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2019年5月19日開催の「駿河屋高槻トレカ館旧裏公認大会」にて使用したデッキの紹介記事です!

デッキレシピ『クロバリヤンマ』

新殿堂
杉並殿堂2019×
(5点超過)
高槻殿堂
(2019年3月度)
クラシック
レギュレーション
×
(ポケモン20枚未満)

※以下の殿堂ランク記載は「高槻殿堂」準拠(「新殿堂」もまったく同じ)。

ポケモン:15枚

トレーナー:34枚

エネルギー:11枚
7 草エネルギー
4 超エネルギー

攻撃力★★★★
耐久力★★
速度★★★★★
安定性★★★
対応力★★★★★
オリジナリティ★★
完成度★★★★


デッキのコンセプト

わるいクロバットの特殊能力「とつぜんかみつく」を、ナツメのケーシィやピクシーなど1エネ軽量アタッカーでサポートする『ピクロバゲラ』

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マチスのラッタ(マチス)の「いかりのまえば」で相手を半分削り、バリヤード(ジャングル)の「ヨガのポーズ」で残りを削る『ラ・ド・バ』

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どちらも今まで僕が組んだ旧裏デッキの中ではなかなかの自信作。


ではその両方のいいとこどりをしたらどうなる?


『ピクロバゲラ』は確かに即効性こそあるが、1エネアタッカーだと若干火力不足。
『ラ・ド・バ』も軽量かつ相手を確実に倒せるものの、どうしても1体倒すのに2ターンかかってしまう。

しかし、わるいクロバットとバリヤードが手を組めば、1ターンでとんでもない火力が出せる!
仮に1ターンの間にわるいゴルバット×1とわるいクロバット×2の進化に成功すれば、特殊能力によるダメージは50。そこからの「ヨガのポーズ」で合計火力は何と110!
旧裏環境のほとんどのポケモンを倒せる火力が瞬間的に出せてしまうのです。

さらに『ピクロバゲラ』&『ラ・ド・バ』両方に採用していた「ポケモンぎゃくしめい」フル投入ギミックも共有できる。

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……これはもしかして最強なのでは?

ちょっと前の第2回ウツボット杯のときにも同じコンセプトでデッキを組んだのですが、あのときはルールの都合上、†余計なパーツ†が入っていたので、今回はそれを除いて純粋に強さを突き詰めてみました。


基本的な戦い方

上にも書いた通り、わるいゴルバット&わるいクロバットの特殊能力で、バリヤードの「ヨガのポーズ」の火力を高めるのがこのデッキの基本的な方針です。

4積みの「ポケモンぎゃくしめい」も併用し、相手の育成途中のアタッカーを次々に呼び出して、殴られる前にガンガン殲滅していくのが理想の流れ。

ただ、このわるい2種の特殊能力は進化したとき限定で、「退化スプレーHYPER」を使っても回数に限りがあるため、あまり考えなしに使っていては、すぐに息切れしてしまいます。

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そこで大事になってくるのが、他のポケモンたち。
今回は従来の『ピクロバゲラ』と違って草エネルギーも入っているので、わるいクロバットラインもワザを使うことができます。

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実はこのラインはワザ自体もなかなか優秀で、ズバット(neo3)は1エネで確定どく、わるいゴルバットは2エネでどこでも確定20点を飛ばすことができます。
これを利用し、にげるコストが少なくHP低めのポケモンは特殊能力+バリヤードで、にげるコストが重くHP高めのポケモンはどくを仕込みつつ、わるいゴルバットのワザで確定数を調整していきます。ほどほどに削れたら「ヨガのポーズ」でフィニッシュ。

わるいクロバットの「ダークドレイン」はかなり不安定な性能なので、あまり積極的に撃ちたくはないですが、一応ベンチにダメージをばら撒けるので、「ヨガのポーズ」の足しになりますし、回復効果も付いているおかげで、ピンチのときはそこそこ粘ることもできます。


カード個別解説

・わるいクロバットライン 4-4-3
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メインポケモンかつ並べれば並べるほど強いので、4-4-3とフル投入に近い配分。常に2~3体は展開しておきたいところ。


・バリヤード(ジャングル)×2
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第2のメインポケモン。殿堂ランクの関係上2枚。
このデッキ唯一のにげるコストが必要なポケモンで、「ポケモンぎゃくしめい」を使う際は邪魔になりやすいので、これをバトル場に出してから使用するのが基本。
このため、場に出すバリヤードはなるべく1体のみに留め、1体目が倒されるまで(あるいは倒されそうになるまで)2体目は出さないようにするのがコツです。

抵抗力で防がれやすいのが欠点ですが、よく使われるコラッタ(R)やエイパム(neo1)程度ならわるクロラインだけで倒せますし、ベロリンガ(ジャングル)など高耐久系はズバットでどくを入れて放置すれば、60ダメージほど溜まった時点で抵抗力込みでも倒せるようになります。ただ、ヤミカラス(neo1)はちょっと厄介ですね。


・ナツメのケーシィLv.11(ジム拡張2)×1
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『ピクロバゲラ』&『ラ・ド・バ』両方からの出張パーツ。1エネ確定20点を飛ばせるにげゼロはとても貴重。初撃は「ヨガのポーズ」より強いので、まずはこのカードから殴りに行くこともよくあります。

また、超エネルギーの枚数を絞っている都合上、「エネループ」で手札に戻る効果はむしろメリット。これで手札に戻ったエネルギーをバリヤードに付け直すこともできます。
「ぎゃくしめい」を使って、このデッキの天敵であるベトベトン(化石)を殴りに行く役割も重要。


・ヤンヤンマ(neo2)
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他のたねポケモンが全員HP40で不安だったので、クッション的な役割としてもうちょっと耐久が高いにげゼロポケモンが欲しく、最近評価がじわじわ上がっているヤンヤンマを採用。
コイントスとはいえ、1エネで相手の場全体にダメージをばら撒けるのはかなり優秀で、これが決まればいろいろ確定数をずらすことができます。
「スピードスター」はまず使いませんが、このデッキを実践投入した高槻ジムバトルでは思わぬ形で役立ってくれました(詳しくはレポートを参照)。


・ドロー&サーチカード
全部で15枚。まず「オーキド」「ウツギ」4枚は確定。トラッシュしたくないトレーナーが多いので、オーキドケアの「クルミ」も4枚。同じ理由で、手札をまとめてリフレッシュできる「ナツメの眼」が2枚。
合計14枚では不安なので、最後に「マサキ」を1枚(ここを「眼」3枚目にしてしまうと、差し引き手札が減るドローカードが合計7枚にもなってしまうので、それは避けたいなと)。

わるいクロバット構築としては、ドロー15枚はやや少なめですが、今回は4積みのトレーナーが多く、ポケモンも必要なパーツが少ない(2進化1ライン+たねのみ)ので、そこまで無理して回す必要はないと判断。
サーチカードは「交換おじさん」フル投入+「礼儀作法」1枚の合計5枚で、ドロー&サーチ合わせて20枚ならまあ充分かなと。


きのみ×4、退化スプレーHYPER×4、ポケモンぎゃくしめい×4
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このデッキのキーとなるトレーナーたち。「きのみ」はバリヤードの耐久を上げ攻撃回数を増やすために、「退化スプレーHYPER」はわるいクロバットの使用回数を増やすために、それぞれ必要。
「ぎゃくしめい」は育成途中のポケモンを呼び出して狩ることで、必要な攻撃回数を減らす目的で入っています。総じて重要なカードばかりなので、いずれもフル投入。


・エネルギー(草×7、超×4)
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『ピクロバゲラ』や『ラ・ド・バ』よりやや多めの配分。どのポケモンもワザコストは軽いのですが、2色デッキなので、単色デッキより色事故が起こりやすいことを懸念してこの枚数に。

草エネルギーは、2ターン目にわるいゴルバットがワザを撃てるようにすることを意識して7枚。ダブルシンボルなので、これくらいはないと信用できません。
超エネルギーは、最悪バリヤードに1枚貼れれば充分ということで、やや少なめの4枚。初手7枚と「オーキド」or「ウツギ」の7枚でデッキの約1/4にアクセスできるため、これなら1枚は引けるだろうという理屈です。


実際に使ってみて ― 問題点

それほど対戦数をこなしたわけではないので、確かなことは言えませんが、ただ、強いものと強いものを掛け合わせたことで、割と純粋に強いアーキタイプになったなという感じはしました。

特に先攻を取ったときの勢いは凄まじく、1ターン目ズバットでどく→2ターン目進化+「ふらふらとぶ」でHP60までは確殺、1ターン目にズバットを複数展開できていれば、それ以上も圏内に入れることができるという、恐ろしい速攻っぷりです。

さらに4ターン目以降はそこにバリヤードという超厄介なポケモンが絡んできますし、加えてバリヤードを倒せるポケモンが出てきても、わるクロ+「ぎゃくしめい」で即撃墜という徹底っぷり。
一応特殊能力を消してくるベトベトン(化石)が天敵と言えば天敵ですが、実際は1発「ふらふらとぶ」を当ててから、「ぎゃくしめい」→「ヨガのポーズ」でサクッと狩れるので、そこまで苦労はしません。

デッキ相性としては非常に対応範囲が広く、多くのデッキに対し、勝率50%は確保できているのではないかなと。

じゃあ弱点はないのか……?

さすがにそんなことはなく、一応弱点としては、たねポケモンの状態での脆さが挙げられます。
たねポケモンはヤンヤンマ以外全員HP40。後攻を取ってしまい、先にガンガン殴られると、ひたすらマウントを取られ続ける展開になりがちです。要するに「攻撃は最大の防御」を体現したようなデッキなので、先に攻め込まれるのには弱いわけですね。

デッキにたねポケモンは8枚しか入っておらず(旧裏デッキとしては最小限に近い枚数)、ドローカードも特別豊富ではないため、例えば後攻で初手にたね1枚かつドローカードが「ウツギ」のみだったりしたら、かなり厳しいと言えるでしょう(まあそんなのどのデッキでも大なり小なり厳しいですけど……)。
このように、「最序盤の安定感のなさ」がこのデッキ最大の欠点と言えそうです。


あともうひとつ、実際に使っていて感じたこととして、せっかく草エネルギーをがっつり積んでいるのに、相手の草弱点をまともに突けるワザがない(ズバットの「かみつく」のみ)というのが、ちょっともどかしかったです。環境に草弱点持ちは決して少なくないですからね。

実際、2エネ30点くらいの軽量草ポケモンがいればちょうどいいのに……、と思う場面は結構ありました。


ん?


2エネ30点くらいの軽量草ポケモン……?


……ああ。


こいつか……!


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あのウツボット杯のデッキも、あれはあれで理に適っていたのか……

まあ現実的に採用するならストライク(Green)辺りかなと思いますが……。「ぎゃくしめい」との相性も良好ですし。

あと今回はわるいゴルバットが前線で戦うことが多かったので、「ロケット団のアジト」は1枚あっても良かったかもしれません。

まだ改良の余地はありそうなので、今後も研究していこうと思います。では!


※このデッキを使用したジムバトルレポート
【ポケモンカード旧裏】駿河屋高槻トレカ館旧裏公認大会(2019年5月)レポート
http://blog.livedoor.jp/aqwsderft/archives/53384642.html