虎馬:スーパー戦隊シリーズ - W 

スーパー戦隊シリーズ(スーパーせんたいシリーズ)は、日本特撮テレビドラマシリーズ。

ウルトラシリーズ仮面ライダーシリーズとともに、35年以上にわたって放映されている長寿シリーズである。

主人公と数名のチームが、色分けされたマスクとスーツで武装したヒーローに変身し、怪人と戦うのがドラマの基本コンセプトである。

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目次 
1 概要
2 歴史 2.1 昭和TVシリーズ
2.2 平成(20世紀)TVシリーズ
2.3 平成(21世紀)TVシリーズ
2.4 誕生秘話
3 作風 3.1 共通コンセプト
3.2 戦闘スタイル
4 シリーズ展開 4.1 世間一般への浸透
4.2 『ゴレンジャー』および『ジャッカー』の扱い
4.3 「戦隊」
5 キャラクター 5.1 スーツの色と役割
5.2 戦隊ヒロイン
5.3 変身アイテム
5.4 戦隊ジャケット
5.5 追加戦士・番外ヒーロー
5.6 「退場」・「戦死」・「消息不明」・「退任」
5.7 巨大ロボ戦
6 テレビシリーズ 6.1 番組フォーマット
6.2 オープニング・エンディングの番組放映途中での変更
6.3 最終回での新旧戦隊バトンタッチ
6.4 放送期間と放送話数 6.4.1 1970 - 80年代
6.4.2 1990年代
6.4.3 2000年代
6.4.4 2010年代
6.4.5 放送回に関する記録 6.4.5.1 通算放送回数
6.4.5.2 放送時期による節目の回
6.4.6 補足
6.5 放送時間 6.5.1 放送時間枠の変遷
6.6 放送休止週
6.7 本シリーズを放映しているネット局 6.7.1 現在のネット局
6.7.2 過去のネット局
6.7.3 ネット局に関する備考
6.7.4 ネット配信など
7 シリーズ関連作品 7.1 劇場作品 7.1.1 『東映まんがまつり』枠
7.1.2 イベント上映用3D映画
7.1.3 『東映スーパーヒーローフェア』枠
7.1.4 スーパー戦隊&仮面ライダー劇場作品
7.1.5 スーパー戦隊祭
7.1.6 クロスオーバー作品
7.2 Vシネマ作品
7.3 テレビ放送枠
7.4 特典オリジナルビデオ
7.5 Web配信
7.6 なりきりムービー
7.7 ドラマCD
7.8 ビデオ作品 7.8.1 他作品との混載
7.9 その他のビデオ作品
7.10 テレビスペシャル
7.11 その他のテレビドラマ
7.12 ゲスト出演
7.13 スポーツイベントとのコラボレーション
7.14 ヒーローショー 7.14.1 その他の競演によるヒーローショー
7.15 吉本新喜劇への客演
7.16 海外作品
7.17 ゲーム 7.17.1 LSI電子ゲーム
7.17.2 家庭用ゲーム機
7.17.3 ビデオゲーム
7.17.4 iアプリ
7.17.5 ソーシャルゲーム
7.17.6 パチンコ
7.17.7 パチスロ
7.17.8 カードゲーム
7.18 プラモデル
7.19 アルバム
7.20 書籍 7.20.1 児童向け雑誌
7.20.2 関連本
7.20.3 漫画
7.20.4 小説・評論
7.21 スマートフォンアプリ
8 関連項目 8.1 シリーズ関連 8.1.1 主なロケ地
8.2 歴代メインプロデューサー
8.3 関連企業 8.3.1 キャラクター商品を発売した企業
8.3.2 車両協力(歴代)
8.3.3 技術協力(歴代)
9 海外での放映 9.1 アメリカ
9.2 ブラジル
9.3 ポルトガル
9.4 フランス
9.5 アジア
10 脚注 10.1 出典
10.2 注釈
11 参考文献
12 外部リンク


概要

本シリーズは東映が制作し、テレビ朝日系列局にて放送されている特撮ヒーロー番組である。

シリーズに含まれる作品の範囲については、制作時期・代理店や原作者の違いなどから、当初は現在第3作目として数えられている『バトルフィーバーJ』を起点としてカウントされていたが、後にそれ以前に制作された『秘密戦隊ゴレンジャー』『ジャッカー電撃隊』もこれに含める形が定着した。ここでは1975年4月に開始した『ゴレンジャー』を第1作目とする、現在の認識に即して解説する。

敵組織から送り込まれる怪人による侵略計画を撃破するというパターンは仮面ライダーシリーズとほぼ同一である。ヒーローがチームで戦うという番組も過去に例はあるが、『ゴレンジャー』では変身後の姿をそれぞれに色分けしたスーツとし、チーム名の名乗りポーズや必殺技など、動きをシンクロさせつつ戦うスタイルとした。これらは広く児童層に受け入れられ、視聴率が常時20%を超える大人気番組となった。

『ゴレンジャー』の成功を受けて、同一コンセプトに基づいた集団ヒーロー番組が制作され、『バトルフィーバー』以降は「巨大ロボット」という要素を取り入れてさらに長期的な人気シリーズとなる。後に「スーパー戦隊シリーズ」というシリーズ名が冠され、現在も継続している。

1979年制作の『バトルフィーバーJ』以降現在まで休止期間がなく、日本においてこれほどの長期間にわたり休止期間を置かずに作品が作られ続けたテレビドラマのシリーズは他に例がない。

シリーズ内の各作品において話数表記は作品によって異なるが、本項目においては全作品「第○(話数)話」の表記で統一する(最終回は「最終話」と表記)。また通算放送回数は「通算第○○(通算回数)回」と表記する。

歴史

昭和TVシリーズ

平成(20世紀)TVシリーズ

  • 1989年:『高速戦隊ターボレンジャー』放映。第1話を「10大戦隊集合 頼むぞ!ターボレンジャー」と銘打ち、『バトルフィーバーJ』から『ライブマン』までの10戦隊が総出演し、過去10作品の名場面を放映した。また、10月の改編で放映時間帯が従来の土曜18時台前半から金曜17時台後半へ変更された(放送時間は25分と変わらず)。
  • 1990年:『地球戦隊ファイブマン』放映。視聴率と玩具の売り上げが低迷し、シリーズの打ち切りが検討され始める(1993年まで)。
  • 1991年:『鳥人戦隊ジェットマン』放映。戦隊のメンバー内での恋愛模様が強く描かれている異色の作品[3]
  • 1992年:『恐竜戦隊ジュウレンジャー』放映。ここから小学館が番組終了後に一年間の放映記録をまとめた『戦隊超全集シリーズ』(プレックスのデザイン画付き)発行を開始。
  • 1993年:『五星戦隊ダイレンジャー』がスーパー戦隊シリーズ第15作記念作として放映開始。放送中にシリーズを『ゴレンジャー』『ジャッカー』を含めた「超世紀全戦隊」に再編。前作『ジュウレンジャー』をベースとした『パワーレンジャー』の制作・放映が日本国外にて開始される。
  • 1994年:『忍者戦隊カクレンジャー』では、で初めてレッド以外のメンバーにリーダーのポジションが与えられ、中盤では忍びの巻物を探すために5人が一時的に別行動を取るなど従来の戦隊ヒーローものにはなかった展開が見られた。
  • 1995年:『超力戦隊オーレンジャー』が超世紀全戦隊シリーズの20周年記念作として放映。
  • 1996年:『激走戦隊カーレンジャー』放映。また、OP・ED・次回予告のみステレオ放送になる。この年からスーパー戦隊Vシネマシリーズが開始される。
  • 1997年:『電磁戦隊メガレンジャー』放映。同年4月改編で放送時間帯が金曜17時台後半から現在の日曜7時台後半に変更され、同時に『ダイナマン』初期以来の30分番組に回帰した。
  • 1998年:『星獣戦隊ギンガマン』放映。約7年振りに戦隊名に「マン」が付いた作品。
  • 1999年:『救急戦隊ゴーゴーファイブ』放映。
  • 2000年:『未来戦隊タイムレンジャー』放映。『ゴレンジャー』からのシリーズを含めて「スーパー戦隊シリーズ」という名称に再変更。番組OPの冒頭には「スーパー戦隊シリーズ」のタイトルが挿入されるようになる。最終回ではそれまでのスーパー戦隊シリーズを紹介するスペシャルを放送した。

平成(21世紀)TVシリーズ

誕生秘話

1971年に開始され、大人気を誇った「仮面ライダーシリーズ」の新番組の案に「最初から5人の仮面ライダーを一度に登場させる」というものがあったが[4]、当時の仮面ライダーシリーズ製作局であった在阪準キー局毎日放送の映画部部長・庄野至が「ヒーローは一人のもの」として強く反対したため実現しなかった[5]。スターの競演はそのときこそ盛り上がるものの、終わってしまえば消沈してしまい、それを防ごうとしてオールスター作品を乱発したことが東映時代劇作品の衰退を早めたとも言われていたからである[6]

本シリーズが開始される転機となったのは、1975年4月のネットチェンジである。当時のNET(現:テレビ朝日)における準キー局が毎日放送から朝日放送に変更され、これにより毎日放送が製作していた「仮面ライダーシリーズ」は関東圏ではTBSへ異動となった事で、NET側は「仮面ライダーシリーズ」の放送権を失う事態となり、急遽これに代わる新しい番組を立ち上げる必要に迫られた。この際、一度はお蔵入りになっていた「5人の仮面ライダー」のアイデアをもとに、5人チームのヒーロー番組『秘密戦隊ゴレンジャー』が制作された。常に5人で登場するヒーローは、東映の平山亨が「あの作り方は僕の秘術」と自慢げに語るほど画期的なアイディアだった[6]

また、この5という人数には歌舞伎の名作『白波五人男』の影響や、東映内の「3人は少なく、4人は縁起が悪い。7人は多すぎる」という意見も寄与している[7]。カラフルなスーツを身に付け力を合わせて戦う5人の戦士の活躍は、たちまち子供達の間で大人気となり、特撮番組における「集団ヒーロー物」という新しいジャンルを確立することとなる。

『ゴレンジャー』は放映期間が丸2年に及ぶ大ヒット作となったものの、後番組の『ジャッカー電撃隊』(1977年)は前番組ほどの人気は得られずに放送開始9か月で打ち切りになったことで、シリーズ化の試みはいったん挫折する。

翌1978年、東映はマーベル・コミックグループと提携し、マーベルの看板作品の一つである『スパイダーマン』を原作にした『(東映版)スパイダーマン』を制作(東京12チャンネル(現:テレビ東京)にて放送)する。東映側が独自に取り入れた等身大ヒーロー巨大ロボットの操縦をも行うという画期的アイデアは好評を呼び、巨大ロボ「レオパルドン」の玩具も商業的に大きな成功をもたらした。

その結果「集団ヒーロー」+「巨大ロボ」という2つの要素を合わせた作品が企画されて『バトルフィーバーJ』(1979年)がテレビ朝日系列で放送開始された。同作品もまた成功を収め、以降は今日に至るまで一度の中断もないまま、幾度かの放送時間の変更を経つつも毎年1作のペースで新作が制作され続けている。

作風

共通コンセプト

基本コンセプトやシナリオフォーマットはおおむね『ゴレンジャー』を、巨大ロボ戦は『バトルフィーバーJ』を雛形にしたものであるが、長期シリーズゆえに作品を重ねることで本シリーズで新たに考案されたアイデアや工夫、マーチャンダイジングのノウハウも多岐にわたる。

シリーズ通しての基本は勧善懲悪の明朗な冒険活劇であるが、作品ごとに比較的対象年齢が低く設定されているものもあれば高いものもあり、ハードSFアクション性を指向したものもあればファンタジーやコメディに徹したものもあり、熟練された戦士を描いた作品もあれば戦士の成長を描いた成長物語や、親子や兄弟の絆を描いた物語、メンバー個々が背負う物語を描いた青春群像劇など、ストーリーも非常にバラエティに富んでいる。

シリーズの多くで貫かれているコンセプトは以下の通りである。

各戦士は人間の姿から「変身」してスーツ姿になり、その際に名乗りを行う。
スーパー戦隊シリーズは、個人ヒーロー『仮面ライダー』をチームヒーロー化しようという発想を原点として誕生したものであり[6]、仮面ライダーの要素である「変身」も必然的に取り入れられている。
『ゴレンジャー』の殺陣師だった高橋一俊によって歌舞伎の「白波五人男」が参考にされ、名乗りのコンセプトが導入された[8]。これはもともと東映が得意としていたテレビ時代劇の流れを汲む演出である[9]。シリーズの歴史の中では名乗りが省かれたこともあったが、子供たちの反応はいまひとつ良くなかったという[9]
名乗りの演出は日本人の美意識に則ったものであり、諸外国で放映したときに「その間に敵の攻撃を受けるのでは?」と最も疑問を抱かれる箇所である[10]
各戦士は色で区別されている。
各戦士のマスク・スーツは「デザインはよく似ているが色は原色系で明確に違う」というパターンが『バトルフィーバーJ』を唯一の例外として踏襲されている。追加戦士については、色だけが違う者もいれば、スーツの上にアーマーを装着している者、戦隊スーツでない者、さらに人間体を持たない存在が登場するなど多様である。
複数のメンバーがチームとして力を合わせて敵と戦う。
「メンバー1人だけでは敵怪人に勝てず、全員が力を合わせることで勝てる」という強さの設定がなされることが通例である。必殺技にも「1人でも欠ければ使用不可能」というものがある。異なる性格やスキルを持つ者たちが協調し、力を合わせて困難を克服するドラマを描くための設定であり、戦隊シリーズの大きなアピールポイントとなっている。チームワークに乱れが生じた結果、任務に失敗するばかりか大ダメージを負ってしまうという話もしばしば見られる。なお、初期メンバー数は5人ないし3人が多い。
この演出に関して、「1体の怪人相手に5人がかりで戦うのは卑怯ではないか」と語られることがある[11]。『カーレンジャー』第25話におけるセルフパロディのように単なる冗談で済む場合もあるが、時には本気で非難されることがあり、当の『カーレンジャー』のプロデューサーだった高寺成紀は友人から「子供たちの間のいじめは、相手を寄ってたかって痛めつける東映特撮番組の悪影響だ」と言われてショックを受けたという[12]
敵が巨大化し、メンバーも巨大ロボットに乗って敵と戦う。
初期の2作品『ゴレンジャー』と『ジャッカー』を除き、各戦隊は自分たちの巨大ロボットを持ち、それに搭乗して、巨大化した敵(あるいは敵が搭乗する巨大ロボット)と戦うことが通例となっている。巨大ロボットはメンバー個々が搭乗する車などのマシンが合体したものとなる。これは番組スポンサーである玩具メーカーの要請であり、近年は玩具展開のスピードが速まっているために第二、第三のロボットが登場して、さらなる合体を繰り返すことが多くなっている。『バトルフィーバーJ』『デカレンジャー』『ゴーバスターズ』のように、人間サイズの敵と巨大サイズの敵が別々に存在するケースもあるが、変身スーツでの戦闘と巨大ロボットでの戦闘との二種類が存在するという意味ではパターンを踏襲している。
各戦隊はそれぞれ独立しており、世界観も全く異なる。
戦隊シリーズに属する作品の間には、シリーズ初期の『デンジマン』と『サンバルカン』の関係を唯一の例外として、明確な世界観の継続性はない。『カクレンジャー』以降の作品は、毎年スーパー戦隊VSシリーズで前年度の戦隊と競演するが、本編で明確な繋がりは示されていない。また『アバレンジャー』に登場する喫茶店「恐竜や」が後のシリーズに名前だけ登場した例などもあるが、物語の本質に関わるものではなく、いわばファンサービス的な側面が強い。
海賊戦隊ゴーカイジャー』は特殊な例で、『ゴレンジャー』から『ゴセイジャー』までの34戦隊とのクロスオーバーを行うにあたり、「過去に34戦隊が地球を守り続けて来た世界」という地続きの世界観を採用している。
各シリーズは1年で放送を終了する。
前述の通り『ゴレンジャー』は好評を博したため2年にわたって放送、逆に次作『ジャッカー』は3クールで打ち切りとなったが、原作者が八手三郎名義となった『バトルフィーバーJ』以降の作品は、視聴率・商業面での成功・失敗にかかわらず1年(4クール、50話前後)で終了して、次回作に移行するのが基本となっている。大ヒットした『ガオレンジャー』のようにテレビ局やスポンサーから続編を打診されたり、『シンケンジャー』や『ゴセイジャー』などのように放送終了後にスーパー戦隊Vシネマがリリースされたり、VSシリーズや劇場版、『ゴーカイジャー』等のクロスオーバー作品で後日談が描かれることはあっても、テレビシリーズで作品の直接的な続編が制作された例は現在のところ一度も無い。
15年以上にわたってシリーズのプロデューサーを務めた東映の鈴木武幸は、「続編を作るとマニアックな内容に変貌してしりすぼみになる可能性が高い」とし、ゼロから新たな企画を起こす意義を語っている[13]

戦闘スタイル

戦隊メンバーは単独で武器を持ち個人戦も行う。追加戦士や一部例外(近年作品のレッド)を除くメンバー全員に配備される共通の武器(光線銃、剣、ロッドなど)に加え、銃器(大半が中型の火器)・弓矢(大半が光線状の矢を放つ)・長柄武器ロッド他)などといった、それぞれの特性に合わせた個人武器を扱うことも多い(共通・個人のどちらか一方のみという作品もある)。共通武器が各戦士ごとに異なる特性・機能を持ち、実質的に専用化している例も見られる。また、個人武器と共通武器が合体する機能を持つこともある。

戦闘開始時には(場合によっては戦闘中に)、全員で名乗りを始め、戦隊名を告げる。この際に背後で爆発が起こる演出がしばしば用いられる。「個人の名乗り ⇒ 全員の名乗り」というのが基本的な流れであるが、物語が中盤以降になってくると個人の名乗りを省略するケースも多い。また、『高速戦隊ターボレンジャー』のように最初から個人の名乗りを行わず戦隊名のみを名乗っている場合もある。

地球戦隊ファイブマン』のファイブテクターを始め、『魔法戦隊マジレンジャー』のレジェンドマジレンジャーなど、初期メンバーが多段変身、もしくは通常のスーツの上からさらに追加装甲を装着する戦隊も存在する。この場合、それまで個々で違っていた武器が多段変身後には統一化[注 1]されることがほとんどである。その他、多段変身の例外的なケースとしては、追加戦士であるドラゴンレンジャーの装備を受け継いだアームドティラノレンジャー(『恐竜戦隊ジュウレンジャー』)やレッドのみが多段変身を行うアバレマックス(『爆竜戦隊アバレンジャー』)が挙げられる。これらの発展形でメンバーのうちいずれか1人が強化形態に変身できるスーパーシンケンジャーまたはハイパーシンケンジャー(『侍戦隊シンケンジャー』)もある。

怪人にとどめを刺すときは、多くの場合メンバー全員が揃って初めて使用できる「合同技」「合体技」が使われる[注 2]。その合同技も、長い歴史の中でいくつかのパターンが出来てきた。

  • 一つのボール(多くの場合爆弾と説明される)を全員でパスし合い、最後にパスが渡った者が怪人に蹴りこみ爆発させる。初出は『秘密戦隊ゴレンジャー』のゴレンジャーストーム。これは「戦隊」をパロディ化する際の定番ネタの一つになっている。
  • 全員のエネルギーを何らかの形で、怪人に集中させる。初出は『ジャッカー電撃隊』のジャッカーコバック。武器などのアイテムを使う、使わないは作品により異なる。
  • 全員の共通武器の一斉攻撃。初出は『電子戦隊デンジマン』のデンジイナズマ落としだが、射撃用の武器を使用するのは『超電子バイオマン』のバイオエレクトロン・バイオエレクトロビームが初。
  • メンバー全員がエネルギーの球になって、怪人に体当たりする。初出は『科学戦隊ダイナマン』のスーパーダイナマイト
  • 各メンバーの個人武器による攻撃を、息の合ったコンビネーションで矢継ぎ早に繰り出す。とどめとして使ったのは『地球戦隊ファイブマン』のブラザーアタックだが、多くの作品では、とどめ前の「削り」「弱らせ」の段階で使われることが多い。
  • 全員の武器を合体・変化させて、必殺用の大型武器を形作る。「合体した武器」という観点では『ジャッカー』のビッグボンバーが初出だが、メンバーが所持しているのはあくまでパーツであってそれ以外の機能はなかった。このパターンには以下のようなバリエーションがある。
    • 共通武器を合体させて、怪人にぶつける。初出は『バトルフィーバーJ』のペンタフォース(ブーメランタイプ)。合体後の形状が、合体前の原型を留めていない(玩具で再現できない)ことも少なくない。
    • 全員が個別に火器を装備し、それを合体させて巨大火器を出現させる。『電撃戦隊チェンジマン』のパワーバズーカが初出で、俗に言う「必殺バズーカ」の元祖である。
    • 個人武器を合体させて大型武器を完成させる。そのほとんどは火器だが、上の例と異なり合体前は接近戦用武器であることが多い。『超獣戦隊ライブマン』のトリプルバズーカが初。火器以外なら『百獣戦隊ガオレンジャー』の破邪百獣剣から。新戦士の武装を追加合体させてパワーアップすることもある。
  • 大型火器を召喚し、全員で支えてリーダーが撃つ。前述の「ビッグボンバー」が初出だが、合体も変形もしない純粋な大砲なら『光戦隊マスクマン』のショットボンバーから。このパターンも「必殺バズーカ」の一種。
    • 大型火器のバリエーションとして、武器以外の装備(乗り物など)から変形する例がある。『マスクマン』のジェットカノンは飛行機としても運用できた。明確な変形は『ファイブマン』のアースカノンが初。また、『高速戦隊ターボレンジャー』のVターボバズーカは、レッドのマシン(ターボアタッカー)のエンジンを車体から分離し、バズーカと合体させて使用する。

これらの中から一つないし複数のパターンが選択されるわけだが、決め技を複数持っている戦隊は、「最初の技が破られた、効かなくなったので新たに開発」「敵の特性に合わせて使い分ける」などさまざまな事情がある。『マジレンジャー』などは、ほぼ毎回異なる決め技を使用している。

また追加戦士が登場して間もない回では、その追加戦士が単独で怪人などを倒すこともある。

ドラマや玩具展開のスピードが速まっているため、過去の戦隊に比べると近年の戦隊は、より多くの武器、より多くの変身形態、そしてより多くのメンバーが登場する傾向が強くなっている[14]

シリーズ展開

世間一般への浸透

メインターゲットは特に未就学の男児を中心とする小児全般であるが、『バトルフィーバーJ』以降は、実に30年以上もの間、一度の休止期間もなく続いている長寿シリーズであるため、子供として初期の作品を見ていた世代の多くが既に親世代となっていることから幅広い年齢層への浸透もみられ、「戦隊モノ」と言うと一般的にはゴレンジャーに始まるスーパー戦隊シリーズのことを指すことが多い。各地のご当地ヒーローの多くが「戦隊モノ」であることを考えれば、それだけ世間に浸透していると言える。また、東映以外のヒーロー(戦隊に材をとらなかったご当地ヒーローも含む)が戦隊と呼ばれる事もあり「戦隊モノ」の呼称はマニア以外の一般層においては特撮ヒーローの代名詞となっている。

シリーズの長期化に連れてヒロインに高年齢層の男性ファンが付くようになり、更に1990年代頃からは美形新人俳優を多く起用したことで「イケメンヒーロー」とメディアに称される現象が見られた。2000年代にシリーズを再開した平成仮面ライダーシリーズの影響[15]もあって、それまでの特撮ファン層とは異なる若い女性や子供の母親のような新たな視聴者層も開拓することになり、ファン層は確実に高年齢層に拡大している。

『ゴレンジャー』および『ジャッカー』の扱い

スーパー戦隊シリーズの本格誕生への経緯図

秘密戦隊ゴレンジャー』や『ジャッカー電撃隊』をスーパー戦隊シリーズに含むか否か、異説がある。これは『バトルフィーバーJ』(1979年)の誕生の経緯に起因している。

『バトルフィーバーJ』は、『スパイダーマン』からは「等身大ヒーローが巨大ロボの操縦もする」という要素を、『ゴレンジャー』や『ジャッカー』からは「集団ヒーロー」という要素をそれぞれ継承しドッキングさせた、少なくとも当時は新ジャンル作品との位置づけで制作されたものである。また、『スパイダーマン』に続くマーベル・コミック・グループとの提携作品として企画されたこともあって、デザインのコンセプトも石森章太郎原作である『ゴレンジャー』や『ジャッカー』との断絶が目立つ。だが、翌年の『電子戦隊デンジマン』は、番組名に“戦隊”が入り各戦士が色で区別されるなど、『ゴレンジャー』の流れを汲むという面が色濃く打ち出され、以降の作品に継承されることとなる。

つまり、シリーズとして『バトルフィーバー』から始まったのか、『ゴレンジャー』から始まったシリーズが途中で巨大ロボ戦という新要素を加えて継続したのかという、双方の解釈のどちらにもはっきりと分があるとは言えず、当初から出版物やビデオといった商品においても扱いはまちまちであった。東映としてはどちらの解釈を採るかを正式に表明したことが何度もあったが(#略史参照)、表明する度に解釈を変えて2種類のグッズを出し続けるという状況であった。

2014年現在では『ゴレンジャー』を第1作とする公式見解が定着しており、『スーパー戦隊バトル ダイスオー』や『海賊戦隊ゴーカイジャー』といった近年のクロスオーバー作品では、いずれも『ゴレンジャー』と『ジャッカー』をシリーズに含めて扱っている。

「戦隊」

「スーパー戦隊シリーズ」は「戦隊シリーズ」という通称で呼ばれることもある。また平成に入ってからは、『仮面ライダー』や『ウルトラマン』を含めた特撮ヒーロー作品全般が「戦隊モノ」と呼ばれる傾向が顕著になった。

「戦隊」という語は、1988年バンダイにより商標として登録(商標登録番号第2074473号)されている。

ちなみに、シリーズ中には冠名に「戦隊」と入らないものが2作品(『超電子バイオマン』・『超新星フラッシュマン』)あり、冠名の無いものも2作品(『ジャッカー電撃隊』・『バトルフィーバーJ』)ある。

ただし、「戦隊」を英語で直訳すれば「Squadron(スコードロン)」または「Squad(スコード)」であり、軍隊の編成組織の一種を意味する。また「Ranger(レンジャー)」は本来保護官や救助部隊という意味で、『スーパー戦隊シリーズ』の「戦隊」は任務遂行のために結成された部隊ということから「Squadron」や「Ranger」よりもむしろ「Task Force(タスクフォース)」の意味合いが強い[16]。なお、シリーズの作品名を英訳した場合には「○○戦隊」の「戦隊」部分は「Squadron」と訳される場合が多い(たとえば『秘密戦隊ゴレンジャー』の場合は『Secret Squadron Goranger』と訳される)。しかし、1991年の『鳥人戦隊ジェットマン』までの作品名の主流は『○○マン』であり、『○○レンジャー』と付くのは『秘密戦隊ゴレンジャー』と『高速戦隊ターボレンジャー』の2作品のみだった。1992年の『恐竜戦隊ジュウレンジャー』を転機とし、それ以降の作品は、『星獣戦隊ギンガマン』・『救急戦隊ゴーゴーファイブ』・『特命戦隊ゴーバスターズ』の3作を除いてタイトルが『○○レンジャー』(または派生形の『○○ジャー』)となっている。