2007年08月27日

スポーティーな野郎 3

今週はいよいよ船舶免許の試験がある。
久しぶりの受験勉強と未知のフィールドを知ることはとても楽しかったので、終わってしまうのが少し淋しい。
試験は学科と実技に分かれて別の日に行われる。自動車と違って教習所という制度は無いので、基本的に一発試験である。
事前に教習教室には行くが、あくまで私塾という扱いである。なので何時間船に乗らなければならない、という決まりはない。

先週、小樽港で船の実技講習があったが、朝の9:30から昼休みの1時間を除いて夕方5:30まで、ぎっしり7時間船に乗った。
離岸、着岸、船を桟橋に繋ぐ係留、繋いだロープを解く”解らん”、船の向きを変える”変針”、蛇行、向こうから来た別の船を避ける”避行”、海に落ちた遭難者を助ける”救助”、磁石を使っての方位測定、などを繰り返し行う。
全長5メートルほどのボートに教官と生徒2人。
教官は50年配のオジサンである。がっしりとした体躯に日焼けした太い腕。波浪や船のエンジン音を突き抜けてよく聞こえるしわがれ声は、海で鍛えられた男だけが持てる独特の野趣なのだろう・・。はっきり言ってカッコイイ。私が女だったら抱かれてもいいと思った。
だが多分、彼が街を歩いていたら何の変てつもない普通のオヤジさんなのだろう。
やはり海と船は男をかっこよくしてしまうフィールドなのだ!。うーん、マンダム。

船と言えば、今日は支笏湖にカヌーの講習を受けに行った。
カヌーを買った秀岳荘が催すカヌー教室である。夏の期間だけ月に一度ほどあるらしい。
支笏湖のモーラップキャンプ場に張られた”秀岳荘”の印字入りテント。
「おお〜、秀岳荘だ・・」という周りのキャンパー達のどよめき。
今日は自分が秀岳荘のインサイダーであることがちょっと誇らしい。(少し前の自分からは考えられないアウトドア野郎的発想である)

参加者は私を含めて一人で参加の男が4人と夫婦一組。
カヌーの漕ぎ方、前進、後進、回転、真横に動かす、などの繊細なパドリングワーク。そして午後はロープでの遭難者救助の方法や、転覆したカヌーを起して乗り込む練習などをした。
カヌーは購入後何度か家族を連れて乗りに行ったが、なかなか奥深いものがありそうだ。やみくもに漕ぎ出すより、きっちりと講習を受けて練習を重ね、知識と技術を身につけなければ本当の楽しみは享受できそうにない。(そこがいい)

カヌー教室のお兄さんにも、船舶講習のオジサンにも口をすっぱくして言われた。
「はーい、力抜いて」
「だめだめ、身体の動き硬いもん。脱力してくださーい」
「肩の力抜きましょうね。とにかく脱力ですから〜」
「余計な力が入ってると身体自由に動きませんからねー」

(`口´;)げはっ!
それって俺がいつもチェロを習いに来る生徒に言ってる台詞そのまま!!
「分かってるけど脱力出来ないんだよーーー!」

人にモノを教わるのは楽しい。
いつもは教える側が多いので、久しぶりに味わう刺激的な感覚である。

小樽港の教習ではボートを操る爽快感でスピード感覚と脳内のアドレナリン抑制機能がすっかりやられて、帰りの札樽高速で覆面パトカーにスピード違反で捕まってしまった・・・。刺激もほどほどがいいのかもしれない。

Posted by arakihitoshi at 00:06│Comments(6)││カヌー・船舶 
この記事へのコメント
お楽しみのご様子(除、国家権力による取締)、何よりです♪

試験の日は風が吹かないことを祈ります。・・・ワタシの旧一級の時は、今日ホントにやるの?という強風に高波で酷い目に遭いました。

晴れて小型船舶操縦士になられた暁には、是非第二級海上特殊無線技士もゲットして下さい。否、出来れば第一級海上特殊無線技士を(後者はれっきとした国際免許です)。

無線の免許があると、レーダーやVHF無線装置を搭載したボートでも問題なく操船出来ます。
Posted by CRAZY-K at 2007年08月28日 00:06
いよいよ実技ですか、荒木さん。一歩間違えると命に関わりますから、船員あがりには独特の雰囲気があります。閑散とした小樽港内を20ノットでぶっ飛ばすと、初めは恐怖感がありますが爽快でもあります。2級では磁石はなかったけど、変わったんですかね。それでは一発必中で。
Posted by 老人と海 at 2007年08月28日 18:43
今日小樽港で実技試験が終わりました。
学科も合格点でしたし、うまくいっていれば1週間後には免許を手にできそうです。
今日の小樽港は晴れで南東の風。幸い弱風でした。

学科の講習も試験も、実技の講習も、今までは先生も生徒もオジサンだけのムサムサしい世界だったのですが、なんと私と試験艇に乗り込んだ二人は大学生のギャル(けっこうカワイイ)でした。訊けば大学のヨット部だそうです。
飯場みたいな世界が一気に小樽マリーナを舞台にしたトレンディードラマの雰囲気に早変わり。
お蔭で全く緊張せずに試験できました。ギャルの力は凄いです。
Posted by あらき at 2007年08月29日 13:16
もう大丈夫ですね! おめでとうございます(^^)

しかし、飯場みたいな世界っていったい・・・何となくわかりますけど(笑)

昔の免状と違って今のやつは住所が入っているので、いろんなところで証明に使えます。入手次第、運転免許証の代わりにあちこちで提示してみるのも面白いかも知れません(高確率で相手が困りますが・・・)。
Posted by CRAZY-K at 2007年08月30日 00:58
わぁ!無事に試験が終了したのですね!
しかも良い手ごたえのようで、おめでとうございます!!
免許を手にした時や初の船舶操縦などの日記も楽しみにしています。
ギャルとご一緒とはラッキーでしたね(*´∇`*)
Posted by mano at 2007年08月31日 00:32
>(`口´;)げはっ!
>それって俺がいつもチェロを習いに来る生徒に言ってる台詞そのまま!!
>「分かってるけど脱力出来ないんだよーーー!」

↑ ウケました!(笑)

小樽港の景色も懐かしい♪以前、1年半ほど小樽に通勤してました。
免許を手にした暁には、ぜひ身分証明として実用化を図ってください。
結果報告を楽しみにお待ちしております。
Posted by Traviata at 2007年09月05日 22:34

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