お客様から、「連結納税を始めた方がいいのだろうか?」という質問をいただくことがあります。

連結納税は、
100%資本関係がある法人すべてが、
あたかも1つの法人のように1つの納税義務主体として申告をする制度です。

制度が非常に複雑なため、
なかなか一言では説明が難しく、
有利不利については、細かくやろうとすると検討項目が多岐にわたりますが、
敢えて概略的な部分だけを申しますと、
主には次の点が連結納税のメリットとなります。

①所得通算
100%法人(以下、「連結法人」と言っていきます)内に赤字がある場合には、
他の連結法人の所得と通算することができ、法人税を減らすことができます。
②親会社の欠損金の使用拡大
連結納税開始時に親法人が有していた税務上の欠損金を、連結納税開始以後、
他の連結法人の所得とぶつけることができ、法人税を減らすことができます。
③税額控除限度額の拡大
投資減税をはじめとする様々な税額控除は、「法人税の20%」などの限度額
が設けられている場合が多いですが、連結納税を行うと、この法人税は、
全ての連結法人の所得を合算した後に計算された法人税が基礎になります。
つまり、税額控除の限度額を増やすことができます。
例えばですが、連結法人内に研究開発を専門的に行う法人がある場合に
研究開発費の税額控除限度額の拡大ができるなどというときに、効果が高いです。

一方で、次のようなデメリットもあります。
①事務負担の増大
今までのように各法人それぞれが申告書を作成していたことに加えて、連結法人
全体の申告書も作成することになり、かつ税の仕組みも複雑になるため、工数
が増加することになります。
②連結納税開始時の子会社欠損金の切り捨て
連結納税開始時に子会社が有していた欠損金については、原則として、連結納税
の全体計算においては切り捨てられる形となります。
③交際費損金算入限度額や軽減税率枠の縮小
中小法人の場合には、交際費については1社あたり800万円までの金額について
損金算入ができました。また所得800万円までの部分については、法人税率が
15%でよいことになっています。例えば、100%法人が4社あれば、今までは
グループ全体では実質的には800万円×4=3,200万円の枠があったことになり
ますが、連結納税開始以後は、これが全4社で800万円に縮減することになります。

上記はあくまで一例でして、
その他、資本関係などにより、他にもデメリットが出てくるケースもあります。
詳細についてご興味があれば、お気軽にぜひ弊社にお尋ねください。
keitaroaoki@meinan.net