬金術師(70)
<364> 当ブログのFBページいいね2000件達成(70)
<369> プロメテウス(69)
<370> スターウォーズ新シリーズ公開は再来年12/18(68)
<370> ポール・ウォーカーが事故死(68)
<370> トニー賞2014P主女賞(68)
<373> トム・ハンクスの陪審員まさかの強制終了(67)
<373> 踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望(67)
<375> ロバート・プラントがツェッペリン再結成を完全否定(66)
<375> 無欲の人(66)
<375> 宇宙兄弟(66)
<378> アカデミー作品賞はアルゴ(65)
<378> ライフスタイル体操第一(65)
<380> ワタシんち、通過。のち、ダイジェスト。(64)
<380> 「風と共に去りぬ」の続編について作者が手紙で返答していた(64)
<382> 臨場 劇場版(63)
<382> カンヌ最終盤情勢(63)
<382> ウィリアム・シェイクスピア(63)
<382> 多彩に変化する東京の空(63)
<382> マイティ・ソー、10月から性別を変更へ(63)
<387> ジェーン・エアその2(62)
<387> ヤバレー、虫の息だぜ(62)
<387> 東京家族(62)
<387> ポール・マッカートニー5月に再来日屋外ライブ(62)
<387> 三鷹市芸術文化センター星のホール(62)
<392> アカデミー主演男優にマシュー・マコノヒー(61)
<392> ブルージャスミン(61)
<392> 「アメリカントップ40」の名DJケーシー・ケイサムが死去(61)
<395> モンスターズクラブ(60)
<395> ダークナイト・ライジング(60)
<395> カンヌ女優賞にベレニス・ベジョ(60)
<398> バイトショウ(59)
<398> サ・ビ・タ〜雨が運んだ愛〜(59)
<400> アウトレイジビヨンド(58)
<400> タランティーノ脚本流出に怒り次回作中止?(58)
<400> 第150回直木賞に朝井と姫野、芥川賞に小山田(58)
<400> トニー賞2014P助男賞(58)
<404> 黄金を抱いて翔べ(57)
<404> ベネチア審査員大賞(57)
<404> ロンドンの劇場で天井崩落(57)
<404> マン・オブ・スティール(57)
<404> カンヌ2014審査委員長はジェーン・カンピオン監督(57)
<404> ハリソン・フォード宇宙に帰還(57)
<409> 潜水艇ボンドカー、8600万円で落札(56)
<409> ストーンズが豪NZツアー無期限延期(56)
<411> ザ・マスター(55)
<411> 世界にひとつのプレイブック(55)
<411> 「B・ジョーンズの日記」最新小説は恋するシングル・マザー(55)
<411> 学士会館(55)
<411> ビートルズの公式ドキュメンタリーを44年ぶりに制作へ(55)
<416> Gグローブ賞作品賞(54)
<417> のぼうの城(53)
<417> 芸劇リニューアル(53)
<417> セックス・ピストルズの心暖まるX'mas映像放送へ(53)
<420> モンティ・パイソン再結成へ(52)
<420> 三人姉妹(52)
<420> I’M FLASH !(52)
<420> カルティエのX'masアニメ公開(52)
<424> グッモーエビアン!(51)
<424> 日本レコード大賞はEXILE(51)
<424> アカデミー主演女優賞にケイト・ブランシェット(51)
<427> リンカーン(50)
<427> Gグローブ主演女優賞(50)
<427> プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ(50)
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