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ランエボ トミマキ ランサーエボリューション・マニアいわく、パワーウィンドウやオートエアコン標準のGSRグレードにおいては、エボ6よりもエボ5の方が走りが良いという。理由は足まわりが、エボ5の方がターマック(舗装路)向けのハードなセッティングになっているからとのこと。

 ちなみに、写真のランエボは、エボ6のトミーマキネン・エディション。マニア好みなエボ5仕様のハードな足まわりを標準とし、車高も10mm下がっています。フロント部にダウンフォースを発生させるカナード形状の専用バンパーは、インタークーラーなどに走行風が沢山当たるよう、フォグランプを廃してまで開口部を広げられ、インテーク用に丸いダクトも追加されています。アルミホイールは専用のエンケイ製17インチ、シートは同じ形状ですがトミーマキネンの文字が刺繍されています。

4G63ターボ その他、コンプレッサー側の羽根とサイズを変更したチタンアルミ合金タービン採用により、最大トルク発生回転数を下げ、立ち上がりを良くしたり、ステアリングギアレシオを変更し、クイックな操舵性としたり、旋回時の燃料片寄りをさらに抑えた燃料タンクとしたりと、ベースのエボ6とは大幅に内容が異なる為、やはりマニアの間では、エボ6.5などと呼ばれ人気となっています。

 そして、それは私が小売をしていた頃、そんなマニアックなお客様がご来店された時のことです。そのお客様は、エボ5かトミーマキネンエディションを探していらっしゃるとのことでした。年齢30代後半で、お子様がお二人。奥様を説得し、やっとのことで、「4ドアセダン」購入を了解してもらったそうです。

 その奥様は?と尋ねると、クルマには興味が無いので家にいるとのこと。私のかみさんなんか旦那がクルマ屋なのに、クルマに興味が無いんですよと相槌を打ちながら、
「あっ、もしかして、奥様に、その4ドアセダンがランエボであるということは・・・・・・。」

お客様の顔に不敵な笑みが浮かびました。
「もちろん、言ってない。」
 
 おおっ、これは久々に頼もしいお客様だと思いつつも、いくら4ドアセダンであるとはいえ、まさか、こんな形の車とは思ってないのでは?本当に大丈夫なのですかと念を押す。
「大丈夫。ウソはついていないし、しっかり約束したよ。」

ランエボ青 それからトントン拍子に商談が進み、ご契約頂きましたが、最後にひとつお願いをされました。
「リヤスポイラー、外してくれる?」
「ええっ!?あっ、それならGTウィングでもお付けになるんですか?」
「いや、なるべく普通の車に見せたいのでね。」

 数日後、フロントバンパー開口部から覗くインタークーラー、エアダクトの開いたボンネット、ふくよかなブリスターフェンダーに、リヤスポイラー以外のエアロパーツをまとった普通の車?は、店頭にて納車されました。

 納車当日にも奥様はいらっしゃいませんでした。小学生くらいのお子様がお二人、納車されたランエボの後部座席に飛び乗り、楽しそうにしています。

 お見送りしながら思います。ランエボよ、お父さんの、仕事や家族サービスに対するモチベーションを高め、幸せな家庭を築くことに貢献するんだぞ・・・・・・ご自宅の奥様、現物を見ても、どうか怒らないで下さい。