2011年05月17日

ウメマツアリ探し。前編

金沢大学でウメマツアリの研究をする岡本さんが東京に来ました。
そしてウメマツアリを採集したいということで、山に案内することになりました。

ウメマツアリには、女王の翅が長い長翅型と、半分ほどの長さしかない短翅型の2タイプがあります。
岡本さんが研究に使うのは短翅のウメマツアリです。

今まで短翅と長翅を意識して採集したことがなかったため、過去に撮影したウメマツアリの写真を見返したところ、割合的には圧倒的に長翅タイプが多いことに気が付きました。
しかし、短翅タイプは都内の公園でも採集していて、珍しいというよりも、飛んで分布を広げることができないため分布が局所的なようです。

そして確実に採集ができそうな場所を決めました。

午前中に岡本さんが宿泊しているホテルに迎えに行き、山に出発です!
この日は天気が良くて、最高の採集日和です。

山に向かう途中に、ウメマツアリについていろいろ教えて頂きました。

ウメマツアリは、有性生殖も単為生殖もするアリのようで、働きアリは他のアリと同じように、オスの精子で受精した卵から生まれますが、新女王は、女王が単為生殖をしたクローンのようです。
さらに驚いたのは、オスアリは、オスの遺伝子しか引き継いでいないということです!
オスも、もちろん女王が産卵するにもかかわらずオスのクローンなのです。

このように、単為生殖で殖えるアリは、今後の研究でどんどん発見されていくとのことです。

そして山に到着です!
IMG_8506
この場所には小川が流れていて、トウキョウサンショウウオも生息しています。
他にも、30cmにもなるクガビル類や、50cmにもなるイイズカミミズなども生息しています。

山に着いてすぐに、岡本さんは上着や軍手をしてウメマツアリを探し始めます。
探し始めて数分でウメマツアリを発見です!
ウメマツアリ
そして新女王を見ると、予定通り短翅タイプでした。
岡本さんはとても嬉しそうです。
ウメマツアリ
途中で翅が切れたようになっている短翅タイプの女王です。

その後、山を登り始めたところ、見つかるすべてのウメマツアリが、長翅型に変わってしまったのです。
そのため、岡本さんは最初の場所に戻ることにしました。

その間、別の場所でアリ探しをすることにしました。
ニホントカゲ
林道沿いでは多くのニホントカゲが日光浴をしていました。
この個体は立派なオスで、繁殖期のため喉がオレンジになっています。

アズマオオズアリウロコアリ
左:アズマオオズアリの巣の中には、多くの小型ワラジムシが同居をしていました。
右:ウロコアリの幼虫が、紫色のトビムシを食べています。

ヒメムネボソアリコヤマトヒゲブトアリヅカムシ
左:ヒメムネボソアリ
右:ケアリの巣から見つかったヒゲブトアリヅカムシの一種。

アシナガアリも活動していました。
アシナガアリ
このコロニーは引越しをしていたようで、卵や幼虫を新居に運ぶ働きアリが多くいました。
アシナガアリ
さらに、仲間の働きアリを運ぶところも観察することができました。
仲間を運ぶときの形は、ヤマアリ亜科は向かい合わせになりますが、フタフシアリ亜科は背負うような形になるなど、種類によって様々な方法があります。

別の場所で見つけたアシナガアリのコロニーです。
アシナガアリ
大きくて立派な女王アリ。アシナガアリ
幼虫が、働きアリが集めてきた昆虫を食べています。

そしてクサアリの大コロニーも見つかりました。
クサアリ

つづく・・・

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