2018年06月27日

決して楽ではない乗っ取り生活

アメイロケアリとヒゲナガアメイロケアリ
6〜7月はアメイロケアリとヒゲナガアメイロケアリが結婚飛行をします。
この二種は、女王アリ、オスアリ、働きアリの外形がとても良く似ていて、結婚飛行も同じ日時に行われます。
習性も似ていて、どちらもケアリの巣を乗っ取る一時的社会寄生を行います。

アメイロケアリとヒゲナガアメイロケアリ
結婚飛行は短時間で行われ、地面に降りた女王は不要になった使い捨ての翅をすぐに切り落とします。
アリの翅って、よく見ると色や翅脈がとても美しいですね。
一度の飛行で捨ててしまうのがもったいないです(笑)

アメイロケアリとヒゲナガアメイロケアリ
翅を切り落とした女王アリは、すぐに寄主であるケアリの働きアリを1匹噛み殺してアゴで咥えます。
結婚飛行が行われると、ケアリの巣の入り口付近では、このようにケアリを咥えている女王をたくさん見ることができます。
これは、同じ匂いを身に付けることで巣に侵入しやすくするためです。

アメイロケアリとヒゲナガアメイロケアリ
歩き回って寄主の巣の入り口を探します。
これでケアリの巣に侵入して、ケアリの女王を殺して家族をまるごと奪うわけですが、働きアリを1匹咥えたくらいで簡単に騙せるわけもなく、乗っ取りはとてもリスクの高い生き方なのです。

アメイロケアリとヒゲナガアメイロケアリ
こちらのヒゲナガアメイロケアリは、アゴでケアリを咥えているにもかかわらず、ケアリたちに不審者だと見破られて張り付けにされています。

アメイロケアリとヒゲナガアメイロケアリ
こちらでも。

アメイロケアリとヒゲナガアメイロケアリ
あちらでも。

アメイロケアリとヒゲナガアメイロケアリ
そちらでも。

アメイロケアリとヒゲナガアメイロケアリ
とにかくケアリに捕まりまくっています。
こんなんで本当に乗っ取りに成功するのかと思ってしまいますが、過去に野外でケアリのコロニーの侵入に成功したアメイロケアリを採集したことがあり、その後にケアリの女王をころす様子も観察できましたが、それは目を疑うような驚くような光景でした。
同じく一時的社会寄生を行うトゲアリは、直接対決して寄主の女王をころすのに対して、アメイロケアリは自ら手を出すことはなく、周りの働きアリたちにころさせるのです。
ケアリの働きアリたちは、侵入したアメイロケアリを女王だと受け入れて、自分たちの母親である女王をころしてしまうのです。

アメイロケアリとヒゲナガアメイロケアリ
アメイロケアリとヒゲナガアメイロケアリ
このケアリの巣の入り口付近では10匹ほどのアメイロケアリが捕まっていました。
こういう様子を見るたびに、乗っ取りなんてせずに、普通に単独で子育てした方がいいのではないのか?と思ってしまいます。
簡単に乗っ取りに成功していたら、寄主であるケアリがいなくなってしまうので、このよに成功率が低いからこそバランスがとれて、お互いに今まで生き延びて来れているのでしょう。
幸運にも巣を乗っ取ることに成功した女王だけが、たくさん産卵してコロニーを繁栄させることができるのです。

アメイロケアリとヒゲナガアメイロケアリ
クサアリの一種の女王もケアリに襲われていました。
クサアリの仲間もケアリなどの巣を乗っ取ります。
寄生は成功すれば最高の環境と大量の仲間が手に入りますが、その生き方は決して楽なものではないのです。

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