山内プリキュア記事を書くつもりでしたが、先日の関東旧裏オフのレポートを見て触発されたので、先に旧裏記事をば。


今回はデッキ紹介記事。Twitterの旧裏勢の間で時々話題になっているようなので、改めて記事として紹介しておきます。
"旧殿堂ランク環境"(※)にて陽の目を浴びるはずだった(?)「ドンファン(neo1)+ベトベトン(化石)」のデッキ、その名も『ドンべトン』
(※ 去年2月~今年7月まで旧裏界隈で採用されていた"旧裏面殿堂ランク全プロモカード対応ver"のこと)


旧殿堂ランク環境での厄介なデッキへのキラーデッキとして作ったものなので、それら厄介なデッキが使いにくくなった新殿堂ランク環境ではやや弱体化してしまいましたが、それでもまだ活躍の余地はあるだろうと思います。
とりあえず今回は、旧殿堂ランク環境基準でのこのデッキの性能について書いてみます!(なので、本記事における記述は基本的に旧殿堂ランク基準によるものです。ご注意ください)

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攻撃力★★★
耐久力★★★★
速度★★★
安定性★★★★★
 対応力★★★★
オリジナリティ★★★★
完成度★★★★



・デッキレシピ『ドンべトン』
(「旧裏面殿堂ランク全プロモカード対応ver」準拠)

ポケモン/20枚
3 ゴマゾウ(neo1)
3 ドンファン(neo1)
3 ベトベター(化石)
1 ベトベトン(化石)……★★★
2 グライガー(neo1)
1 コラッタ(ロケット団)
2 ププリン(neo2)
2 ブビィ(イントロneo)
1 バルキー(neo2)……★
1 ピチュー(PF2)
1 ピチュー(イントロneo)

トレーナー/31枚
4 オーキドはかせ
4 マサキ
3 ウツギはかせ
3 ナツメの眼
2 クルミ
3 ポケモン交換おじさん
2 ワープポイント
2 夜の廃品回収
2 抵抗力低下ジム
1 ポケモン回収
1 ポケモンセンター
1 マスターボール
1 学習装置
1 ポケモン再転送
1 ロケット団参上!

エネルギー/9枚
9 闘エネルギー




・このデッキが生まれた経緯
デッキのアイディアが生まれたのはだいぶ前で、去年7月の第5回関西旧裏オフの直後くらいでした(wisdomのデッキレシピファイルの作成日時によると2013年7月21日、オフ会のちょうど1週間後)。つまり、このオフ会がきっかけとなって作られたデッキです。

↑この旧裏オフのレポートを見てもらえばわかると思いますが、このときの僕の順位は19人中5位でした。
決して悪くはない順位かもしれませんが、相当練り込んだ自信のあるデッキで挑んでの結果だっただけに、正直かなり悔しかった記憶があります。

レポートにもある通り、3戦目でソラさんの『わるラフポルター』に完敗し、4戦目ではVIRGOさんの『カビゴン単』に勝利はしたものの、実際はかなりギリギリの辛勝。
まだまだ自分の腕は未熟だなと痛感すると共に、オフ会終了直後から、次はこれらに勝てるデッキを組まなければと考え始めました。

もちろんこれらだけでなく、当時の旧裏環境には他にも強力なデッキが数多くひしめいていました。
『わるマタ』、『メガバナ』、『ぎゃくりゅうオーダイル』、『リザードン+バクフーン』、『ターボカメックス』、『スライ』、フーディン系などなど……(←これらのデッキの多くはこの記事で紹介しています。ご参照ください)
この中のできるだけ多くのデッキを対策できるようなデッキは何か……?

そういう発想のもと、まず目についたのはベトベトン(化石)でした。
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今挙げたデッキは、どれもポケモンの特殊能力に大きく依存するデッキばかりです。
なのでベトベトンの「かがくへんかガス」で特殊能力を封じさえすれば、かなり優位に立てるはず。当時はベトベトン自体あまり注目されていなかったので、意表を突けるだろうという目論見もありました。

しかし、ベトベトンデッキが難しいのは、アタッカー役の選出です。
ベトベトン自身はあまり攻撃には向かない性能なので、基本的にベンチでの置き物に専念してもらい、別にアタッカーを用意して攻撃していく必要があります。
当然こちらも特殊能力が使えないため、かなり限られた範囲の中から選ばなければいけません。
正直特殊能力無しでも充分に戦えるアタッカーがいるなら、今までもとっくに使われているでしょうし、そんな便利なポケモンなんていないのでは?
いたとしてもそういうのは大抵殿堂ランク指定で、ベトベトンとはとても組めないポケモンなのでは?(例えばプクリン(ジャングル)など)

……ということでアタッカー選出は難航したのですが、あるとき、絶好の相棒がいることに気付きました。
それがドンファン(neo1)だったのです。
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ドンファンは特殊能力を使いませんし、旧裏現役時代当時も『錯乱ドンファン』というデッキで主力アタッカーとして使われていた実績があります。
3エネ50ダメージで攻撃力は充分。加えて、「こうそくスピン」で攻撃のたびにベンチに引っこむことができるので、相手からの反撃を受けにくいという優秀なポケモンです。
今回はベトベトンを使うので、殿堂ランクの関係上、「錯乱ジム」は入れられませんが、それでも充分な性能はあるはず。

また、『錯乱ドンファン』では、ベンチに引っこむドンファンの代わりにバトル場に出すポケモンとして、バリヤード(ジャングル)やミュウ(コロコロプロモ)が使われていましたが、今回は特殊能力が使えないため、これらに頼ることはできません。
じゃあ代わりの壁役はどうするか? ……ベイビィポケモンにすべて任せることにしました。

ベイビィ判定で1/2の確率で攻撃を避けられるとはいえ、HP30のベイビィでは壁として不安ではないかと思われるかもしれません。しかしベトベトンによって相手の特殊能力を封じれば、相手側の攻撃力や展開力もある程度ダウンさせられるはずなので、壁性能としてはこれくらいでも充分だろうと考えました。

何より、ベイビィポケモンを採用することによって、思わぬ副次効果があったというのが非常に大きいです(これについては後述します)。

まとめると、最初にベトベトンを使ったデッキを作りたいと考え、そこにアタッカーとしてドンファンが入ってきたという形です。
デッキ名は、いつも無駄に凝った名前を付ける僕にしては珍しく、シンプルに『ドンべトン』
『メガバナ』や『ワニカメ』など、有名かつ強力なデッキはどれもシンプルな名前ばかりなので、これもそれくらいの有力デッキとして花咲かせたいという思いから、ちょっと大胆に名づけてみました((


・デッキのコンセプト
とにかく旧裏環境に台頭しているあらゆる有力デッキを対策したい。そういう思想からデッキ構築を始めました(僕はだいたいいつもメタ対策から入る傾向にあるようです)。

その結果完成したのが上述のデッキレシピです。
まずこのレシピを見て第一に抱くであろう疑問が、「なんでポケモンがこんなに多いの? 特にベイビィポケモンは多すぎなのでは?」でしょう。確かに、たねポケモン16枚、内ベイビィポケモン7枚というのは、普通のデッキではまず見ない配分。ですが、これにはもちろん理由があります。

簡単に言えばふたつ。デッキの基盤を安定させるため。そして、特定のデッキへの対策を万全にするため、というのがその理由です。

"特定のデッキ"ですが、少なくとも旧裏オフで辛酸を舐めさせられた(大袈裟)『わるラフポルター』『カビゴン単』相手には確実に勝てるようにする必要があります。
ついでに、あまり当たったことはないのですが、『カスミウィニー』を始めとする"1ターンキル系"のデッキも対策したいところ。オフ会本戦の大事な場面で1ターンキルで終了なんて事態は絶対に避けたいですし。

・『わるラフポルター』=トレーナーロック
・『カビゴン単』=バトル場ロック&山札破壊
・『カスミウィニー』=1ターンキル


……と、それぞれかなりの特殊戦術を擁するデッキばかりですが、まずはこういう地雷デッキ(?)への対策基盤を盤石にしてみました。
もう少し具体的な説明が必要だと思うので、以下にそれぞれのデッキへの対策方法をご紹介。正直やりすぎじゃないかと思うくらい詳しく書いてしまいました((
まあ、今の殿堂ランク環境ではあまり役に立ちませんが、当時の自分の執念みたいなものを感じ取っていただければ幸いかと……(何


VS『わるラフポルター』
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参考レシピ:「えれめんたるぶらすと -neo-」ソラさん作

http://blogs.yahoo.co.jp/elementalblastsor/32017350.html

『わるラフポルター』で一番怖いのは、何と言っても序盤のコダック(化石)の「ずつう」によるトレーナーロックです。
わるいラフレシア(ロケット団)の「アレルギーかふん」ももちろん脅威なのですが、そちらは立つまでに時間がかかりますし、相手にも影響が及び、更にププリン(neo2)で打ち消すことも可能です。

どちらかというと、そのわるいラフレシアが立つまでの間、コダックによって一方的にこちらのみトレーナーをロックされてしまうというのが何より厄介な点だったりします。

コダックはたねポケモンで、「ずつう」も1エネ始動のため、防ぐことは極めて困難(向こうに先攻を取られたりすると特に)。
そこでこのデッキでは、ベイビィポケモンを大量投入することにより、「ずつう」の食い止めを図っています。
デッキレシピにもある通り、このデッキのベイビィポケモンは7枚。これだけ入れていれば、大抵の場合、初手に1枚くらいは引くことができます。
そしてそのベイビィを初手に出し、「ずつう」をベイビィ判定で失敗させる……!
はっきり言って、「ずつう」を防ごうと思うと、現実的な方法はこれくらいしかないと思います……(((

ただ、問題なのはベイビィポケモンの殿堂ランク。
ベイビィポケモンは、その有用さゆえ、ほとんどが殿堂ランクを課せられています。しかしこのデッキはベトベトンで★3点を費やしているため、残る★は1点のみ。
なのでほとんどのベイビィは無制限のもので賄うしかありません。

今回は、殿堂ランク指定のベイビィはバルキー1枚、残りはププリンやイントロneoなどのベイビィで埋めました。
ベトベトンがいるのにププリンは無駄かと思われるかもしれませんが、それくらい徹底的に特殊能力をメタっているということです((
(他に入れるベイビィがないからというのもありますが)

つまり、大量のベイビィでコダック対策、ベトベトンとププリンでわるいラフレシア対策という構造になっています。
また、『わるラフポルター』は地味にわるいクサイハナの「くさいかふん」も厄介なのですが、ドンファンが基本的にベンチにいて特殊状態にかからないというのも美味しいポイントです(もちろんベトベトンでも対策可)。

ただ、『わるラフポルター』のサブアタッカーとして採用されやすいわるいゲンガー(neo4)は、このデッキにとって天敵なので、注意が必要ですね……


VS『カビゴン単』
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参考レシピ:「VIRGOの日記」VIRGOさん作

http://virgo31.diarynote.jp/201307162044053888/
(詳しい回し方はhttp://blog.livedoor.jp/aqwsderft/archives/29570529.htmlの第4戦目レポートも参考になるかと思います)

カビゴン(拡張シート青)は闘弱点なので、「こうそくスピン」は100ダメージになり、一撃で倒すことができます。そして『カビゴン単』はその名の通り、ポケモンがカビゴンしか入っていないデッキ。

つまり『カビゴン単』との戦いは、"いかにして「こうそくスピン」を6回使ってサイド6枚引けるか"に集約されると言い換えていいでしょう。
(カビゴンは4枚しか入らないから4回じゃないかと思われるかもしれませんが、『カビゴン単』には「元気のかけら」や「トラッシュ交換」が入っており、何回も蘇生させることが可能なのです)

そのため、このデッキには「カビゴンを6回倒すためのギミック」が施されています。

まず大前提として、『カビゴン単』相手にドローカード(特に「オーキドはかせ」)の使用は禁物です。
基本的に『カビゴン単』側は、「ポケモンぎゃくしめい」、「エリカの香水」、「ロケット団員」以外に、相手に対して能動的に働きかける手段を持ちません。
(一応「ポケモンの笛」もありますが、こちらが「オーキドはかせ」などでトラッシュしなければ、トラッシュにカードがないため、使えません)
そのため、こちらがどれだけ事故っても、展開が出遅れるということがないのです。
相手は何十ターンでも待ってくれます。焦らず1ターン1枚ずつドローしていきましょう。
ただ、サーチカード(「礼儀作法」や「ポケモン交換おじさん」)くらいなら使ってもいいと思います。

ドローしていく上で、ゴマゾウ、ベトベターが出たら速やかに場に出します。できれば「ロケット団員」対策も兼ねて、2枚以上出せるとベストです。
そしてゴマゾウはドンファン、ベトベターはベトベトンに進化させます(このとき、ベトベトンはできるだけベンチで進化させた方がいいです。バトル場だと逃がすのが面倒なので)。
ベトベトンは1枚積みなのでサイド落ちのリスクがありますが、そこはコラッタ+「ロケット団参上!」でカヴァしましょう。
(もしこれら3枚がすべてサイド落ちしたら厳しいですが、それでも「ワープポイント」からドンファンを出して攻撃し、サイドを引くことで、引き当てられる見込みは充分あります)

ベトベトンが出れば「かがくへんかガス」で「とおせんぼ」が消え、ポケモンを自由に逃がすことができます。
ドンファンを出し、「こうそくスピン」で攻撃しましょう。
しかし、恐らく相手は返しのターンに「ポケモンぎゃくしめい」を使い、ベトベトンをバトル場に縛り付けてくることでしょう。ドンファン以外のポケモンはすべてにげるコストが1以下のため、一番重いベトベトン(にげる2)を引っ張り出してドンファンの攻撃を防ごうという算段です。
しかもベトベトンを1回逃がしたところで、相手は「リサイクル」や「トラッシュ交換」で「ぎゃくしめい」を使い回せるので、何度も呼ばれることは必至。

ではどうするか。このデッキには闘エネルギーが9枚入っています。
そのうち3枚はドンファンの攻撃用残り6枚はベトベトンを逃がすためです。
繰り返しになりますが、『カビゴン単』相手にドローを急ぐ必要はないので、必要なカードが揃うまで何十ターンでも待ちましょう。そうすることで、デッキのカードすべてを最大限フル活用できます。

さて、6枚のエネルギーでにげる3回、更に「夜の廃品回収」が2枚あるので、これでエネルギーを6枚回収でき、さらににげる3回。加えて「ワープポイント」も2枚。合計8回のにげるが可能です。
サイド6枚引くために必要なにげる回数は5~6回ですが(最初の1回はバトル場にベイビィがいればタダで逃げられる)、サイド落ちも考慮して、これくらいの余裕を持たせています。

負け筋としては、ベトベトン、コラッタ、「ワープポイント」2枚がすべてサイド落ちしてしまう場合くらいでしょうか。さすがにこうなると勝つのは厳しいですが、まあ確率としては無視できるくらいの微々たるものですし、逆に言えばそれくらいのことがなければ100%勝てると言っていいと思います。
(ちなみに「ワープポイント」が1枚だけ落ちた場合なら、「ロケット団参上!」を使ってベトベトンの位置を確認してから、もう1枚の「ワープポイント」でドンファンをバトル場に出し、カビゴンを倒してベトベトンを引けばOKです)

『カビゴン単』は相手に山札をすべて引かせて勝つタイプのデッキなので、裏を返せば、勝敗が決まるまでに、山札のすべてのカードを余すことなく使えるということでもあります。
つまり、"事故"というものが存在しません。構築段階で確固たる勝ちのヴィジョンが完成さえしていれば、基本的に戦う前から100%勝敗は決まっているということなのです。
(これはコダック(化石)+「ポケモンいれかえ」を入れた構築なんかでも言えることです)

なので自信満々に言い切ってしまいましょう。
このデッキは『カビゴン単』には絶対負けません!!!(((


VS『カスミウィニー』
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参考レシピ:「レインボージムweb」白音紅さん作

http://rainbowgym.blog.fc2.com/blog-entry-69.html
※ただし「コモン・アンコモン限定戦」という特殊ルール仕様なので注意!

『カスミウィニー』が恐ろしいのは、何と言っても1ターンキル戦略でしょう。
カスミのヒトデマン(ジム拡張1)やカスミのニョロモ(ジム拡張1)の1エネ20点のワザを主軸に、「プラスパワー」と「カスミ」で火力強化し、1ターン目からとんでもないダメージを叩き出すことが可能。
試合開始時にポケモンが1体しか出ていなければ、文字通り1ターンキル成立となってしまいます。

これを防ぐのは非常に難しいのですが、このデッキでは二重の策を用意して、この戦略を対策しています。
ひとつがたねポケモンを多めに入れるということ。
現環境の旧裏デッキは、たねポケモンの枚数は8~10枚程度が主流ですが、このデッキには16枚ものたねポケモン(+ベイビィポケモン)が入っています。実にデッキの約1/4です。

これだけ入っていれば、初手に2枚以上のたねポケモンが引ける確率は相当なものになります。(きちんと計算はしていませんが……((
あまりにも単純ですが、これで1ターンキルは阻止できます。
(「ロケット団員」が入ってたらさすがにお手上げですけど(笑))

更にもうひとつの策が、その16枚の中にベイビィポケモンが7枚も含まれているということ。
7枚もあれば初手に1枚くらい引く場合も充分にありますし、最初にバトル場に出せば、倒される確率はもちろん50%。『カスミウィニー』の速攻を相当程度阻止することができます。
『カスミウィニー』が一番怖いのは最初の数ターンなので、その出鼻を挫いてしまえば、あとは有利に戦えるだろうという算段です。

ちなみに、カスミのヒトデマンの「スターブーメラン」で「プラスパワー」を回収されるのも『カスミウィニー』の厄介な部分なのですが、ベイビィポケモンに対し攻撃失敗すれば、この回収も失敗するというのも大きなポイントです。
『カビゴン単』ほどロジックで勝てるわけではなく、どうしても多少の運は絡んでしまうのですが、それでもかなり有利に立ち回れるのではないかと思います。

また、他にも1~2ターンキル系の速攻デッキとして『スライ』がありますが、こちらも同様に有利です。むしろマルマイン(第1弾)の「エネエネ」をベトベトンで封じられ、雷ポケモンに対しドンファンがタイプ相性的に圧倒的に有利なので、こっちの方が対処しやすいです。



……とまあこのように、特殊戦術系のデッキに対しては、万全といっていいレヴェルまで対策を施してあります(ここまで来ると病的では……


他にも様々な有力デッキに対し、有利な戦い方を取ることが可能です。

例えば『メガバナ』はタイプ相性的には不利ですが、ドンファンは毎回ベンチに引っ込むので攻撃される心配がなく、メガニウム(neo1)の「おいしげる」も、フシギバナ(第1弾)の「エナジートランス」もベトベトンで封じられるので、相手の手を相当遅らせることができます。
また、メガニウムもフシギバナも、ドンファンの「こうそくスピン」でちょうど2発というのも嬉しいラインです。

『リザードン+バクフーン』も同様。主力ポケモン2体の特殊能力を封じられるので、有利に立ち回れます。『メガバナ』以上にエネルギー消費が激しいため、「エネルギースタジアム」を破壊すれば相手のエネルギー基盤はズタズタになるはず。
ただ、ホウオウ(neo3)やリザードン(PF2)など闘抵抗ポケモンが多く、「抵抗力低下ジム」があるとはいえ、この点は注意が必要です。

『わるマタ』相手は、タケシのキュウコン(ジム拡張1)こそベトベトンで封じられますが、封じたところでこちらは、ベイビィポケモンはHPが低く、ドンファンも草弱点で脆いため、「みんなでばくはつ」の頭数を減らすことにはあまりメリットはありません。
とはいえ向こうもわるいマタドガス(ロケット団)の耐久はそれほど高くなく、こちらからは「こうそくスピン」で2発(鋼エネルギー1枚付き+「エリカの親切」1回使われたとしても)、向こう側はベイビィへの攻撃成功率が1/2なので、ダメージレース的には互角といった具合になります。
さらに相手は貴重なアタッカーであるわるマタを失っていく一方、こちらはただの壁ポケモンのベイビィを何体か失っても大した問題ではないので、ボードアドヴァンテージとしてはむしろ有利と言えます。



ただし、もちろんこれらのデッキにはどれも「突風」が標準装備で入っているはず。「突風」はドンファンにもベトベトンにも天敵と言えるカードですが、1~2回撃たれたくらいで崩壊しないように、一応「ポケモン再転送」や「学習装置」などのリカヴァリ手段も入れてあります(この辺については個別解説で詳述します)。



その他、上述の「このデッキが生まれた経緯」の項にも仮想敵として挙げた通り、『ぎゃくりゅうオーダイル』、『ターボカメックス』、フーディン系にも概ね有利を取れます。

『ぎゃくりゅうオーダイル』『ターボカメックス』は、どちらも特殊能力に依存しなくてもそれなりに戦えるデッキで、攻撃力もかなり高めです。しかし、メインアタッカーのオーダイル(PF1)とカメックス(第1弾)がそれぞれ殿堂ランク指定されており、単純なアタッカーの頭数で言えば、こちらのベイビィ軍団の物量差には敵いません。
いろいろ試してみましたが、ベイビィポケモンを6体倒してサイドカード6枚引く前に、「こうそくスピン」の毎ターン50ダメージのクロックに疲弊する場合がほとんどです。
これらのデッキは「突風」が入っていることも稀なので、かなり安心して戦えます。

フーディン系はいろいろな派生ギミックがありますが、基本的にフーディン(第1弾)の「ダメージスワップ」に依存した構造になっているため、それをベトベトンで封じてしまえば大抵は大丈夫です。
また、「ダメージスワップ」の受け先として使われる壁ポケモンは無色ポケモンである場合が多く、ドンファンで弱点を突けるので、その点も追い風。

他には『No Grasses』GR団のミュウツー系のデッキに対しても良く刺さります。

……というわけで、この『ドンべトン』は、旧裏環境に存在する数多くのデッキに対し、有利な戦い方ができる構築になっているというわけなのです。



そういえば、ここまでこのデッキの具体的な回し方を書いていませんでした。
回し方は割と単純で、最初の3ターンはベイビィで耐えつつベンチでゴマゾウにエネ貼って進化させ、相手のデッキにベトベトンが刺さりそうならベトベトンも立てる。そしてドンファンが攻撃可能になった時点から「こうそくスピン」連打。ベイビィを次々に壁にしていく。
……はっきり言ってこれだけです((

滅茶苦茶長い解説の割に、戦法自体は思考停止で相当シンプルな感じ。
まあ僕はプレイングがあまり上手な方ではないので、構築段階で煮詰められるだけ煮詰めておいて、実戦はほとんど作業感覚でこなせるこういうデッキが合っている気がします。

とはいえ、ドローカードの使い方や、「こうそくスピン」の交替先の選択、2体目のドンファンを立てるか否かの判断など、最低限のプレイングテクニックはもちろん必要ですけどね。それでも僕の作るデッキにしては珍しく、初心者にもかなり扱いやすいデッキだとは思います(『No Grasses』なんかとは対極的)。


・カード個別解説
・ゴマゾウ&ドンファン
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メインのドンファンラインは3-3という配分になってます。「ゴマゾウは4枚の方がいいのでは?」と思われるかもしれませんが、これは意図的に3枚にしています。
というのも、初手がゴマゾウ1枚というパターンをできるだけ減らすためです。これはこのデッキにとって最悪のパターンとでも言っていいほどで、このデッキにおいて戦闘力・回避力共に最弱であるゴマゾウはできるだけバトル場に晒したくないポケモンです。
ベトベターやベイビィポケモンなど他のポケモンの枚数が多いのは、他にもいくつか理由がありますが、初手ゴマゾウのみは絶対に避けたいという思いもあってこうなっているわけです。
かと言って、ゴマゾウを2枚以下にしてしまうとさすがに引きにくくなるので、やはり3枚がベストだとは思います。また、ゴマゾウはneo4のものの方が攻撃力が高めですが、微々たる攻撃力よりは、万が一のときに「こらえる」で粘れる可能性を残しておく方が大事なので、僕はneo1の方が安定だと思います。

・ベトベター&ベトベトン
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ベトベトンラインは3-1という配分。
ベトベトンは殿堂ランクの関係上、1枚しか入らないので当然ですが、ベトベターはゴマゾウとは対照的に3枚はやや多め。セオリー通りなら、2枚で充分なはずです。
これはゴマゾウとは全然違う発想でして、「突風」でベトベトンが倒されたときのフォローのためという意味合いが強いです。
ベトベトンは相手のデッキによっては非常に厄介なカードとなるため、「突風」で呼ばれる筆頭候補のポケモンです。

「突風」対策としては「ミニスカート」や「ロケット団のおねーさん」、「錯乱ジム」などがありますが、このデッキにはそんなカードを入れる余裕はありません。なので「突風」を使われること自体については諦め、"「突風」を使われたあと、どうリカヴァリするか"という点に重点を置いています。
先ほども書いた通り、「ポケモン再転送」や「学習装置」がその対策です(「学習装置」はドンファン用ですが)。
他にも「夜の廃品回収」+「ポケモン交換おじさん」なども有効です。

つまり、ベトベトンが1回倒されたとしても、すぐに場に復帰させることは充分可能というわけです。
しかし、すぐにベトベトンを回収できたとしても、場にベトベターがいなければ進化させることができません。ベトベトンを倒されてから新しいベトベターを出していたのでは(進化のための)1ターンのロスができてしまい、その隙に相手に特殊能力を使われてしまう危険性があります。

それを避けるためにも、"場に常にベトベトンとベトベターを1体ずつ出しておくこと"が望ましいのです。こうすることで、ベトベトンが倒されても隙を作ることなく復帰させることが可能になります。
そしてそのためには、ベトベターはどうしても3枚必要なのです。2枚ではサイド落ちしたり、「オーキドはかせ」で捨ててしまって困るといった状況が起こるので。

・グライガー
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たねポケモンとは思えないくらい優秀な性能を持ったポケモン。個人的に闘ポケモンデッキにはほぼ必須だと思うくらいです。
まあこのデッキは闘デッキといってもやや特殊な構築ですが、それでもこのポケモンの使いどころは多く、特に40~50ダメージを与えてくるポケモンが相手のとき、ベイビィだと一撃で倒されてしまう危険性がありますが、こいつなら確実に1発耐えられるので、「こうそくスピン」の入れ替え先としてこいつを選ぶ場面も多々あります。

・コラッタ
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ベトベトンがサイド落ちすると厄介なので、「ロケット団参上!」と合わせてサイド落ち対策の役割を担っています。
ただベトベトンが場に出たら機能停止してしまうため、ご利用はお早めに。地味ににげるゼロなのが嬉しいです。

・バルキー
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ドンファンを使うにあたって一番厄介なのが、相手のベイビィポケモン。ベイビィ判定に失敗してしまうと、ドンファンがバトル場に丸裸になってしまいます。
そこで相手のベイビィはこちらもベイビィで対策するのが一番ということで、対ベイビィ用のベイビィとして最も高い攻撃期待値を誇るバルキーを採用しました。(詳しくはこの辺の記事を参照)
本来バルキーというポケモンは、闘ポケモンのいないデッキで闘の攻撃力が必要なとき(例えば雷弱点の水メインのデッキなど)に相性補完として入れるのがセオリーですが、こういう使い方もあったりします。

・ピチュー(PF2)
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普通のデッキではまず採用されることのない超マイナーカードですが、ベイビィの多いこのデッキなら使い道はあるかなと。
初手がこれ1枚だったときにベンチ増強ができたり、他にも必要に応じてププリンやバルキーを呼び出したり、このカードならではの立ち回り方がいろいろあります。もちろん単なる壁役になるパターンが一番多いんですけど(((

・抵抗力低下ジム
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闘ポケモンで攻撃するデッキなら(タケシデッキ以外では)ほぼ必須のカード。こちらの攻撃力を左右する非常に重要なカードなので、相手のスタジアムで割られることも加味して、2積みです。相手によっては無駄になりますが、大抵のデッキには1枚くらい闘抵抗のポケモンが入っているので、完全に腐ることは少ないでしょう。ホント闘ポケモンって世知辛い……((
相手がサンダーだった場合は出すべきか否か!?(ドンファンは基本、攻撃を受けないので、大抵は出すのが正解です)

・ポケモン回収
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「こうそくスピン」の受け先として疲弊したベイビィやグライガーを戻したり、使い終わったコラッタを回収したり。使い道はいろいろ。

・ポケモンセンター
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「なんでこんなカードが?」と思われるでしょうが、何度かテストプレイしてみてから必要だと感じて入れたカードです。実際に回していると、ベイビィポケモンが相手の10~20ダメージの小技を何度か受けてきぜつする、というパターンが結構あったため、いくら脆いベイビィでも、何らかの回復ソースはあった方がいいと感じました。
ただ「きずぐすり」や「きのみ」はさすがに地味だし……、で、どうせドンファンが攻撃を受けないなら「ポケモンセンター」でいいんじゃないかと。ドンファン以外のポケモンは基本的にエネルギー付けませんし。
とはいえ「ポケモン回収」の方が汎用性は高いため、そちらに統一してもいいかしれません。

・マスターボール
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「ポケモン交換おじさん」ばっかりでは手札が消耗するし、中盤以降は手札に無駄なたねポケモンがダブつくデッキなので「礼儀作法」も相性悪いし……、ということで、7枚引いて何でもいいから1枚でもベイビィポケモンが出ればいいやという感じでこの「マスターボール」が一番マッチするのではないかと思いました。若干マイナー気味のカードですが、ポケモンがやたら多い特殊な構築のこのデッキではなかなか使いやすかったです。

・ポケモン再転送
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これまたかなりのマイナーカードですが、何度か書いた通り、「突風」で倒されたベトベトンの回収用に入れています。他にも「オーキド」でどうしても捨てざるを得なかったときのフォローにも。もちろんドンファンにも使えます。
普段はあまり使われていませんが、殿堂ランク環境では、あまり枚数を積めない高ランク進化カード(わるいラフレシアやカメックスなど)のリカヴァリ手段として入れておくと意外と重宝したりします。




・このデッキの欠点、そして現在の評価
というわけで、さも無敵のデッキ(?)のように紹介してきましたが、もちろんこのデッキにもいくつか欠点が存在します。

まず最大の天敵が、(『わるラフポルター』対策のところでも少し触れましたが)わるいゲンガー(neo4)です。
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闘抵抗を持っている上に、ワザ「ひきずりこむ」に突風効果があるため、ベトベトンが真っ先に呼ばれてしまいます。ベトベトンは超弱点なので非常に脆いですし、引っ張り出された瞬間、「ねむり」状態になって「かがくへんかガス」が解除されてしまい、わるいゲンガーの「ふかいねむり」が再発動するという最悪の事態になります。

他にもベイビィポケモンも「ひきずりこむ」で全員1発で倒されますし、もちろんドンファン自身が狙われた場合も非常に厄介……と、とにかく戦いにくい相手です。
とはいえわるいゲンガー自体はかなりプレイングが難しく、使用者もそんなに多くないのが幸いといったところでしょうか。



他にはハガネール(neo1)も相当苦手な相手です。
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よく組まれるプテラ(neo3)の「げんしのきおく」はベトベトンで対策できますが、単純に「テールクラッシュ」を使われるだけでも充分強く、こちらのベイビィが1発で落ちてしまいます。

向こうは1/2の確率でサイドを1枚引けるのに対し、ハガネールに鋼エネルギーが1枚付いてしまった場合、こちらが「こうそくスピン」で倒すには3ターン、鋼2枚なら4ターンもかかってしまう計算に。
ダメージレース的に明らかに不利です。更にハガネール側に「おうごんのみ」や「モーモーミルク」なんて使われた日には……(((

ハガネールは去年の旧裏環境では非常によく使われていたカードなので、本当はもっときちんと対策を張っておくべきでした。とはいえなかなか難しいんですけど……。ムチュール(neo3)で鋼エネルギーをはがしたりするのが精一杯だったり?



あとはやさしいカイリュー(neo4)も厄介ですね。
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「きせきのかぜ」を封じても、基本エネルギーオンリーのこちらには何の恩恵もありませんし、ベイビィ一撃の攻撃力、闘抵抗持ちと、とにかく向かい風要素が多いです。「ひかりのはどう」の効果が決まると、「こうそくスピン」でベンチに引っこんでもらうこともできませんし(こちらは入れ替えられますが)。
やさしいカイリューは色的な弱点がなく、そもそもあまり癖のないカードなのでこれといった機能的な欠点もなく、対策は非常に難しいです(ピンポイントなら「マダツボミのとう」とかありますが、「抵抗力低下ジム」と噛み合わない……)。



……というわけで、苦手な相手もそれなりに存在し、決して万能なデッキではありません。
実際2月頃のオフ会のフリー対戦で実戦投入し、何度か対戦してみたのですが、勝率自体はかなり良かったものの、やはりハガネール相手には非常に苦戦しましたし、他にもドンファンやフォレトスなど「こうそくスピン」系の同型対決もいろいろめんどくさい感じです。



そして何より悲しいのが、このデッキが万全の状態で使えるルールが来ないまま、殿堂ランク変更で環境が変わってしまったということ。

このデッキを作った昨年7月以降、関西旧裏オフでは、第6回→「御三家アルティメットメガバトル」(草・炎・水・無色ポケモンのみ)、第7回→「御三家お休みカップ」(第1弾、neo1、PF1のカード使用禁止)という特殊ルールがあり、そのどちらも"ドンファンが使えないルール"だったのです。
(ちなみに第6回オフではこの『ドンべトン』を応用した『わるいゴルダック単』を使用したのですが、結果はボロ負けでした(泣

そして陽の目を浴びないまま、今年7月に殿堂ランクが変更に。
これにより、仮想敵だった『わるラフポルター』、『カビゴン単』、『カスミウィニー』がそれぞれ大幅に弱体化し、相当使いにくい部類のデッキになってしまいました。

仮想敵がいなくなるということは、相対的にこのデッキのパワーも落ちてしまうということです。
もちろんこのデッキ自体は今でもほぼ同じ形で使えますが、正直旧殿堂ランクの頃に想定していたほどの強さはなくなってしまったのではないかと思っています。
というか、そうでなければこんな記事書かずにもうちょっと温めておいて、次のオフ会本戦で使うつもりでしたし(((((

とはいえ仮想敵が減りはしたものの、一方でベトベトンの殿堂ランクが緩和された(4段階中3→8段階中4)というプラス要素もありますし、決して悪いことばかりでないというのもまだ事実。
ただ、「ポケモンぎゃくしめい」も一緒に緩和された(4段階中1→8段階中1)ため、「突風」以上にいろんなデッキに気軽に搭載されるであろうことを考えると、やっぱり厳しいんじゃないかなーという気もします……(((

いやいや、それでもこのデッキはまだやれるはず!
今後も研究を重ね、新しい環境に合わせてより洗練させていきたいと思います!!



というわけで、これにてデッキ紹介を終わります!(また異常に長くなってしまった……)
殿堂ランクの変更がなければ旧裏環境にこういうデッキがキラーデッキとして存在し得たかもしれない……という妄想を残しておきたくて、こんな記事を書いてしまいました(笑)
ある意味個人的旧殿堂ランク環境の総決算と言えるような記事かもしれません。

新殿堂ランクはまだまだ未知数の部分が多いので、今はとにかくいろんな人といろんなデッキで対戦して、いろんなカードの可能性を探っていきたいところです。それではまた!!