海上自衛隊内で起きた隊員のイジメ自殺裁判で、一部の隊員が

「調査過程で行われた”イジメに関するアンケート”を破棄せよ」

指示していたことがわかりました。

画像:【海上自衛隊の護衛艦「たちかぜ」】
海上自衛隊の護衛艦「たちかぜ」
http://ja.wikipedia.org/wiki/たちかぜ型護衛艦

2004年、海上自衛隊の護衛艦「たちかぜ」に所属していた当時21才の元乗組員が自殺しました。

たちかぜ自衛官いじめ自殺事件

事件の経過
2004年10月27日、たちかぜの一等海士(当時21歳)が立会川駅で飛び込み自殺した。

遺書には、家族への感謝の言葉と共に、上職の二等海曹・佐藤治を名指しし「お前だけは絶対に許さねえからな。必ず呪い殺してヤル。悪徳商法みてーなことやって楽しいのか?そんな汚れた金なんてただの紙クズだ。そんなのを手にして笑ってるお前は紙クズ以下だ。」と、いじめを示唆する内容が書かれていた。

このことからたちかぜ艦内の問題が発覚した。横浜地方裁判所横須賀支部刑事部は、「いじめは艦内では日常茶飯事、常習的で、本件は氷山の一角」「暴行を苦にしたとみられる隊員が自殺したのをどう償うのか」と、海自と佐藤の「行為」を認定した。これについて自衛隊は、社会と遺族に対し、一切の沈黙を通した。

2005年1月、佐藤は別の海上自衛官への暴行罪・恐喝罪で有罪判決を受ける。海上自衛隊を懲戒免職処分。佐藤はたちかぜ艦内にエアガン・ガスガンなどを不法に持ち込み、レーダーやコンピューター機器など重要な精密機械を置く立ち入り制限地区・CIC室でサバイバルゲームに興じていたことが後の裁判で発覚する。

このため遺族の両親は、「自殺したのは先輩隊員のいじめが原因で、上官らも黙認していた」と主張し、国(国家賠償請求)と佐藤を相手に計約1億3,000万円を求める訴訟を起こす。

2011年1月26日、横浜地裁(裁判長・水野邦夫)は判決において、以下の点を認定した。

「元二等海曹から受けた暴行などの仕打ちが自殺の重要な原因となったことは優に推認できる」と認定。
「(当時の分隊長ら上官3人は)規律違反行為を認識しながら、何らの措置も講じず、指導監督義務を怠った」
「元二等海曹や分隊長らが、自殺することまで予見することができたとは認められない」
以上の理由により、国と佐藤に計440万円の支払いを命じた(死亡に対する賠償は認めず)。

地裁判決を受け、遺族の母親と弁護団は「国と個人の両方の責任を認めたのは評価するが、予見可能性のハードルが高すぎて不当」として、即日控訴を表明。2月4日、東京高裁に控訴した。

【いじめの内容】
地裁判決が認定した、佐藤による一等海士へのいじめの内容は以下の通り。

日常的に殴る蹴るの暴行傷害を加える
エアガンで撃ち、暴行傷害を加える
上司の立場を利用し、視聴済みのアダルトビデオを高額で買い取らせる

(引用元:http://ja.wikipedia.org/wiki/たちかぜ自衛官いじめ自殺事件)

調査過程でイジメの有無を調査したアンケートが行われましたが、 約7年前、自殺した隊員の遺族からの

情報請求に対して「アンケートは破棄された」と海上自衛隊側は回答していました。

しかしその後、3等海佐(46才)が「アンケートは存在しているが、隠されている」と告白したことで再調査が

開始され、昨年3月にアンケートの原本が存在していることがわかり、海上幕僚監部法務室の男性事務官

がイジメに関するアンケートが存在することを知りながら、報告をしなかったことも発覚していました。

さらに昨年6月、男性事務官が海上幕僚監部の訴訟担当者にアンケートが保管されていることを相談した

結果、メールで

「破棄する際は隠密にお願いします」

と指示されていたことが今月30日に公表されました。

破棄を支持した海上幕僚監部の訴訟担当者は

「横監の監察官室が処理すれば済むことだと思った」
「アンケートは破棄されたものとされていたので、今更『存在する』ことにしなくてもいいかなと思った」

などと説明し、報告を受けた河野克俊海幕長は

「当時の調査が不十分だった」

としています。

海上自衛隊は、組織的な行為ではないと断った上で、問題に関わった隊員らを処分するとのことです。

イジメ自殺裁判の原告らは

「よりひどい実態が明らかになった」
「何が事実なのか分からず、真相がはっきりしたとは言い難い。訴訟で追及していくしかない」

と話しています。

多くの自衛隊員らは使命感と責任感を持って、従事していると思いますが、一部か組織的なのか、イジメを

隠ぺいしようとする体質もあるようにもみえます。