カギバラアリ亜科
2023年03月26日

とても可愛い姿をしたメダカダルマアリ。

食性がとても変わっているアリで、クモや昆虫の卵を主食としています。
カギバラアリもですが、なぜ卵が主食になったの?とアリに聞いてみたいです。
行動範囲もそれほど広くはないと思いますが、近場で一年中入手できる食材なのでしょうか?

巣の中の幼虫置き場を見てみると・・・。

幼虫と一緒に丸いものがあります。

白く小さいのがメダカダルマアリの幼虫で、大きな球体がクモなどの卵です。

どこから集めてきているのか、巣の中を観察すると食材である卵がたくさん置かれているのです。

クモの卵を運ぶ働きアリ。

幼虫を運ぶ働きアリ。
そして、このメダカダルマアリですが、食性以外にも驚きの習性があるのです。
その驚きは巣にあります。

こちらがメダカダルマアリの巣になります。

こちらは別の巣。

お気づきでしょうか?
どの巣の壁面も、まるで雪がうっすら積もったかのように白いことに。

巣の壁面が白いのは、他のアリでも見ることがあり、ニセハリアリは繭の抜け殻を壁面に張り付けたり。

コツノアリの巣は、菌類?なのか良く分かりませんが壁面が白いことがあります。

しかし、メダカダルマアリの巣は、これらのアリとは材質が異なります。

まるで和紙のような紙っぽさがあるのです。

引っ張って見るとこのように剥がれるのです。
まるで幼虫が口から糸を出すクロトゲアリやツムギアリの巣ようです。

実はこれ研究者の方にお聞きしたところ、なんと糸であることが分かっていて、もしかするとクモの糸ではないかと言うことなのです!?
この糸は卵の入った卵のうの糸を集めて作っているのでしょうか?
どのように糸を集めて、どのように壁面に貼り付けるのか、いろいろ気になります。
あと気になるのは、ダルマアリってカギバラアリ亜科ですがサナギになるとき繭を作らないのです。
これは糸を巣材に使うツムギアリと同じです。
幼虫が吐いた糸の可能性もありそうですね。
クモの糸なのか、幼虫の糸なのか、今後は飼育してじっくり観察してみようと思います。
どちらにしても、ハリアリ亜科に近いアリが巣に糸を利用するとは驚きです!
2022年08月30日

息子と山にアリ探しに行ってきました。
この日の目的はカギバラアリです。
この山には、カギバラアリが必ず見つかる場所があるのです。
時期的に結婚飛行が行われているので新女王も探します。

ヤマトシロアリの巣があり、そこに置かれた卵を見たところ、卵に擬態している菌であるターマイトボールが見つかりました。

大きくて立派なオオゴキブリ。
中学生のころ憧れのゴキブリでした。
伊豆の山で初めて見つけたときは本当に嬉しかったです。

ヤマトカギバラアリ発見!
巣の場所が分からず働きアリだけでした。

結婚飛行を終えたばかりの、イトウカギバラアリの新女王たち。
残念ながら、息子が一番見たがっていたワタセカギバラアリは見つかりませんでした。
2021年09月01日
自宅近所でアリ探しをしていた息子。
「ムカシアリだっけ?ノコギリハリアリだっけ?女王を見つけたよ!」と帰宅した息子。
もちろん、板橋区にムカシアリやノコギリハリアリは生息していません。
すぐに何のアリだか分かりました。

「もしかしてカギバラアリじゃない?」と採集したアリを見ると、やはりイトウカギバラアリでした。
なぜカギバラアリをムカシアリやノコギリハリアリと間違えたのかと言うと、赤茶、変わった外見、珍しい、偏食などの特徴が一致しているためでしょう。
息子はイメージで記憶しているのが分かります。
翅の抜けた新女王が3匹と、他に翅の付いた女王もいたようなので結婚飛行をしたばかりのようです。

イトウカギバラアリの女王。
このアリはダルマアリと同じく、卵を専門に食べるアリです。

このタイプの小型なアリの女王は、平面の広い石膏巣だと落ち着かないことがあります。
落ち着くように簡易な小型石膏巣を作りました。
「ムカシアリだっけ?ノコギリハリアリだっけ?女王を見つけたよ!」と帰宅した息子。
もちろん、板橋区にムカシアリやノコギリハリアリは生息していません。
すぐに何のアリだか分かりました。

「もしかしてカギバラアリじゃない?」と採集したアリを見ると、やはりイトウカギバラアリでした。
なぜカギバラアリをムカシアリやノコギリハリアリと間違えたのかと言うと、赤茶、変わった外見、珍しい、偏食などの特徴が一致しているためでしょう。
息子はイメージで記憶しているのが分かります。
翅の抜けた新女王が3匹と、他に翅の付いた女王もいたようなので結婚飛行をしたばかりのようです。

イトウカギバラアリの女王。
このアリはダルマアリと同じく、卵を専門に食べるアリです。

このタイプの小型なアリの女王は、平面の広い石膏巣だと落ち着かないことがあります。
落ち着くように簡易な小型石膏巣を作りました。
2015年10月29日

ヤマトカギバラアリ Proceratium japonicumの巣を発見することができました。
カギバラアリの仲間は都内の公園でも見つけることができるのですが、巣の中心部はなかなか見つけることはできません。

そしてカギバラアリの食性はとても変わっていてクモの卵などを主食としています。

しかしカギバラアリが狩りをしている瞬間というのは滅多に見ることができません。
このように巣の中心部を見つけられたときは、何を食べているのか知る最大のチャンス!
幼虫付近や巣の中を慎重に調べて、運び込まれた食料がないか探します。

すると、食事中の幼虫を見つけることができました!
黄色い卵にカギバラアリの幼虫が齧りついています。
何の卵かは、これだけでは分かりませんが、卵食ということは分かります。
同じくカギバラアリ亜科のダルマアリも、クモの卵などを主食としています。
2014年12月15日
沖縄に行っていた休業中にご注文を頂いた方への発送が完了致しました。
お届けに時間がかかってしまい大変申し訳ありませんでした。
メール返信も日々行っているのですが、まだすべての方へ返信ができていない状態です。
もうしばらくお待ちください。
日中は蟻マシーン作りや商品の発送をして、深夜にアリの観察や撮影を行っています。
今回は観察するものが多く、寝不足続きで疲れてきましたが、とても興奮するような発見がいくつかありました。
アリの巣から見つけた新種と思われる好蟻性昆虫も深夜から朝まで観察をしましたが、アリに大切に扱われる様子など、何時間見ていても飽きることはありません。
初めて観察する生物は、この後どんなことが起きるのか予測ができないので、いくら寝不足でも興奮して寝れません(笑)

幼虫を守るメダカダルマアリ Discothyrea kamitetaの女王アリ。
このアリはクモの卵を主食としています。
クモの卵は糸で包まれているのですが、その中に侵入して卵を集める場面も観察することができました。
ずっと見たかった場面なので、深夜の部屋で一人で大興奮です。
ふと思ったのですが、自宅の机で10cmほどの容器に入った2mmの生物を見て、ここまで興奮できる趣味ってなかなかないですよね(笑)
アリの世界は本当に面白い!

クモの卵を狙うメダカダルマアリの働きアリ。
昨日の深夜は、巣の中に運ばれた卵を食べる様子を顕微鏡で観察しました。
働きアリは、クモの卵を前脚2本と腹部先端の3点で持ち上げた状態で、触角で卵を触りながら舐め続けていました。
1時間ほど観察していたのですが、その間ずっと卵を回転させながら舐めていたのです。
鋭いアゴがあるんだから、早く傷つけて中身を舐めれば良いのにと思うのですが、ひたすら舐め続けるだけ。
そして10分ほど目を離して、再び見てみると卵がなくなっています。
卵を探すと、少し潰れた状態で幼虫の山に埋もれていました・・・。
一番いいところを見逃した〜!!
ひたすら舐め続けていたのは、幼虫に与える前にきれいにしていたのでしょうか?
今晩も寝不足になりながら観察しようと思います。
一日24時間では足りないです(笑)
お届けに時間がかかってしまい大変申し訳ありませんでした。
メール返信も日々行っているのですが、まだすべての方へ返信ができていない状態です。
もうしばらくお待ちください。
日中は蟻マシーン作りや商品の発送をして、深夜にアリの観察や撮影を行っています。
今回は観察するものが多く、寝不足続きで疲れてきましたが、とても興奮するような発見がいくつかありました。
アリの巣から見つけた新種と思われる好蟻性昆虫も深夜から朝まで観察をしましたが、アリに大切に扱われる様子など、何時間見ていても飽きることはありません。
初めて観察する生物は、この後どんなことが起きるのか予測ができないので、いくら寝不足でも興奮して寝れません(笑)

幼虫を守るメダカダルマアリ Discothyrea kamitetaの女王アリ。
このアリはクモの卵を主食としています。
クモの卵は糸で包まれているのですが、その中に侵入して卵を集める場面も観察することができました。
ずっと見たかった場面なので、深夜の部屋で一人で大興奮です。
ふと思ったのですが、自宅の机で10cmほどの容器に入った2mmの生物を見て、ここまで興奮できる趣味ってなかなかないですよね(笑)
アリの世界は本当に面白い!

クモの卵を狙うメダカダルマアリの働きアリ。
昨日の深夜は、巣の中に運ばれた卵を食べる様子を顕微鏡で観察しました。
働きアリは、クモの卵を前脚2本と腹部先端の3点で持ち上げた状態で、触角で卵を触りながら舐め続けていました。
1時間ほど観察していたのですが、その間ずっと卵を回転させながら舐めていたのです。
鋭いアゴがあるんだから、早く傷つけて中身を舐めれば良いのにと思うのですが、ひたすら舐め続けるだけ。
そして10分ほど目を離して、再び見てみると卵がなくなっています。
卵を探すと、少し潰れた状態で幼虫の山に埋もれていました・・・。
一番いいところを見逃した〜!!
ひたすら舐め続けていたのは、幼虫に与える前にきれいにしていたのでしょうか?
今晩も寝不足になりながら観察しようと思います。
一日24時間では足りないです(笑)