ノコギリハリアリ亜科
2016年10月01日

山で見つけたノコギリハリアリの新女王。
ノコギリハリアリはムカデを専門に捕食するアリです。
小さなアリが、毒のあるムカデを襲うとはすごいですね。

太い倒木の上で見つけました。
倒木上を興奮した様子で歩き回り、今にも飛び立ちそうに見えます。
どうやら結婚飛行をするようです。

しばらく観察をしていると、40〜50cm離れた場所に黒いオスアリが飛んできました。
外見がハリアリっぽいです。
まさかノコギリハリアリのオス!?

さらにもう一匹のオスが来ました。
オスは羽ばたきながら倒木の上を興奮して走り回り、徐々に新女王に近づいていたのです。
間違いありません!これはノコギリハリアリのオスです!!

女王を見つけたオスはすぐに交尾をしました。
どうやら、先ほど倒木の上にいたのは飛び立とうとしていたのではなく、フェロモンを出してオスを誘っていたのかもしれません。
アリに限らず、生息数の少ない小さな生物が、広い森の中でどうやって雌雄が出会うのか時々不思議に思いますが、きっとそれぞれが良いタイミングで出会えるような方法があるのですね。

少し遅れて二匹目のオスも来ましたが、すでに交尾中なので交尾は失敗。

目の前でノコギリハリアリの交尾を見ることができて運が良かったです。
1匹のオスと交尾を終えた女王は、その後倒木の中へ入っていきました。
貴重な瞬間を見ることができました。
実はこの時、1mmサイズの別の虫を撮影中だったので、それを撮影するためのレンズを取りつけていました。
ノコギリハリアリサイズには倍率が高すぎたのですが、交尾は短時間で終わってしまうと思いそのままのレンズで撮影したので被写界深度の浅い写真になってしまったのが残念でした・・・。

交尾を終えたオスは、しばらくすると通りかかったヤマトアシナガアリに襲われていました。
2015年01月10日

長いアゴ、小さな目、腰のくびれのないアリ。

ノコギリハリアリ Stigmatomma silvestriiです。
名前の通り、ギザギザとノコギリのようなアゴを持ちます。
アリに夢中になり始めた中学生のころ、最も憧れだったアリです。
初めて巣を発見した時の感動は忘れられません。
北海道から八重山諸島まで日本全国に生息しているのですが、見つけるのは簡単ではありません。
東京にも生息していて、街中の公園では見つけたことはありませんが、八王子付近の山などで見ることができます。

ノコギリのようなアゴで捕えるのはムカデ!

ノコギリハリアリはジュズフシアリやムカシアリと同じくムカデを専門に捕食します。

アゴで噛みついた直後に毒針で刺します。
ムカデが動き続ける限り何度でも刺します。

毒針が出ています。

最初は大暴れしていたムカデですが、何度も刺されるうちに徐々に動きが鈍くなってきます。
そして動かなくなったムカデを巣へ運びますが、面白い方法で運ぶことが分かりました。

ムカデの頭部近くを噛みついたノコギリハリアリは、そのまま引きずるようにムカデを引っ張ったところ、なんとムカデは脚を動かして、まるで誘導されるかのように歩いて運ばれたのです。
毒針で刺されたことにより、自らの意思で逃げたり歩いたりすることはできません。
この方法は、エメラルドゴキブリバチが大きなゴキブリを捕えたときと同じ方法です!!

この方法で、自分よりもはるかに長くて重い獲物でも簡単に巣に運ぶことができます。
これを見て思い出したことが。
過去に石垣島で1mmほどの小型なムカシアリがムカデを狩る場面に遭遇しました。
その時、こんなに小さなアリがムカデを楽々運ぶ姿に驚いたのですが、もしかしたらこれも半分麻痺させた状態で、引っ張って巣まで運んでいたのかもしれません。

母親が抱いて守っていた孵化したばかりのムカデを集団で襲って運ぶムカシアリ。
この写真を見ると、ムカデは自分の脚で歩いているようにも見えます。

巣の中に運びこんだムカデは、成虫と幼虫で捕食します。

ムカデを捕食する幼虫たち。
ちなみに、この写真と上の写真の2枚は新しい撮影機材で撮影しました。
ムカデが主食となると飼育するときはエサの確保が大変そう。と思う方も多いかと思いますが、実はそうでもありません。
ムカデって、実は身近にすごくたくさんいる生き物なのです。
近所の公園でエサ用のムカデを集めていますが、寒い冬でもたくさん見つかります。

落ち葉の積もった場所で、湿った土が見えるまで掘ります。

黒く湿った落ち葉や土をふるいで篩うと1〜3cmほどの小型ムカデがすぐに見つかります。
集めたムカデたちは、土と一緒にタッパーなどに入れておけば長期間ストックできますし、月に1回ほど行けば十分な数が確保できます。
ムカデを食べるアリは、ノコギリハリアリ以外にもジュズフシアリやムカシアリなどがいて、他にもトビムシを食べるウロコアリやハンミョウアリ、ダンゴムシを食べるハシリハリアリ、フサヤスデを食べるハナナガアリやキッカイアリ、クモの卵を食べるダルマアリなど、様々な偏食アリたちがいますが、どれも魅力的な種類ばかり!
こんなすごいアリたちを飼育できるのなら、エサ集めも苦にはなりません。
そして偏食のアリはエサの確保さえできれば、それさえ与えていれば栄養的には問題ないはずなので、果実や昆虫などを食べる雑食性のアリのように栄養価に気を配る必要もありません。
2014年12月16日
2013年01月16日
2012年12月28日
昨日は飼育中のムカデ食のアリたちにエサを与えました。

ノコギリハリアリ亜科ノコギリハリアリAmblyopone silvestrii。
捕らえたジムカデに幼虫が自ら齧りついています。

ムカシアリ亜科ジュズフシアリProtanilla sp.
幼虫の数が多いので、一晩でほぼ食べつくされています。
ムカデ食のアリは魅力的な種類ばかり!
しかし、どの種類も珍しいものが多いので滅多に見つけることはできません。

過去に石垣島で見つけた、ムカデの親子を集団で襲っていたムカシアリLeptanilla sp.は、あれ以来見つけられていません。
たった1mmのアリがムカデを狩る光景はすごかったです。

ノコギリハリアリ亜科ノコギリハリアリAmblyopone silvestrii。
捕らえたジムカデに幼虫が自ら齧りついています。

ムカシアリ亜科ジュズフシアリProtanilla sp.
幼虫の数が多いので、一晩でほぼ食べつくされています。
ムカデ食のアリは魅力的な種類ばかり!
しかし、どの種類も珍しいものが多いので滅多に見つけることはできません。

過去に石垣島で見つけた、ムカデの親子を集団で襲っていたムカシアリLeptanilla sp.は、あれ以来見つけられていません。
たった1mmのアリがムカデを狩る光景はすごかったです。
2011年09月26日
ノコギリハリアリは、小型ジムカデなどをエサとしています。
ものすごくかっこいいアリで、北海道から南西諸島まで広範囲に生息していて、今まで様々な場所で採集してきましたが、生息数が少ないのと、巣の場所が採集しにくい場所にあるため滅多に見つけることができません。

ジムカデを捕らえたノコギリハリアリは、獲物の元に幼虫たちを運んで与えます。
幼虫の体型は、クワガタアリやトゲオオハリアリと同じように、上半身は細長くなっていて活発に動くことができ、自ら獲物に齧りつきます。
ものすごくかっこいいアリで、北海道から南西諸島まで広範囲に生息していて、今まで様々な場所で採集してきましたが、生息数が少ないのと、巣の場所が採集しにくい場所にあるため滅多に見つけることができません。

ジムカデを捕らえたノコギリハリアリは、獲物の元に幼虫たちを運んで与えます。
幼虫の体型は、クワガタアリやトゲオオハリアリと同じように、上半身は細長くなっていて活発に動くことができ、自ら獲物に齧りつきます。
2011年06月22日
現在ムカデを食べるアリを数種類飼育しているので、定期的にエサのムカデを集めに行きます。
ムカデを集めるのはとても簡単で、近所の公園で枯葉などの下を探すと、5mm前後の小型ムカデを見つけることができます。
この日は、小型ジムカデが見つかりました。

ノコギリハリアリに与えて見たところ、すぐに働きアリたちが襲い掛かります。
クワガタのようなアゴで噛み付き、毒針で刺して麻痺させます。

ジムカデが動かなくなると、巣の中へ運んでいきます。
巣の中では育ち盛りで、お腹をすかせた幼虫たちが待っているのです。

ムカデの体を切った働きアリは、切り口に幼虫を運んできます。
ノコギリハリアリの幼虫たちは、自らムカデに噛み付いて食事をするのです。
ムカデを集めるのはとても簡単で、近所の公園で枯葉などの下を探すと、5mm前後の小型ムカデを見つけることができます。
この日は、小型ジムカデが見つかりました。

ノコギリハリアリに与えて見たところ、すぐに働きアリたちが襲い掛かります。
クワガタのようなアゴで噛み付き、毒針で刺して麻痺させます。

ジムカデが動かなくなると、巣の中へ運んでいきます。
巣の中では育ち盛りで、お腹をすかせた幼虫たちが待っているのです。

ムカデの体を切った働きアリは、切り口に幼虫を運んできます。
ノコギリハリアリの幼虫たちは、自らムカデに噛み付いて食事をするのです。
2010年12月19日
まるでクワガタのような湾曲したアゴを持つ、ノコギリハリアリ亜科のヘラアゴハリアリです。

このアゴで、一体どんな獲物を捕食しているのでしょうか?
飼育下では、コオロギやゴキブリの幼虫を良く食べますが、動きの鈍いヘラアゴハリアリには、これらの動きの素早い虫を捕えることはできないため、ころしてから与える必要があります。
ということは、野生では別の獲物を捕えてるに違いありません。
日本のノコギリハリアリは小型ムカデ類を捕食すると言われているため、ムカデを与えたところ捕食しました。

ムカデを襲うときは、積極的に追い回すのではなく、アゴを広げていて待ち伏せをして、アリの近くを通った瞬間、まるでアギトアリのようにパチン!と勢いよくアゴを閉じて捕えます。

しばらくは、アゴで挟んだままじっとしていますが、ムカデが暴れると鋭い毒針を刺します。
写真でも毒針が見えますが、体に対して、かなり長い毒針です。

この毒は、ムカデに対して強力に効くようで、2回ほど刺されたムカデは、すぐに動けなくなってしまいました。
その後、仲間の元にムカデを運びました。


巣の中では、幼虫たちもムカデに齧りつきます。
←翌日にはほとんど食べられてしまいました。
写真中央の大きな個体は女王アリです。
働きアリには、痕跡程度の眼しかありませんが、女王には大きな複眼と単眼があります。
野外でも、このようにムカデを食べていると思いますが、その他にも、小さくて柔らかい虫も捕食していると思われます。

このアゴで、一体どんな獲物を捕食しているのでしょうか?
飼育下では、コオロギやゴキブリの幼虫を良く食べますが、動きの鈍いヘラアゴハリアリには、これらの動きの素早い虫を捕えることはできないため、ころしてから与える必要があります。
ということは、野生では別の獲物を捕えてるに違いありません。
日本のノコギリハリアリは小型ムカデ類を捕食すると言われているため、ムカデを与えたところ捕食しました。

ムカデを襲うときは、積極的に追い回すのではなく、アゴを広げていて待ち伏せをして、アリの近くを通った瞬間、まるでアギトアリのようにパチン!と勢いよくアゴを閉じて捕えます。

しばらくは、アゴで挟んだままじっとしていますが、ムカデが暴れると鋭い毒針を刺します。
写真でも毒針が見えますが、体に対して、かなり長い毒針です。

この毒は、ムカデに対して強力に効くようで、2回ほど刺されたムカデは、すぐに動けなくなってしまいました。
その後、仲間の元にムカデを運びました。


巣の中では、幼虫たちもムカデに齧りつきます。
←翌日にはほとんど食べられてしまいました。
写真中央の大きな個体は女王アリです。
働きアリには、痕跡程度の眼しかありませんが、女王には大きな複眼と単眼があります。
野外でも、このようにムカデを食べていると思いますが、その他にも、小さくて柔らかい虫も捕食していると思われます。







