グラスウール断熱材は、施工の良否により、その効果が
大きく違ってきます。

直近の2物件の新築検査で、断熱材の施工の善し悪しで
大きな違いがありました。

1物件は、設計事務所がデザインにこだわった注文建築
もう1物件は、土地建物セットの条件付き住宅

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これは、注文建築の断熱材施工です。
貫通部分の防湿シートが無造作に破られたままに
なっています。これでは、貫通部周辺の断熱効果が
落ちると共に、防湿効果がありません。
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窓したに断熱材が詰め込まれていますが防湿シートが
ありません。

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断熱材の裏表を逆に施工しています。施工方法を理解して
いない者による施工の結果です。

グラスウール断熱は、室内側に防湿シート屋外側に透湿シート
があります。室内からの湿気を壁の中に入れないために先ず
防湿シートで防ぐ、次に隙間から入ってしまった湿気を透湿シート
で屋外に排出する。裏と表では全く逆の役割があります。

この施工では、湿気を壁内に取り込むことになり、壁内結露に直結します。
長持ちする住宅にはなりえません。

この建物は、高額の設計料と工事費を取っており、建築主には高級住宅
であることを、強調していました。
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これは、土地建物セットの条件付き住宅の断熱材施工です。
貫通部は気密テープにより、正しく塞がれており良好です。

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他の箇所も隙間無く、防湿シートが張られており良好です。
大工さんに聞くと、正しい施工方法を学ぶために講習を受けた
とのことでした。
最初に記載した注文住宅の物件は、条件付き物件の3倍位の建築費
を取っていると推測します。普通、建築費が高ければ高級で良い物が
出来ると思いますが、決してそうでは無いと云う現実があります。