2014年03月

2014年03月31日

【舞台】 悪霊(2014)

 いったんバラバラにして、要素を腑分けし、ある一定の考え方に従って組み立て直すと、もともとの形をしていた時よりも、その本質がよく見える時がある。京都を拠点とする劇団「地点」が横浜市のKAAT神奈川芸術劇場大スタジオで上演した舞台「悪霊」は、地点が得意とするそんな手法のひとつがより深められたかたちで用いられ、ドフトエフスキーの物語をわしづかみにするほどの迫力を持って、観客にその世界観が伝えられていた。この舞台を実験的、前衛的ととる人もかなりの割合に達するだろう。しかし、眉間にしわを寄せながらひとつひとつのせりふを読解しようと身構えるような鑑賞法よりも、むしろどれだけ防御しても観客の頭脳の中に飛び込んでくるおびただしい情報を受け止め、そこから頭脳の中で再構成されてくる物語に身を任せるという、極めてリラックスした鑑賞法こそが適している。しかしきっとそれも絶対的な正解ではない。見た人の数だけの感じ方があるはずで、プロの批評家や評論家、クリエーターだけにとどまらず、一般の方も含めたひとりひとりの感想が聞いてみたくなる作品である。

★KAAT×地点 共同制作作品第4弾「悪霊」の一場面(撮影・松本久木 Hisaki Matsumoto)
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 地点は、演出家の三浦基が代表を務める劇団。三浦は、青年団の演出部に所属していたが、パリ留学を経て、帰国後の2001年に地点を創設した。2005年からは京都に拠点を移し、国内外でさまざまな精力的な活動を展開するとともに、2013年には京都・北白川にアトリエ「アンダースロー」をオープンさせている。
 KAAT神奈川芸術劇場とは、劇場がオープンした2011年から、文学を演劇に置き換えていく試みを続けており、これまでに、芥川龍之介の「Kappa/或小説」、太宰治の「トカトントンと」「駆込ミ訴エ」の3作を手掛けている。
 今回は日本文学という枠を取り外し、初めて世界文学に挑戦。しかも世界中に多くのファンを持つドフトエフスキーの名作「悪霊」に取り組んだのだ。

 「悪霊」は1871年から2年間雑誌で連載された後、1873年に出版された長編小説。多くの登場人物がおびただしい言葉を発し、さまざまな物語が展開する多層的な作品で、アナキズム、ニヒリズム、宗教、革命など当時のロシアに最も色濃く表れていた世界的な潮流のふきだまりのような世界で、複雑な人間関係が構築されていく。

 三浦は、ドフトエフスキーがそれぞれの登場人物について恐るべき細かさで人物描写とキャラクター付けをしている点に注目。多くの物語が同時展開する点も生かし、演劇という表現に昇華させていった。

 舞台は1869年のロシア。物語は「G」(安部聡子)という新聞記者によって語られ、親友であるステバン・ヴェルホーヴェンスキー(小林洋平)と町の大富豪ワルワーラ・ペトローヴナ(窪田史恵)との友情や、ステバンが家庭教師をしていたワルワーラの息子ニコライ・スタヴローギン(小河原康二)とリザヴェータ・ニコラエヴナ(永濱ゆう子)、マリヤ・シャートワ(河野早紀)という二人の女性をめぐる色恋沙汰、ステバンの息子であるピュートル・ヴェルホーヴェンスキー(石田大)が起こす革命組織の同志イワン・シャートフ(根本大介)の殺害事件などが複雑に絡み合いながら進行する。その他に出演しているのは、岸本昌也。
 テロリストの闇から恋愛、人間関係まで、現代の文学の基礎とも言える様々な要素がみてとれ、エンターテインメント性も文学性も獲得している作品だ。

 地点の特徴でもある斬新な舞台美術を、今回は木津潤平建築設計事務所の木津潤平が手掛けている。今回は通常の舞台を取り払い、陸上競技のグラウンドのような外周と、内部には砂場のような場所や通路などが配され、極めて観念的な空間になっている。すべての場所は雪景色のように真っ白。それはロシアの大地であり、同時にもっと大きなユーラシア大陸のような場所も象徴している。無神論やニヒリズム、社会主義などさまざまな考え方が跋扈したヨーロッパという場所である。

 物語の始まりは意外な形でやってくる。語り部であるGがこの外周の道をひたすら走り始めるのである。ジョギング程度の速さだが、まるでトレーニングでもしているかのようにストイックに走り続ける。その間ほとんど発し続けているのは、「悪霊」の断片的なせりふや言葉の切れ端、幾度もリフレインされる印象的なフレーズ。
 周回を続けるGの規則的な回転が生み出したかのように、次々と登場人物が舞台に加わってくる。共に走る者、内側の砂場で足を取られてもがく者、通路に現れる者、内部でも通路のそばでも、なぜかせりふを発する者を阻止しようとするように、タックルし技を掛けて押し倒すような者も現れる。

★KAAT×地点 共同制作作品第4弾「悪霊」の一場面(撮影・松本久木 Hisaki Matsumoto)
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 みな思い思いのことを話しているようだが、もちろん、「悪霊」の中のせりふである。意図的に解体されバラバラになっている言葉。連続性を失うせりふのやり取り。執拗なリフレイン。まるで時空という背骨を外されてしまったように、感情が感情として伝わらない。

 だれもが相手を攻撃し、あるいは非難し、あるいはこいねがう。もどかしいやり取り、激情の度合いを増す議論。なにか生活的な足場は奪われ、言葉同士のぶつかり合いが劇空間に熱を帯びさせ始める。

 既に会話ではなくなっている言葉のやり取りだが、一見無秩序に放たれている言葉にはリズムがあり、冒頭から一貫して続けられているランニングの息づかいや規則的なせりふの発声と相まって、不思議な渦を巻き始める。これはまさに、小説「悪霊」の持つとぐろを巻いたような物語のうねりである。まさに長編小説を読んでいるときの感覚に近いと言っていいだろう。
 観客は物語を楽しむというよりも、物語の世界観を感じている、のだ。

 この空間はすがすがしさとともに妙な緊迫感も与える。そこは、幕末の京都を声を押し殺しながらターゲットに迫る新撰組の姿や、江戸・桜田門外にひたひたと忍び寄る藩士たちの姿さえ、二重写しになる。白とはどうやら、すべてのものを可視化してしまう色のようだ。真っ白な空間で白日の下にさらけ出される人間の悪意や失意。その醜さも神々しさもやがてすべては降り始めた雪によって覆い尽くされていく。

 それにしても運動量の多い作品だ。Gを演じた安部聡子などは、サッカー選手の一試合の運動量を上回るのではないかと思えるほどの走りっぷり。格闘する者も大声で叫ぶ者も、そのエネルギーたるやすさまじいものがある。

 舞台「悪霊」は、3月10〜23日に横浜市のKAAT神奈川芸術劇場大スタジオで上演された。

★KAAT×地点 共同制作作品第4弾「悪霊」の一場面(撮影・松本久木 Hisaki Matsumoto)
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2014年03月29日

【Report】 進化する「ミス・サイゴン」 7月から最新演出で上演(2014)

 これほど「進化」を続けるミュージカルも珍しい。初演版の演出から新演出版に変更して2012〜13年に日本全国で上演されたばかりのミュージカル「ミス・サイゴン」。さらに新しく演出が加えられ今年2014年5月にロンドンで開幕する世界最新演出版が、その開幕から2カ月後の7〜8月、早くも東京・丸の内の帝国劇場で上演されることになった。28日に帝国劇場で開かれた製作発表には、キャストのほとんどが集結。このメガヒットミュージカルにそれぞれが抱く特別な思いを吐露し、無償の愛とサイゴンの暑い夏を舞台上に再現することを誓った。

★製作発表の舞台背景
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★製作発表に集まった出演者
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 「ミス・サイゴン」は、1989年、プロデューサーのキャメロン・マッキントッシュが、「レ・ミゼラブル」の黄金コンビ、アラン・ブーブリルとクロード=ミッシェル・シェーンベルクとともにロンドンで初演。1991年には米国ブロードウェイで上演され、1992年には帝国劇場で日本初演が行われている。世界28カ国300都市で上演され、日本では2008年に通算1000回を突破するなど、「レ・ミゼラブル」と並び、絶対的な人気を誇ってきた作品だ。
 その「ミス・サイゴン」の演出が全面的に見直され、装置や衣装も含め、大幅なリニューアルが行われた。一番の変更点は、「ミス・サイゴン」の象徴とも言える巨大なヘリコプターが、ほぼ実物大のセットから、映像に変更になったこと。また、最新の電子制御技術で動かしていた舞台セットを役者を含む人力で動かすようになったことも大きい。この2点の変更によって、帝国劇場など巨大な舞台機構を持った劇場でしか上演できなかったこのミュージカルが、地方都市のホールなどでも上演可能になり、2012〜13年は、多くの人が地元の劇場で「ミス・サイゴン」を観ることが出来たのだ。
 ヘリは映像になったからと言って迫力がなくなったわけではなく、むしろサイゴン陥落時の緊迫した雰囲気がよく考えられた映像と舞台効果によって的確に再現され、おおむね好評だった。
 今回はさらに細かい演出の変更があり、人間関係を感じさせるちょっとした仕草などにも工夫が加えられているようだ。

 今回の最大のトピックは、エンジニア役のキャスティング。初演以来の市村正親に加え、「レ・ミゼラブル」のテナルディエ役や「ラ・マンチャの男」のサンチョ・パンサ役で知られ、近年では韓国ミュージカル「サ・ビ・タ〜雨が運んだ愛〜」を成功に導くなど乗りに乗っている駒田一がWキャストでエンジニアを務める。
 駒田は製作発表で、3回目のオーディションでようやくエンジニア役を射止めたことを明かし、「私なりのエンジニアが演じられたら」と意欲を語った。確かにテナルディエのようなずるがしこくてしたたかな役柄は駒田の得意とするところで、苦労しながらも米兵から金を巻き上げ、アメリカンドリームを果たそうとする根性のあるところはイメージぴったり。市村エンジニアの持つ、包容力があって父性を感じさせる雰囲気とはまた違った良さがあるが、いずれにしてもどれだけ磨き上げていけるかが勝負になるだろう。
 駒田を見守る市村は「ミスター・サイゴンこと市村です」と笑わせ、訳詞の岩谷時子さんが生前に書いた劇中歌「アメリカン・ドリーム」の原文を読んで、「お時さん(岩谷時子)がこの歌にかけている思いを感じ、もう一度原点に返ってやってみようと思った」と、昨年10月に亡くなった偉大な作詞家をしのんだ。

★エンジニア役のWキャスト、駒田一(左)と市村正親
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 米兵と恋に落ち、子どもを産むベトナム人女性キム役はトリプルキャスト。今や日本のミュージカルには欠かせない笹本玲奈、歌手としての輝かしい実績を持ちミュージカルにも進出した知念里奈、ミュージカル界の秘蔵っ子、昆夏美の3人だ。
 知念は「帝劇での新演出版は初めてなのでとても楽しみ」とほほ笑み、昆も「精一杯頑張っていきたい」と力強く語った。知念は10年前から出演しているが「毎回これが最後と思って演じているが、今回は正真正銘、最後のキムだと思って、最後まで丁寧にしっかりと務めたい」と意味深な発言も。
 笹本は「銃弾を受けた時にどのように痛みが走るのか、医学的なことを勉強した演出家から教えてもらった」と話し、よりその表現力を磨き上げようとしている。

★挨拶する笹本玲奈
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 キムと恋に落ちるクリスは原田優一と上野哲也のWキャスト。上野が「帝劇で初めて観たのが『ミス・サイゴン』だった。その時に僕も演者として舞台に立ちたいと思った」とかつての夢が実現したことを明かすと、原田も「家族のようなカンパニー」と互いが互いを思いやり合うキャスト陣の一体感の秘密を明かした。

 クリスのベトナムでの戦友で、戦後はベトナムで孤児になった米兵の子どもを救済する運動に奔走するジョンは、岡幸二郎と上原理生のWキャスト。岡は演出の変更によって「実はジョンがこの物語を回しているんじゃないか」と思うようになり、より責任感が増したという。上原も「一日一日、大切に届けていきたい」と熱く語る。

 米国に帰国したクリスと結婚した妻のエレン役もWキャスト。前回はひとりでエレンを演じた木村花代は「今回はWキャストなので、外から(客観的に)見る機会もある」と話し「この作品に帰ってこられて本当に良かった」とほほ笑んだ。三森千愛は「新演出でエレンの印象が変わり衝撃を受けた」と、新しいエレン像を模索している。

★挨拶する木村花代
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★挨拶する三森千愛
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 キムのいとこで、ベトコンに寝返ったトゥイは、泉見洋平と神田恭兵のWキャスト。泉見は「前回までで301回、トゥイを演じた。今回の千穐楽までで355回になる。より進化したトゥイを創り上げたい」と意欲的だ。神田も「自分のトゥイをまっとうできるよう全身全霊で頑張っていきたい」と熱い。

 そしてエンジニアの店で働くコールガールのひとりジジ役は2008〜9年、12年に続いて池谷祐子が務める。「記憶に残せるよう励んでいきたい」と余裕の中にも懸命な言葉で結んだ。

 製作発表の後半は、楽曲披露。笹本玲奈と原田優一が「サン・アンド・ムーン」を、知念里奈と上野哲也が「世界が終わる夜のように」を、神田恭兵がアンサンブルのメンバーと共に「モーニング・オブ・ドラゴン」を、昆夏美が「命をあげよう」を、駒田一とアンサンブルメンバーで「アメリカン・ドリーム」をそれぞれ熱唱。客席を埋めた一般ファンの万雷の拍手を受けた。

★「サン・アンド・ムーン」を熱唱する笹本玲奈と原田優一
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★「世界が終わる夜のように」を熱唱する知念里奈と上野哲也
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★「命をあげよう」を熱唱する昆夏美
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★「モーニング・オブ・ドラゴン」を熱唱する神田恭兵とアンサンブルのメンバー
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★「アメリカン・ドリーム」を熱唱する駒田一
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 ミュージカル「ミス・サイゴン」は、7月25日〜8月26日に東京・丸の内の帝国劇場で、8月30〜31日に新潟市の新潟県民会館で、9月4〜7日に名古屋市の愛知芸術劇場大ホールで、9月11〜18日に大阪市のフェスティバルホールで、9月22〜28日に福岡市の博多座で、10月4〜5日に神奈川県横須賀市のよこすか芸術劇場で上演される予定。
 なお、7月21〜24日に帝国劇場でプレビュー公演が行われる。




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2014年03月28日

【映画】 キャプテン・フィリップス(2014)

 父親が外国航路の船員だった私は、子どものころ、父親が「危険手当」をもらっていると聞いて、「それ、なに?」と無邪気に聞いていたが、タンカーに乗って中東と日本などを行き来していた父親のような船員にとっては、どんなとばっちりを受けるかまったく予想ができないわけで、危険手当をもらうことは当然のことだったに違いない。いまも手当が船員たちに支給されているのかどうかは知らないが、その「危険」は、さらに拡大していると言っていい。中東戦争は起きていないが、いまだにさまざまなトラブルや対立を抱える中東は世界の火薬庫だし、それに加えて近年は海賊の出没も著しい。実際、日本船籍の船舶を含め多くの国の船舶が被害に遭っている現実がある。そんな海賊が常にうろつき海賊銀座とも呼ばれるソマリア沖でのある貨物船の災難を描いたのがトム・ハンクス主演の映画「キャプテン・フィリップス」だ。単にシンプルな善と悪との闘いではなく、その間には世界のさまざまな欺瞞や、社会問題が横たわり、犯人も被害者もさまざまな荒波にさらされている。トム・ハンクスのほとんど顔の表情だけと言っていい名演のおかげで、実際に限りなく近い緊迫感が私たち観客に迫る。かつての米国なら、こんなに読後感の苦い作り方はしなかっただろう。米国もまた傷つき、互いの痛みを共鳴させざるを得ない。現実の重さが胸に迫る物語である。

★DVD


 本作は実話に基づいている。2009年4月8日に、米国船籍のコンテナ船「マースク・アラバマ号」が、ソマリアの海賊に襲われた。その一部始終を、人質に取られた船長のリチャード・フィリップスが2010年に出版した回想録「キャプテンの責務」が原作となっている。

 海賊たちはもともと漁師だったが、彼らのボスに強要され、金を稼ぐために海賊チームを組織する。しかしそれも、海岸に職を求めて集まってきた若者たちの中から、リーダーが選んでいくというだけの即席チームだった。おりしも沿岸を航行していたマースク・アラバマ号に狙いを付けた海賊たちは、猛スピードで追いついたものの、リチャード・フィリップス船長(トム・ハンクス)の巧みな操船で1度目の襲撃は撃退することに成功した。
 しかし、内部抗争でリーダーに躍り出たムセ(パーカッド・アブディ)らを中心に、戦闘能力とずる賢い知力を持った者が残って体制を立て直し、再度襲撃。今度はホースによる放水で対抗したが、海賊たちの執念が勝り、ついに船は彼らの手に落ちる。
 乗組員たちは、船内に隠れたが、船長は海賊たちと対峙せざるを得なくなる。乗組員に事前に危険を察知させるなど、船長はさまざまな方法を使って、海賊たちの行動をコントロールするが、それも限界が。一方乗組員たちも奮起して海賊のひとりを拘束。船長との 交換に臨んだものの、警戒心が強い彼らのずる賢い方法で救助船とともに船長が連れ去られてしまう。人質となったのだ。
 当時のマスコミはこの事件を発生から伝え、人質になったことも細かく報道するなど、大いに関心を持っていたことがうかがえる。そこから船長の4日間にわたる人質としての日々が始まり、米国の国の威信をかけた闘いが始まった。

 米海軍の動きは速く、交渉人も乗り込んだ、武力、心理双方を突きつけ合いながらの攻防となったが、船長、そして海賊たちの命は? 未来は? という展開だ。

 映画の紹介などでは、一貫して「勇敢な船長」というイメージ付けがしてあるが、実際はヒーローのように果敢に闘ったわけでも、沈着冷静に犯人たちと対峙したわけでもない。普通の市民であるコンテナ船の船長が、緊急時のマニュアルをなんとか最低限は守り、軍にヒントを与える機転をきかせたり、犯人たちを刺激しないように気を配ったりしていたのである。なんとかせいいっぱいのことをしていただけだ。
 実話に基づいているので無茶なことは出来ないだろうが、かつてのマッチョ的な米国映画なら、船長をスーパーヒーローに仕立て上げ、まるで特殊訓練でも受けていたかのように振る舞わせただろう。勧善懲悪映画なら、ソマリアの人々はただの悪人だが、ここでは彼らの苦しい事情にも気を配っている。普通の人である船長と、普通の人である犯人が、なにか自分のものではない別の事情を背負って、ソマリアの海で対峙させられているようにも感じるのである。

 なにかできるわけではない人質の船長。狭い救命艇内で動きも制限されていて、映画的にはとても難しいシチュエーションだ。トム・ハンクスはそのことをものともせず、というか逆に利用して、まなざしの違いやちょっとした口や顔のしわの動きで、微妙な感情を表現してみせる。犯人への怒りや憤りはもちろんのこと、犯人たちが抱える同情できなくもない事情を哀れんでみたり、けがをした人間に対する真のいたわりを見せてみたり、そこにはさまざまな感情が出現し、消失し、また現れる。
 最終盤で船長がそれまで心の奥底に押し込めていた感情を一気にはき出す演技は圧巻。このシーンだけでも十分見応えがある。

 犯人役の俳優たちはすべてオーディションで選ばれた。中でもパーカッド・アブディは海賊行為が「ビジネス」だというクールさと、相手の出方を最後まで見据える冷静さを持つムセのキャラクターを見事に表現。単に不正行為に手を染める男といった安易なイメージではなく、奥の方に何かとてつもなくかりたてるなにかを抱いていることを感じさせ、秀逸だった。今後、出演作にどれだけ多彩さを加えられるかが彼の俳優としての勝負の分かれ道となるだろう。

★映画「キャプテン・フィリップス」予告編


★原作本「キャプテンの責務」



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
キャプテン・フィリップス
Captain Phillips
★Blu-ray


<主 演> トム・ハンクス
<共 演> パーカッド・アブディ、パーカッド・アブディラマン、ファイサル・アメッド、キャサリン・キーナー、デヴィッド・ウォーショフスキー、コーリイ・ジョンソン
<監 督> ポール・グリーングラス
<脚 本> ビリー・レイ
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



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2014年03月27日

【Topics】 稲垣早希のブログ旅 今夜最終回(2014)

 MBSの人気番組「ロケみつ ザ・ワールド」が今夜午後11時58分から放送される最終回をもって終了する。
 お笑い芸人が旅を続ける様子をロケーションで撮影し、その様子を紹介したブログに集まるコメント数によっては収録済みのものも放送されなかったり、旅の中でふるサイコロの目によっては旅が出発点に戻ることもあるという過酷な「ブログ旅」をさまざまな企画で続けてきたこの通称「ロケみつ」は、ハラハラドキドキの展開で視聴者のハートをつかみ、深夜の人気番組に。特に「新世紀エヴァンゲリオン」のアスカのコスプレとものまね、エヴァ漫才などで知られていた「桜 稲垣早希」が関西縦断、四国一周、西日本横断、ヨーロッパ横断を続けるブログ旅は関西では早くから社会現象となるほど人気が爆発。関東のTBS、東海のCBCをはじめ、中国・四国地方、新潟、大分、熊本、山梨でも放送されるなど、全国展開が続く中での番組終了となった。DVDは現時点までだけで何十巻も発売されているすさまじさで、人気も全国レベル。放送されていない地域も含め、多くのファンから悲鳴があがっている状況だ。
 稲垣の懸命な姿に励まされていた人たちも多かっただけに、今夜の最終回は涙、涙の展開は必至。ヨーロッパ横断旅のゴールでもあり、視聴者は稲垣の5年半の旅を自らの人生と重ね合わせるに違いない。

★写真集「桜 稲垣早希」=蜷川実花撮影


 2008年に始まった番組とブログ旅。私は2009年に、おそらく関西地区以外の新聞記者としては初めて、このブログ旅と稲垣早希を本格的に採り上げ、共同通信社の東京本社から全国の新聞社に記事を配信した。関西以外からの反響はものすごいものがあり、番組の潜在的な可能性や稲垣早希の魅力がとてつもなく高いレベルにあると感じたものだ。
 その予想通り、番組も稲垣も勢いが増し、不動の存在感を獲得。もともと可愛らしい笑顔を持つ稲垣は、写真集が出たり吉本べっぴんランキングの上位に選ばれたりするなど、コスプレや「ロケみつ」以外の話題でも名前が挙がるようになっていったのだ。

 ブログ旅がどんどん拡大し、このままいつまでも続いてほしいと思うのと同時に、旅は過酷で拘束されることも多いことから、このままでは稲垣が芸人としても女性としても次のステップに進めないのではないかという心配もあり、複雑な心境だったことを覚えている。
 番組終了の理由がはっきりせず不可解な気持ちもあるが、どんな企画にも、そしてどんな旅にも終わりがある。「旅」と銘打った時点から、終わりは既に運命づけられていたのだろう。

 「ロケみつ」の後継番組が面白いことを祈っているし、稲垣早希のこれからの活躍をますます願っている。

 それにしても、TBSの放送は39日遅れだとか。東京では最終回を見られるのはGWあたりになってしまう。誰か録画してDVDかBlu-ray送ってえ。最終回、早く見たい! ラストのラストで「衝撃の結末」が知らされるらしいし。まさか…。


(各地域とも放送曜日時間はバラバラです。当該の放送局での放送日時は各自お調べください)

★最新DVD「ブログ旅41巻」



★最新DVD「ブログ旅42巻」



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【News】 ポール・マッカートニー5月に再び日本ツアー、しかも屋外(2014)

「また会いましょう」は本当だった。元ビートルズのポール・マッカートニーが、昨年11月の来日コンサートの最後にファンと交わした約束が早速実現される。なんと5月に東京・大阪で3公演を行うジャパン・ツアーが決定。しかも今度は国立競技場とヤンマースタジアム長居でという屋外コンサート。半年の間に2度もポールの音楽が生で聴けるなんて、ファンならずとも興奮しそうだ。

 発表は電撃的だった。
 LINEでも、昨日26日午後5時に「明日、日本の皆さんに大事なお知らせがあります」と予告されていたが、本日27日の午前4時すぎになって突然「来日公演決定」の知らせが、LINEに。公式ウェブサイトでも、「PAUL IS GETTING BACK #OUTTHERE IN JAPAN」の見出しが躍った。

 「ポール・マッカートニー アウト・ゼアー ジャパン・ツアー 2014」と銘打ったコンサート。内容は不明だが、昨年11月のライブとは演出や曲目も変化がありそうだ。

 なお、国立競技場は東京オリンピックに向け7月から改修工事が始まるため、海外アーティストの来日公演が開かれるのは「最初で最後」になるという。

 コンサートは、5月17日、18日に東京の国立競技場、5月24日に大阪市のヤンマースタジアム長居(長居陸上競技場)で開催される。料金は、S席17500円、 A席15500円、B席13500円(全席指定)。




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2014年03月26日

【Report】 音楽劇「ピトレスク」キャスト陣、一体感強調(2014)

 音楽劇「SHOW-ism」の7回目となるSHOW-ism 察屮團肇譽好」。ドイツ占領下のパリでキャバレーの復活にかける人々の姿を描くというこれまでにない重厚なテーマを描き出すバラエティー豊かなキャスト陣が26日、最終舞台稽古を前に報道陣の前に顔を見せ、劇中劇の海賊の衣装などに身を包みながら、チームとしての一体感の強さとそれぞれの役柄の仕上がり具合を語った。

★最終稽古を前に囲み取材に応じた出演者ら。左から小林香(演出)、保坂知寿、中川晃教、クミコ、岡本知高、彩輝なお=シアタークリエ
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【写真転載禁止】

 キャバレーの元事務員ジャン・ルイを演じるのはシンガー・ソングライターで数々のミュージカルでも活躍する中川晃教。今回楽曲も提供している中川晃教は「表現を通じて希望を見出していこうという物語」とアーティストである自らにも通じるテーマに共感。「そのことがお客さんに伝われば、熱を帯びてくると思う」と話す。

 ベルリンから亡命してきたユダヤ系ドイツ人の元小児科医マルゴーに扮するのは、シャンソン歌手のクミコ。慣れない演技に挑戦中で、「役をつくっているんだかなんだか分からなくなって…」と戸惑いも見せたが、「みんなに支えられて、なんとかここまで来た」とほほえみ、27日からの公演に臨む強い意志をのぞかせた。シアタークリエはほど良い座席数とお客さんとの距離感が気に入った様子。

 ロシア系フランス人のパン屋ピョートルを演じるのは、男性ながら女性ソプラノの音域を歌えるソプラニスタのオペラ歌手岡本知高。「お稽古って本当に重要だなあと思いました」と一生懸命な様子だが、「みなさんとっても大人なんです」と話し、思いやりにあふれた出演メンバーに助けられながら演劇という初体験のドキドキを乗り切ろうとしているようだ。口ひげをつけるシーンでは、宝牴侶爐慮誼北鬟肇奪廛好拭爾世辰榛無韻覆からスムーズな付け方を教わったことを明かし、「さすがでした」とにっこり。
 元衣装係のフランス人カミーユを演じるその彩輝も、みんなが、演劇の経験の少ないクミコや岡本を支えながら、互いが互いを思いやる現場の空気感を心地良く感じていたようだ。

 貴族階級のドイツ人画家タマラを演じるのは、劇団四季出身で今や日本のミュージカルに欠かせない保坂知寿。稽古を重ねてもタマラが「難しい役」との印象は変わらないようだが、意欲は十分。「みんながそれぞれの役柄で光り輝くのが見られて楽しい」とさまざまな分野から集まってきた仲間との一体感を楽しんでいる。

 演出の小林香は「バラバラの人がひとつになっていくことの素晴らしさを描くとともに、人と違うことの素晴らしさや、違いを認め合えば、ひとつになれるきっかけになるということも伝えていきたい」と話している。

 出演はこのほか、ロマの血が流れる元歌手のフランス人マヌエラに韓国・ソウル出身のミュージカル女優JKim、肉屋のフランス人リュシエンヌに元宝塚月組娘役トップの風花舞、ドイツ軍兵士フリードリヒに舘形比呂一がキャスティングされている。

 SHOW-ism 察屮團肇譽好」は、3月27日から4月3日まで、東京・日比谷のシアタークリエで上演予定。

★報道陣の質問に答える中川晃教(左)とクミコ
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【写真転載禁止】



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【Topics】 スーパーモデルの同窓会企画が進行中か?(2014)

 AFP電が転載しているファッションニュースサイト「MODE PRESS」によると、スーパーモデルのナオミ・キャンベルが、ケイト・モス、クリスティ・ターリントン、シンディ・クロフォード、クラウディア・シファー、リンダ・エヴァンジェリスタら1990年代のモデル仲間と集まる同窓会のような企画を実行に移すべく、プロジェクトを進めていることを明らかにしたようだ。  しかし詳細は不明。ナオミ・キャンベルは開催は数週間後で、天気が良くて暖かい場所で開くという謎めいた情報だけを伝えている。  今も美貌を誇るスーパーモデルの大集結。全盛期にはあり得なかっただけに、どんな形になるのか。本当に実現すれば、各界から注目が集まりそうだ。

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【News】 奇跡の7人、舞台「THE BIG FELLAH」に集う(2014)

 内野聖陽、成河、浦井健治、町田マリー、明星真由美、黒田大輔、小林勝也。この7人の俳優の名前にピンと来たあなた。演劇に魅入られてますね?

 出身母体は違えど、いずれも演出家やプロデューサーが出演を何年もこいねがう人々。この奇跡のようなメンバーが舞台「THE BIG FELLAH(ビッグ・フェラー)」に集った。アイルランド共和軍(IRA)ニューヨーク支部を舞台に1972年から2001年までの約30年間のドラマを、テンポ良く含蓄に富んだせりふと、ゆくえの読めないミステリアスな展開で一気に綴るリチャード・ビーン渾身の戯曲は、選ばれし俳優たちによって、日本で新たな命を吹き込まれるだろう。

★舞台「THE BIG FELLAH」に出演する7人。左から黒田大輔、明星真由美、浦井健治、内野聖陽、成河、町田マリー、小林勝也
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【写真転載禁止】

 リチャード・ビーンは1956年生まれの英国人劇作家。1999年に39歳で遅咲きのデビューを果たしてから、わずか数年で英国演劇界のトップグループに入り、工場や麻薬売買、トロール漁船、兵士、養豚業などを題材に「労働の演劇(Work Play)」の旗手として注目され続けている逸材だ。
 日本では、2012年に演劇集団円所属の森新太郎の演出によって舞台「ハーベスト」が上演され、ようやく紹介されたばかりだが、ブロードウェイでも上演作品を持ち、トニー賞7部門ノミネートも果たしている。
 今回、その森新太郎が再び演出。小田島恒志の翻訳で上演される。森は2013年の読売演劇大賞の最優秀演出家賞と大賞を受賞しており、芸術選奨文部科学大臣新人賞の受賞も10日ほど前に明らかになったばかり。7人の実力派人気俳優と気鋭の演出家の強力なタッグとなった。

★演出の森新太郎
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【写真転載禁止】

 1972年のニューヨーク。IRAニューヨーク支部の活動家たちは、普段は消防士を務めているマイケル(浦井健治)のアパートを隠れ家にして集まっていた。カリスマ性のあるリーダー、コステロ(内野聖陽)は経済的に成功していたが、家族は崩壊状態だった。お調子者だが抜け目ないルエリ(成河)や、有能だが目を付けられやすいエリザベス(明星真由美)や、真面目なIRA兵士だが裏に深い闇を持つトム(黒田大輔)や、元祖武闘派のフランク(小林勝也)らメンバーとともに、北アイルランド情勢や世界潮流にもみくちゃにされながらも、信念を貫こうと闘いの日々を続けている。
 米国では数々の諜報機関やFBIの目も光り、メンバーの間には疑心暗鬼が広がり、組織のたががはずれていく。ルエリのプエルトリコ人の恋人カレルマ(町田マリー)もしたたかな動きを見せ始める。

 物語は繊細な心理戦とダイナミックな展開が絡み合い、観客を惹き付ける。そして自らもテロリストである彼らが、欧米とイスラム社会との衝突で繰り返されるテロに抱く複雑な思い。リチャード・ビーンが紡ぎ出す絶対的な現代性を突きつけられる観客は、テロやテロリストに向き合わざるを得なくなる。

 こうした慟哭の物語を舞台上に創り出すのは、彼ら7人の俳優たち。文学座に2011年まで所属し、それ以降も鮮烈な演技を披露してきた内野聖陽は、テレビでもドラマ「臨場」などで壮絶な演技を見せており、「JIN-仁-」や「とんび」の名演も記憶に新しい。ミュージカル界のプリンスとして台頭してきた浦井健治は、舞台「ヘンリー六世」のヘンリー六世役で紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞し、ステージを一段上げたかたち。劇団☆新感線、三谷幸喜、蜷川幸雄、野田秀樹ら人気クリエーターの作品に抜てきされるなど、活躍が続いている。成河も劇団ひょっとこ乱舞や北区つかこうへい劇団のキャリアがその後の演技に生きていて、演技力では若手ナンバーワンの存在。「クレイジーハニー」や「サロメ」など話題作が続き、世界的名画を舞台化した「ショーシャンクの空に」では忘れがたい熱演を残した。黒田大輔は、「THE SHAMPOO HAT」での10年間の活動を含め、五反田団やサンプルなど小劇場系人気劇団の話題作に相次いで出演するなど、演劇界では知らない人はいない人物。小林勝也も出身の文学座をはじめ、こまつ座、NODA・MAPの作品に出演するほか、森新太郎、長塚圭史ら気鋭の若手演出家のもとで重要な役柄を得ている。三谷幸喜の舞台「国民の映画」での演技も鮮烈に印象に残っている。明星真由美は所属した劇団双数姉妹をはじめ、ナイロン100℃など人気の舞台に相次いで出演。女優休業から戻った後も精力的な演劇活動を続けている。町田マリーは劇団毛皮族の旗揚げに参加し、その後舞台だけではなく、テレビ・映画にも進出。ひっぱりだこの状態が続く人気女優だ。

 3月25日に都内で開かれた製作発表会見。演出の森は俳優陣を見回し「私にとってはドリームチーム。普段一緒に仕事がしたいと思って観ていた人たち。うれしい反面、恐ろしくなってきている」と苦笑した。
 これに対して内野はコステロを「自分では太刀打ちできないような存在」としたが、「この作品をいかにシンプルにいかに普遍的にして、IRAのことを何も知らない人にも分かってもらえるように出来るかが勝負」と大いなる意欲を見せた。浦井も「テロ組織の物語だが、人間の欲や信念というものを考えさせる物語」と分析。明星は「正しい、を人と共有するにはどうしたら良いか」「今まで正しいと思ってきたことが崩れたらどうしたら良いか」と自問を続けている。町田は「極限状態で出てくる人間の(真の)姿」に思いを寄せ、日本人俳優が演じるアイルランド人ばかりの中で、ひとりプエルトリコ人という異国人の役柄を演じることの難しさをかみしめている。黒田は「観ている人に何かがボディブローのように伝わってくれたらいいのでは」と話す。小林は昨年、アイルランドのダブリンやベルファストにまで足を伸ばした経験を持ち、帰国後にこの作品への出演の話か来たという不思議な縁を語った。成河は一読しておもしろい戯曲だと思ったと話し、「日常的なドライでポップな会話と、テロ組織ならではの腹の探り合いという二重奏が表現できれば、観客も楽しいと思う」と、俊英リチャード・ビーンの戯曲の完全表現に明確なビジョンを披露してみせた。

 IRAの歴史や北アイルランド紛争など、キャストとスタッフは何度も勉強会を続けているという。初日にはどんな成果を見せてくれるだろうか。

 なお、宣伝ビジュアルに使用される写真では7人が、アイルランド国旗に使われている緑、白、オレンジの3色をアレンジしたTシャツ姿で登場。ポスターは実際にアイルランドの壁に書かれているという壁画をモチーフに、内野扮するコステロが石ひとつ持って、近づいてくる戦車に対抗しようとしているデザインが採用されるなど、センス良く仕上がっている。

★舞台「THE BIG FELLAH」のポスタービジュアル=右側
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【写真転載禁止】

 舞台「THE BIG FELLAH(ビッグ・フェラー)」は、5月20日〜6月8日に東京・三軒茶屋の世田谷パブリックシアターで、6月12〜15日に兵庫県西宮市の兵庫県立芸術文化センターで、6月21〜22日に新潟市のりゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館で、6月28〜29日に愛知県豊橋市の穂の国とよはし芸術劇場PLAT主ホールで、7月5日に滋賀県大津市の滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール中ホールで上演予定。

★激しい演技のぶつかり合いが予想される3人。左から浦井健治、内野聖陽、成河
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【写真転載禁止】


andyhouse777 at 01:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote ★News | -----ストレート

2014年03月25日

【映画】 愛の渦(2014)

【この映画評は「R-18+」の映画を取り扱っています。18歳未満の方はご覧になれません】

 乱交パーティーで検索すると、さまざまなエピソードが書かれたサイトやブログが出てくるが、意外なことにそのほとんどが失敗談や恐怖体験。なぜならば、乱交パーティーは犯罪として成立する可能性が高いからである。失敗すれば地獄、成功しても喜んでブログに書き込む人はいないだろう。しかしながら、そこが例え地獄であろうと天国であろうと、むき出しの性欲がぶつかる乱交パーティーという舞台は、物語の宝庫。互いの裸だけでなく、心や人間性もむき出しにして衝突し合い、惹き付け合う。まさに物語の生まれるところである。とはいえ、ポルノ映画やAV以外で、乱交パーティーそのものを舞台にすることなどほとんど不可能なはずだが、演劇界に問題作をぶつけ続けている新進気鋭の劇作家・演出家、三浦大輔は違う。2005年に、六本木で夜な夜な開かれる乱交パーティーのひと夜を通して現代人の愛と性の深淵を描いた舞台「愛の渦」を発表し、見事、若手劇作家の登竜門あるいは演劇界の芥川賞と言われる第50回岸田国士戯曲賞を受賞しているのだ。彼が率いる劇団「ポツドール」(劇団とはいえ劇団員はほとんどおらず、公演のたびにキャスティングされる)の代表作とも言われるこの「愛の渦」がついに映画化された。もう一つの代表作「恋の渦」は、三浦脚本、大根仁監督(「モテキ」で大ブレーク)で映画化されているが、今度は監督・脚本をともに三浦大輔自身が務めるという、ファンにとっては待望の完全映画化。小さな劇場で秘密の儀式のように密やかに演じられていた作品は、映画ならではの客観性や社会的な視点を新たに得て、なにかとてつもなく大きな存在へと昇華していた。

 舞台版「愛の渦」は2005年初演。2009年に再演されている。劇場は今はなき新宿のTHEATER/TOPS(シアタートップス)だ。また、海外でも上演されている。

 舞台は六本木の裏風俗店。六本木駅から店員の電話での指示に従ってあるマンションにたどり着く。徹底した秘密保持へのこだわり。乱交パーティーが開かれるという裏情報をゲットして集まってきた男女。男は腰にバスタオル、女の子もバスタオル1枚を胸から巻いて登場する。コンドームの扱い方とか、トイレに行った後のシャワーとか、乱交の作法とか、店員のあけすけなルールの説明に従って、午前0時から5時までの乱交タイムが始まる。「女の子の意思を尊重する」という申し合わせがあるだけで、誰が誰と交わろうと構わないのだ。

 面白いのは、ヤンキーや手練れの性豪が集まってくるわけではなくて、みんなごく普通の人たちである点だ。サラリーマン、ニート、女子大生、保育士、OL、フリーター、工員、そして謎の常連の女…。だれもが、「すぐ、やりたい」はずなのに、なんだか合コンのように男と女が別れてグループになったり、世間話を始めたり、誰かと誰かがカップルになるのを牽制したりと、なんとももどかしい。
 やがて、積極的な参加者にひっぱられるように、いろんな組み合わせが出来ていく。セックスシーンもあるが、前半のほとんどはこの駆け引きと、妙な空気、男女が互いの性体験や趣味趣向を探り合うやり取りが中心だ。しかし後半にかけて、しだいに慣れてきた男女が織りなす関係性や格差の劇的な変化が、実際の社会の縮図のようにも見えて、激しい社会性を輝かせ始める。

 舞台で演じられた時は、劇場が一種独特の甘ーい空気と同時に切羽詰まった緊迫感が混じり合う異様な雰囲気に包まれた。なにしろ、観客は、自分たちのわずか数メートルから数十メートル先で繰り広げられる生々しいやり取りを、つばをのみ込むのも遠慮しながら、まんじりともせず見つめていた。登場人物たちのちょっとした行動や言動は、観客にとっても「ある、ある、ある」と膝をたたきたくなるようなものばかりで、ほとんど舞台上の俳優たちと一体化していると言ってもいいほどだった。観客と舞台上の人々との違いは、ただ裸か裸でないかだけだった。
 これが映画の場合、登場人物の誰かへの完全な感情移入というよりは、同時に客観的に全体を見渡している自分を感じる。「全体の中の自分」というまさに社会学的なアプローチが観客の心の中で行われているのである。

 一番の違いはやはりセックスの描写である。
 舞台では、みんなが集まっているリビングルームとは別のところにある部屋で性行為に及ぶ設定で、あえぎ声はともかくとして行為そのものはあまり見えないようになっているが、映画ではカメラは神の視点であり、自由自在にどこへでも動かせるため、当然その別部屋にも移動する。当然裸の男女のオンパレードだ。
 想像力が普段の5倍にも10倍にもなる演劇では、観客のたくましいイマジネーションが行間を補ってくれるが、映画では直接実物として見せることでさらに別の種類のイマジネーションを呼び起こさせる。同じ人間の演技で構成されているといっても、表現の仕方にこれほどの違いがあるのは興味深い。

 映画化が発表されたころから注目されていたのは、主人公とヒロインを演じる2人のキャスティングだ。いずれも健康的なイメージの清純派。しかしその内部はどんな役にもチャレンジしていく俳優根性がマグマのようにたまっているとみえ、体当たりの演技でこの難しい役柄を造形していた。
 まず主人公のニート青年には、ドコモのCMで桑田佳祐と共演したことで知られ、NHKのドラマ「とんび」などでも印象的な演技を披露した若手の実力派、池松壮亮が抜てきされた。最近で言えば、そう、あの印象的なCM「人生はマラソンだなんて誰が言ったんだ」の池松くんだ。きっとあのCMでのランナー役も他の人が演じたのではまったく違うものになっただろう。ぶつぶつとつぶやくように言っていても、言葉に力があり、独り言のようでも万人の言葉に聞こえる。池松壮亮にはそういう不思議な力がある。本作のようなあまりコミュニケーションが上手ではないのに、乱交パーティーには行きたがるニートというパラドックスを見事に表現しているのだ。

 そして、劇中で予想以上の変貌ぶりを見せるヒロインには、「チョコラBB Feチャージ」のCMで踊る姿が注目され、本作監督の三浦大輔がつかこうへい芝居の演出に挑んだ昨年上演の舞台「ストリッパー物語」でしなやかなダンスを披露する少女を演じて大きな拍手を浴びた門脇麦が起用された。大河ドラマ「八重の桜」にも出演経験を持ち、最近では「nico and…」のCMにも出演。4月クールのドラマ「ブラック・プレジデント」のほか、映画「闇金ウシジマくん Part2」にも出演。ヨガを題材にした主演映画「シャンティ・デイズ 365日、幸せな呼吸」も既にクランクインしており、2014年中の公開を目指している。まさに引く手あまた。演劇界もこの逸材をほっておかないだろう。
 本作では、女性の持つ弱々しさと同時にしたたかさや底の見えない恐ろしさまで感じさせ、まさに愛の渦の中心にいるような印象を観客に与えている。

 また、その他のメンバーには、男性陣として、出演作が数え切れなくなりつつある新井浩文や、映画「ハードロマンチッカー」での演技も印象深い柄本時生、「SR サイタマノラッパー」で主演した駒木根隆介、大ヒットドラマ「半沢直樹」で半沢の盟友、近藤を演じて一躍ブレークした滝藤賢一が出演。女性陣は、ぽっちゃりキャラで人気の信江勇、ポシュロムなどのCMで知られるモデルで女優の中村映里子、劇団「黒色綺譚カナリア派」を主宰し女優としても活躍する赤澤セリ、グラビアにも挑戦する女優として注目され、現在でも2時間ドラマなどで活躍中の三津谷葉子が出演。裏風俗店の店長役に田中哲司、店員役に窪塚洋介を起用するなど既にメジャーな大物俳優もキャスティングしている。
 舞台では江本純子が演じた謎の常連女役は、赤澤セリが演じた。セックスには何の新鮮な関心もないといった顔をしながら、ひとのセックスを煙草を吹かしながら興味津々で見続けるこの女のぶっとんだ精神性は、この映画の肝のひとつであり、赤澤はその得体の知れなさを最大限生かしていた。

 なお、女性が殺到していると一部で噂があるテアトル新宿。確かにそれはうそではないが、むしろ老若男女さまざまな年齢層が集っている印象だ。舞台でも独特の雰囲気が漂っていたが、いろんな年齢の人と一緒に乱交の映画を観るのはまた一種、経験しがたい経験ではあった。

 話題作となった本作の人気。新たに上映する映画館が決まったり、終映日が未定の映画館も多いため、上映している劇場を探す場合は、下記のサイトで確認の上、各映画館のサイトを見るか電話で問い合わせするのが賢明だ。
★「愛の渦」公式サイト劇場情報ページ
http://ai-no-uzu.com/theater.html

 なお、舞台版の「愛の渦」から脚本は多少書き直されているが、比較的忠実に映画化されているので、舞台版のファンを失望させることはない。それ以上に、映画版オリジナルの結末が付け加えられており、舞台版を見た人もなるほど納得の内容。本作が持つ雰囲気を最後にどどーんとだめ押ししたようにも思え、秀逸だった。

★映画「愛の渦」予告編


★戯曲「愛の渦」単行本



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
愛の渦
<主 演> 池松壮亮、門脇麦
<共 演> 滝藤賢一、中村映里子、新井浩文、三津谷葉子、駒木根隆介、赤澤セリ、柄本時生、信江勇、窪塚洋介、田中哲司
<監 督> 三浦大輔
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



andyhouse777 at 00:53|PermalinkComments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote ★映画 | ----邦画

2014年03月24日

【Report】 「レディ・ベス」開幕前にトークイベント(2014)

 世界初演という言葉に興奮しない演劇ファンはいないだろう。「エリザベート」「モーツァルト!」などで知られる黄金コンビ、ミヒャエル・クンツェとシルヴェスター・リーヴァイがこの2作を日本に根付かせた功労者とも言える日本のミュージカル演出家の巨匠、小池修一郎とタッグを組み、英国女王エリザベス1世の恋と即位までの苦悩に満ちた道のりを描くミュージカル「レディ・ベス」の世界初演となる開幕が4月13日と、あと3週間ほどに迫った。日本のミュージカル界を代表するキャストが初日に向けて稽古のラストスパートに入る中、ファンを上演会場の帝国劇場に集めて、開幕直前スペシャルイベントが開催された。

 時は16世紀。ヘンリー8世の王女であるレディ・ベスは、母親が反逆罪で処刑されたこともあって、ハートフォードシャーという土地でひっそりと暮らしていた。そこで出会ったのが、吟遊詩人のロビン。たちまち恋に落ちた2人は純粋な愛を育むが、異母姉メアリーがイングランド女王となった後は、レディ・ベスの存在感が疎ましいメアリーやその取り巻きから露骨な嫌がらせをされる。それでも、ロビンと苦しい毎日をなんとか乗り切っていたが、メアリーが異教徒をあまりにも激しく迫害したため、イングランドの民衆からは、レディ・ベスこそが女王にふさわしいという声が大きくなってくる。
 女王に即位してから45年間にわたる治世は世界中の人が知るところ。しかし、その即位までには多くの敵や障害が立ちはだかっていたのである。それを権謀術数渦巻く権力ゲームと、若き日の愛をからめて描く作品だ。

 スペシャルイベントでは、レディ・ベス役にWキャストの花總まりとともに選ばれた平野綾が、レディ・ベスが苦悩の中で歌う「神に見放されて」を熱唱。メアリー役にWキャストで配役された未来優希、吉沢梨絵が「悪魔と踊らないで」を妖しく歌えば、花總と加藤和樹が、恋に落ちたベスとロビンのほほえましいやり取りを「誰でも歌える」で披露。ロビン役にWキャストの山崎育三郎は、「何故好きなのか?」を歌いあげた。

★歌唱披露ダイジェスト映像


 花總は元宝牴侶猝写鬟肇奪廚脳池修一郎演出をたびたび受けており、今回も細かいところまで気を配る小池に全幅の信頼を置く。また中世イングランドの薫り高いファッションが見どころで「素敵な衣装をたくさん着させていただきます」と満足げ。「ベスにはとても面白い部分もあるので、そこも楽しみにしてください」と話す。
 平野綾は声優としての活躍があまりにも有名だが、近年ミュージカルに進出し、高い評価を受けているのだ。「嵐が丘」の後はあの「レ・ミゼラブル」で難しい役どころであるエポニーヌ役をものにし、今回世界が注目する作品で主役に抜てきされた。「ベスが女王になるまでにどのように成長していくかを皆さんにお見せできるように、いま稽古を必死で頑張っています。本番を楽しみにしていてください」と懸命な姿が心を打つ。

 ロビン役の二人はいずれ劣らぬイケメン揃い。ミュージカル界の貴公子として知られる山崎育三郎が「客席に降りる機会が何度もある芝居なので、帝劇を走り回りたい」とファンにとってはうれしい情報を明かせば、加藤和樹は「ロビンは明るく照らす太陽のような存在。皆さんの心をほっとさせるような役です」と、役どころの分析に余念がない。ロビンはこの劇の中で唯一実在しない架空の人物だという。
 未来と吉沢は、ベスにとってはかたき役になるメアリーの造形に必死。未来が「ロック魂を貫いたまま演じていきたい」と話せば、吉沢は「かっこよくて時にコミカルなダークヒーロー」とメアリーのキャラクターを規定してみせた。

 また石丸幹二がベスの家庭教師ロジャー・アスカム役で「低音部を響かせる歌がいっぱい出てきます」と期待度を一気に上げてみせると、メアリーの側近である司教ガーディナー役の石川禅は「ずっと度肝を抜く作品だと言ってきた」、神聖ローマ帝国の大使シモン・ルナール役の吉野圭吾は「作品のスパイスになれるように頑張る」とともに意気込んだ。
 メアリーの夫で後にスペイン王となり、エリザベスへの王位継承に少なからず力を貸したフェリペ役には若手有望株が抜てきされた。平方元基は「フェリペはスペインからやってくる。スペインの風を帝劇に振りまきたい」とユニークな意欲を見せ、古川も「フェリペは何手先も読めるように感じさせる場面が要所要所で出てくるので、期待してください。とてもかっこいいですよ」と猛烈なPR。
 また処刑された母親アン・ブーリン役の和音美桜は「最初から最後までずっと死んでおります」と笑わせ「急に出てきたりするので驚かないでください」とほほ笑む。ベスの家庭教師であり友人でもあり続けたキャット・アシュリー役の涼風真世は「誰よりもベスの幸せを祈っている役です」と役をとらえている。
 家庭教師ロジャー・アスカム役に石丸とWキャストの山口祐一郎は「こんなふうにいろんなことをおっしゃる俳優さんがいますが、それがそのまま稽古場でも役として乗っかかるような感じです。みなさんとともに楽しみたい」と、ベテランらしい包容力のあるコメントで会場を沸かせた。

 ミュージカル「レディ・ベス」は、4月13日〜5月24日に東京・丸の内の帝国劇場で、7月19日〜8月3日に大阪市の梅田芸術劇場メインホールで、8月10日〜9月7日に福岡市の博多座で、9月13〜24日に名古屋市の中日劇場で上演予定。またこれらに先だって、4月11〜12日に帝劇でプレビュー公演が行われる。


andyhouse777 at 19:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote ★Report 

【舞台】 初めてなのに知っていた(2014)

 日本が生んだ最も根源的な演劇のかたちのうちのひとつである能楽。現代演劇とはまったく違う発展過程を通ってきたようにも思えるが、同じ日本人が演じる上において、DNAのレベルでは違うもののはずがないとも言える。20年近く「現代能楽集」と銘打って、能楽と現代演劇の融合の可能性を実践的に探ってきた燐光群が上演中の舞台「初めてなのに知っていた」は、この探求のひとつの到達点を示すものとなっている。能楽の様式や構造が現代的な問題を扱った現代演劇に溶け込み、現代演劇が指し示すものも、人間という存在が時代を超えて抱えてきた普遍的な苦悩にリンクする。燐光群を率いる劇作家・演出家、坂手洋二の巧みな作劇術もあって、能楽を意識しない西洋由来のストレートプレイとしても十分なエンターテインメント性を持っており、観客にとってははらはらどきどきしながら、いつのまにか能楽の神髄が理解できる貴重な作品と言えよう。

 燐光群は、坂手洋二のオリジナルを中心として、洋邦さまざまな戯曲を上演している総合的な劇団だが、坂手はずっと以前から、能楽という演劇形態に大いに関心を抱いてきた。1993年に「現代能楽集」を発表した後、この現代能楽集をシリーズ化。1995年に「現代能楽集 アクバルの姫君」、2007年に「現代能楽集 三人姉妹」、2009年に「現代能楽集 イプセン」、2010年に「現代能楽集 チェーホフ」を上演してきた。外部の新国立劇場の公演への書き下ろしとして「現代能楽集 鵺」もある。
 さらに、これは演劇ファン以外にはあまり知られていないことだが、坂手は内外で現代能についてのさまざまなワークショップや講演、研修なども開いていて、ある意味、能楽以外の分野では最も能楽を理解する演劇人と言ってもよい存在なのだ。

 今回の作品「初めてなのに知っていた」には能舞台を象徴したセットが登場する。そこでは能楽の様式、ルールが尊重され、役の登場の仕方や物語の語り方においても、能楽が下敷きになっている。

 物語の舞台は、不思議な島だ。いまでは本土と橋でつながっていて離島、孤島ではないのだが、やはりどこか隔離されている感覚がある。
 ここにはかつて患者と呼ばれた人たちと、精神科医を中心とした医師らが住んでいる。時折、元患者の家族や知人が面会のために訪ねてくる。元患者たちはもともとこの島に来ることになったある心理的な現象が通常の人よりも鋭敏で、かつてはそれが「病気」であり、伝染する可能性があるとまで言われて、法的措置で収容された過去を持つのだ。
 しかし今や、それは病気ではなく、彼らも患者ではなくなった。間違った政策をとった責任は曖昧で、島の存在意義も薄れていく一方、なんともいえない空気が流れる中で、まだ島にとどまっている人も多かった。

 彼らは人より「デジャブ」を感じる感覚が鋭いのである。デジャブとは既視感のこと。何かを見た時や聞いた時に、「あれっ、これは以前にも経験したことだ」と感じる感覚のことである。
 デジャブは、20世紀のころから心理学における重要なテーマではあったが、本当にそういう感覚が存在するのかさえ確固とした結論が出ていないあいまいな感覚である。しかしその一方で、今という時代を普通に生きているわれわれにとって、デジャブ、つまり既視感というのは日常的な体験である。例えば私の場合、デジャブは一日に何度もある心理的状態。それほど日常的なのである。それは私だけではないだろう。
 以前観た夢と現実を混同しているとか、まったく同じ体験ではないのにそっくり同じだと感じてしまう過剰な修正が脳内で行われてしまうための現象だとか、なかには左目と右目の見た情報が脳に伝わるわずかな差によって生じる現象であるとか、実にさまざまな説が出されているがどれも決め手がない。時には予知能力やタイムスリップ、あるいは輪廻転生などと結びつけられ、超能力的、SF的、宗教的な「能力」であるとも言われてきた。

 彼らが病気にされてしまったのは、その既視感が単なるひとつの心理現象ではなく、なにもかもが既に見たこと、経験したことのように思えてくる心理現象が短期間に連続して発生し、いわゆる「発作」の状態になってパニックに陥るからだろう。

 物語の中で、病気でないことが法的に認められ、患者でもなくなった登場人物たちはみな淡々と日々を生きているが、時折精神の裂け目のようなところから、不安定な感情が顔を出す。みな不安なのだ。自分は「社会」に戻れるのだろうか。隔離、差別したのは社会であるはずなのに、苦しんでいるのは元患者たちだ。この不合理。
 訪ねてくる知人や家族たちも、元患者たちのこれからを心配する。病気ではなくなったとはいえ、精神状態は普通と言っていいのか。長らく隔離された時間は取り戻すのに膨大な時間がかかるかもしれない。

 それにしてもこの島は不思議だ。既視感が敏感すぎる人たちを治療するための場所のはずなのに、既視感を誘いかねないような建物や構造物ばかり配置してある。同じようなコテージの前には同じように4本の杉が立っている。そして決して近づいてはいけない崖もある。あちこちに秘密が隠されている。

 物語は、ほぼ同じ時間のシークエンスの積み重ねで創り上げられていく。それは、知人たちと元患者の再会であったり、元患者同士のこれからについての話し合いであったり、杉の本数に重大な意味があり、なにか得体の知れない破局が近づいているような不安を感じている老夫婦の異常な行動であったり、能楽の仕組みや成り立ちを説明的に述べる会話であったりするが、ある特定の心理現象を管理し、隔離から解放へとただ元患者たちを振り回しただけの国という存在への大きな疑問が湧き上がってくる。
既視感の敵視、既視感の遮断という問題に関しても、本当に起きたこと、本当は知っておくべきことが国によって隠蔽されているのではないかということも連想させ、坂手がこだわっているオスプレイの問題などが時折劇中に顔を出すと、妙に納得するシンクロがある。

 島の不思議さも手伝って、やはりこの元「病気」をめぐる政策にはなにか大きな闇が隠されているのではないかと観客に印象づける一方で、物語は、ある元患者の夫が転落した崖をめぐって、元患者たちが隠され続けてきた謎の真相を突き止めようと動きだすことで、サスペンスフルで躍動する物語へと発展していく。

 クライマックスは、元患者たちが幾度か上演してきたパペットによる人形劇と能楽、そして演劇が渾然一体となって、謎の真相の中心点に向かって、ある意味祝祭的とも呪術的とも言える「劇」が展開していく終盤の部分。それはまさに能楽の持つ「夢幻」の世界であり、死者の昔語りとも、生者たちの告解とも思える詩的なせりふによって綴られていく。

 俳優陣がすごい。2010年以降、燐光群とも縁が深く出演作も多い夢の遊眠社出身の円城寺あや、無名塾の所属女優で絶対的な存在感を持つ岡本舞をはじめ、有名、無名俳優がずらり。それぞれの年齢層の役を最大限表現できる俳優が並んだ印象だ。
 燐光群が舞台「カウラの班長会議」と同様にオーディションを実施して俳優を厳選した成果が出ているとも言える。

 また本作の特徴として、坂手とともに数々の名作を生んできたダンサー矢内原美邦の振付がある。特に後半から終盤にかけては、元患者たちの動きがひとつのうねるような形を持ち始め、まるで大きな生きものが動いているような印象を与える部分などに矢内原の才気が見えた。

 謎が重要な要素になっている以上、記せないことが多いが、演技、振付、音楽が一体となった総合芸術としての評価も相当高いものになるであろう作品だった。



andyhouse777 at 01:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote ★舞台 | ----ストレートプレイ

2014年03月21日

【News】 ストーンズが声明発表「ミック支える」(2014)

 英国のロックバンド、ザ・ローリング・ストーンズのボーカル、ミック・ジャガーの10年来の恋人でファッションデザイナーのローレン・スコットさんが自殺と見られる原因で亡くなった件について、ミック・ジャガーをのぞくメンバーが英国時間の19日、声明を発表し、ローレンさんの自宅がある米国ニューヨークに向かっている傷心のミックをメンバー全員が結束してしっかりと支える意志を世界中のファンに明らかにした。  ギターのキース・リチャーズは「ミックはいつも真の兄弟のような存在。メンバー同士も固い絆で結ばれている」ときずなを強調。同じくギターのロニー・ウッドも「彼が悲しみの時を乗り越えられるよう助ける」と力強い支援を約束した。そして、ドラマーのチャーリー・ワッツも「最初に思ったのはこの非常に苦しいときにミックを支えなきゃということ」とメンバーが連帯してミックの精神的な回復をサポートする意志を示した。 AFP電によると、ニューヨークの自宅で亡くなっているのが見つかったローレン・スコットさんの死因は、警察当局によって自殺と断定されたという。ミック・ジャガーの所在は不明。  なお、今回の悲劇で中止された19日からのオーストラリア・ニュージーランド公演については、いずれのメンバーも「できるかぎり早く戻ってくる」と言明しており、ミックの回復を待って、早期に開催される可能性が高いと言えそうだ。

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【活動報告】 当ブログのFBページ、いいね!1000件達成(2014)

 当ブログ「SEVEN HEARTS」が転載された記事だけではなく、日々の活動報告やミニ情報も発信しているfacebookページ「阪 清和 Seven Hearts」では、転載開始からいただいた「いいね!」が、21日未明、ちょうど1000件に達しました。

 皆さんが日々「いいね!」を積み重ねていただいたおかげさまです。本当にありがとうございます。
 まだまだ最初の通過点に過ぎませんが、これからも文章に磨きをかけ、精進していく所存です。
 よろしくお願いいたします。

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 なお、当ブログは本格的な投稿開始から約1年8カ月経ちますが、現時点では1日1000〜1500程度のページアクセスをいただいています。年換算で40〜50万ページアクセスとなります。まだまだひよっこのブログですが、確実な右肩上がりを続けられるよう頑張りたいと思います。
 
 批評、ニュース、トピックス、リポート、お知らせなど記事の形態はさまざまで、ジャンルも映画、演劇を中心に音楽、ドラマ、漫画、アートなど幅広く展開しています。つい最近、1日に12955ページアクセスをいただいた記事もありますし、更新のお知らせをしているtwitterでは、たくさんの方がリンクを貼ってくださったり、リツイートしてくださっています。
 当ブログは、mixi、G+などにも展開しています。

 日々ご愛読いただきましてありがとうございます。
 今後はさらに皆様に愛されるブログを目指し、努力して参ります。
 よろしくおつきあいください。

 そして2013年11月に30年間記者活動に従事した共同通信社を退職し、今年2014年1月からフリーランスのエンタメ批評家、インタビュアー、ライター、ジャーナリスト、MCとして独立したわたくし阪清和と、facebookページ「阪 清和 Seven Hearts」も合わせてよろしくお願いいたします。

andyhouse777 at 04:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote ★活動報告 

【映画】 地獄でなぜ悪い(2014)

 残された大学生活があと3カ月だけとなったとき、海外に卒業旅行に行くか映画を撮るかという究極の選択を迫られたが、私は迷わず映画を選んだ。高校生のころ以来、身近な題材で自主製作のドキュメンタリー映画を4本撮っていたものの、本格的なドラマ作品の製作はまだ未経験だった。なんとか学生のうちに1本は撮っておかなければ…。春から東京に就職が決まっていたこともあって私は、時間と情熱のすべてを映画に注ぎ込んだ。あのときのなんとも言えない熱い思い、胸を焦がすような思いを今も鮮明に覚えている。当時から映画館やテレビで映画を観る本数も半端ではなかったが、やはり「映画は撮るものだ!」という確固たる思いが私の心を支配していた。だから、鬼才、園子温監督の最新作となるこの映画「地獄でなぜ悪い」に登場する少々常軌を逸した映画フリークの若者たちや、どんな手を使ってでも主役を演じると意気込む女優、そして愛する妻に娘であるその女優が大活躍する姿を映画のスクリーンを通して見せたいと願う父親の、いずれも胸が締め付けられるような切ない思いが私にはよく理解できる。常識的な人から見れば、恐ろしくはちゃめちゃなこの映画には、いろんな人の、かたちを変えた映画愛があふれかえり、空恐ろしいほどの明確なメッセージが綴られているのである。
 なお、私の映画は大学卒業直後の3月に無事完成し、第2回ぴあフィルム・フェスティバル(PFF)に応募出品されたが、審査員の琴線にはまったく触れず、監督である私の「思い出の箱」の中で長い眠りについている。

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 何の因果か、私が応募出品し撃沈した1983年のPFFの4年後の1987年のPFFで見事グランプリを受賞した本作の園子温監督。翌年受賞者に与えられるスカラシップ(次回作製作のための奨学金)で作った「自転車吐息」が海外で上映され高い評価を受けるなどいきなり全力疾走だった。2001年の「自殺サークル」あたりから国内でも頭角を現し始め、廃墟やレンタル家族などの現代的なテーマが詰まった「紀子の食卓」で鮮烈な印象を与えた。
 そして西島隆弘、満島ひかりという音楽界出身でありながらその後の若手俳優陣を引っ張ることになる逸材と共に疾走感あふれる映像とぐいぐいと引っ張る物語の力で園子温ワールドを炸裂させた2008年の「愛のむきだし」で完全ブレーク。以降、残忍な連続殺人鬼を描いた「冷たい熱帯魚」や、殺人事件をめぐる壮絶な人間模様と心の闇を描いた「恋の罪」がいずれも支持され、国内外で最も注目される監督に躍り出た。
 近年は東日本大震災後の日本人の心の空虚感とおぼろげな希望を描いた「ヒミズ」や、福島第一原発事故をモデルに見えない放射能に対する人々の苦悩と恐怖を通じて、ゆがむ未来の姿の中で生きていく人間の覚悟を描いた「希望の国」を連発し社会派監督と呼ばれることも多くなったが、本人はそのイメージをひらりとかわすように、本作「地獄でなぜ悪い」のようなウルトラコメディーや、愛と暴力とセックスあふれる「TOKYO TRIBE」(2014年公開)のような園ワールド全開の作品を撮るなど、世間やメディアのイメージ付けを拒否するような姿勢が痛快だ。
 しかしいずれの作品にも光るのは、人間のあくなき欲望と、その結果もたらされる運命の過酷さ、そして果てしなく繰り返される空虚な悪あがき。本作でもそのパワフルな作劇の魅力が爆発している。

 やくざの組長武藤(國村隼)は、自分や組を守るために体を張って対立組織に乗り込み服役している妻のしずえ(友近)に頭が上がらない。娘のミツコ(二階堂ふみ)を溺愛しているしずえは、ミツコが女優として活躍する姿を信じて疑わない。しかしミツコはかつて子役として絶頂期を経験したものの、武藤が知り合いに頼みまくっても主役にはなかなか付けない状態。父や母の思いをよそにミツコは、撮影中のスタジオから姿をくらましてしまう。
刑期を終えつつあるしずえの出所が数日後に近づいている。面会のたんびに、ミツコの女優活動が順調であるとうそをつき続けてきた武藤は、とうとう追い込まれる。出所したらすぐにしずえに「ミツコの主演映画」を見せなくてはならない。武藤組の中に「映画班」をつくり、自力で映画を撮ろうというのだ。カメラや照明、録音機材などはなんとか扱えても、脚本を書いたり演出したりする野郎がいない。とうとう見つけ出したミツコとなぜか一緒にいた頼りない男、公次(星野源)が監督であるとミツコから聞かされた武藤は、うその映画づくりを厳命する。できなかったら「殺す」という言葉とともに。
 映画製作の知識などまったくない公次は進退窮まって逃げ出すがすぐに捕まる。そのときたまたま発見したのが、映画づくりを切望して映画の神様にお願いをしている映画好きの若者たちが叶えてほしい夢を書いた紙だった。

 ここまで映画は、冒頭から、映画フリークの若者たちの青春時代から現代までを描いた部分と、武藤のあせりと公次の受難の物語を並行させて描き、これ以降は、すべてのピースが集められたようにして、一緒に物語の波に乗っていく。
 フリークたちはその名も「ファック・ボンバーズ」。リーダーで監督志望の平田(長谷川博己)に引きずられるようにして、青春をそのまま突き抜けてきた人たちだ。たった一本「一世一代の」映画が撮れればそれで良かったのに、なかなかそのチャンスが来ない。カメラの谷川と御木はカメラワークに習熟し平田との絆は強かったが、アクションスターを目指す佐々木は不安定だった。それでも千載一遇のチャンスに奮い立った彼らは映画作りに加わった。出演者もスタッフもヤクザ。しかも敵対する抗争相手の組長の池上(堤真一)も巻き込んで、実際の殴り込みを段取りを決めながら撮っていこうというむちゃくちゃな撮影方法を選択。もう後戻りは出来なかった。

 これ以降、この映画が帯びた熱はとてつもないものになっていく。みんな思惑や理由は違うが、映画をつくるという一点にエネルギーが集中し始めるのだ。実際に日本刀や銃弾が飛び交う現場での撮影なのだから、血しぶきが飛び交うが、なぜかみんな熱にうなされたようにお祭り騒ぎの渦の中に自らのみ込まれていく。

 誰が壮絶な死を遂げ、誰が生き残るか。それはこの映画の主題ではない。憎しみの連鎖が加速度を上げて止まらなくなる「仁義なき戦い」シリーズのあの悲しみに満ちた高揚感や、途中から何のために殺し合っているのか分からなくなる「バトル・ロワイヤル」シリーズのあの誰にもぶつけられない怒りを持ち余した感触と同じような感情が、「地獄でなぜ悪い」にも流れている。実際、園子温監督は、この映画をさまざまな映画の要素を取り込んだ映画という芸術様式へのオマージュにしている様子がうかがえ、映画マニアにはにやり、にやりの連続で、何度もポーズボタンを押したくなる映画だ。

 娯楽コメディーであり、すべてを笑い飛ばすようなタッチなのに、全編をおおうのは、人々のどうしようもない悲しみだ。こんなふうにしか生きられなかった不器用な人たちが吹きだまった交差点のような殺戮の荒野。愛も映画熱も夫婦愛も暴力も何もかもが、平等に破滅していく。単なるバイオレンス映画だと思っていると大変なことになる。

 監督は自分の中心はここと決めているわけではないので、この映画がこれまでのキャリアの中でどこに位置するかはあまり重要な問題ではないのだが、映画ファンがどうしようもなく惹き付けられたあの名作「愛のむきだし」が持っていた、過激で下品で暴力的なのに、格調が高くて甘美な、有無を言わせないハイテンポの作劇が本作には戻ってきているのだ。「ヒミズ」でも「希望の国」でも監督や登場人物はなにかふっきれないものを抱えたまま社会的な問題に立ち向かっていたが、本作では「娯楽」という一点だけに集中し、日本映画がDNAのように持つ湿っぽさも、暴力映画が持つマッチョな思想も、いずれもかけらもない。ただただ観客を楽しませるにはどうすれば良いのかを考えた結果の映画だろう。

 でんでん、渡辺哲、つぐみ、深水元基、神楽坂恵(監督の妻!)ら園組常連の俳優が大挙出演しているが、本作「地獄でなぜ悪い」は実は世間で言うところの「豪華スター共演映画」なのだ。
 すべての元凶となる武藤組組長には、「ガキ帝国」「ブラックレイン」「萌の朱雀」など関西を舞台にした作品に出ていた関西の俳優という立場から、テレビドラマなどでの活躍や北野武映画への出演がもとで全国的な俳優に登り詰めた國村隼。そして対立する組織の組長になる池上には、出身である舞台作品を大切にしながらも、「ピュア」「やまとなでしこ」などのドラマでブレークし、以降「クライマーズハイ」「容疑者xの献身」「SP」シリーズなど日本の映画史に残る映画に出続けている堤真一。
 そして武藤の娘ミツコには、園子温監督の「ヒミズ」(2012年公開)での鮮烈な演技で染谷将太とともに2011年のベネチア国際映画祭で新人俳優に対して与えられるマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞し、いまや若手ナンバーワンに躍り出た感のある急成長株、二階堂ふみ。その「恋人」の公次役には、バンドSAKEROCKのギタリストで文筆家や俳優(大人計画所属!)としての顔も持つマルチな才能の星野源だ。
 この狂気の映画づくりを指導する平田には、演劇での長いキャリアを持ち、大ヒットドラマ「セカンドバージン」で大ブレークした長谷川博己。武藤の妻しずえには、お笑い芸人でありながら形態模写から出発したその芸風がことのほか俳優業に向いている友近を起用している。
 脇役に目を移しても、アクションスター佐々木役には、本物の格闘家でもある坂口拓。ファック・ボンバーズの良き相談相手の映写技師役で、まるで日本の「ニュー・シネマ・パラダイス」の中で演じているようなミッキー・カーチス。そして平田が劇中で口説くのが成海璃子という豪華さだ。
 その他、尾上寛之、水道橋博士、板尾創路、江波杏子、岩井志麻子、石丸謙二郎、諏訪太郎らよく知られる俳優・タレントがほんのわずかなシーンで出演しているため、ひとときもスクリーンから目が離せない。

 登場人物で幸せになった人はほとんどいないはずなのに、見終わった後のこのなんという爽快感と達成感。エンターテインメントの定義を根底からし直さないといけなくなるほどの衝撃が走った一作であった。

 なお、全編の中でまるでモチーフであるかのようにリフレインされる歌がある。ミツコが子役としてブレークしたころに出演していた歯磨きのCMソングなのだが、公次や池上の重要なモチベーションであるばかりか、武藤や妻の甘い思い出でもあり、ミツコにとってはいまいましく思い出す絶頂期である。子ども時代のミツコを演じている原菜乃華の可愛らしさもあって、いつまでも記憶に残る振り付けと歌。見終わった後は絶対にくせになっているはずだ。

★映画「地獄でなぜ悪い」予告編


★星野源が歌う主題歌「地獄でなぜ悪い」CD


★見終わったら絶対くせになっている劇中CMソング「ガガガはみがき」映像



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
地獄でなぜ悪い
Why don’t you play in hell?
★コレクターズエディションBlu-ray


<主な出演> 國村隼、長谷川博己、星野源、二階堂ふみ、堤真一、友近、原菜乃華
<共 演> 渡辺哲、尾上寛之、水道橋博士、板尾創路、でんでん、ミッキー・カーチス、江波杏子、神楽坂恵、岩井志麻子、つぐみ、成海璃子、ぼくもとさきこ、永岡佑、深水元基、石丸謙二郎、児玉拓郎、北村昭博、諏訪太郎、中泉英雄、中山龍也、伊藤凌、春木美香、青木美香、石井勇気、小川光樹、坂口拓、中田晴大、山中アラタ、市オオミヤ、菊池英之、本城丸裕、土平ドンペイ、橋本まつり、清水智史、山本亨、野中隆光
<監 督> 園子温
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



andyhouse777 at 01:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote ★映画 | ----邦画

2014年03月20日

【News】 ストーンズが豪・NZ公演を無期限延期(2014)

 2月末から3月6日まで日本で元気な姿を見せてくれたばかりの英国のロックバンド、ザ・ローリング・ストーンズは、オーストラリアとニュージーランドで予定していた全公演を無期限延期すると発表した。ここ10年、ボーカルのミック・ジャガーと交際中のファッションデザイナー、ローレン・スコットさんがニューヨークの自宅で遺体で発見され、自殺の可能性が高いと推定されるという悲劇が発生し、ミックがニューヨークに向かっているためだ。  当初は初日の19日だけの延期を発表していたが、オーストラリアとニュージーランドでの公演全体に拡大した。ミックの精神的なショックが予想以上に大きい可能性がある。  自殺の場合、動機が焦点になるが、スコットさんのファッション事業は多額の負債を抱えていたという。ストーンズ側の関係者は、二人が既に破局しているという説を完全否定しているという。

andyhouse777 at 04:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote ★News | -----ストレート

2014年03月19日

【Report】 「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」ミュージカル版を日本初演へ(2014)

 ディカプリオとトム・ハンクスの共演で話題となったスピルバーグ監督映画「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」のミュージカル版が、SOPHIA(活動休止中)のボーカル松岡充と、「レ・ミゼラブル」のジャン・バルジャン役やジャベール役で知られる福井晶一の共演で、6〜7月に東京で、7月に名古屋と大阪で日本初演されることが決まり、18日都内で製作発表会見が開かれた。翻訳・訳詞・演出は昨年2013年に宝牴侶狠弔鯊狠弔靴燭个りの荻田浩一。

★ミュージカル「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」の製作発表会見に集結した出演者たち。左から菊地美香、新妻聖子、松岡充、福井晶一、今井清隆、彩吹真央
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【写真転載禁止】

 「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」は、パイロットや医者、弁護士などになりすまし、250万ドルを手に入れた天才詐欺師フランク・アバグネイルと、彼を追うFBIのカール・ハンラティ捜査官の息詰まる攻防を描いたもので、1980年に出版されたフランク・アバグネイルの同名タイトルの自伝が2002年(日本公開は2003年)に映画化され、さらに、2011年には映画をもとにしたミュージカルがブロードウェイで上演され、トニー賞4部門ノミネートを果たした。2013年まで全米ツアーが続くほどの人気を得ている。

 松岡は活動休止中のSOPHIAとは別に新バンドMICHAELを結成するなど音楽面でも新しい展開を見せているが、近年は舞台にも進出して勘の良いところを見せている逸材。会見では、「父親が東宝の大株主だから良い役をもらえたと思われたくない」とか「英検4級だが、英語の教員免許を持っている」とかと、報道陣が「えっ?」と思う発言を連発。確かに松岡という名前は東宝を連想するし、SOPHIAの歌での英語の発音の流麗さから考えて納得する部分も多いが、実はふたつとも大ウソ。早くも天才詐欺師ぶりを発揮して報道陣に一杯食わせたわけだ。会見後にきちんとうそであることを説明していたが、なんかだまされたのに憎めないフランク・アバグネイルのようで、一同大爆笑だった。役づくりは既に完璧か。

 福井晶一は「楽しくてほろっとする」と作品を称えるとともに「フランクの心の闇に触れて、引き出したい」と、早くもFBI捜査官顔負けの意欲を見せた。
 フランクの恋人ブレンダ役は新妻聖子と菊地美香のWキャスト。「力を合わせて頑張りたい」(新妻)、「新妻さんからパワーをもらう」(菊地)と、互いに切磋琢磨して望むつもりだ。
 フランクの母を演じるのは宝牴侶狠捗仗箸虜命畤娠で、「日本初演に出られるなんて」と感激の面持ち。東宝現代劇や劇団四季でのキャリアもあり今や東宝ミュージカルに欠かせない存在である今井清隆は父のフランク・アバグネイル・シニアを演じ、「ショーナンバーがふんだんに盛り込まれている」とミュージカル版の大成功のポイントを突いてみせた。

 なお、フランク・アバグネイル本人は、逮捕後も逃走を繰り返し、最終的に投獄されたもののわずか5年で出所すると、詐欺罪の調査のために連邦政府に勤務して、現在もセキュリティ・コンサルタントとして活躍しているそう。皆さん、知ってました?

 ミュージカル「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」は、6月21日〜7月13日に東京・日比谷のシアタークリエで、7月16日に名古屋市の愛知県芸術劇場大ホールで、7月18〜20日に大阪市の梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演予定。東京分のチケット一般発売開始は4月12日。



andyhouse777 at 01:40|PermalinkComments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote ★Report 

2014年03月18日

【舞台】 あなたがここにいればよかったのに(2014)

 将来不幸になることが分かっていたら、あなたはプロポーズに「はい」と答えますか?
 彼となら、彼女とならどんな苦労もとか、幸せかどうかは私が決めるっていう方も多いと思うが、その不幸予測が予言や未来予想図ではなく、それをあなたに伝えてくれた人が実際に見たことだとしたらどうだろう。そんなことを言われると、何を信じたら良いのか分からなくなる。伝えてくれた人をいぶかしく思い始めると同時に、彼への、彼女への信頼も実は怪しくなってきていることに気付くのだ。人間とはそういう生きものである。この微妙な人間心理を巧妙に取り込んで感動のストーリーを組み立てているのが演劇集団キャラメルボックスの舞台「あなたがここにいればよかったのに」を生み出した脚本・演出の真柴あずき。キャラメルボックスの女優としてキャリアをスタートさせ、その後創立以来集団を支えてきた演出家・劇作家の成井豊の右腕的存在から、いまや劇団を支える大きな存在に成長した女性だ。キャラメルが得意としてきたタイムスリップものとは似て非なる斬新な設定を女性の繊細な心理描写と絡ませて、観客を魅了し続けている。

 繊細な感情の揺れを描く物語を装置や照明などになるべく頼らず上演しようというアコースティックシアターの一環で、もう一本の舞台「ヒトミ」とダブルフィーチャーで、同じ公演期間中に昼の部と夜の部に分かれて、上演されている。

 翻訳家を目指す日高まひろ(林貴子)だが、まだ翻訳の仕事を手掛けることが出来ず、いまは書店で働いている。ある日、半年前からつきあっている恋人の森岡(阿部丈二)にコーヒーショップで突然のブロポーズを受け、戸惑ってしまう。
 半年という交際期間が長いか短いかも判断しかねていたが、彼への気持ちは本物だと思える。しかしコーヒーショップでまひろのすぐそばにいた男性から「彼と結婚するとあなたは不幸になる」と告げられたことが大きく影響していた。
 こう書くと、まひろが主人公のようだが、まひろはあくまでこの物語のヒロインで、主人公ということになると、実はこの男性なのだ。
 この男性は天野(筒井俊作)という名前で、人の良さそうな顔はしているものの、人の未来が分かるはずはなく、まひろは激怒する。しかし天野は終始大まじめで、まひろの個人情報にも詳しかった。新手のストーカー? 頭のおかしい人? いろいろと想像が広がり、一笑に付したが、あまりにも彼が必死であることにちょっと不安を覚え始める。それにそんなに嫌な思いはしていなかった。

 まひろは、親友の恵菜(原田樹里)に相談する。恵菜が双子を妊娠したことを知り、まひろは祝福するが、一方で内心驚いていた。恵菜が双子を妊娠していることを天野ははっきりと言明していたのだ。
 予言者なのか? 占い師? 未来からの使者?
 浮かんでは消える想像を吹き消しながら、まひろは訳が分からなくなっていた。そういえば彼氏の森岡は自分の事をあまり話してくれていない。自信がなくなっていた。それでも天野を信じるわけにはいかなかった。
 そんなとき、まひろは天野と再会する。それもまひろにとって身近な人の担当医としてだ。天野は医師だった。たくさんの人から信頼を集める優秀な医者だったのだ。
 そんな人がなぜあんな嘘を。まひろの心は千々に乱れ始めた。

 追及をかわそうとする森岡。しかし彼は不自然なぐらい、まひろの父親で世界的な名声を持つ建築家の日高明広(大家仁志)と会おうとする。不安は疑念に変わり始めた。でもいったい天野は何者なのか。
 物語はあまたある物語の中でもかなり意外な展開を盛り込み、怒濤の終盤へとものすごい勢いで進んでいく。

 天野を演じる筒井俊作は、これまで三枚目の役柄を演じることが多かったが、本作では立派に主役を果たしている。とてもかっこよく見える。普段の筒井のキャラクターがあるからこそ、天野を演じる筒井の姿はミステリアスで、容易に想像を差し挟めない。劇団でも一、二を争う人気者だが、これで名実ともにキャラメルの柱の一人となったと言えるだろう。童顔でくるくるした目を輝かせながら、ザキヤマのようなテンション高めのキャラクターを多く造形してきた筒井のまったく新しい面が顔をのぞかせたと言える本作での演技だった。

 まひろの父親はストーリー上とても重要な存在で、劇団青年座でのキャリアが生きる大家仁志の存在感がとてもいい効果を出している。本作は真柴あずきが脚本と演出を単独で手掛ける2作目の作品だが、1作目にも大家は出演している。信頼できるベテランに助けられ、物語がとても締まった上質なものになっている。大家のおかげである。
 林貴子は、まひろという小さな存在がなにか大きなものに導かれる様子を丹念に表現している。それは無理矢理というわけではなく、ひとつひとつの決断にきちんと説得力を与えながらの演技の造形であり、林はとても忍耐強く描いた。観客が感情移入するのはまひろの気持ちであり、その観客の感情を追い越すでもなく、追いかけ損ねるわけでもなく、寄り添いつつ進んでいくのだ。

 真柴の作劇は当然、成井豊の大きな影響を受けながらも、とてもオリジナリティーがある。あくまで言葉というものを信じていて、どんな大きな岩も幾多の言葉で動かせると信じているようだ。女優出身ということもあり、俳優の力を信頼しているのだろう。
 来年2015年に創立30周年を迎えるキャラメルボックス。成井と真柴がデザインする世界で俳優たちはこれからも縦横無尽に走り回ってくれるだろう。

 「あなたがここにいればよかったのに」は、併演の「ヒトミ」とともに、2月21〜25日に大阪市のサンケイホールブリーゼで、3月1〜2日に名古屋市の名鉄ホールで上演された。現在は東京・池袋のサンシャイン劇場で上演中で、3月23日まで公演予定。
 千穐楽の23日は、「ヒトミ」が正午開演、「あなたがここにいればよかったのに」が午後5時開演となる。ご注意を。


andyhouse777 at 01:51|PermalinkComments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote ★舞台 | ----ストレートプレイ

2014年03月17日

【News=速報】 ダディ・ロング・レッグズが20日夜に追加公演決定(2014)

 名作「足ながおじさん」をミュージカル化した「ダディ・ロング・レッグズ〜足ながおじさん より〜」が2度目の再演中だが、既に全席が完売しており、連日満席でチケットがとれない状況のため、急きょ、3月20日の夜(午後6時半開演)に追加公演が行われることが17日になって決定した。

 追加公演のチケット販売は東宝ナビザーブが3月18日午前10時から。ここでの販売で残席がある場合のみ、シアタークリエ劇場窓口で18日午前11時から販売するという。詳しくは、下記の東宝のページで確認を。
http://www.tohostage.com/ashinaga/tsuika.html

 ページには出演している井上芳雄、坂本真綾からのメッセージも掲載されている。
 また、追加公演当日は、舞台写真のプレゼントや、特別カーテンコールも予定されているようで、ファンにとっては特別な夜になりそうだ。

 ミュージカル「ダディ・ロング・レッグズ〜足ながおじさん より〜」は、3月22日まで東京・日比谷のシアタークリエで、3月25〜27日大阪市のサンケイホールブリーゼで、3月31日福岡市の福岡市民会館大ホールで、4月4〜6日名古屋市の中日劇場で上演予定。

★ミュージカル「ダディ・ロング・レッグズ〜足ながおじさん より〜」2014年版劇評=当ブログで今年3月11日に掲載した記事です
http://blog.livedoor.jp/andyhouse777/archives/66142479.html



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【Topics】 釣りバカ全作品をWOWOWが一挙放送へ(2014)

 西田敏行と三國連太郎の「ハマちゃん・スーさんコンビ」が大好きな釣りをめぐって大騒動を巻き起こす映画「釣りバカ日誌」シリーズ全22作が、3月22日から4月26日まで、WOWOWで一挙放送される。「男はつらいよ」と並ぶ国民的映画シリーズとして親しまれたものの、2009年末公開の「釣りバカ日誌20 ファイナル」でシリーズは終了、昨年2013年4月に三國連太郎が他界しており、このコンビでの釣りバカはもう永遠に見られないのが現実。しかし、日本映画を支える俳優たちがリラックスした雰囲気の中で創り上げた脱力感いっぱいの名シリーズは、それぞれの時代の世相と温かい笑いがてんこ盛り。映画通がうなるマニアックなディティールネタにもあふれており、今一度全作品を見直すのには絶好の機会となりそうだ。一挙放送はもちろん史上初だ。

★WOWOWオンライン「釣りバカ日誌」全22作品ハイビジョン一挙放送」特設サイト
http://www.wowow.co.jp/movie/tsuri/?banner_id=mv_top

★3/22に放送されるシリーズ第1作=映画「釣りバカ日誌」DVD


 ご存じのように、もともとは1979年から「ビッグコミックオリジナル」で連載されていた、やまさき十三原作・原案、北見けんいち作画の漫画「釣りバカ日誌」が原作で、1988年に映画化。その年のクリスマスイブに第1作の「釣りバカ日誌」が封切られた。昭和が終わるわずか2週間前である。
 当初は単発ものだったものの、西田と三國の軽妙なやり取りが好評で、松竹がシリーズ化を決定。ほぼ毎年公開される人気シリーズになった。

 鈴木建設の営業社員で釣り好きのハマちゃんこと浜崎伝助(西田敏行)が、社長のスーさんこと鈴木一之助(三國連太郎)と互いの素性を知らないまま、釣りを通じて仲良くなり、男の友情を育む物語。基本的には、それに加えて、ハマちゃんと妻のみち子(石田えり、浅田美代子)との深い愛と、ハマちゃんが巻き起こす騒動に巻き込まれる周囲の人々の混乱が描かれている。

 WOWOWでは、3月22日以降、土曜、日曜の午後1時から2作品ずつ、6週間連続で放送される。

★シリーズ最後の作品となった「釣りバカ日誌20 ファイナル」DVD



andyhouse777 at 03:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote ★Topics 

2014年03月15日

【Report】 「サ・ビ・タ〜雨が運んだ愛〜」稽古場でイベント(2014)

 韓国の下北沢といわれる「大学路(テハンノ)」で17年間も大切に演じ続けられ、2008年に日本で初演、2010年と2012年に再演されたミュージカル「サ・ビ・タ〜雨が運んだ愛〜」の3回目の再演(3月20日〜4月6日、東京都渋谷区神宮前の青山円形劇場)を前に、抽選で選ばれたファンの前で出演者たちが場面稽古を披露するイベントが3月14日、都内の稽古場で開かれた。日韓で熱狂的なファンを持つミュージカル。初日が開くのを首を長くして待っているファンにとっては、素敵なホワイトデー記念のプレゼントになった。

★ミュージカル「サ・ビ・タ〜雨が運んだ愛〜」稽古場イベントに集結した「チームY」の出演者ら。左から中島淳彦(演出)、八坂沙織、駒田一、矢崎広
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 ミュージカル「サ・ビ・タ〜雨が運んだ愛〜」は、日本のメガミュージカルの中心的存在の東宝がミュージカルの新しい可能性を広げるという目的で取り組んだ。普遍的な兄弟愛を描きながらも、人と人との間に成立する美しいきずなをうたいあげている作品。ほんわかとしていて、いつのまにかまぶたが濡れている、そんなさりげない優しさに満ちたミュージカルだ。2008年の日本初演は東京・三軒茶屋のシアタートラム、2010年の再演は下北沢の本多劇場で上演されたが、2012年の2回目の再演は初めて青山円形劇場で上演。観客参加型ミュージカルの良さが最も発揮できる劇場との評価を得て、今回再び青山円形劇場での上演が実現した。

 今回のキャストは「チームH」と「チームY」の2チーム編成。兄のドンウクは日本初演から演じ続けている駒田一が両チームとも演じる。チームHは、弟のドンヒョンを佐々木喜英、迷い込んでくる女の子ユ・ミリを戸松遥と、前回2012年のメンバー。
 対してチームYは、ドンヒョンを矢崎広が演じ、ユ・ミリをアイドルグループSUPER☆GiRLSの元リーダーで2月23日に卒業したばかりの八坂沙織が演じるフレッシュなメンバーとなった。

★場面稽古の様子
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★場面稽古の様子
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 駒田はミュージカル界には欠かせない俳優で、「屋根の上のヴァイオリン弾き」「キャンディード」「ラ・マンチャの男」などに次々出演。「レ・ミゼラブル」では、ずるがしこいいが憎めないテナルディエを熱演し、「ダンス・オブ・ヴァンパイア」では、幕間に舞台に出てきて掃除の芸を始めるなどのサプライズパフォーマンスを毎公演続けるなど、芸達者ぶりはもう超人級だ。本作も初演以来、兄のドンウクを演じ続けていてダブルチーム制には感慨深げ。「チームHは前回も経験しているあのぶっ飛び加減が健在で、その上に演出の中島淳彦さんがさらに良いところを引き出してくれている感じ。一方でこのチームYは、毎日トライしている感じですね」と両チームの違いを解説する。

 八坂沙織は、実は大のミュージカル好き。「好きなミュージカルをブログに書くと、ファンの方も同じ作品を見に行ってくれたりしていた。ミュージカルに出たいという私の夢をファンやメンバーが応援してくれた。皆さんに恩返しがしたいですね」とほほ笑む。
 駒田が「やんちゃなドンヒョン」と評する矢崎も「ずっと舞台をやってきましたが、東宝(制作)のミュージカルに出るのが夢でした。緊張しながらも楽しくて楽しくて」と稽古場のあったかい雰囲気が伝わってくるようなコメントを残した。

 駒田は「八坂さんは稽古初日にはせりふが全部入っていた」と感心しきり。「いまいろんなことに苦労はしていると思うが、それと闘っている最中だと思う」とエールを送る。これまでにユ・ミリを演じてきた原田夏希、戸松遥に比べても「(本人の雰囲気は)一番役に近いんじゃないでしょうか」と話している。

★挨拶する八坂沙織
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★挨拶する矢崎広
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★挨拶する駒田一
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 日本初演と2010年の再演で組んだ駒田一、山崎育三郎、原田夏希の3人もチームワークが抜群で、上演を重ねるたびに、そのコンビネーションが向上していくのが分かる程だったので、今回もどんな化学反応が起きるのか楽しみだ。そういう意味でも、公演期間中に何度も見に行く価値のある作品と言える。
 特に今回は、前回2012年の再演で初めて挑戦した青山円形劇場で創り上げた、いわゆる「円形バージョン」がどんな発展を見せているのかも注目されるところだ。演出の中島淳彦は「(4回目の公演となる)今回の稽古でも『この役はこういう気持ちでこのせりふを言っているのか』と分かる瞬間があり、常に新しい発見がある。今回もまさに新生サビタです」と、再演を重ねても常に新しいサビタの魅力を語ってくれた。

★場面稽古の様子
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★場面稽古でほほ笑む八坂沙織
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月別アーカイブ
ページ別順位(2014年8月4日現在)=直接リンクはされていませんので、各ページへ行くには、タイトルをコピーして下かトップ右の記事検索欄にペーストして検索してください
<01> Endless SHOCK 2014(21907)
<02> 太陽2068(9402)
<03> Endless SHOCK 2013(8821)
<04> なにわ侍 ハローTOKYO!!(8399)
<05> 直木賞芥川賞2013前期候補作決まる(5734)
<06> ソング・ライターズ(4968)
<07> 第37回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞にリリー・フランキー(4586)
<08> MIWA(3890)
<09> 「そして父になる」に世界から熱視線(3590)
<10> 「カッコーの巣の上で」舞台版が小栗旬主演で開幕(3316)
<11> 抜目のない未亡人(2862)
<12> マーガレット(2641)
<13> PLAYZONE → IN NISSAY(2550)
<14> 高校中パニック!小激突!!(2213)
<15> ストリッパー物語(2132)
<16> ダディ・ロング・レッグス=2014(2059)
<17> 刑事ドラマの殉職特集を放送(2049)
<18> 殺風景(1952)
<19> 今ひとたびの修羅(1818)
<20> ムサシ ロンドン・NYバージョン(1791)
<21> ムサシ ロンドン・NYバージョン=2014(1791)
<22> 「レ・ミゼラブル」と「アルゴ」にGグローブ賞(1760)
<23> かもめ(1725)
<24> 頭痛肩こり樋口一葉(1693)
<25> レディ・ベス(1665)
<26> イン・ザ・ハイツ(1637)
<27> 私が黄金を追う理由(1593)
<28> ジャック再び降臨「24」最新シリーズ放送開始(1592)
<29> 木の上の軍隊(1522)
<30> 国民の映画(1517)
<31> 2013前期芥川賞に藤野可織、直木賞に桜木紫乃(1315)
<32> ショーシャンクの空に(1280)
<33> ジャニーズ2020ワールド(1228)
<34> A.B.C座2013 ジャニーズ伝説(1178)
<35> サ・ビ・タ〜雨が運んだ愛〜=2014(1116)
<36> DREAM BOYS JET(1113)
<37> 「愛の渦」映画化(1087)
<38> 「ピトレスク」の稽古場公開(1085)
<39> 「レディ・ベス」世界初演ついに幕開け(1065)
<40> BACK STAGE(1047)
<41> 金閣寺(1028)
<42> シスター・アクト(990)
<43> レ・ミゼラブル(958)
<44> THE BIG FELLAH(953)
<45> 「天才執事ジーヴス」でウエンツと里見が名コンビに(952)
<46> 半沢直樹(923)
<47> もらとりあむタマ子(918)
<48> ザ・ワーズ 盗まれた人生(875)
<49> Holidays 休暇(862)
<50> ロスト・イン・ヨンカーズ(816)
<51> ミュージカルベストテンの選考投票に参加(804)
<52> ロンサム・ウエスト(787)
<53> 花嫁と父つなぐピアノ、盛岡のCMが話題(785)
<54> クリプトグラム(779)
<55> うかうか三十、ちょろちょろ四十(761)
<56> 奇跡の7人「THE BIG FELLAH」に集う(755)
<57> シレンシオ(695)
<58> アルトナの幽閉者(652)
<59> 筧利夫が世界最新演出版の初回を無事完遂(637)
<60> ネクスト・トゥ・ノーマル(635)
<61> ザ・ビューティフル・ゲーム(624)
<62> 私のダーリン(618)
<63> LOVE CHASE !!(599)
<64> SHOCK1000回達成(591)
<65> つか版・忠臣蔵〜大願成就討ち入り篇〜(589)
<66> 第86回日本アカデミー賞主演女優賞に真木よう子(575)
<67> 天翔ける風に(574)
<68> 愛の渦(572)
<69> 恋と音楽(569)
<70> モンテ・クリスト伯(551)
<71> ストロベリーナイト(549)
<72> 半沢直樹 その2(530)
<73> 第86回日本アカデミー賞主演男優賞に松田龍平(520)
<74> ベネチア金獅子賞に「サクロ・グラ」(513)
<75> 第86回日本アカデミー賞助演女優に真木よう子(498)
<76> 韓国版「家政婦のミタ」はチェ・ジウ主演(494)
<77> 米経済紙が半沢直樹特集、英語で倍返しは?(493)
<78> 第150回芥川賞直木賞候補作決まる(492)
<79> ライクドロシー(477)
<79> エニシング・ゴーズ(477)
<81> 太鼓たたいて笛ふいて(475)
<82> マイ・フェア・レディ(465)
<83> 屋根の上のヴァィオリン弾き(458)
<84> 秋のソナタ(450)
<85> ABC座2014ジャニーズ伝説(439)
<86> 「ミス・サイゴン」世界最新演出版の稽古場公開(437)
<86> 「ミス・サイゴン」世界最新演出版の稽古場公開(437)
<88> 渇いた太陽(436)
<89> 雨と夢のあとに(435)
<90> マンマ・ミーア!(429)
<91> 晩餐(426)
<91> マイケル・ジャクソンの新曲8曲入り新譜発売へ(426)
<93> 声(423)
<94> Tribes(417)
<95> ジェニファー・ローレンスがショートヘアーに(408)
<96> Paco〜パコと魔法の絵本〜from『ガマ王子vsザリガニ魔人』(403)
<97> 名もない祝福として(396)
<98> テンペストを白井晃演出で(395)
<99> ジャニーズ・ワールド(390)
<100> 半沢直樹 その3(383)
<101> 「シェルブールの雨傘」5年ぶり再演へ(378)
<102> 音のいない世界で(375)
<103> テイク・ディス・ワルツ(369)
<104> 組曲虐殺(364)
<104> 春琴(364)
<106> 「レ・ミゼラブル」は6/21発売(361)
<106> 「国民の映画」再演決定(361)
<108> ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日(348)
<109> レ・ミゼラブル新演出版(347)
<110> 関数ドミノ(346)
<111> NO MORE 映画泥棒新バージョン(342)
<112> ピアフ(339)
<113> 海辺のカフカ◆archive◆(338)
<114> 007ファッション南青山で公開(334)
<114> 北島三郎、座長公演も最後と表明「引退ではない。歌い続ける」(334)
<116> 野田秀樹の「MIWA」に豪華俳優が集結(331)
<117> ロンドンでマティスの切り紙絵展始まる(330)
<118> ハリウッド白熱教室(322)
<119> リトルマーメイド(320)
<120> ぴんとこな(316)
<121> トガニ 幼き瞳の告発(313)
<122> カンヌバルムドールに「アデルの人生」(309)
<123> 脳男(305)
<124> トニー賞は「キンキーブーツ」(301)
<125> 赤鬼(299)
<126> BRAVE HEARTS 海猿(293)
<127> 「レディ・ベス」開幕前にトークイベント(291)
<128> 「オペラ座の怪人」完結編ついに日本初演へ(290)
<129> 第86回日本アカデミー賞作品賞に「舟を編む」(286)
<130> 取材・執筆した「殺風景」PR記事が掲載されました(281)
<131> ナタリー・ウッド事故死ではない可能性(278)
<131> 第86回日本アカデミー賞監督賞に石井裕也(278)
<133> 「海辺のカフカ」再演決定(277)
<134> 真夏の方程式(273)
<135> ハーベスト(269)
<135> 第21回読売演劇大賞は森新太郎(269)
<137> 4 four(268)
<137> 日の浦姫物語(268)
<139> iSAMU(258)
<140> ウルトラマリンブルー・クリスマス(254)
<140> 「風立ちぬ」公式上映で瀧本美織が存在感を発揮(254)
<142> トニー賞2014Ms作品賞(251)
<142> 進化するミス・サイゴン7月から世界最新演出で日本公演(251)
<144> ワイルド・スピード EURO MISSION(249)
<145> 半沢直樹第2回は21.8%で大台乗り(245)
<146> 小さいおうち(244)
<147> てんぷくトリオのコント(243)
<148> 「スクルージ」開幕、市村正親が意欲(242)
<149> 第67回カンヌ国際映画祭が開幕、長澤まさみも登場(241)
<150> アジア温泉(230)
<151> スター・トレック イントゥ・ダークネス(229)
<152> 「シスター・アクト」に個性派ずらり(226)
<152> 河瀬直美「2つ目の窓」公式上映で12分の鳴り止まぬ拍手(226)
<154> 片鱗(225)
<155> ジョン万次郎の夢(223)
<156> 白い夜の宴(221)
<157> 台湾の超美形ボーカルバンド人気、日本に到達(216)
<157> 野田秀樹の「赤鬼」気鋭の演出家・俳優で上演中(216)
<159> ウィズ〜オズの魔法使い〜(215)
<160> ビトレスクキャスト陣一体感強調(214)
<160> 戦隊ヒロイン「女子ーズ」にときめく5女優集結(214)
<162> GODZILLA ゴジラ(212)
<163> 第151回芥川賞直木賞候補作決まる(211)
<164> マクベス(207)
<164> ムーミン生んだトーベ・ヤンソン生誕100周年迎える(207)
<166> サウンド・オブ・ミュージック(205)
<167> テレ東が「不明者」を大捜索中(202)
<167> 「エッグ」再演決定、初の海外パリ公演も実現(202)
<169> 舟を編む(201)
<170> 蝋燭の灯、太陽の光(199)
<170> アナ雪の「スリラー」ダンス映像が大反響(199)
<172> 満天の桜(196)
<172> レッド・ツェッペリンがリマスター版収録の未発表曲2曲公開(196)
<174> ジェーン・エア=映画(193)
<175> さいあい シェイクスピア・レシピ(188)
<175> トニー賞2014Ms助女賞(188)
<177> ダディ・ロング・レッグス追加公演決定(181)
<178> 図書館戦争(180)
<179> KREVAの音楽劇再演、各界から逸材結集(179)
<180> ザ・フルーツ(178)
<181> 八月の鯨(176)
<182> 魔女の宅急便(173)
<182> 「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」ミュージカル日本初演へ(173)
<184> G・グローブ賞録画放送(172)
<184> 100回泣くこと(172)
<186> プラチナデータ(170)
<187> テルマエ・ロマエ供168)
<187> 第86回アカデミー賞のノミネート作決まる(168)
<189> オブリビオン(167)
<189> キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(167)
<191> あなたがここにいればよかったのに(166)
<192> ジェーン・エア=舞台(162)
<192> さよならドビュッシー(162)
<194> 華麗なるギャツビー(161)
<194> 藁の楯(161)
<194> ポール・ウォーカー急逝の波紋広がる(161)
<197> 異国の丘(160)
<197> 8月31日〜夏休み最後の日〜(160)
<197> 追悼 大瀧詠一(160)
<197> 安室奈美恵の洗練されたマッシュアップ映像が話題(160)
<201> ホロヴィッツとの対話(159)
<201> ヒトミ(159)
<203> 半沢直樹第6回も29.0%と好調維持(158)
<203> 初音ミクオペラにパリが熱狂(158)
<203> 中古LPからマービン・ゲイのパスポート発見(158)
<206> エッグ(156)
<206> 「ショーシャンクの空に」舞台化決定(156)
<208> J・K・ローリングの新作に34歳のハリー・ポッター登場(155)
<209> サビタ稽古場イベント(154)
<210> 風立ちぬ(151)
<210> 村上春樹、2013年のノーベル文学賞逃す(151)
<210> 追悼 やしきたかじん(151)
<213> 半沢直樹第5回は29.0%と続伸(150)
<214> The Library of Life まとめ*図書館的人生(上)(146)
<215> さよなら渓谷(145)
<215> WILCO(145)
<217> 新国立劇場2014-15ラインナップ発表(144)
<217> 「メリー・ポピンズ」の裏側描く映画初上映(144)
<219> トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーンpart2(143)
<220> 半沢直樹最終回は42.2%とミタ超え、関西は歴代最高(142)
<221> ダチョウ課長の幸福とサバイバル(141)
<222> ベネチア女優賞(140)
<223> 中学生円山(139)
<224> 大事なはなし(138)
<224> 「I'll be back」で大論争(138)
<224> 宮本亜門がドンペリPartyのショー演出(138)
<227> ナミヤ雑貨店の奇蹟(137)
<227> ケイティ・ペリーが着物パフォーマンス(137)
<227> 県庁おもてなし課(137)
<230> カンヌ審査員にキッドマンと河瀬直美ら(135)
<231> 任侠ヘルパー(134)
<231> レディー・ガガ、涙の訳はマネージャーとの決別?(134)
<231> 鬼才ラース・フォン・トリアーの最新作は超過激 !(134)
<234> 客家(133)
<234> その夜の侍(133)
<236> トニー賞2014Ms主女賞(131)
<237> 半沢直樹第3回は22.9%で今年ドラマトップ(130)
<237> DREAM BOYS(130)
<237> 米ゴールデン・グローブ賞ノミネート作決まる(130)
<240> 第39回菊田一夫演劇大賞にレミゼのキャスト&スタッフ(129)
<240> 海峡の光(129)
<242> 悪霊(128)
<243> シェイクスピア生誕450年記念上演始動、ハムレットは北朝鮮にも巡演へ(126)
<244> トニー賞2014MsRV作品賞(125)
<245> ミス・サイゴン(124)
<246> ザ・スーツ(123)
<246> フィリップ・シーモア・ホフマンが急死(123)
<246> 陽だまりの彼女(123)
<246> 共喰い(123)
<246> 「ドラえもん」英語吹き替え版は日米文化研究に興味深いヒント数々(123)
<251> 半沢直樹第4回は27.6%に急伸(122)
<251> ベルリン金熊賞(122)
<251> ミス・サイゴン=2014(122)
<251> 南京錠の橋ポン・デザール一部崩壊(122)
<255> 思い出を売る男(121)
<256> ダディ・ロング・レッグス(120)
<257> ずっと二人で歩いてきた(119)
<257> 横道世之介(119)
<259> 新・幕末純情伝(118)
<260> カウラの班長日記sideA(117)
<261> 無明長夜(116)
<261> ガラパコスパコス(116)
<263> 第86回米アカデミー作品賞に「それでも夜は明ける」(115)
<264> 半沢直樹に幻のラストシーン、DVD&Blu-rayに収録へ(114)
<264> 虚像の礎(114)
<264> 渡辺謙が「王様と私」でブロードウェイデビューへ(114)
<267> 大奥〜永遠〜【右衛門佐・綱吉篇】(112)
<268> 半沢直樹第9回は35.9%とさらに上昇(111)
<268> 地獄でなぜ悪い(111)
<268> トニー賞2014Ms助男賞(111)
<268> ピンク・フロイド10月の20年ぶりのアルバム発売を正式発表(111)
<272> ハムレット(109)
<272> ロックアウト(109)
<274> アカデミー助演女優賞はアン・ハサウェイ(108)
<274> 闇金ウシジマくん(108)
<274> 授業(108)
<274> 東京国際映画祭サクラグランプリは「ウィ・アー・ザ・ベスト!」(108)
<278> トニー賞2014PRV作品賞(107)
<278> トニー賞2014Ms主男賞(107)
<278> リチャード3世の墓と断定(107)
<378> 鍵泥棒のメソッド=舞台版(107)
<282> 半沢直樹第7回は30.0%と壁突破(105)
<282> ソチの脱出ヒーローまたも閉じ込め(105)
<282> 東京タワーはGW特別ライトアップ中(105)
<285> サ・ビ・タ日本版来春再演決定(104)
<285> 米アカデミー賞最注目は9歳の少女(104)
<285> 日本舞台美術家協会が7年ぶり展覧会開催(104)
<288> エンロン◆archive◆(103)
<288> つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語(103)
<288> そして父になる(103)
<291> みなさん、さようなら(101)
<292> レミゼ衣装を東京3都市で展示(100)
<293> アルゴ検証番組日本初放送(99)
<294> 「荒野の七人」新吹き替え版放送(97)
<294> 五輪色の東京タワーを月も見に来た?(97)
<296> キングコングの巨大ロボ公開(96)
<296> 手のひらの砂漠(96)
<296> 第151回芥川賞は柴崎氏、直木賞は黒川氏(96)
<299> 釣りバカ全作品をWOWOWが一挙放送へ(95)
<299> アナと雪の女王(95)
<301> ラ・マンチャの男(94)
<302> ジャニス・ジョプリンがハリウッドの殿堂入り(93)
<302> 初めてなのに知っていた(93)
<304> るろうに剣心(92)
<304> THEMANZAI2013優勝はウーマンラッシュアワー(92)
<304> トニー賞2014P主男賞(92)
<304> ピンク・フロイドが10月に20年ぶりのアルバム発売か(92)
<308> ベネチア最終盤情勢(91)
<308> 獣の柱まとめ*図書館的人生<下巻>(91)
<308> 第86回米アカデミー賞総まくり(91)
<308> SONG&DANCE60感謝の花束(91)
<312> 夢売るふたり(90)
<312> アカデミー主演女優賞はジェニファー・ローレンス(90)
<312> 建てましにつぐ建てましポルカ(90)
<312> 半沢直樹DVD&Blu-ray発売は12/26(90)
<312> 赤塚不二夫のココロ展〜2015年は生誕80周年なのだ!〜(90)
<312> 地下室の手記(90)
<312> 昭和レストレイション(90)
<312> チェ・ジウとクォン・サンウ、11年ぶり共演ドラマ「誘惑」スタート(90)
<320> 撫で撫で(89)
<321> 僕等がいた(89)
<322> 集金旅行(88)
<323> リトルマエストラ(88)
<323> ワイルド・スピード第7作の製作休止へ(88)
<323> ベルリン女優賞に黒木華(88)
<323> カンヌ女優賞はジュリアン・ムーア(88)
<323> 東京タワーがサムライブルーに(88)
<323> ワイルド・スピード第7作撮影再開、急死のポール部分は実弟2人で補充(88)
<329> 日本記者クラブ個人D会員になりました(87)
<329> インポッシブル(87)
<331> 鍵泥棒のメソッド=映画版(86)
<331> ルビー・スパークス(86)
<333> トニー賞2014P作品賞(85)
<334> 其礼成心中(84)
<334> キャロリング(84)
<336> ヘルタースケルター(83)
<336> 魔女とたまごとお月様(83)
<337> 第20回全米映画俳優組合賞はアメリカン・ハッスル(81)
<338> 「スター・ウォーズ」6作を一挙放送へ(80)
<339> カンヌグランプリにコーエン兄弟(79)
<339> 日本アカデミー賞作品賞は桐島、(79)
<339> メモリーズ・コーナー(79)
<339> 凶悪(79)
<339> 自動改札やスマホで光るネイル発売へ(79)
<344> 半沢直樹第8回は32.9%とさらに上積み(77)
<344> 第67回カンヌ国際映画祭まもなく開幕(77)
<346> 来訪者(76)
<346> AKB48総選挙2014渡辺麻友が初の1位指原は2位に陥落柏木3位(76)
<348> カンヌ監督賞にアマト・エスカランテ(74)
<348> ジーザス・クライスト=スーパースター ジャポネスク・バージョン(74)
<348> ベネチア銀獅子賞(74)
<348> 未成年モデル保護法案が米上下院通過(74)
<348> ツナグ(74)
<348> 最も稼いだ女優はアンジョリーナ・ジョリー(74)
<348> 東京震度5弱、都心は無事です(74)
<348> ユーミンの音楽×演劇コラボ、第2弾は比嘉愛未とW主演(74)
<356> ヴィンセント・ギャロが日本映画に出演(73)
<356> 暗いところからやってくる(73)
<358> カンヌ男優賞にブルース・ティーン(72)
<358> 世界の名刑事が大集結(72)
<358> 新しい靴を買わなくちゃ(72)
<358> キャプテン・フィリップス(72)
<358> 三鷹で昭和の名優作品続々上映(72)
<363> スター・ウォーズ最新作にハン、ルーク、レイアの3俳優出演決定(71)
<364> 最強のふたり(70)
<364> 大島優子が紅白でAKB48卒業宣言(70)
<364> 傷心のミック、復活待つ世界(70)
<364> 錬金術師(70)
<364> 当ブログのFBページいいね2000件達成(70)
<369> プロメテウス(69)
<370> スターウォーズ新シリーズ公開は再来年12/18(68)
<370> ポール・ウォーカーが事故死(68)
<370> トニー賞2014P主女賞(68)
<373> トム・ハンクスの陪審員まさかの強制終了(67)
<373> 踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望(67)
<375> ロバート・プラントがツェッペリン再結成を完全否定(66)
<375> 無欲の人(66)
<375> 宇宙兄弟(66)
<378> アカデミー作品賞はアルゴ(65)
<378> ライフスタイル体操第一(65)
<380> ワタシんち、通過。のち、ダイジェスト。(64)
<380> 「風と共に去りぬ」の続編について作者が手紙で返答していた(64)
<382> 臨場 劇場版(63)
<382> カンヌ最終盤情勢(63)
<382> ウィリアム・シェイクスピア(63)
<382> 多彩に変化する東京の空(63)
<382> マイティ・ソー、10月から性別を変更へ(63)
<387> ジェーン・エアその2(62)
<387> ヤバレー、虫の息だぜ(62)
<387> 東京家族(62)
<387> ポール・マッカートニー5月に再来日屋外ライブ(62)
<387> 三鷹市芸術文化センター星のホール(62)
<392> アカデミー主演男優にマシュー・マコノヒー(61)
<392> ブルージャスミン(61)
<392> 「アメリカントップ40」の名DJケーシー・ケイサムが死去(61)
<395> モンスターズクラブ(60)
<395> ダークナイト・ライジング(60)
<395> カンヌ女優賞にベレニス・ベジョ(60)
<398> バイトショウ(59)
<398> サ・ビ・タ〜雨が運んだ愛〜(59)
<400> アウトレイジビヨンド(58)
<400> タランティーノ脚本流出に怒り次回作中止?(58)
<400> 第150回直木賞に朝井と姫野、芥川賞に小山田(58)
<400> トニー賞2014P助男賞(58)
<404> 黄金を抱いて翔べ(57)
<404> ベネチア審査員大賞(57)
<404> ロンドンの劇場で天井崩落(57)
<404> マン・オブ・スティール(57)
<404> カンヌ2014審査委員長はジェーン・カンピオン監督(57)
<404> ハリソン・フォード宇宙に帰還(57)
<409> 潜水艇ボンドカー、8600万円で落札(56)
<409> ストーンズが豪NZツアー無期限延期(56)
<411> ザ・マスター(55)
<411> 世界にひとつのプレイブック(55)
<411> 「B・ジョーンズの日記」最新小説は恋するシングル・マザー(55)
<411> 学士会館(55)
<411> ビートルズの公式ドキュメンタリーを44年ぶりに制作へ(55)
<416> Gグローブ賞作品賞(54)
<417> のぼうの城(53)
<417> 芸劇リニューアル(53)
<417> セックス・ピストルズの心暖まるX'mas映像放送へ(53)
<420> モンティ・パイソン再結成へ(52)
<420> 三人姉妹(52)
<420> I’M FLASH !(52)
<420> カルティエのX'masアニメ公開(52)
<424> グッモーエビアン!(51)
<424> 日本レコード大賞はEXILE(51)
<424> アカデミー主演女優賞にケイト・ブランシェット(51)
<427> リンカーン(50)
<427> Gグローブ主演女優賞(50)
<427> プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ(50)
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