生物

2011年02月26日

しつこくて恐縮ですが、また例の荒川河川敷の落し物の追加情報です。
ひょんなことからミルフィーユさん経由で、東京環境工科専門学校の哺乳類担当のS先生のご意見を伺うことができました。以下ミルフィーユさんからのメールです。

S先生が写真を見た第一声は、「ペリットだな。」 と言っていました。
私が、糞の可能性はないかと聞いたら、糞だったらイタチの可能性はあると言っていました。
ハクビシンの可能性はないかといったところ、ハクビシンの糞は、もっと太いから違うと言っていました。

ペリットと糞の見分けは、結構難しいそうですが、落し物が近くに大量にある写真を見て、やっぱりペリットの可能性の方が高いと言っていました。
ペリットの主は断定できないと言っていました
また、ペリットか糞かを断言するには、現場を直接見ないと難しいとのことでした。

ウーン、これまでの意見を整理すると、鳥のペリット、イタチの糞、ハクビシンの糞あたりに絞られてきました。でも、現場で目撃しない限り、確定は難しそうですね。
今回のことで一番感じたのは、限られた情報では専門家でもこれだけ意見が違うということ。自然観察は奥が深い!少ない資料では断定できない、分からないこともいっぱいあるということですね。でも、少しずつ絞り込めるように体験・知識を深めていきたいです。


さて、おまけです。ayaさんがギンモクセイの実を紹介してくれました。そういえば、すっかり忘れていましたが、去年、近所にギンモクセイかウスギモクセイかという木を見つけて、実を確認しなければいけなかったことを思い出しました。さっそく見に行くと、ああ、実ができています!

ウスギモクセイの実




















ウスギモクセイの実2
去年調べた時には、ギンモクセイは日本には雄株だけなので実ができない、ウスギモクセイは雌株があり実ができると本には書いてありました。
葉に鋸歯もないし(ギンモクセイの葉には鋸歯がある)、この木はウスギモクセイかなと思います。

ayaさんのは「ギンモクセイ」という名札がありますが、どうなんでしょうね?


落ちていた実を3個だけ持ち帰ったのですが、中の種を出そうと実を割ったけど汚くなって失敗。横斜めに切ったものがコレ、中に種は1個のようです。
今はまだ緑色ですが、5月頃に黒褐色に熟すようです。

ウスギモクセイの実3ウスギモクセイの実&種











《 2月27日 追記 》 
ヒイラギも実ができ始めていました。
ケーキでおなじみの赤い実ができるのはセイヨウヒイラギだそうです。

ヒイラギの実


arakawasanpo at 22:25コメント(10)トラックバック(0) 

2011年02月11日

冊子「赤来姫 早春に舞う」

























昨日、唐沢孝一さんから「赤城姫 早春に舞う」という冊子が届きました。
著書も多い有名人ですから今更ご紹介するまでもないかと思いますが、足立区の研修会の講師として出会ったご縁で、2007年4月1日のあしだち総会の時には講演をお願いしました。
以来、私は唐沢さんのフィールドエッセイを拝見しているのですが、2010年度の購読者に送られてきたものです。

ヒメギフチョウは氷河期の生き残り生物とも言われ、現在は関東地方では赤城山にのみ生息する希少種です。1987年に有志により「赤城姫を愛する集まり」が結成され、会員のボランティアのもと、地元の渋川市立南雲小学校が父母や地域の協力も得ながら、全校をあげてその保護に取り組んでいるそうです。

この冊子は、2007年に5月に赤城山でヒメギフチョウに魅せられた唐沢さんが、その活動を知り、自然教育のお手本でもあり、郷里群馬の誇りでもあると感動され、多くの人に広く伝えたいと思って出版されたものです。

冊子には美しいヒメギフチョウの吸蜜や産卵・幼虫などの生態と、小学生の自然観察や保護活動の様子などが、貴重な素晴らしい写真の数々で紹介されています。
こういう形で、小学生の時にヒメギフチョウに出会える生徒たちは幸せです。
ヒメギフチョウを守るために一生懸命の熱い大人たちもステキです。
そして、そのことを知ることができた私も幸運です。
できれば、もっともっと多くの人にも知ってほしいと思って、このブログでのご紹介です。

私はヒメギフチョウは見たことがありませんが、ギフチョウは2009年4月に見る機会に恵まれました。この2種は姿も習性もとてもよく似ていますが、幼虫時代の食べ物をギフチョウはカンアオイ、ヒメギフチョウはウスバサイシンと食べわけ、生息地もすみ分けることによって、共存しているそうです。自然界は本当によくできていると感心しますね。

2011年度の唐沢ワールド基金は、5年に渡って房総半島に通った総まとめ「岩礁や磯の野鳥」の出版に使われる予定だそうです。一口1,000円のささやかな支援ですが、こうした長年の地道な活動を発表する貴重な冊子作りに協力できるのは、私たちにとってもとてもありがたく嬉しいことだと思います。



arakawasanpo at 11:13コメント(5)トラックバック(0) 

2011年02月07日

前回の川あるきの時に、荒川ビジターセンターでは新芝川で見つけた大きなモクズガニを展示飼育していると聞きました。昨日の川あるきの前にその写真を撮っておこうと少し早目に行くと、ナント一昨日、脱皮に失敗して死んでしまったそうです。

解説員の話では、一昨日の朝見るとカニが2匹になっているのでビックリしたそうですが、脱皮した抜け殻と、失敗して死んでしまったカニでした。

モクズガニの抜け殻脱皮に失敗して死んだモクズガニ










以前Kenさんが「今日の発見」で紹介してくれたあのタカアシガニの脱皮の動画を思い出しました。(クリックしてぜひ見てください)あの時はただただビックリ、とても感動しましたが、やはり脱皮は命がけなんですね。

図書館の児童書コーナーで借りてきた「カニの観察辞典」文・小田英智 写真・桜井淳史によると、カニの脱皮は水の中で行われます。「甲皮をかたくしているカルシウム分が体内に吸収され、まもなく脱皮が始まります。まず、最初に甲羅の後ろ側の縁がさけ、柔らかな新しい甲皮をまとったカニが、お尻から後ずさりするようにして、殻をぬぎ始めます。・・・すっかり古い殻をぬいだカニは、水の中で水分を吸吸し、まだ柔らかな体を伸ばします。体の形が整うと体内に吸収されていたカルシウム分が甲皮に送られ、かたい甲羅や脚をつくります。体がすっかりかたくなるまでには、脱皮から5~6日かかります。」

死んでいるカニの甲羅はまだ柔らかいと言っていました(私は触れなかったけど)。センターでもう半年以上も飼っていたんですって。関心がないというのはコワイことで、私は全然見えてなかった。脱皮の時にどんなアクシデントがあったのでしょうね。ご冥福をお祈りします。


ついでに、展示飼育中のベンケイガニやクロベンケイガニの写真もどうぞ。
赤いのがベンケイガニ、黒いのがクロベンケイガニです。

ベンケイガニクロベンケイガニ









ベンケイガニの♂♂と♀の見分け方を教えてもらいました。まず、お腹を見て、△お結び型をしているのが♂です。
下が♀で、幅が広く大きい。たくさんの卵を抱き抱えるためだそうです。

今は冬ですが、カニはどこにいるのでしょうか?カニは変温動物なので、深い穴や岩の隙間などで仮死状態で眠っているそうです。完全な冬眠ではなく、暖かければ動けるとか。



クロベンケイガニの♀昨日の川あるきではカニはむろん見られませんでした。でも、「陸生のカニは冬には普通見られない」ということも初めて知りました。
(海に棲むカニには、乾燥もひどい寒さも関係ない)

今年初めて河川敷のカニを見る日はいつでしょうか、また楽しみが増えました。



★2/6の川あるきに参加された方へ

これは何でしょう?←あの時わからなかった植物ですが、虚酔さんにお聞きすると、マメグンバンナズナのようです。

にゃはさんはアブラナ科だとは思いますが、葉っぱがどうも…。自信はあまりないけどコショウソウ(ガーデンクレス)はどうでしょう?」

コショウソウ(ガーデンクレス)というのは、初めて知りましたが、やはりマメグンバイナズナ属の植物のようです。


1マメグンバイナズナは花や実はよく見るけれど、葉はあまり多くついてなくて、こういう状態では見てないような気がします。

それで、今日もう一度河川敷に行って、その場所を探してみました。

確かに軍配の形に似た実が出来ていました。
ちょっと大きい気がしたので、グンバイナズナはどうだろうか?とお聞きしました。

23










虚酔さんは「グンバイナズナは全体にもっと大きく、果実もかなりの大きさです。」

にゃはさんはグンバイナズナの実の長さは12mm、マメグンバイナズナは3mm、ガーデンクレスは6mm、翼は先のほうだけということらしいですが」

ガーデンクレス6mm!? あの実は6mmくらいあったと思うなぁ。でも、ガーデンクレスというのは野外にも進出しているものなのでしょうか?河川敷にたくさんあったので、マメグンバイナズナが無難だと思ったのですが。

にゃはさん「帰化植物の図鑑に載っているくらいですから。スプラウト用に種が売られてるようです。わたしは見たことないです。」

ということで、たぶんマメグンバイナズナが一般的ですが、コショウソウ(ガーデンクレス)というものもあるということを頭に入れて、今後また観察していきたいと思います。 → 2/8 新タイトルで追記しました


arakawasanpo at 21:52コメント(6)トラックバック(0) 

2011年02月05日

荒川河川敷の謎の落し物「糞かペリットか」問題に、また新しい回答が加わりました。
あしだちのAmaさんが叶内さんのHPの「初心者のためのフォトギャラリー」に投稿質問してくれたようです。(この中の1月30日「河川敷の落し物」をご覧ください。)
 
叶内さんの回答をここでもう一度紹介すると
 「形や、食べているもの(何かの種子)を見ると、ハクビシンの可能性がかなり大です。糞の大きさはイタチくらいですが、イタチの糞は先が尖っていますので、イタチではないでしょう。
また、ペリットとも考えにくいです。ノイバラの実を食べる鳥は、果肉を食べ、種子だけを口から吐き出します。ですから、このように、猛禽類のようなペリットを吐き出すことはありません。」

 ・イタチの糞は先が尖っている
 ・ノイバラの実を食べる鳥は、果肉を食べ、種子だけを口から吐き出すので
  猛禽類のようなペリットを吐き出すことはない

そんなわけで、この荒川河川敷の落し物は「ハクビシンの糞」のような気がしてきました。
でも、小鳥のペリットもあるようなのですが・・・?

最初に荒川ビジターセンターが紹介してくれたジョウビタキのHPの人は
「今までの観察ではジョウビタキは消化できない果実の種などは一旦飲み込んだ後、その都度短時間で吐き出している様子が見られた。そのため個人的にはジョウビタキには ( カワセミやモズの様にある程度まとめて吐き戻す)ペリットと言える物はないと思っていた。
でも、ねぐらにしている場所で、ペリットらしきものを見つけた。
フィールドでも60~90分ほど観察しているとペリットを吐き戻す様子を見ることも可能だ」
として、小鳥のペリットの存在を紹介しています。

M.Mさんからは「ハクビシンの糞らしきもの」の写真が届きました。
なかなか盛り上がっておもしろい展開ですね。
添付の写真は、六義園のカラスの巣落としをしたときの巣の中にあった糞の写真です。
糞の大きさと木の上に上れ、六義園で可能性のある生き物と言うことで、ハクビシンの糞ではないかと思っています。
ほ乳類の権威の今泉忠明先生に伺ったところ、可能性はあるが断定できないというご返事をいただきました。いずれにしても、ほ乳類の糞だと思われます。
ですので、糞はこのように黒いという印象が私にはありました。

ハクビシンの糞らしきもの






















糞の色は食べたものによって変わるということも考えられます。
ハクビシンの糞について、小学校3年生が学校で育てた記録が発表されていました。それによると、食べたものによって糞の色は様々だと報告されていました。


とにかく、私はほんとに何も知らないなと痛感します。まだハクビシンも見たことないし、イタチその他の糞も知らないし、小鳥のペリットも見たことありません。それらも、1回ではなく、いくつも見てから全体像が分かるのでしょうね。

でも、今回のことを頭に入れて、糞やペリットについても関心を持ってアンテナを立てておきたいと思います。専門家でも、まだまだ分かってないことも多いのでしょうし、観察して得られた新しい情報が集まれば集まるほど、正確なことがわかってきます。みんなでより一層楽しく自然観察に励みましょう!


arakawasanpo at 20:50コメント(4)トラックバック(0) 

2011年01月26日

ノイバラの実




















ノイバラの実を食べたのは誰でしょうか?
1/9の「川あるき」で糞の様なものを見つけ、「それはペリットだ」ということで収まっていました。
でも、つなさんは「奥日光でよく見かけるテンの糞に似ている」ことを確認したくて、日光自然博物館に問い合わせたそうです。

すると、日光自然博物館 業務部 Muさんから回答が届きました。

  写真拝見させていただきました。
  戦場ヶ原の木道にもよく落ちています。
 
  大きさや様子などから考えて、テン(大きさによってはイタチ)のフンかと思います。 
  ズミの実を食べて赤っぽくなったり種がたくさん入っていたりもします。
  ネズミなどを食べたあとは、骨や毛が含まれます。
 
  写真だけなので、100%とはいえませんが、可能性は高いです。
  ご参考になればと思います。

つなさんは「足立区にテンはいないと思いますので、イタチの糞の可能性もあるのではないかと思いました。」と言います。

それで、荒川ビジターセンターに河川敷でイタチやフェレット(イタチに似たぺットで、最近野生化している)を見かけたという情報はあるか、問い合わせました。すると、イタチやフェレットはないけれどハクビシンの目撃情報はあると言うことでした。

ハクビシンは果物が好きだというし、それらも含めてもう一度M.Mさんにお聞きしました。

この間のお写真のブツでしたら、糞には思えません。
私も日光には良く行き、テンの糞は良く見ますが、基本的には色は黒です。
また、ハクビシンらしい糞は何度か六義園で見つけて、一度は動物の専門家に見てもらいましたが、決定することはできませんでした。
これも木の実は入っていましたが、黒かったです。
ほ乳類の身体を一度、通ることで、胆汁や消化液が混じって、黒や茶色になると思います。もちろん、人でもイヌでも見ればわかると思います。
ペリットは、消化液が混じることは少ないので、かなり原型をとどめて出てくるものと思います。
ただ、例外などどの程度あるのか、わかりませんので、確定的なことは言えませんが。 

とても説得力のある説明のように思いました。胆汁や消化液が混じって糞は黒や茶色になる。

ところが、また別筋からも情報が。荒川ビジターセンターのスタッフが友人の
葛西臨海公園の鳥類園の解説員をしている鳥博士Naさんに聞いたところ、

少なくとも鳥のものではないとのこと、
大きさ、食草の関係からするとハクビシンあたりかなぁ、とのことでした。

北千住あたりでハクビシンの目撃情報所幾つかあるようですし、あながちあえりえないことではないかもしれませんね。
あくまで可能性の一つとして、情報提供です。

鳥の糞は完全に消えたのですが、「哺乳類の糞派」と、「ペリット派」に分かれて、もう混沌としてきました。私にはさっぱり分かりません。それで、今日もう一度、ワンド広場に行って現場検証。ノイバラの下を見て歩きました。サッと見た時は何もないようですが、よくよく見ると、結構たくさん落ちています。 

ノイバラAノイバラB











落とし物1落とし物2落とし物3 







一つ一つはかなり小さいものです。直径7~8mm、長さ2cmくらい。たくさんある所もありました。


多くあった場所




















落ちていたノイバラの実を割ってみると、種がいっぱい。食べる果肉などあまりなさそうですが。
落ちたオオカマキリの卵鞘の近くにもあったので、大きさの参考に撮ってみました。 

ノイバラの実と種大きさ(近くにオオカマキリの卵鞘)











アチコチのノイバラの下を見ていくと、小さいので目立ちませんが、よく見れば、どこにも少しずつあるようです。(かがみこんで写真を撮っていると、散歩の人によく話しかけられました。何をしているのか不審に思って当然ですね)

ノイバラC落とし物5










ノイバラD落とし物7











かなりバラけやすいもので、ちょっと小枝でつつくと壊れ、すぐにほぐれます。
さて、これは何か哺乳類の糞でしょうか?鳥のペリットでしょうか?
謎は深まるばかり・・・現行犯で見つけないとどちらも納得しないでしょうね。

落とし物9落とし物9を分解
 










長くなって恐縮ですが、大事なおまけをもう一つ。

梅の木 1月26日例の切られた梅の木が、丁寧に頑丈に補修されていました。
「首の皮一枚でつながる」といいますが、ほんの数cmで幹がつながっているだけです。無事に生き返るでしょうか?
とにかく今は花も元気に咲いています!

梅の花 1月26日










梅の木 保護梅の木 保護2

















梅の木 新B
そして、切った枝を植えたのでしょうか、近くに2本新しく植えられています。
3本の木がどうかうまく育ちますように!

梅の木 新A                   


arakawasanpo at 22:19コメント(8)トラックバック(0) 
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