2005年06月06日

首ナイフについて

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*注意*
今回の話題はSW(ソードワールド)のルールに従っています。
よって知らない方は、もしかすると内容についていけない
可能性もありますので、その点はご了承下さいね。



ことのきっかけは、私の知る限り
『いざ冒険へ公案「首ナイフ」について』だったのですが、
いまや様々なTRPG系ブログでこの問題が取り沙汰されてますね。

実際問題、10年以上も前からこの議論は続いている訳ですし、
だいたい人間自体、聖書の解釈なんかであーだこーだ言うのが
昔っから大好きな性質ですから、
こういった話題には事欠かないのかもしれません。

私も流行りものにはすぐ乗っかるというこのブログの基本精神に乗っ取って、
首ナイフについて考察してみたいと思います。

今回は、皆様から石を投げられる覚悟で書いています。
『今更首ナイフなんて掘り返すな』『何熱くなって論じてるんだ』
こんなどうでもいい問題を長々と語るなんて、よっぽどの暇人だな』etc...

でもこの問題って、結構奥深くて面白いんですよ。
では、先程紹介したブログから『首ナイフ』の定義を引用してみましょう。

悪党が人質の首筋にナイフを突きつけた。
PCが大人しくしなかったから、GMはナイフが首筋に刺さり人質は即死とした。
だが、ゲームの数値修正に従えばナイフでは人を即死できる威力はない。
さて、どうするべきか……?


要するに、この問題の論点は

普通の戦闘じゃグレートアックスやバスタードソードでガンガン斬り合っても
中々決着つかないのに、たかがナイフを首に突きつけたくらいで
人が死ぬわけないじゃん
・・・という点につきます。

ここで、GMの言う事は絶対だ とか 場の雰囲気を読め とか、
あのナイフって実は即死効果を持つ魔剣なんだとかトンデモ理論を言う前に、
ちょっと発想を逆転させてみて下さい。
もし、ファンタジー世界でも普通にナイフは殺傷能力を有していたら・・?

そうです。ルール的に首ナイフは全く問題ないのです。

あぁそこ石投げないで。

首ナイフについて言及する前に、まずは
ヤクザ蹴りが得意で戦闘では常に全力でグレートアックスを振り回す
クロウさんに出てきてもらい、SW世界における通常戦闘を見てみましょう。

クロウ : 強打追加ダメージ+2  2D6 → 5 + 4 + (4) = 13
鼠男 (N) : 回避ー 2D6 → 4 + 4 + (5) = 13
GM : む、同値なので命中ですー。
クロウ16 = 5 (6 + 6 = 12 クリティカル!) + 5 (5 + 5 = 10) + 【6】 キーNo. : 5
GM : 痛いです。半分くらい削られて痛がってます。

ここでどこに注目して欲しいかというと、
最後のGMのセリフ『痛いです。半分くらい削られて痛がってます。』の
一体何が削れているのか?という点です。

ちなみにこの敵(鼠男)、半分くらい削られている割には
その後元気に反撃してきました。

右半身をグレートアックスで失くし血まみれになりつつも笑顔で反撃してくる鼠男
私だったら絶対に戦いたくないですね。

結論から言うと、

グレートアックスで頭カチ割られたら人は死にます。
バスタードソードで袈裟斬りにされたら人は死にます。
無論ナイフを首に突き立てても人は死にます。


となると、あそこで削られているのは一体何か?
それは生命力(体力・スタミナ)です。
決して身体それ自体ではありません。

どういう事かというと、
戦闘では常に生命の危険に晒されています。
相手の攻撃が来たら、それに対して鍔迫り合い等の
防御的な行動をとらなければいけません。
じゃないと死にますしね。

でも、いくら防御したところで、
いつも相手の攻撃を完全に無効化できるとは限らないのです。
防御した衝撃で腕は痺れ、ガードは下がるでしょうし、
何度も攻撃を受ければ注意力も散漫になってくるでしょう。
かすり傷も負うかもしれません。

そうして冒険者の体力が限界(0)を迎えたところに、
ついに致命的な一撃が・・・・。

これが、SW戦闘における『削れた』現象なのです。

ボクシングの試合で、
挑戦者がチャンピオンの攻撃を何とか最終ラウンドまで凌いでたのですが、
ついにスタミナが切れてKOされてしまった。

・・・そんな状況を想像してみるといいかもしれませんね。

よってナイフのダメージ値が低いのは、
あくまで防御した際の相手の消耗度が低いだけで、
殺傷度が低い訳では決してありません。


そりゃ、重量が重い武器をガードした方が消耗するでしょう。
ボクシングの試合でも(以下略)

よく、GMを困らせたがる天邪鬼なPCが、
『首ナイフが通るんなら、自分達も首狙って一撃必殺を狙うよ』
といった、笑い話にも似たアホな提案を耳にしますが、

アンタ等最初っから首とか心臓とか急所を狙って攻撃してるんでしょうが。
ただ、防御されてるだけで。
ちなみに、シーフのクリティカル率が高いのは、
常に急所を狙うように意識して攻撃しているからです。

それともアレですか。あなたの冒険者は大して効きもしない部分を
相手が絶命するまでチクチク攻撃するようなサディストですか。

冒険者同士がハラワタぶち撒けながら血まみれで
ひたすら斬り合う世界なんて、シグルイ以外知りませんよ。

もし、どうしてもごねるPCがいた場合、
戦闘中でしたら、GMはやさしくこういう風に言ってあげて下さい。

別にいいけど、命中した上にレートでクリティカル×3の判定に成功してね
と。

戦闘中じゃなかった場合は、忍び足や不意打ち判定でしょうか。
いずれにしても簡単には成功しなさそうですね。
相手も必死に抵抗するでしょうし。

勿論これはGMにも当てはまりまして、無垢な一般人はともかく
GM権限で有無を言わさずPCを首ナイフ状態にするのは、
できるだけ避けた方がいいでしょう。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

・・・と、かれこれ長々と首ナイフはルール上なんら問題はない
という事を主張してきた訳なのですが、

結局、私が言いたいのは、
ルール上の現象なんか読む人の口八丁手八丁でいくらでも解釈できる』という事。

あぁ!!本当に石を投げないで!

まぁ、時には真面目に仲間同士で考えてみても良いのではないでしょうか?

首ナイフに限らずとも、こういう問題って探すとキリがありません。
肝心なのは、それで意見交換があるのは良いことですけれども、
それが原因で仲違いするのは哀しいという事です。

皆が楽しむ為のセッション。本当は、その場の展開を許容して、
ロールプレイにはロールプレイで返すくらいの
心の余裕を持って臨むのがベストなんでしょうね。

何と言ってもTRPGは、かっこよくロールしたもの勝ちなのですから。


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皆様「首ナイフ問題」をご存知でしょうか? 今、数々のTRPGサイトを賑わせている問題です。 個人的にはあまりにもくだらない問題だと思うので、放置しようかと思ったんですが、 とりあえずここをいつもお気楽に見てくださっている皆様にも、 知っていただきたいと
「首ナイフ問題」って信頼の問題じゃ…【鴎の行くままに〜とあるTRPG者の呟き〜】at 2005年06月08日 00:24
この記事へのコメント
ども、こんばんわです。
最近はどこへ行っても首ナイフ首ナイフ…恐ろしい世の中です。
(トラックバックまでしておいて何を言うか自分)

まあ結局そういうことなんですよね。
理屈的にもゲーム的にも話にならない問題なわけで。
何でこんなに盛り上がるのか不思議なんですけどね。
まあ、世間的にもこれは「突っ込んで楽しむ問題」のようですけど。
それではまた。
Posted by 海鴎@DD at 2005年06月08日 00:37
いらっしゃいませ。コメントありがとうございます☆

そうですね・・・。
あの時は『へ〜、こういうのもあるんですか』と
大して話題になるとも思っていなかったのですが、
気付いていれば物凄いものですね。

そうなんです。ナイフ刺されば普通に死ぬんです。
問題は、そこに至る過程を考えるべきであって・・。

でも、こういった話題は
色んな人のTRPG観が垣間見えるので、個人的には大好きですよ。
Posted by アンナ at 2005年06月08日 08:06
こんにちは。
ほんとにどうしてこんな議論が(笑)。
サスペンスではけっこう腹刺されただけで死んでますけどね。
で、死にゆく人が刑事に罪の告白したり。
「まず救急車呼んでやれよ!」
………すみませんギャグ体質で。

自分のセッション仲間とは真剣に語り合う価値があるかもしれませんが(ルールとか絡んできますし)、ネット上でのお話は、あくまで参考程度ですね。
Posted by がちゃ at 2005年06月08日 08:56
いらっしゃいませ。コメントありがとうございます☆

>「まずは救急車」
確かにその通りです(笑)
しかしそういう場所に限って彼岸花が咲いている絶壁なものですから、
おいそれと救急車がやってこれなかったり。

そうですね〜。あまり自分の考えに懲り固まらずに、
セッションに応じて臨機応変に対応していった方が、
きっと楽しいですものね。
Posted by アンナ at 2005年06月08日 10:36
おーう、この発言をしたPLがもし風亭にいたら「ケツバッソで生命力回復するわけないじゃん」って言われかねないなあ。

PC同士がRPでケンカするのはいいですがPL同士、もしくはGMとのケンカになったら「楽しむためにやる」というゲーム本来の目的からどんどん逸れていっちゃいますね。
他の人がいて成り立つものですからどちらにも寛容な精神が必要ってことですね。
Posted by クロマリア at 2005年06月08日 23:02
そうでなくても、風亭のメンバーって寛容な方が多いですねー。

クレィンクインの折もそうだったんですけど、
1人だけが我慢するのではなくて、
しかもなぁなぁで終わらすわけでもなくて、

皆がそれぞれに意見は持ちつつも
『駄目そうでしたらGMさんに従いますよ』という一言をつけ加えて
くれるのが、本当に素晴しいなと思います。
Posted by アンナ at 2005年06月09日 01:53
初めまして。リンクをたどってお邪魔しました。

 本題とは微妙に違うところかもしれませんが、「あぁなるほど」と数年来の疑問に答えがあり、非常に参考になりました。
「SWでいう削れた状態」のところです。
 これまで、敵がゾンビだった時なんかは(笑)、「体が半分になりました」なんて言ってたんですが、まともな生き物の時やPCにおいてはいったいどうなっているんだと疑問に思っていたのです。
 次にまた「いったいどこが削れているんだ」という話題が持ち上がった時には、こちらのお話をお借りしたいと思います。m(__)m

 ありがとうございました。
Posted by 紫峰かざみ at 2005年06月24日 18:07
初めまして。コメントありがとうございます☆

>削れた現象
私もRPGをやっていて、長年の間、結構な疑問でした。
ファイナルファ○タジーなんか、戦闘シーン見てると本当に斬っちゃってますからねぇ(笑)
あれをどうやって説明するか、今だ私の中では謎に包まれています。

また、いらしてくださいね♪
Posted by アンナ at 2005年06月24日 19:50