2008年06月10日

恐るべし韓国企業

今年のはじめからコンサルティングを開始した韓国のある大手企業に来ている。

毎月一週間この企業にお邪魔しており半年たった。

この企業はトヨタ生産方式導入にことの他熱心で、多くの幹部社員を日本へ派遣し、トヨタ自動車やその関連工場の見学やセミナー受講を行なわせている。

しかしトヨタ式をどんなに学習してみても、その根本部分が分からず、何度となく導入にトライしたが出来なかったという。

そして日本の本屋で弊著「トヨタ生産工場のしくみ」が目にとまり、小生に白羽の矢があたった次第だ。

この会社に来てまず驚かされたのは、各工場に「TPS推進室」が常設されており各10名ほどのスタッフがいるではないか。
彼らと話してみても、相当レベルは高い。

これなら何とかなると思えた。

そしてはじめてみるとすごい勢いで改善が進んだ。


まず本社の生産管理部には「平準化」を説明した。

トヨタの組立工場を見学していただくと、いろいろな種類の車がバラバラの順番で流れてくるのを見られたと思うが、あれが「平準化」だ。

このようなバラバラの順番で流すと何万点というすべての部品が、同じ時間間隔で使用されるようになる。

この「平準化」が確立されてはじめて、かんばんが回転し、定期の納入便も手配することが可能となる。

生の販売オーダーが「荒海」の状態だとすると、平準化してまったくに「プール」の状態にして、はじめて工場はトヨタ生産方式を実践することができるのだ。

そのプールの状態は一ヶ月単位で変化する。
一ヶ月間は日当り必要数量は一定だ。

この最も根本的な部分を、世間一般の会社はほとんど理解していない。
このような会社は「荒海」の状態のオーダーを工場にそのまま投げて、トヨタ生産方式で生産せよということになる。

そして工場は一生懸命トヨタ生産方式のいろいろな教えをトライしてみるがことごとく失敗してしまう。


そしてこの企業では、このような土台構築を進めつつ、工場の改善に着手した。

「あんどんの設置から入り、人偏のついた自働化への進化」

「標準作業票の整備」

「品質の工程での造りこみと品質チェック標準の作成」

「給油のカード管理化」

「設備交換部品のカード等による見える化」

「設備保全の作業員への移管」

「設備保全マニュアルの整備と設備への添付」

等々めざましい進歩だ。


さらに今日は「トヨタ式製造予算管理」のトライ結果を経理部から聞いた。
まだほんのサンプル程度だが、その重要性・必要性を十分理解させることができたと思う。

「トヨタ式製造予算管理」といってもその中身は至極簡単だ。

例えば、潤滑油など、ある管理対象品目の半年間の使用実績量の合計とその品目で造られた製品の合格数の合計から、「製品1個あたりの使用リットル数」を算出する。

そして翌月から半年間、毎月の製品の合格数に「製品1個あたりの使用リットル数」を掛けて予算量とする。

その予算量とその月の実績使用量を比較するのだ。

赤字ならば、その原因を「問題解決手法」で突き止め、対策し、上位者に報告する。

逆に黒字ならば、各作業者から提出された創意工夫提案用紙をめくって改善内容を見つけ出し、本人を誉めると同時に、上位者に報告する。


このように1つ1つの中身は簡単でも、トヨタはこれをすべての補助材料、エネルギー、消耗性工具なども細部品目に対して実施している。

私も本社工場でこの原価マンをやったが大変な仕事だった。

しかしこのような網の目のような評価体制があるから、QC活動や日常改善活動が可能なのだ。


この企業の経理担当者は以上の理屈を十分理解してくれた。

これでほぼ種まきは終わったように思う。
あとはどんどん育てるだけだ。

今日もいろいろな部署の発表を聞いていて、ついトヨタ社内の発表会と錯覚してしまうほどだ。

韓国人は日本人とまったくかわらない。

韓国人・韓国企業恐るべし!




aoki1162201 at 21:05│Comments(0)TrackBack(0)clip!

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