ハリアリ亜科
2017年03月18日
2017年03月17日
2017年02月17日

トゲオオハリアリの子育てについての論文で、トゲオオハリアリの写真を使って頂きました。
24時間子育てをするとは、働きアリはすごいですね!!
人間も生後間もない子どもがいる時は、夜も数時間おきに授乳をしたり、おむつを替えたりするので同じですね。
2016年12月27日
2016年10月06日
2016年09月30日
2016年01月28日

強力な毒針を持ち、様々な獲物を襲う肉食性のハシリハリアリ。
大型種は巨大で、刺されると人間でも激痛です。
グンタイアリ、サスライアリ、ヒメサスライアリなどと同じく決まった巣は作らず、定期的に引っ越しをしながら生活をしています。

獲物を探す狩りの行列。


移動速度はヒメサスライアリのように早くはありませんが、枯葉の下など隅々まで獲物を探して歩き続けます。

ムカデを捕食しています。

毒を持つムカデも、ハシリハリアリの集団に襲われてしまえばどうすることもできません。
ヒメサスライアリは数十万匹もの巨大なコロニーを作りますが、主食は小型なアリです。
グンタイアリが生息しない東南アジアでは、大型で何でも食べるハシリハリアリが、最も多くの生物たちに恐れられる存在かもしれません。
2016年01月24日

沖縄に生息するトゲオオハリアリ。
翅芽痕の付いた女王役がオスと交尾をしています。
メスの腹部が白いのはインク。
女王役は働きアリとは体のつくりは同じで、翅芽痕があることで区別できるのですが、肉眼では分かりにくいので、腹部に個体識別できるように印を付けているのです。
このように印を付けることで、女王役の行動がよく分かります。
トゲオオハリアリは、他のアリのように体のつくりが働きアリと異なる女王アリという階級は存在せず、働きアリの中の1匹だけがオスと交尾をして受精卵を産むことができます。
詳しくは過去のトゲオオハリアリの女王役をご覧ください。
この仕組みを観察によって発見した研究者の方がすごいです。
皆さんご存知かと思いますが、すべてのアリの働きアリはメスです。
オスは繁殖期のみ現れて、結婚飛行で新女王と交尾をすると死んでしまいます。
トゲオオハリアリも同じで、メスには生まれつき翅はなく、結婚飛行はしませんが、オスは交尾をして子孫を残すためだけに産まれてきます。

巣の外で交尾をした女王役は、オスを付けたまま巣の中へ戻ります。

すると、周りの働きアリたちが集まってきます。
このように交尾に成功して子孫を残せるオスは、とても幸運です。
オスはこの日のためだけに存在するのに、未交尾メスよりも、圧倒的に多くのオスが育てられるので、ほとんどのオスは交尾できずに死んでしまうのです。
しかし、この幸運なオスの最後があまりに残酷。
アリは家族で暮らす社会性昆虫で、子育てをしたり、農業をしたり、牧畜をしたりと人間と似たような行動も多く、絵本などでも可愛く擬人化されているのを見かけます。
死んだ仲間をお墓に埋葬する、なんて表現もよく見かけますが、たしかに死んだアリは一箇所に集めるのですが、これはお墓ではなくゴミ捨て場で、食べカスや排泄物も同じ場所に集めます。
巣の中で死んだ仲間は、そのまま放置すればカビなどの雑菌が繁殖して不衛生になるため捨てる必要があるのです。
そして、女王が産んだ卵を大切に世話をしますが、空腹になれば生き残るために卵や幼虫も食べてしまいます。
当然人間のような感情もなく、すべては厳しい野生で生き抜いてきた無駄のない合理的な行動なのです。

トゲオオハリアリのオスの最後を見ると、それを改めて実感します。

巣に入ってから1時間後。
頭部が取れています・・・。

周りの働きアリに噛み切られたのです。
この状態でもオスは普通に動いて交尾が続いています。

その後も解体が続きます。

交尾開始から3時間後。
脚と翅も切り取られました。

こんな姿になっても、オスの交尾は続いています。

交尾開始から15時間後には胸部も切り取られ、ついに腹部だけになってしまいました。

この状態でも離れない腹部がすごい。

節が外されていきます。

そして、交尾開始から19時間後。
完全に取り外され、メスに精子を渡したオスは、生きる最大の目的を果たしました。
このオスは成虫になってから、たった6日間の命でした。
解体されたオスの体は食べられ、コロニーの栄養となり無駄にはなりません。
交尾中に食べられる虫と言えばカマキリが有名ですが、実際は交尾を終えたオスは素早くメスから離れて逃げることが多く、複数のメスと交尾をします。
しかしトゲオオハリアリにそんな考えは一切なく、1匹のメスに確実に子孫を残してもらう道を選び、文字通り「死んでも離れない」で交尾をします。
このように長時間離れずにいることで、他のオスとの交尾を防ぐことができ、自分の子孫を確実に残すことができます。

トゲオオハリアリの交尾は、あまりにがっちりと交尾器が連結するため、周りの働きアリによる解体が行われないと、お互いの意思では外すことができません。
つまり、交尾に成功したオスは、全個体がこの解体によって交尾しながら殺されるのです。
交尾中に殺されて解体されるまでが交尾行動の一部なのです。
残酷に見えますが、これがオスが確実に子孫を残すために進化した方法なのです。

交尾を終えたメスは、女王として受精卵を産んでコロニーを繁栄させます。
ちなみに他の結婚飛行をするアリたちは、交尾後にオスが死ぬのは同じですが、雌雄は自然と離れます。
トゲオオハリアリが1匹のオスと交尾をするのに対して、他の多くのアリは結婚飛行で複数のオスと交尾をします。
複数のオスと交尾をした方が、遺伝子に多様性が出て丈夫なコロニーになるという話もあります。

キイロシリアゲアリの結婚飛行。
1匹の女王に群がる複数のオスたち。

ヨコヅナアリの結婚飛行。
同じく1匹の女王に群がる複数のオス。
オスが多すぎて、この写真では女王の姿は見えません。
生き物たちの生き残り戦略はすごいですね!
2016年01月18日
2016年01月14日
2016年01月12日

触覚を前に突き出し、長いアゴを180℃に開いて獲物を探しているアギトアリの一種。

アゴの内側には長い数本の毛が生えていますが、この毛に獲物が触れた瞬間、すさまじいスピードでアゴを閉じて獲物を捕えます。
この時、パチン!と音が聞こえたり、堅い地面や石にぶつかったと時は、その反動で後ろへジャンプしてしまうほどの威力があります。
「昆虫はすごい」でも紹介されていて、アゴが閉まる時のスピードはなんと時速230kmにもなるようです!
ちなみに気になったので調べてみたら、人間のパンチは時速30〜40kmだそうです。
人間も噛まれたら大変!と思われるかもしれませんが、パチンと少し衝撃があるくらいでたいしたことはありません。
しかし、噛んだ後の毒針攻撃は人間にとってもかなり痛いです。

大きな獲物の場合は、アゴで捕えてから毒針で刺して麻痺させるのですが、小さな獲物はアゴの閉まる衝撃だけで死んでしまいます。
日本にも、沖縄にオキナワアギトアリ Odontomachus kuroiwae、屋久島周辺にアギトアリ Odontomachus monticolaが生息しています。
ここ数年、本州でアギトアリが定着しているのが確認されています。

マレーシアの森で、サスライアリ(右)と戦っていたアギトアリ(左)。
サスライアリの頭部を見ると穴が開いていますが、これはアギトアリのアゴでパチンとやられたため。
アリの堅い外骨格に穴をあけてしまうとはすごい破壊力。
頭に穴が開いてもアギトアリに噛みついているサスライアリもすごいです。

別の場所では、アギトアリがヨコヅナアリに襲われていました。
1対1なら負けませんが、集団に襲われてしまえばどうすることもできません。
2016年01月10日
2016年01月08日

現在10コロニーほどのオオハリアリを飼育しています。
シロアリを好むのですが、このようにレッドローチなど他の小昆虫も好んで捕食します。
シロアリは常に用意するのが難しいので、主食はレッドローチで、シロアリは採集できたときに時々与える程度。

オオハリアリは5mmほどと、それほど大きくはありませんが、集団で獲物を襲う場面は迫力があります。
このコロニーには複数の女王アリと、1000匹ほどの働きアリがいて食欲旺盛ですが、大きな獲物を与えるよりも、小さな獲物を数多く与えた方が食べ残しが減り上手く飼育することができます。
これは、他のアリの飼育でも同じです。
1回に1cm以下のレッドローチを5〜10匹与えています。
2015年12月23日

ヤマトシロアリを捕食するオオハリアリPachycondyla chinensis。
これは飼育中のコロニーで、レッドローチ、コオロギ、シロアリを与えています。
レッドローチを続けて与えていると食欲が落ちるような時があり、そんなときにシロアリを与えると大喜びで捕食します。

毒針で刺して麻痺させてから巣へ運びます。
野外ではシロアリがいる同じ倒木などに巣を作っていることが多く、そのような環境ではシロアリが主食になっていると思います。
2015年12月20日
2015年12月19日

現在養殖を行っているトゲオオハリアリ。
巣となる石膏飼育ケースから出て上に登っています。
この個体は胸部を見ると、翅芽痕が付いているのが分かります。
新たに女王役となる個体です。
巣から出てきているのは、オスを誘って交尾をするため。

2週間前に羽化した個体で、当時は脚や顎の色が薄く、腹部も小さかったのですが、ずいぶん立派になりました。

このように後脚で腹部を擦ったり、腹部を持ち上げたりしますが、これがオスを誘う行動です。

時々毒針も出てきます。
この後、オスが来て交尾をすれば新たなコロニーの誕生となります。
2015年12月06日
沖縄に生息するトゲオオハリアリは、体長1cmと日本最大のハリアリ。
一般的なアリのように、体のつくりが異なる女王という階級は存在しません。
働きアリの中の1匹が、オスと交尾をして女王役になることができるのです。

中心の個体が、同じ家族である仲間たちに触覚や脚を噛まれています。
実はこれは、羽化した直後に行われる儀式です。
羽化した直後は、すべての個体が翅芽痕と呼ばれる翅の痕跡を持っていて、これがある個体がオスと交尾をして女王役として有精卵(メス)を産むことができるのですが、すでにコロニーの中に女王役が存在する場合は、羽化直後に翅芽痕を切り取られてしまい、切り取られた個体はオスと交尾することなく、一生働きアリとして生きていきます。

これが翅芽痕。
詳しくは過去のトゲオオハリアリの女王役をご覧ください。

羽化して間もない個体はアゴの色が薄いのが特徴。
かなり激しく噛まれていて、何も知らずに見たら喧嘩や共食いでもするのではないかと思うような光景ですが、これによって脚や触角が切れるなどの怪我をすることはありません。

こちらは翅芽痕を切り取られなかった女王候補の個体。

この後、オスと交尾をさせれば新たなコロニーの誕生となります。
現在コロニーの養殖を行っています。
一般的なアリのように、体のつくりが異なる女王という階級は存在しません。
働きアリの中の1匹が、オスと交尾をして女王役になることができるのです。

中心の個体が、同じ家族である仲間たちに触覚や脚を噛まれています。
実はこれは、羽化した直後に行われる儀式です。
羽化した直後は、すべての個体が翅芽痕と呼ばれる翅の痕跡を持っていて、これがある個体がオスと交尾をして女王役として有精卵(メス)を産むことができるのですが、すでにコロニーの中に女王役が存在する場合は、羽化直後に翅芽痕を切り取られてしまい、切り取られた個体はオスと交尾することなく、一生働きアリとして生きていきます。

これが翅芽痕。
詳しくは過去のトゲオオハリアリの女王役をご覧ください。

羽化して間もない個体はアゴの色が薄いのが特徴。
かなり激しく噛まれていて、何も知らずに見たら喧嘩や共食いでもするのではないかと思うような光景ですが、これによって脚や触角が切れるなどの怪我をすることはありません。

こちらは翅芽痕を切り取られなかった女王候補の個体。

この後、オスと交尾をさせれば新たなコロニーの誕生となります。
現在コロニーの養殖を行っています。
2015年11月28日
2015年10月20日

朽木に巣を作っていたニセハリアリの一種。
巣の壁面を見ると、白いものがたくさん張り付けてありますが、これは繭の抜け殻です。

こんな感じに部屋全体に繭の抜け殻を張り付けているのです。
これは明らかに捨てているのではなく利用しています。

ちなみに、こちらはクロヤマアリの巣で、手前にある白いのが繭の抜け殻ですが、一箇所に集められて、食べカスや死んだアリも一緒にあることからゴミとして捨てられているのが分かります。
壁紙のように張り付けている理由ですが、中米に生息するPrionopelta amabilisという小型ハリアリも同じように巣の壁面に繭の抜け殻を張り付けることで知られていますが、これは湿度をコントロールするためのようです。
ジメジメ湿った土や朽木は、アリが暮らすには最適な環境なのですが、繭はやや乾き気味の場所の方が適しています。
他のアリも繭は乾燥気味の場所に置くことが多いのですが、繭の糸は濡れると水を吸ってしまい中のサナギに張り付くことがあり、これが良くないのではないかと思われます。
そんな繭を置く場所として、このように繭の抜け殻を張り付けて、湿った床材に繭が直接触れるのを防いでいるようです。
おそらく、このニセハリアリも同じ理由ではないかと思います。
快適に暮らすために、巣の中の湿度までコントロールしてしまうとは、アリってやっぱりすごい!



















