2006年10月30日

ライブ徒然日記10/26〜28

10/26(木)朝は西南女学院中学ミッションウィーク二日目。「傷痕の目印 〜心に花を咲かせましょう」。阪神大震災や、小倉でのホームレスの死に際して更地になった住宅跡に、路上に、小さな一輪挿しが咲く。悲しみのモノガタリのあるところ、傷痕の目印。そしてやがてそれらも消えていく。必要なのはそれらが消えてからも心に花を咲かせておくこと、傷痕の記憶。「アメイジングレイス〜竹田の子守唄〜アリラン・メドレー」「平和に生きる権利」。ちなみに前日の初日は"No body knows the trouble I've seen"を弾いたなあ。

夜はうどのあすか新作展(あさってまで!)の期間中のイベント・色音ライブ、ケイトミュージックにて。長寿番組「遠くへ行きたい」取材が入って。ライブ前にセッティングでバタバタしてたら「すみません早く来すぎちゃって…」とケイトミュージック前で見知らぬ女性に声をかけられ、いえいえ、と言いながらふと見ると宮崎美子サンご本人で恐縮。思ったより小柄、きさくな感じのいいヒトでした。お客さんいつもより沢山だったのもひょっとして生・宮崎美子さん効果かな。握手してもらえばよかった。わはは。うどのあすかはより自由になり、ライブをますます楽しむようになってきてる感じ。アタシは新機材も投入、色々試しながら。ライブ後はお客さんみんなとってもいい顔で、自分の欲しい絵を物色。ますます楽しいなあ色音。「遠くへ行きたい」ケイトミュージック紹介編放映は11/12。朝7時半からやったっけ。

10/27(金)西南女学院中学ミッションウィーク三日目。「夢を見るということ 〜いやだと言おう、大きな声で」。2003年3月バグダッド、2006年レバノン・カナの映像。子どもたちの涙。おとなたちの叫び。物言わぬ遺体たち。瓦礫の廃墟に残された三輪車。もうひとつの地球を、そうではない世界を!「この素晴らしき世界」。

10/28(土)大川街角ほっとコンサートにトリオ・ロス・ファンダンゴスで。これ楽しかったなあ。40分演奏×3、間にそれぞれ40分休憩。お客さんは3つの会場でクラシックや、ジャズ、そしてワレワレのアルゼンチンタンゴを順番に楽しみがてら大川の街を散策し、おいしい手作りお弁当とドリンク付き、3000円。ううむこれは楽しいしオトク。みんなホクホク、いい顔してた。そうだよなあ、そうでなくちゃ。ワレワレは庄分さんという造り酢屋の酢倉で。350年続いてるんだって。当主は14代だって。そしてウチアゲのイタリアンうまかったのナンノ。ワレワレやっぱり最後まで残って食って呑んで、笑って。やっぱりね。よかったなあビバ大川。

明日は芦屋バプテスト教会で朝10時からいのちのうたデュオ。  

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2006年10月26日

ライブ日記などなどもろもろ10/9−25

10/9(月)アリノネ楽日の翌日、フツカヨイと寝不足だったけれど、響ホールへ。チャボロ・シュミットのライブを見に。いやはや、すんげえなあ。芸人の集団じゃわい。譜面台ナシ。親分がギターの弦切ってすうっとステージから消えると、残りのメンバーでスイスイと曲を決めて演奏を展開、親分が帰ってくるのを待っていたり。自由自在に楽しくやってる。ヴァイオリン、うまいのなんの。そしてチャボロ・シュミット親分の音は、強い。ただ響ホールの残響が豊かすぎて、もっとストレートにこのビートが聴きたいよう、と思ったり。

10/10(火)は戸畑初音保育所で、10/12(木)は戸畑三六保育所で、中島由紀子とのデュオでそれぞれライブ。いいよなあ、大好き、保育所。

10/16(月)小倉creamでDuo Dialoguesライブ。谷本仰とフクヤマワタル、やっぱり楽しいこのデュオ。色んな曲で遊び倒す。新しい天使劇中音楽もさっそくやっぱり使用。ユウヅキやらチギリとムシやら。ほとんどアンプを使う必要がなかった。楽しいねえこのデュオは。

10/17(火)福岡のホテルオークラでトリオ・ロス・ファンダンゴス。西南学院高校母の会の「研修会」の「講師」。「アルゼンチンタンゴの楽しみ方」。わはーいつもどおりよおおん。みんな笑って、楽しんで。お世話になりました。

10/20(金)熊本・国際交流会館で熊本在住のダンサー「エルナンとマキ」の主催するショウに出演。前半5曲、後半5曲+アンコール。アッサリ目。でも一年半ぶりにワレワレの演奏を見てくれたお客さんが「最初の音から『お!すごく変わった!』と思ったよ!」てなこと言ってくださってありがたい限り。CD3の制作やブエノスアイレスツアーを経たからかもしれない。まだまだ、これからでっせえ。

10/21(土)今度は守恒の介護つきケアマンション「ゆうゆう一番館」のロビーでのタンゴコンサート。ホールだろうが、ロビーであろうが、ガンガン行きます、楽しませます。みんな喜んでくださって感謝感謝。
 でそのままフクヤマワタル氏を拾って福岡へ。Duo Dialoguesを気に入ってくれたSさんの結婚パーティーでの演奏。司会はブッチさん。おめでとうございます。

10/23(月)ホームレスエイドCDレコーディングその2。楽屋にて。フクヤマワタル、原田敏夫、いわつなおこと共に。いいレコーディングは、そのプロセスの間に、演奏が深まり、最後にはココに来ることになっていたのだ、としか思えないようなところに不思議に到達して終わる。一発で出来上がるのもいいけれど、出来上がっていく過程を集中的に体験できるのはうれしい。なかなかいい感じ、この調子で最後まで行きたいモンデス。江島さんありがとう。

10/24(火)ふちがみとふなとライブ。観に行くのを楽しみにしていたこのライブ、ナント急遽飛び入ることに。すんませんすんませんでも楽しかったよおおおん。ふちふなはいいぞおおおお、ふちふなはいいよおおおお。

10/25(水)西南女学院中学でちょいとばかし、弾いたり歌ったり鳴り物ならしたり喋ったり。途中からノーマイクにしてしまったのだけれど、結構あったかく響きます。古い講堂のいいところ。

で、明日は色音。「アートをたずねる月」のうどのあすかの個展期間中ライブイベント@ケイトミュージック。千客万来。お、宮崎美子サンきはるてよ。おほほのほー。


  
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2006年10月19日

団長より愛を込めて。

アリノネによる「新しい天使〜月にいちばん近い丘まで」が終わった。3月の広島公演に音楽で関わらせていただいて、この作品、そしてこの芝居が「自分自身」と不思議に強く響き合うのを感じずにはおれなかった。そして北九州での再演を提案した。

もっと多くの人に見てもらいたい。
自分の活動の拠点である北九州で演りたい。
広島公演で垣間見た可能性が、更にどう展開するのか、見てみたい。
そして、このアリノネという仲間たちともう少し一緒に仕事がしてみたい。

そう思っての、いわばぼくのワガママだった。

アリノネの面々は、のってくれた。池内文平さんも、OKをしてくれた。北九州制作団事務局にPikaluckの谷瀬未紀が名乗りをあげてくれた。そうやって、小倉公演に向けて、アリノネ版「新しい天使」は動き始めた。自分だけでは何ひとつ、動かなかった。みんながぼくのワガママに付き合ってくれたからこそ、だった。

当初、制作サイドで目標集客数としてあげたのは250〜300。それは確かに現実的な数字だった。地元でアリノネのことなど、誰も知らない。そうであれば、作品についての手がかりも、ないに等しい。そんな中での集客は、普通に考えればこれくらいが限度だろう。

しかし間もなく、色んな方々に協力を要請する中で、「300」ではダメだ、と思うようになった。確かにそれは現実的ではあった。だから、それで行くなら色んな人たちにそこまで巻き込まれてもらう必要はなかったのだ。色んな人に会って協力をお願いするなら、もっとたくさんの人に作品を見てもらう事を目指すのが順当だ。なんだか順序が逆なのだが、そう思ったのだ。

更に、ぼくが制作団長として声をかけていった方々の持つそれぞれの広がりにもっと期待しよう、とも思った。「人」というのは、実はその人個人だけを指すのではなく、その人の背後や周りの人間関係全体を指す言葉でもあるはずだ。ひとりの人に関わる事は、その人の「つながり」に関わることなのだ。

こうして目標集客数は、色んな人に会って語るたびに上がり続けた。250〜300が、300は最低でも、になり、350、400になり、ついに500、と言うようになった。そして予算面から考えても、それくらいの集客が望ましいという結論にも同時に至ったのだった。だからこれも必然的な流れの帰結であって、決して突飛な事ではなかったように思う。

手がかりはまず、自分のもっていたツナガリ。それをフルに動員して、人に会った。そしてそこでまた人を紹介してもらってそこにでかける。初めてお会いする方々も多かった。不躾に電話をかけ、メイルし、おしかけていって、話を聞いてもらったことも数知れず。不審な顔をされたこともあった。なかなかのってきてもらえなかったこともあった。少し冷たくあしらわれたこともあった。しかしそれは、当たり前のことだった。誰も知らない者タチの、誰も知らないモノガタリに、他人を巻き込もうというのだから。

たくさんの人に会って作品を、たくさんの人に何度も何度も語った。この作品について。背景について。現代における意義について。自分自身がなぜこの芝居に響くのかについて。「光州事件」という出来事。このモノガタリの静かな力強さ。誰も殺されず、傷つけられないこと。特定の政治的なイデオロギーに全てを収斂させてしまうことをしない誠実さ。登場人物たちと彼らが発する印象的な台詞のこと。このモノガタリが、北九州に生きるさまざまな人々にも響く普遍性をもっていること。アリノネという若い役者集団が、この重く、大切なテーマをもったモノガタリに必死で喰らいついている、ということ。映像も、ダンスも、生の音楽もあって、おもしろい、ということ。とにかく、語って、語って、語った。それが団長のシゴトだった。

作品の意味、意義。上演の必然性。それが時代や状況や、われわれをとりまく世界の現実の中で「ある」と断言できるかどうか。今、やらなければならない表現だから、やる。そう言い切れるかどうか。そしてそのことを協力者にも共感してもらえるかどうか。制作サイドに立った者として今回、そのことが何よりも問われたように思う。

目標に達するどころか、300にさえ至らないのではないか、と心配で不安で居ても立ってもいられない思いになったこともあった。音楽監督としてのシゴトもあるのだけれど、気が気ではなかった時期があったのは事実だ。

それでも広島での稽古に参加をした9/29、「ムリはしないでください、少ないお客さんでもいいんです」と心配して言ってくれた演出の田中亮太郎に対して「いいや、たくさんのお客さんの前で、演じてもらう。そのために頑張ってる。アリノネはしっかりいい芝居にしてくれ」と言ったのも、だから実は本気ではあったけれど、決して余裕あってのことではなかった。団長はつらいよ、音楽に集中したいなあ、とこの頃、そう思ったことも。

増設1増設2増設3










しかし、制作団に名を連ねてくださった方々、そして協力団体の皆さんの協力によって、最後の一週間でどんどんチケットは動き、予約も増えた。蓋を開けてみれば、初日が158。大勢のお客さんを前に涙を堪えながら挨拶する田中亮太郎の姿が、その横で涙を目にためているユウヅキ役のめづまり文子の姿が、嬉しかった。そして中日が129。その公演終了後急遽、客席をみんなでヨイショ、と動かし座席数を増やして備えた楽日。なんと190名ものお客さんが来て下さった。そしてその満員の客席から、公演を終えたアリノネのメンバーたちに向けられた、鳴り止まぬ拍手は今もぼくの胸の中に響き続けている。

3日間観客数のべ477名。チケット実売数は541。目標は達成された。不思議だ、という思いと、いや、当然の結果だ、という思いが合い半ばしている。普通、ありえないことだ。しかし、みんながあれだけ協力してくださったのだから、そうなって当たり前でもある。その予感があったのかもしれない。だからまだ一枚のチケットも、一件の予約もない段階で、目標集客数500などという数字をあげることができたのだ。

協力団体各位、そして制作団に名を連ねてくださった皆さん、またアリノネ公演を影に日向に有形無形に助けてくださった皆さんには、本当に感謝の思いでいっぱいだ。そして、何より、ご来場くださった全ての方々に。

みんな、きっと、やっぱり、ここで出会うことになっていたのだ。そしてきっと、ここから新しい素敵な出来事、そしてモノガタリへと、出発することになっていたのだ。「新しい天使」は単なる演劇作品ではなかった。それはそれ自体が出来事であり、「約束のマダン」だった。今改めて振り返りながら、そう感じている。

芝居ユニット・アリノネ「新しい天使〜月にいちばん近い丘まで」北九州制作団は、これにて解散。名残惜しいけれど、月は次の満月に向かって、欠ける。ここから始まった新しいデキゴト、モノガタリとの邂逅を楽しみに、ひとまずここで、お別れを。

ほんとうに、ほんとうに、ありがとうございました!
深く深く、御礼申し上げます!


増設後










中日終了後、客席増設を終えて。みんな、ほんとうにいい顔をしている。
満月のヨル。夢のような、一瞬。
  
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2006年10月18日

然り、大いにギロンせよ

なるほどたしかにそうかもしれない
そうだギロンだ ギロンすべきだ

「有権者たち」にハカリ、ロンゼヨ
六一年前のあの夏の日
一瞬にして蒸発してしまった者たち
身体を引きちぎられて肉片と化してしまった者たち
瓦礫の下で息絶えた者たち
水を求め呻き死んでいった者たち 川に浮かんでいた者たち
語る権利を有する彼らこそが ギロンの相手だ

さあ 彼らに訊ねよ
そして耳を傾けよ

ギロンせよ生者たち 死者たちとコトバを交わせ
ギロンせよ為政者たち 彼らに訊ねよ

聴け
そして知れ 何を語るべきかを

悟れ 何を語ってはならないのかを

黙れ 口をつぐめ

その
深い沈黙の静寂の中で獲得せよ
今語るべきほんとうのコトバを  
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2006年10月12日

新しい天使の歌たち

芝居ユニット・アリノネ「新しい天使〜月にいちばん近い丘まで」小倉公演・劇中音楽リスト。

シゴ機礇ぅ鵐肇蹈瀬ション>
サイレン(SE音響効果)〜ムシの知らせ
サイレン供SE)
アトリの弁当箱機淵凜.ぅリンソロ)
バイク機船船リのテーマ(喰らえ糞爆弾)リフ
チギリと虫(ヴァイオリン、口琴、鼻笛)
地図のブルース・リフ
千里眼・ジャクラ登場のテーマ
サイレン掘礇吋ぅ織っ綽音>(SE)
ラジオノイズ(海の音)〜ユウヅキのテーマ
シゴ供秣萋鷯魯ぅ鵐肇蹈瀬ション>
火ノ粉機淵肇蹈鵐棔璽鵐愁蹇▲優襯世了蹐閥Δ法
鳥よ鳥よ青い鳥よ機淵螢蕕里Δ拭Υ攅駝噂芦痢
クォヴァディス機礇劵覆反遊繊筺淵凜.ぅリン・ピチカートソロ)
クォヴァディス供礇劵覆肇ンオケ>(トロンボーンソロ)
鏡(SE)
タオ(ヴァイオリンソロ・即興)
バイク供船船リのテーマリフ
もうひとつの地球(グラウンドゼロの哀歌)
工事(SE)
アトリの弁当箱
鳥よ鳥よ青い鳥よ供淵螢蕕里Δ拭▲凜.ぅリン伴奏つき)
火ノ粉供淵優襯世了蹲供船劵リのダンス)
クォヴァディス(終歌)

楽隊











演奏:谷本仰 ヴァイオリン他
   堀江龍太郎 トロンボーン

**********************

作編曲、谷本仰(「鳥よ鳥よ青い鳥よ」を除く)。不思議にも何一つ、自分のものではないと感じる歌たち。すべては与えられ、外側からぼくを包み、ぼくの中に流れ込み響いた歌、世界の歌だったのだ。

「シゴ」は昨年9月のオオツキオサムとのDIALOGUESの時に作った曲。5拍子と4拍子が重なりあい、ざわめきのようになる曲。シゴは「死後」「私語」「四五」などにかけたタイトル。死者たちが口々に語るざわめき。

「アトリの弁当箱」。悲しみの記憶が手渡されることの中にある希望。

「チギリのテーマ」。怒れる闘士、「貧乏人最後の武器」である糞爆弾の雨あられ。実際の公演では曲として作られたもののうち、チギリがバイクに乗って入場する時間の都合で8小節余りのリフだけを使用。

「チギリと虫」は初日直前に形になった曲。ちょっとコミカルなのを、という演出からのリクエストに応じて。口琴と鼻笛も使用。

「千里眼」ドグラマグラの為に10年位前に書いた曲が、こんなところでタイトルも含めてぴったり来る不思議。「誰だオレの目玉でものを見ているのは!」

「ユウヅキのテーマ」。小倉公演直前に参加した広島での稽古の現場で突如生まれた。静かで、透明な、祈り。

「ヒナと人形」。外側から、悲しみや希望によって動かされていくふたりの、切なくてやさしい、語らい。終曲「クォヴァディス」の変奏。

「タオ」。希望は円環となり、合わせ鏡のように。

「もうひとつの地球(グラウンドゼロの哀歌)」。繰り返し繰り返され、巡り巡る悲しみ。廃墟は天使の目の前でただひたすらうずたかく積もっていく。

「火ノ粉」は今年の冬の呆けすとら歌舞音曲スペクタクルショウ2006直前にできた曲。「新しい天使」に使うイメージで作ったもの。炎、燃え上がる。

「クォヴァディス」(終歌)。たいまつの炎とみんなの歌声。月にいちばん近い丘まで。そして月にいちばん近い丘から。


今もふと、音もなく流れる旋律たち。
みんな、ありがとう。
そして、ようこそ。

楽士席・堀江龍太郎  
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2006年10月11日

欠けゆく月の下で

ソレははっきりと姿を現した
ソノコトは明瞭に語られた
肩を組んでそれを目の当たりにし
この身に感じ心震わせ
いっしょに叫び歌った
みんなが不思議に
呼び寄せられたあの場所

次の夜
天使たちは飛び去っていった

新月に向かって
そして次の満月へと向かって

欠けはじめた月の下

ただ手を握り合い
抱き合った

いつまでもそうしていたかった
いつまでも月の下、揺れていたかった

月にいちばん近い丘は
そこのことだったのかもしれない

サヨウナラ
ありがとう
サヨウナラ
ありがとう

手を振るそこが
あの丘だったのかもしれない

だから、ぼくは
もうしばらくここで
涙零していようかな

「だいじにしなよ」

せっかくだから
そうするかな

新月に向かって
満月に向かって

欠け行く月の下で


天使とアリノネ  
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2006年10月05日

前日のアリノネ

ああ、もう明日だ
そして、4日後には終わってしまう
月曜日にはみんな帰ってしまい
なにもかもがまたモトに戻っていく

モトになんかもどらない
それは全然違う日々
マダンでの短い邂逅を経て
それは同じ日々であろうはずもない
きっとそうなのだろうけれど

いっそ始まらなければいいのに
いっそ始まらなければ
終わることもないだろうに

そんな風に思う
バカバカしいことを
思う

広島初演のときよりも
ずっと
そう思う

いっそ生まれなければよかった
いっそ生きていなければ
死ぬこともないだろうに

そういうことか
つまりは

いっそ出会わなければ
いっそ大切な者たちにならなければ
いっそ思い出などなければ
別れることもないだろうに
さびしくもないだろうに

そういうことだ

生きている

笑ったよな
涙ぐんだねえ
叫んだっけなあ
歌ったなあ
踊ったじゃないか
沈黙したね
歩んだよ ね

だから
思い出話は止まらない

昔話をするとき
きっとだから
涙が溢れるのだろう

だから
なのだ

さびしいってことは
きっと
しあわせってことだ
きっと

だから
さびしくやさしい思いに
満たされて
死ねたら
そんな人生なら
いいのかもしれない

歳を重ね
運良くか悪くか
年老い

昔を思い出してふと涙が出るなら
よかったってことか

そうかもね


明け方近くまで
コトバを交わし
準備をし
練ったものを形にするために
コトバを交わし
交わし

くそったれえ
と モノガタリに悪態をついてみたり

ちっくしょおおおおお
と 悔し紛れに
叫んでみたりの

でも
よかったよ
よかったんだよね

眠りについたり


ヨルを経て

静かな朝

庭に面した縁側から
日に照らされた緑の光
虫の声が
何にも遮られず

静かな朝

もう明日なのだ

でも
今日は、今日
明日のタメにだけ、今日があるわけじゃあない

今日のために、今日は
きっとある

さあ、これからだ

いい一日になりますように
みんながけがなどしませんように

さて、でかけるとするか

思い出が溢れて止まらない
あのレスピーギなど聴きながら

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*****************

芝居ユニット「アリノネ」による演劇作品「新しい天使 〜月にいちばん近い丘まで」公演はいよいよ明日10/6〜10/8。小倉スミックスホールESTAにて。くわしくはこちら

たった三日間の「マダン劇」。
オミノガシなく!

ご予約はコチラまで!

制作ブログもぜひどうぞ。
  
Posted by aogoomuzik at 13:47Comments(5)TrackBack(0) 新しい天使 

2006年10月01日

「新しい天使」公演迫る

9/29金曜日、広島でのアリノネの稽古に参加し、音楽の打ち合わせをしてきた。

作品「新しい天使」はアリノネ全員の真摯な取り組みによって、演劇作品として3月の広島公演と比べてもさらに素晴らしいものに仕上がりつつある。音楽的にも、これに応じ、広島公演の形を基本的には踏襲しながらも、新曲の投入も含めて随所に新しく手が加えられている。

芝居と音楽の関係。物語に音楽が、音楽に物語が、どう関わるのか。物語の音楽性。音楽の物語性。それはまたぞろ「拾ったのか、拾われたのか」の関係であるのかもしれない。そして結局のところ、それらはいずれも不思議な風や水流に押し流されて未来へと向かう、「人形」なのかもしれない。

広島公演で一旦終着点に到達したと思われたアリノネによる「新しい天使」。しかしそこから新しい旅が始まったのだった。それから半年余を経て、いよいよ「新しい天使」はスケールを大幅にアップさせ、深みと力強さを、そして明るさを増し、文字通り不思議な風をその翼にはらみつつ、北九州公演に辿り着こうとしている。

「ようこそ、わたくしの約束のマダン(広場)へ」。芝居の冒頭で夜の女王「ユウヅキ」はこう語りかける。公演はきっとその台詞どおり、役者たち、楽士たち、スタッフ、制作団員、各協力団体、そしておいでくださるお客さんのひとりひとりが、「『この場所』に辿り着くことになっていたのだ」と感じられるような、そんなひとときに、きっとなるだろう。

ほんとうにいい芝居、いい作品なのだ。ぜひ期待してほしい、と思う。そして本当に、ひとりでも多くの人々にこの作品を体験してほしい、そう心から、思う。

いよいよ火曜日にはそのアリノネ一座が北九州入り。会場ESTAでは翌3日から連日、建てこみや稽古が行われる。来訪・見学大歓迎。カンパ差し入れ大歓迎!

公演日程は以下の通り。
10/6(金)20時開演
10/7(土)18時開演
10/8(日)16時開演

会場はスミックスホールESTA(小倉北区許斐町ハウジングパーク小倉横。小倉駅北口に出て左へ。紫川につきあたって右へ。大通り199号線に突き当たって左へ。大きな橋を渡り切ったところ、海側に見えます。)


前売予約 一般 2500円(当日3000円)
     学生 1500円(当日2000円)

詳しくは「新しい天使 月に一番近い丘まで」ホームページ参照。 

公演はたった3回しかない。オミノガシなく。ほんとうに。

チケットのご予約はコチラまでどうぞ。日時をご指定ください!

  
Posted by aogoomuzik at 04:34Comments(0)TrackBack(0) 新しい天使 | 雑記