October 08, 2004

「かえるにょ・ぱにょ〜ん」評。

 

 
 後に「アリスにょ」「ままにょにょ」と進化していく「にょ」型タクティカルRPG第一作。Karen絵師の、ほのぼの〜〜〜としたグラフィックと、ぴょこぴょこ動くキャラクターで、多くのKarenファンを生む出した作品。


 ・・・が、現実には、ALICE屈指の高難度ゲームだったりするから面白い。


 システムが、ターン制強制横スクロール+タクティカルS・RPG。ルートは選択式でありながら、正しいルートが一つしかなく、そのヒントは抽象的。間違ったルートをいけば、強制BADEND。さらにCGフルコンプのためには、その間違ったルートでのBADENDを見ていかなければならないという・・・コアゲーマーの集団であるALICEコミュニティでなければ、即クソゲー決定のような設定を持つ。とりあえず、今のゲーマーさんは、悪いことは言わないので、OHPのヒント集をダウンロードすること。多分、やってられないと思う。

 こーゆー欄外の難しさを除くと、ゲームシステムは「単純だけど面白い」を地でいく感じに仕上がっている。さすがに後に改良されつつ二作も出したシステムだな・・・と思う。問題は、このゲーム、ストーリー部が無いに等しいこと。つまり、この作品も含めて、「にょ」型シリーズの弱点は、ゲームの面白さを追求した結果、シナリオらしい部分が「何も無い」。用意もしていない。だから、キャラカスタマイズとバトルシステムに面白みを見つけない限り、この作品は評価できない。

 それでも、この作品が諦めきれないのは、Karen絵師が描いた「かえぱにょ7人娘」&ポロン「ぱにょん」Ver.がエライ可愛いこと。キャラクター設定は、結構しっかり作ってあるクセに、ゲーム中では、会話すらでてこないという徹底ぶりが、さらにそれを助長。イベントグラフィックを作っているんだから、それに対して、テキストぐらい書いてよ・・・と、涙した連中も多いと思う。

 その結果かどうかはしらないが、結局、「かえぱにょ7人娘」は、数あるALICEヒロイン達の中でも、最も脳内補完&ファンからの後押しで、キャラクター像が確立されたキャラクターとなった。(・・・よく考えると変な言い回しだな・・・。)このゲームを最近プレイして、この作品の二次創作作品を見た人は、ライラ・エレーン・アリサ・シャルム・ウインディ・キャロット・アリエッタ・・・&ポロンの「かえぱにょ7人娘」+1の設定が、如何にファンの共通事項として固定化し、物語を紡いでいるのか・・・を知ることができる。


 脳内補完って偉大だ・・・と、みょ〜〜〜に考え込んでしまう一作。
 



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