2014年12月02日
消えたチャイロヒメサスライアリ?

度々紹介している沖縄本島に生息するチャイロヒメサスライアリ。
アリを専門に捕食するアリ。
まるで南米のグンタイアリのように集団で狩りを行い、定期的に家族ごと引っ越しながら生活をしています。
夜行性と言われていますが、明るい時間帯にも狩りを行います。
ヒメサスライアリの仲間は東南アジアに多くの種類が生息していて、海外では様々な種類の女王アリを見つけているのですが、日本のヒメサスライアリは未だ女王アリを発見できていません。
この種類は地中性が強く、見つけるのは難しいです。
しかし、慣れてくると行列を見つけるのはそれほど難しくはないのですが、巣の中心部を見つけるのがとにかく難しいのです。
沖縄で最も見つけたい生物が、このヒメサスライアリの女王アリです。
実は沖縄に行き始めたばかりの頃に一度だけ巣の中心部を掘りあてたことがあります。当時はヒメサスライアリのことも良く知らなかったので、ずいぶん細長い変わった形の幼虫だなと思った程度で採集もしませんでした。
あの時、しっかり掘らなかったことを未だに後悔しています。
そんなヒメサスライアリは、日本には沖縄にチャイロヒメサスライアリAenictus ceylonicus、西表島にヒメサスライアリAenictus lifuiaeの2種が生息することになっていたのですが、実はヒメサスライアリAenictus lifuiaeの1種だったと判明したようです。
つまりチャイロヒメサスライアリという種類は、日本には存在しなかったのです・・・。

そんな、名前の変わったヒメサスライアリの行列。
前回の沖縄でも、狩りの場面を観察することができました。


行列を観察していると、次から次へと獲物であるアリの幼虫が運ばれてきます。

この時標的になったのは、主にリュウキュウアメイロアリです。

腕に登ってきたマダニの一種。
ヒメサスライアリの行列を観察する時は、数時間同じ場所に座っていることが多いので、ダニやブユなど吸血生物たちが集まってきます。



この日も行列を追いかけて巣の中心部を探しました。

行列は斜面の穴の中へと続いていました。
当然必死になって掘ったのですが、ここはただの通過点で、行列は再び地上に出て、そしてまた地中へと続いていて、最終的には堅すぎて掘れない場所へと続いていて掘るのを断念といういつものパターン。
東南アジアのヒメサスライアリは、異動時期であれば毎晩のように引越しをするので、日中に狩りの行列を見つけておき、夜に行くと引越し行列を見ることができるのですが、日本のヒメサスライアリは、今まで何度も同じ方法をしていても、一度も引越し行列を見つけられません。
夜に行っても、同じように狩りを続けているだけなのです。
引越し頻度が低いのか、それとも引越しの時ほど地表に出てくることがないのか。
一体いつになったら女王アリに出会えるのかな。