青山貞一ブログ

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政治メディア論

公約破りの民主党に明日はない 日本再建は競争的分権から! 青山貞一

民主党は2009年9月に国民に示した政権マニフェストを政権交代後、とりわけ鳩山由起夫首相、小沢一郎幹事長が辞任してこの方、ことごとく反故にした。

 「国民の生活が第一」という一大キャッチフレーズのもとに堂々と掲げた公約を破棄し、およそ国民が選択した民主党政権とは似ても似つかないトンデモ政権となっている! 

 このざまは何なんだろうか? こんな「詐欺師集団」を許せるわけがない!

 しかも、その民主党政権は、公約をことごとく反故にするだけにとどまらず、公約になかった消費税増税など東日本大震災・津波そして原発巨大事故後に疲弊しきっている国民や中小事業者など社会経済的弱者に、ことさら経済的な負担を強いる政策、施策を強行しようとしている。

 民主党自身の最大の課題は、参議院で過半数を取れなかったことだ。

 しかし、普天間基地の代替施設の辺野古移転問題でつまづいた鳩山政権をこのときとばかり蹴落とし首相に就任したのは菅直人だ。これほど破廉恥な政治家はそういないだろう。理由のひとつは、鳩山政権で副総理にいたのが菅直人だからだ。

 普天間代替施設の名護市辺野古移転を県外、海外へと行ってきた民主党の中枢の一人が、県外、海外移転が半年ちょっとでうまく行かないからと言って、日米合意に基づき辺野古に移設すると明言し、民主党代表となり首相につくこの人間の気が知れない!

 その菅直人は自分が副総理時代から財務官僚らに洗脳されていた増税を参議院選挙の公約に掲げた。あり得ない「消費税増税による雇用確保」という選挙戦を展開した。結果は当然のことながら選挙前より大幅に参議院の議員数を減らしてしまった。

 これほどのアホ政治家、それも首相は見たことがない。民主党が政権交代時に掲げた公約を実現するためには、是が非でも参議院で過半数が必要だったのに、勝手にこともあろうか増税を掲げ選挙に敗退したのだ! 

 その後、東日本大震災、津波、原発事故という歴史的大惨事に、ただ周辺を怒鳴り散らし、思いつきであれこれ「個人的思い」を述べ自壊した菅直人首相の後誕生したのが野田政権だ。

 もとより、松下政経塾出身の政治家の多くは、選挙区の都合で自民党から出馬できないことで、民主党から出馬している。前原、野田といえば、最終的に永田衆議院議員を自殺に追い込んだいわば上司ではないか。その反省もないまま、政治家を続けていること自体、おこがましい。

 野田首相も菅首相同様、財務大臣経験中、なぜか民主党本来の政権公約をすべて忘れ去り、国民が頼みもしない増税路線をひた走っている。

 しかも、消費税増税関連法が民主党単独で参議院を通過させることが不可能と見るや自民党にすり寄った。2012年3月、野田首相、岡田副総理は自民党の谷垣総裁に大連立を仕掛け一蹴されている。

 次回総選挙をやれば、間違いなく大幅に議席を減らすことが自明のヨタヨタの民主党と増税政策だけで一緒になっても、もともと自民党自身も同じ穴の狢、国民から大きな反発を買うからである。

 もちろん、1000兆円になんなんとする日本国の累積債務を放置して良いわけはない。また、いわゆるプライマリーバランスを達成することも重要ではある。

 だが、日本はEUのギリシア、イタリア、スペインなどの場合と状況は全く異なることは専門家ならずとも自明である。ことさらEUなどを引き合いに出し、危機を煽り、しかもその穴埋めを消費税でと言う財務官僚的発想を真に受けている松下政経塾系政治家は、さっさと民主党を出て自民党に合流しろと言いたい。

 現下の日本の経済社会状況を考慮すれば、今なぜ、ここで公約にもない消費税など増税路線を無理矢理押し通そうとするのか、到底理解に苦しむ!

 ....

 ところで、民主党が国民の期待の風を受け2009年秋、政権交代を実現したのは、半世紀以上に及ぶ自民党の対米追随や土建利権の古い体質の政治に反旗を翻したからだ。

 いうまでもなく、元民主党代表で政権交代の最大の立役者でもある小沢一郎氏は単に選挙に精通しているだけではない。

 その背後には、本来の意味での政治主導、すなわち立法府が立法を通じて行政府をコントロールし、行政や官僚の暴走を押さえるを標榜してきた小沢一郎元代表の存在があったからに他ならない。  しかし、日本の官僚は、以下に示す田中宇氏の論考にもあるように、世界に類例を見ない官僚独裁体制を構築、増殖し、その体制を怖そうとする小沢一郎などの政治勢力に対しては、あらゆる手段で潰し今日に至っている

 ★田中宇:民主化するタイ、しない日本

 日本とタイは、政治権力の構造が似ている。両国とも、表向きは自由選挙が行われる「民主主義体制」だが、民意に基づいて選出された政治家の権力行使を阻止する官僚機構(タイは軍部と王室などの複合体)が強く、民主的に選ばれた政治家が権力を発揮できず、実質的な官僚独裁体制が続いてきた。日本もタイも、民主国家のように見えて、実は民意と関係ないところで国家意志が決まる非民主的な官僚独裁の体制である。

 日本もタイも、欧米列強の植民地に長期間なったことがないので、古くからの権力機構が近代化しつつ生き残っている。日本の官僚機構は、明治維新で権力を握った薩長が江戸幕府の経済機構受け継ぎつつ改組近代化して作り、第二次大戦の敗戦後、官僚機構が政治家と軍部の権力を排除し、天皇の代わりに米国を象徴的な権力者として抱く体制に転換して生き延びた。

 皇室は終戦後、官僚機構の一部である宮内庁に管理監督されることに同意した。裁判所、マスコミ、学界(大学)なども、官僚機構の傘下にある。 (日本の権力構造と在日米軍)  タイも、20世紀初頭からの近代化の過程で、表向き議会が権力を持つ立憲君主制となったが、議会が政治力を持ちすぎると、軍部がクーデターを起こし、国王が軍部と政治家を仲裁することによって政界の権力が制限され、議会(政界)の権力が一定以上に伸びないようになっていた。官僚機構、裁判所、学界などが、王室と軍部の複合体の中にいる。 (タイのタクシンが復権する?) ......

  日本は、選挙不正が米国などより格段に少ない。それは、選挙で誰が当選して国会議員や首相になろうが、官僚機構があらゆる手を使って、政治家が官僚機構の意に反する意志決定を行ったり官僚潰しを画策したりすることを防ぐので、選挙の段階で不正をやって当選者を操作する必要がないからだろう。

 2009年秋の与野党逆転以来、政界による官僚潰しが画策されたものの、失敗している。  官僚を敵視すると、官僚機構傘下のマスコミに悪いイメージを塗りつけられるので、苦労して当選した議員たちは官僚と敵対しない。官僚の傀儡になった方が、良いイメージで報道してもらえるので、口だけ官僚批判して、実際は官僚の傀儡になる者が多い。

 日本では10年ほど前から、一般の人々の中に政治家をめざす人が増えているが、上記のような事情があるので、日本の政治家は、国政・地方政治とも、当選までの苦労が多い割につまらない仕事であると、私には思える。

......  

 ところでその小沢一郎氏は、2012年3月15日、ロイターのインタビューに答え次のように述べている。以下はその概要である。

◆ロイターの小沢一郎インタビュー
──小泉首相以降ほぼ毎年首相が交代して野田首相で6人目、民主党政権で3人目。政策は進まず、政治が機能していない。根本原因と解決策は。  「日本の政治が大きな変わり目にきているということだと思う。戦後の自民党を中心とした政治体制は変えないといけない。経済が右肩上がりで順調に進んでいた時代はそれでよかったが、冷戦も終わり時代が大きく変わった。にもかかわらず、日本は戦後半世紀の政治の仕組みや考え方、手法を変えられないでいる。こういう状況はもう少し続くかもしれないが、そう遠くない時期に克服できると思うし、そうしなければならない」  「官僚機構が日本の政治・経済・社会の前面に出てリードしてきた時代の名残りが、今なお色濃く残っている。自民党から民主党に政権は変わったが、民主党自身の意識が時代の変化についていっていない。悲観はしていないが、時代の変化にぴったり適応できる政権が可能かとなると、もう少し時間がかかるのではないか」

──民主党が変わる必要があるということか。  「そう。民主党自身がそのことに気付いてしっかりした政治をすることがベストだ。ただ、どうしても、発想の転換というか、意識の転換が難しいということになれば、次善の策を考えなければならない。しかし、民主党が変わるのは今からでも遅くない。政権交代の時の初心を想い起こして、皆で頑張ろうという思いだ」  「この国の統治機構、官僚支配の中央集権体制を根本的に変えなくてはいけないというのが、われわれの主張であり、マニフェスト(政権公約)だった。それに手を付けないできた結果、民主党政権は、自民党以上に官僚に依存していると言われている。民主党は意識転換ができていない。このままでは、政権交代した意味がない。われわれが公約し、国民が期待した根本的な改革にメスを入れ、改革を進める勇気をわれわれが持つかどうかだ」  「もう一度、初心に戻ってやり直せば、国民の支持は必ず戻ってくる。自民党がだらしないから、民主党がダメでも自民党に支持がいくという状況ではない。それで橋下徹大阪市長のように、大胆と言えば大胆、乱暴と言えば乱暴な改革を主張する人たちに支持が集まり、民主党のお株を取られてしまっている」

──消費増税を20年前から主張していた。今になって引き上げ反対はなぜか。  「当時は直接税が税収の7割を占め、強制的に徴収される部分が多すぎたので、もっと個人の懐にカネを残し可処分所得を増やすために、所得税・住民税を半分にするという大減税と同時に間接税を上げることを主張した。消費税そのものについての議論は、今も否定しない」  ただ、その後の20年間の激変の中、日本の政治・行政を根本から変えないとダメだ、特に、長年の中央集権の官僚支配ではおカネの配分に無駄が多いということが明らかになった。まずそこを抜本的に変えようというのが民主党の公約だ。それでも財源がまだ足りないということであれば、消費税を上げるしか仕方ないとわれわれも認めている。しかし、根本的な改革を全く行わないで、ただ増税と言うのでは、順序が逆だ。2年半前にわれわれ自身が訴えてきた改革に全力で取り組んで、その後に消費税(引き上げ)で遅くない」  「まだ、大改革から始めることに望みをもっている。たとえば、仮に僕らが(増税法案に)衆議院で反対しなくても、野党が過半数の参議院では通らない。野党も賛成しなければ消費税は通らない」  「税・社会保障の一体改革とネーミングしているが、社会保障のビジョンは何もない。消費増税だけだ。このままでは賛成できないという私の態度は基本的に変わらない。衆議院で法案(の提出・採決)を強行してくればわれわれとしては賛成できないが、どちらにしても参議院ではダメだ。だから、そこはもう少し考え直してやるのではないか」

──野田政権は政治改革・行政改革を消費税増税の前提に努力している。これでは不十分か。  「中央集権体制から地方分権への抜本改革は全くやっていない。衆議院の定数削減は枝葉末節な話だ。定数を減らしただけで、国民が幸せになるのなら、国会議員は皆、辞めたほうがよい。身を切ることは大事なことだ。それがいけないと言っているわけではない。しかし、それは政治の本質ではない。チェンジ、WE MUST CHANGEこそ、最重要課題だ」

──格付け機関も日本の政治の機能不全に注目している。消費増税法案が廃案になれば、日本国債が格下げになり金利が急騰し、日本経済は相当なダメージを受けるとの見方がある。  「そうは思わない。日本の債務残高の対GDP比はよくないが、実質的には資金がまだある。国債も90%以上を国内で消化している。まだまだ国内で国債を消化する能力がある。それは、まだどこかに巨額の資金があるということだ。その意味で、今回、消費税(増税)ができなかったからという理由で、日本の財政がおかしくなることはあり得ない。統治機構の大改革を実施することで、一般会計予算で相当の無駄を省くことができる。独立行政法人、特殊法人に毎年2、3兆円のカネを出している。特別会計そのものの問題もある。それを整理するだけでもかなりのカネが出る。当面は心配ない」

──「まだ大丈夫」と言い続けてきた歴史だ。  「財政再建に一定のメドはつけないといけない。しかし、旧来の政治体制、行政の仕組みをそのままにしていては、議論の意味がないし、財政再建もできない。なぜ、自民党政権から民主党政権に変わったのか。官僚のコントロールのもとでの行政の不公正や無駄を根本から直す、それによって日本全体を立て直すということが、国民に支持されたからだ」

──消費増税法案を参院で通すために、話し合い解散はあり得るか。  「『話し合い解散』はマスコミが作った言葉にすぎない。民主党と自民党が談合して解散・総選挙を行っても、両方とも勝つわけがない。だから、消費税をめぐって、自民党と民主党が(解散で)合意することはあり得ない。自民党内も腹のなかでは早期解散と思っている人はいないのではないか。『話し合い解散』という言葉が飛び交っているだけで、そういうことはない」

──今年、衆院解散・総選挙はないとの認識か。  「消費税をめぐって、今国会で選挙ということは多分ない」

──ほかのことをきっかけに解散はあり得るか。  「(任期満了の)来年8月までいくかどうかは別にして、秋以降はわからない。秋以降は、解散うんぬんというより政治そのものがどうなっているかがわからない」

──民主、自民どちらも過半数を取れない政治状況で政界再編の可能性は。  「このままで総選挙となれば、どこも過半数は取れない。『大阪維新の会』も過半数を取るほどではないだろう。民主党は間違いなく惨敗する。自民党は増えるか減るかわからないが、増えても過半数は取れない。どの政党も過半数を取れない状況になる。その状況が一番の悲劇だ。日本の民主主義はそれほど成熟していないから、過半数を取れる政党がないと大混乱になる。これだけは避けたい」

──野田首相では過半数を取れる政権にはならないか。  「今のままではダメだ。今のままでは絶対に勝てない」  「民主党も政権を担当してみたがさっぱりダメだという失望感がある。では、国民の支持が自民党に向かうかというと、そうはいかない。民主党にまだ若干の期待感が残っているからだ。われわれが2年半前に訴えた『国民の生活が第一』の政策を1つでも2つでも現実にやってみせたら、国民の支持は必ず戻ってくる。そういう状況にして、民主党政権が継続することが最善、ベストだ」

──橋下大阪市長と連携する可能性は。  「統治機構を変えるという橋下さんの主張は、僕も、基本的には民主党政権も言い続けてきたことだ。今からでも遅くない。民主党政権でそれを実現させれば、国民の支持は必ず戻る。再編や、どこかと連携という必要は全くなくなる」  「それができなかった時に、どういう方法で安定政権をつくるかについてはいろいろな選択肢がある。最善の策、次善の策、三善の策と、いろいろある。現時点では、最善の策で民主党がもう一度よみがえって欲しい」

──党を出ることは。  「僕が党を出る理由は全くない。国民との約束を忘れた人たちの方が党を出なければならない。僕は国民との約束をちゃんと覚えているし、今もそれを実行しようとしている」 ──消費税の問題で、野田首相と話をする考えは。  「僕は(1月の)党大会にも招待されていない。(首相と)会う立場でもない。党大会にも呼ばれない人が、呼ばない人と会うということはないでしょう」

(ロイターニュース 吉川裕子 リンダ・シーグ 編集:石田仁志) 2012年 03月 15日 17:15 JST

 小沢一郎氏は、ロイターのインタビューのなかで、消費税、政局問題以外に、実は重要な論点を述べている。
 以下だ。

小沢一郎氏談;  「中央集権体制から地方分権への抜本改革は全くやっていない。衆議院の定数削減は枝葉末節な話だ。定数を減らしただけで、国民が幸せになるのなら、国会議員は皆、辞めたほうがよい。身を切ることは大事なことだ。それがいけないと言っているわけではない。しかし、それは政治の本質ではない。チェンジ、WE MUST CHANGEこそ、最重要課題だ」  さすが日本の思考停止のアホマスコミと違い、海外のメディアは肝心なことを聞き出す!

 もっぱら、日本の大メディアは東京地検特捜部の手先となって、小沢一郎氏を座敷牢に蟄居させている張本人と言える!  野田政権は消費税法案を通すために、衆院の定数削減、公務員給与の削減などを付け足しに言い出しているが、民主党が本来やるべき重要な政治制度改革は、いうまでもなく日本国を中央集権体制から地方分権体制へ変革することだ。

 日本をドイツ、カナダ、アメリカのような地方分権の連邦国家に抜本的に改革することである。  ロイターの記者は、冒頭、「小泉首相以降ほぼ毎年首相が交代して野田首相で6人目、民主党政権で3人目。政策は進まず、政治が機能していない。根本原因と解決策は」と述べているように、日本の国は、まさに政治が機能不全となっているのである。

 民主党政権のもとでも、土建利権(八ッ場ダム、新幹線、外環高速道路事業など)、原発利権(再稼働、除染事業、がれき広域処理、復旧土木工事など)が全国各地で無節操に跋扈している。ガバナンスなき民主党のなせる技である。  東北3県の津波被災地では今なお、多くの人々が寒さや寂しさ、苦しさに耐えながら職を探し、生きながらえようとしているにも拘わらず元請けのゼネコンや関連業者はウハウハとなっている。

......

 私の友人で現在、政策研究大学院大学の教授をしている福井秀夫氏は、かつて私にこういったことがある。  「中央省庁の官僚が霞ヶ関で何をしているかと言えば、少なくても6割が都道府県や市町村に地方交付税交付金や補助金に関わるさまつな手続に関わっている。もし、地方分権がまともに機能すれば、これら中央省庁やその出先で働く官僚の60%は不要となる」と。さらに「残り4割についても、立法府がしっかりと本来の立法、政省令改正などをすれば、中央省庁のキャリアー官僚はごく一部でよく、他の業務の多くは、東大法学部などを出た役人がする必要がなくなる」と。

 至言である。地方分権により税源、財源、権限の大幅地方移譲とすることで、箸の上げ下げまで、中央の官僚が地方に指図する現状ががらっと変わる。

 そこで重要なことは、「競争的分権」だろう! 地方分権だけでは思考停止の小さな中央政府がたくさんできるだけとなる可能性があるからだ。地方政府が相互に競い合うこと、すなわち競争的分権こそが不可欠なのである。

 ところで、福井秀夫氏自身、東大法学部を優秀な成績で卒業し、国家公務員第一種に合格し、建設省(当時)に勤務し、その後、大臣官房会計課補佐まで務めた。しかし、霞ヶ関の内情、実態を現場でつぶさに見る中で、日本の凋落の根源が官僚機構にあることに気づき、霞ヶ関を飛び出た。

 上記の福井秀夫氏の発言に付け加えれば、今の日本は、成長途上ではなく、間違いなく成熟期にある。しかるに、国の省庁や出先がしゃしゃり出る場面は本来、そう多くないはずだ。もちろん、地方分権、連邦国家になった場合でも、外交、防衛、金融はじめ連邦政府がすべきことは多々あるはずだ。

  しかし、対米盲従の日本の中央官僚を見ていると、地方分権だけでなく、中央政府の専権事項についても、ガラガラポンが不可欠なようだ。  時、大阪で大きな地方主権の動きが生まれている。このうねりを見過ごしたり軽視すると、今度こそ、民主党、自民党とも終焉を迎えることになるだろう。

青山貞一・立法府が本来の機能を取り戻すために


 2012年1月30日、夜6:30〜東京都千代田区神田にある岩波セミナールームにてNPJの主催により、日隅一雄弁護士と青山貞一が「審議会が本来の機能を取り戻すために-」をテーマに対談を行いました。
 

 日本の政治が抱える本質的問題とその解決についての動画です。
 

 NPJはNews for the People in Japanの略で、弁護士らによる情報発信とコミュニケーションのプラットホームです。
 

 本日、対談に先がけ青山貞一が行った40分のプレゼンのノーカット全容動画をYou Tubeにアップロードしました。ただし、青山の演題は「立法府が本来の機能を取り戻すために〜審議会の暴走ととめよ-う〜」としています。

 

◆青山貞一・立法府が本来の機能を取り戻すために
   独立系メディア   E-wave Tokyo YouTube動画
  http://youtu.be/zWxmFSg1mMk
 

動画にはすべてのパワーポイント画像を埋め込みましたので、鮮明にみれます。
 

 当日はニコニコ動画、IWJ、NPJ、OurPlanetTV,それに独立系メディア E-waveTokyoがビデオカメラを回し、ニコ動、IWJなどが生中継を行った。ニコ動では約1万9000人が視聴しています。

 なお、ブログは以下にあります。

 http://eritokyo.jp/independent/aoyama-his003...html
 

政治資金報告書に見る政治家の非常識 第3回 電力・電機系議員


 政治資金収支報告書の最新版、すなわち平成23年11月30日公表(平成22年分 定期公表)政治資金収支報告書と政党助成金使途等報告書が公開された。

 報告書を丹念に見ると、 政治資金収支報告書から東京電力などの電力会社の経営者や幹部社員が毎年毎年、原発を推進する議員に企業ぐるみで献金していたことが分かっている。下はその関連記事である。

◆東電組織ぐるみ 自民党献金問題の根深さ(日刊ゲンダイ)【政治・経済】
2011年10月11日 掲載
http://gendai.net/articles/view/syakai/133050

「小沢のカネ」よりはるかに重大<電力・与党の癒着が原発事故をもたらした>

 「小沢事件」よりも、こちらの方がよっぽどタチが悪いカネだ。東京電力が09年ごろまで、自民党の政治資金団体「国民政治協会(国政協)」に“事実上”の企業献金を続けてきた疑いがあることが判明した一件である。

 朝日新聞の報道によると、政治担当の東電役員が国政協との窓口になり、会長、社長は各30万円、副社長は24万円、常務は12万円――などと役職に応じて年間の献金額を差配。国政協に対する東電役員の献金額は、95〜09年の15年間で少なくとも計5957万円に上るという。電力会社は「事業の公益性」を理由に74年から企業献金しないと公言してきたが、これが大ウソだったわけだ。

 「“二枚舌”だったのは東電だけではありません。『関西消費者団体連絡懇談会』が今夏に公表した調査結果によると、全ての電力会社が東電と同じ仕組みで“事実上”の企業献金を行っていた疑いが指摘されています。06〜08年の献金額で東電に次いで2番目に多かった関西電力は、社長30万円、副社長20万円、常務12万円といった具合です」(経済ジャーナリスト)

 先月の「西松事件」の裁判(陸山会事件と併合)では、民主党の小沢元代表側に対する献金額について、小沢の元秘書が会社側と献金額を決めていたなどと裁判長から“推認”され、元秘書は有罪判決を受けた。西松マネーは小沢以外にも、自民党の森元首相や二階元経産相など18人の議員に渡っていた。しかし、立件され、有罪判決まで出たのは小沢のケースだけ。これ自体、不可解だ。

 今回発覚した東電による長年にわたる組織ぐるみの献金は問題にならないのか。電力業界と政権与党がタッグを組んだら怖いものなしである。何の根拠もない「安全神話」の下で原発政策が強力に推進されてきたのも、長い間、自民党(国政協)と電力会社の強力な癒着があったからこそだ。

 大新聞テレビは「西松事件」や「陸山会事件」の際、「カネで政治を歪めるな」などと、ごもっともな主張をしてきた。ならば、電力会社が“事実上”の企業献金を続けて原子力政策を歪め、揚げ句に史上空前の大事故を起こした責任は糾弾しないのか。

 政治評論家の本澤二郎氏がこう批判する。

 「大量の放射性物質をまき散らした東電の責任は、西松事件などと比べようがないほど大きいものです。小沢議員を調べた東京地検は今こそ東電を強制捜査して徹底的に調べる必要があると思うが、全く動かない。国会も社長らを参考人で呼ぶだけで、厳しい追及はしない。大マスコミも沈黙したまま。他方、小沢事件については、国会も大マスコミも刑事裁判が始まった小沢議員を『証人喚問しろ』と批判しているからクビをかしげてしまいます。小沢議員は『権力の乱用』で追い込まれたが、東電は逆に『権力の乱用』で救済されようとしている。どう考えてもおかしいと思います」

 その通りだ。今の日本は、法治国家とは言えない状況になりつつある。国民生活にとって何が重要な問題なのか、あらためて考えた方がいい。

 電力業界と国会議員らとの関係の根が深いのは、何も電力会社幹部による自民党原発推進議員への献金にとどまらないことだ。
 
 東京電力はじめ中部電力、関西電力、九州電力、東北電力、中国電力などの労組から参議院議員、衆議院議員さらに都道府県議員などに、ひとつひとつは小さくても、まとまると巨額の献金がなされている。

 そこに登場するのが民主党の以下の2名の議員である。

小林正夫 参議院議員 民主党
川端達夫 衆議院議員 民主党


 
 平成23年11月30日公表(平成22年分 定期公表)政治資金収支報告書から上記2名など電力事業関連系議員に献金したり政治活動をしている政治団体は、以下のように膨大な数がある。よく見ると休眠中のような組織があったり、平成22年分の報告書には直接上記の議員の名前がでてこない組織もあるが、電力労組が原発政策、原発事業の推進に関連し、いかに国政にコミットメントしてきたかが分かる。

 以下の政治団体は、平成22年分の政治資金収支報告書からひとつひとつひろったものである。抜けがあるかも知れないが、すさまじい数である。

●電力会社・電機労連関連政治団体

東京電力労働組合政治連盟
環境・エネ政策研究会 東電労組
関西電力総連政治活動委員会
関西電力労働組合政治活動委員会
九州電保労政治活動委員会
九州電力総連政治活動委員会
九州電力労働組合政治活動委員会
中国電力検針集金員労働組合・政治活動委員会
中国電力労働組合政治連盟
中国電力労働組合政治連盟山陰統括本部
中部電力総連政治活動委員会
中部電力労働組合政治連盟
中部電力労働組合政治連盟愛知県本部
北陸電力総連政治活動委員会
北陸電力労働組合政治連盟
電機連合山陰政治活動委員会
電機連合政治活動委員会
電機連合中国政治活動委員会
電機連合西九州政治活動委員会
電機連合西四国政治活動委員会
電機連合東四国政治活動委員会
電機連合南九州政治活動委員会
電力総連政治活動委員会
四国電力総連政治活動委員会
四国電力労働組合政治連盟
東北電力労働組合政治連盟

 以下は電力関連労組から電力事業、とりわけ原発政策、原発事業推進の国会議員への献金に関連する時事通信の記事である。民主党と電力労組がこれだけの関係がある以上、民主党が原発政策、原発事業から抜け出すことは無理だということが分かるというものだ。

◆電力献金、民主側に1.2億円=労組から出身議員ら中心に

 時事通信 11月30日(水)17時9分配信

 電力会社などの労組連合体「全国電力関連産業労働組合総連合」(電力総連)や東京電力労組の政治団体が昨年、寄付やパーティー券購入などの形で、民主党国会議員や同党系地方議員に少なくとも1億2000万円を献金していたことが30日、総務省などが公開した政治資金収支報告書で分かった。

 一方、原発を持つ全国の電力会社9社の役員(OB含む)315人が、自民党の政治資金団体に約2400万円を寄付していたことも判明。東電福島第1原発事故を受け、原発と政治の在り方が問題となっているが、電力会社労使が一体となって政界に影響力を強めていた構図が浮き彫りになった。

 収支報告書によると、電力総連の政治団体「電力総連政治活動委員会」は昨年、全国の電力会社労組の政治団体などから約6400万円を集金。この中から東電出身の小林正夫民主党参院議員の「小林正夫と民主党を支援する会」に2000万円、小林氏の選挙事務所に650万円を寄付していた。
  
 この他、パーティー券購入代金などとして元原子力政策・立地政策プロジェクトチーム座長の川端達夫総務相側に20万円、江田五月党最高顧問側に5万円を支出。川端氏側は、電力総連の関係団体や関西電力労組の政治団体などからもパーティー券代金など116万円を得ていた。

 また東電は、同党の下条みつ衆院議員側のパーティー券40万円分を購入。同社労組の政治団体「東京  電力労働組合政治連盟」は、同社出身の民主党系地方議員や候補者側に約9300万円を献金していた。関係政治団体を経由して寄付したケースもあり、金額はさらに膨れ上がるとみられる。

 一方、自民党の政治資金団体「国民政治協会」には、沖縄電力を除く電力会社9社の役員らが2426万円を個人として献金。献金額が最も多い東電は、会長と社長が各30万円、副社長6人全員が各20万円を寄付するなどしていた。

 以下は、電力関連産業の労働組合の一覧である。ただし、これらは政治団体ではない。

北海道電力関連産業労働組合総連合(北海道電力総連)
東北電力関連産業労働組合総連合(東北電力総連)
関東電力関連産業労働組合総連合(関東電力総連)
中部電力関連産業労働組合総連合(中部電力総連)
北陸電力関連産業労働組合総連合(北陸電力総連)
関西電力関連産業労働組合総連合(関西電力総連)
中国地方電力関連産業労働組合総連合(中国電力総連)
四国電力関連産業労働組合総連合(四国電力総連)
九州電力関連産業労働組合総連合(九州電力総連)
沖縄電力関連産業労働組合総連合 (沖縄電力総連)
日本原子力発電関連企業労働組合総連合(原電総連)
電源開発関連労働組合総連合 (電発総連)

政治資金報告書等に見る政治家の非常識  第2回 元首相の飲食代

政治資金収支報告書の最新版、すなわち平成23年11月30日公表(平成22年分 定期公表)政治資金収支報告書と政党助成金使途等報告書が公開された。

 日刊ゲンダイは以下にあるように2011年12月2日号で、麻生太郎元首相がわずか1年間で飲食代2260万円を使った事実を記事にしている。いつもながら政治家は、食い物くらい自分で出したらどうかと思う。

 実は、これは有名な話だが、民主党の菅直人首相も、連日連夜、身内や側近議員、秘書等を連れて、赤坂などの超高級焼き肉店などに通っていたと報じられている。

 たとえば、次の記事がある。

 2011年6月29日夜、菅直人首相は秘書官らとのすし店での会食を皮切りに、焼き肉店、イタリア料理店と3軒の飲食店をはしごした。すし店は秘書官室スタッフの送別会。焼き肉店は国家戦略室スタッフの会合で伸子夫人と会食した。首相は28日夜も側近の荒井聡前国家戦略担当相らと会食しており、冷ややかな空気に包まれた28日の民主党両院議員総会を乗り切った解放感を、会食で共有したかったようだ。

 こんな記事もある。

 “ダメ菅”機密費が月1億円!血税が豪華料理に消えた?

に比べ超高額の歳費をもらっている政治家が、何で公費、税金でこの種の飲食をす
違法であるなし以前にかくも政治家は卑しいというか浅ましい。


つづく

出典:日刊ゲンダイ 2011年12月2日

政治資金報告書等に見る政治家の非常識 第1回 みんなの党の飲食代

政治資金収支報告書の最新版、すなわち平成23年11月30日公表(平成22年分 定期公表)政治資金収支報告書と政党助成金使途等報告書が公開された。  

  たとえば、日刊ゲンダイは12月2日号で麻生太郎元首相がわずか1年間で飲食代2260万円を使った事実を記事にしている。いつもながら政治家は、食い物くらい自分で出したらどうかと思う。  違法であるなし以前に、実に卑しいというか浅ましい。  

 そこで独立系メディアE-wave Tokyoでは、今後、何度かにわたり政党、政治家個人を問わず政治資金収支報告書や政党交付金使途等報告書などから国民がみてどうみても理解できない支出について報告してみたい。  第一回目は、常日頃、税金の無駄遣いを問題にしている「みんなの党」(本部)だ。  

  平成23年11月30日公表(平成22年分 定期公表)政治資金収支報告書を見てみたら、麻生太郎元首相には及ばないが、ホテルニューオータニなどの高級料理店の飲食代が次々に出てきた。  

 以下にみんなの党の政治資金収支報告書(本部)の支出の部の一部を示す。見てもらえば分かるが、一度に7万円〜24万円、年間890万円にも及んでいる。何人の会食か分からないが、会議なら国会、議員会館、政党事務所などの会議室がいくらでもつかえる。そこに仕出し弁当で十分ではないか?   

 年間で890万円に及んでいる。麻生太郎議員には及ばない(嗤い)が、声高に税金の無駄遣いを叫んでいるみんなの党として、飲み食いぐらいは自分たちの歳費(一般人の給料)から出したらどうなのだろうか?  

 たとえば私たち大学人や研究者は、学会の懇親会はじめあらゆる会合に関連した飲食は自前が原則である。飲食代は研究費からは出せない仕組みになっている。何で政治家だけが湯水のように使えるのか不思議である!


出典:平成23年11月30日公表(平成22年分 定期公表)政治資金収支報告書


出典:平成23年11月30日公表(平成22年分 定期公表)政治資金収支報告書


出典:平成23年11月30日公表(平成22年分 定期公表)政治資金収支報告書


出典:平成23年11月30日公表(平成22年分 定期公表)政治資金収支報告書

「日本にはデモがない」という事実誤認  青山貞一

確か、2011年2月16日付け東京新聞の朝刊に興味深いコラムがあった。

ここ数ヶ月、チュニジア、エジプト、バーレンなど中東地域で起きている。中東各国だけでなく、イタリアはじめEU諸国、中国でもデモが起きている。

なのに、なぜ日本だけではデモがないのか、という趣旨のコラムであった。今、東京新聞のその号が手元にないので正確さを欠くが、世界各国で市民のデモが吹き荒れているのに、日本国民は何でこんなにおとなしいのか、デモがまったく起きていないというのが、コラムのエッセンスである。

私はこのコラムを見て笑わざるを得なかった。

なぜなら、知る人ぞ知ることだが、ここ半年、日本でも全国各地でデモが起きている。

東京だけでなく、大阪、名古屋、新潟、福岡など、日本の全国各地で地検特捜部、検察審査会などドンデモが続く司法や民主党元代表の小沢一郎議員への理不尽なバッシング、それに護送船団化するマスコミのあり方に抗議し、数100人から数1000人規模の国民、市民によるデモが起きているのである。

これらのデモは、まさにツィッターを使い、メーリングリストを使い、携帯を使って市民が相互に連絡しあい指定された場所に集合し、持ち寄ったプラカードやゼッケンなどをかざしながらデモ行進をしている。

では何で東京新聞のコラムで、日本ではデモがないとコラムニストは書いたのだろうか?

言うまでもないことだが、コラムニストや評論家の圧倒的多くは日本の大メディア、大マスコミ、すなわち新聞やテレビを素材としてコラムを書いている。

こと、大メディアや大マスコミは、自分たち、すなわちマスコミのあり方を痛烈に批判したり、小沢一郎元代表を擁護したり、さらに大マスコミが記者クラブでなあなあできできの関係にある地検や特捜部、すなわち検察のあり方を厳しく指弾しているデモを完全に無視している。

私が知るだけでも昨年から今年にかけて全国各地で相当回数のデモが起きているが、東京新聞だけでなく、読売、朝日、毎日、日経、産経はじめ主要地方紙も、これらのデモついてまったく記事を書かず、掲載していない。これはテレビも同じである。

大マスコミは、自分たちを批判したり、自分たちの都合の悪いことでデモを行う市民、国民のデモを完全に無視しているのである。

そんなこんなで、東京新聞のコラムは、その大マスコミ、大メディアしか見ていないから今の日本にはデモが起きない、デモがないなどという事実誤認を堂々と書いている。また新聞社もそれをありがたがって掲載しているのである。

それにしても、お粗末きわまりないことだ!!

大メディアがいかに恣意的な小沢報道をしているかがよく分かった!   青山貞一


2010年12月23日の夕方、小沢一郎議員がインターネット動画のUstreamとニコニコ動画でフリージャーナリストの岩上安身氏の約1時間に及ぶロングインタビューに応えた。

インタビューの詳細は以下をご覧いただきたい。

 前回、ニコニコ動画で1時間半に及ぶロングインタビューに応えたとき以上に、小沢一郎議員の本音が語られた。とくに米国、中国、北朝鮮、イラク、アフガンなどの外交問題ついて多くの時間を割いて日本国内側の裏事情を話されたのは圧巻であった。

小沢一郎議員ロングインタビュー全容
Ustreamのアーカイブ


左が岩上安身氏、右が小沢一郎元民主党代表

ぜひ上の小沢一郎議員インタビューのすべてを聞いて欲しい。

ところで大メディアがこれをどう報じたかは、非常に興味あるところである。

というのも、小沢議員が言うように、大メディアは小沢氏に関しては、「政治とカネ」問題一辺倒の集中豪雨的な報道、それも何が政治とカネに関わる個別具体的な問題であるかについて報道せず、どの大メディアも護送船団的に繰り返し、「政治とカネ」を喧伝し、何ら小沢氏の政治論、政策をまともに報道してこなかったからだである。

オランダのウォルフレン教授や江藤淳氏の言を借りるまでもなく、小沢氏ほど日本の政治家で理念、政策をリアリティをもって語れる政治家はいない。いかなる分野であっても、自身の言葉で理路整然かつ具体的に語れる政治家はいない。

ウォルフレン氏の「小沢一郎論」
『小沢は今日の国際社会において、もっとも卓越した手腕を持つ政治家のひとりである。ヨーロッパには彼に比肩し得るリーダーは存在しない。政治的手腕において、そして権力というダイナミクスをよく理解しているという点で、アメリカのオバマ大統領は小沢には及ばない』 
(アムステルダム大学教授、カレル・ヴァン・ウォルフレン)

■江藤淳氏の「小沢一郎論」
『小沢氏というのは不思議な政治家で、要するに政策を実現することが第一義、そのために自分がいつ総理になるかは二の次の課題であって、現在、輿望を吸収出来る人物が羽田孜氏であれば羽田さんを担ぐ。誰が総理になるかならないかは二の次の問題、政策の実現こそが緊急の課題だということをハッキリと打ち出している人間が出てきたということは、戦後日本の政治史上まことに驚くべきことだと言わざるを得ない。』 
(文芸評論家、元東京工大教授・江藤淳)


その小沢氏がひとりで一時間、岩上氏の質問に応えたのだから、情報リテラシー能力があれば、膨大かつ重要な情報が得られるはずである。

事実、今回は外交、防衛を中心に、日本が向かうべきビジョン、方向性について語ってくれた。

しかし、どうだろう。一時間のインタビューを伝える大メディアの記事は、以下に示すようにきわめて恣意的かつ断片的なものである。朝日新聞に至っては<特落ち>というか、インタビューを無視し一切記事にしていない。実に大人げないことだ。

これは大メディアがこと小沢氏については大人げなく感情的になっていること、表層的で本質から離れた誹謗中傷を繰り返してきたこと、つまみ食い的にごく一部を報道していることの証左であると言える。

さらに言えば、1時間に及ぶ含蓄ある言説から以下の記事にあるような末節や政治や政策ではなくことさら政局に結びつけていることも、いかに今の大新聞記者の劣化がどうしようもないところにまで来ているかを示すものであろう。

読売新聞
小沢氏、中国主席と会談していた…11月横浜で

民主党の小沢一郎元代表は23日、インターネットの番組で、衆院政治倫理審査会(政倫審)への対応について、「(小沢氏の資金管理団体の政治資金規正法違反事件は)司法の手続きに入っているから、立法府が同時並行で同じようなことをやるのは、三権分立の精神から言うと筋違いだ」と述べ、出席しない考えを改めて強調した。

「(政倫審に)出席しないことが障害となって野党が審議拒否するとか、選挙に負けるのであれば出る。ただ、現実には違う問題で野党はいろいろ言っている」とも語り、問責決議が可決された仙谷官房長官らの続投に問題があるとの考えを示唆した。

また小沢氏は、11月に横浜市で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の際、中国の胡錦濤国家主席と会談していたことを明らかにした。「(胡主席が)『会いたい』というから(会った)。僕は、儀礼的な社交辞令で会うのは嫌いだから『結構だ』と言ったのだが」と経緯を説明したうえで、会談では胡主席に「(中国は)変わらないとだめになる」と述べ、中国政府の統治手法に限界があるとの考えを伝えたという。
(2010年12月23日21時10分 )

毎日新聞
小沢元代表:菅政権批判「早晩、見放される」 動画番組で

民主党の小沢一郎元代表は23日午後、インターネットの動画番組で、衆院政治倫理審査会への出席について「野党は私の問題より、もっと違う問題を言っている。私が出ても国会審議がスムーズにいく状況ではない」と拒否する考えを改めて示した。

小沢氏は菅政権について「このままでは早晩、国民から見放される」と批判。岡田克也幹事長についても「彼は国会運営であらかじめ野党と話し合うべきではないと言っている」と国会運営の手法に疑問を呈した。

一方、岡田氏は23日夜、BS朝日の番組収録で「国会に出てこない選択肢はない」と政倫審出席に応じない小沢氏を非難し、「通常国会が始まるまでにこの問題は結論を出す」と強調した。【葛西大博、影山哲也】
2010年12月23日 21時01分(最終更新 12月23日 21時49分)

時事通信
船長釈放「禍根残した」=小沢氏

民主党の小沢一郎元代表は23日のインターネット番組で、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で逮捕した中国人船長を釈放したことについて「(内閣が)事実上命令したんだろうと思う。禍根を残すことになる」と述べ、菅政権の対応を批判した。
小沢氏は「検事であれ行政官であれ、役人が国際間の重大問題に鑑みて釈放したり逮捕したり、そんなばかげたことはあり得ない」と語った。 
(2010/12/23-22:09)

共同通信
小沢氏、政倫審出席を重ねて拒否 ネット番組で表明

民主党の小沢一郎元代表は23日午後のインターネット動画番組で、菅直人首相が求める衆院政治倫理審査会への出席について「現段階では私が出ても、国会審議がスムーズに行く状況ではない」と述べ、拒否する考えをあらためて表明した。

また首相の政権運営について「このままでは、早晩国民から見放される」と批判した。小沢氏が20日の首相との会談後、公の場で政倫審問題について発言するのは初めて。

小沢氏は中国漁船衝突事件について「中国人船長釈放の記者会見を那覇地検の一官吏に押し付けるのは非常に良くない。事実上、菅内閣が命じたもので、禍根を残した」と指摘した。
2010/12/23 19:23

NHK
小沢氏 動画番組で菅内閣批判

民主党の小沢元代表は、インターネットの動画番組の対談で、衆議院政治倫理審査会に出席しない考えを改めて示したうえで、菅内閣の政権運営について、「このままだと国民から早晩見放されてしまう」と述べ、批判しました。

この中で小沢氏は「もし私が国会に出ることで、国会の論議がスムーズに行ったり、国民が納得して選挙で支持してくれるのであれば喜んで出ると言っているが、現実的には、私自身の問題よりも、野党はもっと違う大きな問題でいろいろ言っているのではないか」と述べ、衆議院政治倫理審査会への出席に応じない考えを改めて示しました。

そのうえで、小沢氏は、菅内閣の政権運営について、「約束しても100%すぐできるということはありえない。ただ、財源の不足など現実の壁があるので理想の旗を捨てると言ったら、何のための政権交代か分からず、このままだと国民から早晩見放されてしまう」と述べ、批判しました。

さらに、小沢氏は、尖閣諸島沖の衝突事件を巡る政府の対応について、「検事であれ、役人が、国際間の重大問題に鑑みて、釈放したり逮捕したりするというばかげたことはありえない。内閣が事実上命じたのだと思うが、禍根を残すことになる。国民を代表する政治家が責任を取らなければならない」と述べました。
12月23日 20時43分

本来、菅総理は小沢氏のこの生インタビューをしっかり聞かねばならないのに、くだんの菅総理は、この日のほぼ同じ時刻、読売新聞、朝日新聞、毎日新聞の編集委員らと会食していたことが分かった。

午後6時22分、公邸発。同35分、東京・芝公園の日本料理店「とうふ屋うかい」着。星浩朝日新聞編集委員、岩見隆夫毎日新聞客員編集委員、橋本五郎読売新聞特別編集委員と食事。

すっから菅総理に付ける薬はない!!

それにしても、星、岩見、橋本など既得権益の固まりみたいな時代の遺物と会食している菅には開いた口がふさがらない! 

分かったことは、上記の全記事を合わせても小沢氏が一時間話した内容の1/10にも及ばない! まして政治の本質との関連では、1/100にも及ばないだろう。日本国民はまずもって大新聞の購読を止め、思考停止でナンセンスなテレビの視聴を止めるべきだ!

小沢氏ではないが、こんな情報リテラシーが皆無なマスコミの取材に貴重な時間など費やす必要はない。定期的にインターネットメディアの生のインタビューに対応する方が、よほど国民、有権者にとってプラスになることは間違いないだろう!

岩上安身さん、大変ごくろうさまでした。

それにしても、大メディア各紙が岩上さんの名前やニコニコ動画、Ustreamなどの固有名詞を記事中に書かないのは失礼千万きわまりないことだ。

公開された「死刑場」と大島渚監督の映画「絞首刑」を見比べる   青山貞一


 2010年8月27日、法務省は死刑を執行する拘置所内にある死刑場を報道陣に初めて公開した。公開とはいっても、21人の記者のみ、写真やビデオは代表一社のみ、記者から法務省関係者への質問は不可など、きわめて変則的、限定的な公開であった。

 日本の死刑場については、過去2度、実際に見たことがあるという元衆議院議員の保坂展人氏が自身のブログで何度も解説しているので、ご覧になった方も多いと思う。

 今日、部分公開された死刑場は、一部を除き、ほぼ保坂氏が書かれた図面に近いものであった。しかし、保坂氏も指摘しているように、今回の部分公開では、肝心な絞縄(こうじょう)はなかった。また記者らは執行後、人体が落ちる地下室には入れなかった。

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出典:中日新聞 2010.8.27

 なお、中日新聞の記事によると、今回公開されたのは、(1)所持金品の扱いや遺言の有無を確認、宗教的な話をする「教戒室」、(2)拘置所長が正式に執行を告知する「前室」、(3)死刑囚が立つ踏み板とロープを掛ける滑車がある「執行室」、(4)執行室の踏み板を作動させる3つのボタンが並ぶ「ボタン室」、(5)検察官や拘置所長らが見守る「立ち会い室」である。

 ところで、大島渚監督が「絞首刑」という映画を製作していたことをご存じであろうか?

 この映画は死刑廃止活動の一環として大島監督が製作したものであるが、そこに出てくる「死刑場」は、東京都葛飾区小菅(こすげ)にある東京刑務所にあった死刑場をモデルにしている。しかし、映画の跡、小菅の東京刑務所は再開発され、下の写真にあるように巨大な高層ビルとなり、それに伴い死刑場も作りかえられている。

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葛飾区小菅にある東京刑務所
出典:Wikipedia

 しかし、今日部分公開された現在の死刑場と大島監督が製作した映画の「絞首刑」の「死刑場」は、大部分が近似した空間構成、構造、施設となっている。

 以下は、大島監督が製作した映画の「絞首刑」にでてくる「死刑場」の主要部分を示すYouTube動画である。上記のように現在の死刑場は昔のものと異なるものの、その構成、構造は近似したものであり、そこでどのようにして実施の処刑が行われているかが映画を通じてよく分かる。


大島渚監督の映画「絞首刑」の一部
出典:YouTube

共産党議員と元産経記者が同じ論調となった「朝まで生テレビ」  青山貞一

 テレビ朝日の「朝まで生テレビ」

 これは、いつものことだが、司会の田原総一郎氏の強引な引き回しと、ご自身が考えるシナリオと結論に強引にパネルを誘導するやり方にうんざりしてする。

 そんなこともあって、最近はトントみていなかった。

 司会者問題とともに、この種のテレビの討論番組は、パネリストの人選によって議論の行方が討議の前から大方推察できる。

 さらに言えば、無理矢理に視聴率を確保しようとするため、敢えて超エキセントリックなことを言ったり超穿った見方をする御仁をパネリストに入れたりする。

 ところで、1月30日午前1時30分からのテレビ朝日の「朝まで生テレビ」は、小沢氏の政治資金規正法問題、土地建物問題、水谷建設問題を、個別具体のレベルで徹底討議する(田原氏)と名を打っていただけあり、なかなか聞き応えがあった。

 ただ私は朝まで生テレビは、ベッドに入りながら聞いているので、途中で寝てしまうことが常となっている。今回も4時過ぎからの討議はほとんど覚えていない(笑い)。

 具体的人選は以下の通りである。

司会:田原 総一朗
進行:長野 智子・渡辺 宜嗣(テレビ朝日アナウンサー)
パネリスト:細野豪志(民主党、衆議院議員、党副幹事長)
辻惠(民主党・衆議院議員、弁護士)
平沢勝栄(自民党・衆議院議員、元警察官僚)
穀田恵二(日本共産党・衆議院議員、党国会対策委員長)

青木理(ジャーナリスト、元共同通信記者)
大谷昭宏(ジャーナリスト、元読売新聞大阪本社記者)
郷原信郎(名城大学教授、元東京地検検事)
小林節(慶応大学教授、弁護士)
高井康行(弁護士、元東京高検検事)
平野貞夫(元参議院議員)
山際澄夫(ジャーナリスト、元産経新聞記者)
若狭勝(弁護士、元東京地検特捜部副部長)

 今回の「朝まで生」開催の大きな目的、趣旨は、以下の通りであった(青山私見)。

?憲法に謳われている「推定無罪」、すなわち刑事事件に関しては、最終的に最高裁で判決が出るまでは無罪であるということがどこまで守られているかという問題、

?検察内部の実態、とくに「風を吹かす」ことで大メディアを援軍に情報操作による世論誘導で大犯罪人をつくりだす検察手法の実態、

?大メディアの思いこみ、予断報道によって小沢幹事長が必要以上に犯罪人、大悪者と扱われているかについての問題、

?政権交代で小沢幹事長が中心となり、政治主導を具体化したことに霞ヶ関官僚の一部である検察が組織保身を含め焦燥感で小沢潰しに動いているのではないかという問題、

?政治資金規正法の制定趣旨とその解釈、運用の実態を過去捜査に係わってきた検察庁OBならを含め検証すること、

?虚偽発言などで有罪判決され現在刑務所に収監されている水谷会長の5000万円×2証言(?)に端を発したを根拠とした地検の捜査シナリオの信憑性、

?その水谷建設関連証言は、元福島県知事の佐藤氏のいわゆる冤罪モドキ事件の捜査に係わった地検関係者が得たものであること、

?日本の立法、行政、司法のなかで、まったく情報公開、説明責任がない検察庁の捜査シナリオ、捜査の問題点

などが討議のテーマであったと思う。

 ところで、1月30日深夜の「朝まで生」を視聴していた方は、おそらく同じ印象を持ったと思うが、日本共産党の穀田議員と元産経新聞でジャーナリストの山際氏の2人は、上記の開催趣旨をまったく理解せず、結果的にせっかくの討論を妨害していたと言っても過言ではない。

 その意味からすると日本共産党の穀田議員と元産経新聞でジャーナリストの山際氏の2人を除けば、妥当な人選であったと思う。

 以下、2名の言動について私見を述べる・

 穀田議員と山際氏の2名は、いずれも討論番組の趣旨を理解せず、事実認識より価値判断(またはイデオロギー)を優先し、終始、絶叫しており、まさに聞くに耐えないもので、その発言には本当にうんざりした。

 周知のように、この2人が所属している(していた)組織、すなわち日本共産党と産経新聞社は、55年体制の遺物のような組織であり、思想、イデオロギーが180度異なるものの、その実、精神構造、価値観はほとんど同じである。今回の討論でもそれが今更ながらいやと言うほど分かった次第である。

 共通していると言えば、この2人はともに「新聞あかはた」と「産経新聞」””新聞””メディアに係わっていることだ。自分たちでまさに「世論を煽り立て」、そこで顕示した事実が真実であるかのごとく声高に絶叫している。

 もちろん、これは何も「あかはた」と「産経」だけでなく、読売新聞、朝日新聞なども同じパターンである! 

 すなわち、自分たちで連日連夜煽り立て記事を一面などで報道し続け、その後に、まことしやかな「世論調査」をしている。まさにマッチポンプ以外のなにものでもないのではないだろうか。到底、「社会の木鐸」などとは言えない存在である。

 今の日本の大メディアは、自分たちが情報操作による世論誘導の先兵となっていることを自覚すべきだ。これは一切の情報公開が無く説明責任が義務づけられていない検察と、記者クラブに象徴される横並びのギルド的談合組織、記者クラブの存在が情報操作による世論誘導のインフラとなっている。

 討論では、たとえば、討論番組の中で、穀田議員と山際市が声高、いや絶叫していたのは、「世論」である。

 国民、世論の70%以上が...小沢氏を...と見ている、と言うものである。

 だが、穀田議員と山際氏が依拠するその「世論」そのものが、大メディアの一方的な報道により形成されているという重要な事実が彼らには無視されているのだ。

 さらに、世論形成のもととなっている昨今の大メディアの報道が、国民から何ら選ばれていない、権力化した検察の予断的な思惑、シナリオによって誘導されているという重要な「事実」も彼らにはまったく理解、認識されていないのだ。

 その意味からして上記2名をパネリストに入れたことは、明らかにミスキャストであり、せっかくの事実や事実認識に基づく検証という討論時間のおそらく1/3が彼らの的はずれな絶叫によって浪費されたのは至極残念であった。

 とりわけ、山際氏は各種ネットにおいても「(山際氏が発言すると)スタジオの空気が変わって、みんなうんざりしたような表情になる」と論評されているように、予断、自分の価値判断で事実なり真実に依拠しない感情論のオンパレードであり、到底、聞くに耐えない。これは、まさに産経新聞系の論調そのものではないだろうか?

 ひるがえって、日本人は「識者」「評論家」「専門家」と言われる人たちの多くが、ともすれば「事実認識」と「価値判断」をない交ぜにしている。また事件上の配慮に著しく乏しいという特徴がある。

 上記2名の状況と無関係な絶叫を除けば、今回の「朝生」は、妥当な人選であり、なかなか聞き応えがあった。

東京地検特捜部のポチ、思考停止・機能不全の大メディアには、不買運動で対抗しよう!  青山貞一

●大メディアと官僚の共通性:ともに無謬性と傲慢、思考停止

 検察リークによる大メディアの小沢バッシングが一段とヒートアップしている。

 垂れ流し、それも司法クラブ傘下の大メディアのすべてが、ことさら小沢一郎を容疑者さらに悪者とする一大ネガティブキャンペーンをしている。大メディアの記者らは飢えた犬が餌をもらったときのように、与えられたリーク情報を金科玉条として一面トップに掲載してきた。およそ報道機関にあるまじき対応に終始してきたのである。

 今更言うまでもないいことだが、その様は実に異様である。

 私はもちろん、衆議院で圧倒的多数をもつ公党である民主党の大幹事長である小沢氏のこれまでの対応、態度が問題ないとは断じて言わないが、昨年3月以来の東京地検特捜部の暴走と足並みをそろえた小沢氏への一方的ネガティブキャンペーン、そして50年ぶりいや一世紀ぶりの政権交代に反対するかのような、ためにする報道には、驚きを隠せない。

 しかも自ら足を使い、頭を使い、死にものぐるいで現場で取材したネタならまだしも、日本固有の「記者クラブ」に安住し、あぐらをかき、無謬性とエリート意識丸出しの霞ヶ関官僚に過ぎない東京地検特捜部のリークとしか思いようもない情報で、連日連夜、人権侵害、名誉毀損、信用毀損、侮辱と紙一重の報道を繰り返しているのは、異常である!

●インターネットメディアでは専門家が頭を使って議論している!

 今まさに、インターネットメディアや掲示板では、匿名、記名を問わず、この小沢問題についても、弁護士、司法書士、会計士、税理士、銀行マン、元地検検事、大学教授ら多種多様な市民、国民が多様な議論を繰り広げている。

 以下は筆者の分析(未了で今後とも分析はつづく)

●特集:東京地検特捜部リークによる大メデイア小沢報道の奇っ怪
◆青山貞一:?顕示された事実の真実性を探る・解明の視点(1)全体鳥瞰
◆青山貞一:?顕示された事実の真実性を探る・解明の視点(2)基礎データ
◆青山貞一:?顕示された事実の真実性を探る・解明の視点(3)現金主義
◆青山貞一:?顕示された事実の真実性を探る・解明の視点(4)預金担保
◆青山貞一:?顕示された事実の真実性を探る・解明の視点(5)情報公開
◆青山貞一:?顕示された事実の真実性を探る・解明の視点(6)支出項目

 その他、専門家の分析は沢山ある。

★小沢一郎と小澤一郎は違う ブログ:日々思うこと

 元東京地検室長顕示で、元自民党参議院議員の佐々木知子氏も興味深いブログを書いている。

★佐々木知子(元自民党参議院議員、元東京地検室長検事):最近思うこと
「捜査内容漏洩は国家公務員法違反に該当する」


 ちょっと足を使い、総務省などに出向けば、また情報開示請求を行えば、インターネットで入手可能なデータを遙かに超える関連データ、資料が得られる。それらをもとにそれなりの検証は可能だ。私自身も入手可能なデータでこの問題について自分なりに検証を行い、本独立系メディアに逐次掲載している。

 これら市井で行われていることに共通なのは、市民自らが自分の頭で何が問題なのか、それも本質的に問題なのかを考え論じていることだ。

●記者クラブにふんぞり返る思考停止の大メディア

 にもかかわらず、思考停止の大ディアは、記者クラブにふんぞり返り、昼夜、「説明責任」「説明責任」と、バカの一つひとつ覚えのような記事をリーク情報や思いこみ、予断をもとに書き殴っている。また、そこには、オリジナル情報などなにもない。にもかかわらず、人権を侵害し、名誉を毀損するような記事を機関銃のように連射しているのだ。これはまさに、大政翼賛大メディアの情報操作による世論誘導以外の何物でもない。

 大メディアは、自ら推定無罪を無視し、一方的に悪人扱いの記事を垂れ流し、他方、世論調査でこれだけ支持率が下がったとマッチポンプをしている。まさに笑止千万である。

 今や思考停止、化石化している大新聞と、見るに耐えないアホ情報番組に象徴される大メディアの低俗、低能ぶりには目を覆いたくなるばかりである。

 私自身、もうかなり前に最後の一矢となっていた東京新聞も止めた。当然、テレビもほとんど見ないが、今こそ、新聞の不買運動を国民運動として全面展開すべきと考えて手いる。

●今の日本のメディアでは刑事事件訴訟法の法理が通用しない!

 刑事事件訴訟法の法理の「推定無罪」原則もこの国では通用しない。地検リークなら後で顕示した事実が真実でなくともメディアは名誉毀損、信用毀損、侮辱がが問われないとでもおもっているようだ。昨年3月の大久保公設秘書のときも、何ら立件以前から容疑者どころか罪人とされるような記事が日本中に垂れ流された。

 では西松事件はその後どうなったのだろうか?

 大新聞はまったくといってよいほど報道していないが、東京地検側が頼りにした西松側の証人が第三回公判でまったく今までと180度異なる証言をして、検察は真っ青になっている。このままゆけば地検側敗訴となり大久保公設秘書が無才となる可能性が大きいのだ。

★検察真っ青!〜西松事件 無罪濃厚に 日刊ゲンダイ

 東京地検が真っ青になっている。

 地検が強引に立件した「西松事件」が、無罪になる可能性が強まっているからだ。

 一昨日(13日)、「政治資金規正法違反」に問われた小沢一郎の公設秘書第一秘書、大久保隆規(48)の第2回公判が開かれ、「検察側」の証人として出廷した西松建設の岡崎彰文・元取締役総務部長(68)の尋問が行なわれた。

 岡崎元部長は、西松建設OBを代表とした2つの政治団体について「西松建設のダミーだとは思っていない」と、検察側の主張を完全否定。さらに、裁判官の尋問に対しても「2つの政治団体は事務所も会社とは
別で、家賃や職員への給料も団体側が払っていた」と、実体があったと証言。

 大慌てした検察側が「あなた自身が訴訟を起こされることが心配で、本当のことを話せないのでは」と聞いても、「なぜそんなことを言われるのか分からない。もともとダミーだとは思っていなかった」と話した。

 裁判の焦点は、大久保が2つの団体をダミーと認識していたかどうかの一点だ。

 「検察側」の証人が「ダミーではなかった」と証言したことで、検察側が一気に苦しくなっている。

 地検特捜部が、国民からの批判を承知しながら、再び「陸山会」事務所の捜索に入ったのは、「西松公判」から目をそらすためだったのか。

 信じられないことだが、事実である

 なぜ、大メディアは公判を傍聴せず、あるいは傍聴したとしても、このような重要な事実を報道しないのだろう? それは自分たちが垂れ流した記事にとって不利となると、うすらとぼけるという習性があるからだ。この習性はいうまでもなく、霞ヶ関の官僚と同じ、無謬性であり傲慢さにある。

●日本のメディア全体を覆う異様さ!
 
 過日、いつも足を使った取材をし日刊ゲンダイなどに書いている知人のジャーナリストに、ここ一年の小沢報道の異常さについて話したら、いつになくおかしなことを言い出した。

 リークではなく、それなりに当人に取材している、というのだ。どういう風にと突っ込むと、ある記者は留置場で面会して取材しているという。

 そもそも水谷建設の会長にせよ、石川衆議院議員がどう言った、こう言ったという記事は、検察当事者しかしりようもない。理由は簡単、石川議員は留置場に収監されており、水谷の会長は刑務所の中にいるからだ。

 これには驚いた。

●留置場にいる石川議員に記者が直接取材だと!
 
 周知のように逮捕され警察署の留置場に拘留されている場合は、当人への接触は家族や知人などが着替えや食べ物を差し入れる場合以外、弁護士しか接見出来ない。しかも、家族、知人は看守が見守っていて当該事件に係わる事柄を話せない。時間も限られる。

 他方、弁護士は時間の制限はあるが、話せるものの、下の記事にあるように、たとえば石川氏の不利になることを弁護士がメディアの取材で話すことはない。

 もちろん刑務所にいる水谷会長への弁護士の面会などで得た情報をメディアの取材で話すことが無いことはないだろうが、そもそも水谷建設は過去の事件で有罪判決となり刑期の途中となっているが、5000万円供与問題は別として、石川議員の件を知るよしがないはずだ。

「東京地検特捜部がまたデマをリーク」(世田谷通信)

民主党の小沢一郎幹事長の土地購入をめぐる問題で、20日午後5時頃、マスコミ各社はいっせいに「逮捕されている石川知裕容疑者が事件への小沢氏の関与を認める供述を始めた」と報じたが、これが事実無根のデマであったことが分かった。

身柄を拘束されている石川氏と面会した安田好弘、岩井信両弁護士によると、石川氏は取り調べにおいてそのような供述はいっさいしておらず、これまで通リに潔白を主張しているという。

東京地検特捜部は、石川氏を逮捕した時にも、石川氏が任意聴取で「これ以上は小沢先生に相談しないと話せない」と涙ながらに話した、という事実無根のデマをマスコミ各社にリークしたが、今回のデマも東京地検特捜部による捏造であるという。

安田好弘、岩井信両弁護士は、マスコミ各社に対して、今回の報道内容を「完全な誤報」と指摘した文書をファクスで送ったが、マスコミ各社はインターネット上の配信記事などをこっそりと削除しただけで、謝罪や訂正などの記事はいっさい出していない。

検察の言いなりになってデマを報道し続け、その内容が事実無根だと指摘されても訂正記事を出さないというマスコミ各社の対応を見れば、今回の異例の捜査や逮捕が「鳩山内閣のイメージダウン」を狙ったものであることは明らかだろう。

(2010年1月20日)  


●日本固有の記者クラブがいいように地検に利用されている!
 
 昨年3月の大久保秘書のときも、3月下旬に大久保氏がまったく話していないことをNHKが検察にげろしたという速報を流した。これについて私は以下の論考を書いた。

◆青山貞一:情報操作による世論誘導 ?大久保秘書釈放とNHK報道

青山貞一:情報リーク・情報操作による世論誘導?東京地検特捜部

 ただ昨年の大久保秘書のときは、ニューヨークタイムズが指摘したように、東京新聞だけが司法クラブのいいなりにならず、独自の取材で記事を書き、東京地検の記者クラブの出入りを禁止されたが、今回は何と、その東京新聞(中日新聞)が東京地検の手先、先兵となったような記事を連日書いている。

 救いは長谷川編集委員だが、結局、地検関連の司法クラブにいるかぎり、地検のポチにならないと、たえず特落ちとなる恐怖が新聞社にもあるのだろう。

●国民から選ばれていない検察やメディアが権力をふるっている!

 それにしても、国民から全く選ばれていない検察官(役人はもとより普通の裁判官も)が、かくも権力的に戦前の特高、憲兵のように恣意的に、逮捕してから容疑や事件をむりやりつくるという、やりたい放題をし、一世紀、半世紀でやっと国民の手でおこなった政権交代を潰されてはお先真っ暗である。

 政治をすべて政局化させているのは、地検、大メディアであり、それをもとに連日、口汚く政府をののしっているのが自民党である。

 メディアでは、もともと政権交代に反対していた読売、産経はまだしも、今回の小沢ネガティブキャンペーン、バッシングの先兵となっているのは、朝日新聞であろう。

 誰が見ても、その様は異常である。そもそも、個人としての小澤と、法人格がとれない政治団体、陸山会代表の小沢の区別もせず、一貫して虚偽記載、不記載、果ては4億円の中に水谷からのヤミ献金が入っているなどと、何一つ具体的な証拠がないのに、連日連夜書きまくっている。

 いずれにせよ、民主主義の国なら、このような大本営(地検特捜部)が垂れ流す有ること無いことの情報を一方通行的に報道する<大政翼賛的なメディア>などありえない。

 半分とは言わないが、すくなくとも数社は、自ら足を使い頭を使って横暴な大本営のシナリオと異なる報道をするだろう。

 グーグルニュースを見ると、関連記事は多いときは600以上が掲載されているが、その圧倒的大部分が同じ論調で、しかも顕示した事実が真実出るかどうかまったく分からない記事を書きまくっている。この国のメディアには人権意識もなにもないのだろう。

●今の大新聞は大本営の広報機関と同じだ!

 その意味で、今の日本は戦前、読売新聞やもとより朝日新聞までも、率先して大本営発表をそのまま国民に垂れ流し情報操作による世論誘導に加担していたのだが、いま大メディアがしていることはそれと同じだ。

 たとえば当時の朝日新聞は、100%負けているインパール作戦を日本陸軍が勝っているかのような報道を一面で垂れ流していたのである。「わが新鋭部隊猛進」だと。

 私の大学院の教え子で、ミャンマー(戦前のビルマ)から留学してきていた学生に聞いたら、ミャンマーでは、日本軍や牟田口司令官だけでなく、朝日新聞など報道機関も笑い者となっていると話してくれた。まさに、朝日新聞よ恥を知れと言いたい。

 これについては、以下に私の論考がある。

◆青山貞一:史上最悪のインパール作戦と朝日新聞の戦争報道


出典:NHKのBSハイビジョン 「インパール 作戦の生き証人・補給なきコヒマの苦闘」 

●大新聞の不買運動を全国展開しよう!

 前置きが長くなったが、我々はこの際、徹底して新聞の不買運動を展開すべきではないか?

 これは何も小沢問題に限らず、上から目線で傲慢、かつ官僚同様の無謬性(自分たちには間違いがないという考え方)をもった大新聞の記事など読む必要もない。

 私は今の日本なら最低限、共同通信などの事実報道のベタ記事だけ有ればよいと考え、相当前から一切の新聞を止めた。

 この際、ぜひ、大新聞の不買運動を国民運動にしようではないか!

 従順な日本国民が正当性も正統性もない官僚やメディアの情報操作による世論誘導に対抗するための第一歩だ!
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