2005年09月

2005年09月08日

このブログを書く目的

エアコンの苦手な方必見です!!
エアパス工法を知らずに家を建てますか?
  
エアパス工法とは壁体内に2重の通気層を持ったパッシブソーラーハウスです。

エアパスの家は壁体内を空気が循環しているため、床下や壁の湿度を自然にコントロールする力があります。
湿度が低いということはダニやシロアリの生存しにくい環境ですからエアパスの家は「防湿・防露住宅」であり「防蟻住宅」でもあるといえます。

エアパス工法により、夏場の居室温度上昇を2.5〜3℃抑制する効果があります。
夜はその差がさらに大きくなります。


エアパス工法「和みの家」についてのお問合せ・資料請求は下記までどうぞ!


エアパス工法「和みの家」
輪和建設株式会社
〒639-1041
奈良県大和郡山市満願寺町814-6
TEL 0743-53-3355    FAX 0743-53-9270
URL rinwa.jp E-mail rinwa@h5.dion.ne.jp



平成17年9月8日

  私の四方山話
 今日、高気密、高断熱の家は当たり前のようになってしまいました。
断熱材の持っている機能だけからすると、四季および昼と夜とで相反する機能を持っています。
 例えば、夏の日中は、外部の熱を遮断したいので断熱材はあったほうがよいのですが、夜はこもった熱を外の逃がしたいので断熱材はないほうが熱が外に逃げてくれて
過ごしやすくなります。
 反対に冬は、日中は外部の熱を家の中に取り込んで少しでも暖かくしたいので断熱材はないほうが良いのですが、夜は家の中の熱を逃がしたくないので、断熱材はあったほうがよいわけです。
 このように相反する機能を持った断熱材の機能を、四季を通じて有効に働かせることが出来るのがエアパス工法なのです。       
   続きはまた明日ということで
平成17年9月9日

エアパス通風
  
 この模式図のように、夏の日中は、太陽に熱せられた空気が上昇し、床下の涼しい空気を外壁と内壁を移動して屋根の棟の部分から排気されます。涼しい空気が常に上昇し続けるので建物の壁の中に熱がこもりません。ですから夕方から夜間にかけて、壁からの輻射熱が発生しないので涼しく感じるのです。普通の高断熱住宅でも、昼ごろまでは断熱材の効果によって結構涼しいのですが、夕方から夜間にかけては、壁の中に熱がこもっって暑く感じます。
 この夏の涼しさがエアパス工法のもっとも優れた特徴だと思います。

平成17年9月10日
 
 冬は、床下換気口および屋根換気口を閉じることで、壁や屋根で温められた空気が壁体内を循環することで家全体を満遍なく暖めてくれます。換気口を閉じるというのは丁度、人が冬になると服を着込むのと同じです。日中に家全体を暖めてくれた壁体内の空気が、夜間になって下降しだすと、特殊なダンパー(一方通行の弁)が冷えた空気を室内に入る事を防ぎ、断熱材の外壁側でとどまります。この空気層が断熱材の役目を果たし夜間の冷え込みを緩和してくれるのです。




平成17年9月23日

 このような、エアパス工法とよく似た工法は、他社でもたくさんあるようですが、
この工法の特徴は、このような空気の流れを機械設備、電気設備をまったく使わずに
太陽の熱エネルギーだけで行ってくれるのです。
 機械設備や電気設備が整っているといかにもハイテクの家と言った印象を受けます。そこへ床暖房やオール電化が標準装備を売り物にしているメーカーさんも居られます。確かにスイッチ一つで快適な環境を作り出してくれるのですから、便利でありがたいことなのですが、環境や省エネといった側面から見るとあまりお奨めできるものではありません。オール電化というのは確かにその家庭内ではCO2は出していませんが、電気をつくる発電所では大量のCO2を吐き出しているのです。
 余談ですが、暖をとるための薪ストーブというのがありますが、目の前で炎が燃えているとCO2をたくさん出しているように思いますが、意外と発生量は少ないですから、お奨めです。少々高価で慣れが必要ですが、スローライフもいいですよ。

平成17年9月25日
 突然ですが、当社1棟目のエアパス工法の家が着工しました。
ただいま、基礎着工中ですが、興味のある方は立ち寄ってみてください。
 施工場所は、京都府木津町梅美台3丁目です。普段は職人が働いているだけで、ウルサイ?営業マンはいませんので大丈夫です。






基礎

平成17年9月27日








 刻み




構造材




配筋状況







平成17年10月3日

ようやく基礎が完了しました。







平成17年10月5日
 
 いよいよ上棟の日となりました。
 神様に診てもらったということでこの日に決まったのですが、あいにくの雨です。
私の経験から言うと神様が絡んでいる家の上棟は、かなり高い確立で雨が降ります。
かく言う私の家の上棟も大雨でした。私が雨男なのかもしれませんが。
 当社では、日本の木で家づくりをしていこうということで、材料の調達や確認のために
自社の作業場で手刻みで材料を加工しています。プレカット全盛の時代ですが、手刻みもよいところがあります。木のクセを見ながら加工することは機械では出来ませんから。
 何とか無事に棟を上げることが出来ました。上棟完了






平成17年10月11日

 雨が降り続く中、工事を進めてきましたが、屋根のエアパス検査の日です。
福島県の本部から検査員の方が来られました。第1棟目ですからいろんなことを指摘されました。
 それでも屋根の施工は簡単らしいです。肝心なのは壁の施工で、壁検査までは1ヶ月かかるでしょうといわれました。なんと手間の掛かることでしょうか。



エアパス検査



屋根断熱材



屋根断熱材2





 断熱材は、ポリスチレンフォームという材質のものを使用しています。廃棄するときにフロンを出さないということでエアパスグループが推奨している断熱材です。屋根の断熱材が70ミリで壁が63ミリあります。
 結構丈夫な材質で屋根もその上を歩いてもぜんぜん大丈夫です。屋根の断熱材は、垂木をT型に加工してその間にはめ込んでます。
 所々にある穴は空気の流れのためにあるもので、断熱材の外壁側と室内側を空気が行ったりきたりするためのものです。



壁断熱材






外部通気胴縁






壁貫通部








 壁の断熱材が入った状態と、外部の通気のための胴縁が付いている状態と、換気扇などの壁を貫通する部分の写真です。
 この上にサイディングなどを貼って外壁を仕上げるのですが、この見えないところが大変重要です。外側に張ってある茶色い板は、構造用合板といって筋交いの代わりをするもので外壁全体に張ることで建物の強度を保っています。丁度、ツーバイフォーと同じ構造です。
 この合板の上に打ちくけてある細い木が、通気胴縁と言って断熱材の外壁側を空気が通るように隙間を作るためのものです。
 壁を貫通する部分は、断熱材の欠損となりますので少しでも熱が逃げないように断熱材とコーキングで気密をとります。






越屋根

この写真は、エアパス工法特有の越屋根といって、四角い開口部分に開閉式の換気口を取り付けています。夏は、この換気口を開いて屋根裏の空間、2階の天井裏にこもった熱い空気を排出して夏の暑さを和らげてくれます。寒くなるとこの換気口を閉じて屋根で熱せられた空気を閉じ込めて冬の寒さを防いでくれるようになっています。簡単に言えばこの換気口を開閉することで衣替えをしているようなものです。




見学会内部




 弊社にとって、初めての現場見学会です。





見学会








 わからない事だらけの見学会でしたが、20組くらいのお客様が、来場してくれました。そのうち半分くらいは知り合いの方でしたが。最初はこんなものでしょう。





内部下地








 木工事が進んで、内部の造作にかかりかけています。
断熱材の室内側も空気が通るように下地の木を打ち付けていきます。



ボード下地







 
 先ほどの状態から、石膏ボードを貼り付けて、継ぎ目やボードビスにパテをした状態です。
 この石膏ボードは、建物の耐火と蓄熱の役目をしています。
冬はこの築熱作用のために太陽で温められた熱が輻射熱として室内を暖めてくれます。
この下地を作った状態から仕上げをしていくのですが、仕上げの材料はたくさんあります。こちらの物件では、壁は珪藻土、天井は普通のビニールクロスを採用しました。珪藻土は最近の流行でどこの工務店さんも採用していますが、別に新しい材料でもなく一般の方が思われているほどの健康素材ではありません。昔、魚を焼くときに使った七輪がそうですね。
 珪藻土自体はそれだけでは固まりません。七輪は高温で焼成しているために一時的に固まっているだけです。ですからいろんな合成接着剤が含まれています。接着剤の量が多いほど左官屋さんにとっては扱いやすく壁としてはしっかりと固まってはくれますが、それだけ本来の吸湿効果はなくなるわけですから。また、人の身体にも良くないわけです。本当の自然素材といえるのは、私が知っている範囲ではシラス壁漆喰くらいでしょうか。少々高価ですが。
 ビニールクロスに関しましては、ビニール自体に反応する人はいないと思いますし、糊も基本的にでんぷん糊ですから臭いが気にならない人なら大丈夫だと思います。ただ、廃棄するときが問題ですが。
 和紙クロスや布クロス、その他自然素材系のクロスはたくさん販売されていますが、使用する場所を考慮してから選んだ方がいいでしょう。拭き掃除は出来ませんから。天井に限って使う分には支障は無いですが。





完成4




完成3




完成2




完成1







完成の写真です。
画像が横になって見にくいでしょうが、申し訳ないです。
 外壁は普通のサイディングです。ケラバをもう少し大きくしたかったのですが、
隣地境界の関係でこれ以上大きく出来ませんでした。バルコニーは木製で桧を使っています。塗装はリボス社の外部用を塗装しています。一般的にはキシラデコールを使うのですが、少し自然素材にこだわってみました。雨にぬれても結構はじいてくれます。
ご覧のようにエアパス工法の家は、屋根の形は切妻
の形になります。また、壁の中の通気を良くするため一般的に言う総2階の形が有利なようです。この写真の家は北側に下屋がありますが。
この家は、今年の1月に無事に引渡しをさせていただきましたが、正直言って当社の第1棟目のエアパスということでエアパスの効果の程は大変不安がありました。
 また仕上がりについても、お施主様はカントリー調がいいといわれたので床板は結構節があります。厚さは30ミリあるのですが、完成見学会では賛否両論でした。
 最近の住宅は、どのメーカーさんも仕上がりの美しさを追及しますから、床は新建材のフロアー、壁、天井はクロスですから見た目はすごくきれいです。ですから一般のお客様もこれが普通だと思われています。私個人的には、そういう住宅をたくさん手がけてきましたので、無機質に感じられて好きではないのですが。
 材木やさんに言わせるとこういった多少難のある材料を使ってもらえると大変助かるそうです。使い道が無くて余ってくるのでしょうね。
 ともあれ、無事に引渡しが済んで一冬過ごしていただきましたところ、大変温かいというお言葉をいただいてほっとしました。以前のマンションでは、子どもさんが首まで布団をかぶっても寒いといわれていたのが、今は布団を蹴飛ばしているということでした。また、アトピーも症状が軽くなったということで喜んでいただいています。さて、これからが夏本番です。涼しいですよといっていただければ、やっと第1棟目の完成です。

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