アニメを見るときによく見るレコード会社。
アニメというジャンルにハマった当初はレコード会社を気にすることはあまりありませんが、意外と意識して見ていくと面白いものなのです。

アニソン業界では、最近レコード会社単独でのライブイベントが増えていたり、
アニサマなどの複数のレコード会社が絡むフェスでは、各レコード会社の枠があるのも周知の事実。
どこに誰が所属しているのか、それぞれのレコード会社の特徴はどういうものなのかなどを知っておくと、いろいろ便利なので、この記事ですこしお勉強してみましょう!

アニソン業界のレコード会社の全体図

まず主要なレコード会社を挙げて、全体を把握した方が早いでしょう。
J-POPも含めた日本の音楽業界としては
「Sony Music Entertainment」「エイベックスグループ」「ユニバーサル ミュージック」
が売上上位3社(2013年調べ)ですが、アニメ関連だと少し異なってきます。

管理人がまとめたレコード会社の全体図が下の図です。(※クリックで拡大可)
黄色のバックで書かれているのがレコード会社名
そのなかの四角で囲まれているのがレーベル名、もしくは制作部署名です。
その下には主な所属アーティスト名を載せています。
それぞれのレコード会社の詳細はのちほど出てきます。

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主要とその他で分けた理由は、
アニソンを扱っている規模の大きさ、
主要なアニソン歌手、声優が所属しているか、
「販売を自社で行っているか、他社に委託しているか」という3つの観点からです。

アニソン業界としてのレコード会社の規模は、
「キングレコード」「ソニーミュージック」「ランティス」が3大でしょうかね。

あくまでもここに出したのは一部のレコード会社のため、挙げられていない会社もあります。


主なレコード会社の特徴

【キングレコード】

講談社の出版部門から独立した老舗レコード会社。演歌などのほか、AKB48やももいろクローバーZなどもここの所属。
アニソン系アーティストでは、水樹奈々、田村ゆかり、宮野真守、林原めぐみ、angela、堀江由衣、小松未可子、喜多村英梨、ゆいかおり、上坂すみれ、佐藤聡美、every♡ing! などが所属。

『新世紀エヴァンゲリオン』『魔法先生ネギま!』『蒼穹のファフナー』『みなみけ』など数多くの作品のタイアップを行っています。
今期だと『シドニアの騎士 第九惑星戦役』『レーカン!』『魔法少女リリカルなのはViVid』を担当。

歌手よりは声優アーティストを所属させる印象が強いレコード会社ですね。
アーティストの自由にやらせている印象も強く、ゆいかおりのようなアイドル路線から、喜多村英梨のようなごりごりのメタルロック路線まで幅広い。
『電波女と青春男』のOPや、『惡の華』のEDなど、普通ならやらないことを実験的にやりたがるのもキング(スタチャ?)の特徴の一つですかね。





【ソニーミュージック】

世界的にも最大手なレコード会社。
主な所属アーティストはLiSA、藍井エイル、Kalafina、春奈るな、ClariS、河野マリナ、綾野ましろ、GARNiDELiA、ELISA、戸松遥、高垣彩陽、豊崎愛生、寿美菜子、雨宮天、花澤香菜など。

『ソードアート・オンライン』、『Fate/stay night』など、話題作とアニソンアーティストを結び付ける売り方が上手いレコード会社だと思います。
あとは非アニソンアーティストのアニメタイアップも積極的に行っているレコード会社でもありますね。
90年代のアニソンのようなアニメとまったく内容がリンクしていないアニソンではなく、
歌詞や曲調が作品の世界観に沿った曲作りをしているため、その点は好感が持てると思います。
『四月は君の嘘』の主題歌とか、『冴えない彼女の育てかた』の沢井美空のEDなど。

Sonyって「自分のとこは自分でやるから他は関係ない」と言い放っているイメージがありましたが、iTunesの配信を解禁したり、アニサマなどの映像化がOKになったり、最近は軟化してきてる印象。
あとはBD/DVDにサントラやキャラソンをつける商法をなんとかしてほしいんだけどね。。。
まぁ、円盤付属のCDも忘れたころに配信開始してるから、入手は以前に比べれば容易ではあるんですが。





【ランティス】

アニソン系では大手のひとつ。
以前はキングレコードに販売を委託していましたが、現在はバンダイナムコホールディングスの子会社となっています。
とはいえ、バンダイビジュアル系以外の作品のタイアップも多く、角川、アニプレックス、ポニーキャニオン、メディアファクトリーなど、様々な会社と手を組むことも多いです。

所属アーティストはJAM Project、茅原実里、GRANRODEO、OLDCODEX、スフィア、nano.RIPE、佐咲紗花、ZAQ、ChouCho、fhana、AiRI、伊藤かな恵、大橋彩香、小野賢章、StylipSなどたくさん。
『涼宮ハルヒの憂鬱』『ラブライブ!』『黒子のバスケ』など、ヒット作品も多数手掛けています。

所属アーティストがかなり多いので、作品に合わせて世界観が合っている歌手を選ぶことができるのは強みですね。
ただ、キャラクターソングなども積極的に出している反面、ジャケット写真や試聴動画などは発売日後にアップしたり、そもそもまったく宣伝をしていないこともしばしばで、販促が上手いんだか上手くないんだかよくわからない会社という印象かな。。。

小野大輔や鈴村健一、Kiramuneレーベルなど、男性声優が多数所属しているのも特徴。
おれパラやキラフェスなど、女性をターゲットにしたライブを定期的に開催してくれるのは嬉しいですよね。




【ビクターエンタテインメント】


アニメ系アーティストは主にFlyingDogというレーベルに所属しています。
坂本真綾、May'n、AKINO with bless4、南里侑香、FictionJunction、悠木碧、ナノ、野水いおり、西沢幸奏、千菅春香、Rhodanthe*など。

菅野よう子系列の音楽と、梶浦由記系列の音楽が多め。
あとはなんといっても『マクロス』シリーズですね。
歌姫オーディションなどもそうですが、アーティストを一から育て上げようという姿勢を強く感じるのはここかな。
ただ、声優ユニット系のプロデュースは苦手な印象。Rhodanthe*がやっと成功例になりそうですね。

あとは角川アニメのタイアップが多い印象ですね。『狼と香辛料』や、『艦これ』『甘城ブリリアントパーク』など。
結構マイペースに独自路線を突っ走ってるなというのが管理人のイメージです。
そういえば、なんでPile、米澤円、金元寿子の3組はFlyingDog所属にしなかったんだろうか?




【MAGES.】

5pb.と、ドワンゴと文化放送の合弁企業・AG-ONEが対等合併によってできた会社。
アニサマの主催名義などでよく見る名前ですね。

所属アーティストは今井麻美、いとうかなこ、彩音、原由実、nao、Zweiなど。
自社ブランドでゲーム開発を行っているため、アニメソングよりもゲームソングの制作が多いですね。
代表作は『シュタインズ・ゲート』『ロボティクス・ノーツ』『Memories Offシリーズ』『超次元ゲイム ネプテューヌ シリーズ』など。

志倉千代丸さんが取締役会長なので、MAGES.(5pb.)= 千代丸という目で見てる人も多いかな。
ゲームソングが多いため、5pb.のゲームに触れたことがないとなかなか接点がないのが残念なところ。
ただ今年は『ISUCA』『プラスティック・メモリーズ』と、5pb.がアニメタイアップを2クール連続で持てているので、これを機に増えていけばなと思います。




【エイベックス】

J-POPではかなり大きな会社ですが、アニメ業界では苦戦している会社ですね。
ただ、最近はニャル子のヒット以降、地盤ができてきたのかなと感じます。

所属アーティストはi☆Ris、Wake Up,Girls!、smileY inc.、かと*ふく、ゆーたくⅡ、小林竜之、羽多野渉、キング・クリームソーダなど。
作品としては、『這いよれ!ニャル子さん』『Wake Up,Girls!』『ハナヤマタ』『異能バトルは日常系のなかで』『ハマトラ』など。

avexはダンススクールをもっているぐらいダンスユニットが多く所属しているため、i☆RisやWUGなどのアイドル声優ユニットとは親和性が高いですね。
まだavex主催のアニソンフェスは苦戦してはいますが、ここ最近のi☆RisやWUGのファンの増加っぷりを見てるとavexがアニソン業界に定着するのもそう遠くはないのかなと思います。




【ポニーキャニオン】

フジサンケイグループの大手メーカー。
所属アーティストは竹達彩奈、三森すずこ、日笠陽子、七森中☆ごらく部、内田真礼、遠藤ゆりかなど。
有名なアニメ作品はなんといっても『けいおん!』ですね。
ほかには『進撃の巨人』『結城友奈は勇者である』『ダイヤのA』など。

アニメ業界には古くから参入していますが、声優ユニット等のキャラクターソングでの主題歌が多かったため、
アニソンアーティストを所属させたのはつい最近だったりします。
大手メーカーなだけあって、楽曲の制作陣にGLAYのHISASHI、沖井礼二などかなり豪華な顔ぶれを起用できるのが強みですね。

また、ライブ等に関してはチケット流通なども自社でやっているのが特徴かな。
転売防止のためなのか、チケット購入が1限(1人1枚)なので、友達と連番できない仕様なのがだいぶ痛いんですけどね。
ポニーキャニオン所属の声優も出てきたし、どんどん新人を売り出していく方向にシフトしていきそうかな。




【日本コロムビア】

アニメソング界では古参の会社。コロちゃんパックといえばわかる人もいるかも。
朝アニメや特撮などのキッズ向けコンテンツや、水木一郎などのいわゆる昔ながらのアニソンが得意です。

一番有名なコンテンツは『アイドルマスター』ですね。
765PRO、そしてシンデレラガールズの楽曲を担当しています(ミリオンライブとSide Mはランティスが制作)。
それ以外だとsweet ARMS、佐土原かおり、藏合紗恵子などのプロダクションエース所属の声優と、流田Project、TRUSTRICKなどが所属しています。
最近担当したアニメだと『ストライクウィッチーズ』『アイドルマスターシンデレラガールズ』『銃皇無尽のファフニール』『トリアージX』など。

管理人の印象としては、アイマス、キッズ向け、角川アニメのイメージですかね。
プロダクションエースが角川の事務所なので、タイアップがそうなるのは必然ですし。
老舗なだけあって、楽曲制作に関してはいろいろな引き出しを持っているなと感じます。




【KADOKWA メディアファクトリー】

2013年に角川に吸収合併されてブランドカンパニーになっています。
アニメのパッケージやライトノベル(MF文庫J)などが得意分野です。

レコードレーベルとして所属しているアーティストは原田ひとみ、榊原ゆい、鈴木このみ。
前者2人はアニメタイアップのみメディアファクトリーからCDを出しています。
自社のラノベがアニメ化する際にこの3人のうちの誰かが主題歌を歌っている印象ですかね。
昔のポニーキャニオンと同じく、声優ユニットやキャラクターソングを主題歌に多く起用しているのはそういう事情なのかなと。
まだまだ小さなレーベルですが、鈴木このみの人気が右肩上がりですのでそのうち大きくなっていくかなと思っています。




【ワーナーエンタテインメントジャパン】

2011年にアニソン業界に参入した新規レコード会社。
後述するジェネオンのスタッフが転籍してできた会社です。
所属アーティストはKOTOKO、ALTIMA、井口裕香、分島花音、三澤紗千香、早見沙織など。
アニメ作品としては『ロウきゅーぶ!』『SHIROBAKO』『アクセル・ワールド』『ジョジョの奇妙な冒険』など。

新規参入組の中ではだいぶ勢いがあると感じる会社ですね。
所属アーティストの作品タイアップのチョイスが的確だし、ジョジョやSHIROBAKOでのベテラン歌手起用など、やり方が柔軟なんですよね。
逆にあまり声優ユニットの主題歌はやらない印象があります。
『ロウきゅーぶ!』『SHIROBAKO』『放課後のプレアデス』ぐらいだから全体としては結構少ない。

ヒット作も多いし、人気のある早見沙織が今後デビューすることもあり、ますます勢いづいていくことは間違いないかな。




【NBC ユニバーサルエンタテインメント ジャパン】

旧ジェネオン・ユニバーサル・エンタテイメントジャパン。
RONDOROBEレーベルといえばわかりやすいかな?
所属アーティストは川田まみ、fripSide、黒崎真音、やなぎなぎ、Ray、南條愛乃。

昔はジェネオンといえばI'veだったんですが、今はI've所属歌手は川田まみ以外はいないんですよね。これも時代の流れか。
ただ、楽曲制作にI'veが関わることは今でも多く、たとえば黒崎真音の3rdアルバムはすべてI'veのサウンドプロデュース楽曲だったりします。
今期だと『グリザイアの楽園』『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』などタイアップ作品も多いですし、所属アーティストはコンスタントに楽曲をリリースしているのでまだまだ力は健在です。
ここから盛り返していくのかはわかんないけど、中堅会社として今後も推移しそう。





その他レコード会社についてざっくり説明

【フィックスレコード】
Suara、上原れな、津田朱里が所属。
主にPCゲームメーカーのLeafやAQUAPLUSの楽曲を手掛けています。
『うたわれるもの』や『WHITE ALBUM』などが有名どころ。

【Team Entertainment】
霜月はるか、吉岡亜衣加、mao、織田かおり、Duca、加藤和樹などが所属。
乙女ゲームブランド・オトメイト関連の楽曲や、PCゲーム関連の楽曲が主です。
『薄桜鬼シリーズ』『AMNESIAシリーズ』など。

【VAP】
日本テレビが出資してできたレコード会社。
アニソンアーティストは所属していませんが、日テレ系のアニメだと高確率でVAPのアーティストが起用されます。
ただの形だけのタイアップではないことも多く、キャラクターソング等の主題歌も制作してます。
近年だと『ばらかもん』『てさぐれ!部活もの』『ちはやふる』『GJ部』など。

【ZERO-A】
ユニバーサルミュージックのアニメ部門のレーベルとして独立したレコード会社。
所属歌手としてはpetit milady、長妻樹里、内田彩。
『六畳間の侵略者』のアニメ内ユニット・ハート♡インベーダーや、所属歌手3人の楽曲展開等を見ると、アイドル路線で売っていきたいのかなと感じています。
ZERO-Aが担当するアニメ作品が少ないので今後どうなるかは正直読めないかな。。。

【アーススター・レコード】
アーススターエンタテインメントのレコード部門。
所属歌手は鳴海杏子、アース・スター ドリーム。
自社のコミック作品のアニメ『てーきゅう』『ヤマノススメ』などを自社所属のアーティストに歌わせてはいるものの、5分アニメが多いためなかなか認知されてないのが現状か。
ライブ活動などを積極的に行っているので、目にする機会は多くなるかも。

【ブシロードミュージック】
カードゲームなどでおなじみのブシロードが設立したレコード会社。
ブシロード関連のアニメを歌うことがほとんど。
所属歌手はミルキィホームズ、新田恵海、サイキックラバー。
カードファイト ヴァンガード、バディファイト、ミルキィホームズなど4年以上続くコンテンツが多く、所属歌手も知名度があるため新規参入組としてはだいぶ安定している方ですね。

【ブロッコリーCD】
デ・ジ・キャラットなどで有名な株式会社ブロッコリーのCDレーベル。
『うたのプリンスさまっ♪』と蒼井翔太が所属。女性向けのレーベルとして認知していいかと。

【TOHO animation RECORDS】
2013年4月から参入した音楽レーベル。
所属アーティストは昆夏美がいますが、基本的にキャラクターソングで主題歌を展開していく模様。
『未確認で進行形』『ファンタジスタドール』『一週間フレンズ。』など。




と、少なくともこれだけの数のレコード会社が日々楽曲制作に取り組んでいます。
もちろん、紹介しきれなかった会社もたくさんあるので、今後新たにでてくるところもあるでしょう。

キャラクターソングで展開していけるのってアニメ業界ならではですよね。
普通の歌手では契約上そうはいかないし。
5年後に見たらまた勢力図変わってそうだなぁ。