欧米では議員・公務員の
給与公表は当たり前!

  青山貞一
   31 July 2009

   独立系メディア「今日のコラム」
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 鹿児島県の阿久根市長が今まで職員の給与を公開したとか、総給与を公表したとして大騒ぎとなっているのはご存じの通りだ。

 この7月31日、竹原市長は、給与総額を示した「張り紙」をはがしたとして、市民環境課の男性係長(45)を懲戒免職処分にした。

 竹原市長によれば「市長の命令に背く行為で反省はみられない」というが、市職員労働組合は反発しているという(巻末の朝日新聞記事参照)。

 労働組合は反発しているようだが、法的には以下にあるように、男性係長(45)がしたことはれっきとした三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料ものだ(笑い)。

(器物損壊等)
第二百六十一条  前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

 朝日新聞の記事だけを見ると、竹原市長がしてきたことは、今の日本では何か異常なことと受け止められがちだが、たとえば私がよく行くカナダ・オンタリオ州では、議員を含む公務員・特別公務員の全給与がインターネットで公開されている。

 下の画面にあるOntario's Public Sector Salary Disclosureは、まさに「オンタリオ州の公務員の給与公開」のホームページである。


http://www.fin.gov.on.ca/english/publications/salarydisclosure/2009/


 下は私たちが訪問したカナダ・オンタリオ州議会。この議会事務局で給与を聞いたら、インターネットですべて公開されていると言われた。


撮影:青山貞一 Nikon ditital camera S10

 このホームページに入ると、以下の最新の給与公開情報がある。議員、秘書、議会事務局、裁判所関係者、行政職員、大学教員、病院医師などなど、税金から給与が払われているひとたちの給与額、支払っている税額が全面公開されている。

 日本もこれを見習って総理大臣以下、国会議員、行政職員、独立行政法人など全公務員の給与を公開すべきだ! 

 民主党は次の政権公約に是非入れて欲しい!

Salary Disclosure 2009 (Disclosure for 2008)

 納税者(Tax payer)意識の違いがあるとしても、日本の現状はお粗末そのものだ。鹿児島県の阿久根市長は、職員等の給与を公表し議会や職員組合と対立しているようだが、欧米では公務員の給与の公開は当たり前である!

 ちなみにオンタリオ州の公務員給与公開は、Public Sector Salary Disclosure Act (C)なる法律を根拠にしている。

阿久根市長、人件費張り紙をはがした職員を懲戒免職処分
朝日新聞 2009年7月31日

 鹿児島県阿久根市の竹原信一市長が4月に市役所内に張り出した人件費総額を記した張り紙がはがされた問題で、竹原市長は31日、張り紙をはがしたとして、市民環境課の男性係長(45)を懲戒免職処分にした。竹原市長は「市長の命令に背く行為で反省はみられない」というが、市職員労働組合は反発している。

 張り紙は、総務課や市民環境課など16部署ごとに07年度の人件費総額を記した内容。「職員の自覚を促すため」として、竹原市長が市議会から2度目の不信任決議を受けて失職する前日の4月16日に職員に指示して張り出させた。3日後にすべてはがされ、総務課長席に置かれていた。

 竹原市長は「(係長は)当初は知らないと言い、後で名乗り出て顛末(てんまつ)書が出されたが、反省は見られない。市長の命令に背く行為で命令系統の破綻(はたん)は許されない。懲戒免職以外に方法はない」と処分理由を説明した。

 市では6月に2度、総務課長らによる賞罰委員会を開いて処分を検討。総務課長は「文書戒告が相当ではないか」と市長に回答したという。

 一方、係長は1人ではがしたことを認めたうえで「軽率な行為だったと反省をしている。しかし、懲戒免職に該当するとは思っていない。処分は納得できない」と話した。市職労幹部は「紙をはがしただけでいきなり懲戒免職とは明らかに行きすぎた処分」と批判し、市の公平委員会への申し立てを含めて支援していく考えだ。