ヨロイオオムカデ

2017年01月05日

ヨロイオオムカデの捕食
4年3ヶ月飼育をしているヨロイオオムカデ。
こんなに長く飼育をして、たくさん撮影してきたのですが、ヤスデ捕食場面を白背景で撮影したことがなかったので撮影してみました。
これが簡単そうで意外と難しいのです。
ヨロイオオムカデはヤスデを入れるとすぐに襲うのですが、これは落ち着いた状態の場合で、床材もない平らな場所に移してヤスデを入れると、環境の変化に怖がってしまい捕食しないのです。
こんな臆病なところもヨロイオオムカデの可愛いところです。

ヨロイオオムカデの捕食
動き回るヤスデに対して、まるでヤスデのように丸くなって怯えるヨロイオオムカデ(笑)
時間はかかりましたが、無事にヤスデを襲うところを撮影できました。

ヨロイオオムカデの捕食
ヤスデに襲いかかると、危険を察知したヤスデは体を丸めて防御態勢になりますが、ヨロイオオムカデは力尽くでヤスデの体を伸ばして頭部を探します。

ヨロイオオムカデの捕食
徐々にヤスデの頭部に向かいます。

ヨロイオオムカデの捕食
頭部まで辿り着きました。

ヨロイオオムカデの捕食
片方の毒牙をヤスデの口の中へ差し込みます。
この瞬間、ヤスデ最大の攻撃である臭い毒液を体中から出すのですが、ヤスデを食べるヨロイオオムカデには当然効き目はありません。
それどころか、おそらくヨロイオオムカデにとっては食欲をそそられる匂いなのではないでしょうか?
今回撮影中にヤスデを触った時、この防御液が指先の傷口に付いてしまったのですが、その瞬間ビリビリっと痺れるような痛みがあり、すぐに水で洗い流しました。
臭いだけではなく、立派な毒だと分かりました。

ヨロイオオムカデの捕食
毒を注入中。

ヨロイオオムカデの捕食
毒牙を差し込まれた瞬間、ヤスデは激しく暴れますがヨロイオオムカデの力には敵いません。

ヨロイオオムカデの捕食
毒牙を差し込まれると、力強く丸くなっていたヤスデの体が短時間で開いてきます。

ヨロイオオムカデの捕食
毒が効いて体が麻痺するのです。
この後は、頭から一節ずつ外されて、ゆっくりと中身を食べられてしまいます。

カテゴリにヨロイオオムカデを追加しました!

antroom at 09:37コメント(3) 

2016年04月19日

ヨロイオオムカデと記念撮影
ヤスデを専門に捕食するヨロイオオムカデ。
3年6ヶ月飼育しています。
とても丈夫で本当に飼いやすいムカデ。
主に山で採集したアマビコヤスデを与えています。
動きは鈍くて、触っても噛まないし、ヤスデさえ準備ができればこんなにペット向きのムカデは他にはいないでしょう。
まだ与えたことはありませんが、冷凍ヤスデなども食べる気がします。

ヨロイオオムカデと記念撮影
長い付き合いなので、たまには一緒に記念撮影してみました(笑)

antroom at 10:00コメント(2) 

2016年03月09日

ヨロイオオムカデの狩り
久々の登場、ヤスデを専門に食べるヨロイオオムカデ。
飼育して3年以上経ちます。

ヨロイオオムカデの狩り
普段は採集したアマビコヤスデなどを与えているのですが、今回は20cm近くもある巨大ヤスデです。
自分の倍以上ある巨大ヤスデでも、あっという間に捕えて食べはじめます。

antroom at 09:36コメント(2) 

2015年08月26日

ヨロイオオムカデの食事
3年間飼育をしているヨロイオオムカデ。
巨大な毒牙を開いてヤスデの口を探します。

ヨロイオオムカデの食事
口に毒牙を差し込みヤスデの動きを封じて、頭部から捕食します。

antroom at 05:44コメント(0) 

2015年05月20日

ヨロイオオムカデ
少し前に繁殖行動のような場面を観察できたヨロイオオムカデ。
これはメスと思われる個体です。
今年こそは子供を見たいものです。

ヨロイオオムカデ
通常このような色をしています。
そしてオスと思われる個体が、少し前からエサをまったく食べなくなりました。
ヤスデを与えればすぐに食べるはずなのに、食べないと心配になりますが、太っているし見た目はとても元気そうでした。

ヨロイオオムカデ
そして昨日見たところ、体色が薄い緑に変わっているのを見て一安心。
これは脱皮前の兆候で、エサを食べなかったのはこれが原因だったのです。
過去にも何度か紹介していますが、このように色が変わると5日ほどで脱皮をします。
この個体は飼育2年7ヶ月になりますが、脱皮をするのはこれで3回目。

antroom at 09:57コメント(0) 

2015年05月02日

ヨロイオオムカデ
飼育を始めて2年7ヶ月が経ったヨロイオオムカデ
複数で飼育をしていても、お互い意識するようなこともなく静かに暮らしていたのですが、数日前についに繁殖行動らしい場面を見ることができました!

ヨロイオオムカデ
体型からオスと思われる個体が、メスと思われる個体のことを追いかけたり、上に乗ったりしています。
今までは、このように相手を意識するようなところは一度も見たことがありませんでした。

ヨロイオオムカデ
オスはメスを必死に追いかけているのですが、時々牙を開いてメスに牙を立てるようなこともしましたが、本気で噛んでいるのではないようです。
他のムカデなら共食いや喧嘩などの可能性もあるのですが、ヨロイオオムカデはヤスデ以外のもは絶対に食べませんし、今まで素手で触ってきた経験から、牙を武器として使うことはほぼないと考えていたので、これは共食いや喧嘩ではないと感じました。
となると残る可能性は繁殖行動しかありません。

ヨロイオオムカデ
ヨロイオオムカデ
今年こそは繁殖してくれるかな?

antroom at 10:52コメント(2) 

2015年01月20日

飼育を開始して2年3ヶ月が経ったヨロイオオムカデ
ヨロイオオムカデ
飼育をして感じたことは、とても丈夫で飼いやすいムカデです。
代謝も低いので、エサを与えるのは月に1〜2回で問題ないようです。
エサのヤスデは主にアマビコヤスデを採集して与えているのですが、採集できなかった場合は、ペットショップで1年中大型ヤスデを購入できるのでエサには困りません。
ヨロイオオムカデよりもはるかに巨大な、熱帯に生息する20cm以上の巨大なフトヤスデでも狩ることができます。

ヤスデしか食べないヨロイオオムカデの洗練された狩りの方法は、以前写真で紹介していますが、今回は動画で撮影してみました。

0:55のところで、ヤスデの腹部先端の方へ向かいますが、1:10に間違いに気が付き再び頭部に向かいます。
このように腹部と頭部を間違えることはよくあることです。
この間で見て頂きたいのは、絶対にヤスデに噛みつかないということ。
全身を堅い外骨格で守られたヤスデの弱点は口だけと知っているので、無駄な攻撃はしないのです。

そして2:07のところで頭部に近づいてきたことに気が付き、動きが速くなり興奮しているのが分かります。
後は力技で、丸くなっているヤスデを無理やり広げて、2:35の辺りで右側の毒牙をヤスデの口に突き刺しました。
その瞬間、ヤスデが暴れたため画面から見えなくなってしまいました・・・。
堅い外骨格や臭い毒を持つヤスデも、ヨロイオオムカデに狙われてしまえば逃げることはできません。
まだ与えたことがないのですが、完全な球体になるタマヤスデは口も隠れてしまうので、もしかしたら食べることができないかもしれません。

antroom at 12:47コメント(2) 

2014年05月21日

レプタイルズFan vol.2が出版されました。
前号では、アリの基本的な話と、ヨロイオオムカデについて書きましたが、今回は女王アリの採集や飼育についてと、エメラルドゴキブリバチについて書かせて頂きました。
レプタイルズファン
レプタイルズファン
エメラルドゴキブリバチ
ゴキブリに麻酔をして産卵するエメラルドゴキブリバチはすごい!!

antroom at 10:02コメント(0) 

2014年05月09日

久々に登場するヨロイオオムカデです。
何の変化もなく、毎日元気に過ごしています。
あと数ヶ月で、飼育を開始して2年がたちます。
エサはヤスデのみですが、丈夫でとても飼育のしやすいムカデです。
先週、体が白っぽくなりました。
これは過去にも紹介した脱皮前の兆候です。
前回は沖縄に行っている間に脱皮をしてしまったので観察できませんでしたが、今回は脱皮の瞬間を見るために毎日観察を続けました。
色が変わってから5日目の朝に見たときは変化はありません。

ヨロイオオムカデ
そして、夕方に見たところ脱皮をしていたのです!
本当は脱皮途中から見たかったのですが、すでに脱ぎ終わっていました・・・。

ヨロイオオムカデ
今まで様々なムカデの脱皮を見てきましたが、このように抜け殻が丸くなっているのは初めて見ました。
ヨロイオオムカデは普段から丸くなるので、丸まった状態のまま皮を脱いだのだと思います。

↓通常ムカデの抜け殻はこんな感じになります。
ムカデの脱皮
ムカデの脱皮
脱いだ殻は縮んでいますが、ヨロイオオムカデの抜け殻は縮んでいないようです。

ヨロイオオムカデはヤスデを専門に捕食していて、ヤスデ以外は捕食しないのですが、自分の抜け殻は他のムカデと同じように食べてしまいます。
ヨロイオオムカデ
ヨロイオオムカデ
脱皮後、2日間ほどかけて抜け殻を完食しました。
抜け殻と言っても、かなりの量なのに完食するとはすごいですね。

ヨロイオオムカデ
唯一食べ残すのは、硬い牙の抜け殻です。


動画でも撮影しました。
開始1分のところで、硬い牙を捨てようとしています。



antroom at 10:21コメント(0) 

2013年09月02日

飼育中のヨロイオオムカデたちは、繁殖に向けてケースを広くして、与えるエサの量も増やしています。
ヨロイオオムカデ
ムカデよりも巨大なヤスデですが、このサイズの獲物でも一晩かけて完食します。
すごい食欲です。

antroom at 07:44コメント(0) 

2013年07月10日

飼育中の3匹のヨロイオオムカデたちを、繁殖させるために同居させました。
その前に雌雄なのかが不明なのですが、左の小さな個体は腹部先端腹側にあるオレンジの突起が、あきらかに他の2匹よりも小さいのでオスではないかと考えています。
ヨロイオオムカデを飼育してみて、とても丈夫で飼いやすいムカデだと分かりました。
代謝も低くて、エサは月に1〜2回程度で問題ありません。
あと3ヶ月で、飼育を開始して1年が経ちます。
ヨロイオオムカデ
ヨロイオオムカデは、性格がとても穏やかです。
おそらく現在知られている世界中のこの大きさのムカデで、素手で触って噛み付かないのはヨロイオオムカデだけではないでしょうか?
そして予想通り、同居をさせてもお互いまったく攻撃はしませんでした。
ヤスデしか食べないので共食いの心配もなし。
とても貴重なムカデなので、繁殖成功すると良いのですが。

antroom at 09:10コメント(4) 

2013年06月26日

10日ほど前に脱皮をしたヨロイオオムカデのケースから2本の牙を発見しました。
ヨロイオオムカデの牙
太くて立派な牙。
これは脱皮をしたときの抜け殻です。
ムカデは脱皮後に抜け殻を食べるのですが、硬くて頑丈な牙は残すようです。
初めて知りました。

ヨロイオオムカデ
ヨロイオオムカデ
この牙を使って、数多くのヤスデを捕食してきたのです。

antroom at 08:35コメント(0) 

2013年06月21日

沖縄に出発する数日前、通常は黒いヨロイオオムカデがこんな色になっていました。
ヨロイオオムカデ
ずいぶん薄いというか、緑色ですが、これは脱皮が近いからです。
そして沖縄から帰ってみたところ体色が濃くなっていて、触ってみるとまだ柔らかかったので、無事に脱皮を終えたようです。
抜け殻は残っていなかったので、他のムカデと同じく食べたようです。
脱皮の瞬間が見れなかったのが残念。
現在3匹を飼育中で、おそらくメス2、オス1だと思われます。
数日前から繁殖をさせるために、ペアを同居させています。
性格が穏やかで、ヤスデ以外は食べないので、他のムカデのように共食いの心配はありません。

antroom at 08:56コメント(0) 

2013年05月04日

飼育中のヨロイオオムカデにエサを与えました。
今回は手ごろなサイズのヤスデが入手できず、今まで与えた事のない大きさのヤスデです。
果たして、自分よりも巨大なヤスデを捕食できるのでしょうか?

ヨロイオオムカデ
久々の食事ということもあり、ヤスデを見つけたヨロイオオムカデはアゴを開いて大興奮で襲いかかりました!
ヤスデは危険を感じて丸くなり防御体勢になりますが、頭部に向かって移動するヨロイオオムカデ。
頭部に向かう理由は、過去の日記をご覧頂いている方はご存知かと思いますが、毒牙を口に刺し込むためです。
実はこの少し前に、間違えてヤスデの頭部とは逆方向に行ってしまい、腹部先端に辿りついた瞬間に「あっ!間違えた!」と言った感じで慌てて方向転換していました(笑)

ヨロイオオムカデ
頭部に辿りつきました。

ヨロイオオムカデ
片方の毒牙をヤスデの口に刺し込みました。
この瞬間、ヤスデの体からは異臭のする毒液が染み出ていますが、ヨロイオオムカデはまったく気にしていません。

ヨロイオオムカデ
その1分後には、自分よりも巨大なヤスデの動きが完全に止まりました。
毒の効き目の即効性がすごい。
そのままヤスデを引きずり安全な場所に移動して食べ始めました。

ヨロイオオムカデ
数時間後に見たところ、何と完食していました!
胃袋か腸と思われる黒い袋のみ食べ残しています。
自分よりも大きな獲物を狩ることにも驚きましたが、まさか完食してしまうとは。
ヨロイオオムカデはヤスデしか食べないので、エサの確保が大変と思う方も多いと思いますが、このサイズのヤスデならペットショップでいつでも入手できるので、カタツムリやナメクジを専門に食べる生物よりもエサ確保は楽かもしれません。

antroom at 05:56コメント(0) 

2013年03月31日

ヤスデを専門に食べるヨロイオオムカデ
沖縄の杉本さんから立派なアマビコヤスデを送って頂きました。
ヨロイオオムカデ
久々のご馳走に大喜びのヨロイオオムカデ。

ヨロイオオムカデ
ヨロイオオムカデ
右の毒牙がヤスデの口に挿入されています。
今まで何十回も捕食を観察してきましたが、確実にこの方法でヤスデを仕留めます。

ヨロイオオムカデ
約4時間後には、ヤスデを完食しました。
頭部の中から、腹部先端まで一切食べ残しはありません。
ここまで美しく食べつくすのは、何度見ても感動します。

antroom at 09:18コメント(4) 

2013年02月09日

前回、ヨロイオオムカデがヤスデ食だったとご紹介をしましたが、予想以上に多くの方々から反響があり驚きました。
ムカデ好きとしては、ムカデの話でたくさんの方に喜んで頂けるというのは嬉しい事です。
その後、多足類を研究する専門家の方にヨロイオオムカデの写真を見て頂いたところ、オオムカデの仲間ではあるようですが、こんなムカデは見たことがなく、今までに発見されていないグループである可能性が高いようです。
今後さらに詳しく調べて頂く予定です。

ヤスデを食べることが判明したヨロイオオムカデは、ヤスデを仕留める方法や、体内を食べ尽くす方法も、かなり特殊であることが分かりました。
この日は東南アジア産のフトマルヤスデを与えてみることに。
今まで与えていたアマビコヤスデやアバラヤスデの仲間は、ヤスデ特有の臭い匂いが少なく感じるのですが、このフトマルヤスデは、怒ると体から臭い液体を大量に出すため、おそらくこれをエサとする生物は少ないはずです。
ヤスデ専門食のヨロイオオムカデは食べることができるのでしょうか?
このムカデが生息する東南アジアにも、この手のヤスデや、さらに巨大なヒキツリヤスデなども多数生息しているので、今までも出会っているはずです。
ヨロイオオムカデ
かなり長くて立派な毒牙を持ちます。
フトマルヤスデを見つけたヨロイオオムカデは、いきなり毒牙を開いて襲いかかるような仕草を見せました!
今までは触角で慎重に狙いを定めている感じでしたが、今回はかなり興奮しているようです。
もしかして、このタイプのヤスデの方が好きなのかな?

ヨロイオオムカデ
噛み付く瞬間の写真。
どこを狙っているか分かりますか?

ヨロイオオムカデ
上から見ていたときは、首辺りを噛み付いているのかと思ったのですが、裏から見たところ何と口に毒牙を差し込んでいたのです!
その後も、数回の捕食を観察していますが、すべて口の中に毒牙を差し込みました。
全身を硬い外骨格で守られているヤスデを、確実に短時間で仕留めるには、この方法が最適なのでしょう。
噛み付かれたヤスデは、最短1分ほどで完全に動きが止まります。

そして拡大してもう一つ、なぜあそこまでヤスデの体内を美しく食べることができるのか、その方法が判明しました。
ヨロイオオムカデ
毒牙の上には、太くて長い触肢があり、その先端にブラシが付いているのです!
観察していると、どうやらこのブラシで、ヤスデの体内を舐め取っているようなのです。
狩りや食べる方法からも、完全にヤスデ専門であることが分かります。

下は日本のオオムカデの写真。
触肢 オオムカデ
同じく毒牙の上には触肢(矢印)がありますが、先端にはブラシのような毛はありません。

日本のオオムカデ
さらに拡大してみると、毛がまったくないわけではないようで、わずかですが短い毛があることが分かります。
毛がない代わりに、先端が鋭く尖っていますが、通常のムカデは捕獲した昆虫などを丸ごと肉をちぎりながら捕食するため、ブラシよりも鋭い爪のほうが役に立つのでしょう。
ヤスデの体内だけを舐め取るヨロイオオムカデは、鋭い爪よりもブラシのほうが役に立ちます。

ヨロイオオムカデ
このように抱きかかえながら、一節ずつ丁寧に食べます。
この写真では分かりにくいのですが、ブラシ状の触肢で肉を舐め取っているのがわかりました。
この時、毒で肉を溶かしている可能性もあるかもしれません。
そして食べ終わると、大アゴを節の間に差し込み上に引っ張り節を取り外します。

ヨロイオオムカデ
唯一食べ残すのは、胃袋か腸と思われる黒くて土か糞が詰まっているような内臓です。
そして、この食べかすの匂いを嗅いでみると、ヤスデ臭がまったくしないのです!
毒である臭い匂い成分まで、完全に食べてしまうようです。
ヤスデの最大の武器である臭い毒や、防御姿勢で体を丸めたところで、ヨロイオオムカデに狙われたら逃れることはできません。

ここまで美しく食べてくれると、食べかすを捨ててしまうのがもったいないので、組み立てて標本にしています。
ヨロイオオムカデ
初めにヤスデの節を集めて、順番通りに並べます。
これが意外と難しいのですが、一度取り付けてみるとどこと繋がるのか分かります。
頭部から数えて3つくらいの節は、一対の脚が付きますが、それ以降の節からは2対の脚が付いています。

ヨロイオオムカデ
ボンドで貼り付けたらヤスデの標本が完成です。
何匹も標本を作っていると、スピードも速くなり、上手く作れるようになってきました。
あれ?なんでムカデの飼育をしていたのに、ヤスデの標本作りに夢中になっているのでしょう?(笑)

ヨロイオオムカデ
ヨロイオオムカデ
エサを与えるたびに、ヤスデの標本が増えていきます。

あと体のつくりで気になるのは、一番後ろの脚の間にある節が他のムカデに比べて異常に発達しているのです。
ヨロイオオムカデ
上から見ても、脚の間にある節がはみ出ています。

ヨロイオオムカデとの比較
左:ヨロイオオムカデ
右:通常のオオムカデ

裏から見ると、その大きさが分かります。
どんな役割があるのでしょうか?
まだまだ色々と謎のムカデです。

おわり・・・

ヤスデのようなヨロイオオムカデ その1 ヤスデに擬態?
ヤスデのようなヨロイオオムカデ その2 エサを食べた!!
ヤスデのようなヨロイオオムカデ その3 ヤスデの狩りの方法

antroom at 10:17コメント(11) 

2013年01月15日

ヤスデにそっくりなムカデ。
外見や動きだけでも驚きですが、実はさらに驚きの事実が判明したのです。

ヨロイオオムカデ
はじめてこのムカデを見たとき、動きが遅いことや、毒牙が体の割りに巨大な事から何か特殊な獲物を捕食しているのだろうと感じました。
しかし、今まで数多くのムカデを見てきましたが、たとえば大きな獲物を捕食できない小型なジムカデやイシムカデなども、コオロギやミルワームなどをころして与えれば食べるもの。
このムカデだって、きっとその方法で飼育ができると考えていたのです。
まず初めに生きたコオロギを入れてみることに。
まったく反応しないし、それどころか怖がって丸くなってしまいました。
これは予想通りだったので、続いてころしたコオロギを一晩入れてみることに。
これで食べてくれるだろうと予想していたのですが、翌日そのまま残していました。
最後の手段として、コオロギの腹部を切ってピンセットで口元へ運び体液を舐めさせる事にしました。
これで確実に食べると思ったのですが、何と口に付いたコオロギを嫌がり逃げてしまったのです。これには困りました。
この段階で、もしかしてエサは昆虫ではないかもしれないと思ったのですが、とりあえず用意できるものを片っ端から与えてみる事に。
フタホシコオロギ、ヨーロッパイエコオロギ、ハニーワーム、ミルワーム、カナブン幼虫、クモ、ゴキブリなどを、生きたもの→ころしたもの→体液を口に付ける、といった順番で与えるもすべて無関心・・・
動きが遅くても狩る事ができ、毒牙が大きい事から力がある程度必要な獲物のはずなので、ナメクジやカタツムリを与えましたが、これらも食べず。
そして、実はかなりの確立でミミズ食ではないかと予想していました。
ミミズなら森の中にたくさんいるし、捕食するときは素早さは必要ありませんが、力が意外と強いので大きなアゴなのも納得です。
そこで、近所の公園でミミズを掘って与えてみる事にしたのですが、これも何日たっても食べる様子がなかったのです・・・
他に思いつくものがなくなり、仕舞いには昆虫ゼリーやバナナなどを与えてみるも興味なし。
すでに何も食べずに2ヶ月も経ってしまい、ヨロイオオムカデは痩せ始めてしまったのです。
そのころ、ちょうど沖縄に行く事になり、何かエサになりそうなものを探してみようと考えました。
これが最後のチャンス!ここで見つからなければ、おそらく死んでしまうだろうと思いました。
沖縄の森を歩いていると、様々な虫が見つかるのですが、どれも今まで試したものばかり。
結局、エサになりそうなものは見つからなかったのですが、ヨロイオオムカデに外見がそっくりなアマビコヤスデが目に入ったのです。
しかし、外見がヤスデに似ているからと言って、ヤスデを食べるとは考えられません。
何かに似ている、何かに擬態しているからと言って、そのものを専門に捕食する事なんて滅多にないし、まして臭い毒を持つヤスデを食べるムカデなんて想像もできなかったのです。
それでも、他に思いつくものはすべて試してきたので、だめもとでヤスデを1匹だけ持ち帰ることにしてのです。
自宅に戻ってから、ヨロイオオムカデのケースにアマビコヤスデを入れてみます。
やはり興味がなさそうに、じっとしています。
「やっぱり食べないか。もうダメかもしれない。」そう感じました。
その日の夜中、再び虫部屋に行ったとき、何気なくヨロイオオムカデの飼育ケースを見たところ、抜け殻のような半透明のものが散らばっていたのです!?

ヨロイオオムカデ
そしてムカデを見たところ、な、な、な、なんと!アマビコヤスデを抱きかかえて捕食していたのです!!思わず「え〜〜〜!」と一人で叫んでしまいました(笑)
この2ヶ月間、一切何も食べなかったムカデが、ヤスデを美味しそうに食べていたのです!
エサを食べてくれた事が本当に嬉しかったですし、ヤスデを食べた事に心から興奮しました。
通常ムカデは幅広い生物を捕食し、偏食のムカデと言うのは聞いたことがありません。
しかもまさかヤスデ食だったとは・・・
以前、ヤスデの体内を食べ尽くす生物がいると紹介しましたが、実はヤスデを食べた生物は、このムカデだったのです!
あまりの興奮で、深夜にもかかわらず沖縄の杉本さんに電話をして、この発見を伝えたのと、エサ用にアマビコヤスデを採集してくださいとお願いをしました。

その翌日にケースを見ると、そこには見事に体内を食べつくされたヤスデの外骨格だけが残されていたのです。
この時は、あの巨大な頭で、どうしてここまで美しく食べることができるのかまったく分かりませんでした。

ヨロイオオムカデ
バラバラになったヤスデの外骨格を組み立てると、美しい標本ができました。

ヨロイオオムカデ
続いてエサに与えたのは東南アジア産のアバラヤスデの一種。

ヨロイオオムカデ
ヤスデを見つけたヨロイオオムカデは、ゆっくりと触角でヤスデの体に触れて頭部を探します。
そして上から覆いかぶさるようにして、一気に噛み付くのです!その瞬間、ヤスデは防御しようと丸まるのですが、毒牙で噛み付いたまま離しません。
すると1分もしないうちに、丸まっていたヤスデの力が抜け、まるで死んだように動かなくなってしまうのです。
自分と同じくらいの生き物を、ここまで短時間でころしてしまうとは、ヨロイオオムカデの毒はかなり強いのかもしれません。

ヨロイオオムカデ
ヨロイオオムカデ
動かなくなったヤスデを、頭部から順番に食べていきます。

ヨロイオオムカデ
ヤスデの頭部を切り離したところ。
この後は、一節一節外しながら中身を食べていくのです。

ヨロイオオムカデ
数時間後にはこの通り。

ヨロイオオムカデ
食べ終わった頭部を見ると、中まで食べ残しがありません。

ヨロイオオムカデ
巨大な頭部で、一体どうやってここまで美しく食べているのでしょう?

その後の観察で、ヤスデを短時間で仕留める方法や、体内を美しく食べ尽くす方法が判明しましたが、まさにヤスデ専門でないとできないようなすごい業をもっていたのです。

つづく・・・

ヤスデのようなヨロイオオムカデ その1 ヤスデに擬態?
ヤスデのようなヨロイオオムカデ その2 エサを食べた!!
ヤスデのようなヨロイオオムカデ その3 ヤスデの狩りの方法

antroom at 09:42コメント(6) 

2013年01月10日

世界にはすごいムカデが存在していました。
昆虫大学で展示をしたので、すでに知っている方もいると思いますが、その名は「ヨロイオオムカデ!」←勝手に付けた名前です(笑)ヤスデオオムカデにしようか悩みました。
東南アジアに生息するこのムカデは、新種の可能性もありそうですが、種類や習性など一切のことは不明。

ヨロイオオムカデ
これムカデに見えますか?

ヨロイオオムカデ
太短い体型は、どう見てもヤスデに見えます。
動きはヤスデのように超スロー。

触ってみると・・・
ヨロイオオムカデ
やっぱりヤスデです。
怖がって丸くなってしまいました。

ヤスデと並べてみると・・・
ヨロイオオムカデ
やっぱり、どう見てもヤスデ(笑)

ヨロイオオムカデ
しかし頭部を見ると、立派な毒牙がありムカデと分かります。

ヨロイオオムカデ
大きさは10cmちょっとですが、頭部の大きさや胴体の太さは、20cm級のムカデと同じくらいあります。

アゴに猛毒のあるムカデが、動きの鈍いヤスデに擬態しているのは不思議に思えますが、ムカデは噛まれさえしなければ体はボリュームがあって美味しいようで、実は様々な生き物に捕食されます。
ヤスデは毒牙などの武器は持っていない代わりに、体内に臭い毒を持っているため、これを好んで食べる生き物は少ないのです。
こんな姿と動きのムカデがこの世に存在していたとは!

つづく・・・

ヤスデのようなヨロイオオムカデ その1 ヤスデに擬態?
ヤスデのようなヨロイオオムカデ その2 エサを食べた!!
ヤスデのようなヨロイオオムカデ その3 ヤスデの狩りの方法

antroom at 09:24コメント(2) 
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