およそ信じられないことだが、石原慎太郎氏が巨額の税金を投入し、オリンピックの東京開催を企て、失敗したが、再度2020年にオリンピック東京開催をと言って、石原氏の後釜となった猪瀬新東京都知事がしゃかりきになっている!

 東京23区の商店街という商店街には、2020年オリンピックをと言う旗を立てさせ、あらゆるメディアを使って誘致合戦をしている。

 何と、民主党の江田五月議員まで以下のようなことを述べている!

◆江田五月 メールマガジン 第1254号 2013年3月4日
東京・マドリード・イスタンブール3都市間での2020年五輪招致合戦が山場に差し掛かり、IOCの評価委員会の視察が、本日から7日まで行われる。一般の支持も高く、本日の衆院本会議では、「国民に夢と希望を与える。(中略)政府、国会が一体となって取り組むべき」との招致決議が賛成多数で可決された。参院でも予定されている。前回の東京五輪では、地下鉄、モノレール、首都高速、新幹線などのインフラ整備が進み、戦後からの復興を世界に発信した。指導者による選手への暴力等の懸念要素を克服し、東京招致を実現して、開催地を越えた全国的支援で、東日本大震災からの復興に資する機会としたい。
 

 しかし、いくら巨額の税金を投入しても2020年オリンピックの実現は難しいと思う。また東京でオリンピックを開催することが何ら東日本大震災の復興に関係するとも思えない。

 オリンピック東京誘致も、巨大ゼネコンを利するだけの無意味な「がれき広域処理」や移染にしかならない「除染」同様に、公金の無駄遣い以外のなにものでもないだろう。
 
Teiichi Aoyama, Decontaminate the Fukushima decontamination project
“Josen”(the decontamination of radioactive substances) equals to
“Isen”(the relocation of contaminated materials) and to the
“Concession”for the related organizations.
 邦題:「除染」は「移染」そして「利権」

 がれき広域処理には1兆円以上の税金、公金が投入されているが、そんな金があるなら、用地を国、県、基礎自治体が工面した上で、一世帯1000万円を補助し、10万戸の被災者用の住宅を建てるべきである! ある程度規格化したタウンハウスなら、1世帯1000万円あれば建築可能である。それに自分たちの資金を加えても良い。

 ところで、私が2020年に東京でオリンピックを開催するのが難しいと思うのは、上記とはまったく別の理由に依っている。

 日本政府や福島県は、東京では何ら放射能汚染の影響はないと思うだろうが、世界各国のオリンピック参加選手をあずかる協会は、決してそうは思わないのである。それはセシウムの半減期が30年間であり、2020年は半分にもなっていないこともある。

 しかし、それだけでない。放射線量や空気、水などに含まれる放射能、さらにはあらゆる食べ物に含まれる放射能などについて、海外の一流の選手はきわめて敏感なのである。

 実は、その昔、日本で国際サッカー連盟(FIFA)主催のワールドカップが開催される時、横浜市が巨額をはたいて開発したヨコハマサッカースタジアムのそばに鶴見川があり、その河川敷から非常に高濃度のダイオキシン類、PCB、重金属類が発見された。


横浜スタジアムと鶴見川の位置関係  出典:グーグルマップ 

 これは横浜スタジアムに首都高速道路からアクセスするためのアプローチ道路を鶴見川の河川敷につくるため掘削をしたときに、掘削土壌中の有害化学物質を国土交通省が調査・分析したところ発見されたのである。しかも、国土交通省は、それらのデータを全面公開した。

 環境省(当時は環境庁)は、ダイオキシン類など有害化学物質が検出されたのは、土壌中ではなく、過去に不法に埋められた廃棄物中であり、評価の基準がないとか、例によって直ちに健康への影響はない、などと火消しに躍起になった。何で環境や国民の健康をあずかる環境省が火消しに躍起になったのかは不明だが(笑い)!

 たまたま当時参議院議員だった中村敦夫さんに依頼され、青山貞一、池田こみちらが現地で土壌や鶴見川の生物を採取し、ダイオキシン類や重金属類などを分析したら、やはり非常に高濃度であることが分かった。

 実は、これに関連し日本のメディアの情けない実態をご報告しよう。

 現地に皆で土壌などのサンプリングに行くことになり、それならメディアにも連絡しようと言うことで、大手メディア各社に連絡した。しかし、当時、どのこ社もビビッて来なかったのである。東京新聞だけが来ると言ってきたが、結局、現地でいくら待っても記者は現れなかった。

 後日、ニューズウィークが青山、池田に取材し、以下のような大きな記事が出たことがきっかけなり、英文で世界中にこのニュースが広まった。

 すると、一流サッカー選手をもつ欧州のイタリアやドイツなどから私達に電話が入り、その記事を見た最後はFIFAの選手の健康管理をしている担当者が電話してきたのである。


Newsweek 日本語版 2001年8月8日


英国のインディペンデント紙 

 結局、日本の行政と大メディアがこの一件にまったく触れることがなかったこともあり、サッカーは開催されることとなったが、世界各国の対応は日本と全く違うことが分かった。

 まして、今回の福島第一原発事故問題は世界各国、とりわけイタリア、スペイン、ドイツなど欧州諸国にとっては、最大の懸念材料になっている。

 IOCの適地選定委員会が露骨に福島第一原発事故問題を議題にするかどうかは分からない。しかし、今の都知事や政府を見ていると、まるで福島原発事故が無かったかのような対応に、はっきり言って私は驚きを隠せない。

 またそんなカネがあるなら、被災地の人々の住宅整備や雇用促進、産業基盤の整
備などを優先的に支援すべきではないだろうか。