2018年04月20日

拝啓コルビュジェ様

LE CORBUSIERの「小さな家」を読んで。


KIMG0737


拝啓 コルビュジェ様におかれましては、建築人の皆様がたの記憶の中に於いて、
ますますご健勝にてご活躍のことと存じます。おかげさまで私の記憶の中隅々にもコルビュジェ様の影響が浸透し始めております。



 今回、コルビュジェ様が両親の為に設計された「小さな家」図面をトレースさせていただきました。取り組むに当たり、あなたの著書で森田一敏氏が翻訳された集文社より出版されている「小さな家」を熟読させていただいたのです。



本の中には、コルビュジェ様のイメージスケッチ・お母様の似顔絵スケッチなど拝見しながら1923年当時のコルビュジェ様がどのような気持ちで、且つどのような思考でご両親のお家を設計されたのか、ほんの少し垣間見え、理解できたような気がしています。


通常決められた敷地に対して環境や状況を読み解きながら設計をするところですが、
この「小さな家」は、ご両親様の生活を、紐解かれた上で 必要最小限の実用性から床面積を算出し“住む機械(ラ・マシン・ア・アビテ)”という条件と、南に湖が広がってアルプスが見渡せる土地という条件のもと、設計ありきで土地探しをされたのですね。私はこれを知って正直「うらやましい…」とつぶやきました。だってそんなチャンスそんなにあるわけではないですから。



 私の住む現在の日本では、LDK・便利な動線・代わり映えのしない街並工業製品化の内・外装材・・・・等々、どれもこれも似たようなお家に皆が住み、大部分の人々がそれに満足していると思い込んでいる節があります。1923年という100年近くも前の時代にコルビュジェ様は、美しい開口部の取り方

各開口部の意味・屋上の緑化・樹木と建築を既に思考つくされていたことに感服いたしております。「小さな家」全ての要素が未だ色褪せず、褪せるどころか新しいとさえ思える設計に“住む機械”は現代のミニマリストのスモールハウスにも通じるところを感じております。



 私の産まれた故郷である犬山市にはフランク・ロイド・ライト氏の帝国ホテルがあります。そのため近代建築の3大巨匠といえば今までライト氏を思い出すことが多かったのです。


ごめんなさい。

でも…正直 既に私はコルビジェ派、いやコルビュジェ一門でございます。


 

この「小さな家」がレマン湖の畔に完成した際この町の町長が“自然に対する冒涜”という理由で二度と模倣されて増えないように、この種の建物の建設を禁じたようですね。いつの時代も先駆者は異端児であります。

私もコルビュジェ様の異端ぶりをいつの世か踏襲できるように日々精進していきたいと思います。少しでもあの世からお力添えいただければ幸いです。それではまたいつの世かお会いできること楽しみにしております。そしてレマン湖畔の小さな家に遊びに行こうと思います。                
 敬具



aokazu0319 at 16:38建築 | 読んだ本紹介 この記事をクリップ!
略歴

青山圭成

1977年3月19日生まれ。A型。日本大学工学部建築学科卒業。一級建築士・一級建築施工管理技士。趣味は歴史散策・歴史小説。

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