フタフシアリ亜科
2026年01月24日

南米のナベブタアリ Cephalotes atratus。
働きアリには大小サイズ差があり、小さな個体は6mmほどですが、最大サイズの個体は約15mmと大きなアリです。

さらにすごいのが女王アリ!
体長20mmで圧倒的な存在感です。
そんなナベブタアリには、実は興味深い変異があるのです。

それがこの女王アリ。
一見違いがないように見えるかもしれませんが、その違いは働きアリと並ぶとすぐに分かります。

どちらが女王でしょうか??
実はこの女王、とても小さいのです!
大型ワーカーと並ぶとほとんど同じサイズ。

測ってみると体長はわずか14mmしかありません。

大型タイプと並べるとここまでの差があります。
よく見ると頭部や胸部のトゲが小型タイプの方が鋭く長いなどの違いもあります。
理由は分かりませんが、このナベブタアリには女王に2型あるのです。
そして面白いのは、働きアリのサイズにはどちらも違いがありません。
小型女王だからと言って、働きアリが小さいと言うことはないのです。
一体なぜ女王に2タイプあるのか?とても気になります。
2026年01月20日

硬い頭部で巣穴を守ると言われるナベブタアリ。
飼育ケースの出入り口を壁面に小さな穴にしたところ、出入り口を守る個体が現れました!硬い頭部で巣穴を守ると言われるナベブタアリ。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) December 30, 2025
飼育ケースの出入り口を壁面に小さな穴にしたところ、出入り口を守る個体が現れました!
ちょっと刺激したところ、逃げることなく侵入を防ごうとする様子も観察できました。 pic.twitter.com/1KLrDmQ35V
ちょっと刺激したところ、逃げることなく侵入を防ごうとする様子も観察できました。
2025年12月27日

この丸顔の可愛いアリは、南米に生息する小型なナベブタアリ Cephalotes minutus。

先日紹介したナベブタアリ Cephalotes atratusと同属のアリになり、体のつくりなど似ている部分もありますが、大きさが全く異なります。
C.atratusの女王は20mmと巨大で、大型ワーカーは15mmもありますが。

こちらの種は小型ワーカー(左)は2mmで、大型ワーカー(右)も3mmしかありません。

小さくてもとても魅力的なアリですね。

硬く平たい頭部で巣穴を塞ぐことができると思われますが、この腹部を見ると、腹部も塞ぐのに役立ちそうに見えますね。

横から見ると、触角を収納する溝がとても大きいのが分かります。
おそらく狭い通路を通るときや、頭で巣穴を塞いで敵の侵入を防ぐときなどに役立つものと思います。

短い触角で周りの様子を伺っているところ。
可愛いアリですね!
2025年12月21日

アリはオスとメスで、同じ種とは思えないほど外見が変わります。
このオスアリは何のアリか分かりますでしょうか?
実はこのアリは・・・。

南米のホンウロコアリのオスアリなのです!!

メスは驚くほど奇怪な姿をしているのに、オスは本当に同じ種類のアリなのか疑いたくなるほど面影がありませんね。
腹部の色が少しだけメスに似ているような気もしますが・・・。

メスはあんなにすごいアゴを持っているのに、オスはもはやアゴとしては使えないほど小さなアゴです。
いろいろなアリのオスアリを見ていると、メスの姿かたちや色などが変わっていても、オスアリたちはどの種も似ているのが面白いです。
中にはサスライアリのように、とんでもない姿のオスも存在しますが。


上がホンウロコアリのオスで、下が日本のツヤクシケアリのオス。
メスの姿は驚くほど違うのに、オス同士はよく似ていますね。

ちなみに、こちらは日本のウロコアリのオス。
やはりメスとは全く違う外見をしています。
2025年12月11日

先月入荷をしたバルバルスクロナガアリの新女王。
大型で観察もしやすく、寒さにも強く、タネが主食で飼育ができるため、海外ではとても人気のあるアリです。

多くの個体で産卵が始まりました!
ご注文を頂いた方へは、産卵をしている個体をお送りします。

卵を大切にくわえている女王アリ。
2025年11月24日

世界で一番好きな好蟻性生物であるハケゲアリノスハネカクシ。
幼虫時代はクロヤマアリやハヤシクロヤマアリの巣でアリから餌をもらって成長して、成虫になるとモリクシケアリの巣へ移動をします。
成長段階で寄主のアリを変える変わった習性がある好蟻性ハネカクシ。
なぜずっとヤマアリの巣で暮らさないのでしょうか?と言うより、何がどうなって、季節によって寄主を変えるような進化が起きたのでしょうか?
「蟻客」でもP.194とP.195でたくさんの写真で紹介しています。
この中では特にP.195の上の巣内の写真がお気に入りです。
この写真を見ると、アリの卵と孵化したばかりの小さな幼虫と共に、巨大なハケゲアリノスハネカクシの幼虫が多数写っていますが、実はどちらもスタートはほぼ同じでした。
春になりアリの産卵が始まったころ、同じくハケゲアリノスハネカクシも卵だったのです。
そこから孵化して短期間で急成長をしてここまでの差が付いたのです。
エサを要求するのもとても上手く、アリの幼虫以上に、たくさんのエサをもらえています。

8月にモリクシケアリの巣内で発見したハケゲアリノスハネカクシ。
こんなに大きな昆虫が普通にアリと暮らしているのが不思議ですね。

やっぱりかっこいい!!

触角で触れながら腹部の毛束をアリの方へ向けていますが、これはアリが近くに来るとよく行うポーズです。

モリクシケアリの巣内では、アリから口移しでエサをもらって暮らしています。
前脚でアリを叩いて吐き戻しを要求します。

アリから口移しでエサをもらう好蟻性生物はいろいろいますが、いつ見ても、アリではない生き物が口移しをされるのは異様な光景。
好蟻性生物の中でも、口移しをされるものが最も好きです。

現在複数のハケゲアリノスハネカクシを飼育中。

飼育している最大の目的は飼育下での繁殖です。
「孵化後〜羽化〜モリクシケアリの巣に入る」ところまでは観察済みですが、「モリクシケアリの巣を出てヤマアリの巣内で産卵」はまだ見たことがありません。
越冬を終えた春になれば、モリクシケアリの巣を出てヤマアリの巣に異動をして産卵をします。
それを成功させるために、現在は気温5℃に冷やして越冬をさせています。
越冬後はモリクシケアリの巣内で交尾をするのか?それとも巣を出た後や、ヤマアリの巣内で交尾をするのかなど、いろいろ分からないことだらけではありますが、越冬を終えた数ヶ月後に繁殖に挑戦です。
2025年11月15日

9/23から飼育を始めたゴマシジミ。
ワレモコウの花から出た幼虫は、モリクシケアリにアゴで咥えられて巣内に運ばれました。

アリの巣の中で、ゴマシジミの幼虫はアリの幼虫を捕食しながら成長します。

そして約一ヶ月でサナギになりました。

サナギになったばかりのころは、全身同じ色をしています。

13日後には複眼が黒くなりました。

その2日後には触角、脚、腹部も黒くなり、いよいよ羽化が近づいてきました。

もう出てくると思い、この日は一日中羽化を待ち続けました。
チョウは羽化が始まるとたった数分で出てきてしまうので目が離せません。
朝から夜までずっと見続けたのですが、この日は羽化しなかったのです・・・。
そして翌日、ついに変化が現れたのです。
↓その姿がこちら↓

黒かったからだが、全身金色のように輝き始めたのです!
胸部をよく見ると、毛が透けて見えています。
これこそが羽化直前の姿だったのです!!

この姿を見て、過去にトワダオオカの羽化を観察したときのことを思い出しました。

あの時も、黒かったサナギが羽化直前に金色に輝き始めたことを。
ちなみにクロシジミは羽化直前も金色になることはなく黒いままでした。
いよいよ出てくると思い数時間見ていたのですが、この日はWi-Fi機器の交換の工事の予定があったのです。
作業がしやすいように片づけをしたり、作業員の方と話をしたりして約1時間ほど目を離していました。
そして急いでサナギを見に行ったところ・・・。

サナギから抜け出して羽化していましたあああああああああああ!!!!
二日間も羽化の瞬間を待ち続けていたのに、こんな悲しいことありますか?(笑)

サナギ期間は18日でした。
羽化数時間前の変化を知れたので、次回こそは羽化の瞬間を撮影できると思います。
2025年11月09日

飼育することが夢だったアリの一つ。
一年ほど前から本格的に入手を計画していて、ついにやってきました。

扁平な頭部に、鋭い棘の生えた胸部を持つ黒いアリ。
南米に生息するナベブタアリ Cephalotes atratusです!!
樹上性のアリで、生息地では植物の枝でツノゼミの甘露を集めている場面をよく見かけます。
頭部が大きいのに対してアゴは小さいです。

扁平な頭部で巣穴を塞いだり、高い樹から落ちてしまった時は、滑空することができることからGliding ant(滑空アリ)と呼ばれます。
高い樹から落下してしまった場合、遠くに落ちてしまえば巣に戻れなくなってしまいますが、ナベブタアリは滑空して元の樹に向かって落ちることで、巣に戻れる確率が格段と高くなるようです。

頭部淵の一部が明るい色になっていますが、実はこれは色が付いているのではなく、この部分だけとても薄くなっていて、光が透けているのです。
よく見ると、裏にある触角の付け根が透けて見えていることが分かります。

サナギの世話をする働きアリ。

フタフシアリ亜科なので、サナギになるときは繭は作りません。

サナギもかっこいいですね。

そして、こちらが女王アリ!

体長は20mmと巨大です。
この種はナベブタアリ属で最大種になります。

本当にかっこいいアリです。
2025年10月13日

今日は息子たちと虫探しをしていると、三歳の息子の手にトフシアリのオスが乗っていました。
結婚飛行をしているのかと上を見たところ、かなり大規模な結婚飛行が行われていました。
トフシアリはオスが群れを作って飛びます。息子の手にトフシアリのオスアリが🐜
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) October 13, 2025
上を見たら大規模な結婚飛行をしていました!
ここに写ってる羽アリは全てトフシアリのオスです。
時々メスが飛んできて空中で交尾をしていました。
他にもサクラアリも結婚飛行をしています。 pic.twitter.com/SZTQf6so0P
ここに写っているのはほとんどがオス。
時々、新女王が飛んできてオスと交尾をしていました。
他にもサクラアリも同じ場所で結婚飛行をしていました。

トフシアリが飛ぶ場所にあったジョロウグモの巣を見たところ、大量のトフシアリが引っかかっていました。
小さすぎるのか、ジョロウグモは興味がなさそうな様子でした。
2025年10月11日

飼育中のゴマシジミの幼虫は、モリクシケアリの巣の中で順調に成長しています。

ケースの壁面を見ると、うっすら白くなっていますが、これはゴマシジミの出した糸のようです。

アリの幼虫を捕食するときは、覆いかぶさるためなかなか見れないのですが、この日は裏から観察することができました。
脚でアリの幼虫をがっしり掴んでムシャムシャ食べていました。ゴマシジミの捕食を裏から観察できました。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) October 8, 2025
アリたちに気が付かれないように体の下に隠しながら食べます。 https://t.co/lZnNRngQkY pic.twitter.com/yk2jz3PJbE
周りのアリたちは、幼虫が食べられていることには全く気が付いていません。
2025年10月05日
2025年01月10日
2024年11月19日

春から飼育中のホンウロコアリ。
樹上性で木の幹で暮らすホンウロコアリの飼育には、海外ではツムギアリと同じように試験管を使うのが主流。
入荷してしばらくは試験管で飼育をしていたのですが、観察していると快適に暮らしているようには見えなかったので、部屋付き石膏飼育ケースをホンウロコアリ用に製作して飼育をしました。

製作した巣を置いたところ、すぐに働きアリたちが巣として使い始めました。
女王や幼虫たちは試験管に入っていたのですが、しばらくたつと家族全員が部屋付き石膏飼育ケースに引っ越しをしたのです。
それからも試験官も常に置いてはいたのですが、巣として使われることはありませんでした。
あれから約半年・・・。

全部屋を使うほど働きアリの数が増えました!

各部屋たくさんの卵、幼虫、サナギが置かれています。
よく見ると成長段階ごとに置き場所を変えているのが分かります。

個体数が増えるにつれて、幼虫も巨大化してきています。
ホンウロコアリの働きアリは、小型から大型まで様々なサイズの個体がいます。
動画でも撮影。ホンウロコアリのために作った部屋付き石膏飼育ケース。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) November 13, 2024
春からこのケースで飼育をしていましたが、数倍の数に増え、ものすごく状態良く飼育できました。
試験管も置いていましたが、試験管には住まなかったです。
このコロニーは、新しい飼い主さんが決まったので、お別れ前の最後の撮影をしました。 https://t.co/MqxchAgNLN pic.twitter.com/SRMsGD9YSe
春から育ててきたこちらのコロニーですが、新しい飼い主さんが決まったので、お別れ前の最後の撮影をしました。
2024年10月07日

10/4はキイロシリアゲアリの結婚飛行が行われました。
毎年9月初めには大規模な結婚飛行を観察しているのですが、今年は見逃してしまいました。

夕方に巣を見に行くと、巣穴からたくさんの羽アリたちが出ていました。

いつ見ても美しいアリですね。
この時点で飛ぶことが確信できたので、Xで結婚飛行が行われることを書きました。東京ではキイロシリアゲアリが結婚飛行をします!
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) October 4, 2024
いろいろな条件を考えると、かなり大量に飛ぶのではないかと思います。
#結婚飛行速報 pic.twitter.com/6QaZxPPQrG
これを見て探しに言った何人もの方から、女王アリを見つけることができた。と連絡を頂き嬉しかったです。
何年も前からアリの結婚飛行が行われるとXに書いていて、去年からは#結婚飛行速報と言うハッシュタグを付けて様々なアリの結婚飛行情報を書き続けています。
アリ販売店としては、結婚飛行情報などは公開しない方が売り上げにつながるのでは?と言われたこともありますが、これを書く目的は皆さんにもアリ探しを楽しんでもらいたいからです。
うちは売り上げは二の次で、たくさんの人たちにアリの面白さを知ってもらうことが一番です。
だからこそ、20年以上も楽しく続けてこれたし、年々アリ好きの方が増えているのだと思っています。


そこらじゅうの巣穴から出てくる羽アリたち。


地面から出てきた羽アリたちは、近くの草や枝に登って飛び立ったり、木の幹に登って飛び立っていきました。
数時間後には、このように交尾を終えた女王たちの群れがいくつも見つかりました。昨晩はキイロシリアゲアリが飛びましたね。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) October 4, 2024
このような交尾を終えた女王たちの群れがいくつもありました。 pic.twitter.com/8pEI45psNb
↓毎年観察していますのでぜひご覧ください。
過去のキイロシリアゲアリの観察
2023年9/4 今年初!キイロシリアゲアリの結婚飛行
2022年9/24 キイロシリアゲアリの結婚飛行
2022年9/9 キイロシリアゲアリの結婚飛行
2022年 キイロシリアゲアリが春に結婚飛行!?
2021年 キイロシリアゲアリの結婚飛行 後編
2021年 キイロシリアゲアリの結婚飛行 前編
2020年 キイロシリアゲアリの結婚飛行
2019年 秋ですね!キイロシリアゲアリの結婚飛行
2017年 秋はキイロシリアゲアリの結婚飛行
2015年 キイロシリアゲアリの天敵はキイロシリアゲアリ!?
2014年 キイロシリアゲアリの結婚飛行
2013年 キイロシリアゲアリの結婚飛行
2024年08月07日
2024年08月06日
2024年03月29日

現在、東京都ではクロナガアリの結婚飛行が行われています!
この湿度と気温は一気に飛びそうですね。
一年ぶりの光景に、アリ好きの息子も大喜びしています。東京都のアリ好きの皆様。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) March 29, 2024
クロナガアリが結婚飛行をしています!
歩いているクロナガアリの女王を拾えるのはこの時期だけです。
下を見ながら歩きましょう🐜
一年ぶりの光景に、アリ好きの息子も大喜びしています。
#結婚飛行速報 pic.twitter.com/FuYZJ0xIkF
去年は3/24に行われたので、大体同じような感じですね。
2023年09月05日

9/4は久々の雨が降り気温が下がり、今年初となるキイロシリアゲアリの大規模な結婚飛行が行われました!
久々の雨で湿度が高いですね。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) September 4, 2023
キイロシリアゲアリの羽アリたちが巣穴から出てきました。
今夜は結婚飛行が行われそうです。
#結婚飛行速報 pic.twitter.com/k9HJiZvwZW
深夜から降り続いた雨は昼前には止み、午後は湿度が高くなりました。
そして17時頃に巣穴からたくさんの羽アリたちが出てきて、暗くなること結婚飛行が行われたのです。
ちなみに去年は9/9に大規模結婚飛行が行われました。

今日はたくさんの女王アリたちが地面にいるはずですのでぜひ探してみてください。
過去のキイロシリアゲアリの観察
2022年9/24 キイロシリアゲアリの結婚飛行
2022年9/9 キイロシリアゲアリの結婚飛行
2022年 キイロシリアゲアリが春に結婚飛行!?
2021年 キイロシリアゲアリの結婚飛行 後編
2021年 キイロシリアゲアリの結婚飛行 前編
2020年 キイロシリアゲアリの結婚飛行
2019年 秋ですね!キイロシリアゲアリの結婚飛行
2017年 秋はキイロシリアゲアリの結婚飛行
2015年 キイロシリアゲアリの天敵はキイロシリアゲアリ!?
2014年 キイロシリアゲアリの結婚飛行
2013年 キイロシリアゲアリの結婚飛行






















