2007年01月25日

プロも間違える防音工事 4

☆専門家でも間違える防音下地材☆
先日電話があった。「もしもし、体育館の防音工事をしているのですが、下の階がうるさくなんとかなりませんか?」と言うものです。内容を良く聞くと、防音の浮き床にするためにコンクリートの床の上にスタイロホームを置き、その上に体育館用の束材を使い、大引、根太、コンパネ、そして仕上の床材としたそうです。このように浮き床構造にしたのに、音が下の階に出る理由が分からないとのことです。
根本の間違えは、スタイロホームにあります。スタイロホームは断熱材と、ある程度吸音効果もありますが、クッション性が無いため防振材ではありません。そのスタイロホームを直接コンクリートの上に置き、束を建て、大引、根太、コンパネ、床仕上の集成材の構造ですので、振動を大きく減衰させる材料がなくスポーツの振動エネルギーが直接、構造体のコンクリートに伝わり、音を発生させているからなのです。 
間違えの本は断熱吸音材にあります。浮き床材としてはグラスウールの板状のものをよく使いますが、このグラスウールも断熱吸音材なのです。そして板状のものもありますので、同じような吸音性能だから床として扱いやすいスタイロホームでも良いだろうと使ったのだと思いますが、クッション性のあるグラスウールとクッション性のないスタイロホームでは、防振性能は全く違います。
こんな単純な間違いも、音の性質を理解していないために起こります。結局、出来てしまった体育館の音を減衰させるためには、少し使い心地が悪くなっても床上に防音、防振のスポンジ系の下地を敷き、再度仕上げ材を載せるか、出来上がった下地から仕上げまでを全部壊して、吸音防振材を入れるかの、2つに1つの選択になることを伝えて終わりました。
施工の専門家でも正確な知識を持っていないと間違えるのです。防音工事はなかなか難しいものです。


2006年10月02日

【騒音雑学辞典−01】☆音の発生の為の三要素とは何か。 2

 【騒音雑学辞典−01】

 ☆音の発生の為の三要素とは何か。

 マンションの騒音問題が、思ったように解決できないのは、身近に音がありすぎ、被害者の立場にならないと、ほとんど実際の苦労が解らないことと、音が目に見えないためです。

 騒音の場合は音楽と違い、単純に取り去れば良いのですから、それほど難しいことではないはずなのですが、実情は音の知識を持っていない人が防音工事をする場合が多く、騒音の発生のメカニズムを知らずに、吸音材や防震材等を取付けていることが原因で、根本的な対策が判らずに、騒音が止まらない場合が多いのです。

 それでは騒音の、いえ音の発生する条件とは何でしょうか?
 
 第一には、空気が存在することなのです。人が音として認識するのは耳の鼓膜からですので、鼓膜を振動させる物質が必要になります。その鼓膜を振動させる物質が空気なのは、誰でもご存知だと思います。

 二つ目は、音源があることです。人の音源ならば声帯ですし、楽器やTV、ラジオなども音源ですが、これらの音は必要性の高い音であり、音源として価値のある音だと言えます。これに対して、車の音や電車の音、ジェット機の音、繁華街の音、マンションの上下階騒音等々直接必要ではないが、有用性の為に発生する音が主に騒音と呼ばれています。音源によって必要な音と、不要な音があることが解ると思います。

 三つめは、空気を振動させるエネルギーの存在が必要なのです。音源と空気が在っても、それだけでは音が出ることにはなりません。音になるためには、ピアノを弾いたり、人が話をするときの息や、スピーカーの振動板を動かす電気、車を動かすガソリン、人の動きや、風の動きなどなど、ある種のエネルギーが働いて空気を振動させ、音をつくり出しているのです。

 騒音は基本的には、必要ない音ですのでなるべく小さくすることが望まれます。
 騒音を小さくするためには一〜三のどれか一つでも取り除くか、少なくすることができれば、騒音は小さくなります。

 一は、空気自体ですので取り除いたり少なくすることは出来ません。宇宙空間などでは、コミュニケーションのために無線を使う光景が映画などに描かれていますが、空気が無いため音が伝わらないのです。

 二は、必要の無いものならば使わなければ良いのですが、現代の生活では、使わないで過ごすことは出来ません。
 最近は技術の発達により、徐々に発生音を抑える工夫が様々な機械の側で行われており、個々の音は小さくなりつつあるのですが、量的に拡大しているため、全体としてはあまり効果を上げていないようで、音源自体を取り去ることは不可能です。

 三は、唯一エネルギーですので、強弱を付けることが可能です。このエネルギーを弱くしてやれば、音は小さくなり、騒音も抑えることが可能なのです。

 マンションの騒音で、防音対策をする場合にはこのエネルギーをいかに小さくするかがポイントになります。現在の防音対策は、ほとんど床下に防振材や吸音材を使い発生した騒音を、小さくする方法で対処しているのですが、これでは騒音の対処としては中途半端になってしまいます。

 マンションの騒音のほとんどは床で発生しています。音楽の練習等は騒音とは言えませんので、部屋全体で対処する必要がありますが、普通の生活での騒音や、子供の足音、静かな夜中の家族の騒音、物を落とす等の家族の生活で発生する音は、全て床から発生しています。

 最近のマンションの床は、ほとんどがフローリングで、振動し易い材料ですので、LL−40やLL−45の材料を使っても、実際のマンションでは条件の良い実験室と違い、50dB以上の音が出ているのが実情です。

 そこで、床を振動させるエネルギーを如何に小さくするかがポイントになるのです。

 性能の良いスポンジマッットで振動エネルギーの発生を極力小さくし、その上にタイルカーペット等の仕上げ材を敷き、エネルギーの吸収と拡散を行うことで、床から発生する騒音エネルギーをほとんど音源の床に伝えないようにすることが、マンションの床からの騒音を抑える最も合理的で、有効なメカニズムであり、工法なのです。


2006年09月11日

床の防音工事に関するブログ 3

b2a5116b.jpg 昨日、マンションの防音工事をした。
港区の高級住宅街に建つ10階程度の高級マンションの一室でした。
子供が、2歳と4歳位で、遊び盛り、飛んだり跳ねたりする年頃で、遊びを止めさせるのは、とても無理な感じでした。
 
 防音工事をしている際にも、遊び出すと子供はつい夢中になり、飛んでみたり走ってみたり、音のでることが多く、ヒヤヒヤしている様子です。
 床の状況も、歩いてみただけで少し反響があるようなトントンとの音がでる床でした。

 リソー+apss設計の防音工事は、厚いスポンジマットを敷きその上に、タイルカーペットを敷く工事で、手馴れた職人が施工しましたので、一日弱で終了です。

 その間、子供が防音床が完成した部分で、飛んだり遊んだりしていましたが、音の違いがハッキリして、ほとんど気にならない程度の音になり、子供達のお母さんもホッとした様子でした。
 
 聞けば、下の階の方から苦情が来ているとのことで、今まで気にはしていたようですが、なかなか効果のある良い床材がなかったそうです。
 インターネットで探し、電話で話を聞いて少し高いが実際に効果がありそうなので、リソー+apss設計の防音工事お願いしたそうです。

 HPと電話だけで決断して申し込まれたのはとても偉い方だと、感心しまた他に決める為の材料はありませんので、信用して申し込まれたことが、結果的に良かったとのことでした。

 インターネットには本物も贋物も、何でもありますので自分の眼力で本物を見つけ出し、取り入れることが出来れば、効果に比べてコストは安くなり、得することが出来ます。

 普段から人を見る目(=人を感じる耳)が幸せをもたらすのかもしれません。

今日はこのへんで!


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