青山貞一ブログ

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普天間基地移転

普天間基地問題にみる菅直人の「変節」(1) 青山貞一 


 2001年8月19日、菅直人氏自身が書いた「沖縄の海兵隊」という題名のブログ(論考)がある。

 ブログの中で、菅氏は「民主党の基本的考えは「沖縄の米軍基地の整理縮小のため、国内外への移転を含め積極的に推進していく」べきと、基本政策に述べ、その理由として「沖縄の米軍基地の人員でも面積でも半分以上を占める海兵隊基地が「国内外の移転を含め」整理縮小の検討対象にになることは当然のこと」と述べている。

 また、菅氏は次のように述べている。

 すなわち、「民主党の沖縄政策の中では「アメリカの東アジア戦略構想を再考し、米海兵隊の他地域への移駐を積極的に議論する」と明記されている。 実際に民主党の中で海兵隊の米国内への移転は有力な意見として何度も議論されてきた。私の参院選挙中の沖縄での発言はそうした背景のもと行われたもので、その場の思いつきでもリップサービスでもなく、民主党の基本政策と矛盾してはいない。 基本政策より多少踏み込んだ表現があるとしても、それは政治家としての私の責任で述べたものである」と。

 そして最後に、「私自身3年程前民主党の代表として訪米した折にも、アメリカの当時の国防次官にこの主張をぶつけたことがある。国防次官は厳しい顔でメモを見ながら「北朝鮮に対する誤ったシグナルになるから沖縄から海兵隊は撤退はするべきでない」と反論してきた。その理屈も一部理解はできるが絶対ではない。実際には海兵隊基地を米国に戻すより日本に置いていたほうが米側の財政負担が小さくてすむという背景もある。北朝鮮の状況や日米の財政状況が変わってきている中で、沖縄にとって重い負担になっている沖縄海兵隊の日本国外移転について真剣な検討が必要」と結んでいる。

 菅氏が2001年8月19日に書いた「沖縄の海兵隊」というブログでは、まさに小沢一郎氏や鳩山由紀夫氏と同等、いやそれ以上に踏み込んで沖縄の米軍基地問題、なかんづく普天間基地問題に踏み込み、海兵隊の国外移設を持論としていたことが明確に読み取れるのである。

 しかし、鳩山政権が「普天間」問題で最終的に沖縄県民そして連立を組んでいた社民党との約束を裏切り、5月末に沖縄県名護市辺野古に普天間基地を移設するという「日米共同声明」を出して辞職した後、すぐさま誕生した菅政権は、上記の持論をかなぐり捨て、普天間基地移設問題について「日米同盟」、「日米合意」を強調したのである。そこでは菅氏自身の持論を曲げ、「日米同盟」、「日米合意」を引き継いだことになる。

 自ら手を挙げ総理になったとたん、いとも簡単に持論を曲げ、日米同盟、日米合意を引き継いだ裏には、当然のことながら菅直人氏自身に何らかの大きな「変節」があるに違いない。

 もとより、少なくとも県外へを持論とし、できれば海外への移設を「腹案」としてきた鳩山氏が前政権(自民党)案である名護市辺野古立地に回帰したのは、平野官房長官(前)、岡田外務大臣、北沢外務大臣らが鳩山氏が政権交代前からの意向である海移設を無視し、前政権(自民党)や米国の意向を重視し、徹底して海外移設のあらゆる芽を摘んだことにあることは随所にころがっている状況証拠から明らかである。

 この問題に関しては、外務・防衛両省の官僚やそのOBそして平野、岡田、北沢の3大臣だけでなく、大メディアも徹底して米国と前政権が交わした日米合意に追随することが唯一の解決策と喧しく報道をすることで、国民、世論を誘導を辺野古回帰に誘導してきた経緯がある。

 情報操作により世論誘導したのは何も国民だけでない、なによりも上の面々は、鳩山総理を取り囲み、情報を遮断するとともに、いまや時代錯誤の抑止論や防衛論を徹底的に吹き込み、洗脳してきたのである。ひとのよいノー天気で八方美人の鳩山由紀夫氏は、まんまとそれにひっかかり、さらに5月末をデッドラインと設定したことで墓穴を掘った。

 しかし、鳩山氏はどうも変節して辺野古に回帰したのではなく、関係の絶対性の中で5月末、あのように言わざるを得なくなったと思える。事実、側近には共同声明を発した後も、自分の腹案はグアムなど海外にあると述べたとされている。

 一方、どうだろう。冒頭に記したように、菅直人氏は、ロジカル・シンキングとして「沖縄の海兵隊」のなかで、沖縄海兵隊の海外移設を明確に持論としていたにもかかわらず、降ってわいた総理の座に飛びついた直後に、辺野古回帰の日米共同声明をはっきりと追認したのである。これはまさに「変節」以外のなにものでもないだろう。

普天間飛行場代替施設は民主・国民新のデキレースで 「キャンプ・シュワブ陸上部」となる可能性大!  青山貞一

 今年5月までに普天間飛行場代替施設の立地を決めるとしていた政権与党だが、ここに来て、にわかに国民新党が先行し、つゆ払いする形で、移転先を「米軍キャンプ・シュワブ陸上部」にする案が現実味を帯びてきた。

 下は国民新党が「米軍キャンプ・シュワブ陸上部」案を決議したことを伝える報道概要である。国民新党は「米軍キャンプ・シュワブ陸上部」案を3月3日の議員総会で決めたという。

◎国民新、普天間移設の2案決定 在沖海兵隊「15年で撤退」

 国民新党は3日の議員総会で、米軍普天間飛行場移設を検討している政府・与党の沖縄基地問題検討委員会に提示する移設案として、米軍嘉手納基地への統合案と米軍キャンプ・シュワブ陸上部に1500?の滑走路を新設する案の2案とすることを決めた。

◎辺野古岬にヘリパッド 国民新が検討

 国民新党は米軍普天間飛行場の移設先として、新たにキャンプ・シュワブ内の辺野古岬部分に500メートル四方のヘリパッドを造り、訓練の一部を鹿児島県の徳之島や馬毛島に移転する「辺野古岬ヘリパッド案」を検討している。

 国民新党が議員総会で議決した翌日の3月4日午後、鳩山総理は定例記者会見で、「3月を過ぎて決まらないなどということでは時間が足りなくなる懸念がある」と述べ、もともと5月まで決めるとした移転先を3月末までに決める意向を明言した。

普天間、月内に政府案=シュワブ陸上部軸に調整?鳩山首相
2010年 3月 4日  22:09 JST

 鳩山由紀夫首相は4日夕、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題について、「当然、3月中のいずれかの時点では政府の考え方をまとめなければいけない」と述べ、月内に移設案を絞り込む考えを明らかにした。政府は同県名護市のキャンプ・シュワブ陸上部への移設案を軸に調整を進める方針だ。しかし、県内移設には社民党や地元・沖縄の反発が強く、調整は難航必至だ。

 首相は「5月末までに普天間の移設先をしっかり決める」と重ねて強調。米国との交渉に臨むに当たっては「3月を過ぎて決まらないなどということでは時間が足りなくなる懸念がある」と述べ、5月末の期限をにらみ、政府方針取りまとめを急ぐ考えを示した。

 また、米国や沖縄との協議について「まだ交渉の段階ではないが、こういう段取りでいきたいということはある。沖縄に対しても心を通わせる必要がある」と、並行して進める考えを示した。首相官邸で記者団に語った。 

[時事通信社]


 鳩山総理は、さらに3月中に政府案を取りまとめて、アメリカや地元と交渉する考えも明らかにしている。

 一方、平野官房長官と北沢防衛相は3月2日夜に、米国のルース駐日大使と会談している。その概要を読むと、どう見ても日本政府はキャンプ・シュワブ陸上部への移設案を軸に検討を進めているように思える。

 平野長官は現在の検討状況をルース駐日大使に説明する中で、政府案を近くまとめてアメリカとの正式協議に入る意向を伝えているという。

 このように、まず国民新党が3日に民主党に先行し、「米軍キャンプ・シュワブ陸上部」案を議員総会で決めた後、鳩山総理が「米軍キャンプ・シュワブ陸上部」案を軸に米国と交渉にはいるとしており、まさにデキレースでキャンプ・シュワブ陸上部立地になだれ込む可能性が大きくなってきたと言える。

 おそらく今後、民主党と国民新党は正式に「米軍キャンプ・シュワブ陸上部」案」を立地案として提案することになる。そして県外・国外を主張する社民との間では、実質的に多数決、すなわち2対1で「米軍キャンプ・シュワブ陸上部」案と決める可能性が大きい。

 いうまでもなく国民新党の下地議員は、従来、県外を主張し続け、また沖縄県議会も県外・国外を決議した。

 しかし、その裏では民主党と国民新党のいわばデキレースにより「米軍嘉手納基地への統合案」か「米軍キャンプ・シュワブ陸上部」立地案が練られ最終案となる可能性が大きい。そして、社民党は民主党と国民新党の連合軍に押し切られることになる。

 大メディアは、もともとキャンプシュワブ沖合立地を米国との間ですでに決定してきたこととして、民主党に揺さぶりをかけてきた経緯もあり、間違いなく「米軍キャンプ・シュワブ陸上部」案支持にまわることと思える。

 もし、そうなると小沢一郎現幹事長が民主党の代表時代に記者会見で述べ、また鳩山総理が昨年の代表選で代表に選出されたときに記者会見で述べた「県外・国外」への移設という一種の公約は、完全に反故とされることになる。


 また、たとえ陸上案だからといって危険きわまりないオスプレー(MV-22)を100機近くキャンプシュワブに配備することで、落下の危険性は単に普天間から名護に移っただけのことに成りはしないか? またやんばるの森に多数のヘリパッドを配備することで、基地設置による新たな危険性が増すことになりはしないか」?

 さらに海域を埋め立てないからといってオスプレーの爆音がジュゴンに与える影響は計り知れないと思える!

 果たして、これらは外交案件だから、米国との約束事だからと言って仕方がないですむことであろうか!? 

 日本政府は、沖縄が日本に復帰後これが最初の新設基地となることを分かっているのだろうか?

 さらに、政権与党は、沖縄の海兵隊は2015年に撤収することを知っているのだろうか? わずか数年のために数1000億円の費用を掛け、キャンプ・シュワブの陸上部に軍事飛行場を設置し、その後はどうするのだろうか?

 今や米国政府のエージェントと化している長島政府間は、NHKの日曜討論で、「そうなったら民間空港として使えばよい」とうそびいていたが、過剰で赤字となっている地方空港時代に、こんな地方空港などまったく不要のはずである。沖縄県には立派な国際空港が存在しているのである。
一体、長島議員は何を考えているのだろうか?

小沢氏の辺野古移設否定と石破政調会長の暴言 青山貞一


 2009年12月28日、今まで普天間飛行場代替施設の辺野古移設に関して黙っていた民主党の小沢幹事長が、「沖縄県民の声を聞いて対応すべきだ」と述べたうえで、「あの青い海を埋め立ててよいのか」と述べ、今の日米合意にある、名護市辺野古のキャンプシュワブ沿岸への移設には否定的な考えを示した。
 
小沢氏 辺野古移設には否定的
NHK夕方のニュース

 民主党の小沢幹事長は、衆議院外務委員長の新党大地・鈴木代表と会談し、沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設問題について、「沖縄県民の声を聞いて対応すべきだ」と述べたうえで今の日米合意にある、名護市辺野古のキャンプシュワブ沿岸への移設には否定的な考えを示しました。

 この中で小沢幹事長は、沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設問題について、「普天間基地の危険を除去するために、沖縄県民の声をしっかり聞いて対応することが重要だ」と述べました。

 そのうえで、鈴木代表が、今の日米合意で名護市辺野古のキャンプシュワブ沿岸が移設先となっていることに対する考え方を聞いたのに対し、小沢氏は「あの青い海を埋め立ててよいのか」と述べ、今の日米合意にある、名護市辺野古のキャンプシュワブ沿岸への移設には否定的な考えを示しました。


 小沢幹事長や鳩山総理は、代表時代からことある度に普天間飛行場の県外あるいは海外移転を言及してきたことからしても、至極当然のことを言ったまでだ。

青山貞一:普天間の県外移設めざす、民主党新旧両代表が言明!

 ところで上のNHKニュースの同じ時間帯に、インド訪問中の鳩山由紀夫首相は28日、同行記者団と懇談し、沖縄県の米軍普天間基地の移設問題について「米国の意向を無視した与党合意はあり得ない。そういう思いの下でグアム(移設)への私の思いを述べた」と表明したと報じたことに関連し、自民党の石破政調会長は、「(鳩山首相も)当然のことをやっと分かったか。アメリカにひれ伏してもお願いすることだ」と述べた。

 NHKのインタビューに応えたもので、おそらくNHKはバランスをとる意味で自民党幹部の言い分を聞いたのだろうが、これには耳を疑った!

 バカを言うんじゃない。鳩山首相がどう言ったか知らぬが、日本政府は何でひれ伏してまで辺野古に移設しなければならないのか? 

 自民党と大メディアが辺野古移設の大合唱を強めれば強めるほど、防衛利権、土木利権の臭いが高まってくる!石破氏の言い分はきわめて異常であり、理解しがたいものだ。とともに売国奴的な本性を見た思いがしたのは、おそらく私だけではないだろう。

 そもそも、伊波宜野湾市長の緻密な報告をなぜ、大メディアは報道しないのか、極めて不可思議である。


小沢幹事長、改めて辺野古案に反対

 民主党の小沢幹事長は、社民党と国民新党の幹事長らと会談し、沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設問題を巡り、名護市辺野古沖を埋め立てて移設する現在の案に反対する考えを改めて示しました。

 「『辺野古の海はきれいだね』というのは、私の心に残る言葉でした」(社民党・重野幹事長)

 会談で小沢氏は、普天間基地移設問題を巡り「辺野古の海はきれいだ。きれいな海を埋め立ててはいかん」と繰り返し述べて、名護市辺野古の沿岸部を埋めたてて移設するとした日米合意に基づく現行案に反対する考えを改めて示しました。こうした発言に、出席者からは異論は出なかったということです。

 また会談では、小沢氏が成立に強い意欲を示す国会法の改正について、来年早々にも野党側に協議を呼びかけ、1月からの通常国会で成立を目指すことを改めて確認しました。


(TBS12月29日22:03)

勝手な価値判断と憶測、時事通信の普天間移設トンデモ記事   青山貞一


 普天間基地をめぐる日本の大メディアの報道が、自民党やその系統の評論家、外務・防衛OBの意向を受けてか、なぜか辺野古への流れをつくっている。それがこのところより一層鮮明となっている。

  そんななか、インド訪問中の鳩山首相が行った記者会見に関連し、時事通信が以下の記事を日本に配信した。

 まずは、しっかり読んで欲しい。

米反発に方針転換か=普天間移設−鳩山首相

 【ニューデリー時事】  鳩山由紀夫首相は28日、懸案の米軍普天間飛行場の移設問題で現行計画の履行を求める米国の意向を尊重する姿勢を鮮明にした。

  県内移設に反対する社民党に配慮し、新たな移設先を模索し始めたが、反発を強める同盟国の米国を前に、方針転換を強くにじませた。  首相は今月半ばに、沖縄県名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部に移設する日米合意の白紙化を米側に伝えた段階では「辺野古ではない地域を模索し、決めるという状況を何としてもつくり上げていきたい」と新たな移設先の選定に強い意欲を示していた。

 しかし、こうした鳩山政権に対し、米国は一層反発。クリントン米国務長官が藤崎一郎駐米大使を呼び出し、現行計画の早期履行を迫った。与党内からも日米同盟関係の悪化を懸念する声が上がった。

  普天間問題で首相は当初、明確な方針を示さず、混乱を招いた。2010年度予算編成でも指導力を発揮できず、自身の「政治とカネ」にまつわる問題で世論の批判を受けた。こうしたことが、内閣支持率の低下につながっているとの見方が与党内では支配的だ。

 首相は来年5月をめどに、移設先の最終結論をまとめる考えだが、社民党が現行案を拒否するのは明白で、政府・与党内の協議は難航必至だ。「米国の意向を無視した与党合意はあり得ない」とまで言い切った首相の指導力が今後、問われることになる。(2009/12/29-00:41) 

 上の時事記事のなかで、「しかし、こうした鳩山政権に対し、米国は一層反発。クリントン米国務長官が藤崎一郎駐米大使を呼び出し、現行計画の早期履行を迫った。与党内からも日米同盟関係の悪化を懸念する声が上がった。」という下りがある。

 周知のように、インターネットメディアを中心に、クリントン米国務長官が藤崎大使を呼び出した事実はなく、藤崎大使が国務省に立ち寄ったことがほぼ間違いないものとなっている。  その藤崎大使は、自ら普天間基地の移設先に関連し、米国側が怒りを露わにしたなどと外務省に伺いを立てることもなく、勝手に米国にいる日本のメディアにリークしていたことも明らかになっている。

  そのような中、時事の記事では、「米国は一層反発。クリントン米国務長官が藤崎一郎駐米大使を呼び出し、現行計画の早期履行を迫った。与党内からも日米同盟関係の悪化を懸念する声が上がった」と書いているのだから、何おかいわんやである。

  何と懸案の問題についてメディアとして事実を確認することなく、藤崎大使の言い分だけを一方的につなぎ合わせ使っている。

<参考>藤崎問題ブログ
・天木直人:藤崎発言騒動が寝た子をさますもう一つの醜聞
・外務副大臣が国務長官の大使呼び出し否定を否定!…ヤメ蚊
・やっぱり、国務長官が大使を呼び出したんじゃなかったでしょ〜普天間移転問題 ヤメ蚊
・クリントンから呼び出しデッチ上げ〜藤崎駐米大使はクビにしろ 日刊ゲンダイ
・またしてもNHKニュースで報道の名を借りた「世論誘導」 JanJan

 もうひとつ大きな問題がある。

 首相は来年5月をめどに、移設先の最終結論をまとめる考えの延長で、「社民党が現行案を拒否するのは明白で、政府・与党内の協議は難航必至だ。「米国の意向を無視した与党合意はあり得ない」とまで言い切った」と言い切っているのも、時事の記者の憶測である。

  というのも、3党間で普天間基地施設問題の政調会長クラスの初会合を開いたのが、日本時間の12月28日、議事進行役の平野官房長官も、先の鳩山首相の抑止力からみてグアムへの司令部以外の基地移転は困難との発言を打ち消し、各党の代替案を持ち寄ることを確認したばかりである。 

  この時点で「社民党が現行案を拒否するのは明白」などと言えるのか? 社民党だけでなく、民主党も怒るだろう。記者が勝手に憶測するのは自由だが、明白などと書く事実、裏付けはないはずだ。

 この記事は、時事通信の首相随行記者が、12月月28日の初会合の内容を把握した上での記事なのか、それともインドでの首相会見だけで勝手に憶測し書いたのか波不明だ。

 しかし、冒頭に述べたように、競って普天間飛行場代替施設の辺野古移設に流れをつくりたい日本の大メディアのこと、あれこれ自分の考えて流れに沿わせる素材を集め、事実認識もなく価値判断だけで書いた記事と言わざるをえない。

 こんないい加減な記事だからか、記名がないのもメディアとして極めて不見識であり無責任である。

 ちなみに、とかく民主政権に勇み足や言わないことを勝手に書いたとインターネット上で激しい批判を受けている産経新聞のインドからの共同配信記事を見ると、以下のように事実報道に徹しており、上の時事の記事ような記者による価値判断による憶測記事の片鱗もない。

 一体、産経新聞顔負けの時事通信はどうなっているのか? 

 鳩山首相、普天間移設で「米国の意向無視しない」5月までに結論

 インド・ムンバイ(共同) 【ニューデリー=田北真樹子】

 インド訪問中の鳩山由紀夫首相は28日、ニューデリー市内のホテルで記者団と懇談した。首相は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題について、「当然、米国の意向を無視した与党合意はありえない。  日米同盟、安全保障にとって、最も望ましい解決策を何としても見いだしていく」と述べ、米国の主張に耳を傾けながら与党間協議を進める考えを表明した。

 また、結論を出す時期について「来年5月」と改めて表明。「日米の中でも、5月という目標設定設定の下で、最終的な結論を出す」とした。  さらに首相は「普天間問題では、私は常に一貫した発言を続けている。それを皆さん(マスコミ)が一部分だけとらえて(いる)。全体を聞いてもらえば何も揺れていない」と述べ、異例のメディア批判を展開した。  

民主党は日米利権派やメディアの情報操作に惑わされるな!  青山貞一


 普天間基地移設問題に関しては、自民党幹部からだけでなく新聞、テレビなどの大メディア、外務省、防衛省OBの評論家らからも鳩山首相はメチャクチャな批判、攻撃にさらされている。

 だが私見では本件に関してだけは、鳩山首相は結果的に適切な対応をしていると思う(笑い)。

 日米ロードマップを金科玉条とする自民党幹部やその周辺にいる御用学者や評論家、さらに不勉強な大メディアからは、意図的に米国の統合軍事開発計画の中身や、同計画を対象にした米国の国家環境政策法(NEPA)にもとづく環境アセスメント(戦略、戦術面及び環境配慮からの立地代替案分析)でグアムが9つの代替候補地のなかで最適な立地であるという事実が隠しつづけられている。

◆青山貞一:米国の海兵隊グアム移転計画(統合軍事開発計画)と日本側の情報操作による世論誘導!?

 当然、大部分の外務、防衛官僚らも、自民政権当時の考え方(情報操作)の延長で、普天間代替施設は、日米合意のキャンプシュワブ・辺野古沖しかないと大合唱しているが、大メディアが意図的でない場合でも、ほとんどまともな調査をせず、大合唱に加わっているのは信じがたいことだ。

 岡田外相、北沢防衛大臣は、どう見ても、伊波宜野湾市長が現地視察を含め、冷静沈着かつ実証的に調査した上で述べている諸点をまったく踏まえていない。しかも、ここ数ヶ月、それぞれが勝手なことを会見で述べているのは信じがたいことである。

 おそらく両者は単に官僚に取り囲まれているだけでなく、北沢(長野県選出)などは自民党以上に、自民的な思考なのであろう。いうまでもなく両者ともに自民党出身者である。

 自民党系そして外務・防衛官僚的な考えでは、ことの真実が民主党の中枢部そして国民に知られる前に、大メディアを使い鳩山首相をバッシングし、少しでも早く、正式に政府として辺野古への普天間代替施設の立地について合意させようとしているのであろう。

 それが日米それぞれにとって利権的に見てよいからだ。

 米国側は、日米ロードマップ以降、日本政府がグアム移転にともなって数1000億円を拠出してくれることになったこと、米国は統合軍事開発計画でグアム移転を粛々と進めればよく、日本政府が辺野古への普天間基地代替施設をせいぜい数年しか使えなくても、グアムへの海兵隊約8000人及びその家族ら約9000人分の超高額の住宅施設などの経済負担をしてくれれば御の字なのである。

 もっぱら、辺野古に普天間代替施設を造っても、海兵隊の残存部隊は周知のようにMV22オスプレイの沖縄のやんばるへの配備を考えている。現在行われている辺野古の環境アセスでは、防衛省側はまったくMV22オスプレイを環境アセスに含めていない。

 私達が行っている国相手の行政訴訟もその点も突いているのだが、いずれにしても日本政府が10億円も投じ「株式会社いであ」(同社は、過去、新日本気象海洋→国土環境→いであと会社名を変えている)が行った環境影響評価はあらゆる点で問題がある。行政訴訟の有無にかかわらず同環境アセスが頓挫することは目に見えている。

 米国はどちらかと言えば、ホンネとしてグアムのアンダーセン基地を利用するのだから、辺野古移設はどうでもよいのだろうが、MV22オスプレイの実戦配備が×だとすれば、もともと沖縄の戦略的役割は低く、本命のグアムへの最終的な全面移転で日本政府から数1000億円の資金を引き出せればよいことになると踏んでいるはずだ。だから、米国政府は率先して日本政府にことの経緯、ホンネを話していないのだろう。

 もし、伊波市長が述べていることが事実、というより「真実」であれば、日本側が辺野古を対象に普天間代替施設の環境アセスを行い、同時に、米国側がグアムを対象に統合軍事開発計画の環境アセスを行うという、きわめて異常な事態が進行していることになる。

 日本の新政府は、これらの事実を目を見開いて見なければならない。

 それにつけても大メディアは本件を福島瑞穂大臣ら社民党が無理難題を鳩山総理に申し入れているとか、数名の少数党の言うことなど聞くことなどないとまで言っているが、少々古い言い方だがまさに彼らは「非国民」である(笑い)。

 この問題の本質、本筋は言うまでもなく、日本復帰後、沖縄に新たな米軍基地ができておらず、しかも先の総選挙で普天間飛行場代替施設の辺野古移転に反対する民主党議員が全員当選したという事実をもってしても、ジュゴンの海に巨大で利権に満ちたV字型軍事滑走路を建設することは、トンデモないことであり笑止千万である。

 ところで、本件に関連し、民主党のなかで、とくに酷いのは長島昭久政務官である。この人はずっと、自民党の回し者のような対応をしており怒りを感じる。元々、長島氏は自民党から出馬する予定だったが、当時それがかなわず、川田龍平氏の母親が立候補した選挙で民主党から立候補、落選している。もとはといえば石原伸晃衆議院議員(自民党)の公設秘書をしているではないか。

 経歴からも河野太郎議員同様、米国一辺倒で政権交代直後に米国に行き、例のガルシア島沖の給油活動を日本が継続する意志があるような発言をワシントンDCの記者会見で述べていた。

 北沢大臣は長島政務官のように、そもそも何処を向いて政治をしているのか分からないような人物を要職に付けていること自体、不可思議と言わざるを得ない。

 帰国後、上層部から怒られ少し静かにしていたようだが、先のNHKの日曜討論(司会や景山日出夫解説委員)では、岡本、森本両氏との議論で、辺野古容認的な発言に追い込まれ、将来グアムに全面移転した場合、辺野古を民間空港として利用すれば良いといったトンデモナイ発言をしていた。

 数1000億円を投じて建設する軍施設を数年で使わなくなったら民間に払い下げるなど、フザケルナと言いたい!そもそも民間空港がどこもかしこも経営的に成り立たず、廃港に追い込まれようとしている現実をどう認識しているのだろうか?

 河野議員は先週まで米国に行っていたが、以下のスケジュールとブログにもあるように、普天間問題で米国側を煽っているようにも見える!

 おそらくこの種の政治家や評論家が自民だけでなく民主の中にも沢山いて、情報操作によるメディア誘導をしているのではと考える。

 朝日新聞の最新の世論調査では、米軍普天間飛行場の移設問題をめぐる内閣の対応は「評価しない」が60%で、「評価する」の30%を大きく引き離したとされている。

 だが、朝日新聞に限らず日本の大メディアが本件に関し、まともな調査もせず、旧政権やその関係者らの言い分を繰り返し、「真実」をまったく伝えようとしていないことこそ問題である。

 大メディアは、自民党幹部や省庁OBなどの評論家の情報操作による世論誘導に乗ってプロパガンダを垂れ流し、国民の知る権利に応えていないことの方が大問題ではなかろうか!
 
 以下は、「ごまめの歯ぎしり メールマガジン版。


       衆議院議員 河野太郎の国会日記
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アメリカ東海岸出張−3

12月16日
08:00 ニューヨーク発
09:12 ワシントン レーガン空港着
10:30 CSIS 意見交換会(−12:10)
      マイク・グリーンCSIS日本部長、セチェイニーC 
      SIS日本部次長、ビル・ブリアCSIS上級顧問、
      ラスト・デミングSAIS教授、ロビン・サコダ(ア 
      ーミテージ・インターナショナル)、シーラ・スミス 
      CFR上級研究員、ジェームズ・アービングトン(レ 
      イセオン)、マーク・マニン議会図書館東アジア研究員
12:15 アーミテージインターナショナル主催昼食会
15:30 ダニエル・イノウエ上院議員(−16:30)
17:00 リチャード・シェルビー上院議員(−18:00)
18:00 ハドソン研究所レセプション
18:30 在ワシントン スコット・ジョンソンフェロー夕食会

12月17日
09:30 ケント・カルダーSAIS教授(−10:30)
11:15 ペギー・マキーン国務省アフガニスタン担当部
12:00 カート・キャンベル国務省次官補
13:00 ロバート・トムキン コングレッショナルクォータリー
14:00 サイモン・ローゼンバーグ NDN所長(15:30)
16:30 エド・ギレスピ 前全国共和党委員長(−17:30)
18:30 ダニエル・イノウエ上院議員主催夕食会

12月18日
11:20 ワシントン発

ワシントンは医療保険改革で民主党と共和党が激しく対立している。

ダニエル・イノウエ委員長がとりまとめた国防予算案も、委員会は全会一致だったのに、医療改革の審議を遅らせるためにフィリバスターされ、フィリバスターを止める採決が金曜日の朝1時に行われた。イノウエ議員は、夕食会を開いてくれたが、夜の12時にみんな登院しなければならないと笑っていた。

金曜日の朝1時の採決がうまくいけばそれから30時間の審議で採決になる。土曜日の朝7時だ。

イノウエ議員は正月に来日を予定している。沖縄と東京ということだった。

イノウエ議員の委員長室にお邪魔する。暖炉でまきが燃えていた。議事堂の上院側には全部で暖炉が六つあるそうだが、そのうち三つはイノウエ議員が占領している部屋にあるそうだ。他の三つは上院の多数派院内総務と院内幹事、サージェントアットアームズの三人が一つずつ。

イノウエ委員長の部屋には、議事堂からモールを見下ろすバルコニーもある。

上院ではバルコニーが力の象徴になっている。金融改革法案のとりまとめをしているシェルビー上院議員のラッセルビルの部屋にもバルコニーがあって、議員が自慢気にバルコニーを見せてくれる。議事堂とワシントンモニュメントが夕日に映えてきれいだ。

もともとはテッド・ケネディ上院議員が何年にもわたり占領していた大きなバルコニーだそうだ。

ワシントンでは日米関係に対する危機感が強い。

国務省や国防省でも日本の担当者は頑張っている。日本担当者は、鳩山首相が小沢一郎の指示を仰がなければならず、参議院選挙までは普天間基地に関しては、なにも決断は無いということを前提に、それ以外の案件をこなそうとしている。

しかし、ジャパンハンドとよばれる日本担当者は、このままいくと政府内の企画セクションが日本は同盟国として信頼ができないという判断の下に戦略の企画を始めてしまうと心配している。

日本の安全保障にとって最も喫緊な課題は、北朝鮮の核ミサイルに対する抑止だ。
アメリカ政府内では、ICBMで抑止するというだけではきちんとした抑止をできないという考えが強い。戦略核から戦術核、通常兵器の選択肢を並べて抑止のオプションを広げなければならないというのがコンセンサスだ。

ただし、どういうオプションが必要なのかをアメリカが提案するよりも、日本がまず、オプションを求めるべきだという。なぜならば、非核三原則をはじめ、アメリカではなく、日本が決めなければならないことが多いからだ。

具体的な核抑止戦略を、日本国民に説明しながら、日本国民を巻き込みながら、議論していく必要がある。

北朝鮮の核ミサイル配備が現実味を帯びていく中で、鳩山政権がPAC3の予算を削ったことに対する疑問はアメリカ政府、アメリカ議会に共有されている。

MV22オスプレイは沖縄に配備されるだろう。アメリカ側から聞いていないというこれまでの外務省の説明はもはや通用しない。

面倒くさいことを先送り先送りしてきたから、せっかくの環境アセスと時間が無駄になった。きちんと決断をして国民に説明していくことが必要になる。

F22ラプターの日本に対する輸出は、書類上では可能性が残されているが、たぶんないだろう。F35JSFにワシントンは傾いている。

アフガニスタンはかなり難しい状況にあるといわざるを得ない。

国務省はほとんど手詰まりだ。カルザイ政権の新しい閣僚、新しい州知事に期待するというだけで、具体的な戦略があるとは思えない。

日本が支払った警察官の給与が本当に警察官の手に渡ったのかどうかを検証するすべはどうやらなさそうだ。モバイルバンキングで確認ができるという話は、単なるお笑いぐさだった。

ベトナム戦争の時の国務省もこんな感じだったのだろうか。 

米海兵隊グアム移転計画と日本の情報操作による世論誘導    青山貞一


米軍普天間基地を抱える沖縄・宜野湾市の伊波洋一市長が、日テレNEWS24の番組「代表質問」に出演し、普天間基地移設問題について小西美穂キャスターの質問に答えた。

 伊波市長は、米軍側の資料を基に海兵隊のグアム移転計画を分析したうえで、「辺野古移設を普天間返還の前提とする考えはおかしい」などと主張した。

 上記に関連し、米国はグアム移転計画に基づき沖縄にいる海兵隊のグアム・テニアン移転に伴う環境アセス報告書の縦覧を現在行っていることが独立系メディアの池田こみち氏の調査で分かった。

 この環境アセスメントは、当然のこととして日本の環境影響評価法ではなく、米国の国家環境政策法(NEPA)にもとづき行われている。

 以下が2006年9月に米軍の公式Webから削除されたと言われる環境アセスメント報告の概要である。いずれも英文。

●米海兵隊グアム移転に伴う草稿環境影響報告書(PDF,英文)
●米海兵隊グアム移転に伴う草稿環境影響報告書市民向けガイド

 米軍側のグアム移転計画では、米海兵隊はグアムのアンダーセン基地にある2つの大きな軍事飛行場(その他、民間用がひとつある)を普天間の代替施設として使用することを想定しており、その内容は伊波市長の説明と符合する。

●伊波洋一(宜野湾市長):普天間基地のグアム移転の可能性について
天間基地のグアム移転の可能性について(パワーポイント版)
★宜野湾市の伊波市長に聞く(動画) 日テレNEWS24

 すなわち米海兵隊の沖縄からグアムへの移転計画では、2014年以降、けっして海兵隊関係が大規模で移転するのではなく、当初から普天間飛行場の代替施設ともども移転することになっていたことが上記の環境アセスの人員計画から伺えるのである。

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グアムの軍事関係人員変化の概要

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沖縄などからグアムへの総人員増加の推定

 沖縄からグアムに行く海兵隊員の家族住宅建設場所は下図の左の□の地域だが、アンダーセン基地にはすでに二つの巨大な滑走路があり、計画概要図を見ると普天間代替施設としてそれらの飛行場を使う計画も示されている。

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グアムのアンダーセン基地北部地域における飛行施設
(軍事用だけで2つある)

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グアムのアンダーセン基地北部地域の移転計画

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グアムのアンダーセン基地南部地域の移転計画

 旧自民政権は、日刊ゲンダイの以下の記事にあるように、おそらく米国のこの戦略、戦術を十分知りながら辺野古への基地建設に係わる利権がらみで普天間の辺野古移転を画策したのだろう。

●天間移転をこじれさせた歴代自民党政権と役人の大罪  日刊ゲンダイ
●普天間問題、1兆円の砂利土建利権でもうグチャグチャ 日刊ゲンダイ

 今後、万が一、名護市の辺野古にV字滑走路を建設しても、その数年後には残りの海兵隊員がグアムに行くことになり、空港は不要となる。

 現に民主党の長島外務政務官は、その場合には辺野古を民間利用すればよいとNHKの日曜討論で述べている。信じられないことだが事実である。

 自民や長島政務官のような民主の「ネオコン」が辺野古への普天間代替施設の移設を急ぐのは、国民が真実を知る前に鳩山政権に辺野古建設を最終合意させるための陰謀と言ってよい。

 それを知ってか知らぬか分からないが、大メディアは、以下の記事のように連日、日米同盟の機器とか、いらだつ米高官なんて記事を一方的に垂れ流している。

「いらだつ米高官」「日米同盟の危機」なんて全部ウソ 日刊ゲンダイ
●「同盟の危機」だって? 米大使館が新聞の普天間報道に呆れ顔 週刊文春

 結局、この間、日本国民は情報操作による世論誘導に惑わされてきたことになる。それにしても、このような事実を岡田外相や北沢防衛大臣はどう認識、理解しているのであろうか?

 それとも、彼らも長島政府間同様、すべてを知りながら自民旧政権の言いなりになっていたのであろうか? 

 鳩山首相は、ぜがひでも、ここはグアム移転一本でゆかなければならない!
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