アリと暮らす生物(好蟻性昆虫など)
2016年12月10日
アズマオオズアリの巣の中にはケブカコバネノミバエが同居していますが、この日は巣を観察していると周りから数種類のノミバエが飛んできました。

大きいのと小さいのが来ました。

どうやら目的は傷ついたアリや幼虫のようです。

幼虫を舐めています。

これはまた違う種だと思いますが、こちらはアズマオオズアリの巣穴に入ったり出たりしていて、明らかにアリを意識した動きに見えます。
目的は不明。
ノミバエは地中で死んだ虫に集まる種も多いので、これらがアリを狙ってきたのか、ただ傷付いた虫を狙ってきたのかはまだ分かりませんが、今後も注意して観察しようと思います。

大きいのと小さいのが来ました。

どうやら目的は傷ついたアリや幼虫のようです。

幼虫を舐めています。

これはまた違う種だと思いますが、こちらはアズマオオズアリの巣穴に入ったり出たりしていて、明らかにアリを意識した動きに見えます。
目的は不明。
ノミバエは地中で死んだ虫に集まる種も多いので、これらがアリを狙ってきたのか、ただ傷付いた虫を狙ってきたのかはまだ分かりませんが、今後も注意して観察しようと思います。
2016年11月18日
主にオオズアリの仲間のサナギ腹部裏に張り付くヨナグニオオイトダニ Macrodinychus yonakuniensis。
アリの巣の生きもの図鑑のP.144でも紹介されています。
このダニは日本では、オオズアリ、ツヤオオズアリの他に、オオハリアリ、海外ではヒゲナガアメイロアリ、ヒメアリの仲間から見つけていました。

そして、ケブカアメイロアリのサナギから発見することができました!
日本でアメイロアリの仲間から見つけたのはこれが初めてです。
オオズアリのヨナグニオオイトダニと同種なのかが気になるところです。
以下、過去に見つけたもの。

オオズアリに寄生。
沖縄では普通でたくさん見つかります。

オオハリアリに寄生。
腹部裏ではなく、胸部裏に寄生しています。
ヨナグニオオイトダニより大型で間違いなく別種。
過去一回しか見つけていません。

マレーシアのヒゲナガアメイロアリに寄生。

マレーシアのヒメアリの一種に寄生。
これは寄生場所が変わっています。

新女王の翅の裏に寄生しているのです。
ダニの大きさから、小さな働きアリのサナギには寄生はできないので、新女王専門に寄生するのだと思います。

これらのダニに共通なのは、この寄生しているときは身動きもできず、まるでサナギのような状態です。
そして、成熟すると脱皮をして地面に降りて自由生活を始めるのです。
上の写真は脱皮中。

脱皮を終えて地面に降りるところ。
よく見ると抜け殻の中に糞をしていますね。
この状態になると、アリのサナギに寄生することはなくなります。
今後も、いろいろなアリの巣で探してみようと思います。
アリの巣の生きもの図鑑のP.144でも紹介されています。
このダニは日本では、オオズアリ、ツヤオオズアリの他に、オオハリアリ、海外ではヒゲナガアメイロアリ、ヒメアリの仲間から見つけていました。

そして、ケブカアメイロアリのサナギから発見することができました!
日本でアメイロアリの仲間から見つけたのはこれが初めてです。
オオズアリのヨナグニオオイトダニと同種なのかが気になるところです。
以下、過去に見つけたもの。

オオズアリに寄生。
沖縄では普通でたくさん見つかります。

オオハリアリに寄生。
腹部裏ではなく、胸部裏に寄生しています。
ヨナグニオオイトダニより大型で間違いなく別種。
過去一回しか見つけていません。

マレーシアのヒゲナガアメイロアリに寄生。

マレーシアのヒメアリの一種に寄生。
これは寄生場所が変わっています。

新女王の翅の裏に寄生しているのです。
ダニの大きさから、小さな働きアリのサナギには寄生はできないので、新女王専門に寄生するのだと思います。

これらのダニに共通なのは、この寄生しているときは身動きもできず、まるでサナギのような状態です。
そして、成熟すると脱皮をして地面に降りて自由生活を始めるのです。
上の写真は脱皮中。

脱皮を終えて地面に降りるところ。
よく見ると抜け殻の中に糞をしていますね。
この状態になると、アリのサナギに寄生することはなくなります。
今後も、いろいろなアリの巣で探してみようと思います。
2016年11月12日

今年は、ヨツバアリの巣から見つけたカイガラムシが新属新種として記載されたり。

テレビ番組の撮影で、アリの巣で暮らすアブラムシの撮影のお手伝いをしたりと、アリと関係を持つアブラムシやカイガラムシへの興味が強まった一年でした。

草むらでアブラムシを観察すると、多くの種類にアリが集まって甘露を収穫しているのを見ることができます。

甘露を集めるアミメアリ。
そして草むらだけではなく、身近なアリの巣の中でも、多くのアブラムシやカイガラムシが地中でアリと関係を持っているのです。

地中の根に群れるアブラムシ。
ヤマトアシナガアリが甘露を求めて集まっていました。

キイロケアリの巣の中を、白くてフワフワの綿が歩いていますが、よく見たらアブラムシでした。

どんな暮らしをしているのかは分かりません。

根に白いものがたくさん付いていますが、こちらはカイガラムシです。
たくさんのヒゲナガケアリが集まっていました。

拡大すると、とても面白い形をしています。

根から離れた場所にも歩いている個体がいました。

カナヤハカマカイガラムシ Newsteadia kanayanaではないかと教えて頂きました。
これらのアブラムシやカイガラムシも、地中でどんな暮らしをしているのか調べれば、きっと誰も知らなかった発見があると思います。
2016年11月06日

車幅ギリギリのデコボコ道を登って毎年何度も通っているお気に入りの森。
車が通ることはほとんどない道で、いつも岩や倒木が転がっているので、その度に車から降り、どかしながらゆっくり登ります。
両脇には木が生い茂るので、車体を擦って「キィーーー」と嫌な音を立てながら走ります(笑)
そして行き止まりがお気に入りの場所。
ここまでの林道は木が密集していて薄暗いのですが、この場所だけ平らで少し開けて日が差し込むためか、狭い範囲で様々な生き物を見ることができます。
アリや好蟻性生物もたくさん見つけることができます。
先月紹介したノコギリハリアリの交尾もここで観察しました。
ここは中学3年生のころから通っていて、当時は電車とバスを乗り継ぎ、さらに長時間歩いて通いました。
この辺りで野宿をしたこともありました。
今では好きな時間に車で楽に来れますが、ここに来ると苦労して通っていた学生時代を思い出します。

朽木の中でヒゲナガケアリの巣を発見しました。

繭がたくさん見えます。
アリと関係を持つ好蟻性生物を見つけるときは、巣の中やアリの体をじっくりと調べるのはもちろんですが、実はそれだけではありません。
もう一つ注意することは、巣を調べている時にアリの匂いを嗅ぎつけて周りから飛んでくる小さな虫たちです。
しばらく待っていると、アリの種類によっては寄生するアリヤドリバチや、熱帯であれば幼虫を襲うベンガルバエなど様々な虫が飛んでくるのです。
ただし、飛んでくるものすべてがアリと関係を持っているわけではなく、中にはアリではなく土を掘っただけで集まってくるものもいます。

真っ先に大量に飛んでくるのは、この美しいハエです。
このハエはアリではなく、壊された朽木や土の匂いに反応しているようです。


黄色のハエも来ましたが、これらも同じくアリとは無関係。

待つこと数分。
この日の目的である小さなハエが飛んできました!

こちらは正真正銘、アリと関係を持つハエで、去年も紹介したナマクビノミバエです。

アリの周囲をホバリングしながら隙を狙います。

そしてアリに近づき。

腹部に体当たりをします。
一瞬触れる程度なのですが、おそらく腹部に産卵したのだと思います。

体当たりされたアリは慌てて振り返って威嚇しますが、すでに手遅れです。
アリも空中から襲ってくる敵の存在には気が付いているようで、その気配を感じると、しばらくこのようにアゴを広げて空からの敵に攻撃態勢になります。
そう言えば南米ペルーで観察した、マルセグンタイアリに寄生するノミバエに対しても、護衛役の働きアリが同じようにアゴを広げて仲間を守っていました。

アリに産卵する直前。
1時間ほど頑張ったのですが、残念ながら産卵管を刺して産卵する瞬間は撮影できませんでした。

アリの隙を狙って、何度も腹部にアタックしているナマクビノミバエですが、寄生するのも決して楽なことではなく、時には失敗してしまうこともあります。
こちらは、アリに噛まれてしまい瀕死の状態のナマクビノミバエ。
寄生する方も命がけです。
2016年10月29日

ミカドオオアリに寄生した冬虫夏草のイトヒキミジンアリタケは、現在ここまで伸びています。
成長を記録するために、定期的にケースから取り出して撮影をしていたのですが、その時にあることに気が付きました。
数日して取り出そうとすると、脚が地面に張り付いているのです。
簡単には取れないので、ピンセットを使って剥がしていたのです。
そんな脚先を詳しく観察してみました。

こちらが地面から剥がした脚先です。
菌糸が木の根のように伸びているのが分かります。
このタイプの冬虫夏草に寄生されたアリは、必ず、葉、枝、石などをしっかり噛みついた状態で死にますが、これは冬虫夏草に操作された行動です。
冬虫夏草は、せっかくアリの体に寄生しても、宿主が死んだときに地面に転がって虫などに食べられたり、キノコを伸ばして胞子を飛ばすのに適さない環境で死なれても困るわけです。
どんな仕組みなのかは知らないのですが、冬虫夏草はキノコを伸ばし、胞子を飛ばすのに最適な場所で、体が固定されるように噛みついて死ぬようにアリの行動を操作するのです。
しかし、日数が経ち菌糸が伸びてくると、このように冬虫夏草が自ら地面に菌糸を伸ばして固定するようです。
これなら強風や大雨にも耐えられそうです。

こちらは東南アジアで見つけたカタアリの一種に寄生した冬虫夏草。
このアリも葉の葉脈をアゴで噛みついた状態で死んでいます。
よく見ると、体からたくさんの菌糸が伸びて葉に付いているのが分かります。
アゴで噛みついて固定するのは最初だけで、その後は菌糸が自ら張り付く(補強する)ようです。
2016年10月27日
毎年育てている冬虫夏草のアリタケ。
結婚飛行後のムネアカオオアリの女王がすでに寄生されています。
交尾後に朽木に巣を作った後に、女王は巣の中で死に、アリタケの菌糸はアリの体内で成長し、その翌年に胞子を飛ばすためにキノコを伸ばします。
先日紹介したミカドオオアリに寄生するイトヒキミジンアリタケは、たった数日でキノコが伸び始めたのに対して、こちらのアリタケは成熟するのに約1年かかります。
ムネアカオオアリが自ら掘って入り口を塞いだ、安全な巣穴だからこそ、このような長い時間をかけられるのでしょう。
それでも、朽木に入ってからもムカデやコメツキの幼虫、他のアリに食べられてしまうことも多いので、寄生率が数パーセントのアリタケも、無事に成長して子孫を残すのはとても大変なことだと思います。

毎年育てているアリタケは、冬も暖かい室内で管理をすると、11〜12月ごろからキノコが伸び始めるのですが、今年はすでにここまで伸びています。
実は早くキノコを伸ばすための実験をしてみたのですが、それが上手くいったようです。
この個体は1ヶ月間ほど低温にして、それから暖かい室内に置いたところすぐにキノコが伸び始めました。
アリタケは春が来た!と思ってキノコを伸ばしたのかもしれません。
今後の成長が楽しみです。
結婚飛行後のムネアカオオアリの女王がすでに寄生されています。
交尾後に朽木に巣を作った後に、女王は巣の中で死に、アリタケの菌糸はアリの体内で成長し、その翌年に胞子を飛ばすためにキノコを伸ばします。
先日紹介したミカドオオアリに寄生するイトヒキミジンアリタケは、たった数日でキノコが伸び始めたのに対して、こちらのアリタケは成熟するのに約1年かかります。
ムネアカオオアリが自ら掘って入り口を塞いだ、安全な巣穴だからこそ、このような長い時間をかけられるのでしょう。
それでも、朽木に入ってからもムカデやコメツキの幼虫、他のアリに食べられてしまうことも多いので、寄生率が数パーセントのアリタケも、無事に成長して子孫を残すのはとても大変なことだと思います。

毎年育てているアリタケは、冬も暖かい室内で管理をすると、11〜12月ごろからキノコが伸び始めるのですが、今年はすでにここまで伸びています。
実は早くキノコを伸ばすための実験をしてみたのですが、それが上手くいったようです。
この個体は1ヶ月間ほど低温にして、それから暖かい室内に置いたところすぐにキノコが伸び始めました。
アリタケは春が来た!と思ってキノコを伸ばしたのかもしれません。
今後の成長が楽しみです。
2016年10月23日

先月、小川近くの石を噛み付いたままで死んでいたミカドオオアリ。
見た瞬間に冬虫夏草に寄生されて操作されて死んだものだと分かりました。
近場であれば通って観察したいところですが、ここは自宅から車で3時間ほどかかる場所だったので持ち帰って育ててみることにしました。
すると、予想以上に早い成長速度に驚きました。
この撮影をした翌日には前身が菌糸に覆われ、その翌日にはキノコが伸び始めたのです!

一枚目の写真が採集した9/27撮影で、最後の写真が10/10撮影なので、たった13日でここまで成長したことになります。
現在は、伸びる速度は遅くなりましたが、まだ成長を続けています。

ちなみに、毎年育てているムネアカオオアリの女王に寄生するアリタケは、キノコが伸びるまで何ヶ月もかかります。
2016年10月21日

標高の高い山に行くとたくさんいるハヤシクロヤマアリ Formica hayashi。
クロヤマアリに似ていますが光沢があり女王はやや細身で少し大きいです。

巣の中を調べると多くの好蟻性昆虫が見つかります。

よく見つかるトゲアリヅカムシの一種。
アリヅカコオロギもたくさん見つかります。

トゲアリスアブの幼虫。

今年羽化した抜け殻も見つかりました。
この抜け殻は巣があった石の裏に張り付いていたのですが、すべてが石の淵に近い場所にあり、頭部が淵側を向いています。
これは羽化してすぐにアリの巣から脱出できるようにするためです。
アリスアブがアリに攻撃をされないのは幼虫〜サナギまでで、成虫になるとアリに攻撃をされるので、急いで巣から出ないといけないのです。
ヒメルリイロアリスアブも同じように、すぐに巣から出れる位置でサナギを見つけています。

そして、ハヤシクロヤマアリの巣から度々見つかる謎の虫。
場所によっては、ほとんどの巣から見つかり、一つの巣から10匹以上も見つかることもあります。
どうやらガの幼虫らしいのですが、種類など詳しいことは分かりません。
2016年10月19日

樹液に集まるトゲアリ。
息子とトゲアリ探しに行ったとき。

少し離れた場所にいた息子が、「ムネナカいた!」と叫びました。
息子はムネアカオオアリのことを、ムネナカオオアリと呼びます(笑)
どうやら朽ち木を割ったら巣があったようなのです。
すぐに行きたかったのですが、この時は倒木を歩く美しいセイボウがいて、その撮影をしていたためすぐには行けませんでした。
そしてしばらくすると「ムネナカの女王だ!」と叫んだのです。
どうやら女王アリも出てきたようです。
すると「噛み付いてる!はなれろ!」と言っています。
何の事だか分かりませんでしたが、ここで撮影していたセイボウも飛んで逃げてしまったので、息子のところへ行ってみることに。
息子に話を聞くと、ムネアカオオアリの女王アリの首にアリが噛み付いていて、噛み付かれたままゴロゴロ転がっていたとのこと。
「かわいそうだから助けてあげた!」と話しています。
その話を聞き、もしかして!?と思い探してみると・・・
いました!トゲアリの女王アリ!!!!
息子に「ムネアカオオアリの女王アリに噛み付いていたのはこのアリ?」と聞くと「うん、そうだよ!」と。
すごい!息子が見たのは巣を乗っ取るためにムネアカオオアリの巣に侵入して、女王の首に噛み付いている最中のトゲアリだったのです。

確認のためこの写真も見てもらい「こんな感じだった?」と聞くと「うん!こんな感じに噛みついてた!」と言うのでやはり間違いなさそうです。
僕もまだ野外でこのような乗っ取り中のトゲアリを見たことがないのに、息子はそんな貴重な場面に出会えたようです。
息子は助けようとトゲアリを外したのですが、その状態を見たかったです。
もっと早くに見に行けば良かった・・・。
2016年10月16日
現在複数のアリヅカムシを飼育しています。

先月キイロケアリの巣から見つけたアリヅカムシの幼虫。
飼育していたところエサを食べる場面を観察することができました!
実はアリヅカムシは成虫はたくさん見つかるのですが、幼虫は滅多に見つけることができず、アリの巣で何を食べているのかなど生態は分からないことだらけなので、エサを食べただけでもとても嬉しい出来事なのです。

鋭いアゴでトビムシを捕食しています。

捕食場面を観察できて嬉しい。

食べ終わったトビムシは体液を吸われたようで腹部が縮んでいます。

そして、もう一種飼育中のアリヅカムシ。
こちらは沖縄でケブカアメイロオオアリの巣で暮らすオキナワヒゲカタアリヅカムシの成虫。

こちらは幼虫。
触角が長くて変わった形をしています。
どちらも飼育中なのですが、成虫も幼虫も、まだ捕食場面は見れていません。
この幼虫は、採集時には腹部の胃袋と思われる場所が黒かったのですが、現在は真っ白です。
つまり何も食べていない証拠で空腹だとは思うのですが、いくら目の前にトビムシを置いても食べる気配はなく、何か別のものが主食なのかもしれません。
ケブカアメイロオオアリの巣の中で何を食べているのでしょう?
このアリヅカムシの生態を解明するのは時間がかかりそうです。

もう一種飼育中のアリヅカムシがいます。
ヒゲナガケアリと飼育中のコヤマトヒゲブトアリヅカムシです。
こちらは捕食場面は簡単に見ることができ、アリが巣に運んだ虫を捕食します。
上の写真では、2匹のアリヅカムシがアリのエサを盗み食いしています。
コヤマトヒゲブトアリヅカムシは、野外でも同じく巣に運び込まれた虫を食べているのを見ることができます。
ちなみに今まで観察してきた他のアリヅカムシもすべて肉食性でした。

トビムシを捕食するクサアリの巣で暮らすヒゲカタアリヅカムシ。
クサアリの巣材を壊したら偶然捕食中でした。

こちらはハヤシクロヤマアリと飼育中のアリヅカムシ。
こちらもアリが巣に運んだ虫や、死んだアリを食べています。

先月キイロケアリの巣から見つけたアリヅカムシの幼虫。
飼育していたところエサを食べる場面を観察することができました!
実はアリヅカムシは成虫はたくさん見つかるのですが、幼虫は滅多に見つけることができず、アリの巣で何を食べているのかなど生態は分からないことだらけなので、エサを食べただけでもとても嬉しい出来事なのです。

鋭いアゴでトビムシを捕食しています。

捕食場面を観察できて嬉しい。

食べ終わったトビムシは体液を吸われたようで腹部が縮んでいます。

そして、もう一種飼育中のアリヅカムシ。
こちらは沖縄でケブカアメイロオオアリの巣で暮らすオキナワヒゲカタアリヅカムシの成虫。

こちらは幼虫。
触角が長くて変わった形をしています。
どちらも飼育中なのですが、成虫も幼虫も、まだ捕食場面は見れていません。
この幼虫は、採集時には腹部の胃袋と思われる場所が黒かったのですが、現在は真っ白です。
つまり何も食べていない証拠で空腹だとは思うのですが、いくら目の前にトビムシを置いても食べる気配はなく、何か別のものが主食なのかもしれません。
ケブカアメイロオオアリの巣の中で何を食べているのでしょう?
このアリヅカムシの生態を解明するのは時間がかかりそうです。

もう一種飼育中のアリヅカムシがいます。
ヒゲナガケアリと飼育中のコヤマトヒゲブトアリヅカムシです。
こちらは捕食場面は簡単に見ることができ、アリが巣に運んだ虫を捕食します。
上の写真では、2匹のアリヅカムシがアリのエサを盗み食いしています。
コヤマトヒゲブトアリヅカムシは、野外でも同じく巣に運び込まれた虫を食べているのを見ることができます。
ちなみに今まで観察してきた他のアリヅカムシもすべて肉食性でした。

トビムシを捕食するクサアリの巣で暮らすヒゲカタアリヅカムシ。
クサアリの巣材を壊したら偶然捕食中でした。

こちらはハヤシクロヤマアリと飼育中のアリヅカムシ。
こちらもアリが巣に運んだ虫や、死んだアリを食べています。
2016年10月15日
カイガラムシと深い関係を持つミツバアリ属は、日本に4種が生息しています。
ミツバアリはアリノタカラ Eumyrmococcus smithi。
イツツバアリはシズクアリノタカラ Eumyrmococcus nipponensis。
ヒラセヨツバアリはキノムラアリノタカラ Eumyrmococcus kinomuraiと、それぞれ別種のカイガラムシと共生関係を持つことが知られていました。
アリはこれら共生カイガラムシが出す甘露を主食としていて、カイガラムシなしでは生きていくことはでません。
そして、カイガラムシもアリの世話なしでは生きていくことができないのです。
女王アリが結婚飛行で巣から飛び立つときは、カイガラムシをアゴで咥えて飛び立ち、新たな地でカイガラムシと一緒に生活をするのです。

上:ミツバアリとアリノタカラ
左下:イツツバアリとシズクアリノタカラ
右下:ヒラセヨツバアリとキノムラアリノタカラ
そして、残るヨツバアリ Acropyga yaeyamesisは、今までどんなカイガラムシと共生しているのか知られていませんでしたが、2015年2月に石垣島の於茂登岳近くの森の中の土中からヨツバアリのコロニーを発見!
ミツバアリは畑や林縁などの開けた環境に巣があることが多いのですが、このヨツバアリは暗くて湿った森の中に巣がありました。

ヨツバアリの名前の由来は「四つ歯」で、アゴに4つの歯があります。
ミツバアリは「三つ歯」、イツツバアリは「五つ歯」です。
働きアリは1.5mmとかなり小型で、色も薄いので見失わないように慎重に掘り進めました。

粘土質の土に特徴のある形の巣穴が続いています。

巣の中からは数十匹もの女王アリも見つけることができました。

ヨツバアリの女王アリ。


さらに中を慎重に探すと、ついに共生しているカイガラムシを発見!

右の黄色いのがカイガラムシで、白くて中心が黒っぽいのがヨツバアリの幼虫です。
節の感じがヨツバアリの幼虫によく似ています。


巣を掘っていると、働きアリが幼虫をアゴで咥えて、安全な巣の奥へ運びます。


そして、幼虫と同じく大切なカイガラムシもアゴで咥えて巣の奥へ運びます。
その後、カイガラムシを研究する田中さんに採集したカイガラムシを見てもらったところ、今まで知られているアリノタカラとは全く異なる新属新種であることは判明しました!
そして、学名 Ishigakicoccus shimadaiとして新種記載して頂きました。
学名に名前を付けて頂きとても嬉しいです。
田中さんありがとうございました!!
論文はこちらで見ることができます。
本当は研究用の標本として、もう少しカイガラムシが欲しいところですが、今回採集した場所は現在は採集ができない地域となってしまったので追加では採れそうもありませんが、採集ができるときに見つけて正体を明かすことができてよかったです。

八重山毎日新聞でも紹介して頂きました。
ミツバアリはアリノタカラ Eumyrmococcus smithi。
イツツバアリはシズクアリノタカラ Eumyrmococcus nipponensis。
ヒラセヨツバアリはキノムラアリノタカラ Eumyrmococcus kinomuraiと、それぞれ別種のカイガラムシと共生関係を持つことが知られていました。
アリはこれら共生カイガラムシが出す甘露を主食としていて、カイガラムシなしでは生きていくことはでません。
そして、カイガラムシもアリの世話なしでは生きていくことができないのです。
女王アリが結婚飛行で巣から飛び立つときは、カイガラムシをアゴで咥えて飛び立ち、新たな地でカイガラムシと一緒に生活をするのです。

上:ミツバアリとアリノタカラ
左下:イツツバアリとシズクアリノタカラ
右下:ヒラセヨツバアリとキノムラアリノタカラ
そして、残るヨツバアリ Acropyga yaeyamesisは、今までどんなカイガラムシと共生しているのか知られていませんでしたが、2015年2月に石垣島の於茂登岳近くの森の中の土中からヨツバアリのコロニーを発見!
ミツバアリは畑や林縁などの開けた環境に巣があることが多いのですが、このヨツバアリは暗くて湿った森の中に巣がありました。

ヨツバアリの名前の由来は「四つ歯」で、アゴに4つの歯があります。
ミツバアリは「三つ歯」、イツツバアリは「五つ歯」です。
働きアリは1.5mmとかなり小型で、色も薄いので見失わないように慎重に掘り進めました。

粘土質の土に特徴のある形の巣穴が続いています。

巣の中からは数十匹もの女王アリも見つけることができました。

ヨツバアリの女王アリ。


さらに中を慎重に探すと、ついに共生しているカイガラムシを発見!

右の黄色いのがカイガラムシで、白くて中心が黒っぽいのがヨツバアリの幼虫です。
節の感じがヨツバアリの幼虫によく似ています。


巣を掘っていると、働きアリが幼虫をアゴで咥えて、安全な巣の奥へ運びます。


そして、幼虫と同じく大切なカイガラムシもアゴで咥えて巣の奥へ運びます。
その後、カイガラムシを研究する田中さんに採集したカイガラムシを見てもらったところ、今まで知られているアリノタカラとは全く異なる新属新種であることは判明しました!
そして、学名 Ishigakicoccus shimadaiとして新種記載して頂きました。
学名に名前を付けて頂きとても嬉しいです。
田中さんありがとうございました!!
論文はこちらで見ることができます。
本当は研究用の標本として、もう少しカイガラムシが欲しいところですが、今回採集した場所は現在は採集ができない地域となってしまったので追加では採れそうもありませんが、採集ができるときに見つけて正体を明かすことができてよかったです。

八重山毎日新聞でも紹介して頂きました。
2016年10月07日

夜間、アシナガキアリの生息密度の高い場所で、アリの巣があった木の幹で見つけた甲虫。
太い触角が特徴のヒゲブトテントウダマシ Trochoideus desjardinsiです。

まるでヒゲブトオサムシのように触角が太く、見るからに好蟻性昆虫らしい姿をしていますが、アリがいない場所からも見つかるようです。

アシナガキアリはヒゲブトテントウダマシのことは気にしないようで攻撃をすることもありません。
ヒゲブトテントウダマシはどのような方法で、アリからの攻撃を受けないのかが気になります。

現在は自宅で長期飼育しているアシナガキアリのコロニーに入れて飼育中です。
当然採集したコロニーとは別コロニーになりますが、入れた直後からまったく攻撃されません。
食性についてですが、どうやら壁に付く何かを食べるようで、ずっと蟻マシーンの石膏部分をガジガジしています。
特に少し苔の生えた場所をずっと齧っています。
「アリの巣の生きもの図鑑」でも紹介されていて「アリの巣内に発生する菌類を食べていると考えられる」とあります。
飼育を始めて一ヶ月が経ちましたが、とても元気そうです。
2016年09月28日

秋の山でアリ探しをしていると、日中だと言うのにミカドオオアリが小川近くの葉の上を歩きまわっていたのです。
ミカドオオアリは夜行性で、明るい時間に歩きまわることはありません。
このように普段と違う行動をするときは、病気や怪我をしていたり、何かに寄生されていることがあります。
持ち帰ってみようかと思ったのですが、この時は別の目的があったので採集はしませんでした。
その後、その近くで2時間ほど過ごしたのですが、先ほどミカドオオリを見つけた同じ小川近くの石にピタッと張り付いているミカドオオアリを発見。
近くで見ると石に噛みついたまま死んでいたのです。

これは!!間違いなく冬虫夏草に寄生されて操作された死に方です。
イトヒキミジンアリタケでしょうか?

張り付いていた石から取り外しても、石をアゴで咥えたままでした。
体は少し柔らかかったので、死んでからそれほど時間は経っていないと思われます。
キノコが生えるか育ててみることにしました。
それにしても、冬虫夏草は一体何をどうして、宿主の死ぬ前の行動や死に場所まで操作できるのでしょうか?
これを見た瞬間、さっき見つけたウロウロ歩いていたミカドオオアリも同じく冬虫夏草に寄生されていて、死に場所を探していたのだと確信しました。
再び探したのですが見つからず残念。
2016年09月18日

ベランダで育てている小豆の苗には、たくさんのアブラムシがいて、そのアブラムシから甘露を集めるためにアミメアリが群れています。
その近くを見ると、トゲトゲしたイモムシのような幼虫が一緒にいます。

こちらがその幼虫。
アリと比べてもかなり大きいですね。
これは、ガの幼虫ではなく、ヒラタアブというアブの幼虫です。
ヒラタアブの幼虫は、アブラムシを捕食するのです。
アブラムシは甘露を出して、アリを呼ぶことで、天敵であるテントウムシなどから守ってもらうのですが、アリはヒラタブの幼虫には無関心で、すぐ近くでアブラムシを食べ続けています。
どうやらヒラタブは、アリに敵と認識されない技を持っているようです。
虫の世界は騙し合いですね。

右が頭部、左が腹部ですが、腹部には同じハナアブ科であるアリスアブと同じような突起があります。

成虫を見たかったので羽化させました。
こちらが羽化後の抜け殻です。

そしてこちらが成虫です。
キアシマメヒラタアブでしょうか?
頭が大きくて可愛いです。
2016年09月09日
2016年09月08日

「アリとくらすむし」にも登場する、アリの巣で暮らすヒメルリイロアリスアブの幼虫。
アズマオオズアリの幼虫を捕食します。
左の方から頭が出ていますね。
6〜7月ごろに成虫になるので、これは孵化して数ヶ月の若い個体。
とても小さいです。
2016年08月09日

自宅近所の雑木林でヤマトシロアリを採集していると、同じ場所からヒラタハナムグリが見つかりました。
羽化直後の新成虫です。

幼虫もいました。
今回はシロアリが高密度でいた朽木を、ふるいを使ってふるったところ落ちたので、シロアリの巣材にいたのか、それとも同じ朽木に住んでいただけなのかは特定できませんでした。
状況や過去の例から考えて、シロアリの巣材にいたのだと思いますが。
近々、また探しに行こうと思います。

こちらは去年に山梨県のヤマトシロアリの巣から見つけた成虫。
別種でしょうか?
こちらは確実にシロアリの巣材や巣内に入っているのを確認できています。

こちらも幼虫が一緒にいました。
2016年07月09日

沖縄で普通に見ることのできるリュウキュウアメイロアリ。
小型種でコロニー規模も小さいのですが、生息数が多いためか、このアリを利用する好蟻性生物が意外に多く、オキナワコバネヒゲブトアリヅカムシ Micrelytriger nakataiなど、珍しい甲虫もいくつか見つかったりします。
ヒメサスライアリが好んで捕食するアリでもあります。

アリの幼虫が置かれている巣の中心部に、アリではない虫が一緒に見つかります。

アリよりも大きな個体。

たくさん見つかります。

度々紹介しているハゴロモの幼虫です。

長い間、正体がわかりませんでしたが、2012年の奄美大島でアリの巣から見つけた個体を羽化させることに成功してキノカワハゴロモであることが判明しました。

このキノカワハゴロモは、アリの巣の中で地中の根の汁を吸って暮らしています。
アリはキノカワハゴロモがお尻から出す甘露をもらいます。

そして、アリはキノカワハゴロモを大切にしていて、危険が迫るとアゴで咥えて、安全な巣の奥へと運びます。

撮影していると、次から次へと巣の奥へ運んでいきます。

二匹で協力して運んでいます。

こんな大きな個体も運べるのでしょうか?

重そうですが、一生懸命運んでいます。
こちらの運ばれているキノカワハゴロモ、よく見るとアリノストビムシが二匹乗っていますね。
アリが運ぶ幼虫や繭に乗ることはよくあることで、おそらく一緒に安全な場所に運んでもらう作戦なのでしょう。

これら運ばれるキノカワハゴロモを見ると、すべて脚を折りたたんでいるのが分かります。
キノカワハゴロモはアリに運ばれることを分かっていて、運ばれやすい体形になっているのです。
リュウキュウアメイロアリ以外にも、ケブカアメイロオオアリやアシナガアリの仲間の巣からも見つかります。
キノカワハゴロモは本州にも生息していますが、本州のキノカワハゴロモの幼虫もアリと関係を持っているのか?どの種類と関係を持っているのか?などが気になります。
ネットで検索すると、幼虫時代にアリの巣にいるようなことは一切書かれていなくて、幼虫も成虫と同じように生活していると出てきます。
しかし写真は終齢幼虫と思われる大きな個体しか出てこなくて、小さな若齢幼虫の写真は一切ありませんでした。
僕も大きな終齢幼虫をアリの巣の中だけではなく外でも見つけています。
おそらく、羽化が近づくとアリの巣から出るのではないかと思われます。
そう考えると、本州のキノカワハゴロモも若齢幼虫時代はアリの巣にいるのではないかと考えています。
ウンカやハゴロモには、未だ幼虫時代にどこで何をしているか分かっていない種類も多いようです。






