アリの飼育
2025年06月09日
アリと言っても、種類はとても多く、エサや住む環境なども様々です。
今回は、初めてアリを飼育する方への、アリの選び方と、飼育に必要なエサや、用品などをご紹介します。
AntRoomで初めてアリを飼育する方に、最もオススメしている種類は、日本最大種である、クロオオアリとムネアカオオアリ、この2種よりは小型ですがクロヤマアリ、またはタネを主食としているクロナガアリなどです。
もちろん、他のアリも素晴らしい種類はたくさんあるのですが、観察のしやすさ、飼育のしやすさ、寿命の長さなどを総合して考えると、これらが初めて飼育をする方にオススメなのです。
種類ごとの特徴
やはり、初めてのアリ飼育で一番オススメなアリはこれです!

クロオオアリ
・大きさ
女王アリの大きさは17~18mmと巨大で、ムネアカオオアリと並んで日本最大のアリです。
働きアリも8mm〜14mmと大型で、コロニーが大きくなると頭と体の大きな兵隊アリも現れます。
大きくて飼育もしやすく、とにかくオススメのアリです!
・生息地
北海道から九州までと広く分布しています。
・食性
何でも食べる雑食性です。
専用の粉末飼料のほかに、バナナ、桃、ぶどう、リンゴなどの甘い果実と、動物性タンパク質として小昆虫を与えます。
煮干、金魚のエサなどでも補給できますが、やはり長く状態良く飼育するには昆虫餌が必要です。
公園などで小さなオンブバッタ、コオロギ、ハエなどの小昆虫を採るか、販売中のミルワームやデュビア、ペットショップで購入できるコオロギがオススメ。。
粉末飼料の与え方はこちらをご覧ください。
与えるエサの種類についてはこちらをご覧ください。
・体色
女王アリ、働きアリ共に黒色です。
・入荷時期
5月に結婚飛行を終えた新女王が入荷します。

ムネアカオオアリ
・大きさ
クロオオアリと同じく、女王アリの大きさは18mmと巨大で、日本最大のアリです。
働きアリも8mm〜14mmと大型で、コロニーが大きくなると頭と体の大きな兵隊アリも現れます。
・生息地
北海道から九州までと広く分布していますが、やや標高の高い山に生息しています。
・食性
クロオオアリと同じです。
・体色
働きアリの胸部は赤くて美しいです。
・入荷時期
6〜7月に結婚飛行を終えた新女王が入荷します。
クロオオアリやムネアカオオアリは、状態よく飼育をすると、結婚飛行を終えた翌年には、働きアリが50〜100匹にまで増えます。
働きアリが50〜100匹ほどになると、兵隊アリが現れます。

クロナガアリ
・大きさ
女王アリは9mm、働きアリは3〜5mmと中型のアリです。
通常のアリは、1つの巣に女王アリは1匹ですが、クロナガアリは複数の女王アリが協力して巣を作ります。
・生息地
本州〜九州に分布しています。
・食性
アリとしては珍しく、タネを専門に食べるアリです。
虫をエサに与えるのが苦手な方でも飼育をすることができます。
・体色
女王アリ、働きアリ共に黒色です。
・入荷時期
4月に結婚飛行を終えた新女王が入荷します。

タネを運ぶクロナガアリ。
飼育温度について
これらの日本のアリは寒さにはとても強いため、冬は室内であれば無加温で飼育することができます。
暖かい室内で飼育をすると、冬でも活動する姿を観察できます。
アリ飼育で、もっとも気を付けないといけないのが、夏場の高温と、水分不足の乾燥です。
アリは1年中温度や湿度が一定の地中で暮らしているのです。
夏場は30℃以上にならないように気をつけましょう。
特に、直射日光などの当たる窓側などには置かないようにしてください。
また、石膏飼育の場合は、定期的な水分補給も忘れないようにしてください。
飼育容器について
販売中のアリたちは、石膏飼育ケースに入れてお届けしますので、チューブでエサ場などを連結することで、そのまま飼育をすることができますが、部屋の使い分けなど、アリ本来の姿を観察するためには蟻マシーンがオススメです!
蟻マシーンは、働きアリの数が増えてきたら連結タイプで増築することが可能です。
飼育の注意点
クロオオアリとムネアカオオアリは、結婚飛行を終えた翌年の春から一気に産卵数が多くなります。
この時に、エサが不足してしまうと、せっかく産卵した卵を食べてしまうことがあります。
これを防ぐためには、暖かくなって活動を開始する3月以降は、できるだけ頻繁に、そして種類を豊富にエサを与えるようにしてください。
栄養価の高いエサをたくさん与えて大切に飼育をした分、コロニーは繁栄します。
さらに詳しい飼育方法については蟻の飼い方をご覧ください。

5月に結婚飛行を行うクロオオアリの新女王。
少し高い草や木に登って空中に飛び立ちます。
交尾を終えた女王は、翅を切り取り、地中に巣穴を掘り、産卵して子育てをしてます。

女王アリは何も食べずに子育てを行います。
孵化した幼虫には、体内の栄養を口移しで与えます。
この写真では、すでに繭もいくつかあります。
幼虫はサナギになる直前に、口から糸を吐き、繭を作り、その中でサナギになります。
お届けするときは石膏飼育ケースに入っています。
エサ場セットや、蟻マシーンセットをご購入の場合も、働きアリが誕生するまでは、石膏飼育ケースだけで飼育をしてください。
エサ場や蟻マシーンを使用するのは、働きアリが誕生してからとなります。
よくある質問
石膏飼育ケースには空気穴がないけど大丈夫?
チューブが刺さる穴や蓋は完全密閉ではありませんので大丈夫です
蓋が結露するけど水の多すぎ?
結露はケースの中と外の温度差によって起きるもので、水の入れすぎではありません。
夏場はケースの中の温度が高くなることが多く、そのような状態の時にエアコンを付けると、ケース内の暖かい空気が冷やされて結露が起こります。
一時的に観察はしにくくなってしまいますが、アリにとっては問題ありません。
結露はケースの中と外の温度が同じになるとなくなります。

結婚飛行を終えて1.5ヶ月後。
ついに初の働きアリの誕生です!
羽化直前の繭は黒くなります。

自ら繭を破くことができないため、女王アリが繭を破いて羽化の手伝いをしてあげます。
仲間たちが繭を破いて羽化の手伝いをする場面は、いつ見ても感動します。
働きアリが誕生すれば、エサ場を取り付けたり、蟻マシーンに引っ越しをさせることができます。
すぐに行ってもよいのですが、女王アリは1.5ヶ月間も何も食べずに子育てをしていて、かなりの空腹状態ですので、まずはエサを与えるのがよいです。
石膏飼育ケースに刺さっているチューブを利用してエサを与えます。

このチューブは、太いほうから8mmチューブ、6mmチューブ、白いチューブキャップが接続してあります。
ここにエサを入れるときは、白いチューブキャップを抜いて、6mmチューブの中にエサを入れます。

水で溶いたアントサプリ、昆虫ゼリー、果実などを中に入れます。
入れる量はごく少量で大丈夫です。
シリンジを使うと入れやすいのですが、飼育セットや蟻マシーンに付属のシリンジは、水分補給用となりますので給餌には絶対に使用しないようにしてください。
エサを入れてしまったシリンジで石膏に水分補給をすると、石膏がカビてしまいます。
給餌用と水分補給用のシリンジは、必ず別のものをご使用ください。

これくらいの量で十分です。
この時、チューブからエサが流れ出て石膏に付いてしまうとカビの原因になりますので、エサの入れすぎに注意してください。

石膏飼育ケースにエサの入ったチューブを取り付けると、しばらくすると働きアリが食べに来ました。

しばらくエサを食べ続けると腹部が膨らみます。
チューブに入れたエサは、翌日には洗い流してください。

エサを食べた働きアリは、次に女王アリに口移しでエサを分け与えます。
女王アリは1.5ヶ月ぶりの食事となります。
よくある質問
エサを食べてくれません
まず最初に、アリが好むエサかご確認ください。
アリが好むエサの種類
そして、働きアリが数匹の時は、エサが減っているのが分からないほど少量しか食べません。
食べていないように見えても、見ていないときに食べ終わっていることがあります。
働きアリの腹部を見て、上の写真のように膨れていれば食べていますので大丈夫です。
働きアリが羽化する前の、女王アリ単独の時は何も食べずに子育てをするのですが、女王アリもギリギリの状態で子育てをしていますので、一度くらいエサを与えておくと安心かもしれません。
その場合、同じくチューブにエサを入れることで女王自らエサを食べに来ます。

チューブに入ってエサを食べる女王アリ。
久々のエサを食べて満足したところで、エサ場を取り付けたり、蟻マシーンへの引っ越しを行います。

石膏飼育ケースでの飼育方法。
右が巣となる石膏飼育ケースで、左がエサ場です。
石膏飼育ケースで飼育をする場合、1ヶ月に一回の水分補給をお忘れなく!

蟻マシーンで飼育をする場合は、アリの入った石膏飼育ケースを、そのまま蟻マシーンに連結して引っ越しを行います。
引っ越しには時間がかかることがあり、住み慣れた(匂いの付いた)場所から、新しい場所(匂いのない)に引っ越すのに時間がかかる場合もあります。
2〜3日たってもアリが引っ越さない場合は、アリの入ったケースの蓋に、ほんの少しだけ(アリが出ないように気をつけながら)隙間を作って、息を吹きかけてください。
これを一日に数回行うと、外からの風に驚いたアリは、蟻マシーンに引越しをしやすくなります。
よくある質問
大きな女王アリは8mmチューブを通れるの?
先ほどのエサを食べる女王の写真を見て分かるように、日本最大種であるクロオオアリやムネアカオオアリの女王が通れる太さとなっていますので大丈夫です。

結婚飛行を終えてから家族が成長していく様子を紹介した、かがくのとも「アリのかぞく」もぜひごらんください!
2025年04月17日
秋以降にクロオオアリやムネアカオオアリなどの飼育を始めた方は、アリの数も増えないし、エサもあまり食べないし、アリの飼育って退屈だな、なんて思っている方もいるかもしれません。
暖かい室内で飼育をすれば幼虫の成長や産卵が再開されるのかというと、実はそう単純ではなく、すぐには再開されません(再開時期は早まりますが)。
アリたちは、春から秋まで子育てやエサ集めに大忙しだったので、冬休みだと思ってゆっくり休ませてあげましょう。
冬場の管理ではエサは少なくて問題ありませんが、一番気をつけることは乾燥です。
気付いたらケース内の水分がなくなっていることがあるので十分気をつけてください。

そして、待ちに待った産卵の再開です!
多くは3〜4月から活動が再開されます。

産卵した卵を、大切に世話をする女王アリ。

働きアリもこれからの時期、エサ集めや子育てに忙しくなります。

美しい卵

働きアリから口移しでエサをもらう女王アリ

こちらは活動再開したクロオオアリ。
まずは越冬した幼虫たちが大きくなり繭を作り、その後女王が産卵を始めます。
これからの時期は、産卵する女王アリや、成長する幼虫たちのために、多くの栄養が必要となります。
春に与えるエサの質や量で、今後の働きアリの数に大きく差が出てきます。
栄養が不足してしまうと、女王の産卵数が減少したり、せっかく産卵した卵や、幼虫を食べてしまう事があるのです。
何より重要なのが昆虫です!
みなさん、必ず虫を与えてください。
コオロギ、レッドローチ、ミルワームなどの小昆虫を与えます。
甘い餌は、アントサプリでも昆虫ゼリーでも、果実でも、水で薄めたメープルシロップでもなんでもいいです。
とにかく虫が重要です。
「働きアリがなかなかな増えない」というご相談があった場合の原因で最も多いのが虫を与えていないことです。
鮭や煮干しや赤虫を与えるのも良いのですが、これらはおやつ程度と考えて、主食にはやはり新鮮な虫なのです。
アントサプリと虫、これだけで新女王が誕生するまで飼育をすることができます。

特にこの時期、春先はコロニーを成長させられるか、とても重要な時です。
去年の若いコロニーは、働きアリの体は小さく、数も少ないのですが、これらの個体の多くは夏前後に寿命で死んでしまうことが多いのです。
この時、新たに羽化した働きアリがたくさんいるはずで、世代交代できるので問題ないのですが、春に動物性たんぱく質が不足すると、せっかく産んだ卵を食べてしまったり、幼虫も育たないことがあります。
そうなると新たに羽化する個体もいないため、夏ごろには働きアリがいなくなってしまう危険があるのです。
このような状態になってしまうと、再び状態を立て直すのはかなり難しくなってしまいます。
春に栄養の高い食料をたくさん与えて、夏前には新しい働きアリがたくさん羽化する、これが長期飼育するためにとても重要なのです。

こちらは活動を再開してしばらく経ったとても状態の良いコロニー。
越冬した幼虫が大きくなり、一部は繭になっています。
そして、新たに産んだ黄色い卵もたくさん。
ミルワームやレッドローチをたくさん食べて、女王や働きアリの腹部も大きく膨れている。
これが春ごろの状態のとても良いコロニーです。
クロオオアリやムネアカオオアリの場合、去年結婚飛行を終えた若いコロニーでも、この春からエサをしっかり与えれば、夏ごろには働きアリ50〜100匹以上のコロニーへと成長して、体の大きな兵隊アリも育ちます。
これからアリ飼育の楽しい季節になります。
2025年04月02日

AntRoomでコロニー養殖をしているインドクワガタアリ。
このアリについて、新たなことが分かったのでご紹介します。
3ヶ月ほど前に、養殖に向けてコロニーを二つのグループに分けました。
分けた片方は、成虫のみで卵や幼虫は入れませんでした。
ここからはオスが羽化するはずで、そのオスと交尾をさせて養殖をする計画でした。
順調に産卵をして、幼虫たちが繭になり始めたのですが、その繭を見たところオスではなくメスに見えたのです。
そして羽化したのは、やはりメスだったのです!AntRoomでコロニー養殖をしているインドクワガタアリ。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) April 2, 2025
養殖のために巣別れをさせたら、オスではなくいきなりメスが羽化しました!
↓このアリについて、新たなことが分かったのでご紹介します。https://t.co/Lz7BWdfCWm pic.twitter.com/ORczS7wFor
周りの繭を見ても、この形はメスで間違いありません。
もしかして、未交尾個体だけを集めたと思っていた方に女王役がいたのかな?と思ったのですが、元の巣でも相変わらずメスしか羽化していません。
考えられる原因は、交尾済みの女王役が複数いたと言うことです!
以前から、オスは適当に複数のメスに交尾をしようとするので、もしかして複数のメスが交尾をしたりしないのかな?と思っていたのですが、そう言うこともあることが判明しましました。先月羽化したインドクワガタアリのオス。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) December 8, 2023
積極的に交尾しようとしていますが、この巣にはすでに交尾済みの女王役がいるため交尾はできません。
いつかは、女王役になるための順位争いやオスとの交尾を観察してみたいです。 pic.twitter.com/4FgOE4TuDt
追記
アリ研究者の辻先生から貴重な情報を教えて頂きました!
インドクワガタアリは、交尾はしているものの女王役にはならない個体がいるようです。
このような余計な女王は、女王役や働きアリたちに攻撃をされることで、産卵をしなくなり働きアリとして生きているようなのです。
このような順位が低い交尾済み個体は、通常働きアリのように生活をしていますが、女王役がいなくなった時などは、産卵をして女王役になるようなのです!
なんと複雑な社会なのでしょうか。
このことを聞いて納得の出来事がありました。
今回巣別れさせたコロニーは、4台の蟻マシーンを連結して飼育をしていて、分けたメスたちは、出口に近い巣にいたメスたちなのですが、この巣は幼虫も一切なくて、あまり使われていない隅部屋だったのです。
中心部からは離れた巣で、女王役は絶対にいないだろうと思われる部屋でした。
きっと交尾済みの順位の低いメスは、この隅の巣に追いやられていたか、もしくは働きアリとして仕事をしていたのでしょう。
2025年01月13日

「部屋付き石膏飼育ケース」と同じ仕組みで、新たに「大きな部屋付き石膏飼育ケース」の販売を開始します。
パラポネラなど超大型種まで飼育が可能。
制作をしたのは去年の5月で、それから様々なアリを飼育しましたが、ものすごく良いことが分かり、自信をもってお勧めすることができます!落書きのような設計図ですが(笑)
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) May 15, 2024
パラポネラの新女王が入荷予定なので、パラポネラ用の部屋付き石膏飼育ケースを製作中。
このサイズで中型種〜大型種用も作る予定です。
面積+石膏量が多くなるので、水分補給が楽になるはず。 pic.twitter.com/sf1Y76DYZM

通常の石膏飼育ケースよりも面積が広いのはもちろんですが、最大のメリットは石膏量が5倍になったことです。
水分補給は2〜3ヶ月に一回で済むため、うっかり乾燥させてしまう危険が減り管理が楽になります。

穴のサイズは10mmと14mmからお選びいただけます。
ほとんどのアリは10mmで飼育できますが、パラポネラなどの超大型種は14mmをお選びください。

10mm穴はビニールチューブですが、14mm穴はプラスチックパイプが付属となります。
このパイプは簡単に抜けてしまうことがないように穴ギリギリのサイズに調整してあります。
まっすぐ刺しても入らないので、回転させながら刺してください。

穴の位置はこのようになっています。
アリたちはくねくね歩いて奥の部屋へ行きます。
3部屋はプラスチックの床を作っていて、この部屋は繭置き場などに使われることが多いです。

両側に穴のある連結用を追加することで、何台でも連結可能。

給水口加工をしておくと水分補給が楽になります。

部屋は取り外し可能になっています。
床ありの部屋もあるため、アリたちが好みの環境を使い分けることができます。

部屋無しの「大きな石膏飼育ケース」も販売していますので、床の石膏部分が汚れてきたら交換することができます。
部屋付きでは飼育ができない超小型種の飼育や、働きアリが増えてきたパラポネラなどにも部屋無しはオススメです。

こちらは遮光カバーで暗くして飼育をしているインドクワガタアリ。

視力が良いアリや、働きアリの少ない初期コロニーなどは暗くすると落ち着きます。

10mm穴で飼育中のアピカリスオオハリアリ。
餌場は穴の位置がやや高いので、石などを置くと出入りしやすくなります。

すべてセットになった「大きなありんこ飼育セット」も販売開始。
2024年12月26日

長年飼育しているアシナガキアリ。

この巣の中にはシロオビアリヅカコオロギが同居しています。
何年前から飼育しているのか思い出せないほど、ずっと飼育をしていて、シロオビアリヅカコオロギもこの巣の中で繁殖しています。

日本には様々なアリの巣の中に、様々なアリヅカコオロギが暮らしているのですが、シロオビアリヅカコオロギは、間違いなく最もアリになりすますことに成功しているアリヅカコオロギです。
先日行った沖縄で、アシナガキアリの巣からシロオビアリヅカコオロギ数匹を持ち帰ったので、この巣へ入れました。
普段アリの巣で家族のように一緒に暮らせるのは、コロニーの匂いを体に塗り付けているため。
別コロニーから採集した個体を、入れると違うコロニーの匂いが付いているためアリから攻撃されます。
同居初日。こちらはシロオビアリヅカコオロギ。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) December 25, 2024
採集してきて飼育中のコロニーに入れた初日。
最初は匂いが違うので、アリに追いかけられますが、ギリギリのところで攻撃をかわします。 pic.twitter.com/MeoyLtEshg
やはりアリが近くに来ると追いかけられますが、シロオビアリヅカコオロギはギリギリのところで攻撃をかわします。
この距離の攻撃をかわせることが驚きです。こちらはフタオビアリヅカコオロギの幼虫。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) December 25, 2024
同居初日で、アリから激しく追いかけられますが、素早く攻撃をかわします。
すごいですね。 pic.twitter.com/YkPYTP6gRy
同居二日目。巣に入れた翌日。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) December 25, 2024
シロオビアリヅカコオロギはアリの家族になりすますことに成功。
アリから口移しで餌がもらえるようになりました。
怪しまれたり追いかけられることもなくなりました。
すごい‼︎ pic.twitter.com/4a9M4hZUGr
侵入してわずか24時間ほどで匂い付けが終わったようで、完全にアリになりすましました。
周りにのアリたちも怪しむ様子は一切なく、それどころか口移しで餌ももらえています。
すごすぎますね。
そして、沖縄ではシロオビアリヅカコオロギ以外のアリヅカコオロギも採集してきました。

それがこのフタオビアリヅカコオロギです。
外見はシロオビアリヅカコオロギによく似ていますが、背中の線が二本あります。
実は今までアシナガキアリと一緒に飼育して観察したことがほとんどなかったのですが、行動を観察すると、外見は似ていてもシロオビアリヅカコオロギとは全く別のアリヅカコオロギであることが分かりました。

巣に入れて数日後の様子ですが、左がシロオビアリヅカコオロギで右がフタオビアリヅカコオロギ。
シロオビアリヅカコオロギはコロニー中心部の群れの中に入り込んでいるのに対して、フタオビアリヅカコオロギは、常に群れから少し離れたところにいるのです。
アリが近くに来ることをとても警戒しながら暮らしているのです。
シロオビアリヅカコオロギは、アリから直接餌をもらうことができますが、フタオビアリヅカコオロギは直接ではなく、アリ同士の口移しの間に割り込んで盗み食いをして、背後にアリが来ると逃げます。こちらはフタオビアリヅカコオロギの食事。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) December 25, 2024
アリから逃げながら、アリ同士が口移しをしているところに割り込んで盗み食い。
アリが近くに来るとすぐに逃げます。
見てるだけで疲れる生き方… pic.twitter.com/uB1Ig3gxyG
外見はよく似ているのに、この行動の違いは面白いですね。
2024年11月19日

春から飼育中のホンウロコアリ。
樹上性で木の幹で暮らすホンウロコアリの飼育には、海外ではツムギアリと同じように試験管を使うのが主流。
入荷してしばらくは試験管で飼育をしていたのですが、観察していると快適に暮らしているようには見えなかったので、部屋付き石膏飼育ケースをホンウロコアリ用に製作して飼育をしました。

製作した巣を置いたところ、すぐに働きアリたちが巣として使い始めました。
女王や幼虫たちは試験管に入っていたのですが、しばらくたつと家族全員が部屋付き石膏飼育ケースに引っ越しをしたのです。
それからも試験官も常に置いてはいたのですが、巣として使われることはありませんでした。
あれから約半年・・・。

全部屋を使うほど働きアリの数が増えました!

各部屋たくさんの卵、幼虫、サナギが置かれています。
よく見ると成長段階ごとに置き場所を変えているのが分かります。

個体数が増えるにつれて、幼虫も巨大化してきています。
ホンウロコアリの働きアリは、小型から大型まで様々なサイズの個体がいます。
動画でも撮影。ホンウロコアリのために作った部屋付き石膏飼育ケース。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) November 13, 2024
春からこのケースで飼育をしていましたが、数倍の数に増え、ものすごく状態良く飼育できました。
試験管も置いていましたが、試験管には住まなかったです。
このコロニーは、新しい飼い主さんが決まったので、お別れ前の最後の撮影をしました。 https://t.co/MqxchAgNLN pic.twitter.com/SRMsGD9YSe
春から育ててきたこちらのコロニーですが、新しい飼い主さんが決まったので、お別れ前の最後の撮影をしました。
2024年11月15日

肉食性のインドクワガタアリ。
生きた昆虫を毒針で刺して巣に持ち帰ります。

巣の中には、このように捕らえた獲物たちが置かれていますが、実は生きています。
幼虫に食べられるゴキブリと、食べられる待ちのゴキブリ。インドクワガタアリの幼虫に食べられるゴキブリと、食べられ待ちのゴキブリ。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) November 15, 2024
置かれているゴキブリは動いていて生きているのがわかりますが、これは毒で麻痺した状態。
生きた虫を主食とするインドクワガタアリは、獲物を新鮮な状態を維持するために、ころさず生かしとくのです。… pic.twitter.com/XMreugqKjR
幼虫近くに置かれるゴキブリは脚が動いていて、生きているのがわかりますが、これは毒で麻痺して動けない状態です。
生きた虫を主食とするクワガタアリは、獲物を新鮮な状態を維持するために、ころさず生かしとくのです。
死んでしまえば腐敗してしまうので、とても賢い方法ですね。
インドクワガタアリの毒はころすためではなく、麻痺させるためのものだと分かります。

東南アジアのクワガタアリも同じ方法で捕らえた獲物を貯蔵します。
こういう姿を見ると、アリが獲物を麻痺させて幼虫のエサにするカリバチから進化したと言いうのも納得ですね。
2024年10月26日

こちらはちょうど一年前に飼育を開始したインドクワガタアリ。
当時は働きアリ10匹ほどでしたが、この巣の現在の様子を撮影してみました。

現在の様子がこちら。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) October 26, 2024インドクワガタアリはキレイ好きで、巣内を見るととても清潔に保たれていることが分かります。
そして蟻マシーンは管理がとても楽です。
この一年で水分補給は1回しかしていません。

繭の数も常にこれくらいあり、隣には蟻マシーンを二台連結して合計三台で飼育をしています。
コロニー養殖をするために、このコロニーから働きアリだけを何グループも巣別れさせていて、ある程度の規模になると、勢いよく増えていきます。
コロニー養殖をさせるコツも分かってきて、だいぶ安定して養殖ができるようになってきました。
数ヶ月前に女王役が死んだようで、決闘が始まったりオスが羽化したりして、その後再びメスの羽化が始まりました。インドクワガタアリ巣で突然決闘が始まりました。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) September 23, 2024
しばらくするとオスが羽化して、それからさらに数ヶ月が経った頃に、働きアリの羽化が再開したことから以下のようなことが起きたと考えられます。
女王役の死
↓
順位争いの決闘
↓
無精卵からオスが羽化
↓
順位の高い個体がオスと巣内交尾
↓… pic.twitter.com/mVtt1Xzbri
飼育管理さえ失敗しなければ、永久に飼育が可能なアリです。
2024年10月05日

好みのエサや環境を知るために、春から飼育をしていたホンウロコアリ。
飼育方法もだいぶ分かってきて、最近幼虫のサイズが巨大化してきました。


ホンウロコアリ用に制作した部屋付き石膏飼育ケースはとてもいい感じです。
2024年09月25日

今年の春に初めて飼育を始めたホンウロコアリ。
ツムギアリのように試験管を使って飼育をしていたのですが、同時にホンウロコアリ用の部屋付き石膏飼育ケースを製作して飼育をしていました。

現在は女王アリも、試験管から部屋付き石膏飼育ケースに引っ越しをして、巣の中心部として暮らしていて、働きアリの数も順調に増えています。
好みの環境や餌などもだいぶ分かってきました。今年の春に初めて飼育を始めたホンウロコアリ。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) September 25, 2024
好みの餌や環境など、このアリのことがいろいろ分かってきました。
↓現在の飼育環境です↓https://t.co/x3sB6rxbYe pic.twitter.com/0r2jajdayg
このコロニーは、土日に開催のナゴレプにも持っていきます。
2024年09月24日

約2年前に羽化したパラポネラの新女王は、翅を落として働きアリのように暮らしていましたが、先ほど死んでいることに気が付きました。
無傷で巣内で静かに死んでいたのです。
2年は働きアリの寿命と同じで女王としては短命です。
体の構造が女王アリなので、寿命も長いのかと思っていましたが、体は女王でもオスと交尾をしないと長生きはできないのでしょうか?
飼育下で新女王が羽化した場合(特にハリアリ亜科)、このパラポネラの未交尾個体のように翅を落として巣で暮らすことがありますが、巣の外に出て餌を食べたり、本来巣から出ることのない通常の女王とは明らかに行動が異なります。
インドクワガタアリは、女王役になりオスと交尾をした個体は、脳が小さくなり寿命が延びると言われています。
もしかすると、他のアリも結婚飛行で交尾を終えて、産卵が始まると脳が小さくなったり、何かしら体の変化が起きて、寿命が延びているなんてこともあったりするのでしょうか?
新女王は結婚飛行で空を飛び、一匹で巣作りや育児をしたりと、最初はたくさんの仕事がありますが、働きアリが羽化して産卵だけに専念できるようになると、インドクワガタアリのように脳が小さくなるなど、無駄なエネルギーを使わないようにするための変化があっても不思議ではない気がします。
2024年09月23日

去年から飼育をしているインドクワガタアリ。
女王がいなくなると働きアリたちが決闘をして、勝ち進んだ順位の高い個体がオスと交尾をして新たな女王役になります。
巣内交尾をするため交尾をさせるのも難しくはなくコロニー養殖が可能なアリになります。
AntRoom養殖のインドクワガタアリは、土日に名古屋で開催のナゴレプに持っていきます。

卵の部屋。
女王役になっても腹部は肥大せず、通常の働きアリと見分けはつきませんが、このように多くの卵を産みます。インドクワガタアリの卵部屋。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) September 20, 2024
女王役でも腹部が肥大することはありませんが、産卵数は意外と多いです。 pic.twitter.com/wZxywhD9Ez
こちらのコロニーは女王役がいたのですが、突然働きアリたちの中で決闘が始まりました。インドクワガタアリ巣で突然決闘が始まりました。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) September 23, 2024
しばらくするとオスが羽化して、それからさらに数ヶ月が経った頃に、働きアリの羽化が再開したことから以下のようなことが起きたと考えられます。
女王役の死
↓
順位争いの決闘
↓
無精卵からオスが羽化
↓
順位の高い個体がオスと巣内交尾
↓… pic.twitter.com/mVtt1Xzbri
おそらく女王役が死んだのだと思います。
以前も同じような状況になったコロニーがあって、しばらくするとたくさんのオスが羽化しました。

繭作り中の幼虫。
土を乗せることもありますが、このように繭の抜け殻を使うことが多いです。

左にあるのがメスの繭で、右にある細いのがオスの繭。

ハチのような姿をしたオス。
それからさらに数ヶ月が経った頃に、働きアリの羽化が再開したことから以下のようなことが起きたと考えられます。
女王役の死
↓
順位争いの決闘
↓
無精卵からオスが羽化
↓
順位の高い個体がオスと巣内交尾
↓
新たな女王役の有精卵から働きアリの羽化
つまり、インドクワガタアリは女王役が死んでも再び女王役が現れるため、永久に飼育が可能なのです!
2024年07月27日

美しくかっこいいインドクワガタアリ。

通常多くのアリは女王アリが死んでしまった場合、残された働きアリの寿命が終わる頃には巣は消滅してしまいます。
しかし、インドクワガタアリは女王アリがいなくなると、働きアリたちが決闘をして、決闘に勝った順位の高い個体がオスと交尾をして女王役になるという変わった習性を持ちます。
これがインドクワガタアリの決闘です。コロニー養殖に向けて巣分かれさせたインドクワガタアリ。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) April 16, 2024
女王役が不在になったことで、次期女王役を決めるために連日激しい決闘が続いています。
人間の僕にはルールが分かりませんが、最後に逃げた個体が負けなのでしょうか? https://t.co/PDi801C9sU pic.twitter.com/HTJt0pADKo
去年から飼育をしているコロニーから、働きアリを分けてコロニー養殖に挑戦していたのですが、ついに養殖に成功しました!
5ヶ月前に、働きアリだけにしたグループから働きアリの羽化が始まったのです!!朝から嬉しい出来事が。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) July 20, 2024
インドクワガタアリのコロニー養殖成功‼︎‼︎
女王役のいなかったグループからメスが羽化しましたー!
と言うことは、決闘に勝った個体がオスと交尾をして女王になったと言うことです。 https://t.co/SbPLo073yy pic.twitter.com/f0IkRbdJDK
つまり、巣内で交尾をして女王役が現れたと言うことで、飼育下でのコロニー養殖に成功したと言うことなのです。
インドクワガタアリのコロニー養殖成功までの期間
10月
働きアリ10匹程度のコロニーの飼育開始
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2月
数が増えたので巣分かれ
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4月
オスが羽化
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7月
メスが羽化
9ヶ月かかっての成功でした。
2024年05月29日

南米のホンウロコアリ。
女王アリを撮影。
本当にかっこいいアリですね!
このアリは木の幹に巣を作るアリで、飼育には試験管を使うのが主流となり、現在このような環境で飼育をしています。ホンウロコアリ飼育セット🐜
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) May 28, 2024
樹上性のアリで、ツムギアリのように試験管飼育が主流です。
部屋付き石膏飼育ケースの仕組みで、ホンウロコアリが暮らせるケースを制作しました。
暮らしてくれるか楽しみです。 https://t.co/PFlT2zbqhh pic.twitter.com/VOslKBTnyc
試験管には水入りと水なしを用意しています。

ホンウロコアリ用の「部屋付き石膏飼育ケース」を製作してみました。
ほとんどの部屋がプラスチック部屋となっています。
プラスチック部屋と言うのは、石膏からの水分を遮断できる反面、吸水性がないため結露や排泄物などの水滴が付くと逆に濡れてしまいます。
それを解消するために、プラスチック部屋に石膏を敷き、完全に乾かしてから使うことで、結露や排泄物を素早く吸ってくれるのではないかと考えました。
この方法が上手くいけば、ツムギアリや他の樹上性のアリ飼育にも使うことができます。

そして完成した巣を各コロニーに置いてみたところ、さっそく多くの個体が使ってくれています。

女王アリも試験管から引っ越してきたのです!
ホンウロコアリのことだけを考えて作った巣を使ってくれて嬉しいです。ホンウロコアリの女王。
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) May 29, 2024
かっこいい‼︎ pic.twitter.com/Yo007WhYbH
2024年05月25日
その名の通り日本にも生息しているウロコアリに近縁なアリ。
ウロコアリは僕の中では思い出深いアリです。
アリに興味を持ち始めた中学生のころに、幼いころから通っていた近所の公園で初めて見つけました。

偶然働きアリを一匹だけ見つけたのですが、アリとは思えないゆっくりとした動き、そしてハート形の頭部からは、長く鋭いアゴが伸びていて、こんなにかっこいいアリが通いなれた近所の公園にいたのかと本当に驚きました。
この日からウロコアリを探す日々が始まりました。
すると雑木林に捨てられていたベニヤ板の下からウロコアリのコロニーを発見できたのです!
自宅に持ち帰り、自作の石膏巣に入れて、実体顕微鏡で観察すると胸部が発達した女王もいました。

エサとしてトビムシを与えたところ、鋭く長い大アゴを全開に開き、ゆっくりトビムシに近づき「パチン!」と一気にアゴを閉じて捕らえたのです。
その後、毒針で刺して動かなくなったトビムシを巣へ運んだのです。
本当にかっこいいアリなのですが、大きさが2mmほどと小さいので肉眼では少し観察しにくいアリです。
毎日実体顕微鏡でウロコアリを夢中になって観察しているとき、このアリが1〜2cmくらいあったらいいのに・・・。と思ったりもしましたが、そんな夢のようなアリが南米に生息しているホンウロコアリなのです。

こちらが南米に生息するホンウロコアリ。
初めてこのアリを見たのは12年前に行った南米のペルーでした。
見た瞬間、その大きさに驚きました!

左がホンウロコアリで右が日本のウロコアリ。
さらに行動に大きな違いがあります。ホンウロコアリかっこよすぎです‼︎ pic.twitter.com/qXLb4yRKpE
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) May 24, 2024
日本のウロコアリは暗い雑木林で、落ち葉の下などでひっそり暮らしているのですが、ホンウロコアリは、生きた木の幹に巣を作っていて、幹を活発に登ったりしていて、ウロコアリとは思えませんでした。
あの時の興奮と喜びは今でも忘れられません。
そして、いつかは飼育をしてみたいと思い続けていたのですが、ついにその夢が叶ってしまいました。

ホンウロコアリのコロニーを複数入手できたのです!!!!
何年も前から計画していて、やっと入手できたのです。
価格はもちろん高額ですが、ホンウロコアリが初めて販売された時の価格は若いコロニーで40万を超えていたので、あれから考えればだいぶ購入しやすくなりました。
木の幹で暮らしているため、コロニー採集はとても難しいのです。
このように遠い国で暮らし、珍しくて採集の難しいアリが、状態よく入荷するというのは、それだけで奇跡のようなもの。
2024年05月24日

「部屋付き石膏飼育ケース大」の一部改良のお知らせです。

今までは大部屋は二つでした。
主にここが巣の中心部となる場所ですが、もっと中心部を広くするために、右の通路を床ありの大部屋に改良しました。

こちらが改良後になります。
大部屋が3つになり居場所が広くなりました。

あとは強度をアップしました。
強度は不要と思っていたのですが、水洗いするときなどのためにはある程度丈夫な方が良いと思い、頑丈にしました。
準備ができ次第、こちらに変更してお送りします。
今後もより良くなることがあれば改良していきます。
2024年05月12日

「部屋付き石膏飼育ケース」の実用新案登録証第3246572号が届きました。

「部屋付き石膏飼育ケース」で飼育中のクロオオアリの新女王たち。
ほとんどの女王たちが、床ありの左の大部屋で落ち着きます。
やはり平面の石膏飼育ケースよりもアリたちはとても落ち着いています。
この時期はクロオオアリ、ムネアカオオアリ、クロナガアリたちの結婚飛行の季節ですが、これら新女王の飼育にも部屋付き石膏飼育ケースはとてもオススメです!


