話をひとつ

建設現場で二次業者の労働者が怪我をしました。
その会社は被災者をすぐに病院に連れて行きました(元請けさんに報告しています)

一次業者は二次の職長から連絡を受け、工事部長と安全課長が現場に急行しました。
元請さんの支店からも安全環境部長が現場に来ました。

被災者は幸いにも休業「0」の軽い怪我で済んでいます。

現場事務所では「再発防止会議」が開かれました。
一次の会社の工事部長が主体となって、作業者全員から話を聞いて出した結論が
「本人の不注意」であり、対策は「更なる指導教育」でした。

それから口を出したのですが
「その作業のマニュアルはあったのか」と、全員に尋ねました。
作業は仮設機器の取り付けで全員経験がありませんでした。

職長が
「良く分からないので元請さん(手配)にマニュアルがないのか尋ねたら無いと言われた」
「だからみんなで考えながら作業をしていた」と説明しました。

現場にはなかったようです。

そこで元請の安全環境部長が「メーカーに電話して送ってもらえ」と指示をすると
まもなくファクスでメーカーから届けられました。

それを職長以下全員で読むと
「そんな組み立て方をするんだ」
「やってはいけないと書いてあることをやってた」という声が上がりました。

ここで労働災害発生の本当の原因が見えてきます。
先ほどとは対策がガラッと変わりました。
一次の会社の工事部長は真っ赤な顔をして沈黙です。

さらに、元請の安全環境部長から
「一次の安責者が常駐していればこんな話にはならないのではないか」といわれると
「うちの安責者は多くの現場掛け持ちなので巡回管理をしている・・・。」
だんだん声が小さくなっていきます。

そこでまた口を出して「それが法違反じゃないですか」というと
人が足りないから仕方がないと工事部長がいいます。

元請さんはただ苦笑いです。


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