青山貞一ブログ

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小沢一郎

公約破りの民主党に明日はない 日本再建は競争的分権から! 青山貞一

民主党は2009年9月に国民に示した政権マニフェストを政権交代後、とりわけ鳩山由起夫首相、小沢一郎幹事長が辞任してこの方、ことごとく反故にした。

 「国民の生活が第一」という一大キャッチフレーズのもとに堂々と掲げた公約を破棄し、およそ国民が選択した民主党政権とは似ても似つかないトンデモ政権となっている! 

 このざまは何なんだろうか? こんな「詐欺師集団」を許せるわけがない!

 しかも、その民主党政権は、公約をことごとく反故にするだけにとどまらず、公約になかった消費税増税など東日本大震災・津波そして原発巨大事故後に疲弊しきっている国民や中小事業者など社会経済的弱者に、ことさら経済的な負担を強いる政策、施策を強行しようとしている。

 民主党自身の最大の課題は、参議院で過半数を取れなかったことだ。

 しかし、普天間基地の代替施設の辺野古移転問題でつまづいた鳩山政権をこのときとばかり蹴落とし首相に就任したのは菅直人だ。これほど破廉恥な政治家はそういないだろう。理由のひとつは、鳩山政権で副総理にいたのが菅直人だからだ。

 普天間代替施設の名護市辺野古移転を県外、海外へと行ってきた民主党の中枢の一人が、県外、海外移転が半年ちょっとでうまく行かないからと言って、日米合意に基づき辺野古に移設すると明言し、民主党代表となり首相につくこの人間の気が知れない!

 その菅直人は自分が副総理時代から財務官僚らに洗脳されていた増税を参議院選挙の公約に掲げた。あり得ない「消費税増税による雇用確保」という選挙戦を展開した。結果は当然のことながら選挙前より大幅に参議院の議員数を減らしてしまった。

 これほどのアホ政治家、それも首相は見たことがない。民主党が政権交代時に掲げた公約を実現するためには、是が非でも参議院で過半数が必要だったのに、勝手にこともあろうか増税を掲げ選挙に敗退したのだ! 

 その後、東日本大震災、津波、原発事故という歴史的大惨事に、ただ周辺を怒鳴り散らし、思いつきであれこれ「個人的思い」を述べ自壊した菅直人首相の後誕生したのが野田政権だ。

 もとより、松下政経塾出身の政治家の多くは、選挙区の都合で自民党から出馬できないことで、民主党から出馬している。前原、野田といえば、最終的に永田衆議院議員を自殺に追い込んだいわば上司ではないか。その反省もないまま、政治家を続けていること自体、おこがましい。

 野田首相も菅首相同様、財務大臣経験中、なぜか民主党本来の政権公約をすべて忘れ去り、国民が頼みもしない増税路線をひた走っている。

 しかも、消費税増税関連法が民主党単独で参議院を通過させることが不可能と見るや自民党にすり寄った。2012年3月、野田首相、岡田副総理は自民党の谷垣総裁に大連立を仕掛け一蹴されている。

 次回総選挙をやれば、間違いなく大幅に議席を減らすことが自明のヨタヨタの民主党と増税政策だけで一緒になっても、もともと自民党自身も同じ穴の狢、国民から大きな反発を買うからである。

 もちろん、1000兆円になんなんとする日本国の累積債務を放置して良いわけはない。また、いわゆるプライマリーバランスを達成することも重要ではある。

 だが、日本はEUのギリシア、イタリア、スペインなどの場合と状況は全く異なることは専門家ならずとも自明である。ことさらEUなどを引き合いに出し、危機を煽り、しかもその穴埋めを消費税でと言う財務官僚的発想を真に受けている松下政経塾系政治家は、さっさと民主党を出て自民党に合流しろと言いたい。

 現下の日本の経済社会状況を考慮すれば、今なぜ、ここで公約にもない消費税など増税路線を無理矢理押し通そうとするのか、到底理解に苦しむ!

 ....

 ところで、民主党が国民の期待の風を受け2009年秋、政権交代を実現したのは、半世紀以上に及ぶ自民党の対米追随や土建利権の古い体質の政治に反旗を翻したからだ。

 いうまでもなく、元民主党代表で政権交代の最大の立役者でもある小沢一郎氏は単に選挙に精通しているだけではない。

 その背後には、本来の意味での政治主導、すなわち立法府が立法を通じて行政府をコントロールし、行政や官僚の暴走を押さえるを標榜してきた小沢一郎元代表の存在があったからに他ならない。  しかし、日本の官僚は、以下に示す田中宇氏の論考にもあるように、世界に類例を見ない官僚独裁体制を構築、増殖し、その体制を怖そうとする小沢一郎などの政治勢力に対しては、あらゆる手段で潰し今日に至っている

 ★田中宇:民主化するタイ、しない日本

 日本とタイは、政治権力の構造が似ている。両国とも、表向きは自由選挙が行われる「民主主義体制」だが、民意に基づいて選出された政治家の権力行使を阻止する官僚機構(タイは軍部と王室などの複合体)が強く、民主的に選ばれた政治家が権力を発揮できず、実質的な官僚独裁体制が続いてきた。日本もタイも、民主国家のように見えて、実は民意と関係ないところで国家意志が決まる非民主的な官僚独裁の体制である。

 日本もタイも、欧米列強の植民地に長期間なったことがないので、古くからの権力機構が近代化しつつ生き残っている。日本の官僚機構は、明治維新で権力を握った薩長が江戸幕府の経済機構受け継ぎつつ改組近代化して作り、第二次大戦の敗戦後、官僚機構が政治家と軍部の権力を排除し、天皇の代わりに米国を象徴的な権力者として抱く体制に転換して生き延びた。

 皇室は終戦後、官僚機構の一部である宮内庁に管理監督されることに同意した。裁判所、マスコミ、学界(大学)なども、官僚機構の傘下にある。 (日本の権力構造と在日米軍)  タイも、20世紀初頭からの近代化の過程で、表向き議会が権力を持つ立憲君主制となったが、議会が政治力を持ちすぎると、軍部がクーデターを起こし、国王が軍部と政治家を仲裁することによって政界の権力が制限され、議会(政界)の権力が一定以上に伸びないようになっていた。官僚機構、裁判所、学界などが、王室と軍部の複合体の中にいる。 (タイのタクシンが復権する?) ......

  日本は、選挙不正が米国などより格段に少ない。それは、選挙で誰が当選して国会議員や首相になろうが、官僚機構があらゆる手を使って、政治家が官僚機構の意に反する意志決定を行ったり官僚潰しを画策したりすることを防ぐので、選挙の段階で不正をやって当選者を操作する必要がないからだろう。

 2009年秋の与野党逆転以来、政界による官僚潰しが画策されたものの、失敗している。  官僚を敵視すると、官僚機構傘下のマスコミに悪いイメージを塗りつけられるので、苦労して当選した議員たちは官僚と敵対しない。官僚の傀儡になった方が、良いイメージで報道してもらえるので、口だけ官僚批判して、実際は官僚の傀儡になる者が多い。

 日本では10年ほど前から、一般の人々の中に政治家をめざす人が増えているが、上記のような事情があるので、日本の政治家は、国政・地方政治とも、当選までの苦労が多い割につまらない仕事であると、私には思える。

......  

 ところでその小沢一郎氏は、2012年3月15日、ロイターのインタビューに答え次のように述べている。以下はその概要である。

◆ロイターの小沢一郎インタビュー
──小泉首相以降ほぼ毎年首相が交代して野田首相で6人目、民主党政権で3人目。政策は進まず、政治が機能していない。根本原因と解決策は。  「日本の政治が大きな変わり目にきているということだと思う。戦後の自民党を中心とした政治体制は変えないといけない。経済が右肩上がりで順調に進んでいた時代はそれでよかったが、冷戦も終わり時代が大きく変わった。にもかかわらず、日本は戦後半世紀の政治の仕組みや考え方、手法を変えられないでいる。こういう状況はもう少し続くかもしれないが、そう遠くない時期に克服できると思うし、そうしなければならない」  「官僚機構が日本の政治・経済・社会の前面に出てリードしてきた時代の名残りが、今なお色濃く残っている。自民党から民主党に政権は変わったが、民主党自身の意識が時代の変化についていっていない。悲観はしていないが、時代の変化にぴったり適応できる政権が可能かとなると、もう少し時間がかかるのではないか」

──民主党が変わる必要があるということか。  「そう。民主党自身がそのことに気付いてしっかりした政治をすることがベストだ。ただ、どうしても、発想の転換というか、意識の転換が難しいということになれば、次善の策を考えなければならない。しかし、民主党が変わるのは今からでも遅くない。政権交代の時の初心を想い起こして、皆で頑張ろうという思いだ」  「この国の統治機構、官僚支配の中央集権体制を根本的に変えなくてはいけないというのが、われわれの主張であり、マニフェスト(政権公約)だった。それに手を付けないできた結果、民主党政権は、自民党以上に官僚に依存していると言われている。民主党は意識転換ができていない。このままでは、政権交代した意味がない。われわれが公約し、国民が期待した根本的な改革にメスを入れ、改革を進める勇気をわれわれが持つかどうかだ」  「もう一度、初心に戻ってやり直せば、国民の支持は必ず戻ってくる。自民党がだらしないから、民主党がダメでも自民党に支持がいくという状況ではない。それで橋下徹大阪市長のように、大胆と言えば大胆、乱暴と言えば乱暴な改革を主張する人たちに支持が集まり、民主党のお株を取られてしまっている」

──消費増税を20年前から主張していた。今になって引き上げ反対はなぜか。  「当時は直接税が税収の7割を占め、強制的に徴収される部分が多すぎたので、もっと個人の懐にカネを残し可処分所得を増やすために、所得税・住民税を半分にするという大減税と同時に間接税を上げることを主張した。消費税そのものについての議論は、今も否定しない」  ただ、その後の20年間の激変の中、日本の政治・行政を根本から変えないとダメだ、特に、長年の中央集権の官僚支配ではおカネの配分に無駄が多いということが明らかになった。まずそこを抜本的に変えようというのが民主党の公約だ。それでも財源がまだ足りないということであれば、消費税を上げるしか仕方ないとわれわれも認めている。しかし、根本的な改革を全く行わないで、ただ増税と言うのでは、順序が逆だ。2年半前にわれわれ自身が訴えてきた改革に全力で取り組んで、その後に消費税(引き上げ)で遅くない」  「まだ、大改革から始めることに望みをもっている。たとえば、仮に僕らが(増税法案に)衆議院で反対しなくても、野党が過半数の参議院では通らない。野党も賛成しなければ消費税は通らない」  「税・社会保障の一体改革とネーミングしているが、社会保障のビジョンは何もない。消費増税だけだ。このままでは賛成できないという私の態度は基本的に変わらない。衆議院で法案(の提出・採決)を強行してくればわれわれとしては賛成できないが、どちらにしても参議院ではダメだ。だから、そこはもう少し考え直してやるのではないか」

──野田政権は政治改革・行政改革を消費税増税の前提に努力している。これでは不十分か。  「中央集権体制から地方分権への抜本改革は全くやっていない。衆議院の定数削減は枝葉末節な話だ。定数を減らしただけで、国民が幸せになるのなら、国会議員は皆、辞めたほうがよい。身を切ることは大事なことだ。それがいけないと言っているわけではない。しかし、それは政治の本質ではない。チェンジ、WE MUST CHANGEこそ、最重要課題だ」

──格付け機関も日本の政治の機能不全に注目している。消費増税法案が廃案になれば、日本国債が格下げになり金利が急騰し、日本経済は相当なダメージを受けるとの見方がある。  「そうは思わない。日本の債務残高の対GDP比はよくないが、実質的には資金がまだある。国債も90%以上を国内で消化している。まだまだ国内で国債を消化する能力がある。それは、まだどこかに巨額の資金があるということだ。その意味で、今回、消費税(増税)ができなかったからという理由で、日本の財政がおかしくなることはあり得ない。統治機構の大改革を実施することで、一般会計予算で相当の無駄を省くことができる。独立行政法人、特殊法人に毎年2、3兆円のカネを出している。特別会計そのものの問題もある。それを整理するだけでもかなりのカネが出る。当面は心配ない」

──「まだ大丈夫」と言い続けてきた歴史だ。  「財政再建に一定のメドはつけないといけない。しかし、旧来の政治体制、行政の仕組みをそのままにしていては、議論の意味がないし、財政再建もできない。なぜ、自民党政権から民主党政権に変わったのか。官僚のコントロールのもとでの行政の不公正や無駄を根本から直す、それによって日本全体を立て直すということが、国民に支持されたからだ」

──消費増税法案を参院で通すために、話し合い解散はあり得るか。  「『話し合い解散』はマスコミが作った言葉にすぎない。民主党と自民党が談合して解散・総選挙を行っても、両方とも勝つわけがない。だから、消費税をめぐって、自民党と民主党が(解散で)合意することはあり得ない。自民党内も腹のなかでは早期解散と思っている人はいないのではないか。『話し合い解散』という言葉が飛び交っているだけで、そういうことはない」

──今年、衆院解散・総選挙はないとの認識か。  「消費税をめぐって、今国会で選挙ということは多分ない」

──ほかのことをきっかけに解散はあり得るか。  「(任期満了の)来年8月までいくかどうかは別にして、秋以降はわからない。秋以降は、解散うんぬんというより政治そのものがどうなっているかがわからない」

──民主、自民どちらも過半数を取れない政治状況で政界再編の可能性は。  「このままで総選挙となれば、どこも過半数は取れない。『大阪維新の会』も過半数を取るほどではないだろう。民主党は間違いなく惨敗する。自民党は増えるか減るかわからないが、増えても過半数は取れない。どの政党も過半数を取れない状況になる。その状況が一番の悲劇だ。日本の民主主義はそれほど成熟していないから、過半数を取れる政党がないと大混乱になる。これだけは避けたい」

──野田首相では過半数を取れる政権にはならないか。  「今のままではダメだ。今のままでは絶対に勝てない」  「民主党も政権を担当してみたがさっぱりダメだという失望感がある。では、国民の支持が自民党に向かうかというと、そうはいかない。民主党にまだ若干の期待感が残っているからだ。われわれが2年半前に訴えた『国民の生活が第一』の政策を1つでも2つでも現実にやってみせたら、国民の支持は必ず戻ってくる。そういう状況にして、民主党政権が継続することが最善、ベストだ」

──橋下大阪市長と連携する可能性は。  「統治機構を変えるという橋下さんの主張は、僕も、基本的には民主党政権も言い続けてきたことだ。今からでも遅くない。民主党政権でそれを実現させれば、国民の支持は必ず戻る。再編や、どこかと連携という必要は全くなくなる」  「それができなかった時に、どういう方法で安定政権をつくるかについてはいろいろな選択肢がある。最善の策、次善の策、三善の策と、いろいろある。現時点では、最善の策で民主党がもう一度よみがえって欲しい」

──党を出ることは。  「僕が党を出る理由は全くない。国民との約束を忘れた人たちの方が党を出なければならない。僕は国民との約束をちゃんと覚えているし、今もそれを実行しようとしている」 ──消費税の問題で、野田首相と話をする考えは。  「僕は(1月の)党大会にも招待されていない。(首相と)会う立場でもない。党大会にも呼ばれない人が、呼ばない人と会うということはないでしょう」

(ロイターニュース 吉川裕子 リンダ・シーグ 編集:石田仁志) 2012年 03月 15日 17:15 JST

 小沢一郎氏は、ロイターのインタビューのなかで、消費税、政局問題以外に、実は重要な論点を述べている。
 以下だ。

小沢一郎氏談;  「中央集権体制から地方分権への抜本改革は全くやっていない。衆議院の定数削減は枝葉末節な話だ。定数を減らしただけで、国民が幸せになるのなら、国会議員は皆、辞めたほうがよい。身を切ることは大事なことだ。それがいけないと言っているわけではない。しかし、それは政治の本質ではない。チェンジ、WE MUST CHANGEこそ、最重要課題だ」  さすが日本の思考停止のアホマスコミと違い、海外のメディアは肝心なことを聞き出す!

 もっぱら、日本の大メディアは東京地検特捜部の手先となって、小沢一郎氏を座敷牢に蟄居させている張本人と言える!  野田政権は消費税法案を通すために、衆院の定数削減、公務員給与の削減などを付け足しに言い出しているが、民主党が本来やるべき重要な政治制度改革は、いうまでもなく日本国を中央集権体制から地方分権体制へ変革することだ。

 日本をドイツ、カナダ、アメリカのような地方分権の連邦国家に抜本的に改革することである。  ロイターの記者は、冒頭、「小泉首相以降ほぼ毎年首相が交代して野田首相で6人目、民主党政権で3人目。政策は進まず、政治が機能していない。根本原因と解決策は」と述べているように、日本の国は、まさに政治が機能不全となっているのである。

 民主党政権のもとでも、土建利権(八ッ場ダム、新幹線、外環高速道路事業など)、原発利権(再稼働、除染事業、がれき広域処理、復旧土木工事など)が全国各地で無節操に跋扈している。ガバナンスなき民主党のなせる技である。  東北3県の津波被災地では今なお、多くの人々が寒さや寂しさ、苦しさに耐えながら職を探し、生きながらえようとしているにも拘わらず元請けのゼネコンや関連業者はウハウハとなっている。

......

 私の友人で現在、政策研究大学院大学の教授をしている福井秀夫氏は、かつて私にこういったことがある。  「中央省庁の官僚が霞ヶ関で何をしているかと言えば、少なくても6割が都道府県や市町村に地方交付税交付金や補助金に関わるさまつな手続に関わっている。もし、地方分権がまともに機能すれば、これら中央省庁やその出先で働く官僚の60%は不要となる」と。さらに「残り4割についても、立法府がしっかりと本来の立法、政省令改正などをすれば、中央省庁のキャリアー官僚はごく一部でよく、他の業務の多くは、東大法学部などを出た役人がする必要がなくなる」と。

 至言である。地方分権により税源、財源、権限の大幅地方移譲とすることで、箸の上げ下げまで、中央の官僚が地方に指図する現状ががらっと変わる。

 そこで重要なことは、「競争的分権」だろう! 地方分権だけでは思考停止の小さな中央政府がたくさんできるだけとなる可能性があるからだ。地方政府が相互に競い合うこと、すなわち競争的分権こそが不可欠なのである。

 ところで、福井秀夫氏自身、東大法学部を優秀な成績で卒業し、国家公務員第一種に合格し、建設省(当時)に勤務し、その後、大臣官房会計課補佐まで務めた。しかし、霞ヶ関の内情、実態を現場でつぶさに見る中で、日本の凋落の根源が官僚機構にあることに気づき、霞ヶ関を飛び出た。

 上記の福井秀夫氏の発言に付け加えれば、今の日本は、成長途上ではなく、間違いなく成熟期にある。しかるに、国の省庁や出先がしゃしゃり出る場面は本来、そう多くないはずだ。もちろん、地方分権、連邦国家になった場合でも、外交、防衛、金融はじめ連邦政府がすべきことは多々あるはずだ。

  しかし、対米盲従の日本の中央官僚を見ていると、地方分権だけでなく、中央政府の専権事項についても、ガラガラポンが不可欠なようだ。  時、大阪で大きな地方主権の動きが生まれている。このうねりを見過ごしたり軽視すると、今度こそ、民主党、自民党とも終焉を迎えることになるだろう。

市民感覚のはき違え「推定有罪」判決と大メディアの傲慢 青山貞一


 陸山会事件の判決が、2011年9月26日東京地裁 登石郁朗裁判長であった。

 この判決については、多くの弁護士はもとより元検察官らも疑義を呈している。またこの問題を追ってきた多くのフリージャーナリストも同様に首をかしげている。

 この事件について当初から発言してきた元地検特捜部検事で、現在名城大学教授(弁護士)の 郷原信郎氏は、ツィッターで次のように述べている。

 今回の事件では、裁判所は、検察が用意した検察官調書という料理を食べないで推測、憶測で料理を作り上げた。こういうことがまかり通るのであれば、検察官は、適当な証拠で取りあえず起訴すれば、有罪判決となることもある、ということで、無責任な起訴がまかり通ることになってしまう

 検察がストーリーを固定化して、それに沿う調書を不当な手段でとろうとするのも問題だが、それ以上に、その調書すら必要とせず、裁判所が、推測や憶測で勝手に事実を認定するようになったら、不十分とはいえ、検察という組織のハードルがかかるのと比較して、さらに事態は悪化する。
 
 さらにこの事件を法廷を傍聴する中で追跡してきた江川紹子さんも次のように述べている。

 裁判所の大胆で強気な判断の連続に、判決を聞いていて驚きを禁じ得なかった。

 実際に報告書を作成した石川知裕、池田光智両被告は有罪とされることは十分ありうる、と思っていた。この事件は、お金の出入りについて、政治資金収支報告書に記載すべきかどうか、いつ記載すべきかが、本来は最大の争点だった。

 なので、実際に支出があった年に報告しなかったり、小沢一郎氏の他の政治団体など身内間の金の融通についても逐一報告しなければ違法、と判断すれば、有罪になる。

 なので、主文言い渡しの際、2人が有罪となったことについては(求刑通りという厳しさには「おっ」と思ったが)、特に驚いたわけではない。驚いたのは、判決理由と、陸山会事件で大久保隆規被告も有罪とした点だった。  

 東京地裁は、6月に証拠採否の決定で、検察側主張を支える供述調書の多くを退けた。自ら証拠を排除しておいて、判決ではそれを「当然…したはずである」「…と推認できる」など、推測や価値観で補い、次々に検察側の主張を認めていった。しかも、その論理展開は大胆に飛躍する。

 他方、この東京地裁判決に大マスコミや自民党など野党は、こぞって鬼の首を取ったかのような大騒ぎである。

 言うまでもなく、この判決の最大の問題は、判事の価値判断と推論でいわば事実に基づくことなく有罪を決めたことである。

 裁判でもっとも重要なことは法理と証拠であることは言うまでもない。仮に裁判官がいくら疑わしいと感じたとしても、物的証拠がない場合は無罪とする、すなわち「推定無罪」として被告人の利益とするのが近代司法の大前提である。

 今回の陸山会裁判はもともと政治資金規正法に絡む事件である。

 大久保元公設秘書が突然逮捕され、その後、池田元秘書、石川衆議院議員が逮捕された。常軌を逸した異常な取り調べのなかで、特捜部検事の操作シナリオに沿うような証言をしたとしても、それらの多くは裁判のなかで当人らは否認している。

 四億円のカネの出し入れにともなう政治資金収支報告書への記載漏れをめぐる問題は事実であり真実であったかも知れない。しかし、執行猶予付きとはいえ3人が有罪判決を受けた背景、理由に、水谷建設から5000万円を二回に分けもらったと決めつけられたことは、どうみてもおかしい。

 5000万円を2回に分けて授受した場所は私もよく使っている東京港区六本木のアークヒルズの一角にある全日空ホテル1階のラウンジであるという。このラウンジは大きな吹き抜けの下にあり、二階部分からラウンジは丸見えの場所である。

 ここで金銭の授受をしたことの証拠は二転三転した水谷建設社長の証言しかない。ホテルに行ったときの自動車の運転手でさえこれを裏付けていない。渡す以前に、行ったかどうか分からないのである。

 秘書らは全面否定しており、控訴している。

 このように、裁判官があたかも事実であるかのように認定した水谷建設からの1億円の裏金だが、これはせいぜいカネを渡した水谷建設側が一方的に『渡した』と言っているだけであり、目撃者もいない。それを法廷で証言した水谷功会長でさえ、上述のように公判では『分からない』と証言していた。

 物的証拠なく、かつ検察側の証人の証言もいいかげんななかで、判事が事実認定するのはどうみても無理なのである。

 判事の判決を読むと、東京地検特捜部の起訴内容のフレーズをコピペしたような部分が続々出てくる。さしたる物的証拠がなく、証言もあやふやな事案を裁判官の推認により有罪化したのではたまったものではないだろう。

 週刊朝日の元編集長、山口一臣氏は、ツイッターのなかで、

 古い資料をひっくり返していたら、驚くべきことに気がついた。先ほど指摘した、判決要旨に書かれた岩手県等における公共工事の受注に関するくだりは、西松建設事件の裁判のときの検察側冒頭陳述の丸写しだった。一言一句、ほぼコピペされているといっとも過言ではない。こういうことは、よくある

と述べている。

 水谷建設の川村元社長は現金授受現場の都内のホテル(六本木の全日空ホテル)に向かう移動手段についても、タクシーであるか社用車なのかについて曖昧な証言をしている。これについて登石裁判長は5年前のことなので、やむを得ないと度外視しているが、不動産購入資金4億円の原資問題については、10年前のことといえ巨額の資金の出入りを覚えていないのはおかしいと断罪している。

 過去、公共事業を巡る談合問題、天の声問題などが新聞紙上を賑わしたことはあるとしても、ことは裁判の場で、判事の価値論や推論、すなわち価値判断で「疑わしきは有罪」としたのでは、司法そのものの存立に係わることになる。

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 ところで、この一億円授受問題では、TBSテレビが水谷建設側の言い分をもとに、あたかも秘書がホテルでカネを受け取ったかの再現シーン(架空の番組)を放映したことがある。これについては多くの識者がTBSに疑問を投げかけた。

 再現シーンは、水谷建設社長が検察側の証人として出廷した際の証言の内容とほぼ同じであり、到底、TBSが独自に取材したとは考えにくい。TBSがその検察にのせられ、その場に居合わせたとおぼしき人物に接触し、真実であるかわからない情報を映像にして流していたとというのが実態であろう。

 以下はTBSの番組一部であるが、検察が水谷建設側からのあやふやな情報を裏をとることなくTBSにリークし、それを以下のような架空の番組とし、カネのやりとりをあたかも真実であるような放映は、きわめて不可思議であった。

 











 
 TBSがしたことは、報道機関にあるまじきことなので、当時、私もTBS報道局に記名(氏名、所属)の質問状を送ったが、TBSからは未だに何一つ返事がない。これだけ大胆なことをしておきながら視聴者からの質問に何一つ応えなかったのである。

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 2011年10月2日のサンデープロジェクトで陸山会事件判決に関口氏が触れ、佐高氏と神保氏(ビデオニュースドットコム)は、判決に対し、私の疑問と同じ疑問を理路整然と呈していた。

 しかし、毎日新聞の岸井氏は、陸山会事件の判決はまっとうな判決であるとし、その理由として、市民裁判員制度など刑事司法の改革は市民感覚を司法に反映させることにあり、今回の判決は、世論が「政治とカネ」や公共事業を巡る談合、天の声などに感じてきたことを反映したものだ、と述べていた。

 私は岸井氏の上の発言は明らかに間違っていると思う。

 そもそも、日本では市民感覚、世論は新聞、テレビなど大マスコミが国民、市民に一方通行的に情報提供する内容により大きな影響を受けている。市民感覚、世論と言えば聞こえが良いが、その実、市民感覚、世論は大メディア報道が作り上げたものと言えるのではないか
 民主党が政権交代する前から自民党、東京地検特捜部、大メディアは、小沢一郎氏を標的にしてきたことは言を待たない。それについて今までさんざん論じてきたので、はここでは詳述しない。

 地検は真実であるかどうかわからない情報を洪水のように大メディアにリークし、リークを受けた大メディアは、それこそあることないことを出所、出典を示すこととなく連日連夜、紙面やニュースで国民に垂れ流してきたのである。

 そのうえで出来た市民感覚や世論であり、それを司法に反映するとすれば、法と証拠に依拠すべき司法が、物的証拠ないまま、推論で1億円の金銭授受が認定され、秘書らが有罪となっているのでは、まさに司法の機能不全、刑事司法における「推定無罪」原則の放棄である。

 TBSはじめ大メディアがしたことは、情報操作による世論誘導そのものではないか?

 その意味でも、毎日新聞(TBSと同じ系列)の岸井氏の主張は、法理、刑事司法のイロハを理解せず、自分たちが検察リークで一方的に報道してきたことを市民感覚、世論を理由に合理化、正当化するもので、到底首肯できない。
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現実味を帯びてきた菅内閣不信任(3)  青山貞一

今回ばかりは、国民も何が問題かをしっかりつかんでいるようだ! 

 日本経済新聞とテレビ東京が5月27日〜30日に行った世論調査で、政府の原発対応について「評価しない」は74%(4月調査より4ポイント増)に達しており、「評価する」の16%を大きく上回ったという。

 また菅首相の交代を望む声が日に日に強まっており、。「できるだけ早く交代すべきだ」の21%、「震災・原発対応が一段落したら交代すべきだ」の49%を含めると実に7割が菅退陣を望んでいることがわかったという。

◆世論調査「原発対応まずい」 74% 「首相交代すべき」 70%%
日刊ゲンダイ2011/5/30)  菅内閣の原発事故への対応のまずさが総スカンを食っている。

 日経新聞とテレビ東京が27〜29日に行った世論調査で、政府の原発対応について「評価しない」は74%(4月調査より4ポイント増)に達し、「評価する」の16%を大きく上回った。

 これを受けて、首相の交代を望む声が日に日に強まっている。「できるだけ早く交代すべきだ」の21%、「震災・原発対応が一段落したら交代すべきだ」の49%を含めると実に7割が菅退陣を望んでいるのだ。  

  ちなみに内閣支持率28%に対し、不支持率は62%に急増。不支持の理由(複数回答)では「指導力がない」が73%と、日経が調査した歴代内閣で最多を更新した。指導力不足に次いで「政府や党の運営が悪い」(49%)、「安定感がない」(46%)と至極当然の声が多い。

 国民の7割が菅総理、首相の退陣を望んでいるという数字は、自民党時代でもない数字である。  私は、前編で「政治家=結果責任」を力説したが、菅首相は就任後、重要な選挙のすべてで大敗したにもかかわらず、知らんぷり、一切、責任を取らず、大震災、原発への対応を理由に菅政権の退陣を拒否してきた。


 しかし、リーダーシップ、ガバナンス、リスク管理、情報公開、いずれをとっても最悪となっている菅政権がこのまま継続し大震災、原発へいい加減な対応をとることの方が、よほど被災地の人々にとって、そして国民にとって耐え難いことであるはずだ。  大震災対応や東電問題のみでなく、消費税問題しかり、沖縄普天間基地問題しかり、もともと民主党が政権交代時に掲げたさまざまな公約、準公約への対応しかりである。

 このままでは、一体何のために国民が半世紀続いた自民党の圧政から政権交代を選んだか意味も価値もなくなる。  前編「現実味を帯びてきた菅内閣不信任案」に書いたように、今週、衆議院の本会議で菅内閣の不信任決議案が提出される可能性が一段と高くなってきた。

 小沢氏の基本的考えは、自民党との大連立ではなく、内閣不信任決議案賛成→内閣総辞職→民主党から新総理選出であろう。

 一方、菅政権と民主党執行部は、以下の記事にあるように、野党から内閣不信任決議案が提出された場合、党が一致して否決する方針で臨み、党内から賛成や欠席者が出た場合は厳正に対処することで一致したと党幹部が明らかにしたという。

 今まで自らの失政に何ら責任を取ってこなかった菅内閣と岡田幹事長が下の記事にあるように、不信任案同調者や本会議欠席者などの造反議員には厳正な対処をとると息まいているのはトンデモである。

◆不信任案、造反は厳正対処=岡田、輿石氏が一致−民主
http://www.jiji.com/jc/p?id=20110530161327-0918003&n=1  

 民主党の岡田克也幹事長と輿石東参院議員
会長は30日、野党から内閣不信任決議案が提出された場合、党が一致して否決する方針で臨み、党内から賛成や欠席者が出た場合は厳正に対処することで一致した。党幹部が明らかにした。  (2011/05/30-15:20)

 実際に不信任決議案が可決されるためには、衆議院定数480(欠員1で479)の過半数240が必要である。

 自民、公明、みんな、共産など野党で不信任案に賛成にまわる勢力は概ね160票なので、80票は不足する。

 小沢グループは衆院で100名近くいるはずだが、実際に不信任案に賛成する議員は、推定で最大60−70票前後なので、10ー20票が足りない。  民主党執行部から無期限の党員資格停止処分を受けた小沢一郎氏は、この5月30日、最終的に菅内閣不信任案に賛成する意向を明確にするとともに、態度を明らかにしていない鳩山由紀夫前総理らと会談している。それは上記残りの10−20票の賛成票を得るためである。


 もちろん、民主党の衆議院議員で菅内閣不信任案に賛成しないまでも欠席する議員がいれば当然、それだけ過半数のハードルが低くなる。それを見越して岡田幹事長や安住国対委員長は上の時事通信の記事にあるような締め付けをしているだが、小沢グループはじめ中間派議員の本気度は、今までになく高い。

 おそらく小沢氏は、自ら不信任案に賛成し、それが否決された場合は、衆院のみでなく参院のグループ議員を引き連れて民主党を出て新党を設立する覚悟であろう。  いずれにせよ、国民も自民党に戻ったら元も子もないという認識で、今の菅政権の継続をやむなく支持する割合は、今までになく少なくなっている。

 また民主党国会議員にしても、今のままでは次回の選挙で民主党は大敗し、それこそ国民の多くが恐れる自民党の復権の悪夢の津波が押し寄せる可能性が大である。  事実、自民党がこの春の統一地方選にあわせ実施した選挙区別の詳細な調査によれば、今総選挙を行えば自民党が300議席を得るとされており、民主党議員が既得権益的に今の菅政権にすり寄っていては将来がないことを自覚しなければならないだろう。  いずれにせよ、正念場である!

現実味帯びてきた菅内閣不信任(2)    青山貞一

 以下はウォールストリートジャーナルによる小沢いちろうしインタビューの一問一答。

Q:東日本大震災と福島第1原発事故以降の政府の対応について、全般的にどう評価しているか。

A:もう2カ月以上、70日になる。原子炉がコントロールできない状況に置かれている。

 私は客観的な見方をする学者の先生から、この状況は燃料の熔融や炉が破損して、非常に危険な状況だということを聞いていた。非常に心配していたら、今になって、仕様がなくなってポツポツ認めている。対応が遅く、放射能汚染に対する認識が甘い、というより、まったくないといってもいいくらいの菅内閣の対応だ。

 一般自然災害への対応も、私の県も被災県の1つだが、単なる旧来の取り組みと同じだ。役所の積み上げと、査定に任せきりで、民主党が目指した国民主導・政治主導という政治の在り方とは程遠い実態になっている。私もそうだが、ほとんどの人たちが、不安と不満を募らせているというのが現状だ。やはりその最大の原因は、民主党が掲げてきた、政治家が自ら決断して政策を実行するということが行われていないためだ。決断とは、イコール責任だ。責任を取るのが嫌だとなると、誰も決断しなくなる。

Q:原発事故で事態をここまで悪くしないようにするために、政府がすべきであった決定や政策はどんなものがあったか。

A:こういう状況になると、東京電力の責任に転嫁したって意味がない。東京電力が悪い、あいつが悪い、こいつが悪いということを言っている。どうでもいいことならそれでいいが、原発の放射能汚染の問題は、ここまで来ると、東電に責任を転嫁しても意味がない。政府が先頭に立って、政府が対応の主体とならねばいかんというのが、私の議論だ。東電はもう、現実何もできないだろう。だから、日一日と悲劇に向かっている。

Q:菅首相は統合本部を数日後に設立し、東電に踏み込んだ。あれは十分ではなかったのか。

A:十分も何も、パフォーマンスはどうだっていい。そういうことを気にすべきではない。事態は分かっているのだ。何が起きているかってことは、ほぼ。東電が分かっているのだ。東電が分かっていることは、政府も分かっているのに決まっている。だから、私が言ったように、他人に責任をなすりつける話ではない。政府が主体となって対応策を、どんな対応策かは専門家を集めなければ分からない。それは衆智を集めて、こうだと決まったら政府が責任を取るからやってくれと、そういうのが政治主導だ。それがまったくみられないから、国民はいらいらして不満を募らせ、民主党はだめだとなっている。

Q:小沢氏が指揮を執っていれば、最初の段階でメルトダウンが起きて危ないということは国民に大きな声で言っていたか。

A:言うだろう。隠していたらどうしようもない。それを前提にして、対応策を考えねばならない。当面は福島の人だが、福島だけではない、このままでは。汚染はどんどん広がるだろう。だから、不安・不満がどんどん高まってきている。もうそこには住めないのだから。ちょっと行って帰ってくる分には大丈夫だが。日本の領土はあの分減ってしまった。あれは黙っていたら、どんどん広がる。東京もアウトになる。ウラン燃料が膨大な量あるのだ。チェルノブイリどころではない。あれの何百倍ものウランがあるのだ。みんなノホホンとしているが、大変な事態なのだ。それは、政府が本当のことを言わないから、皆大丈夫だと思っているのだ。私はそう思っている。

Q:なぜ、このタイミングで出てきたのか。

A:隠しようがなくなったからだろう。知らないが。政府に聞いてみるべきだ。

Q:菅首相はアドバイザーを集めて意見を聞いている。聞き方がまずいのか。

A:何を聞いているのだか知らない。集めただけではしようがない。結論を出して何かやらないと。だいたい、原発で食っている連中をいくら集めてもだめだ。皆、原発のマフィアだから。あなた方もテレビを見ていただろう。委員だの何だの学者が出てきて、ずっと今まで、大したことありません、健康には何も被害はありません、とかそんなことばかり言っていた。原子力で食っている人々だから、いくら言ったってだめなんだ。日本人もマスコミもそれが分からないのだ。日本のマスコミはどうしようもない。 

Q:いろいろ聞いてやってみて、だめだったら辞めてもらうということだが、どこまでいったら辞めてもらうのか。どの辺が判断の基準になるのか。

A:どこまでということはない、何もしていないのだから。このまま、ダラダラしていたら、本当に悲劇になってしまう。海も使えなくなる。

Q:原子力エネルギーをどう考えるか。 

A:しょせん、過渡的エネルギーとしてはある程度、大口電力供給のためにも仕方がない。だが、高レベルの廃棄物を処理できないからいずれ、新しいエネルギーを見出さなければいけない。そのように私は言ってきた。まさに今、こういう自然災害のなかで、原発の事故まで起きて、これを食い止めると同時に、長期的なエネルギー政策をしっかりと考える必要がある。

Q:菅政権に対する小沢氏の批判だが、今回、事態の深刻さに対して菅政権が国民に対して正直でなかったことにあるのか、それとも、もし政権が強ければ、事態の対応はもっとうまくいっていたということにあるのか。

A:政権が強い、強くないとの表現も間違いではないが、さきほどから言っているように、何か国民生活に関する問題を処理する時に、われわれは、自民党の官僚機構に任せて、おんぶに抱っこの政治はもはやだめだと言ってきた。政治家が自ら決断し、国民のための政治を実行する。今回の原子力の話だけではない。

 しかし、それは何かというと、それはイコール責任だ。決断したら決断した者の責任が生じることは当たり前だ。責任のない決断はない。そういうことを主張してきたにもかかわらず、民主党の政権が、特に菅政権が、そうでないという実態に気づき、国民の支持を失っている。政策の実行ができないのなら、総理をやっている意味がないでしょう、ということだ。

Q:問責決議案や不信任案を提出する、提出しないとの話が出ているが、国難といわれる時期、そのような政治家の動きを国民はどう受け止めているとみるか。

A:困難な時だけ仲良く、仲良くというのは日本人の発想で、だからだめなのだと考える。日本のマスコミは全部そうだ。太平の時は誰でもいいのだ。うまくいっている時は。困難、危機の時だから、それにふさわしい人を選び、ふさわしい政権を作るのだ。日本人は発想が逆だ。大陸の人は、発想がそうではない。日本人は平和ぼけしているから。まあまあ争わないで、まあまあ仲良くという話になる。仲良くしたって、何も解決できない。当たり障りのない話をしているだけだ。波風立てずに、丸く丸く。これでは、政治家など要らない。役人に任せていればいい。

Q:菅首相を降ろせというなか、強いリーダーはいるのか。

A:何人でもいる。

Q:強いリーダーの代表格というと小沢氏が思い浮かぶ。自分でやろうとの気持ちはあるのか。

A:私はもう老兵だから。老兵は消え去るのみ、とのマッカーサー元帥の言葉はご存知だろうか。消え去ろうと思っていたが、もう一仕事やらねばならないとは思っている。

Q:話題を変える。政治資金規正法違反の話は今、どういう状態で、今後、どういう方針で戦うのか。

A:どういう方針もなにもない。私は何も悪いことをしていない。これは官憲とマスコミによるものだ。旧体制の弾圧だからしようがない。調べてほしいのだが、私は何も不正な金はもらっていない。ただ、報告書の時期がずれていただけだ。こういった例は何百、何千とある。単に報告書を直して再提出するだけで済んでいた話だ、今まではずっと。なぜ、私だけが強制捜査を受けるのか。そこを全然、マスコミは考えない。

 これは民主主義にとって危機だ。政府ないし検察の気に入った者しか政治ができないということになる。ほんとに怖い。あなた方も変な記事を書いたとして逮捕されることになりかねない。そういうことなのだ。絶対にこういうことを許してはいけない。私が薄汚い金をもらっているのなら辞める。

 1年以上強制捜査して何も出てない。だからちょっと報告書の書き方を間違ったといったわけでしょう。現実政治というのは権力だからそうなるんだが。戦前もそう。それを繰り返したんじゃ、だめだ。そんな民主主義は成り立たない。それを心配している。自分はなんてことない。なんの未練もない。政治家をやめれば遊んで暮らせるからそれでいいが。日本の民主主義はこのままだと本当にまた終わりになる。外国が心配しているのはそこだ。日本は本当に民主主義国家かという心配をしている。

Q:震災に話を戻す。復興、復旧にこれからお金がかかっていく。もちろん労力も。一つは第2次予算が出るか出ないかで国会でもめている。第2次予算の緊急性と規模はどのようなものと考えるか。もう一つは、財源は増税にするのか、国債発行にするのか。そのへんはどのようにすべきか。

A:復旧に必要なことは、お金がどれくらいかかったって、やらなくてはならない。あのままでは住めなくなる。再臨界に達するかもしれない。あそこが爆発したら大変だ。爆発させないために放射能を出しっぱなしにしている。爆発するよりたちが悪い、本当のことを言うとだ。ずっと長年にわたって放射能が出るから。だから私は金の話じゃない。日本がつぶれるか、日本人が生き延びるかどうかという話だと言っている。金なんぞ印刷すればいい。その結果、国民が負担することになるが。国家が本当に放射能汚染をここで食い止めるという決意のもとに、徹底して金だろうがなんだろうがつぎ込まなくてはだめだ。国民はそのことをよく理解してほしい。国債でやれば借金だし、いずれ償還分は払わなくてはいけないが。

Q:東電の処理について役所が過去にはいろいろ決めてきた。今回、役所の言うとおりに決めてはいけないと考えるか。

A:東電のことはたいした問題ではない。一私企業がどうなろうが。それが本質ではない。ただ、例えば東電がつぶれるとする。電気の配電やら運営ができなくなる。それから5兆円の社債を出しているから、社債が暴落する。公社債市場が大変になる。それから銀行に何兆円かの借金があるから、それが返せなくなると銀行も大変だ、ということだろう。どうってことはない。要は早く原発の放射能を止めることだ。

Q:民主党が政権をとって間もない2009年10月、インタビューした際、自民党をつぶすことが目的だと言っていた。今回、発言を聞いていると、民主党政権に非常に批判的だが、自民党がむしろリーダーになった方がよいと、日本を救えると見ているのではないか。

A:私はそう見ていないが、国民がそのような状況になってきているということだ。これなら自民党の方がまだいいじゃないかという人が多いでしょう。私が描いていた図とちょっと違うのは、民主党政権がもう少し愚直に政治に取り組んでくれることを期待していた。そうすれば、国民がたとえ個別の政策が少しずつ遅れたとしても、変更したとしても絶対支持してくれると。

 そういう民主党をまず作り上げる。しかし、一方において自民党的、というのは日本的な政党だが、これも必要だと。自民党は事実上つぶれたような状況だが、新しい自民党がまた成長してくれると。そこで2大政党という絵を描いていたのだが。どうにも民主党政権自体がおかしくなって、強烈な支持者であった人たちも、ちょっともう見放した格好になっている。

 例えば、何兆円の企業のオーナーである稲盛さんとか、スズキ自動車の鈴木会長とかは、何兆円の企業でありながら、正面切って民主党を応援してくれていた人たちが、本当に一生懸命やっただけに、頭にきちゃって、こんな民主党ぶっつぶせ、もう一度やり直しだと言うくらい失望している。愚直さに欠けた民主党政権でちょっと違った。違ったときは違ったなりに考えなくなくてはならないので仕方ない。だが私の最初の理想は変わらない。日本に議会制民主主義を定着させたいという理想は全然変わっていない。

Q:いま、国会に不信任決議案が提出された場合、それを支持するか。

A:それはどうするかよく考えているところだ。

Q:菅首相はどのくらい政権に留ると考えているか。

A:彼はいつまでも留まりたい。だから困っている。それが彼の優先順位の第一だから。だからみんな困っている。

Q:先ほど「もう一仕事したいという気持ちを持っている」と言っていたが、どのようなことがしたいか。

A:いま言ったことだ。議会制民主主義を日本に定着させたいという、この理想は全然変わっていない。ところがいま、民主党も国民から見放され、自民党もかつての自民党ではなくなってきている。このままでは日本の政治はぐちゃぐちゃになる。だからそうならないように、老骨にむち打って頑張ろうかということだ。

Q:最近になって、メルトダウンが起きていたとか、原子炉に傷が付いていた、などの情報が次々と出ているが、政府は今まで知らなかったのか。

A:知っていたけれど言わなかったということだろう。だから問題だ。

Q:どういうことか。

A:知らない。政府のことだから。言うと大変になると思ったから言わなかったのだろう。大変になるというのはどういうことかというと、政府の対応が難しくなると言うことだ。だけど、わたしはそんなことで躊躇しているときではないと考えている。


Q:声が上がればご自身が前面に出られて首相になるということも考えられるのか。

A:私は、あまりにぎにぎしい立場というのは好きではない。もう気楽にしていた方がいいから、自分で好みはしないが、「天命に従う」というのはよくないけど、「天命に遊ぶ」という言葉が好きになった。天命の命ずるまま、もういらないと言われれば去るのみだ。

Q:最後に、菅総理はどのぐらい総理の座にとどまるとみているか。

A:一日でも早く代わった方がいいと思う。

 国会では今週、自民、公明両党らが内閣不信任案提出に動く可能性が高い。

 それに連動し、小沢一郎氏を支持している衆参議員、さらに民主党の「中間派」が両院議員総会開催を求めて一斉に動き出している。

 その中には、大連立を標榜する議員もおり、呉越同舟の感もあるが、小沢一郎元代表系のグループに属していない中間派の議員からも菅総理への反感は一段と強くなっている。

 たとえば、原口一博前総務相は、「政府・与党内で総括するため両院総会での議論が必要だ。いきなり不信任案が出てきたから同調するというのではいけない…」とし、両院議員総会の開催を指示しているようだ。

 さらに小沢一郎氏に近い衆参議員らも、以下の日刊ゲンダイの記事にあるように、ここに来て菅首相に対するスタンスを明確にしてきている。

◆小沢誕生会に衆参議員160人終結の重大意味
http://gendai.net/articles/view/syakai/130632
2011年5月25日 掲載 日刊ゲンダイ

流れは変わった! 菅はもうダメ!!

 79歳になった民主党の渡部恒三最高顧問と69歳になった小沢一郎元代表の「合同誕生会」が24日、憲政記念館で開かれた。ちょっと驚いたのは参加人数。

 小沢グループ、鳩山グループが中心とはいえ、中間派や執行部寄りと見られてきた前原グループの議員も多数顔を出し、総勢160人の国会議員が集まったのである。

 渡部は「私に何かあったら弔辞は小沢さんにやって欲しい」とまで言って、小沢との和解をアピール。意外といえば、菅首相の“子飼い”の寺田学前首相補佐官も姿を見せた。合同誕生会は、「新しい東北の誕生に向けての集い」という趣旨もあった。

 寺田は秋田選出。「東北出身を言い訳にしたスパイだろう」(小沢グループの議員)なんて言われていたが、裏を返せば、それだけ菅サイドも、この誕生会が気が気じゃなかったということだ。

 前原は世話人を引き受け、「渡部、小沢両氏にご指導いただきながら政権交代の果実を上げていく時期だ」と挨拶。渡部は終了後、報道陣に「党員みんなが(菅首相が)代わった方がいいと言ったら代わってもらう」と断言した。誕生会が倒閣の“核”になる可能性もある。政治アナリストの伊藤惇夫氏はこう言う。

 「これまでは小沢グループが突出しすぎていたことが『菅降ろし』の障害でした。菅は降ろしたいけど、小沢とは組みたくない。そんな議員も多かったのです。この誕生会は、小沢VS.反小沢という構図が崩れたことに意味がある。恒三さんの仕掛けでしょう。菅さんには大きなプレッシャーになると思います」

 政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏もこう言う。

 「菅さんの震災対応のひどさが露呈するにつれ、『菅ではダメ』が党内で支配的になっています。渡部、前原両氏が参加したことで、反小沢だった中間派も押し寄せた。こうなると、菅さんは自ら退陣を決断するか、小沢、鳩山両氏に頭を下げるしかない。それができなければ、反菅シフトは強まる一方。不信任案可決が現実味を帯びてきます」

 この誕生会で「流れが変わった」と言う議員もいる。菅は24日、サミット出席のためフランスに旅立ったが、トップがいない時に政局は動く。
 渡部恒三議員、前原議員と言えば、反小沢の急先鋒だった議員だが、それらの議員も、事の次第がわかってきたようだ。

 中間派が動き出したのは、自公両党が来週中の不信任案提出の動きを嗅ぎ取ったからだが、同調には「大義」が必要。両院議員総会で首相が辞任要求に応じなければ、それが「大義」となり、執行部が開催を拒めば、それも「大義」となると考えたのだろう。

 執行部の岡田幹事長は中間派議員を個別に呼び、締め付けを始めている。

 安住淳国対委員長も「万一、不信任案が可決されれば首相に解散を進言する」と牽制している(NHK定時ニュース)。

 しかし、これら執行部の戦術は、、結果的に執行部への求心力を低下させているだけのようだ。たとえば、産経新聞の記事によれば、

 谷岡郁子参院幹事長代理は、岡田氏が不信任案同調者や欠席者の「除籍」をちらつかせたことを受け「思わずのけぞりました。何度選挙に負けても責任を取らない人が他の仲間は1回で責任を取らせるわけ? これは私の知る組織の論理ではない」とツイッターで指弾した。

 このように、衆院での菅内閣の不信任可決が、かなり現実味を帯びてきたわけだが、衆議院で不信任案が否決されたとしても、野党は参院で首相の問責決議案を可決させる構えである。

 となると、菅総理と犬猿の関係にある西岡参議院議長が参院を開会せず、結果的に法案が1本も通らなくなるという異常な事態もありうる展開となってきた。

 最後に、小沢一郎氏は、WSJのインタビューで 「老兵は去ろうと思ってたが、もう一仕事やらねばならない。首相はいつまでもその座にとどまりたい。それが優先順位の1位。だからみんな困ってる。一日も早く代わった方がよい」とも言ったそうだ。

 自分の総理の立場が危ないことを察知してか、出張先のベルギーで菅総理は、以下のような談話を出した。時すでに遅いかも知れない!

◆首相:鳩山氏と会談へ 不信任案回避へ努力
 毎日新聞 2011.5.28

 【ブリュッセル平田崇浩】
 ベルギー訪問中の菅直人首相は28日午前(日本時間28日夕)、内閣不信任決議案が可決された場合の対応について「(民主)党内が一致した行動を取ると信じているわけだから、それ以上のことは想定していない」と述べるにとどめ、衆院解散の可能性や造反議員の処分への言及は避けた。

 首相への批判を強めている鳩山由紀夫前首相と帰国後に会う考えも明らかにし、不信任案の可決回避へ努力する姿勢を示した。宿泊先のホテルで同行記者団の質問に答えた。

 首相は「国民の大多数は『まずは大震災、原発事故の収束に全力を挙げろ』という思いをすべての国会議員に対し持っている」と退陣を迫る与野党の動きをけん制。民主党の小沢一郎元代表が退陣要求を公言したことに対しては「私が何かコメントすることは控えた方がいい」と不快感をにじませ、「(党の)代表経験者と話す機会があればありがたい」と党内対立の収拾策を鳩山氏らと話し合う考えを示した。

 いずれにしても政治家として何ら責任を取らず、首相の座にしがみつくだけの保身政治家は退場してもらいたい!

現実味帯びてきた菅内閣不信任   青山貞一


 ひょんなことからタナボタ的に総理、首相となった菅直人氏だが、その後を見ると、小沢一郎元代表を排除する政局的行動以外、さしてまともな政策はない。

 一方、参議院議員選挙、衆院議員補欠選挙、統一地方選挙など、菅氏が総理、首相就任後、ほぼすべての選挙で大敗したにもかかわらず、仙谷氏、岡田氏、枝野氏ら執行部とともに、まったく責任を取っていない。

 もとより政治家=結果責任であることは言うまでもないが、菅直人総理、首相には責任という言葉がなく、自分の延命、保身にただただ汲々としてきた。こんなトンデモな政治家、それも総理経験者は自民党時代でも見たことがない。

 若手ばかりで経験が浅いよちよちの民主党を率い政権交代を実現したのは、いうまでもなく小沢一郎元代表である。

 政権交代を何としても阻止しようとする自民党と、それを実質的にアシストする東京地検特捜部の策動と大マスコミの一大反小沢一郎キャンペーンを、こともあろうか菅氏は批判するどころか政敵追放に利用し、結果として小沢氏を民主党から裁判確定まで無期限の党員資格停止処分とした。

 以下は党員資格停止問題の続報である。大マスコミは一切記事にしていない!

◆常任幹事会で異論出ず 小沢一郎「党員資格停止」解除へ
2011年04月09日10時00分 ゲンダイネット提供Livedoorニュース

 無期限の「党員資格停止」という処分を下された小沢一郎が、処分を解除され、復権する可能性が高まってきた。民主党の重要事項を決定する「常任幹事会」が、5日開かれ、処分を解く方向になった。

 常任幹事会のメンバーである川内博史衆院議員がこう提言した。

 「震災と原発事故に立ち向かうには、挙党一致が必要だ。地震の被害が大きかった福島には渡部恒三先生、岩手には小沢一郎先生がいます。党員資格停止を下された小沢さんは、党の倫理委員会に“不服申し立て”をしている。ぜひ、小沢さんにも働く場を得て欲しい。倫理委員長である渡部恒三先生は、どう考えているのか、お聞きしたい」

 すると、渡部恒三は、「岩手の人たちが小沢君に期待しているのは承知している。小沢君に働いてもらえるように結論を出したい」と明言したのだ。

 常任幹事会には、岡田幹事長や玄葉政調会長、安住国対委員長など、菅代表を除く幹部が勢揃いしていたが、誰も異論を挟まなかったという。

 あとは菅代表がOKすれば、処分が解かれることになるが……。

 「小沢シンパではない民主党議員からも、東北出身の小沢に働いてもらうべきだという声が高まっている。常任幹事会も党内の声を無視できないでしょう。そもそも菅首相は、地震のドサクサに紛れて問責決議を可決された仙谷由人を復権させ、野党にまで連立を持ちかけているのだから、同じ民主党議員の小沢の党員資格停止を解くのは当たり前です」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)

 大新聞はほとんど黙殺したが、これは見逃せない話だ。

(日刊ゲンダイ2011年4月6日掲載)
 
  ウィキリークス(Wikileaks)によれば、自民党、東京地検特捜部だけなく、政権交代や鳩山総理への策動は、米国スジからも多々あったようだ。

 しかも、その引き金は案の定、外務、防衛官僚や米国一辺倒の議員らの言動にある。鳩山前総理の辞任の引き金となった沖縄県普天間基地の移転問題は、案の定、それらの勢力が裏でさまざまな形で手引きしていたことがわかったのである。

 今更言うまでもないが、小沢氏が最終的に受けた容疑は、政治資金規正法に基づく政治収支報告書の記載に係わる期ズレである。本来、期ズレは修正報告すればそれで済むようなものである。

 事実、大山鳴動し逮捕された大久保元公設秘書や石川衆院議員の裁判を見ると、いずれの公判も行き詰まっている。もともとタメにする捜査、逮捕、起訴であり、つくられたシナリオに基づく無理スジ事件である。

 ところで、そんな保身に汲々する菅総理のもとで起きた東日本大震災である。あらゆる意味で菅内閣の危機管理、ガバナンス(統治能力)、情報公開はお粗末そのものであり、結果として隠蔽体質の巨大独占企業、東京電力のやりたい放題を許すことになった。

 また本来、民主党は中央集権一辺倒の自民党政権から地方分権、地方主権を重視する政党であったはずだが、東日本大震災への対応では危機管理、統治能力、情報公開に欠けるだけでなく、官邸、中央政府、都道府県、市町村の間での機能、役割分担、指示にことごとく齟齬が生じ、結果として被災地の基礎自治体や住民に必要以上の疲弊を与えている。

 これだけ狭小で人口が多い日本で、54基もの原発を安全神話の名の下に強引に推進してきたのは、紛れもなく自民党政権下での「政官業学報」である。しかし、原発推進という観点では、実は民主党も本質は変わらない。

 地震、津波後、早々に福島第一号原発の一号炉、二号炉、三号炉は、メルトダウンしていたにもかかわらず、すべての事故、影響、被害、損傷を過小評価し、保身に走った東電の独走を許したのは、間違いなく官邸であり、政府である。

 このような非常時でも、菅総理、首相は自分の保身のためなら突如、何でも利用する。いきなり浜岡原発の停止要請を出したのは、反原発団体などからは評価されているが、どうみてもその場凌ぎの「菅流処世術」に過ぎないだろう。

 堤防の嵩上げ工事が終われば再稼働を認めるとしているからである。

 またフランスG8でも公言した2020年代に自然エネルギーの割合を20%とする政策も、何ら具体的な政策、工程表もないそ場凌ぎのものである。国民投票で原発を辞めたイタリア以外、いずれの先進諸国も今後の原発問題を抱えている。

 菅総理は出発前、日本は安全性を高め原発も推進すると言っていたが、フランスのG8でも自然エネルギー政策とともに、それを強調し、今後も原発を推進したいG8開催国であるフランスはじめ米国、イギリスなど、イタリア、ドイツ以外の各国首脳への「気遣い」も忘れなかった。

 お人好しでノー天気な日本の市民団体は自分たちに都合の良い、耳障りの良い政策だけで菅総理を評価している。これは社民党なども同じだ。菅総理はG8で訪問したフランスでオバマ大統領に、「日米合意通り、普天間基地の辺野古に移転する」と明言している。社民党は一体どうなっているのか?

 しかし、菅総理は、その実、ちゃっかり浜岡原発は来年以降、再稼働させ、原発関連予算もしっかり確保しているのである。

.....

 そんな中、大震災、原発事故後、口を閉ざしていた小沢一郎氏が米国のウォールストリートジャーナル紙のインタビューに応えたのである。いわば菅総理により蟄居(ちっきょ)させられていた身の小沢氏が海外メディアに口を開いたのである。以下そのすべてを示そう。

 小沢一郎・民主党元代表はウォール・ストリート・ジャーナルとのインタビューで、福島原発事故への政府の対応は「遅く、放射能汚染に対する認識がまったくない」と批判するとともに、長年ライバル関係にある菅直人首相について「首相は一日も早く代わったほうがいい」と述べ、対決姿勢を鮮明にした。

 つづく

読売、産経、中日、共同各社、小沢一郎インタビュー記事で誤報か?   青山貞一




2010年12月23日午後5時から一時間5分、岩上安身氏による小沢一郎議員へのロングインタビューがネットメディアのUstreamとニコニコ動画の生中継として行われた。

終了後、共同通信、読売新聞、中日新聞、産経新聞などが以下のような記事を公表した。共同通信の記事を使って中日新聞など多数の地方紙が以下のような記事を読者に伝えている。

■小沢氏、胡主席と11月に会談 APEC来日時
共同通信
2010年12月24日 00時35分
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2010122301000650.html

民主党の小沢一郎元代表は23日のインターネット動画番組で、
中国の胡錦濤国家主席が11月に横浜市で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)出席のため来日した際に、会談していたことを明らかにした。 小沢氏は「胡氏がこの間、日本に来たとき『会いたい』と言うから、『儀礼的な社交辞令で会うのは嫌いだ』と言ったのだが」と説明。会談は15〜20分間だったといい、小沢氏は映画「山猫」の一節を引きながら「変わらずに残るためには、変わらなければならない。これが私の人生の政治哲学だ」と伝え、中国共産党独裁体制の転換を暗に求めたという。(共同)

■小沢氏、中国主席と会談していた…11月横浜で
読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20101223-OYT1T00564.htm

民主党の小沢一郎元代表は23日、インターネットの番組で、衆院政治倫理審査会(政倫審)への対応について、「(小沢氏の資金管理団体の政治資金規正法違反事件は)司法の手続きに入っているから、立法府が同時並行で同じようなことをやるのは、三権分立の精神から言うと筋違いだ」と述べ、出席しない考えを改めて強調した。

「(政倫審に)出席しないことが障害となって野党が審議拒否するとか、選挙に負けるのであれば出る。ただ、現実には違う問題で野党はいろいろ言っている」とも語り、問責決議が可決された仙谷官房長官らの続投に問題があるとの考えを示唆した。

また小沢氏は、11月に横浜市で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の際、中国の胡錦濤国家主席と会談していたことを明らかにした。「(胡主席が)『会いたい』というから(会った)。僕は、儀礼的な社交辞令で会うのは嫌いだから『結構だ』と言ったのだが」と経緯を説明したうえで、会談では胡主席に「(中国は)変わらないとだめになる」と述べ、中国政府の統治手法に限界があるとの考えを伝えたという。
(2010年12月23日21時10分 )

一方、当該インタビューのうち、上記の記事に関連する部分をテキスト化してみると以下のようになる。

★岩上安身:小沢一郎インタビュー カメラ(1) カメラ(2)

岩上:
延長してもよろしいですかね。よろしいですか。ちょっと5分、10分。

小沢:
あ、いいです。

岩上:
じゃあ、ちょっとご了解得たので少しお話を続けさせていただいて。
今、あのすごい佳境なんですけれどもね。

日本が現実、置かれているというのはそれはやっぱり国際社会の力学の中で、やっぱり置かれている。それは北朝鮮がどんなに脅威であっても、やはり中国がノーと言っている限りアメリカだってできない。

小沢:
できない。

岩上:
やっぱり中国の存在というのは大きいわけですね。

小沢:
中国は、今、半島についていえば現状維持ですから。金正日の政権をいいとは思っていないんじゃないですかね、内心は。だけどそれをぶっ壊したら、ごちゃごちゃになって、北朝鮮は存在しなくなっちゃいますから。そうするとあれが自由主義、民主主義で半島が統一されたら、すぐ満州と境ですから。

岩上:
そうですね。そこに米軍が駐屯する可能性がある。喉元に。

小沢:
米軍以上に国民の交流が激しくなりますから。それで朝鮮族というのはもともと満州にいっぱいいるんですから。

岩上:
吉林省やなんかに。

小沢:
いっぱいいるんですよ、騎馬民族ですから、高原の。北の方は特にね、北朝鮮は。そういう意味で中国にとっては統治の上で困るんですよ。だから現状維持なんですよ。その気持ちは分かるけれども、もう少しあんな無茶苦茶な乱暴はやめさせなきゃだめだよと、いうことを中国に言わなくちゃいかん。

岩上:
小沢さんは、中国のトップ政治家と直に会ってですね、さしで話が出来る非常に数少ない政治家なわけですけれども、この今の状況なんかで、非常に今、半島問題というのは緊迫しておりますけれども、中国の指導者達とは話し合いをしたことが、あるいは話し合う可能性というのはあるんですか。

小沢:
僕?今は僕は何にも立場がないからね、なるべく余計なことをしないようにしているんですけど。背景は中国ですから、中国がああいう多民族の大きな国家ですから、なかなか強い権力じゃないと統治持たないんですね、統一が。その点は分かる。だけどその権力で統治するっていう手法から、民主主義の民意を尊重するっていう手法に徐々に変えていかないと、僕は、必ず政権の限界が来るよ、と。共産党政権は崩壊するよ、と。

岩上:
はっきり言ったんですか。

小沢:
ええ言いました。

岩上:
相手はどなた。

小沢:
え?

岩上:
相手はどなたに。

小沢:
相手は中蓮部の部長さん。ちょっと前ですけどね。それがそうでないスタッフの人とも議論した。

岩上:
胡錦濤さんとか、ああいう方ともそういう。

小沢:
胡錦濤さん、こないだ日本に来た時、会いたいというから、僕は儀礼的な社交辞令で会うの大嫌いなもんですからね、いいって言ったんだけれど、会いたいっていうから、それじゃ15分か20分で何言おうかと思って、それで僕は自分の好きな「山猫」のあの

岩上:
ビスコンティ。

小沢:
おう、イタリア革命の「変わらずに残るためには変わらなければならない」これが私の自分の人生と政治の哲学だ、胡錦濤主席にもこの言葉を贈りたい、と。

岩上:
中国に「変われ」と言ったわけですね。

小沢:
「変われ」と言った。変わらないと駄目になるよと

岩上:
一党独裁ではなく、徐々にでもいいから民主化しろと。

小沢:
そうそうそう。その通り。ソフトランディングが大事だと。

岩上:
直言したわけですね。

小沢:
短い時間ですし、その場でね、どうこう言わないけど、「山猫」の革命の時の映画の台詞にアレして彼に贈った。言葉を言った。


読売、産経、中日、共同通信などの記事では、小沢一郎議員が2010年11月、横浜市で開催されたアジア太平洋閣僚会議(APEC)の際に中国の胡錦涛主席にあって話したこととされているが、上記インタビューでは、今年の11月はじめ横浜市のAPECの際に会ったとは小沢氏はひとことも話していない。

私(青山)自身、当初、読売の記事を見たとき、当初、読売の記者はこういうところに着目して記事化しているのかと思っていた。

すなわち、尖閣列島中国漁船問題が発生した後で、2010年11月のAPEC開催時に小沢氏が胡錦涛主席と会って上記のような話をしていたとすれば、これはすごいことだと思っていた。

しかし、インタビューのアーカイブを再度一から聞いて見ても、APECの際に小沢氏が胡錦涛主席に会ったなどという発言はどこにもないことが分かった。

そんなとき、阿修羅Webでこれは誤報でないかという以下の書き込みを発見した。
読売12月24日の誤報(小沢氏、中国主席から「会いたいと」11月会談)

その書き込みの中に、以下に掲載する民主党公式Webがあった。

それは2008年5月7日時点で、当時民主党代表だった小沢氏が中国の胡錦涛国家主席との会談したことに関する記述である。しかもその中に、小沢氏の上記の言説を裏付けるフレーズがあったのである。

2008/05/07
両国が協力すれば解決の道拓く
小沢代表が胡中国国家主席との会談で



出典:民主党公式Web

出典:民主党公式Web

小沢一郎代表は7日午後、来日中の胡錦濤中国国家主席と都内で会談し、日中両国の友好、民主党と中国共産党との友好を確認した。

冒頭、小沢代表は、胡主席の今回の来日が日中両国、両国民の信頼・友好構築のための大きなきっかけになることを期待していると歓迎の辞を述べ、さらに、昨年の中国訪問時の歓迎に対する感謝の意を述べた。

胡主席は、両国は幅広い共通利益を持ち、世界の安定と平和に大きな責任を持つとしたうえで、こうして民主党のリーダーと会談できることをうれしく思うとして、「今回の訪問は、相互信頼、未来を企画し、新たな発展を築くため」と来日の意義を強調した。

また、この間、中国は著しい発展を遂げたが、「中国は世界最大の発展途上国であり、格差、アンバランスもあり、近代化にはまだ長い道のりがある。私たちは、2020年にゆとりある社会を構築することを目標に立てた。改革開放を推進し、力強い原動力とシステムを保障する。人間本位、人間を一番大事にし、均衡・持続可能な発展を遂行する。そして私たちの政治体制を改革し、社会主義、民主、人民の利益を保障する」と今後の中国の目指す方向を明らかにした。

小沢代表は、相互互恵関係を築くことは同感だとし、「両国関係も国内の問題も両国が協力すれば解決の道を見出せる」と表明。そのうえで、「変わらずに残るためには変わらなければならない」(イタリア革命を描いた映画の一節、小沢代表が20歳の頃に見て感銘を受けたもの)との言葉を紹介、「これを政治哲学として、日本も変わらなければと訴えてきたが微力の故、実現していない。中国国民、日中、世界のために胡主席の力強いリーダーシップを発揮してほしい」と要望した。

これを受けて、胡主席は、「哲理のある話をうかがった。30年来の我が国の発展は、改革開放を原因としている。世界の平和に貢献するためにも改革開放をゆるぎないものとしていく。それが13億人の人民の意志であり、我が党の信念、理念である」と表明、また、民主党からの中国訪問を歓迎するとした。

小沢代表は、「誠意をもってあたれば、難問は解決できると思う。両国関係だ
けでなく、人類史、世界史的にも大きな役割を果たせると信じている」と応えた。

会談には民主党から、羽田孜最高顧問、菅直人代表代行、輿石東代表代行、前原誠司副代表、北澤俊美副代表、鳩山由紀夫幹事長、山岡賢次国会対策委員長、奥村展三総務委員長代理(役員室担当) 、野田佳彦広報委員長、細野豪志(日中)交流協議機構事務局長が同席した。

となると、読売新聞も共同通信も、さらに共同通信の配信を受けた中日新聞、産経新聞などは、小沢氏に一切取材せず、2008年5月の小沢、胡錦涛会談を2010年11月のAPEC開催時の会談とはき違え報道したことになる。

報道のイロハは、5W1H、すなわちいつ、どこで、だれが、なにを、...とあるが、いつ、すなわち期日はきわめて重要な要素だ。

◆5W1Hとは

ニュース記事の最初の段落はリードと呼ばれる。ニューススタイルの規則では、リードには以下の「5W」の多くを含むべきとされている。すなわち、Who(誰が) What(何を) When(いつ) Where(どこで) Why(どうして)したのか、である。しかし日本においては、「5W」にさらに下記の「1H」を含む「5W1H」であるべきであるとされる。How(どのように)日本では、教育現場で国語や英語の文法の指導に使われることもある。

出典:Wikipedia

私は大学で3年前まで、情報編集リテラシー(ビデオ編集実習)の授業を担当していた。この演習では、ニュース報道を想定し、5W1Hをベースに学生がニュース素材のビデオクリップを制作する。当初、NHKなどのOBが担当していたが、私もテレビ局関連シンクタンクにいたこともあり、5年ほど担当した。

おそらく読売、共同などの記者は小沢サイドに一切取材せず、また過去の記事などを調べもせず、思いこみによって2010年11月のAPEC開催時と原稿を書き、デスクも整理部もチェックせず、報道された可能性が高い。

そうだとすれば、5W1Hも満足に確認できない新聞は、果たして新聞社などといえるのであろうか?

また誤報だとすれば、まさにこれは「期ずれ」である。小沢氏の政治資金規正法問題で強制起訴される内容は、4億円で世田谷区の土地を購入した時期の「期ずれ」である。

小沢氏の「期ずれ」は、理由あって年月日の期日を翌年当初にしているが、今回の大新聞の記事は、いずれも小沢氏が常々述べているように、大メディアは裏も取らず間違った記事を出している。だととすると、一体新聞各社はどう弁解するのだろうか?

それとも単なる「期ずれ」に過ぎないと、修正もせずとぼけるつもりであろうか?

大メディアがいかに恣意的な小沢報道をしているかがよく分かった!   青山貞一


2010年12月23日の夕方、小沢一郎議員がインターネット動画のUstreamとニコニコ動画でフリージャーナリストの岩上安身氏の約1時間に及ぶロングインタビューに応えた。

インタビューの詳細は以下をご覧いただきたい。

 前回、ニコニコ動画で1時間半に及ぶロングインタビューに応えたとき以上に、小沢一郎議員の本音が語られた。とくに米国、中国、北朝鮮、イラク、アフガンなどの外交問題ついて多くの時間を割いて日本国内側の裏事情を話されたのは圧巻であった。

小沢一郎議員ロングインタビュー全容
Ustreamのアーカイブ


左が岩上安身氏、右が小沢一郎元民主党代表

ぜひ上の小沢一郎議員インタビューのすべてを聞いて欲しい。

ところで大メディアがこれをどう報じたかは、非常に興味あるところである。

というのも、小沢議員が言うように、大メディアは小沢氏に関しては、「政治とカネ」問題一辺倒の集中豪雨的な報道、それも何が政治とカネに関わる個別具体的な問題であるかについて報道せず、どの大メディアも護送船団的に繰り返し、「政治とカネ」を喧伝し、何ら小沢氏の政治論、政策をまともに報道してこなかったからだである。

オランダのウォルフレン教授や江藤淳氏の言を借りるまでもなく、小沢氏ほど日本の政治家で理念、政策をリアリティをもって語れる政治家はいない。いかなる分野であっても、自身の言葉で理路整然かつ具体的に語れる政治家はいない。

ウォルフレン氏の「小沢一郎論」
『小沢は今日の国際社会において、もっとも卓越した手腕を持つ政治家のひとりである。ヨーロッパには彼に比肩し得るリーダーは存在しない。政治的手腕において、そして権力というダイナミクスをよく理解しているという点で、アメリカのオバマ大統領は小沢には及ばない』 
(アムステルダム大学教授、カレル・ヴァン・ウォルフレン)

■江藤淳氏の「小沢一郎論」
『小沢氏というのは不思議な政治家で、要するに政策を実現することが第一義、そのために自分がいつ総理になるかは二の次の課題であって、現在、輿望を吸収出来る人物が羽田孜氏であれば羽田さんを担ぐ。誰が総理になるかならないかは二の次の問題、政策の実現こそが緊急の課題だということをハッキリと打ち出している人間が出てきたということは、戦後日本の政治史上まことに驚くべきことだと言わざるを得ない。』 
(文芸評論家、元東京工大教授・江藤淳)


その小沢氏がひとりで一時間、岩上氏の質問に応えたのだから、情報リテラシー能力があれば、膨大かつ重要な情報が得られるはずである。

事実、今回は外交、防衛を中心に、日本が向かうべきビジョン、方向性について語ってくれた。

しかし、どうだろう。一時間のインタビューを伝える大メディアの記事は、以下に示すようにきわめて恣意的かつ断片的なものである。朝日新聞に至っては<特落ち>というか、インタビューを無視し一切記事にしていない。実に大人げないことだ。

これは大メディアがこと小沢氏については大人げなく感情的になっていること、表層的で本質から離れた誹謗中傷を繰り返してきたこと、つまみ食い的にごく一部を報道していることの証左であると言える。

さらに言えば、1時間に及ぶ含蓄ある言説から以下の記事にあるような末節や政治や政策ではなくことさら政局に結びつけていることも、いかに今の大新聞記者の劣化がどうしようもないところにまで来ているかを示すものであろう。

読売新聞
小沢氏、中国主席と会談していた…11月横浜で

民主党の小沢一郎元代表は23日、インターネットの番組で、衆院政治倫理審査会(政倫審)への対応について、「(小沢氏の資金管理団体の政治資金規正法違反事件は)司法の手続きに入っているから、立法府が同時並行で同じようなことをやるのは、三権分立の精神から言うと筋違いだ」と述べ、出席しない考えを改めて強調した。

「(政倫審に)出席しないことが障害となって野党が審議拒否するとか、選挙に負けるのであれば出る。ただ、現実には違う問題で野党はいろいろ言っている」とも語り、問責決議が可決された仙谷官房長官らの続投に問題があるとの考えを示唆した。

また小沢氏は、11月に横浜市で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の際、中国の胡錦濤国家主席と会談していたことを明らかにした。「(胡主席が)『会いたい』というから(会った)。僕は、儀礼的な社交辞令で会うのは嫌いだから『結構だ』と言ったのだが」と経緯を説明したうえで、会談では胡主席に「(中国は)変わらないとだめになる」と述べ、中国政府の統治手法に限界があるとの考えを伝えたという。
(2010年12月23日21時10分 )

毎日新聞
小沢元代表:菅政権批判「早晩、見放される」 動画番組で

民主党の小沢一郎元代表は23日午後、インターネットの動画番組で、衆院政治倫理審査会への出席について「野党は私の問題より、もっと違う問題を言っている。私が出ても国会審議がスムーズにいく状況ではない」と拒否する考えを改めて示した。

小沢氏は菅政権について「このままでは早晩、国民から見放される」と批判。岡田克也幹事長についても「彼は国会運営であらかじめ野党と話し合うべきではないと言っている」と国会運営の手法に疑問を呈した。

一方、岡田氏は23日夜、BS朝日の番組収録で「国会に出てこない選択肢はない」と政倫審出席に応じない小沢氏を非難し、「通常国会が始まるまでにこの問題は結論を出す」と強調した。【葛西大博、影山哲也】
2010年12月23日 21時01分(最終更新 12月23日 21時49分)

時事通信
船長釈放「禍根残した」=小沢氏

民主党の小沢一郎元代表は23日のインターネット番組で、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で逮捕した中国人船長を釈放したことについて「(内閣が)事実上命令したんだろうと思う。禍根を残すことになる」と述べ、菅政権の対応を批判した。
小沢氏は「検事であれ行政官であれ、役人が国際間の重大問題に鑑みて釈放したり逮捕したり、そんなばかげたことはあり得ない」と語った。 
(2010/12/23-22:09)

共同通信
小沢氏、政倫審出席を重ねて拒否 ネット番組で表明

民主党の小沢一郎元代表は23日午後のインターネット動画番組で、菅直人首相が求める衆院政治倫理審査会への出席について「現段階では私が出ても、国会審議がスムーズに行く状況ではない」と述べ、拒否する考えをあらためて表明した。

また首相の政権運営について「このままでは、早晩国民から見放される」と批判した。小沢氏が20日の首相との会談後、公の場で政倫審問題について発言するのは初めて。

小沢氏は中国漁船衝突事件について「中国人船長釈放の記者会見を那覇地検の一官吏に押し付けるのは非常に良くない。事実上、菅内閣が命じたもので、禍根を残した」と指摘した。
2010/12/23 19:23

NHK
小沢氏 動画番組で菅内閣批判

民主党の小沢元代表は、インターネットの動画番組の対談で、衆議院政治倫理審査会に出席しない考えを改めて示したうえで、菅内閣の政権運営について、「このままだと国民から早晩見放されてしまう」と述べ、批判しました。

この中で小沢氏は「もし私が国会に出ることで、国会の論議がスムーズに行ったり、国民が納得して選挙で支持してくれるのであれば喜んで出ると言っているが、現実的には、私自身の問題よりも、野党はもっと違う大きな問題でいろいろ言っているのではないか」と述べ、衆議院政治倫理審査会への出席に応じない考えを改めて示しました。

そのうえで、小沢氏は、菅内閣の政権運営について、「約束しても100%すぐできるということはありえない。ただ、財源の不足など現実の壁があるので理想の旗を捨てると言ったら、何のための政権交代か分からず、このままだと国民から早晩見放されてしまう」と述べ、批判しました。

さらに、小沢氏は、尖閣諸島沖の衝突事件を巡る政府の対応について、「検事であれ、役人が、国際間の重大問題に鑑みて、釈放したり逮捕したりするというばかげたことはありえない。内閣が事実上命じたのだと思うが、禍根を残すことになる。国民を代表する政治家が責任を取らなければならない」と述べました。
12月23日 20時43分

本来、菅総理は小沢氏のこの生インタビューをしっかり聞かねばならないのに、くだんの菅総理は、この日のほぼ同じ時刻、読売新聞、朝日新聞、毎日新聞の編集委員らと会食していたことが分かった。

午後6時22分、公邸発。同35分、東京・芝公園の日本料理店「とうふ屋うかい」着。星浩朝日新聞編集委員、岩見隆夫毎日新聞客員編集委員、橋本五郎読売新聞特別編集委員と食事。

すっから菅総理に付ける薬はない!!

それにしても、星、岩見、橋本など既得権益の固まりみたいな時代の遺物と会食している菅には開いた口がふさがらない! 

分かったことは、上記の全記事を合わせても小沢氏が一時間話した内容の1/10にも及ばない! まして政治の本質との関連では、1/100にも及ばないだろう。日本国民はまずもって大新聞の購読を止め、思考停止でナンセンスなテレビの視聴を止めるべきだ!

小沢氏ではないが、こんな情報リテラシーが皆無なマスコミの取材に貴重な時間など費やす必要はない。定期的にインターネットメディアの生のインタビューに対応する方が、よほど国民、有権者にとってプラスになることは間違いないだろう!

岩上安身さん、大変ごくろうさまでした。

それにしても、大メディア各紙が岩上さんの名前やニコニコ動画、Ustreamなどの固有名詞を記事中に書かないのは失礼千万きわまりないことだ。

小沢一郎とメディアと法  青山貞一

  私の友人でフリーのジャーナリストは、以前、農水官僚の昇進にあわせ農業系公共事業などで世話になったとされる群馬県の片田舎の新治村の村長が元助役に指示し有力者からカネを集めお礼を贈ったとする記事を日刊ゲンダイに掲載した。
 
助役は友人のジャーナリストに銀行の通帳まで見せその事実を認めていた。ほぼ同じ内容の論文を岩波書店の「世界」に書いたところ、村長から友人と岩波書店を相手として民事の損害賠償請求訴訟を起された。
 
一審の前橋地裁では、友人と岩波書店が勝訴したものの、二審の東京高裁で逆転敗訴し、最高裁で棄却され確定、最終的に2百万円の損害賠償請求が確定した。
 
判決では、「裏付け取材を欠き、筆者が真実と信じる十分な理由はなかった」とし、記事中で村長が元助役に依頼して金を集めたという事実は真実と認めるが、そのカネが農水官僚に渡ったとまでは言えない。にもかかわらず記事を読む読者には農水官僚がもらったように、すなわち黒である印象を与えていることを判決の根拠にしていた。友人のフリージャーナリストは、決して決めつけて書いたわけではなく、疑惑があると書いただけと、今でも述べている(2010年11月6日談)。
 
◆東京高裁;岩波書店に賠償命令
東京高裁;岩波書店に賠償命令、群馬・新治村長が逆転勝訴(2002年2月6日)「農水省職員の昇進にあわせ、鈴木村長の指示で村職員が村の有力者に声をかけて数百万円のお祝いを贈った」などと、農水省構造改善局にわいろ疑惑があると書いた月刊誌「世界」00年3月号の記事で名誉を傷つけられたとして、群馬県の鈴木和雄新治村長が、同誌を発行する岩波書店(東京都)などを相手に300万円の賠償を求めた訴訟の控訴審判決があった。判決は、「裏付け取材を欠き、筆者が真実と信じる十分な理由はなかった」として、請求を棄却した一審・前橋地裁判決を変更し、岩波書店側に200万円の賠償を命じた。
 
当時、この判決は、刑事事件に関連することについては裁判が確定するまでジャーナリストは何も書くなと言うに等しいと話したものだった。そして当然、この事件の判決内容は判例となっているはずだ。

もし、その判例をもとに小沢一郎元民主党代表に関する新聞の記事やテレビのニュースを検証すれば、間違いなく、どれもこれも小沢氏にかけられた政治資金規正法に関連する容疑(個別具体に法的に見ればこの容疑は大したものではない)をグレーであるどころか、明らかに黒である印象を与えている。

であればこそ、この間、頻繁に大メディアが行ってきた世論調査、とりわけ2010年初秋に行われた民主党代表選での小沢一郎議員に対する支持が異常に低くなったと言えるのであろう。
 
今や大メディアの記者の多くに、「社会の木鐸」という言葉はないし、求めるのも無理がある。

本来、取材がメディアの大前提である。だが、こと小沢一郎氏に対しては、ろくに取材をしていない。

私が知る限り、この2年間、夕刊紙である日刊ゲンダイの独占インタビューと今回のニコニコ動画の1時間30分に及ぶロングインタビューをのぞけば、大メディアはどれも小沢氏本人にロングインタビューをしていない(できていない)。
 
民主党代表選に関連し、テレビ朝日の朝の情報番組と報道ステーションが小沢氏をスタジオに呼びキャスターらの質問に応えたことがあったものの、その場合でも小沢氏の実質発言時間は10分にも満たないものだった。
 
一方、小沢氏に対する新聞テレビなどの大メディア、さらに週刊誌、夕刊紙の名誉毀損、信用毀損、侮辱的な記事、それも「誰が読んでも書かれた当人が黒である印象を与える」記事や報道は星の数ほどあった。

大メディアは司法当局とか司法関係者によれば、などと記事のソースを書いてきたが、もとより検察、警察は法律や服務規程によって捜査中の情報を外部に漏洩することを禁止されている。そんな司法関係者からのリークをもとにあたかも事実であるかのような情報を、この2年近く連日連夜記事にし、報道してきたのである。

法学部や法科大学院の学生はもとより誰でも周知のように、我が国では憲法や刑事事件訴訟法に規定される「推定無罪」がある。

しかし、この間のメディアの論調をつぶさに見れば、「推定無罪」などどこ吹く風である。みんなで書けば怖くない。みんなで名誉毀損すれば恐くない。検察当局がリークしているのだから怖くないとばかりに、連日連夜、小沢氏の名誉や信用を毀損することに精を出してきたのである。
 
◆推定無罪 「疑わしきは罰せず」
推定無罪は「何人も有罪と宣告されるまでは無罪と推定される」という、近代法の基本原則である。狭義では刑事裁判における立証責任の所在を示す原則であり、「検察官が被告人の有罪を証明しない限り、被告人に無罪判決が下される(=被告人は自らの無実を証明する責任を負担しない)」ということを意味する(刑事訴訟法336条等)。広義では、有罪判決が確定するまでは何人も犯罪者として取り扱われない(権利を有する)ことを意味する(国際人権規約B規約14条2項等、「仮定無罪の原則」という別用語が用いられることもある)。
この原則は刑事訴訟における当事者の面から表現されている。これを裁判官側から表現した言葉が「疑わしきは罰せず」であり「疑わしきは被告人の利益に」の表現から利益原則と言われることもあるが、上述の通り、「疑わしきは罰せず」より無罪の推定の方が広い。
日本では、「被告事件について犯罪の証明がないときは、判決で無罪の言渡をしなければならない」と定める刑事訴訟法第336条は、「疑わしきは被告人の利益に」の原則を表明したものだと理解されている。 また、適正手続(due process of law)一般を保障する条文と解釈される日本国憲法第31条の「何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。」に推定無罪の原則(狭義)が含まれると解釈されている。
もっとも、「無罪の推定」(presumption of innocence)は、「疑わしきは被告人の利益に」(in dubio pro reo)の原則より広く、被疑者・被告人は、有罪の犯人と区別し、むしろ無辜の市民として扱われるべきだという意味として捉えられており(広義の推定無罪の原則、別名「仮定無罪の原則」)、国際的にも定着している。 これは、国際人権規約にも明文化されており、日本も批准している。そのB規約第14条2項は「刑事上の罪に問われているすべての者は、法律に基づいて有罪とされるまでは、無罪と推定される権利を有する。」と、権利の形で明確に保障している。
 
日本は「起訴法定主義」ではなく「起訴便宜主義」をとっている国だ。この「起訴便宜主義」により、検察に絶大な裁量が与えられている。しかもその検察には、それこそ説明責任の義務はない。なぜなら法律や服務規程によって情報開示がシャットアウトされているからである。
 
◆起訴便宜主義
刑事訴訟法248条によると、検察官が必要としないときは、公訴を提起しないことができる、つまり、起訴猶予が認められており、このことから、検察官に広い裁量権が与えられていることが分かる。
このことを起訴便宜主義というが、それに対して、検察官に裁量権を認めないというのが起訴法定主義である。日本の刑事訴訟法は、諸外国と比べ、起訴便宜主義が徹底されている。
起訴便宜主義においては、検察官による公訴権の濫用が発生しうるため、公訴権の行使が権限の濫用にあたる場合には裁判所は訴訟手続を打ち切るべきという「公訴権濫用論」という主張もある。
 
その結果、検察が起訴し公訴、すなわち公判にもちこめば、99.9....%の事件が有罪になる。だから一旦起訴されれば=有罪となり=罪人となるという図式がメディアで常識となってきた。すなわち、日本では起訴された時点で罪人といういかにももっともらしい言説が流布されてきたのである。

しかし、ここ数年分かったことは、99.9...%のなかに、かなりの無罪が含まれていたことであった。これを冤罪と言う。

そして、ここ数年、日本の捜査、取り調べがいかに無謀なものか、また昔特高、今特捜というべき実態が明らかになってきた。

物理的な拷問ではないとしても、検察自らが描いたシナリオを金科玉条とし、それに達するためには、人質捜査はじめ、やくざ顔負けのありとあらゆる言論暴力、時間的拷問、精神的拷問、さらに誘導をしてきたことが分かってきた。

そのあげくの大阪地検特捜部の幹部検事による証拠の捏造が明らかになったのである。
 
いずれにせよ、この間にメディアから出された決めつけ的な記事やニュース、情報番組は数知れない。

ご承知の方も多いと思うが、その昔、三浦和義氏(故人)が別件で逮捕、起訴され有罪となり収監されている最中に行った通信社、新聞社、テレビ局などのメディアへの本人訴訟による民事訴訟は、実に約500件に及んだ。しかも、その80%以上で三浦氏が勝訴したことは有名だ。

三浦和義氏はマスコミに報道された名誉毀損報道に対し、弁護士を代理に立てない本人訴訟を起こした(民事訴訟のみ可能)。

マスコミに対する名誉毀損の訴訟は476件にものぼる。三浦は訴訟の内80%が勝訴していると主張している(残り15%は時効による却下、5%は三浦の敗訴)。
 
現在は被疑者の人権を守るために、逮捕や連行の場合は警察は頭から衣服をかぶせたり全体をシートで遮断するなどの措置が、報道機関では手錠にモザイクをかけたりしている。

これは1985年9月11日に警察が三浦氏を逮捕し連行する際に、報道関係者の撮影用に腰縄・手錠姿を撮影させたが、三浦氏はこれに対して、「有罪が確定していない被疑者をさらし者にする人権侵害だ」として提訴し勝訴したことがきっかけとなっている。

小沢氏の場合どうだろうか?

当然のこととして、決めつけの名誉毀損、信用毀損、侮辱的な記事は桁が違う。どうみても起訴に値しない政治資金規正法問題だけでなく、政党交付金の使途に関する決めつけ記事を含めれば、新聞、テレビの大メディア、週刊誌、夕刊紙などで1万本以上が相当するのではないか?
もし、小沢氏が上記の記事や報道内容をひとつひとつ検証し、不法行為(民法第709条、共同不法行為は第719条)により損害賠償の民事訴訟を提起すれば、現時点でも圧倒的大部分で勝訴することになるだろう。まして、強制起訴され公判で当該容疑事実が晴れればなおさらである。
 
◆民法第5章 不法行為
第709条 故意又ハ過失ニ因リテ他人ノ権利ヲ侵害シタル者ハ之ニ因リテ生シタル損害ヲ賠償スル責ニ任ス
第719条 数人カ共同ノ不法行為ニ因リテ他人ニ損害ヲ加ヘタルトキハ各自連帯ニテ其賠償ノ責ニ任ス 共同行為者中ノ孰レカ其損害ヲ加ヘタルカヲ知ルコト能ハサルトキ亦同シ
2 教唆者及ヒ幇助者ハ之ヲ共同行為者ト看做ス
 
メディアによる小沢氏への攻撃、毀損行為は過失ではなく明らかに故意であることは間違いないところだ。地方紙などが共同通信や時事通信が配信する記事を転載した場合でも、不法行為が成立するのは三浦和義氏の件で明らかとなっている。

親亀(通信社)だけでなく、子亀(地方紙)、さらにそれらをもとに記事を書いた雑誌や夕刊紙などの孫亀も不法行為の責任を負わなければならない。さらに言えば、無責任に匿名で書き散らすブログなども同じだ。いくら何々新聞が掲載していたからと言ってもその責任は免れないのである。

また不法行為の消滅時効は、不法行為の損害および相手(加害者)を知ったときから3年、不法行為のときから20年である。できればはやめに対応した方がよいだろう。
 
◆不法行為の消滅時効
不法行為の消滅時効は、不法行為の損害および相手(加害者)を知ったときから3年、不法行為のときから20年である。
不法行為の損害および相手(加害者)を知らなければ、3年の消滅時効にはかからないが、不法行為の損害および相手(加害者)を知らなくても、不法行為のときから20年で、消滅時効にかかることになる。
 
もちろん、政治家である小沢氏にとって重要なことは、この2年間、「記事は誰が読んでも書かれた当人が黒である印象を与え」られたことである。

小沢氏自身が何度となく述べているように、民主党代表時に事務所を幾度となく強制的に家宅捜査され、当人に対しも何度も確か4度にわたり事情聴取が行われている。

その上で容疑を裏付ける証拠を東京地検特捜部は、見つけられず不起訴にせざるをえなかった案件だからである。こんな例は聞いたこともない。ましてもし、東京地検特捜部の杜撰な捜査やリークがなければ、昨年9月以降、小沢一郎氏は日本の総理、首相となっていた人物である。

半世紀続いた自民党などの実質独裁政権によりできあがった既得権益を手放したくない自民党や大メディア、それに先進国では日本だけ独裁的権力をもつ検察権力が既得権益を手放したくないことは分かる。

かといって、勝手に描いたシナリオで秘書を逮捕したり、事務所の強制捜査後に、証拠をかき集めるという乱暴きわまりない捜査は前代未聞である。

しかも、司法当局は当初から司法クラブに居座る大メディアの記者を子飼い化し、いい加減な捜査、取り調べ情報をリークしまくったのである。まるで戦前の特高警察そのものであり、大本営発表を鵜呑みにし、また分かっていながらウソを書きまくった大新聞がしたことのデジャブである。

周知のように、名誉毀損や信用毀損の法的成立条件はいくつかあるが最終的には顕示した事実が真実であるか、真実性の証明が困難な場合、相当性があるかどうかで判断される。

刑事事件における名誉毀損、信用毀損の場合には、刑法230条の2第1項によれば、名誉を毀損する表現であっても、第一に、それが公共の利害に関する事実に係るものであり、第二に、その目的がもっぱら公益を図るものであり、第三に、当該事実が真実であれば、処罰されないが、当然の事として証明が難しいのは、第三である。

東京地検特捜部が国策捜査と揶揄されるように、意図を持って古い案件について、政権交代直前で小沢氏にかけた容疑で秘書らの逮捕、小沢事務所の家宅捜査、小沢氏本人への度重なる事情聴取で証拠が得られない案件である。真実性はもとより相当性であっても証明するのは容易ではない。

まして、平均年齢が30歳のまったくのシロウト審査員が二度にわたり起訴相当を出したことこそ疑惑を超える。しかも、何から何まで非開示、非公開の検察審査会はどうみても憲法違反の可能性が大である。人民裁判による人権侵害の危険性もある。

本題の小沢氏に関連する疑義であるが、第一に当初の西松建設問題があるが、肝心要の西松建設幹部の証人が前言を覆し大久保秘書裁判は頓挫している、判決どころか検察側は今後の公判維持すら危ぶまれている。

次は佐久間元東京地検特捜副部長が現在収監されている水谷建設社長の供述からはじまった5000万円問題だ。これも社長に虚言癖が指摘され、無理筋である。具体的証拠がまったく見つからない。もともと小沢氏は当時、民主党の幹部ではあっても閣僚でも与党の幹部でもない。職務権限がない。

三つ目は、本題の政治資金規正法違反容疑である。ここ2年世間を騒がした4億円問題で明らかになったのは、最終的に政治資金収支報告書におけるいわゆる「期ずれ」である。

これは民間ではよくあること。非現実的な現金主義をとる政治資金管理における会計のあり方の問題である。

仮にこの「形式」問題で公党の代表(当時)をいきなりお縄とするのは言語道断である。「形式犯」的微罪が問われるなら大部分の国会議員は、その都度お縄となるだろう。

また政治資金で不動産購入を執拗に問題にするマスコミや政治家がいるが、平成19年以前、これはまったく問われなかった。平成19年の法律改正で禁止されているが、小沢氏問題は平成19年以前である。

もとより、小沢氏がそれらにより私財を増やし、私腹を肥やしているのならまだしも、多くの書生や秘書を一人前に育てるためのアパートや宿舎のために合法的に使っているのだから、とやかくいわれる筋合いはないだろう。

歳費で海外に豪華な観光旅行したり、政治資金でキャミソールを購入したり、菅氏のように毎日のように数万円の会食を身内でしていることこそ、政治的、倫理的に問われなければならないのではないか。

そもそも、特捜部の何はともあれ片っ端から捕まえ、家宅捜査してから容疑を考えるトンデモ捜査こそ断罪されるべきであろう。

もし、上記のような疑義だけで現職の政党党首を引っ張るとなれば、自民党の大部分の幹部はひっぱられるだろう。事実、西松建設問題では20名近くの自民党及び自民党系代議士や知事が献金を受けていたからだ。

次いでに言えば、巷では政党交付金の使途問題が執拗に騒がれている。もしこれが問題、さらに違法の可能性が有れば、とっくにこれを容疑事実としてひっぱっている。

このように法、法理、証拠、事実、真実などをまるで伝えず、ただ「政治とカネ」と喧しく騒ぎ続ける人権無視の大マスコミとそのスクラムは、一体どう責任を取る用意と覚悟があるのだろうか?
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大メディアによる民主党代表選、世論調査の名の下の世論誘導のからくり  実際は菅50vs小沢50   青山貞一

民主党の代表選挙をめぐる菅直人首相と小沢一郎前幹事長の一騎打ちについて、連日、新聞や通信社の世論調査結果が大メディアを賑わしている。
 
以下は読売新聞が2010年9月3−5日に実施した<代表候補>に関する世論調査結果である。

Q 民主党の代表選挙には、菅首相と小沢一郎前幹事長が立候補しました。選挙で選ばれた代表は首相になります。あなたは、菅首相と小沢氏のどちらが代表にふさわしいと思いますか。

答 1.菅首相 66     2.小沢氏 18     3.答えない 16

上記では菅氏 66%、小沢氏18%となっているが、他の新聞社、通信社でもほぼ同じような数字となっている。
 
この結果を見ると、圧倒的に菅直人首相が小沢一郎前幹事長をリードしているように見える。事実、ほぼすべてのテレビ番組、新聞記事は菅氏 66%、小沢氏18%と報じており、読者は菅首相が圧倒的に小沢氏をリードしていると思うだろう。

次に、下は読売新聞が2010年9月3−5日(同日に同一人物)に実施した<支持政党>に関する世論調査結果である。民主党が全体の35%を占めているが、自民党が19%、公明党が5%....そして見ればわかるように、支持政党なしが33%もある。

Q 今、どの政党を支持していますか。1つだけあげて下さい。


1.民主党 35    6.みんなの党   5
2.自民党 19    7.国民新党    1
3.公明党 5     8.たちあがれ日本 0    11.その他の政党 --
4.共産党 2     9.新党日本    --     12.支持政党なし 32
5.社民党 1   10.新党改革    --     13.答えない   1

次にアンケートの結果を円グラフで示す。
 
下のグラフは民主党代表選の候補者アンケートの結果を示したものである。単位は%である。

菅首相 66%    小沢氏18%     答えない %
image14


また下のグラフは政党支持のグラフである。単位は%である。

1.民主党 35%   6.みんなの党   5
2.自民党 19     7.国民新党    1
3.公明党 5     8.たちあがれ日本 0    11.その他の政党 --
4.共産党 2     9.新党日本    --    12.支持政党なし 32
5.社民党 1    10.新党改革    --    13.答えない   1
image9

上のグラフ2つをじーーーと見てほしい。
 
ちょっと冷静に考えればわかることだが、この世論調査の対象となる国民は、何も民主党支持者だけを相手にしていないのである。民主党以外に自民党、公明党、みんなの党、共産党、社民党、国民新党それに<支持政党なし>も含まれている。
 
アンケート対象となったサンプルの母集団は、民主党支持者だけでなく、その他の政党の支持者とともに支持政党なしの人々で構成されているのである。
 
仮説

ここでわかることは、上の質問1で小沢氏を支持した人の圧倒的大部分は、民主党支持者である。これに対し、菅氏を支持した人は、民主党支持者だけでなく、自民党、公明党、みんなの党、社民党、国民新党それに<支持政党なし>の人も含まれていると推定できる。

だが、代表選挙で直接間接に投票できるひとは民主党に関連する国会議員、地方議員、サポーターなどであって、決して自民党、公明党、みんなの党、共産党、社民党、国民新党それに<支持政党なし>ではないのである。

<代表候補>と<政党支持>のアンケートのサンプルの母集団が同一であるので、読売新聞の世論調査アンケートで民主党に入れた35%ひとのうち、約半分に相当するひとが小沢氏に入れたこととなり、残りの半分が菅氏に入れたことになる。

アンケート結果で表現すれば、母集団を100%とするとその35%が民主党に一票を入れている。また母集団を同じ100%とすると18%が小沢氏に入れていることになり、35−18=17%が菅氏に入れていることになる。

ただし、上記の仮説は、支持政党について自民党、公明党、みんなの党、共産党、社民党、国民新党それに<支持政党なし>に入れたひとが小沢一郎氏に投票していないということにある。
 
おそらく自民党、共産党、みんなの党支持者で小沢氏に投票したひとはゼロと推察できる。一方、国民新党、社民党支持者の場合は小沢氏に投票する可能性がないことがないが、もともとそれぞれ1%しかないので、大勢に影響はないだろう。

となると、新聞、テレビが連日連夜騒いでいる民主党代表選では、菅首相と小沢前幹事長は、66%:18%ではなく、民主党支持者に限ってみると、まったく互角50:50である。
 
民主党支持者を100%とした場合
image171
当然、自民党、公明党、みんなの党、共産党、社民党、国民新党それに<支持政党なし>は選挙に参加できないので、上記の仮説はまず間違いないと思われる。

上記、すなわち母集団に触れず、菅首相vs小沢幹事長は、66%vs18%と垂れ流す大マスコミは、情報操作による世論誘導をし、錯覚を利用して菅氏に肩入れしていることになる。きわめて犯罪的なことだ。

追記
上記は読売新聞だけでなく、朝日新聞、共同通信など他の新聞、テレビ、通信社でも同様の結果となる!!

氷解してきた小沢攻撃の全容〜すべて前政権の意図的策謀か?   青山貞一

 
 平野貞夫氏の朝日ニュースターでの暴露発言はきわめて重要である。
 平野氏によれば、小沢一郎氏に関連した西松建設事件捜査が、自民党(当時)の森英介法務大臣の指揮権発動によるものであったという疑惑である。

 同様に、元検察官で自民党寄りのヤメ検弁護士が、東京第五検察審査会での「起訴相当」を誘導したことも分かってきた。
 上記の仮説に基づけば、小沢幹事長及びその周辺への一連の東京地検特捜部の攻撃的捜査は、前政権、すなわち自民党による意図的な小沢一郎つぶし、民主党つぶしであることがよく理解できる。

 以下の<考えられる構図>はTwitterへの読者の意見だが、小沢一郎幹事長への一連の東京地検特捜部の捜査活動は、民主党に政権交代することに危機感を持った当時の自民党が仕掛けた罠であることをよく示している。
《考えられる構図≫
自民党が指揮権発動→一連の捜査開始→証拠が上がらず失敗→自民の息がかかった弁護士事務所を介して、審議会を主導し起訴相当
....  西松建設事件で大久保秘書が逮捕された当初、小沢一郎代表(当時)や鳩山由紀夫幹事長(当時)は、「国策捜査」ではないかという趣旨の発言をした。平野貞夫氏の昨日の爆弾発言が事実なら、まさにその通りということになる。

 漆間巌官房副長官は2009年3月5日、国策捜査に関連して小沢一郎代表の秘書逮捕に言及し有名な「東京地検特捜部の捜査が自民党議員に拡大することはない」との見通しを示している。
 政府の中枢にいる官房副長官が「捜査が自民党議員に拡大することはない」との見通しを述べたこと自体、政府と東京地検や司法当局がツーカーの関係にあることを指し示すものである。
 仮に平野氏が述べたように、法務大臣(当時)の指揮権発動ではじまった東京地検特捜部の小沢一郎氏周辺への捜査であるなら、すべてのことが氷解する。
 周知のように当初の西松建設事件として逮捕、起訴された大久保秘書(当時)の公判は東京地検特捜部が思い描いたシナリオのひとつひとつが瓦解し、現在、公判は立ち往生し検察側の敗訴が濃厚となっている。

 またその後、東京地検特捜部が逮捕、起訴した石川衆議院議員らの裁判も検察側のシナリオは行き詰まっている。
 最大の問題は、政権交代を阻止するために血迷った前政権が画策した小沢一郎代表(当時)周辺への逮捕、起訴劇であっても、結果的に大メディアがまともな背景取材をせず、自民党政権の思いのままに手先となって動き、情報操作による世論誘導に突っ走ったことである。
 前政権の広報機関と化した大メディアの情報操作による世論誘導は、政権交代後も続き、民主党への甚大な信用棄損現象を起こしている。
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