グンタイアリ亜科

2018年04月22日

グンタイアリの引っ越し
南米で観察したハマタグンタイアリ Eciton hamatumの巨大コロニー。
行列に巨大な女王アリが現れた時は本当に興奮しました。
一つの家族が100万匹を超えることもあるグンタイアリ。
そのすべての母親である女王の存在感はすごいものでした。
万が一、このたった1匹の女王が死んでしまったら?
新女王がいた場合は、その新女王がオスと交尾をして働きアリと生きていくことができますが、もし新女王がいないタイミングで女王アリに何かあれば、残された100万匹を超える働きアリたちは路頭に迷うことになります。
寿命なら仕方ありませんが、外敵に襲われるなどの事故だけは何としても防がなくてはいけないのです。
グンタイアリが他の多くのアリと異なることと言えば、やはり毎日のように引っ越しをするということ。
引っ越すということは女王アリも地上を歩く必要がるので、巣から出ないアリよりも危険が増します。
どのように女王アリを守るのか、その方法を詳しく観察しました。

グンタイアリの引っ越し
こちらが引っ越し中の行列です。
行列脇には、所々に大アゴを持つ兵隊アリが立っていて、敵が来ないか監視しています。
狩りの行列と違って、働きアリたちは兄弟である幼虫や繭を運んでいます。
狩りの行列の場合、働きアリが運ぶのは捕えた獲物です。

グンタイアリの引っ越し
そしてこちらが、引っ越し中に現れた女王アリです。
女王アリの姿が見えないほど、多くの働きアリと兵隊アリに囲まれています。
特に、巨大な大アゴを持つ兵隊アリの密度が高いことが分かります。
この写真だけでは分かりにくいので、以下で女王アリの守り方を詳しくご紹介します。

グンタイアリの引っ越し
宿泊していたロッジの階段を引っ越し行列が横切りました。
この直前まで、幼虫や繭を運ぶ働きアリが高密度で行列を作っていましたが、女王アリが来る直前は、このように行列が途切れたり、歩く個体が急激に減ることがあります。
これは、同じく引っ越しをしながら生活している、東南アジアのヒメサスライアリも同じです。

グンタイアリの引っ越し
そして、再び個体数が増え始めます。

グンタイアリの引っ越し
どんどん増え始めます。
ここで注目して頂きたいのが、ここにいる個体の多くは繭などを運んでいないということ。

グンタイアリの引っ越し
来ました!女王アリの登場です。

グンタイアリの引っ越し
これが、何よりも大切な女王アリを守るための完璧なフォーメーションなのです。

グンタイアリの引っ越し
分かりやすいように説明をすると、白丸の中に女王アリがいて、青の中にいるのが護衛役の働きアリと兵隊アリです。
特に兵隊アリの数が多いことが分かります。
そして、女王の護衛役たちは他の個体のように幼虫や繭を運んでいません。
これは、いざという時に敵と戦う必要があるため。
これも東南アジアのヒメサスライアリと同じです。
ここまで高密度で守れば、たとえノミバエなどの小さな寄生昆虫でも入り込むのは難しいでしょう。
そして女王アリ後方の緑の中は、通常の引っ越し行列です。
すべての個体が幼虫や繭を運んでいて、これ以降はひたすらこの状態です。
このように大切に守られている女王アリですが、監視をすり抜けて女王アリに近付ける生物がいたのです・・・。

グンタイアリ女王
それはダニです!
女王アリを観察した時、数匹の大きなダニが体に張り付いていたのです。
写真を拡大してみてみると、ダニの体に生える毛や質感は女王アリにそっくりです。
働きアリが触角でダニに触れたとしても、きっと女王アリの体の一部だと思ってしまうのでしょう。

antroom at 04:49コメント(0) 

2018年03月04日

バーチェルグンタイアリの引っ越し行列
バーチェルグンタイアリの引っ越し行列。

バーチェルグンタイアリの引っ越し行列
幼虫を咥えて家族全員で新居へ向かいます。

バーチェルグンタイアリの引っ越し行列
足場の悪い細い枝などを渡る時は、働きアリが橋となって仲間がスムーズに移動できるように手助けします。

バーチェルグンタイアリの引っ越し行列に現れたオス
引っ越しが終わりかけた時、最後尾に働きアリが塊となって群れている場所がありました。
何か大きな獲物でも捕えたのかと思って観察していると・・・。

バーチェルグンタイアリの引っ越し行列に現れたオス
茶色の大きな腹部らしいものが見えてきました。

バーチェルグンタイアリの引っ越し行列
中から現れたのはオスアリだったのです!
前回はハマタグンタイアリのオスが受け入れられる場面を紹介しましたが、バーチェルグンタイアリも同じように交尾をします。
このオスもすでに翅は切り取られていました。

バーチェルグンタイアリの引っ越し行列
しばらくすると無事に受け入れられたようで、解放されて行列をビバーク方面へ歩いて行きました。

バーチェルグンタイアリの引っ越し行列
働きアリがまるで案内するかのように腹部を支えています。
こうして女王の場所まで歩いていき交尾をするのです。
貴重な瞬間を観察することができました。

ちなみに、似たような暮らしをしている東南アジアのヒメサスライアリも同じような繁殖方法で、以前マレーシアで丸山さんと行列観察中に、翅を切り取られたオスが行列を歩いている場面を見たことがあります。
ヒメサスライアリのオスその時のヒメサスライアリのオスの写真がないかと探してみたら、こんな分かりにくいものしかありませんでした・・・。
写りはひどいですが、翅のない大きなオスの姿は何となくわかります。
体型はグンタイアリのオスに似ています。

antroom at 09:22コメント(0) 

2018年02月18日

ハマタグンタイアリのオス
南米でライトトラップに集まってくるハチのような虫。
実はこれはグンタイアリのオスアリです。
見るからに毒針で刺してきそうな姿ですが、オスなので毒針はありません。

ハマタグンタイアリのオス
アゴや脚など全身とても毛深いです。

ハマタグンタイアリのオス
ハマタグンタイアリ Eciton hamatumの行列で、働きアリに捕まるオスを発見しました。
多くの個体に脚を噛みつかれて身動きができない状態で、どう見ても襲われて食べられているようですが、実はそうではありません。
この時、すでにオスにはあるはずの翅がありませんが、これは働きアリに噛み切られたのです。
翅も噛み切られて、やはり食べられているように見えますが違うのです。
グンタイアリの女王には羽化した時から翅はなく、結婚飛行はしません。
新女王は巣の中でオスが飛んで来るのを待ち、やってきたオスと交尾をすると、交尾を終えた新女王は働きアリの一部を引き連れて巣別れによってコロニーを増やすのです。

ハマタグンタイアリのオス
しばらくするとオスは解放されて、働きアリに案内されるかのように行列をビバーク方面へ歩いて行きました。
どうやら働きアリたちに受け入れられたようです。
翅を切られるのは、受け入れられたオスへ行われる儀式なのです。
ちなみに、このコロニーは調べましたが女王は1匹だけで新女王は確認できませんでした。
グンタイアリの女王アリは膨大な数の産卵をしますので、もしかすると新女王だけではなく、交尾済みの女王も定期的に交尾をしたりするのでしょうか?

バーチェルグンタイアリ
別の日には、バーチェルグンタイアリの引っ越し行列に受け入れられるオスも観察することができましたが、こちらもかなり激しい受け入れ方をしていました。

antroom at 09:42コメント(0) 

2017年03月24日

ハマタグンタイアリ
ハマタグンタイアリ Eciton hamatumの引っ越し行列。
このコロニーは停滞期のため本来は引っ越しをしない時期ですが、好蟻性生物を探すために採集したコロニーを人工的に引っ越しをさせたものです。
大量のアリの中に紛れ込む好蟻性生物を肉眼ですべて見つけ出すことは不可能です。
撮影した写真を見返すと、観察時は気が付かなかった虫たちが写っていることがあり、自宅に帰ってから写真をじっくり見て探すのも楽しみの一つです。
どれもピントが合っていませんでしたが、いろいろ見つかりました。

ハマタグンタイアリ
こちらの写真には2匹の虫が写っていました。
左の働きアリが運んでいる繭に張り付いています。
そして右の働きアリの頭部には、まるで帽子のようなダニが張り付いています。

ハネカクシ
こちらの繭にも乗客がいます。

エンマムシ
そしてこちらの繭にはエンマムシが張り付いています!
以前ペールーのバーチェルグンタイアリでも、アリが運ぶ幼虫にエンマムシが張り付いていました。

自ら歩いて新居に向かう虫、アリの体やアリが運ぶ幼虫に乗っかるもの、中にはアリに咥えられて新居まで運んでもらう虫などもいて、行列からは一瞬も目を離すことはできません。
これらの数ミリの虫たちを、素早く走るアリの群れの中から肉眼で見つけて、撮ってから採るのは至難の業です。

antroom at 10:03コメント(0) 

2017年02月24日

グンタイアリ
昨日紹介した地中性が強くて、体色の濃いグンタイアリ。
巣の中心部は見つからなかったと紹介しましたが、写真を見返していたら巣の中心部に限りなく近い場所まで掘り当てていたことを思い出しました。
この写真の働きアリが運ぶ幼虫は、狩りで捕えた獲物のアリの幼虫ではなく、このグンタイアリの幼虫です。
このように幼虫がいたと言うことは、この辺りが巣の中心部であったはず。

フレンチギアナのヘビ
このグンタイアリの巣を必死に掘っていたら、地中からヘビが出てきました。

フレンチギアナのヘビ
フレンチギアナのヘビ
美しいです。
光の反射で鱗が虹色に輝きます。

antroom at 09:04コメント(0) 

2017年02月23日

グンタイアリ
南米フレンチギアナで一度だけ見つけた変わった雰囲気のグンタイアリの一種。

グンタイアリ
狩りの行列で、たくさんのアリやシロアリが運ばれていました。
行列を追いかけて、巣の中心部であるビバークを探したのですが、この種はまるで日本のヒメサスライアリのように地中性が強いようで、行列の大半は落ち葉の下や地中を通っているため追いかけるのがとても大変でした。
数時間かけて追いかけたものの、行列の方向がいまいちわからず、ここだと思う場所をひたすら掘ったものの、出てくるのは狩りの最中の働きアリばかりで、結局巣の中心部を見つけることはできませんでした。
きっとビバークには、すごい好蟻性生物がいるんだろうなと思いながら諦めました・・・。

グンタイアリ
働きアリの小さめと大きめ個体。

グンタイアリ
立派な大顎を持つ兵隊アリ。

antroom at 09:33コメント(0) 

2016年12月25日

ハマタグンタイアリの女王現る
ハマタグンタイアリの引っ越し行列から好蟻性生物探し。

ハマタグンタイアリの女王現る
数多くの好蟻性生物が見つかりましたが、もう一つ、今回こそグンタイアリの女王アリが見たいという気持ちがありました。
実は前回のペルーでは、バーチェルグンタイアリの引っ越し行列を観察できたのですが、すでに女王は通り過ぎてしまっていたようで見ることができず、未だグンタイアリの女王を見たことがなかったです。
限られた短い滞在期間中に、引っ越し行列が見れるチャンスなどそう何度もあるものではないのです。
何としても今回のフレンチギアナでは、グンタイアリの女王を見てみたいという気持ちがあったのです。

ハマタグンタイアリの好蟻性生物
そして、ついに女王アリが歩いてきたのです!!

ハマタグンタイアリの女王現る
やっとグンタイアリの女王アリを見るという夢が叶いました。
前回のペルーで見れなかったのがとても心残りだったので、本当に嬉しい瞬間でした。
この女王アリを見るために遠い南米まで来たのです。

ハマタグンタイアリの女王現る
その姿は、思った通り停滞期のため腹部の肥大した状態だったのです。

ハマタグンタイアリの女王現る
すごい!これが100万匹を超える娘を持つ母親です。

ハマタグンタイアリの女王現る
かっこよすぎる・・・。

ハマタグンタイアリの女王現る
よく見ると胸部に大きなダニが寄生しています。

ハマタグンタイアリの女王現る
撮影のため一時的に採集しました。
胸部と腹柄節の突起がすごいですね。

ハマタグンタイアリの女王現る
撮影中にも、どんどん出てくる卵。まさに産卵マシーン!
通常他のアリは1個ずつ卵を産むのですが、これを見ると2列になって途切れず押し出されるように出てきています。
一体、産卵期は一日何個の卵を産んでいるのでしょうか?

ハマタグンタイアリの女王現る
女王様を見てあまりに興奮する僕の姿を見た丸山さんが、「一緒に撮ってあげるよ」と記念撮影をしてくれました。

↓写真を見て驚きました。
ハマタグンタイアリの女王
女王アリがカメラ目線!なんか嬉しい。
急いで撮影を終えた後は、「ありがとうございました」と拝みながら行列に戻しました。

ハマタグンタイアリの女王
行列に戻した瞬間、大量の兵隊アリたちが護衛のため女王アリの周りに集まりました。
しばらくして落ち着くと、女王アリは行列を歩いて行きました。
グンタイアリのコロニーを巨大生物に例えるなら、この女王アリは心臓です。
女王がいなくなれば、百万匹を超える働きアリが目的を失い死を待つだけの存在になります。
それを考えると、この女王アリを軽い気持ちで標本にするなどと言ったことはできません。

そう言えば、この後行列がビバークとして利用した場所が面白かったです。
つづく・・・

antroom at 08:11コメント(6) 

2016年12月11日

ハマタグンタイアリの好蟻性生物
血まみれになって採集したハマタグンタイアリ Eciton hamatumのビバークは、大きなバケツに収納しました。
バケツの中には何十万匹いるのか想像もできないほど大量のアリが入っています。
続いてこの採集したビバークから好蟻性生物を探し出すために、人工的に引っ越し行列を作らせ、その行列からアリに紛れている生き物を探し出します。

ハマタグンタイアリの好蟻性生物
行列から好蟻性生物を探す小松さん。

ハマタグンタイアリの好蟻性生物
丸山さんとグンタイアリの群れ。

ハマタグンタイアリの好蟻性生物
引っ越し行列はすぐにでき始めます。
時間が経つにつれ行列に変化が現れます。

ハマタグンタイアリの好蟻性生物
枝の中心部を繭を咥えてアリが行列を作っていますが、その両サイドには繭を持たないアリが張り付いているのです。

ハマタグンタイアリの好蟻性生物
これは滑りやすい細い枝の上を、安全に渡れるように働きアリたちが足場となっているのです。
窪んだり、途切れたりする場合は働きアリたちで橋を作ることもあります。
グンタイアリのこのような行動を見ていると、誰が繭を運び、誰が足場となるのか、一体どのように決めているのかとても気になります。
それぞれが自分のやるべきことを分かって行動することなんて、人間でも難しいことなのに・・・。
同じ目的に向かって、一切無駄なく突き進む姿は、アリの群れと言うよりも、一つの巨大な生物を見ているような気持ちになります。

ハマタグンタイアリの好蟻性生物
最初に見つかった好蟻性昆虫は、大型で可愛い形のハネカクシ。
ペルーでもたくさん出会ったタイプ。

ハマタグンタイアリの好蟻性生物
シミも歩いてきます。
その他にも、複数種のハネカクシやエンマムシなどいろいろな虫を見つけることができました。

ハマタグンタイアリの好蟻性生物
そして、行列を歩く虫だけではなく、アリの体やアリが運ぶ繭にも注意が必要です。

ハマタグンタイアリの好蟻性生物
グンタイアリの湾曲したアゴの内側に付いているのはダニの一種。
グンタイアリの体には様々な種類のダニが寄生していて、種類ごとに寄生箇所が異なります。
そして、これらのダニの多くは、アリの動きの邪魔にならないように寄生していることが多いようです。

ハマタグンタイアリの好蟻性生物
この兵隊アリのアゴに寄生するダニも、噛みついた時に邪魔にならない場所に付いています。

ハマタグンタイアリの好蟻性生物
腹部に寄生するダニ。

ハマタグンタイアリの好蟻性生物
中心辺りにいる働きアリには、両目を覆うようにして2匹のダニが付いています。
これなんか、とても邪魔な場所に思えるのですが、アリはちゃんと卵を咥えて行列を歩いています。
アリは視力にはそれほど頼っていないので問題ないようです。

しばらく行列を観察しているとあることに気が付きました。
まず、通常引っ越し行列では幼虫を運んで移動するのですが、このコロニーは繭と卵を運んでいるということ。
この感じは数年前のマレーシアで観察したツヤヒメサスライアリと同じ。
そして数日間の観察では、引っ越しはせずに同じ場所にビバークがありました。
これらのことから、このコロニーは間違いなく停滞期であり、中にいる女王アリは産卵期と言うことです!!
グンタイアリは停滞期に短期間で大量の卵を産むため、女王アリの腹部が巨大になります。
きっとこのコロニーの女王の腹部は巨大なはずです。

ハマタグンタイアリの好蟻性生物
そして、ついにそのことが証明される時がやってきました。

つづく・・・

antroom at 06:51コメント(2) 

2016年11月27日

今年に行った南米フレンチギアナで、大きな課題の一つは、グンタイアリの行列をどうやって撮影するか?でした。
グンタイアリ自体は前回のペルーでもたくさん撮影したのですが、あの迫力のある行列が撮影できていなかったのです。

グンタイアリの行列
マクロレンズを使って撮影すると、このようにアリの拡大写真は撮れるのですが・・・。

グンタイアリの行列
行列を入れた広範囲で撮影しようと、少し引いて撮影すると、このようなまったく迫力のない写真になってしまうのです。

グンタイアリの行列
これなんか、何を撮影したのかすら分かりません(笑)

グンタイアリの行列
グンタイアリの行列
こちらはCANON EF100mm F2.8L マクロ IS USMで撮影。
グンタイアリサイズで、引き過ぎず、近寄りすぎず、ギリギリの距離で行列感を出して撮影するとこんな感じには撮ることができますが、もう少し奥行きが欲しいところ。

グンタイアリの行列
アリの形も分かり、さらに奥行きのある写真を撮るためには、やはりマクロに強い広角レンズしかありません!
そして撮影した行列が以下の写真です。

グンタイアリの行列
ハマタグンタイアリ Eciton hamatumの引っ越し行列。

グンタイアリの引っ越し
バーチェルグンタイアリ Eciton burchelliiの引っ越し行列。

グンタイアリの行列
狩りの行列。

グンタイアリの行列
奥からこちらに向かって歩いてくる様子など、実際に見るグンタイアリのイメージに近い写真を撮ることができました。

この撮影で困ったことは、レンズやストロボが普段のマクロ撮影とはまったく違うので、もし行列に小さな好蟻性生物がいても、すぐにマクロに切り替えて撮影ができないこと。
行列を撮るのか、拡大して撮るのか選ぶ必要があり毎回とても悩みました。
それもあり今回はカメラ2台で、それぞれマクロ用、広角用と組んで使っていましたが、重いので常に持ち歩けないのでやはり大変でした。

antroom at 06:17コメント(0) 

2016年08月14日

ハマタグンタイアリのビバーク
宿泊していたロッジのすぐ近くで見つけたハマタグンタイアリ Eciton hamatumの狩りの行列。
巣の中心部であるビバークを探すために、小松さんと一緒に行列を追いかけてみることにしました。
行列はすぐに森の中へと入って行きました。

ハマタグンタイアリのビバーク
道なき道をひたすら追いかけます。
あまりに険しい道で帰り道が分からなくなりそうだったので、小松さんが所々に目印を置きながら迷わないように慎重に進みました。
そして、ついに行列の目的地と思われる場所を発見しました。
そこは巨大な倒木の下。
倒木の下に入った行列が、その後どこからも出ていなかったので、この辺りにビバークがありそうです。
倒木の下のわずかな隙間をライトで照らしながら探していると、朽ちて空洞になっている場所にビバークがあることが判明しました。
グンタイアリやヒメサスライアリなどのアリは、決まった巣を作らずに移動をしながら暮らしています。
移動期と停滞期があり、天気にもよりますが移動期はほぼ毎日引っ越しをします。
そして、グンタイアリの巣には驚くほど多くの好蟻性生物たちが同居していて、これらの生き物も引っ越しの時は一緒に移動をします。
つまり、引っ越し行列は好蟻性生物を見つける最大のチャンスなのです。
一度宿に戻って、再び来ることにしました。
夕方、暗くなってから再び観察に来ましたが、どうやら引っ越しはしないようです。
そして翌日も引っ越しはしませんでした。
移動期のビバークは、木の幹や、倒木下のちょっとした空間を利用するのに対して、停滞期のビバークはもっと安全な場所に作られることが多いのです。
今回発見したビバークは、大木の倒木の洞の中と安全な場所にあり、引っ越しもしないことから、どうやらこのコロニーは停滞期の可能性があります。
停滞期は女王アリの産卵期となり、腹部が巨大化した女王アリが短期間で膨大な数の卵を産みます。
そして、これらの卵が孵化すると、再び移動期がはじまるのです。
つまり、このビバークを毎日観察していても、すぐには引っ越しはしないということです。
滞在日数も短く、すぐに引っ越しをしないとなれば、残された方法はビバーク丸ごと採集です。
ビバークのある場所をよく調べてみると、どうやら天井部分がもろくなっていて、数人で持ち上げれば剥がれそうであることが分かったのです!

ハマタグンタイアリのビバーク
巨大なアゴと毒針を持つグンタイアリ。
ビバークには数十万〜百万匹ものアリがいるため、気軽に手出しできるようなアリではありません。
ゴム手袋、長靴、そしてアリたちが体に登ってこれないようにして、完全防備で採集に向かいました。

ハマタグンタイアリのビバーク
丸山さんと小松さん、3人で天井部分を持ちあげると上手く剥がすことに成功!

ハマタグンタイアリのビバーク
中にはグンタイアリのものすごい塊が見えました。

ハマタグンタイアリのビバーク
ガバっと手ですくってバケツに入れます。
ものすごい量のアリと繭があります。

ハマタグンタイアリのビバーク
小松さんは奇声を発しながら採集(笑)

ハマタグンタイアリのビバーク
丸山さんの服にも登ってきています。
ビバークの中心部はほぼ採集することに成功しました。

ハマタグンタイアリのビバーク
すさまじい数のグンタイアリに噛まれているのに嬉しそうな大人たち(笑)

ハマタグンタイアリ
丸山さん!ズボンにグンタイアリが噛み付いています!!

手袋をしていたので安心していたのですが、実はこの時、誰も予想していなかったことになっていたのです。
ハマタグンタイアリのビバーク
手袋を脱ごうとしたところ、なぜか手袋が抜けない!?
なんとグンタイアリの兵隊アリのアゴが手袋を貫通して皮膚に突き刺さっていたため、手袋が抜けなくなってしまったのです。
これにはかなり困りました。
少しずつ、刺さったアゴを取り外しながら脱いだのですが、早くしないとどんどん深くに突き刺さるので急がないとい行けません。

ハマタグンタイアリのビバーク
なんとか手袋を脱ぐと出血していましたが、数十万匹のグンタイアリに手出しをしたのだからこれくらいは仕方ありません。
そして、採集したビバークを人工的に引っ越しをさせて同居をしている好蟻性生物を探しました。

antroom at 09:02コメント(5) 

2016年06月11日

南米は、ハキリアリ、パラポネラ、ディノポネラなど有名なアリたちの宝庫ですが、今回の一番の目的は何と言ってもグンタイアリでした。
巨大で湾曲したアゴを持つ兵隊アリに、百万匹にも達する巨大コロニーを作り、すさまじい群れで狩りをする様子は、まさに南米のジャングル最強のアリ。
グンタイアリだけでも見に行く価値があるのですが、さらに面白いのがグンタイアリと共に生きる好蟻性生物たちです。
膨大な数のコロニーを作るグンタイアリの中には、数え切れないほど多くの生物たちが共に暮らしているのです。
前回のペルーでも様々な種類のグンタイアリと、その中で暮らす好蟻性生物を見つけることができました。

ハマタグンタイアリ Eciton hamatum
フレンチギアナで最初に出会ったグンタイアリ属は、ハマタグンタイアリ Eciton hamatumでした。
ペルーでも何度も出会った種類。
森から宿泊していたロッジのすぐ横まで行列が続いています。

ハマタグンタイアリ Eciton hamatum
狩りの行列で、次から次へと獲物が運ばれてきます。

ハマタグンタイアリ Eciton hamatum
こちらはアリの幼虫を運んでいますが、グンタイアリの幼虫ではなく、獲物である他種のアリです。

ハマタグンタイアリ Eciton hamatum
アリのサナギ。

ハマタグンタイアリ Eciton hamatum
大型なオオアリも捕えられていました。
大きな獲物は仲間と協力して運びます。

ハマタグンタイアリ Eciton hamatum
シロアリもたくさん運ばれていました。

ハマタグンタイアリ Eciton hamatum
IMG_9314
こちらもシロアリ。

ハマタグンタイアリ Eciton hamatum
そんな狩りの行列近くを徘徊するハネカクシがいました。
観察していると、グンタイアリが運んでいる獲物を横取りしていました。

ハマタグンタイアリ Eciton hamatum
釣針のように鋭く湾曲した大顎を持つ兵隊アリ。
かっこいい・・・。

ハマタグンタイアリ Eciton hamatum
アゴで挟む力は弱いので、血は出ますが見た目ほど痛くはありませんが、深く突き刺さると引っ張っても抜けないので取り外すのが大変です。
無理に引っ張ると皮膚が切れるので、それはさすがに痛いです。

ハマタグンタイアリ Eciton hamatum
東京から片道35時間かけて、このアリに会いに来たのです。
幸せ・・・(笑)

そして数日後、このコロニーの女王に出会うことができたのです!
百万匹の娘たちの母親。
ハマタグンタイアリの女王
その姿は想像を超えるほどすごいものでした。

つづく・・・

antroom at 11:01コメント(2) 

2016年02月12日

グンタイアリに会いに、ブラジルの隣にあるフランス領ギアナへ行ってきました。
出発前にいろいろバタバタしてしまいましたが、無事に帰国することができました。
日本を出発して13時間でパリで乗り継ぎして、さらに9時間かけて到着。
移動や乗り継ぎ時間を含めると片道35時間!
南米は行くのは大変ですが、どんなに苦労してでも行く価値のある場所です。
「えっ!こんな生物が本当に存在していたの?」ということは毎日何度もあり、「えっ!!うそでしょ?ええええ〜!!!!」という驚愕の出会いも何度かありました。
もう毎日驚きと興奮の連続です。

フレンチギアナ
ハマタグンタイアリEciton hamatum。
すごい塊ですが、これは何よりも大切なものを護衛中の兵隊アリたちです。
他にもバーチェル、マルセグンタイアリ2種、ヒメグンタイアリに出会うことができました。

フレンチギアナ
指に噛みつくハマタグンタイアリの兵隊アリ。
痛いけど久々に出会えて嬉しい(笑)

フレンチギアナ
ビバークを丸ごと採集した時の写真。
この後、兵隊アリの長い牙がゴム手袋を貫通して大変なことに・・・。
よく見ると丸山さんのズボンにも大量のグンタイアリが噛み付いています。

フレンチギアナ
遠く行くのは大変でしたが、一生忘れることのできないほど最高に刺激的な旅となりました。

antroom at 10:34コメント(2) 

2015年11月04日

グンタイアリを狙うノミバエ
大きなアゴを持つ、バーチェルグンタイアリ Eciton burchelliiの兵隊。

グンタイアリを狙うノミバエ
これは狩りの行列で、獲物である他種のアリの繭を運んでいます。

グンタイアリを狙うノミバエ
そんな行列を、高い位置から見つめる小さなハエ。
これはノミバエの一種ですが、一体何をしているのでしょう?
別の場所でも、狩りの行列で同じようなノミバエを見ています。

グンタイアリを狙うノミバエ
飛び出した枝には複数が止まっています。

グンタイアリを狙うノミバエ
そして、近くをアリが通るとタイミングを見計らって飛び立ちます。

グンタイアリを狙うノミバエ
飛び立ったノミバエは明らかにアリに向かっていくのですが、肉眼では何をしているのか分かりませんでした。
ノミバエの中にはアリの体内に産卵して寄生する種類も多く、最初はこのノミバエも寄生タイプなのかと思ったのですが、写真を見返したところ、どうやら標的はアリではないようなのです。

グンタイアリを狙うノミバエ
その写真がこちら。
アリがコオロギを運んでいますが、そこにノミバエが止まっているのです!
どうやら、このノミバエはアリではなく、アリが運ぶ獲物を狙っていたのです。
アリが運ぶ獲物を盗み食いしているのか?それともここに産卵しているのか?その目的までは分かりませんでした。

南米日記 目次

antroom at 10:14コメント(0) 

2013年08月20日

研究者の坂本さんや村上さんたちが、調査で中米パナマに行っていて、グンタイアリなどを観察しているという話を聞き、うらやましがっていたら、南米日記がまだまだ途中である事を思い出しました(笑)

この日の午後に、グンタイアリ亜科のショウヨウアリNomamyrmexを発見しました。
ものすごく見たかったアリだったので嬉しかったです。
ショウヨウアリ Nomamyrmex
体格の良いアリで、最大サイズの兵隊アリは太くて頑丈なアゴを持ちます。
しばらく行列を観察しましたが、特に同居している生物は現れませんでしたが、夜に再び見に行くとすごい生物たちが続々と現れたのです!!

ショウヨウアリ
ショウヨウアリ
ショウヨウアリ
様々なハネカクシやムクゲキノコたちが見つかりました。

ショウヨウアリ Nomamyrmex
とても小さなムクゲキノコ。

ショウヨウアリ Nomamyrmex
歩いている姿は、もっともアリに似ていたハネカクシ。

ショウヨウアリ Nomamyrmex
行列近くを歩くこのハネカクシは、死んだ虫などを盗み食いしていました。

ショウヨウアリ Nomamyrmex
ヘッドライトの光に飛んできたゴキブリを与えてみたところ、集団で襲いかかり運んでいきました。

ショウヨウアリ Nomamyrmex
何をしているのか不明でしたが、ノミバエもいました。

そして見たこともない、すごいダニが現れました!!
ショウヨウアリ Nomamyrmex
何だか背中が盛り上がったアリがいたので撮影したところ、背中にダニが乗っていたのです!
しかも体色や質感がショウヨウアリにそっくりです。
長い前脚の先端には、長い毛が生えていて変わった姿のダニです。

ショウヨウアリ Nomamyrmex
こちらもすごい!!
行列を一緒に歩く脚の長いダニです。
見たこともない生物たちが数多く見れて、大満足の夜となりました。

サソリ
サソリがいましたが、全身に白いダニが寄生していました。

シロアリ
シロアリの行列を発見!

シロアリを食べるヒキガエル
その行列脇に、ヒキガエルがいました。
食べ放題ですね。

つづく・・・

南米ペルー調査 目次

antroom at 09:30コメント(0) 

2013年03月23日

久々の南米日記ですが、まだまだ続きます。
丸山さん
魚
宿泊場所は電気もない山小屋。
この場所に来てわずか数日で肉がなくなってしまったので、毎日丸山さんが川で釣り上げる魚が貴重な蛋白源となりました。

ホセさん ミゲイルさん
いつも仲が良いガイドのホセさんとミゲイルさん。

この日はホセさんがグンタイアリの行列を見つけたとの事で案内してもらう事に。
ホセさん
ガイドのホセさん
ホセさんと、重たいカメラバックを持つ小松さん。

運動神経抜群のホセさんは、険しい道もビーチサンダルでひょいひょい進んで行き、こちらはカメラなどの重たい機材も運んでいるので追いかけるのが大変でした。
いくつかの川を渡り、場所によってはものすごい高い場所に橋状に倒れた倒木を渡るのですが川に落ちないか心配でした。

そしてグンタイアリの行列に到着です。
グンタイアリ
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
今までも度々見つけている、バーチェルグンタイアリEciton burchellii。

グンタイアリ
行列脇でアゴを開いて威嚇する兵隊アリ。

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
倒木の斜面などの足場が悪いところは、働きアリたちが集まり足場となり、仲間たちが滑り落ちないようにしています。

グンタイアリ
グンタイアリ
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
アリの幼虫やサナギが運ばれてきました。
このアリは別種なので、引越しではなく狩りの最中であることが分かります。

アジアのヒメサスライアリはアリを主食としていますが、グンタイアリはアリ以外にも様々な生物を捕食し、行列を観察していると獲物の種類の多さに驚かされます。
見つけた獲物は片っ端から捕食しているようです。
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
ハサミムシ ゴミムシ
ハネカクシ、ゴミムシ、ハサミムシなどの甲虫類。

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
こちらはゴキブリ。

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
そして猛毒を持つサソリまでもが捕食されていました。
まさにジャングル最強のグンタイアリ。

行列近くにはシリアゲアリの巣があり、巣の近くに行列をつくっているグンタイアリに威嚇していました。
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
巨大なグンタイアリの兵隊に威嚇する小さなシリアゲアリ。

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
グンタイアリたちはシリアゲアリを調べに来ていますが、まったく相手にする様子はなくシリアゲアリが一方的に怒っているだけでした。

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
そして行列の中を素早く走り抜けるアリノスシミを発見!

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
黒と黄色で、色の配色がグンタイアリと同じです。
その理由については以前も紹介した通りです。

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
アリノスシミとしてはかなりの大型種。

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
シミは走る速度がとても速く、アリたちを追い抜きながら走っています。

アジアに生息するヒメサスライアリの場合、多くの好蟻性生物たちは引越し行列の時だけ巣から出てきて、このような狩りの行列には現れないのに対し、南米のグンタイアリの場合、引越し行列の方が種類や個体数が多いのですが、狩の行列にも様々な好蟻性生物が現れるのです。
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
続いてハネカクシが現れました!

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
大きさや形から、数種類のハネカクシがいましたが、面白い事にこれらもグンタイアリと同じ配色をしています。

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
ハネカクシを撮影したら、何かが写り込んだ気がしたので写真を確認してみると、右上に行列上を飛ぶノミバエが写っていました!

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
この写真にも写っています。
数匹のノミバエを確認できましたが、何をしようとしているのか分かりませんでした。

数時間の観察を終えて戻る途中、巨大な重機が伐採した大木を運んでいました。
伐採
毎日何度も見た光景です。
山を歩いていると、チェーンソーや木が倒れる音が森に響き渡ります。
現在この場所には、無数の動植物たちが生息していますが、あと10年、もしくは数年後には木のない草むらになっているかもしれません・・・

つづく・・・

南米ペルー調査 目次

antroom at 10:27コメント(0) 

2012年11月13日

深夜遅くまで、様々なマルセグンタイアリLabidus を観察した帰り道。
カニムシ
地面を歩くカニムシを発見!
普段目にするカニムシよりも倍以上の大きさで、サソリのように地面を徘徊していました。

ゴキブリ ハエ
ライトトラップ
小屋に戻ると、毎晩設置されているライトトラップには多くの虫が集まっていました。

巨大なバッタ
カマキリ
カマキリやバッタなど。

アブ
この日一番驚いたのはセミかと思うほど巨大なアブ!可愛い。

ヤモリ
小屋周辺にたくさんいたヤモリ。

謎の幼虫
翌朝、小屋近くのアリの巣の中で何かの幼虫を数匹発見しました。
いた場所や、複数いたことからおそらく好蟻性と思われ、何かの甲虫のようですが種類は分かりません。
アリ南米
ディノポネラ
巨大ディノポネラDinoponera が巨大バッタを捕食していました。

巨大バッタ
食べられているバッタはこの数日前に観察した巨大バッタと同じ種です。
生きているものを襲ったのか、死んでるものを食べたのかは分かりません。

木
ヤドクガエルを飼育している方にはおなじみのブロメリア。
野生では、あんなに日当たりが良くて高い木に着生しているのですね。

タマムシ
開けた林道を歩いていると目の前に巨大な甲虫が飛んできました。
ジャンプして素手で捕まえたところ巨大なタマムシでした。
このような巨大な虫を見つけると、子供のときに図鑑を見たときの感動を思い出します。

クロツヤムシ
森の中の倒木の下で見つけたクロツヤムシの成虫と幼虫。

キノコバエ?
ハエとハエトリグモ
右のハエトリグモはメタリックですごくきれい。

メダマハネアリ
カマキリのような巨大な眼を持ち、ハチのように触角を小刻みに震わせながら素早く走り回るメダマハネアリGigantiops 。

フトハリアリとメダマハネア
それにそっくりなフトハリアリの一種。
左がフトハリアリで、右がメダマハネアリ。
メダマハネアリはヤマアリ亜科です。

アカシアアリ
小型ですが刺されるとものすごく痛いらしいアカシアアリの女王。

ハキリアリ
ヒメハキリアリAcromyrmexの若い女王と菌園。

キノコアリ
ムカシキノコアリCyphomyrmex

キノコアリ
石の裏に張り付くような薄い菌園を作るクビボソキノコアリApterostigma 。

夕方、暑い中歩き続けて疲れたので、一度小屋に戻って風呂に入る事に。
風呂場
風呂と言うか川ですが、水が冷たくて気持ちいい!
しばらく水を浴びながら、大きな石の上で昼寝。

ツノゼミ
そして疲れも取れたので上がろうとしたところ、すぐ横の木の枝にツノゼミの幼虫を発見。

シジミとツノゼミ
さらにシジミチョウと思われるチョウの幼虫がいたのです!
これは!もしかしてツノゼミを食べるシジミではないかと思って、裸のまま観察をしていましたが何も起きません。
この日の夜間に小松さんが観察したところ、何とツノゼミの出す甘露を飲んでいたようです!
さらに翌朝にはツノゼミがいなくなっていて、シジミだけになっていたのですが捕食したのかは分かりませんでした。

つづく・・・

南米ペルー調査 目次

antroom at 12:10コメント(0) 

2012年07月18日

マルセグンタイアリLabidus に寄生するノミバエを観察した日は、合計3種類のマルセグンタイアリを見つけることができました。
そして、それぞれで面白い好蟻性昆虫も発見できたのです。

・赤くて小型種
マルセグンタイアリLabidus
前回紹介した、ノミバエに襲われていた種類です。
赤くて美しく、今回見つけたマルセグンタイアリの中では最も小さな種類。

マルセグンタイアリLabidus
ハネカクシなどの甲虫は見つかりませんでしたがノミバエが行列を一緒に歩いていました。

・赤くて大型種
マルセグンタイアリLabidus
一見上の種類に似ていますが、より大型で、体色は若干暗いです。

マルセグンタイアリLabidus
この種類にもノミバエが同居しているようです。

マルセグンタイアリLabidus
狩りの行列に遭遇しましたが、運ばれてくる獲物を見ると朽木の中に住む虫が多く運ばれてきます。

マルセグンタイアリLabidus
捕らえられたのは、カミキリムシやコメツキの幼虫など。
マルセグンタイアリ
マルセグンタイアリLabidus
大きなジムカデも運ばれてきました。
このように大きな獲物は皆で協力して運びます。

マルセグンタイアリLabidusムクゲキノコ
行列から見つかったムクゲキノコたち。

そして面白いハネカクシを発見!
マルセグンタイアリLabidus
胸部が大きく膨らんでいて、アリの頭部のように見えます。
写真で見るとアリではないことは一目瞭然ですが、野外で素早く走るアリの中に紛れていると本当にアリにそっくりです。

マルセグンタイアリLabidus
この胸部、よく見るとハート型をしています。

・黒い種
黒くて太い行列を作る、以前も紹介した種類。
マルセグンタイアリLabidus
この種類がハネカクシの種類や個体数が最も多かったです。

マルセグンタイアリLabidus
狩りの行列。
アリの幼虫や、様々な昆虫が運ばれてきます。

マルセグンタイアリLabidus
マルセグンタイアリLabidusハネカクシ
数の多いハネカクシ。

マルセグンタイアリLabidus
ツヤがあり動きの素早いハネカクシ。

マルセグンタイアリLabidus
行列を横断しようとしていたシロアリたち。
グンタイアリの行列は、まるで川のように勢い良く流れているため、他の虫たちは横断する事ができません。

マルセグンタイアリLabidus
結局、行列を横断することはできなかったようです。

そして面白い虫を発見!
マルセグンタイアリLabidus
何が写っているか分かりますか?
大きな兵隊アリの下にいるのは、なんとハチです!

マルセグンタイアリLabidus
小型なので見つけるのは難しいです。
こんな虫までもが同居をしているとは、グンタイアリの好蟻性生物の多様性には本当に驚きです。

つづく・・・

南米ペルー調査 目次

antroom at 08:03コメント(0) 

2012年06月28日

深夜に発見した、赤くて小型なマルセグンタイアリLabidus の一種。
マルセグンタイアリが恐れるハエ
行列脇には、アゴを開いて、腹部を前に突き出して威嚇体勢の護衛役がいるのが分かります。
この護衛役は、一体何から仲間たちを守ろうとしているのでしょうか?

マルセグンタイアリが恐れるハエ
好蟻性昆虫はいないかと行列横に座ってじっくり観察をすると・・・
前回少しだけ紹介した、マルセグンタイアリを見つける小さな虫。

マルセグンタイアリが恐れるハエ
実はこの虫は、マルセグンタイアリに寄生するノミバエ Pseudacteon ?の一種なのです!

マルセグンタイアリが恐れるハエ
ノミバエが近くに来ると、護衛役の働きアリたちは激しく怒っているように見えます。マルセグンタイアリが恐れるハエ
グンタイアリの目はほとんど見えていませんが、ノミバエは大きな複眼を持ち、グンタイアリの動きをじっと見つめています。マルセグンタイアリが恐れるハエ
行列近くでは、数匹のノミバエがマルセグンタイアリの隙を狙っています。

ノミバエは護衛役の少ない場所から行列に入り込み、無防備に歩く個体を狙って一瞬のうちにアリの体内に産卵するのです!
マルセグンタイアリが恐れるハエ
アリの肛門から体内に産卵するノミバエ。
産卵は一瞬しか行われないので撮影が大変でした。

マルセグンタイアリが恐れるハエ
産卵中。

マルセグンタイアリが恐れるハエ
ハエの産卵管が刺さっているのが分かります。

マルセグンタイアリが恐れるハエ
行列脇の護衛個体は動かないので、ノミバエに狙われそうですが、実はこのように腹部を前方へ突き出している個体には産卵することができないようで、ノミバエたちは護衛個体の少ない場所を狙い、歩いている個体を狙うのです。

大行列を作り、他の生物たちが恐れるグンタイアリにも、このように小さな外敵がたくさん存在するのです。

つづく・・・

南米ペルー調査 目次

antroom at 09:09コメント(0) 

2012年06月09日

朝起きて山でアリ探し、疲れたら休憩、そしてまた山へ、深夜眠くなったら小屋に戻るという生活を続けていると、今日は一体何日の何曜で、何時なのかさえ分からなくなってきます。
すべての事を忘れて採集に専念できる、最高の環境と言うことです(笑)
小屋

朝起きて、小屋からの眺め。
ペルー
この日も良い天気。
この時期のペルーは雨季になるようで、本来であれば大雨が続く日も多いようですが、今回は晴天続きで気持ちよく山歩きを続けられています。

バナナごはん
焼いたバナナを乗せただけのバナナご飯。
味はと言うと、バナナは日本のほど甘くはないので、サツマイモを乗せているような感じ?
食料が少なくなってきて、ついに肉がなくなってきたようです。
この日から、丸山さんの肉調達が始まりました。

ハキリアリ
食事中も足元ではいつも通りハキリアリAttaがせっせと葉を運んでいます。

ハリナシバチ
そして腕には汗を舐めにハリナシバチが集まり。

ハゴロモ
足元には大量のハゴロモが集まるいつもの光景。

食後は先日発見したマルセグンタイアリLabidusの行列に小松さんをご案内。
マルセグンタイアリ
行列があるか心配でしたが、同じように太い行列がありました。

マルセグンタイアリ
川のように流れ続けている行列脇には、たくさんの護衛役が立ち止まっているため真っ黒です。

マルセグンタイアリ
アゴを開き、立ち上がって威嚇中

マルセグンタイアリ
大型個体

マルセグンタイアリ
行列に足を踏み入れてしまったカタアリ。

しばらく観察をしていると、ハネカクシたちも見つけることができました。
ハネカクシ
↑触角の形や体型が少し違いますが、雌雄でしょうか?

Labidusのハネカクシ
左は眼のあるハネカクシ。
東南アジアのヒメサスライアリの場合、狩りの行列にハネカクシなどは来ませんが、南米のグンタイアリは狩りの行列でもハネカクシなどの好蟻性昆虫たちが現れるのです。

ツノゼミ
伐採された木の枝先に群れていたツノゼミ。

この日の昼食は超豪華!
美味しい魚
丸山さんが小屋近くの川で釣った魚です。
美味しい魚
すごい歯!ピラニアに近い種類とのこと。
美味しかった〜!
貴重な蛋白源となりました。

栄養補給をした後は、再び森で虫探し。
ひたすら歩き続け、気が付けば夜になっていました。
カタアリ
ツノゼミに群れていたカタアリ

指先がチクっと痛んだので見てみると・・・
カメムシ
小さなカメムシが口を刺していました。

バッタ類の種類が豊富です。
バッタ
バッタ
ペルーのバッタ
ペルーのバッタ
すごい形。幼虫ですが、翅が葉っぱのようになっています。

ペルーのバッタ

幼虫
ペルーの虫

グンタイアリのことを考えながら夜の森を歩いていると、ヒメグンタイアリNeivamyrmex発見です。
ヒメグンタイアリ
東南アジアのヒメサスライアリにそっくりなアリ。
狩りの行列で、しばらく観察しても特に好蟻性昆虫は現れず。

続いてマルセグンタイアリLabidusを発見!
赤い小型種で、先ほど観察した黒い種類とは別種です。
マルセグンタイアリ

そして面白い虫を観察する事ができたのです。
マルセグンタイアリ
マルセグンタイアリの行列を見つめる怪しい後姿が・・・
この虫がマルセグンタイアリを見つめる目的とは?

つづく・・・

南米ペルー調査 目次

antroom at 08:47コメント(0) 

2012年05月09日

バーチェルグンタイアリEciton burchelliiの引越し行列を観察していると、様々な好蟻性昆虫がやってきました。
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
大きな兵隊アリ

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
行列に足を踏み入れてしまったパラポネラ。

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
たくさん見つかった大型ハネカクシ。

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
シミも数が多いです。

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
小さなハネカクシ
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
少し大きなハネカクシ

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
少し大きなムクゲキノコ

ムクゲキノコムシの仲間は、引越しで運ばれるグンタイアリの幼虫に乗ることもあります。
↓この写真の一番下の働きアリが運ぶ幼虫をよく見ると・・・
バーチェルグンタイアリEciton burchellii

↓拡大写真
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
小型ムクゲキノコが乗っているのが分かります。

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
幼虫に乗ろうとしているムクゲキノコ。

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
飛び乗る事に成功!
これなら楽で安全に新居に行く事ができます。

続いて巨大なエンマムシが現れました!!
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
扁平でゴツゴツしたかっこいいエンマムシです。
走る速度はアリよりも遅いのですが、一生懸命新居を目指して走り続けています。

これは驚きました!
撮影した瞬間、アリの幼虫に黒い何かが付いているのに気が付き、ダニだと思って撮影した画像を確認すると・・・
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
なんと小型エンマムシだったのです!
急いで採集しようと探しましたが、残念ながら見つけることはできませんでした。

一体何時間たったのか分からないくらい、夢中になって行列を観察していました。
気が付くとアリたちが運ぶ幼虫の数が少なくなり、行列の密度も低くなってきたようです。
先ほどまでたくさん歩いてきたハネカクシやシミなどの数も減ってきました。
引越し行列も、いよいよ終わりが近づいてきたようです。

東南アジアのヒメサスライアリでも、行列の最後に来る好蟻性昆虫などもいるため、最後の最後まで気が抜けません。
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
行列の最後のほうに現れたこの幼虫は、先ほど紹介した、赤く大型なハネカクシの幼虫です。

続いて現れたのは、特大ハネカクシです!
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
この種類は1匹しか来ませんでした。

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
それにしても、グンタイアリの行列には、本当に様々な種類の昆虫が同居をしているのですね。

エンマムシ、ハネカクシ、シミなどを観察すると、外見はアリにはまったく似ていませんが、色の組み合わせはアリにとてもよく似た種類が多いことに気が付きます。
普通に考えれば、これはアリを騙すために色を似せているのでは?と思うかもしれませんが、アリは外見や色ではなく、匂いによって仲間を識別するため、色を似せるのは無意味なのです。
では何のためにアリに似た色をしているのか?
この理由については小松さんのブログで紹介されています。
何とこれらの好蟻性昆虫たちは、アリではなく、アリ鳥を騙すためにアリに似せた色になっているという説があるようです!納得。

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
このハネカクシは、行列付近で弱ったグンタイアリなどを捕食するのです。
小さなハネカクシですが強暴です。

以下、偶然撮れた好蟻性生物ツーショット写真
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
後から写真を見返して気が付きましたが、この写真にはエンマムシ以外にもハネカクシが写り込んでいました。どこだか分かりますか?

↓拡大写真
バーチェルグンタイアリEciton burchellii
アリが運ぶ幼虫にハネカクシがしがみついています!
これは気が付きませんでした。

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
ハネカクシとシミ

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
ムクゲキノコとダニ

バーチェルグンタイアリEciton burchellii
エンマムシとハネカクシ

グンタイアリの好蟻性生物はすごい!
大興奮の夜となりました。

つづく・・・

南米ペルー調査 目次

antroom at 07:49コメント(0) 
記事内検索
Archives
Recent Comments