アリの飼育

2017年06月25日

タイワンシロアリ
地中でキノコを育てて農業をするタイワンシロアリの菌園。
野外で撮影したように見えますが、これは室内で撮影したもの。
去年から飼育をしているコロニーです。

タイワンシロアリ
以前紹介したタイワンシロアリの女王とオスは、このコロニーで撮影したものです。

タイワンシロアリ
白くて小さな幼虫もたくさんいて、とても順調に増えています。
今までいろいろな飼育方法を試してきましたが、今回の方法が最も良さそうな感じ。
飼育環境はアリよりも気を使いますが、飼育環境さえ整えばエサは朽木などですし、日々の世話は何もありません。

タイワンシロアリ
こんな感じで飼育をしています。

タイワンシロアリ
数ヶ月前までは、このように容器には余裕があったのですが・・・。

タイワンシロアリ
現在は菌園が大きくなってきてだいぶ狭そうです。

タイワンシロアリ
そのため、もう一部屋用意してあるのですが、この部屋では今のところ菌園は作っていません。
現在この部屋には、エサ場から運んできたオガクズを置いています。
いずれこの部屋にも菌園が作られると思います。
タイワンシロアリは、野外でもコロニーが成長するとたくさんの部屋を作り、たくさんの菌園を作ります。
どのように新しい部屋に菌園を作り始めるのか?観察できる日が楽しみです。

antroom at 08:47コメント(0) 

2017年06月14日

クロナガアリ
販売中のクロナガアリは4月に結婚飛行を終えた女王アリです。
今月になり、初めての働きアリが誕生しています。
お送りするクロナガアリには、すでに数匹の働きアリがいます。
卵、幼虫、サナギもたくさんありますので、これからどんどん増えていきます。

antroom at 09:54コメント(0) 

2017年06月08日

ブルドックアリ
巨大ブルドックアリのコロニー。
イベントで展示をしたので実物を見た方も多いと思います。
現在、蟻マシーン3号で飼育をしているのですが、早くも増築が必要な数に増えてきました。
このコロニーは3ヶ月前は働きアリが20匹だったのですが、現在は80匹を超えています。
卵、幼虫、繭もそれぞれ大量にあるため、今後もすごい勢いで増えていきそうです。
巨大なブルドックアリが、こんな勢いで増えていくとは思いませんでした。
同じくらい巨大なパラポネラは、産卵数も少なく、成虫になるまでとても長いのでなかなか増えてくれません。
ブルドックアリはとてもキレイ好きで整理整頓の得意なアリです。
ゴミはすぐに巣の外に運び出しますし、卵、幼虫、繭などは成長段階ごとに置き場所を分けています。

ブルドックアリ
ここは卵と孵化したばかりの幼虫の部屋。
幼虫たちの腹部が緑色ですが、前日にオンブバッタをエサに与えたら緑になりました。

ブルドックアリ
ここの広い部屋は、大きく成長した幼虫たちの部屋。
働きアリたちは、食べ盛りの幼虫たちの世話で大忙し。

ブルドックアリ
大きなフタホシコオロギでも、あっという間に食べてしまうほどすごい食欲です。
幼虫が繭を作り始めると、上に砂をかけて繭を作る手助けをしてあげます。
ここまで数が多いと賑やかで見ていて飽きません。

数ヶ月間観察していて、いくつか面白い行動が観察できました。
特に働きアリの産卵と、女王アリの食性に驚いています。

antroom at 09:20コメント(0) 

2017年05月28日

販売中のクロオオアリの女王アリは、5月に結婚飛行を終えた女王となります。
現在産卵をしています。
女王単独から、働きアリが誕生するまでの飼育方法を、よくある質問と共にご紹介します。

クロオオアリの飼育方法
5月に結婚飛行を行うクロオオアリの新女王。
少し高い草や木に登って空中に飛び立ちます。
交尾を終えた女王は、翅を切り取り、地中に巣穴を掘り、産卵して子育てをしてます。

クロオオアリの飼育方法
女王アリは何も食べずに子育てを行います。
孵化した幼虫には、体内の栄養を口移しで与えます。
この写真では、すでに繭もいくつかあります。
幼虫はサナギになる直前に、口から糸を吐き、繭を作り、その中でサナギになります。
お届けするときは石膏飼育ケースに入っています。
エサ場セットや、蟻マシーンセットをご購入の場合も、働きアリが誕生するまでは、石膏飼育ケースだけで飼育をしてください。
エサ場や蟻マシーンを使用するのは、働きアリが誕生してからとなります。

よくある質問
石膏飼育ケースには空気穴がないけど大丈夫?
チューブが刺さる穴や蓋は完全密閉ではありませんので大丈夫です

蓋が結露するけど水の多すぎ?
結露はケースの中と外の温度差によって起きるもので、水の入れすぎではありません。
夏場はケースの中の温度が高くなることが多く、そのような状態の時にエアコンを付けると、ケース内の暖かい空気が冷やされて結露が起こります。
一時的に観察はしにくくなってしまいますが、アリにとっては問題ありません。
結露はケースの中と外の温度が同じになるとなくなります。

クロオオアリの飼育方法
結婚飛行を終えて1.5ヶ月後。
ついに初の働きアリの誕生です!
羽化直前の繭は黒くなります。

羽化の手伝い
自ら繭を破くことができないため、女王アリが繭を破いて羽化の手伝いをしてあげます。
仲間たちが繭を破いて羽化の手伝いをする場面は、いつ見ても感動します。
働きアリが誕生すれば、エサ場を取り付けたり、蟻マシーンに引っ越しをさせることができます。
すぐに行ってもよいのですが、女王アリは1.5ヶ月間も何も食べずに子育てをしていて、かなりの空腹状態ですので、まずはエサを与えるのがよいです。
石膏飼育ケースに刺さっているチューブを利用してエサを与えます。

クロオオアリの飼育方法
このチューブは、太いほうから8mmチューブ、6mmチューブ、白いチューブキャップが接続してあります。
ここにエサを入れるときは、白いチューブキャップを抜いて、6mmチューブの中にエサを入れます。

クロオオアリの飼育方法
水で溶いたアントサプリ、昆虫ゼリー、果実などを中に入れます。
入れる量はごく少量で大丈夫です。
シリンジを使うと入れやすいのですが、飼育セットや蟻マシーンに付属のシリンジは、水分補給用となりますので給餌には絶対に使用しないようにしてください。
エサを入れてしまったシリンジで石膏に水分補給をすると、石膏がカビてしまいます。
給餌用と水分補給用のシリンジは、必ず別のものをご使用ください。

クロオオアリの飼育方法
これくらいの量で十分です。
この時、チューブからエサが流れ出て石膏に付いてしまうとカビの原因になりますので、エサの入れすぎに注意してください。

クロオオアリの飼育方法
石膏飼育ケースにエサの入ったチューブを取り付けると、しばらくすると働きアリが食べに来ました。

クロオオアリの飼育方法
しばらくエサを食べ続けると腹部が膨らみます。
チューブに入れたエサは、翌日には洗い流してください。

クロオオアリの飼育方法
エサを食べた働きアリは、次に女王アリに口移しでエサを分け与えます。
女王アリは1.5ヶ月ぶりの食事となります。

よくある質問
エサを食べてくれません
まず最初に、アリが好むエサかご確認ください。
アリが好むエサの種類
そして、働きアリが数匹の時は、エサが減っているのが分からないほど少量しか食べません。
食べていないように見えても、見ていないときに食べ終わっていることがあります。
働きアリの腹部を見て、上の写真のように膨れていれば食べていますので大丈夫です。

働きアリが羽化する前の、女王アリ単独の時は何も食べずに子育てをするのですが、女王アリもギリギリの状態で子育てをしていますので、一度くらいエサを与えておくと安心かもしれません。
その場合、同じくチューブにエサを入れることで女王自らエサを食べに来ます。
クロオオアリの飼育方法
チューブに入ってエサを食べる女王アリ。

久々のエサを食べて満足したところで、エサ場を取り付けたり、蟻マシーンへの引っ越しを行います。
クロオオアリの飼育方法
石膏飼育ケースでの飼育方法。
右が巣となる石膏飼育ケースで、左がエサ場です。
石膏飼育ケースで飼育をする場合、1ヶ月に一回の水分補給をお忘れなく!

クロオオアリの飼育方法
蟻マシーンで飼育をする場合は、アリの入った石膏飼育ケースを、そのまま蟻マシーンに連結して引っ越しを行います。
引っ越しには時間がかかることがあり、住み慣れた(匂いの付いた)場所から、新しい場所(匂いのない)に引っ越すのに時間がかかる場合もあります。
2〜3日たってもアリが引っ越さない場合は、アリの入ったケースの蓋に、ほんの少しだけ(アリが出ないように気をつけながら)隙間を作って、息を吹きかけてください。
これを一日に数回行うと、外からの風に驚いたアリは、蟻マシーンに引越しをしやすくなります。

よくある質問
大きな女王アリは8mmチューブを通れるの?
先ほどのエサを食べる女王の写真を見て分かるように、日本最大種であるクロオオアリやムネアカオオアリの女王が通れる太さとなっていますので大丈夫です。

アリのかぞく
結婚飛行を終えてから家族が成長していく様子を紹介した、かがくのとも「アリのかぞく」もぜひごらんください!

antroom at 10:56コメント(0) 

2017年04月18日

繭から出てくるブルドックアリ
サナギから成虫になり、繭から出てくるブルドックアリの働きアリ。
他のアリと同じく、仲間に繭を破いてもらい手助けをされて出てきます。
自分で作った繭なのに自力で出てこれないとは、アリは家族の協力なしでは絶対に生きていくことのできない昆虫なのです。
この個体も、3匹の働きアリたちが繭をアゴで齧って破いていました。

繭から出てくるブルドックアリ
これくらい破いてもらえば、あとは自力で出てくることができます。

繭から出てくるブルドックアリ
繭から出た直後。
後脚に白いものが付いていますが、これは羽化した時のサナギの抜け殻です。
この抜け殻は、周りの働きアリたちが取ってくれます。
繭から出た直後から普通に歩き回ったり、こちらの動きに反応して見上げたりと活発です。
クロオオアリなど日本の身近なアリも、同じように家族に手助けしてもらい繭から出てくるのですが、ブルドックアリよりももっと丁寧に手助けされて出てくる印象です。
出てきたばかりの働きアリも、もっと弱々しい感じです。
今まで見てきたアリは、羽化してしばらくは巣の中で過ごすのですが、ブルドックアリは体の色が薄いころから、巣の外に出てエサを食べている個体がいることに驚きました。

antroom at 17:26コメント(2) 

2017年04月08日

アリの餌皿
最近アリの餌皿に使用しているお気に入りの小皿たち。
実はこれ、虫のために作られているものなのです!
何の虫のためかといいますと、コオロギなどの鳴く虫を飼育する時に使用するエサや水を入れるための小皿なのです。
虫のために、こんなに素敵な小皿が作られていることに驚きですね。
これを見た瞬間、アリの餌皿に良さそう!と思いさっそく使ってみました。

アリの餌皿
思った通りいい感じです。
小皿の底面は平らで隙間ができないので、小さなアリでも問題なく登れます。
脚に滑り止めのないハリアリ類には高すぎて登れませんが、他のアリなら大丈夫です!

アリの餌皿
アントサプリやゼリーを与えた場合、翌日には水分がなくなりガチガチに固まってしまい、キレイに洗うのが大変な場合がありますが、そんな時はしばらく水につけておけば簡単に洗い流すことができます。

日本でもスズムシやキリギリスなどの鳴き声を楽しむために古くから飼育されていますが、中国では日本とは比べ物にならないほど鳴く虫を楽しむ文化が発展しています。
そして、そんな鳴く虫を育てるための用品を扱う専門店が日本にもあるのです。
黄鈴虫具店をぜひご覧ください!
小さな虫籠や虫管など、驚くほど精密に作られていて、鳴く虫を飼育していなくても欲しくなってしまいます。
今回紹介したエサ皿もこちらから購入することができます。

antroom at 10:19コメント(5) 

2017年04月05日

ブルドックアリ
巨大で猛毒を持つブルドックアリ(キバハリアリ)。
原始的なアリです。

ブルドックアリ
飼育していると、幼虫の大きさがほぼ同じであることに気が付きます。
これは女王アリに産卵周期があり、短期間で大量の卵を産むためです。
こちらのコロニーは働きアリが25匹ほどいますが、女王アリは10日間ほどで50個ほどの卵を産みます。
その後は、一切卵を産まなくなるのです。
卵の期間や幼虫の成長期間は驚くほど短く、2ヶ月以内には成虫になります。
ちなみに巨大なパラポネラは、卵から成虫まで3.5ヶ月もかかります。

ブルドックアリ
産卵が短期間で行われるため、幼虫たちは一斉に繭になります。
幼虫が大きく育ったころから、再び女王アリは産卵を開始するのです。
このような産卵周期のあるアリは、他にはグンタイアリやヒメサスライアリなどの放浪性のアリでは知っていましたが、ブルドックアリにも産卵周期があるとは初めて知りました。

antroom at 10:40コメント(0) 

2017年03月28日

日本のアリを飼育していると、冬場は活動が鈍くなり、幼虫の成長も止まり、女王アリも産卵をしなくなるので観察していて少し寂しい時期です。
秋以降にムネアカオオアリなどの飼育を始めた方は、アリの数も増えないし、エサもあまり食べないし、アリの飼育って退屈だな、なんて思っている方もいるかもしれません。

暖めれば成長や産卵が再開されるのかというと、実はそう単純ではなく、アリたちは温度以外で冬を感じているため、多くの場合暖めただけでは成長や産卵は再開されません(再開時期は早まりますが)。
アリたちは、春から秋まで子育てやエサ集めに大忙しだったので、冬休みだと思ってゆっくり休ませてあげましょう。
冬場の管理ではエサは少なくて問題ありませんが、一番気をつけることは乾燥です。
気付いたらケース内の水分がなくなっていることがあるので十分気をつけてください。

ムネアカオオアリ
待ちに待った産卵の再開です。

ムネアカオオアリ
産卵した卵を、大切に世話をする女王アリ。

ムネアカオオアリ
働きアリもこれからの時期、エサ集めや子育てに忙しくなります。

ムネアカオオアリ
美しい卵

ムネアカオオアリ
働きアリから口移しでエサをもらう女王アリ

無加温で飼育をしている方も、もうすぐ産卵が再開されます。
これからの時期は、産卵する女王アリや、幼虫たちのために多くの栄養が必要となります。
春に与えるエサの量で、コロニーの増える数に大きく差が出てきます。
栄養が不足してしまうと、女王の産卵数が減少したり、せっかく産卵した卵や、幼虫を食べてしまう事があるのです。
アントサプリメント、果実、コオロギやレッドローチなどの小昆虫を与えます。
オススメのエサ

クロオオアリやムネアカオオアリの場合、去年結婚飛行を終えた若いコロニーでも、この春からの与えるエサの質がよければ夏ごろには働きアリ50〜100匹以上のコロニーへと成長して、体の大きな兵隊アリも育ちます。
これからアリ飼育の楽しい時期になります。

antroom at 09:37コメント(9) 

2017年03月05日

アリのかぞく
福音館かがくのとも2017年4月号「アリのかぞく」出版のお知らせです。
「かがくのとも」は5・6才の子ども向けの月刊誌。
「アリのかぞく」では文章などの内容を担当して、絵は大島加奈子さんに書いて頂きました。
大島さんは、この絵本を書くために蟻マシーン2号ミニでクロオオアリを飼育して、アリの体や動きなどを観察しながら絵を描いて頂きました。
今にも動きだしそうなアリの絵が本当に素晴らしいです。
子育てをしたり、巣作りをする場面などは、実際にアリを観察しているような気持ちになります。
さらに、大島さんは季節ごとに、アリだけではなく、アリの巣の周りに生える植物も観察されていて、アリの巣が成長するのと同時に、周りの植物も成長していく様子が描かれています。

アリの巣をのぞく息子
アリは私たちの最も身近な昆虫の一つで、子どもたちが公園で最初に興味を持つ昆虫でもあります。
身近でありながら、普段は見ることが難しい地中で暮らしているため、どのように暮らしているのかは地上を歩いている働きアリを見ているだけでは分かりません。

クロオオアリ
この絵本を読んで、たくさんの子どもたちに、家族で子育てをしたり、エサを探したり、力を合わせて生きるアリのくらしを知ってもらえたら嬉しいです。

アリを知ってもらう時に悩むのが、どこを紹介するのかということ。
できるかぎり多くのことを紹介したいものですが、子供向けの絵本で、あまりたくさんの情報を詰め込み過ぎると内容を理解するのが難しくなってしまいます。
この本では、翅を落とした女王が一匹で巣を作り、大きな家族に成長する間を紹介しています。
普段公園で見かける働きアリは、このように女王アリに育てられていることを、たくさんの子どもたちに知ってもらいたいと思いました。
この絵本をアリや虫への興味の入り口として、さらに興味を持って野外で観察してもらえたら嬉しいです。

そして、こちらの絵本では卵、幼虫、繭の成長期間も書いてありますが、これらは実際に観察して正確に記録したものです。
去年は結婚飛行を終えた女王アリを、毎日実体顕微鏡で観察をして、産卵数や成長日数などを記録しました。
アリに興味を持つ大人の方も、ぜひ読んで頂けたら嬉しいです。
AntRoomのショッピングカートでも販売中です。

そう言えば、本の中では一切説明はありませんが、どこかのページのクロオオアリの巣の中に、ある好蟻性生物が、こっそり描かれていますのでぜひ探してみてください。

子どもたちに伝わることを最優先に考えて、細かい場所まで何度も打ち合わせをして頂いた福音館の二神さん、そして、アリの体のつくりや表情まで描いて頂いた大島さん、本当にありがとうございました!

antroom at 08:59コメント(4) 

2017年03月04日

蟻マシーン3号に引っ越しをさせたアメイロケアリのコロニー
古い石膏飼育ケースの中に、まるでクサアリと同じようなカートン製の巣が作られていて驚きましたが、丸山さんから過去にアメイロケアリの巣を掘ったことがあり、カートン製の巣を作っていたと教えてもらいました!
やはり野外でも作っていたのです。
作ると分かったからには、飼育ケースの中にも立派な巣を作ってもらいたいものです。
そこで、いくつかの実験をしてみたところ、その中の一つの方法でカートン製の巣を作らせることに成功しました!!
しかも、こちらが指定した場所に作らせることができます。
春になったらクロクサアリを採集して、同じ方法でカートン製の巣を作らせることができるのか実験してみます。

アメイロケアリのカートン製の巣
こちらが巣を作り始めて4日目。
手前に白い個所がありますが、これは新たに巣材の元を張り付けた場所で、これが数日すると黒く変色します。

アメイロケアリのカートン製の巣作り
こちらは別の場所に作らせたもの。
これも日々大きくなっていきます。

アメイロケアリのカートン製の巣作り
淵の白い部分が新たに追加した巣材で、数日経つと真っ黒に変色します。
これ間違いなく菌を育てていると思います。
そう感じる一番の理由は、何もないところに作らせると、同じように巣材を積み上げるのですが、いつまで経っても黒く固まることはないのです。
今回紹介した黒いものは、実は石膏巣にあった黒い巣材を元に使っているのです。
そして、アリたちはこの菌の付いた巣材は、持ち運ぶことはしないようで同じ場所で育て続けています。
この黒い巣が菌だとすると、この菌はどこからきて、どんな種類のものなのかが気になるところ。
ハキリアリなどの菌園を作るアリは、結婚飛行の時に女王アリが菌を少量運んで新たな場所で育てるようですが、今回のアメイロケアリの場合は黒い菌が出てくるまでかなりの時間がかかっているので女王が持ってきたとは考えにくいです。
空中を漂っているカビのようなものを使っているのでしょうか?
こればかりは菌に詳しい専門家の方に見て頂かないことには分かりません。
クサアリのカートン製の巣も菌で固めていると話には聞いていましたが、こうやって観察すると、これって巣作りというよりも菌園作りですね。
まさか身近に菌を育てるアリがいたなんて驚きです。
ハキリアリやタイワンシロアリなど、食べるための菌を栽培するアリたちも、このような行動から進化したのかななどと思ってしまいます。

こんな身近にいるアリでも知らないことだらけ。
アリの世界って本当に面白い!!

antroom at 05:25コメント(0) 

2017年02月07日

ブルドックアリ
巨大なアゴや毒針を持つブルドックアリは、見るからに肉食性らしい姿をしているのですが、実はアントサプリやゼリーなどの甘いエサが大好き!

クワガタアリ
ちなみに、似たような姿をした東南アジアのクワガタアリは、甘いエサを食べることはほとんどなく肉食性です。

ブルドックアリ
最近のブルドックアリの幼虫たち。
だいぶ大きく育ち、繭になり始めるものが増えてきています。
成虫が大きいので、当然幼虫も大きくて食欲旺盛!
現在40匹ほどの幼虫がいるのですが、この数でレッドローチMサイズを一日に3〜4匹を食べています。

ブルドックアリ
そして、驚きなのが女王アリの産卵数の多さです。
上の写真を見ると、女王アリの腹部先端から毒針が出ていますが、これは毒針を持つアリに共通の産卵直前に見られるものですが、ブルドックアリの女王アリはいつ見てもこの状態のことが多く、卵も見るたびに産んでいます。
約1週間の産卵数を数えたところ40個も産んでいたのです!
ブルドックアリは過去に何度も飼育してきましたが、そのほとんどが新女王か、働きアリ数匹の初期コロニーだったため、女王アリの産卵数も少なかったのです。
このコロニーは約1年経ったもので、働きアリも多いので女王アリの産卵数も多いのです。
これからさらに働きアリが増えれば、女王アリの産卵数ももっと多くなってきます。

ブルドックアリ
これがブルドックアリの卵です。
形はパラポネラのように丸いのですが、パラポネラは産卵直後の卵は白ですが、時間が経つと濃い黄色になるのに対して、ブルドックアリの卵は白です。
ちなみに、前回働きアリも頻繁に産卵していると紹介しましたが、この中に働きアリの産んだ無精卵は一つもありません。
働きアリの産卵を数十回観察していますが、すべて産んだ直後に幼虫にエサとして与えています。
産卵後は自らアゴで卵を取り出すのですが、一度だけ卵をアゴで取る前に地面に落ちて、産んだ働きアリが見失ってしまったことがあったのです。
この卵は育てられるのかと思いしばらく見ていると、別の働きアリがその卵をアゴで咥えて幼虫に与えたのです。
どうやら匂いなどで女王アリと働きアリの産んだ卵が区別できているようです。

antroom at 10:25コメント(2) 

2017年02月06日

最近観察が楽しすぎて、暇さえあれば観察しているアメイロケアリ。
特にカートン製の巣材作りをするところがすごいのですが、これについてはまた後日。
エサ場にも常に多くの働きアリが出歩いているのですが、時々以下のような行動を見ることができます。

エサで与えたゼリーの容器の周りを、時計回りにぐるぐる回り続けているのです。
形は丸ですが、これは間違いなくアリの行列です!
今まで様々な種類のアリを飼育してきましたが、飼育下でこのような行動が見れたのは初めてです。
この行動からも推測できるように、アメイロケアリは野外ではクサアリのような規則正しい行列を作っていると思われます。
きっと地中に長い行列を作って、エサ場まで集団で向かうのでしょう。
エサ場までを数メートルの通路でつなげて、長い行列を作らせてみたくなってきました。

antroom at 17:27コメント(0) 

2017年02月03日

ブルドックアリの子育て
働きアリや幼虫の多いブルドックアリのコロニー。


小さく刻んで口元に置いてもらったエサを食べる幼虫たち。
ブルドックアリの幼虫はとても活発です。
普通のアリの幼虫は身動きはほとんどできませんが、ブルドックアリの幼虫は背中を波打たせることで進むことができます。
あと気になるのは、幼虫たちがエサを食べていない休息時?に、周囲の個体同士がリズムを合わせながらビクっと動くこと。何の意味がるのか気になります。
他にも、働きアリが幼虫に行う行動で、見ていてもその理由が分からないものがあります。

ブルドックアリの子育て
上の写真を撮影してから1週間後。
毎日エサをたくさん食べた幼虫たちは、丸々太ってだいぶ大きくなりました。
女王アリも毎日卵を産んでいます。
そして、パラポネラと同じくブルドクアリの働きアリも頻繁に産卵していて、その卵はパラポネラと同じく産卵直後に幼虫にエサとして与えています。
やはり女王と働きアリの体格差があまりない原始的なアリほど、働きアリの卵巣が発達しているのだと思います。


口から糸を吐いて繭を作り始めた幼虫。
働きアリが繭を作りやすくするために、幼虫の体の上に砂をかけています。

ブルドックアリは砂漠のような砂地に生息しています。
こんな長いアゴで、細かい砂を運べるのかと思ったら、この長いアゴをまるでスコップのように使って細かい砂を上手に運びます。
ブルドックアリの子育て
砂を運ぶ働きアリ。

ブルドックアリの子育て
一度にこれくらいの量を運べます。
一見、長くて隙間があって、細かい砂を運ぶには適さないように思えるのですが、実はアゴを拡大すると内側にたくさんの長い毛が生えているのです。
この毛のおかげで、細かい砂もこぼさずに運ぶことができるようです。

ブルドックアリ
野生のブルドックアリの巣
この赤い砂の山は、ブルドックアリが巣穴を掘るために地中から掘り出したもの。

antroom at 05:36コメント(2) 

2017年02月02日

アメイロケアリの繭部屋
広い蟻マシーン3号に引っ越しをさせたアメイロケアリの繭部屋です。
よく見ると、色が白っぽい羽化したばかりの働きアリもたくさんいます。
最近女王アリの産卵数がますます増えたように感じます。
今年は数万匹のコロニーに育てるのが目標です。

antroom at 09:38コメント(4) 

2017年01月28日

パラポネラ
去年の5月から女王アリ単独で飼育を始めたパラポネラ
飼育開始して9ヶ月が経とうとしていますが、だいぶ巣の中が賑やかになってきました。
卵から成虫までの成長期間が長いので、ゆっくり気長に飼育するアリですが、働きアリも多くなってきたので、今年はもう少し勢いよく増えてもらいたいです。

antroom at 07:46コメント(0) 

2017年01月27日

ムネアカオオアリ
販売中のムネアカオオアリは、幼虫の成長と女王の産卵が始まっています。
暖かい室内で飼育をすると働きアリが増えていきます。
アントサプリや果実の他に、小昆虫も必ず与えるようにしてください。


antroom at 15:17コメント(0) 

2017年01月26日

アメイロケアリ
子育てをするアメイロケアリ Lasius umbratusの働きアリ。
黄色い体に小さな黒い眼の可愛いアリですね!

先週、蟻マシーン3号に引っ越しをさせましたが、無事に数千匹の引っ越しが終わりました。
観察していて感じることは、巣の中でもとても活発に動き回ること。
通常アリは巣の中で落ち着いている時は、動かなかったり、ゆっくり動いたりするものなのですが、アメイロケアリは多くの働きアリが忙しそうに動き回っているのです。
また、他のアリは全体の1〜2割ほどの働きアリがエサ場に出てエサ集めをするのに対して、アメイロケアリは3〜4割の個体がエサ場で活動しているように見えます。
とにかく活発で働き者なので見ていて飽きません。

アメイロケアリ
働きアリから口移しでエサをもらう女王アリ。
女王アリと働きアリでここまで色が違うのも不思議ですね。
働きアリに愛され大切にされていて、常に大量の働きアリが周りに集まり、女王アリの体を舐めてグルーミングしたり、口移しでえさを与えたりしています。

アメイロケアリ
次から次へと働きアリたちがエサを運んでくるので、女王アリは10秒に1回くらいエサをもらい続けています。
この写真でも、口移しをしている働きアリの周りにいる個体も、女王アリにエサを運んできていて、口移しの順番待ちです。
そして女王アリは透明なおしっこを頻繁に出し、それは働きアリたちが舐め取ります。
エサを食べ続け、余分な水分はすぐに排出して栄養を摂取することで、大量に産卵できるのですね。

アメイロケアリ
左の働きアリがアゴで咥えているのは女王が産卵した卵です。

アメイロケアリ
女王が産んだ卵は、すぐに卵置場へと運ばれます。

引っ越しをさせるときに、石膏飼育ケースにカートン製の巣ができていて驚きましたが、カートン製の巣を作らせる方法が分かりました!
しかも、こちらが指定した場所に作らせることができます。
カートン製の巣
新たに作らせたカートン製の巣。

こちらは作り始めて4日目で、すでに直径6cmほどになり、想像を超える速度で大きくなっています。
淵に新たな巣材を張り付けていくところは、まるでハキリアリが菌園を作っているような光景。
クサアリでも同じようにカートン製の巣を作らせることができるのか、春になったら実験してみます。

antroom at 05:26コメント(4) 

2017年01月21日

久々の登場!
2015年の6月に結婚飛行を終えたアメイロケアリ Lasius umbratusの女王。
飼育を始めてわずか半年で働きアリが1400匹にまで増え、1年で3000匹ほどに増えました。
そして今月で飼育を開始して1年7ヶ月が経ちました。
働きアリが何匹いるのか分かりませんが、ついに蟻マシーン3号に引っ越しをさせることにしました!
長年使用していた石膏飼育ケースの中は、すごいことになっていたのです。

飼育1年7ヶ月目のアメイロケアリ
去年も同じでしたが、真冬でも暖かい室内では幼虫は成長しています。

飼育1年7ヶ月目のアメイロケアリ
繭も山盛りあります。
驚いたのはこんなことではなく、石膏飼育ケースの床です。

飼育1年7ヶ月目のアメイロケアリ
まっ白だった石膏が、まっ黒です!!

飼育1年7ヶ月目のアメイロケアリ
これはかなり昔から気が付いていたことで、通常アリを飼育していて床が汚れてきたら、新しい石膏巣に交換するものなのですが、今まで見てきた汚れた黒さとは何かが違いました。
一見とても汚く見えるのですが、なぜか清潔感が感じられたのです。
また、汚れて不衛生になった時は、隣に新しい巣を置くとアリたちが引っ越すことが多いのですが、新しい石膏巣を置いてもアリたちは引っ越す様子はありませんでした。
何より、こんなに真っ黒なのに、まったく臭くないのです。
アリの巣を新しく変える時に重要なのは、見た目よりも匂いだと思っています。
そんなこともあって、そのまま飼育を続けていたのですが、いくつかの石膏巣に新たな変化が起き始めたのです。

それが↓こちらの石膏巣。
飼育1年7ヶ月目のアメイロケアリ
一部盛り上がっているのがお分かりでしょうか?

飼育1年7ヶ月目のアメイロケアリ
横から見ると2階建てのようになっていて、この下にも部屋があって隠れられるようになっています。
これを見た瞬間、クサアリのカートン製の巣と同じではないかと思いました。
アメイロケアリと同じケアリ属であるクサアリの仲間は、木の根元や洞の中にカートン製の巣を作ります。
これは噛み砕いたオガクズなどに、菌類を接種して固めて作るようなのですが、それにとてもよく似たものだったのです。
実はまだ野外でアメイロケアリの巣の中心部を掘ったことがないので、どんな巣を作っているのか知らないのですが、クサアリ同様にカートン製の巣を作っていても不思議ではありませんし、これを見て作っているのだろう確信しました。
そして、このような巣材を飼育ケースの中に作ったことがとても嬉しいです。
石膏が黒くなったからと言って、新しいものに交換していたら、このような巣を作るとは気が付きませんでした。

飼育1年7ヶ月目のアメイロケアリ
せっかくアリたちが作った巣ですが、蟻マシーン3号に引っ越しをさせるためなくなってしまいますが、これから巣が広くなったことで、さらに働きアリが増え、蟻マシーンの中でも立派な巣を作ってもらえたら嬉しいです。

アメイロケアリ
翌日、まだエサ場に置いた古い石膏巣にも大量にいますが、一部が蟻マシーンに引っ越しをしていました。
今まで観察がしにくかったのですが、これで行動が見やすくなります。

アメイロケアリ
ここは卵〜孵化直後の小さな幼虫の部屋。

アメイロケアリ
ここは大きな幼虫〜繭の部屋。

アメイロケアリ
そして一番下に女王アリの部屋ができました。
女王アリは常に大量の働きアリに囲まれています。
今年も成長が楽しみです。

antroom at 13:32コメント(4) 

2017年01月19日

クロオオアリやムネアカオオアリ、その他多くの日本のアリは秋ごろから女王の産卵が止まります。
そしてオオアリの場合、幼虫は小さいまま成長が止まるのですが、これらは冬を越すための準備です。
多少暖かい室内で飼育をしても、アリたちは冬であることが分かっているようで、エサは食べるのですが、幼虫の成長は止まったままで、女王の産卵も春になるまで再開しないのです。

クロオオアリの成長再開
現在飼育中のクロオオアリの様子。
すでに繭がたくさん!
しかも、もうすぐ羽化しそうです。

クロオオアリの成長再開
さらに卵もあり、女王の産卵も再開しています。
AntRoomで飼育をしているクロオオアリは、12月から幼虫の成長と女王の産卵も再開しました。
温度をコントロールすれば、真冬でもコロニーを成長させることができます。

現在クロオオアリを飼育をしている方は、通常3〜4月ごろに幼虫の成長や女王の産卵が再開しますのでご安心ください。

antroom at 09:37コメント(4) 

2017年01月06日

飼育中のパラポネラには、ピンセットでつまんで弱らせたレッドローチを主食に与えていますが、ほとんど動かないレッドローチに恐る恐る近づいて巣に運び込みます。
頑丈な大アゴと猛毒を持つのだから、そんなに怖がらなくてもいいのに、と見ていて毎回思います。
そんな臆病なパラポネラが、積極的に狩りをする昆虫を見つけました。
それはカマキリです!
卵から孵化した小さなカマキリを生きたまま与えてみたところ、ものすごい勢いで噛み付いて巣に運び込んだのです。

パラポネラ
次から次へと巣に運んで、幼虫たちに与えています。
こんなに積極的に狩りをする姿を始めてみました。
体はこんなに大きいのに、小さな虫の方が好みのようです。

antroom at 09:44コメント(0) 
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