はるやどる






これはもう完全に緑。きれいに見える。

-トキワ松学園理事長 岡本信明-





確かに緑がある。眼福というか、幸せです。

-深堀隆介-





聞いたことがなく、珍しいのでは。

-養殖業や河川漁業の振興などをする県水産研究所の担当者-






岡本信明氏は「金魚博士」として周知されている方です。岡本信明氏の著書にご興味のある方は、以下のリンクをご覧ください。





▼どんぶり金魚の楽しみ方 世界でいちばん身近な金魚の飼育法






▼ときめく金魚図鑑 






▼金魚 KINGYO ジャパノロジー・コレクション






▼金魚(育てて、しらべる日本の生きものずかん)






深堀隆介氏が製作する作品にご興味のある方は、以下のページをご覧ください。









地元や関係者の間で「金魚仙人」と呼ばれている金魚養殖家の川原やどる(うかんむりに居)氏(97歳)が品種改良を重ね、これまで誰も作ることができなかった「緑色の金魚」を生み出しました。





「40年目にして実現した。長かった。なんで緑の金魚を作ろうと思ったか? そりゃもう、世界にいないっていうから」と川原氏。





川原氏は40年ほど前から緑色の金魚誕生に挑戦し始めたそうです。





「青色と黄色を混ぜると緑色になる」
「青色と黄色の魚を交配すれば緑色の魚ができるかもしれない」





このような発想から、川原氏は両色の金魚の交配に取り組み始めました。





青色に選んだ品種は、川原氏が自ら作り出した「オーロラ」です。





▼オーロラ
はるやどる③
出典:http://www.nhk.or.jp/shutoken/






オーロラは鱗の奥が光の反射で青く見える金魚です。





黄色に関しては理想の色をした魚がいなかったため、試行錯誤を重ねること20年。川原氏は新たに「ミューズ」という品種を作り出しました。





▼ミューズ
川原氏が緑色の金魚誕生に挑戦する手がかりを得たのは70歳。そして、川原氏が初めて緑色の金魚を確認したのは4年ほど前といいます。





当時は数が少なく、他の人に認めてもらえる自信がなかったことから公表は控えていたそうです。その後も試行錯誤を重ね、今春に100匹ほどの緑色の稚魚を確認できたといいます。夏にかけて稚魚は成長し、「これなら大丈夫だろう」という自信を持てたため、公表することにしたそうです。





緑色の金魚につけた名前は「はるやどる」。この挑戦を支え続けてくれた今は亡き妻 晴子さんの「はる」と自らの名前「やどる」を組み合わせた名前です。

川原氏は長崎県出身。戦争を体験し、多くの友人を失ったそうです。シベリアに抑留されたこともあるといいます。帰国後は親族を頼って坂戸の会社で働く一方、時間を持て余していたそうです。そうした中で金魚が放つ輝きや生命力あふれる姿に励まされ、趣味で金魚を飼い始めたといいます。





定年後は近所の休耕田を借りて水槽を作り、金魚の本格的な養殖に着手し始めました。今では子ども・孫の3世代が金魚に携わっているそうです。






長い年月をかけ、ようやく誕生した夢の緑色の金魚「はるやどる」。念願の金魚が誕生したことに喜ぶ一方、「来年も緑色の金魚が育つかは分からず、形も十分ではない。安定して育つようになれば」と川原氏。





川原氏は「固定するには最低でも3年かかる。3年経ったら100歳を超える。それまでには何とかしたい。3年あれば安定して産む自信がある。それまでは頑張りたい」といいます。





「私が生かされているのは、使命があるのかなと思って。緑色の金魚を作れば、責任を果たすことになる」と川原氏。






来年(2018年)の春以降、緑色の金魚「はるやどる」を一般に向けて販売したいと考えているそうです。





私は緑色の金魚「はるやどる」の販売を楽しみに待ちたいと思います。どうぞお身体に気をつけ、研究に励んでください。






●ひとこと●





飼育している最中、緑色の金魚だけがハクビシンなどに食べられてしまう苦労もあったそうです。