2009年01月06日

矢野さん(仮名)と考える、ホンネとタテマエ

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北極の氷が増えてるそうですね。二酸化炭素の増加との因果関係が崩れた、と新聞に書いてました。私はてっきり、最近肩こりが酷いのも、行きつけの飲み屋が潰れたのも全て地球温暖化が原因と思ってました。でもまあ、安心はできないけど、氷が増えてよかったです。
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久々の独身ライフを利用して、宅建の登録実務講習と行政書士の勉強してます。
あ、それと全国1万人の愛人たちに会いに行ったりとか・・
あ、それとチェロの練習も一応・・・・(汗

宅建は試験に受かった後に、登録実務講習というのを受けなければ免許がもらえません。本来は2年間の実務経験が必要なのですが、この講習を一ヶ月間受ければその2年間がオミットされるという制度です。

通信講座なのでDVDとテキストが送られてきました。このDVDがなかなか面白いです。異業種の楽屋裏は本当に興味深いですね。
DVDはドラマ仕立てになっていて、新卒で不動産会社に就職した矢野さん(女性)が晴れて宅建主任者となり、土地やマンションの売買の仲介をします。そして、上司の指導を受けたり、失敗したりしながら、お客さんの信頼を得ていく、というベタなストーリーです。
矢野さんは知的で好感が持てるタイプです。すごい美人という訳ではないですが、DVDを見ているうちにだんだん美人に見えてきます。
いつもひざ上のスカートを履いていて、重要事項説明などの時に低いソファーに座った時ちょっとドキッとします。書類でしっかり太ももをガードしているあたりが萌えます。
この辺、受講者のツボをバッチリと押さえているDVDと言えましょう。
矢野さんとは大学時代とかに出会ってたら是非お付き合いしたかったですね。

まあそれはそれとして・・、全体的には自動車教習所のビデオの宅建版という感じです。
宅地や建物の調査、売買の歳の重要事項説明や契約など、不動産実務の実際が織り込まれています。
例えばこんなやりとりがあります。

矢野さん「所長、間違い有りません。前面の道路幅員は公図で5メートルになっていますから」
上司「本当にそうですか? 実際に計ってみましたか?」
矢野さん「え?、でも公図で・・」
上司「いけませんね。私たち宅建主任者はどんな些細な情報も見逃してはいけません。それがトラブルの元になるのです」
矢野さん(実際に計ってみて)「本当だ・・、4メートル80センチしかありません」

こういうのを見ると、中堅社会人としては、「ふんふん、なるほど実測が大切・・」と思う前に、「やっぱりね、実測しないからトラブルが絶えないんだ〜」と深読みしてしまいます。


もう一例ご紹介します。

矢野さん(電話に出て)「はい、××不動産甲ノ山支店です」
本社の山田君「あ、矢野さんですか、例の物権、REINS(不動産流通機構)に登録するのちょっと待って貰えませんか?、実は見てみたいというお客さんがいて」
矢野さん(ちょっと困った様子で)「あの・・、そういうことってしてもいいんですか?」
上司が気付いて電話を替わる
上司「もしもし、それはいけませんね。何のための不動産流通機構指定業者なのか考えてみてください。お客様の信頼を損なう行為は絶対にしてはいけません」
山田君「そうでした。どうもすいませんでした・・・」

同じくこういうのを見ると、中堅社会人としては・・・・・(以下、略)

まさに舞台裏を見る思いで激しく勉強できます(笑)。



さて、せっかくなので、これをオーケストラ業界に置き換えてドラマを作ってみましょう。
新卒でオーディションを受けて甲ノ山交響楽団に入団した矢野さん(仮名)が、先輩奏者たちや指揮者などとのやり取りを通して、一人前のオーケストラプレイヤーに成長していきます。
さて、ベテラン社会人のみなさんは、どれがホンネでどれががタテマエか分かりますか?



矢野「チェロのあの人、なんかセクハラっぽくて嫌いです〜」
先輩「いけませんね。オーケストラは家族です。何があっても仲良くしていないと、お客様にいい演奏を提供できませんよ」


矢野「ワーグナーって無駄に難しい気がします・・、本当にみなさんちゃんと全部の音譜弾いてらっしゃるんですか?」
先輩「もちろん弾いてます。どんな不可能なことを書かれても、一音一音真心を込めて演奏する。それがわたくしたちの仕事です」


矢野「今日も新世界ですか・・、ふう・・」
先輩「いけませんね、溜め息なんてついたら。真剣に弾けば何百回弾いてもけして飽きることがない。それが名曲です。真剣味がたりませんよ」


矢野「なんだかギャラが足りない気がします・・・」
先輩「いけませんね。いい演奏さえすればお金は後から必ず着いてきます。お金のことを口にする演奏家は三流ですよ。」


矢野「今日の指揮者って苦手です〜」
先輩「いけませんね。指揮者とオーケストラが兵馬一体となってこそいい音楽が生れます。全ての指揮者を愛することです」


矢野「これって編曲が悪い気がするのですけど・・・、もっとよい編曲の譜面無かったんでしょうかね?」
先輩「いけませんね。疑っては。悪い編曲などこの世に存在しないのです」


矢野「現代音楽ってピンキリですよね〜。この曲はキリ・・?、ってゆかヘンじゃありませんか?」
先輩「いけませんね。ヘンな曲などありません。まず私たちが曲を愛さなくてはお客様に感動をお届けできませんよ」


矢野「色物のコンサートって気楽ですよね」
先輩「そのようなことはけしてありません。ベートーヴェンも色物も全く違いはないのです。全ての音譜に全人格を込めて弾く覚悟が必要です」


矢野「すいません!、楽譜を見てたら指揮者の動きが分からなくなっちゃって・・・、飛び出しちゃいました」
先輩「いけませんね〜。指揮者の動きからは片時も目を離してはいけません。右目で指揮者、左目で楽譜を見るようにしましょう。赤塚不二夫の漫画みたいな顔になるまで練習です」



まだまだあるけど、以下 略・・・・・


Posted by arakihitoshi at 16:27│Comments(2)││宅建主任者・行政書士 
この記事へのコメント
ゲラゲラ…(^^)。あらき先生、今年もたいそう面白ございます。ワーグナーのところが最高に笑えたかなあ。本年も宜しくお願い致します。今年も何とか2回以上は札幌で札響を聴かせて頂きたいと思います。作家活動以外の本業も頑張って下さいませ(笑い)。
Posted by よこお じゅん at 2009年01月06日 22:44
どうもどうも、今年もよろしくおねがいしますm(__)m
遠方から来ていただけるのはホントに励みになります。←これはホンネ(`▽´)
Posted by あらき at 2009年01月08日 23:57

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