ぼくのかんがえたちーむ

January 13, 2011

硬さゆえの悲劇

僕が小学校6年生の初めのころ。1年生のお世話をしようという企画がございまして、朝の1時間目の前に紙芝居だったか絵本だったかを読み聞かせに行ったんでございます。
グループで行ったのですが、協調性の無い僕は勝手に1年生と遊んでしまったのです。そのときはデコピンを両手でやって「パチン!」という大きな音を出すのがマイブームでして、それで脅しをかけていたんです。それを僕はコンパチと呼んでいました。
1年生たちはその大きな音のデコピン=コンパチに興味心身になり、紙芝居どころではなくなってしまいました。その日を境に、僕は休み時間の間じゅうずっと1年2組の子供たちに追いかけまわされるヒーローになりました。名前はコンパチ。あんこさんはコンパチとして生きていくことになりました。

コンパチのウワサは瞬く間に1年4組にまで広がりました。そうです、あのホッペが異様に柔らかいシマイワくんの弟がいるクラスです。弟もとてつもなくホッペが柔らかかった。
コンパチは昼休みになるたびに、2クラス約60人に囲まれる存在になりました。60人が一斉に飛びついてくるのです。これは本当に脅威でした。本当に身動きが取れない。しかも下敷きになる1年生もいる。その1年生を庇ってやらねばならん。グッチャグチャになりながら、コンパチのヒーローブームはゴールデンウィークあたりまで続きました。

ゴールデンウィークをあけると60人が一斉に飛びかかってくるようなブームは過ぎ去り、熱狂的コンパチファンだけが残りました。ある日の昼休みに、そのコンパチファンの中の女の子がコンパチに
「コンパチのお嫁さんになってもいい?」
と告げてきました。コンパチはハタチを過ぎたらええよと返しました。当時コンパチは12歳。少女は7歳。
すると、やんちゃな感じの男の子がコンパチにこう言いました。
「コンパチのお尻なぐってもええ?」
その当時からお尻の硬さには定評のあったコンパチ。コンパチは自分のお尻の硬さに絶対の自信を持っていましたから、危険だということをその少年に伝えました。しかし少年は引き下がりません。その少年はきっと1年生の中では1番身長が高かったでしょう。それゆえ自分のパワーには絶対の自信を持っていたのでしょう。さらにコンパチのお嫁さんになりたい女の子のことが好きだったのかもしれません。それゆえのジェラシーも感じていたのでしょう。しかしそれを差し引いても、コンパチのお尻は硬い。コンパチは少年に言いました。「どうなっても知らんぞ」と。

コンパチはお尻に力をため込みました。ロックマンのロックバスターをためるように。一尻入魂。
少年は反動をつけ、思いっきりコンパチのお尻を殴りました。

勝負は火を見るより明らかでした。そうです、コンパチのお尻の勝利です。
殴った瞬間に、少年は堰を切ったように泣き出しました。

少年の泣き声と同時に予鈴が鳴りました。
少年はどこに向けていいかわからない怒り、情けなさ、悲しみの感情が入り乱れた表情で「ごめん」とコンパチに一言告げて帰って行きました。

そんな少年も今年、成人式を迎えたことでしょう。少年は何をしてるのでしょう。
4年生ぐらいのときに、少年野球をしているのを最後に見ていません。

そして今、コンパチには嫁がいません。

anko920 at 01:18│Comments(0)TrackBack(0) 日記/雑記(2011) 

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