一死君国に報ずるは素より武人の本懐のみ、豈戦場と銃後とを問はむや。優先奮闘戦場の華と散らんは易し、誰か至誠一貫俗論を排し斃れて已むの難きを知らむ。~ 山本五十六 『述志』より抜粋 ~【起】民主主義の劣化・溶解への懸念が世界を覆っている。幸いにして日本では
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露悪のロシアか偽善のアメリカか ~ウクライナ侵略から新しい資本主義を考察する~
「近ごろの青年は我々時代の青年と違って自我の意識が強すぎていけない。我々の書生をしているころには、する事なす事一として他(ひと)を離れたことはなかった。すべてが、君とか、親とか、国とか、社会とか、みんな他(ひと)本位であった。それを一口にいうと教育を受け
岸田政権の高支持率の不思議をリーダーシップから考える~隠れトランプならぬ、隠れ岸田?~
高止まりする支持率の不思議:「隠れ岸田?」岸田内閣の支持率上昇が止まらない。今月22~24日に行われた日経新聞とテレ東の世論調査によれば、内閣支持率は64%に上がったそうだ。政権発足から半年が経とうかという3月末の前回調査の際に内閣支持率61%という数字
復讐と復習 ~ウクライナ侵攻とアカデミー賞からの一考察~
1.ウクライナの泥沼 ~復讐の連鎖~ 泥沼状態、とはこのことを言うのであろう。ロシアのウクライナ侵略開始から1か月強が経つが、軍事的にも、政治的にも未だ決着の兆しが無い。一時は首都キーウの陥落は時間の問題だとみられていたが、ロシア軍は少なくとも一時的には首
プーチンの悪手から握手について考える ~ ウクライナでの事態を前にあるべき日本外交などについて考察する ~
1.ロシアのウクライナ侵攻をどう見るか:プーチンの“悪手” 丁度一週間前の2月21日(月)のことであった。経産省時代の経験も踏まえたロシアのウクライナ対応(柔道家プーチンに注目して彼の動きを探る内容)に関する拙稿がサイト(JB Press)にアップされ、ヤフーニ
古くて新しい資本主義の理想~資本主義2.0を、アダム・スミスや地方創生2.0から考えてみる~
2022年がスタートした。 改めて書くまでもないが、あと200年後の2222年は別として、当面は、これ以上2が並ぶことはないというくらい、珍しく2が並ぶ年である。勝手な期待としては、「2.0」という名の新たな息吹がアチコチで芽生えて欲しいと願いたくなる年だ
2022年の簡単な展望と「本当に新しい資本主義」
1.2022年のごく簡単な展望表面的安定 発足して3か月を迎えようとしている岸田政権の支持率が異例の上昇をしている。 これまでのところ、隣国の韓国を含む諸外国と比べてコロナ感染をうまく抑え込んでいることへの評価が表れているものと思われる。所得制限やクー
強いチームとは?~青山社中11周年を機に官邸チームを横目にみつつ、スポーツ等から考えてみる~
チーム力の重要性今年も11月が終わる。しかも、丁度11周年。11月は、経産省を飛び出して設立した弊社青山社中の設立記念日(11月15日)を含む月ということで、自分の中で何となく特別な感じがある。寒さが本格化してくる、ちょうど、冬の入り口という季節でもあり
総選挙の喧騒から遠く離れて/青山社中11周年を前に思う ~政治で社会を変えることのリアリティについての一考察~
【政治家志望だった過去】11月15日の青山社中設立11周年を前に、まずは告白から入りたいと思う。私は政治家になりたかった。それもかなり強烈に。中高生の頃、読み込んでいた数々の本、毎週見ていた数々の政治討論系番組の影響で、ある日突然、一目ぼれ的に「政治家に
自民党総裁選や存在感のない野党を受けての憂鬱~「シン攘夷」のために~
本エッセイ執筆時のわずか数時間前に、自民党の第27代総裁として岸田文雄氏が選出された。ほどなく、第100代の内閣総理大臣に選出されることはほぼ確実である。こう書くと何か劇的な瞬間に立ち会っているかのような錯覚に陥るが、結論から書けば、実は何の感興も湧いて
「分断」に満ちた世の片隅で思う事 ~アフガン情勢、自民党総裁選などから『竜とそばかすの姫』を考える~
序: 「分断」に溢れる世界でアフガンから来る世界の分断平和裏に綺麗に撤兵し、米国も他国も以後は深く関与することなく、自らの殻の内側で安寧を得るのかと思いきや、そうは問屋が卸さず逆に阿鼻叫喚の様相を呈している。アフガニスタンの現状のことである。つい先日、自爆
オリンピックからの学び ~日本政治・日本経済の復活を願って~
【起】 最近、知人たちなどから、オリンピックについての感想を良く聞かれる。 私はアスリート経験があるわけでもなく、告白すれば、どちらかと言えば運動音痴であるわけで、もちろん、聞き手も私にスポーツとしての評価や解説を期待しているわけではない。聞かれるの
人事の季節/就活の季節
早いもので、2021年も半分が過ぎようとしている。 明日から後半戦、つまり7月となるわけだが、官を辞して10年が過ぎてもなお、何となくこの時期はそわそわする。役所の“大”人事異動の季節だからだ。通常国会の終わりを横目に見つつ、幹部から(上から)玉突き的に
今、教育に最も必要なこと ~ ICT、ギガスクール、PBL、生きる力、、、、、何が最も本質か ~
1.ドラゴン桜現象 ~なぜヒットしているのか/なぜ私が共感を覚えるのか~ 「バカとブスこそ、東大に行け!」叫び、コンプライアンスはどこ吹く風。時に生徒の胸ぐらを掴んだりもしつつ、本音で吠える桜木弁護士の勢いが止まらない。日曜夜のTBSドラマ『ドラゴン桜』は、
「こども庁」創設は今本当に必要か ~コロナ下の緊急時、優先順位が明白に違うのに、誰も何も言わない同調圧力の怖さ~
起: 緊急事態宣言下で感じる同調圧力「そういえば社会人になって25年目、早くも四半世紀目となる年度がスタートしたか」というちょっとした感慨に浸りながら、しんしんと雨の降る中、東京の自宅でこのエッセイを書いている。今日は4月29日。ちょっとした重さを感じる
「総務省幹部接待問題」や「相次ぐ法案作成ミス」についての率直すぎる感想
標題の二つの問題が典型的ですが、最近、霞が関(中央省庁)を巡って様々な問題が噴出しています。どうしてこういう問題が起こるのか、日本はこんなことで大丈夫なのか、再発は防げるのか、等々、気にされている方も多いように思います。かつて霞が関に勤務していた経験も踏
政治未経験だったトランプ前大統領が受け、政治家30年以上の菅総理が受けない理由 ~ 50年単位で変遷してきたラジオ時代、テレビ時代、インターネット時代と政治 ~
菅政権の苦境が止まらない。 外形的には、度重なるスキャンダルが特に効いているように見える。今年の主な動きだけでも、1)自民党総裁選で菅選対の事務局長だった吉川元農水大臣が収賄罪で1月に起訴され、2)2月1日には緊急事態宣言下で銀座のクラブを訪問して
「伝えること・届けること」のどうしようもない難しさ ~ 菅総理、シティ・プロモーション、再生可能エネルギーから考える ~
最近、テレビの政治ニュースを見るたびに、国会での「総理、総理、総理~!逃げないでください~!」の絶叫映像が映し出される。 立憲民主党の辻元清美議員・蓮舫議員や共産党の小池議員といった「いつものショーマン」たちが、切れ味鋭く総理に答弁を求めるたびに、田村厚
「伝えること・届けること」のどうしようもない難しさ ~ 菅総理、シティ・プロモーション、再生可能エネルギーから考える ~
最近、テレビの政治ニュースを見るたびに、国会での「総理、総理、総理~!逃げないでください~!」の絶叫映像が映し出される。 立憲民主党の辻元清美議員・蓮舫議員や共産党の小池議員といった「いつものショーマン」たちが、切れ味鋭く総理に答弁を求めるたびに、田
「伝えること・届けること」のどうしようもない難しさ ~ 菅総理、シティ・プロモーション、再生可能エネルギーから考える ~
最近、テレビの政治ニュースを見るたびに、国会での「総理、総理、総理~!逃げないでください~!」の絶叫映像が映し出される。 立憲民主党の辻元清美議員・蓮舫議員や共産党の小池議員といった「いつものショーマン」たちが、切れ味鋭く総理に答弁を求めるたびに、田