ムカシアリ亜科

2016年12月13日

ムカシアリは体長1mmほどしかない小さなアリですが、主食はノコギリハリアリジュズフシアリと同じくムカデです。
日本にも何種類か生息しているのですが、どれも生息数が少なく小さいので、狙って見つけるのはとんでもなく難しいアリです。
過去に石垣島で偶然ムカデを襲っている場面に遭遇しましたが、何と子供を守っていた親子のムカデを集団で襲っていました。
たった1mmしかないアリがムカデを毒針で麻痺させて運んでいましたが、あの時の衝撃的な光景は一生忘れられません。

ムカシアリ
マレーシアで見つけたムカシアリ。
東南アジアは日本よりは見つけやすい印象で、過去に何度か見つけています。
同じムカシアリ亜科であるジュズフシアリに形が良く似ています。

ムカシアリ
列を作って歩きます。

ムカシアリ
左の色が薄くて大きなのが女王アリです。
グンタイアリやヒメサスライアリと同じく、移動しながら生活をして、産卵期である停滞期には女王の腹部が膨れて産卵をするようですが、こんなに小さくて滅多に見つけることのできないアリの生態を調べた研究者の方がすごいです。

ムカシアリ
どうやら狩りをしたようで、ムカシアリの群れの中に死んだジムカデが置いてありました。
1cmほどのジムカデでしたが、1mmのアリと比較するとかなり巨大です。
こんな大物まで捕えてしまうとはすごいですね。

antroom at 09:34コメント(0) 

2012年12月28日

昨日は飼育中のムカデ食のアリたちにエサを与えました。
ノコギリハリアリ
ノコギリハリアリ亜科ノコギリハリアリAmblyopone silvestrii。
捕らえたジムカデに幼虫が自ら齧りついています。

ジュズフシアリ
ムカシアリ亜科ジュズフシアリProtanilla sp.
幼虫の数が多いので、一晩でほぼ食べつくされています。

ムカデ食のアリは魅力的な種類ばかり!
しかし、どの種類も珍しいものが多いので滅多に見つけることはできません。
ムカシアリ
過去に石垣島で見つけた、ムカデの親子を集団で襲っていたムカシアリLeptanilla sp.は、あれ以来見つけられていません。
たった1mmのアリがムカデを狩る光景はすごかったです。

antroom at 16:39コメント(0) 

2012年12月25日

沖縄に生息するムカシアリ亜科LeptanillinaeのジュズフシアリProtanilla。
働きアリは3mmほどの大きさがあり、1mmほどの小型種の多いムカシアリとしては巨大です。
ジュズフシアリProtanilla
とても珍しいアリで、発見できたのは今回で3回目です。
生態には謎の多いアリですが、今まで飼育してきた感じでは小型ムカデを好んで捕食しますが、レッドローチもよく食べてそれほど飼育は難しくはありません。

ジムカデを捕食する様子を観察しました。
ジュズフシアリProtanilla
ジムカデを見つけた働きアリたち。

ジュズフシアリProtanilla
脚に噛み付き毒針を突き刺します。

ジュズフシアリProtanilla
一度刺さった毒針はなかなか抜けません。
この毒はムカデにとって猛毒で、刺されているうちにぐったりと動けなくなってきます。

ジュズフシアリProtanilla
ムカデが動かなくなると、働きアリは幼虫をムカデの元へ運びます。
幼虫は自らムカデに齧りつくのです。

ジュズフシアリProtanilla
ジュズフシアリProtanilla
よく見ると、ムカデの柔らかい脇腹に齧りつき、体内を食べていることが分かります。

ジュズフシアリProtanilla
ムカデを捕食する大量の幼虫たち。
ムカシアリ、ノコギリハリアリなど特有の光景です。
翌日には、頭部と皮を少し残して食べ尽くされていました。

過去のジュズフシアリ日記
2012年02月14日飼育中のジュズフシアリ
2012年01月06日ジュズフシアリの食性
2011年12月22日ジュズフシアリの飼育

antroom at 02:00コメント(0) 

2012年02月14日

去年採集したジュズフシアリは、その後もレッドローチのみで順調に飼育できています。

ジュズフシアリProtanilla sp.
ジュズフシアリを飼育している部屋は20℃前後と、少し低めに管理をしているため、幼虫もそれほど成長はしていませんが食欲旺盛です。
このサイズのレッドローチが、一晩できれいに食べつくされてしまいます。

ジュズフシアリProtanilla sp.
下にハネカクシがいますね。
このハネカクシは好蟻性ではなく、採集したときに近くにいたものが偶然混じってしまったものですが、未だに同じケースで元気にしています。
アリに攻撃をされることはないようですが、この写真を見ての通り、近くにハネカクシがいると働きアリたちはアゴを開いて警戒しているのが分かります。

antroom at 08:56コメント(0) 

2012年01月06日

飼育中のジュズフシアリですが、エサのムカデを採りに行く時間がなかったため、レッドローチを与えたところ、予想と異なり大喜びで食べたのです!

ジュズフシアリ
レッドローチを与えてしばらくすると、働きアリたちが集まってきました。

ジュズフシアリ
30分後に見てみると、レッドローチには大量の幼虫が齧りついていました。

ジュズフシアリ
さらに1時間後には、レッドローチの姿が見えないほど多くの幼虫が齧りついていました。

antroom at 10:24コメント(2) 

2011年12月22日

珍しいジュズフシアリです。
ジュズフシアリ
素晴らしいアリですね!
とにかく見つけるのが難しいアリなので、食性などの生態は分からない事が多いようですが、飼育下で様々なエサを与えてみたところ、ムカシアリやノコギリハリアリと同じく、小型ムカデ類を好んで捕食する事がわかりました。

ジュズフシアリ
ジムカデを与えると、働きアリたちは幼虫をムカデの近くに運び、幼虫は自らムカデに齧りついて捕食します。

ジュズフシアリ
数十分後、ムカデには大量の幼虫が付いていました。

ジュズフシアリ
ジムカデ以外のムカデも喜んで捕食します。

前回採集したコロニーも同じでしたが、幼虫の大きさがそろっているため、ヒメサスライアリ、ムカシアリ、クビレハリアリなどの放浪性のアリと同じく産卵には周期があるようです。
産卵期に女王の腹部が膨れるのか気になります。

antroom at 08:47コメント(2) 

2011年06月24日

沖縄で採集した、とても珍しいジュズフシアリは順調に成長しています。
ジュズフシアリ
かなりの偏食があるようですが、好みのエサも少しずつ分かってきました。
ジュズフシアリ
採集時にたくさんいた幼虫たちは、すべて繭を作りサナギになり、女王は50個ほど産卵をしました。
卵は女王の体と比べると、とても大きいです。
5月末に産卵した卵は、現在孵化が始まっています。
ジュズフシアリ
アゴを全開にして、獲物を狙う働きアリ。
ジュズフシアリ
獲物に噛み付くと、鋭い毒針を刺して麻痺させます。

antroom at 08:22コメント(0) 

2011年04月03日

西表島採集が終わり、続いて石垣島に移動します。
フェリーに乗る直前に、Kさんがツノゼミを見つけて撮影していました。

石垣島に到着すると、すぐにレンタカーに乗り山へ向かいます。
滞在は1日だけなので、ゆっくりする時間はありません。

ムクゲキノコムシ
ミナミオオズアリのコロニーで、久々にムクゲキノコムシを発見です!

ムクゲキノコムシ
体長1mmほどの、超小型な甲虫です。
このように拡大すると甲虫と分かりますが、肉眼ではなんの虫かわからないほど小さいです。

ムクゲキノコムシ
マレーシアのハシリハリアリのコロニーで見つけた種類と同じように、卵や幼虫に乗っていました。

Sinophilus yukoae
イエシロアリから見つけた好白蟻性ハネカクシのSinophilus yukoae。
丸山さんが記載した種類のようです。

ツヤオオハリアリ
繭を運ぶツヤオオハリアリです。

数時間の採集を終えてから、弁当を食べるために車に戻って地面に座ると、足に黒い点がたくさんあります…
予想はしていましたが、大量のダニが付いていました。
ダニ
完全に食いついていますね。
弁当を食べる前にダニ取りをすることにしました。

この後も山を歩き続け、そのまま夜中まで採集をしました。

ワタセジネズミジャコウネズミ

小型食虫目のワタセジネズミを見つけました。
指と比べると、その小ささが分かります。
昆虫食の小型ジネズミは代謝がとても高く、一日に自分の体重と同じくらいのエサを食べます。

※訂正
沖縄の杉本さんからご連絡を頂き、八重山にはワタセジネズミは生息していなくて、尾が太いことからジャコウネズミの子どもと教えて頂きました。

イボイボナメクジオオハナサキガエル
左:活動中のイボイボナメクジ
右:オオハナサキガエル

ヤシガニテナガエビ
左:大きなヤシガニ
右:20cm以上あるテナガエビ

IMG_4471
かわいい。

続いてリュウキュウコノハズクがいたのですが、人をあまり恐れない個体でした。
リュウキュウコノハズク
ゆっくり近づくと、3mほど近くまで行けました。
さらに、手持ちのライトの光に、大きなスズメガが飛んできたのですが、コノハズクはスズメガを食べたいようで、じっと見ていたのです。
すると、突然木から飛び立って、足元にいたスズメガ目がけて飛んできたのです。
しかし、あと少しと言うところで、こちらの存在に気が付いて、元の枝に戻ってしまいました。
その後もスズメガを見続けていたので、コノハズクの方へ投げたところ、再び飛び立って地面に落ちているスズメガを足で拾って食べたのです!
一瞬だけ地面に着地して、木の枝に戻って食べていました。
あまりに一瞬の出来事で撮影はできませんでしたが、こんなに近距離で野生のコノハズクの狩りを見ることができ、Kさんと一緒に大感動でした。

その近くではアシナガキアリが引っ越しをしていました。
行列は10mほど続いていて、ものすごい数のコロニーです。
こんなに大規模な引っ越しは初めて見ました。
アシナガキアリ
アシナガキアリアシナガキアリ

引っ越しの行列には、女王アリや、巣に同居をしているシロオビアリヅカコオロギなども歩いています。

アシナガキアリ
アシナガキアリ
美しいアリです。

そして、別の場所に向かう途中の道路で見つけた生き物です。
サキシマハブIMG_4678
左:美しいサキシマハブ
右:リュウキュウコノハズクが車に轢かれていました…
さっきまで、あんなに可愛い姿を見ていたのに、同じ生き物が死んでいたのです。
他にも毎日多くの生き物が、車に轢かれて死んでいるのです。

この日は夜中の2時に寝て、早朝6時には山に出発しました。

ヒナカマキリヒナカマキリ
日本最小のヒナカマキリです。
メスのみで単為生殖をする、変わったカマキリです。
数日後に卵を産みました。

そして〜!あの巨大生物が見つかりました。
ネズミの古巣にいた、ヤンバルオオムカデです!
ヤンバルオオムカデ

長さもすごいですが、太さが通常のオオムカデとはまったく違うのです。
手に載せると、ずっしり重みを感じます。
まだまだ巨大になります。

ヤンバルオオムカデ過去に見つけた最大個体。
ヤンバルオオムカデは、沖縄本島北部で稀に見つかる幻のオオムカデで、過去に見つけた最大個体は全長27cmもありました。
そんなヤンバルオオムカデと同じ種類と思われるムカデを、過去にも石垣島で採集していますが、この個体はそれほど大きな個体ではなかったため、沖縄本島の個体のように巨大になるのかは不明でした。

しかし、今回見つけた巨大個体を見て、沖縄のヤンバルオオムカデと同じ種類か、とても近い種類と確信することができました。

数年前にアリの幼虫に寄生するアリヤドリコバチを見つけたのですが、それ以来見つけたことがなかったので探してみました。
DSCN1534これは過去に撮影したアリヤドリコバチです。
今回は、このハチが宿主とするアリを数コロニー採集しましたが、羽化するのはもう少し先なので、寄生されているかはまだ分かりません。
この寄生バチは、アリがサナギになるために繭を作った後に、体を食べつくしてサナギになります。
サナギになってからは、ハチのサナギがむき出しになりますが、アリは自分たちの幼虫やサナギを扱うように、大切に運びます。

そして、今回最も嬉しかった発見があったのです!
毎回必ず通っている、暗くて湿った森でアリを探しているときに、土の中で子育て中の小型ムカデを見つけたのです。
親ムカデがいて、孵化したばかりの子ムカデが数十匹いたのです。
これ自体は、まったく珍しくないのですが、そのムカデの周りで、超小型なアリのような生物が動いているのです。
その生き物は、光にあたってキラキラと光っていました。
ムカシアリの狩り
な、な、なんと!ムカシアリが子ムカデを襲っている最中だったのです!!
ムカシアリは、日本では現在6種類発見されているようですが、どの種類も滅多に見つからない貴重な種類です。
そのため、詳しい生態なども分かっていませんが、小型ジムカデを狩ると言われています。
実はこの数日前に、いつか日本のムカシアリを見てみたいと言う話をしていたのですが、まさか石垣島で出会えるとは思ってもいませんでした。

ムカシアリの狩り
ムカシアリの狩り
体長1mmほどのアリが、1匹のムカデを狩るだけでもすごいと思っていたのに、なんと子育て中のムカデを一気に狩るとは、本当に驚きました。

大量のムカシアリに襲われたムカデたちは、ぐったりして動かなくなっています。

ムカシアリの狩り
動かなくなったムカデを、アリたちが運び始めました。

ムカシアリの狩り
アゴを開いて威嚇しています。ムカシアリの狩り
観察をしていると、上半身を持ち上げて、アゴを大きく開いて威嚇している個体が多くいましたが、まるでグンタイアリのような感じです。
と言っても、大きさは1mmちょっとしかないので迫力には欠けますが、この時は巨大なグンタイアリを見ているような感覚になりました。

ムカシアリは石垣島からは、オスアリは得られているようですが、コロニーの発見はされていないようです。
新種の可能性もありそうです。

今回もとても楽しい旅となりました。

3月の西表島&石垣島 その
3月の西表島&石垣島 その
3月の西表島&石垣島 その
3月の西表島&石垣島 その

antroom at 14:53コメント(0) 
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