一部報道では千葉景子参議院議員が法務大臣として入閣が決定したようです。千葉景子参議院議員の「参議院における死刑制度に関する質疑」を掲載します。

chiba keikoのコピー【総論】まあ、死刑については賛否両論ございます、私自身は否定的な論者ではありますけれども。

平成14年04月11日 参議院法務委員会

chiba keikoのコピー【法務大臣と死刑問題】ところで、杉浦法務大臣は、法務大臣に就任した昨年十月三十一日、初閣議後の記者会見で、死刑執行命令書にサインしないと表明されました。しかし、その一時間後には、個人としての心情を吐露したもので、法務大臣の職務執行について述べたものではなかったとの文書を発表し、事実上、発言を撤回されました。死刑制度に疑問をお持ちであれば、死刑制度廃止に向けた姿勢を貫くべきではなかったのでしょうか。

平成18年05月17日 参議院本会議

chiba keikoのコピー【国家による殺人】まず正義の実現という今お言葉でございますけれども、人を殺すことは悪い、それが、人を殺さないようにしようというのが一つの正義であろうというふうに思うわけです。それを実現するためにまた人を殺さなければいけない。非常に矛盾した刑罰ではないかと思うことが一つでございますし、それからその犯罪自体も残忍である。これは、まさに犯罪そのものを私も許そうという気は全くございませんし、それに対しての十分なる責任を果たさなければいけないということも、これはだれも否定するものではないと思うんですね。しかしながら、それじゃ死をもって刑罰としなければいけないかということには直接つながらないだろうというふうに思うわけです。

昭和63年04月26日 参議院法務委員会

chiba keikoのコピー【誤審冤罪論】(冤罪事件の)こういう例を見ても、死刑の判決を受けたけれども、何か新しく証拠が出るというようなことから無罪になるような例もあるわけでございますね。それがはっきりしたから結果的にはよかったし、そしてそういう三審制あるいは再審の制度などでそういうものが担保されているということは当然のことだと思います。しかしながら、やはり人間のやることですから、どこかに誤りがないとは言い切れない。また、仮に死刑にもう判決を受け執行を受けた方の犯罪事実が、その後そのまま埋もれてしまっているということもないかどうかというのも、これもはっきりわかりません。また、死刑判決と無期懲役というのも非常に、分かれ目といいますか、動機などによって微妙な違い、そういうところで死刑判決と無期判決に分かれるというようなこともあろうかと思うんですね。そういう意味では、本当に一歩間違えば死に至るというような死刑というのは非常に問題を残す制度ではなかろうかというふうに思っておりますけれども、再度こういう問題を含めて、死刑制度というのを考え直していくというような方向性はありませんか。

昭和63年04月26日 参議院法務委員会

chiba keikoのコピー【国際人権B規約第二選択議定書批准について】米国は反対の立場をとられているようでございますけれども、西欧諸国あるいは中南米諸国は賛成の立場をとられている。棄権をしたアフリカ、これはまだまだ難しい問題が残されている地域性というのはわかるような気がいたしますけれども、そういう中で我が国が反対の立場をとっているということは極めて問題になるところじゃないかというふうに思います。

平成01年12月05日 参議院法務委員会

chiba keikoのコピー【国民世論について】常々お尋ねをいたしますと、この死刑制度につきましては抽象的な、現在は国民の感情からしても維持していくべきものと考えられるという、そういうことが述べられるわけですけれども、ただ、この死刑制度につきましては、基本的には人権の観点、人間の生命の尊重という意味からも、世界人権宣言などでもすべての生命、自由、身体の安全に対する権利が保障されている。
(中略)
世論の動向、これが大きな存置継続をする理由の一つになっております。しかしながら、世論というのはどういうことで判断をなさっているのか私もちょっとよくわかりませんけれども、本当にその世論を形成するための土壌がつくられているかどうか。例えば本当に国民が死刑制度というものがどういうものであるか、それをよく熟知しているかどうか。それから世論を調査するに当たっても、とかく凶悪犯罪、そういうものが起こったときに調査などがなされがちである。それから国際的な状況あるいは犯罪の生じた背景、こういうことなどがやはり十分に説明をされているだろうか。こういうことも含めて、国民世論は一体どういうものが形成をされるのかということを考えていかなければいけないだろうというふうに思うんですね。

平成01年12月05日 参議院法務委員会

chiba keikoのコピー【方向性について】それから、国際人権規約などでも一挙に死刑廃止を義務づけることはできないけれども、将来廃止を目指す方向で、そしてあるいは非常に制約された厳格な条件のもとで死刑は存置すべきだと、こういう立場をとっておりますし、一九七七年の国連の決議などでも、あらゆる国家において死刑の廃止が望ましいものなんだというような決議もされている。そして、人権委員会におきましても死刑廃止のためのあらゆる方策というのは生命の享受を前進させるものだという考え方も示されている。世界的な人権機構あるいは考え方によれば、死刑は今後やはり廃止の方向に努力すべきものだということが明確に提起をされているだろうというふうに思います

平成01年12月05日 参議院法務委員会

chiba keikoのコピー【一般予防論について】それから、よく死刑がなくなると凶悪犯罪がふえると、抑止力があるのではないかということも理由になっているんですけれども、これも、国連の犯罪防止規制委員会、ここで一九八八年に提出された報告書などによりますと「死刑の執行が終身刑よりも抑止効果があるとする科学的な証明に達することはできなかった。このような証明は将来も行われることはないであろう。全体として見ると、抑止仮説を積極的に支持する証拠は何もない。」、こういうことも言われております。また、東京拘置所の医務官として多くの死刑囚と接した加賀乙彦氏も、その書かれた「死刑囚の記録」という書物の中で、凶悪犯罪を犯した者に対していろいろと話をしたけれども犯罪を実行する際に死刑問題などが頭に浮かぶようなことはまずなかった、それはゼロに等しいというようなことをおっしゃっています。こういうことをさまざま考えますと、いろいろ死刑を存続させる根拠とされているものは極めて理由が乏しいのではないかというふうに思います。

平成01年12月05日 参議院法務委員会

chiba keikoのコピー【代替刑論】重い犯罪に対して、やっぱりそれだけの重い罰を科するのはやむを得ないというところかもしれません。ただ、この死刑制度につきましては、本当に論議が賛否、本当に両極に分かれてなされるような状況でございます。多分、この国会の中でも議論をさせていただくと、やっぱり賛否両論、平行線をたどるような議論になってしまうのではないかという感もいたします。これはもう党派を問いませんで、国会にございます死刑廃止を目指す議員連盟は亀井静香先生が会長をなさっているということでもございますし、これは本当に、そういう議論、なかなか難しいというふうに思います。ただ、やっぱりその前提として、先ほど言いましたように、余りにも死刑というものとその次の刑がちょっと離れている。だから、なかなか廃止といっても皆さん、それじゃもう余りにも軽くなっちゃうだろうというふうに思いがちですし、その辺のことを考えますと、先ほど、死刑を廃止をしている国々では終身刑的な刑罰を持っている国もかなり多いというふうに承りますので、そういう意味で、やっぱりこの仮釈放がない終身刑的な刑罰というものを考えてみる私は一つ意味はあるのではないかというふうに思っております。

平成14年04月11日 参議院法務委員会