2004年09月

2004年09月30日

輸入禁止期間は4年でいいですか?、って訊いてます

著作権法施行令の改正に関するパブリックコメント(意見提出手続)の実施についてが文化庁から発表されました。内容はリンク先をご参照いただきたいのですが、要は「レコード輸入権で、輸入を禁止する期間は4年間にしようと思うけど、何か意見ありますか?」ってことです。

これはね、かなり長い、と私は思います。

国内盤が発売されて4年経ってから買おうと思ったとき、ちゃんと買えるCDってどのくらいあるでしょうか? ホントにごくごく一部の例外的なアイテムだけじゃないでしょうか? その間、輸入盤も買えなくなっちゃうんですよ?

ということで、2005年1月の施行に向けて、音楽ファンの皆さんからの意見を、じゃんじゃん投げかけていきましょう。


anyway.yk at 18:17|PermalinkComments(0)TrackBack(1) レコード輸入権 

2004年09月29日

ダンス教室「著作権侵害」 最高裁判決

音楽CDでレッスンのダンス教室「著作権侵害」 最高裁(朝日新聞)を見て考えてしまった。10年分で3600万円。ということは、1日あたり約1万円くらいなわけだが。

いったいどのくらいの規模の教室で、何曲くらい使っていたのかが不明だが、CD掛けるのに一日1万円、ってホントに妥当な金額なのだろうか? そもそも、毎日4枚くらいCDが買える値段じゃないか。10年続けたら1万数千枚だ。

・・・・あり得ないでしょうに?

以下記事引用。


 名古屋市などにある七つの社交ダンス教室が無断で音楽CDをレッスンに使ったとして、社団法人「日本音楽著作権協会」(JASRAC、東京都渋谷区)が経営者らに使用料などを求めた訴訟で、最高裁第三小法廷(藤田宙靖裁判長)は28日、教室側の上告を受理しない決定をした。CDの再生差し止めと、過去10年分の損害として計約3600万円の支払いを命じた二審・名古屋高裁の判決が確定した。

 この訴訟では、ダンス教室が市販のCDを断りなく使用することが、音楽著作権の侵害にあたるかどうかが初めて争われた。著作物を管理している協会に使用料を払っている教室も多いが、無断で使っている例もかなりあるとみられ、判決は影響を与えそうだ。

 03年2月の名古屋地裁判決、今年3月の同高裁判決はともに、レッスンでの使用は「不特定多数に対する『公の演奏』にあたる」として著作権侵害と判断していた。

(09/28 21:43)


こんな判例が出来ると、要は「音楽をバックに何かする」こと自体がとても不自由になって、ダンス教室とかって存続出来ないのでは?
それとも、あらかじめ使用料を払う場合には、もっとずっと安価なのだろうか?
算定方法を調べてみないとなんともいえないのが、どうもイヤ〜な感じがするニュースだなあ。


anyway.yk at 01:46|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 著作権法 

2004年09月18日

Avex、CCCDリリースを弾力化?

本日、唐突なニュースが。先陣を切ってCCCDを大々的に導入したAvexが、その方針を見直す、とのプレスリリースを発表したのだ。

エイベックス、CCCDの採用を弾力化
〜あわせて次世代音楽パッケージ規格の採用を積極化〜


AV Watchの記事が以下。これが比較的早かったように思う。

エイベックス、CCCDの採用を弾力化。現場スタッフが採用決定
−HDDプレーヤーへの対応を重視。SACDやDVDオーディオも積極採用


what's my scene?さんのエントリで、毎日新聞記事の存在を知る。そこでは、なんとソニーも方針転換検討とのニュースが。

エイベックス:CCCDの採用を弾力化へ、ソニーミュージックも追従の方向(毎日新聞)

うーん、どこまでを真に受けて良いのやら、喜んでいいのか用心すべきなのか、一瞬では判断がつきません。iPodに代表される、携帯音楽プレーヤーの人気は絶対に影響があると思いますけどね。何しろ、電車に乗っていても、いろんな会社がiPodをプレゼント商品にしたキャンペーンやってるのが広告から分かります。結構大勢が、iPod目当てで特定商品を買い続けているのも知ってます。そんな人気商品なのに、ウチのレコードは使えません、っていうのは話にならないでしょう、やっぱり。

でも方針転換の理由として上げられている「一般ユーザーの著作権に対する認知度の向上」「ファイル交換ソフト利用者の減少」というのは単なる建前でしょうね。だって、認知度向上にしても、ファイル交換利用者減少にしても、どこでどう測定した数字なのか全然分からないし、信憑性はないでしょう?

ただ私は、その点を突っつくつもりはありません。いいじゃないですか。過ちを正そうとしてるんだから。「いままでレコード会社がやってきたことは間違っていた」と私は信じていますから、それを訂正しようとする相手の旧悪をネチネチいじめても建設的じゃない。いいんですよ。本当にこれから行いを改めてくれるんなら。まっとうな音楽ビジネスをしてくれるんなら、どこのレコード会社だって応援しちゃいますよ(笑)。

ただ、輸入権の運用が不透明な現時点では、「CCCDではないCD-DAの高い国内盤」は入手できるけれど、もっとずっと安いはずの輸入盤はどうなるか、まだ分からないのですよね。CCCDよりCDの方がずっとずっとまともでマシですが、それでも不当な輸入規制が行われる可能性はまだあります。これからも注意注意。


anyway.yk at 00:01|PermalinkComments(0)TrackBack(1) コピーコントロール 

2004年09月16日

CCCDについて語らないのは不誠実だと改めて思う

淘汰されるCCCD反対意見OMOIDE IN MY HEADさん) <= いかんともしがたい さん

私の場合、出ればすぐ購入する国内アーティストというのが限られていて、今のところCCCDになるようなアーティストがいないおかげでこうした問題には直面していないのだが、まったく他人事ではないゆゆしき自体だと思う。

反対意見の封殺というのは、いまや21世紀日本のトレンドにでもなったのか、と思うほどにあちこちで見られて実に嘆かわしいことです。政治的な対立がある関係ならばまだ理解も出来ますが、レコード会社とリスナーの間で行うのは、結局は売り手が自分の首を絞める結果にしかならないでしょう。

私たちリスナーにとっては、自分の選択肢が確保できることが大切なのです。レコード会社だって、ちょっと考えれば、「安価なCCCD」と「ちょっと高価なCD-DA」とかの2本立て発売だって出来るでしょうにねえ。

誰も語らなくなったからといって、問題が消える訳ではありません。仮に言論封殺しても、鳥インフルエンザやBSEはなくなりませんよね? ただ、誰にも語られずに死んでいく人が増えるだけですね。

誰もCCCDについて語らなくなったとしても、それで音楽業界が活性化するとは思えません。ただ誰にも語られずに、音楽ファンが消えていくだけでしょう。

アーティストが、自分達の運営するサイトの掲示板で、CCCDに関する話題を扱いたくない気持ちは理解できます。でもそれなら定期的に意見を表明するとか、ファンからの声を受け止めていることを表明すべきだろうとは思います。

そもそも、意見封殺なんて行動は、音楽家のやることじゃないでしょう。その時点でアーティストであることを放棄していると言われても仕方がないだろう、と個人的には思います。

まだしばらくは、こうした悲しいニュースは相次ぐだろうと予想します。けれど、その先には、もうちょっとハッピーな未来が待っていると信じたいですね。


anyway.yk at 18:36|PermalinkComments(1)TrackBack(0) コピーコントロール 

2004年09月10日

有志によるWatchdogサイトがオープン

2004年6月、著作権法の一部を改正する法案が国会を通過し、2005年1月からいわゆるレコード輸入権法が施行されます。

「いったいどうなってしまうんだろう? 何が起こるんだろう?」
そんな不安を抱いている音楽ファンは数知れないことでしょう。

すでにもう9月です。あと3ヶ月あまりで法律が適用されるようになりますが、まだ全くといっていいほど、実際の運用準備が出来ていないらしいです。

一歩間違えば、日本の音楽ファンに大きな不利益を与え、音楽業界のごく一部にだけ不当な利益を生み出す可能性のある法律です。私たち一人一人が、しっかり監視していく必要があるでしょう。

そんな中、音楽業界人ではない、でも音楽が大好きな有志によって、輸入権の適用をしっかり見張ろうというサイトが作られました。

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一方8月に、音楽メディア関係者によって解説されたのが、以下のサイト。
Free Music Watchdog


来年からのレコード輸入権についていろいろ気になる方、または全然知らなかったけど何か自分に関係アルの?、と思った方、あなたがそのどちらであっても、もし自分でお金を出してレコード買ったりコンサートに行ったりするくらいには音楽好きだったら、是非これらのサイトをチェックすることをお勧めします。

本当に、本当に、極めてちょびっとだけ、私も一部に関わらせていただいています。今後も微力ながら、自由に音楽を楽しむために情報を集めていきたいと思っています。


anyway.yk at 22:39|PermalinkComments(0)TrackBack(0) レコード輸入権