2011年12月24日
サナギ寄生のイトダニの一種
ツヤオオズアリやオオズアリには、サナギ腹部裏に寄生するイトダニの一種がいます。

腹部裏に寄生するイトダニの一種。
前回の沖縄でオオズアリの巣から少しだけ見つけることができましたが、今回はかなり高確率で寄生されているコロニーを発見できました。

この写真に写っているサナギの、ほとんどがイトダニに寄生されています。
このコロニーには数百匹のサナギがいますが、8割以上と高い寄生率です。
寄生されると、成長を阻害されるか、または羽化できなくなるためアリにとってはかなりの天敵となります。
女王も複数いる良いコロニーだったのですが、これでは販売するわけにはいかないため、ダニを観察するコロニーにすることにしました。

このサナギ、一見ダニは寄生していていないように見えますが、よく見ると白いダニが付いているのです。
未成熟個体は色が白いようです。
しばらく観察をしていると、驚くような場面を見ることができました。

イトダニが少し動いていたので観察をしていると、なんと殻を脱いで脱皮をしたのです!
ダニの脱皮を始めてみました。
脱皮方法

イトダニは、腹部先端で抜け殻を持ち上げるようにします。

カプセルのような抜け殻から出てきます。

ダニが羽化した後の抜け殻です。
ダニが取れた後のサナギを見ると、個体によっては腹部の体液を吸われたせいか、腹部が潰れてしまったサナギが目立ちます。

サナギに寄生しているダニは、サナギから離れることなく、まったく動きませんが、成虫になったダニは自由に歩きます。
このダニの生態を観察するために飼育をしていると、羽化して徘徊しているダニが少なくなっている事に気が付きました。
そして飼育ケースを探したところ、なんと徘徊を始めたダニが、すべてエサ場で死んでいるのが見つかったのです。

エサ場で死んでいたイトダニたち。
エサ場は乾燥するように管理をしているため、エサ場に出てきたダニは乾燥によって死んでしまったと考えられます。
アリの巣から出た理由としては、オオズアリに巣の外に運び出されたか、または成虫になると、育ったアリの巣を出て地上で生活をしたり、もしくは別コロニーに移動したりするのかもしれません。
アリを飼育するときは、通常エサ場は乾いているので、このような飼育方法の場合は、ダニは死ぬため増殖などは防げるのは良いのですが、今回はダニの生態を観察するため改善が必要です。
同じ事が起こらないように、エサ場に湿らせた床材を敷いて飼育をする事にしました。
その後の観察で、面白い事が分かりました。
サナギに密着していたときはアリからは無関心でしたが、成虫となり徘徊を始めると働きアリに見つかるとすぐにゴミ捨て場へ運ばれてしまうのです。
運ばれている最中ダニは脚をたたみ動きません。
アリは攻撃は一切せずに、何度観察してもゴミ捨て場に捨てに行くので、敵ではなくゴミだと認識しているようです。
アリの巣で暮らすダニは数多く存在しますが、今まで見てきたダニたちは、おそらくアリの匂いを付けているため、アリからは無関心でくわえられるような事はありません。
このようにアリ寄生に特殊化したダニが、アリに発見されて運び出されるというのは意外な結果です。
これはダニに目的があり、意図的にそのように仕向けているのでしょう。
石膏飼育ケースに、エサ場を取り付けずに飼育をした場合は、巣内の隅がゴミ捨て場になるため、この場所に運ばれますが、エサ場を取り付けた飼育ケースの場合は、ゴミ捨て場もエサ場(巣の外)になるため、ダニもエサ場に運ばれるのです。
おそらく野外でも、成虫になったダニは巣の外に捨てられるものと思われます。
ダニは成虫になると、アリによって巣の外に運び出されて地上生活をするか、新たなオオズアリの巣などを探しに行くのかもしれません。
成虫の行動、産卵場所や幼虫の寄生場所など、このダニの一生が気になります。

腹部裏に寄生するイトダニの一種。
前回の沖縄でオオズアリの巣から少しだけ見つけることができましたが、今回はかなり高確率で寄生されているコロニーを発見できました。

この写真に写っているサナギの、ほとんどがイトダニに寄生されています。
このコロニーには数百匹のサナギがいますが、8割以上と高い寄生率です。
寄生されると、成長を阻害されるか、または羽化できなくなるためアリにとってはかなりの天敵となります。
女王も複数いる良いコロニーだったのですが、これでは販売するわけにはいかないため、ダニを観察するコロニーにすることにしました。

このサナギ、一見ダニは寄生していていないように見えますが、よく見ると白いダニが付いているのです。
未成熟個体は色が白いようです。
しばらく観察をしていると、驚くような場面を見ることができました。

イトダニが少し動いていたので観察をしていると、なんと殻を脱いで脱皮をしたのです!
ダニの脱皮を始めてみました。
脱皮方法

イトダニは、腹部先端で抜け殻を持ち上げるようにします。

カプセルのような抜け殻から出てきます。

ダニが羽化した後の抜け殻です。
ダニが取れた後のサナギを見ると、個体によっては腹部の体液を吸われたせいか、腹部が潰れてしまったサナギが目立ちます。

サナギに寄生しているダニは、サナギから離れることなく、まったく動きませんが、成虫になったダニは自由に歩きます。
このダニの生態を観察するために飼育をしていると、羽化して徘徊しているダニが少なくなっている事に気が付きました。
そして飼育ケースを探したところ、なんと徘徊を始めたダニが、すべてエサ場で死んでいるのが見つかったのです。

エサ場で死んでいたイトダニたち。
エサ場は乾燥するように管理をしているため、エサ場に出てきたダニは乾燥によって死んでしまったと考えられます。
アリの巣から出た理由としては、オオズアリに巣の外に運び出されたか、または成虫になると、育ったアリの巣を出て地上で生活をしたり、もしくは別コロニーに移動したりするのかもしれません。
アリを飼育するときは、通常エサ場は乾いているので、このような飼育方法の場合は、ダニは死ぬため増殖などは防げるのは良いのですが、今回はダニの生態を観察するため改善が必要です。
同じ事が起こらないように、エサ場に湿らせた床材を敷いて飼育をする事にしました。
その後の観察で、面白い事が分かりました。
サナギに密着していたときはアリからは無関心でしたが、成虫となり徘徊を始めると働きアリに見つかるとすぐにゴミ捨て場へ運ばれてしまうのです。
運ばれている最中ダニは脚をたたみ動きません。
アリは攻撃は一切せずに、何度観察してもゴミ捨て場に捨てに行くので、敵ではなくゴミだと認識しているようです。
アリの巣で暮らすダニは数多く存在しますが、今まで見てきたダニたちは、おそらくアリの匂いを付けているため、アリからは無関心でくわえられるような事はありません。
このようにアリ寄生に特殊化したダニが、アリに発見されて運び出されるというのは意外な結果です。
これはダニに目的があり、意図的にそのように仕向けているのでしょう。
石膏飼育ケースに、エサ場を取り付けずに飼育をした場合は、巣内の隅がゴミ捨て場になるため、この場所に運ばれますが、エサ場を取り付けた飼育ケースの場合は、ゴミ捨て場もエサ場(巣の外)になるため、ダニもエサ場に運ばれるのです。
おそらく野外でも、成虫になったダニは巣の外に捨てられるものと思われます。
ダニは成虫になると、アリによって巣の外に運び出されて地上生活をするか、新たなオオズアリの巣などを探しに行くのかもしれません。
成虫の行動、産卵場所や幼虫の寄生場所など、このダニの一生が気になります。