2013年06月25日

発見!ヨナグニオオイトダニの一種

アリの巣の生きもの図鑑のP.144でも紹介されていますが、オオズアリPheidole nodaやツヤオオズアリPheidole megacephalaの巣を調べると、サナギの腹部裏に張り付くヨナグニオオイトダニMacrodinychus yonakuniensisを見つけることができます。
ヨナグニオオイトダニ
オオズアリのサナギに張り付くヨナグニオオイトダニ。

このダニは幼虫時代に、無抵抗のアリのサナギに張り付いて体液を吸っていて、コロニーによってはかなりの数のダニに寄生されています。
寄生されたアリのサナギの多くは、体液を吸われて死んでしまいます。

ヨナグニオオイトダニ
脱皮をして成虫になると、アリの巣を出て自由生活を始めます。
飼育したところ、死んだ虫などを与えると捕食して、寿命もとても長いことが判明しました。
しかし産卵は観察できなかったので、どこに産卵して、どの段階でアリに寄生するのかなど詳しい生態は不明です。

マレーシアでは近縁種をヒゲナガアメイロアリの一種から見つけています。
ヨナグニオオイトダニの一種
オオズアリに寄生する種類とは別種ですが、同じくサナギの腹部裏に寄生します。

ヨナグニオオイトダニの一種
成虫マレーシア産。

去年の夏ごろに、沖縄で採集したハシリハリアリLeptogenys confuciiを飼育していたところ、ケース内を徘徊するヨナグニオオイトダニの仲間と思われるダニを発見したのです。
採集したときに混じってしまった可能性もあったのですが、この飼育ケースは、土などは一切入れていない石膏ケースだったため、もしかしたらハシリハリアリのサナギに寄生していた可能性もありました。
しかし確実ではなかったため、その後もハシリハリアリを見つけるたびに探すようにしていました。
ヨナグニオオイトダニの一種
過去にダニに寄生したダニと紹介したのが、この時のダニです。
オオズアリに寄生する種類よりも大型でした。

そして今回の沖縄で予想外のアリから発見する事ができたのです!
ヨナグニオオイトダニの一種
オオハリアリPachycondyla chinensisのサナギに寄生していたのです!

オオハリアリ
本来ハリアリの仲間は繭を作るため、サナギに寄生しているダニを探すのは困難ですが、飼育をしていると働きアリが繭を破ってサナギがむき出しになることがあり、そのおかげで発見する事ができました。

ヨナグニオオイトダニの一種
美しいですね。
寄生場所は、オオズアリやヒゲナガアメイロアリの種の腹部裏とは異なり、胸部裏に寄生しています。
今のところ2匹を見つけましたが、どちらも同じ場所に寄生しています。

ヨナグニオオイトダニの一種
2種のヨナグニオオイトダニを並べて比較してみました。
左がオオズアリ寄生で、右がオオハリアリ寄生です。
これらは、大きさ、形、寄生場所などから別種である事がわかり、過去にハシリハリアリから見つけた種類にとてもよく似ています。
もしかすると、この大型種はハリアリ専門に寄生する種類なのかもしれません。
今後も調べれば、他のアリからも見つかる可能性がありそうです。

この撮影をした数日後に、無事に羽化しました。
ヨナグニオオイトダニ
やはり過去にハシリハリアリから見つけた種類に大きさや形がとてもよく似ています。

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