社民党の環境・エネルギー・防災政策がホームページに掲載されている(こちら)。

冒頭に、「社民党は日本の主要政党の中で唯一、脱原子力の立場を明確にしている政党です」と掲げ、原子力発電からの撤退&プルトニウム利用の放棄を主張し、省エネの推進と再生可能エネルギーの利用、風力・天然ガスによる発電に置き換えていき、長期的にはベース電源を風力に期待するというもの。

数ある代替エネルギーの中でなぜ風力にベース電源を期待するのか? ベース電源を担える潜在能力があるのか? そこまで大規模化したときのコスト・環境への影響は? そもそも原子力の撤廃と風力の積極起用は、タイムスケールがずれるのでは?(ベース電源無しの時代が続くのでは?)と、疑問符だらけの政策だ。ひょっとして、再生可能エネルギーといわれる諸々の発電手段の中で、最も風当たりの弱いものを掲げただけだとしたら、あまりにもお粗末だが………。

現在の原子力発電容量を肩代わりする場合に建てなければならない風車の数、送電線の距離、生物(特に鳥類)への影響、風車のメンテナンス・廃棄コストを試算した結果などがあれば、議論もできるんだろうけど、そういう数値は見たことがない。出てくるとしても、「将来の効率アップ・技術開発に期待」なんていう但し書きがついていたら、やはり議論にもならないだろうけど。

この党が今後大きくなるようなことがあれば、少しずつ現実的な方向に路線を変えていく可能性があるんだろうとは思うが、ともあれ、現時点での主張をメモっておく意味で、「プルトニウム利用計画の中止」と、「ベース電源は風力に期待」を主張している箇所を抜粋しておく。
(1)プルトニウム利用計画の中止

 使用済の核燃料を再処理し、取り出したプルトニウムを高速増殖炉の燃料として使用するという「核燃料サイクル計画」が日本の原子力計画の前提とされていました。この計画の中心であった高速増殖炉開発は1995年の「もんじゅ」のナトリウム漏れ火災事故で行き詰まり、他の先進各国でも、度重なる事故とコストが原因で断念されています。仮に高速増殖炉開発がうまく行っても2100年にやっと1%程度の電気がまかなえるだけであり、非現実的で極端な高コストとなるプルトニウム利用への固執はエネルギー安全保障上もマイナスです。核拡散上の問題も多いプルトニウム利用計画は直ちに放棄します。

(3)自然エネルギーの普及促進とベース電源の置き換え

 自然エネルギー促進法を成立させ、自然エネルギーによる電力買取りを義務づけ、自然エネルギーの普及を後押します。現在は2010年に3%としか位置づけられていない自然エネルギーの比率を10%以上に設定しなおし、これを政策目標とします。

 現在、原子力発電が電力供給に占める比率は約3分の1ほどです。ところが実際には、電力ピーク時でさえ約7000万kw、30%以上の原子力発電以外の設備が余剰になっており、設備能力だけで言えば原子力発電を明日からゼロにすることも可能なのです。このような状況を引き起こしているのは、原子力発電をベース電源と位置づけているからで、この役割をまず天然ガス複合発電に置き換えます。その上で、老朽化した原子炉を運転中止し、20年以上運転した原発は原則として廃炉とします。

 第2段階として、風力発電の普及促進状況に対応して、風力発電をベース電源に組み込ます。しばらくの期間は風力発電と天然ガス発電がベース電源の役割を担うこととし、次第に天然ガス発電の比率を減らしながら、最終的に風力発電をベース電源とします。