2010年03月16日

ソリストや指揮者とオケ楽員の関係

札響で大流行している風邪をひいてしまいました。
せっかくの休みを闘病に費やしました(鬱)
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オーケストラの楽員と指揮者、あるいはオーケストラの楽員とソリストという関係はけっこう微妙である。
対立関係ということもないのだが、仲間と言うには距離があるし立場も違う。
音楽監督とか正指揮者となれば、休憩時間は楽員とたまり場で一緒に歓談もするのだが、それ以外の指揮者はよほどの常連でも、われわれ楽員と休憩時間に歓談する関係にはなかなか至らない。いま考えても楽員のたまり場に姿を現す指揮者は数名しか思い浮かばない。
以前、親しい指揮者から「楽員のたまり場に行くのはハードルが高い」と聞いたことがある。分からなくもない。
楽員側も(少なくとも私は)指揮者と話すのには一定のハードルを感じる。
やはり、お互いに遠慮があるのだと思う。

ソリストとなればなおさらで、彼ら(彼女ら)は大抵の場合、マネージャーとか音楽事務所の職員に付き添われていて、ガードされている感がある。
それに、オケの練習でも本番でも、まず序曲があって、コンチェルト、休憩を挟んでシンフォニーが定番である。
オケはステージに出ずっぱり。ソリストは途中で入ってきて、演奏会が終わる前に退場してしまう。
会話をするには接点がないのだ。
それに、オケの楽員とソリストでは同じステージに立っていても緊張度がまったく違う。彼らの集中力をそがない様にこちらは気を使う。
楽屋もソリストは一人部屋があてがわれているし、その中で彼らは出番まで黙々と練習している。
一部の超大物ソリストは除外して、楽員と気安く談笑・・・、という雰囲気とは程遠いのだ。
同じ時間を過ごしていても、楽員たちとは(少なくとも私とは)別世界にいると言ってよい。


で、先週は道東公演だった。
演目は円光寺さんの指揮で、ブラ1とブルッフのヴァイオリン・コンチェルト。
ソリストは松田理奈さんだった。
そう、松田理奈さん。
松田理奈さんの登場は心待ちにしていた。彼女は何かと有名だが、私は彼女に特に注目していた。
彼女とは『ブログランキング』で上位を競う仲なのだ。(最近あんまり競ってないけど)

ソリストとはなかなか接点ないけど、声をかけようと心に決めていた。
しかし、やはり相手はソリストである。
しかも、ここんとこ飛ばしている注目のソリスト。マイコン1位。超美人。
で、”ギャル”である(← ここ重要)

「あ、あの・・、松田さん、いつもブログ読んでます。」
「え〜〜、そうなんですかぁ? ありがとうございますぅ!」
「えっと、私もブログやってまして、”ビールの友”っていうんですけど・・」
「えーー そうなんですかぁ〜〜? こんど読んでみますね〜」

というパープルな展開も予想できなくはない。
ここはある程度覚悟して臨もう・・・・。うん、その方が身のためだ。
(年取ると奥ゆかしくなっていけないな・・・)


で、練習日。やっぱり接点なし。
私が練習場を出る前にタクシーに乗り込んで帰ってしまった模様。

で、帯広の本番の日。
出番が終わった松田理奈さんが事務局のTちゃんに付き添われて来たところに遭遇できた。

「松田さん、ブログもいつも読んでますよ」
「ありがとうございます。・・・・あの?」
「あ、わたし、チェロの荒木と言います」
「あ、やっぱり! 私もいつもブログ読んでます。レコードのお話し、とても楽しいです!」
「え、ど、どうもありがとう・・」
「あの、明日一緒に写真撮ってもらえませんか?」(← ここ重要)
「あ、写真、あ、はいはい、喜んで!」

むちゃくちゃ、ええコやんけ〜〜!!

いや。疑ってなかったよ。ブログの文章も知的だしね!
きちっとした対応をする人だと確信してました。信じてよかった。ヽ(´▽`)ノ
ってなわけで、車の中で「いや〜〜〜、まいったな〜 がははははは!」 とハンドルをバンバン叩きながらホテルに帰った。

そして、次の日。釧路公演。
前日に松田理奈さんと話しているところを目撃した楽員たちから「うらやましい」とずいぶん声をかけられた。
松田理奈さん、演奏もとても立派だった。
演奏家に”美人”というのは実は微妙なんだが、本当に美人なんだからしょうがない。実力も知性も兼ね備えた実に美人である。
AKB48の中に入っても1,2を争う美人だと思う。
私も”ハンサム”と言われたら嬉しいので(笑)、きっと美人と言われて悪い気はしないはず・・。

釧路公演のあとはたくさん”男性”楽員が松田理奈さんと写真を撮っていた。
まるで、飢えた狼の群れに生ラム肉をタレ付きで投げ込んだ様な光景であった(笑)。

matudarina

で、これが自慢の写真。

ヤバイね。かなり顔がニヤけてるな・・。10年前に西田ひかるちゃんとツーショット写真を撮って以来のニヤけ顔である。
このブログ見てる近所のおばさんに「あんた、にやけてたね〜〜」とか言われないように、顔直そうと思ったけど直りませんでした。
一時は一生このままかと思ったよ・・。

松田理奈さん、演奏もとてもブラボーでした。今後の益々のご活躍を期待しています。

それではみなさんごきげんよう。

  

Posted by arakihitoshi at 01:05Comments(5)TrackBack(0)

2010年02月25日

こちらはモスクワ放送です

明日とあさっては定期演奏会です。静かなブレイクの予感がするショスタコーヴィッチの交響曲第8番です。
今回は(間違いなく)CD録音が入ります(笑)。ハイファイ好きの方は後日発売されるCDの音と生の音を聞き比べる絶好の機会です。
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日本の皆さんこんにちは。
こちらはラジオモスコウ、モスコウUSSR、モスクワ放送です。
※モスクワ放送 旧ソ連の国営放送。海外向けにそれぞれの国の言語でラジオ番組を発信していた。内容は社会主義国にありがちな極めてプロパガンダ色の強いものだった。出力が異様にデカく一般家庭のAMラジオでも受信できた。

それでは番組をつづけますね。
つづいては聴者の方からのお便りのご紹介です。
今日は石川県にお住まいの、マトリョーシカ大好きっこさんからのお便りです。
『こんにちは。(こんにちは〜)、私は金沢に住む31歳の主婦です。毎日モスクワ放送をハミングしながら楽しく聞かせていただいています。(ありがとうございます)。 ところで先日の放送で、ソ連には地域によっていろいろな風習があると聞きました。たとえばどんなものがあるのですか?』

ありがとうございます。
それでは、マトリョーシカ大好きっこさんのご質問に喜んでお答えします。
ソビエト連邦には、15の国や自治区と100以上の民族が互いに尊敬しあい、助け合いながら仲良く暮らしていますが、それぞれの国や民族には独自の習慣や文化があります。そうですね。先日の放送で話題になったのはウクライナ地方の結婚式でしたね。ウクライナでは花嫁に皆が卵をあげる習慣がありますね。子宝に恵まれるように、という祈りがこもっているそうですよ。
ウクライナにはピサンカという伝統の卵細工もありますが、こうした伝統を帝国主義的な過当競争にさらすことなく保護し発展させていくのも社会主義ならではではないでしょうか?
マトリョーシカ大好きっこさん、ありがとうございました。またお便りください。

それではここで音楽をお聞きいただきます。
イワノビッチの歌で、ツィガーノフ作曲の「赤いサラファン」をお聞きください。
少女が母親に『私をお嫁にやらないで。赤いサラファンを縫わないで。』と歌っています。

と、こんな感じで番組はまった〜〜〜〜り進行します。
私と同年代の方はけっこうはまってた方多いんじゃないでしょうか。


で、ニュースとか時事解説は急に過激になってこんな感じ。

『アメリカ帝国主義は、本日の国連総会においてソ連のアフガニスタン救出について、挑戦的、挑発的な発言を繰り返しました。これに対し、ソ連の有能な指導者ユーリ・ウラジミーロヴィッチ・アンドロポフ同志は”それはごまかしである。アメリカ帝国主義は詭弁を弄しながらグレナダへの侵略戦争を正当化しようとしている。・・・・』

”アメリカ帝国主義”っていう呼び方が痺れます・・(笑)。


で、すごく嘘くさ〜〜い感じのも・・・。こんな感じ。

『さて、本日のソヴィエト連邦最高会議において、モスクワに住む旋盤工ミハイル・ウスチノフ氏の推薦によって、コンスタンチン・チェルネンコ氏が最高会議幹部会議長、共産党中央委員会書記長に全会一致で任命されました・・・』

( ̄□ ̄;・・・・・。いや、たしかに労働者は大切だけどさ・・。  


私がよくモスクワ放送を聞いていたのは、高校生くらいの1980年代初頭〜半ばでした。
なので、上ような感じのアフガン侵攻とかグレナダ侵攻を米ソが攻撃しあう国際情勢でした。
たいてい男と女のアナウンサー(日本人)がしゃべってて、モスクワから発信した電波を一旦ハバロフスクあたりで中継して、日本に放送していたようです。
男のアナウンサーの名前は「スエタ」という人でした。
ニュースの最後などに「担当はスエタでした」と言っていました。

北海道だったからかもしれませんが、普通のAMチューナーでもモスクワ放送の電波は本当にきれいに拾いました。

さて、なんで急にモスクワ放送の話かというと、
今回の定期はショスタコーヴィッチの交響曲第8番。
ショスタコやるとどうしても80年代のモスクワ放送を思い出してしまいます。
ショスタコの曲は作曲当時のソ連の政治情勢や、ソ連の革命や戦争の歴史と切っても切れないですよね。
ヴォルコフの『ショスタコーヴィッチの証言』が本当か嘘か?とかね。昔大流行しましたよね。
実際にショスタコーヴィッチがどういう政治的な意味をこめて曲を作ったのかは、本人が死んでいる以上もう確かめようもないですが、いろいろと想像をめぐらせるのは楽しいです。

私が持っている解説に、ショクタコーヴィッチの全交響曲15曲のシンメトリックな関係、なんていう話が載っているのですが、15曲を円のように作曲順に並べて書くと、8番はちょうど真ん中です。
で、戦争を題材にした7番、8番、9番を中心にして、ちょうど左右対称にテーマや編成が並ぶって言うんですね。確かにきれいに並びます。
これは面白いです。
まるでショスタコーヴィッチが生涯に15曲の交響曲を書くと、最初から予言していたようです。
こないだレコードでコンドラシン/モスクワフィルの全集を買ったので、そのうち15曲をぶっ通しで聴いてみる、なんてのもやってみたいです。


で、最後になりますが、みなさんに質問です。
この曲ご存知の方いませんか?
http://blog.livedoor.jp/arakihitoshi/Radiomoscow.MID
(midiファイルです。)
Radiomoscow
不具合等で聞けない方のために一応楽譜も。(四分音符=140くらい)


モスクワ放送の『ラジオジャーナル今日の話題』というコーナーでかかっていたテーマ曲です。
実際はオーケストラ曲です。
上のmidiの旋律はトランペットです。この旋律の後ろで弦楽器とピアノが強奏で、ザッザッザッザッザッ と八分音符で刻んでいます。
かなり派手な感じの曲です。本当はもっと長いのですが、旋律らしい旋律は上の7小節だけで、これが多少変化しながら繰り返されます。(うる覚えですが・・)
この曲にのってアナウンサーが「ラジオジャーナル今日の話題です」と言ってコーナーが始まります。

ず〜〜っと気になってるんですが、30年以上経ってもまだ発見できていません。ショスタコかとも思ったのですが、どうも違うようです。
かっこいい曲だったのでぜひもう一度聴いてみたいと思っています。
ひょっとして番組か局のオリジナルだったのかもしれませんが・・。(それにしては編成がでかい)

知っている方がいらしたらお便りくださ〜い。
担当はアラキでした。


※本文中の固有名詞や史実はイメージです。気にしないでください。  
Posted by arakihitoshi at 17:40Comments(15)

2009年02月25日

「白鳥の湖(完結編)」

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風邪は治ったものの、持病の咳がついてしまって酷いめにあっている。
2月は病気がちだ・・。いかんな。気合を入れよう。
バレエの本番の翌日からは、日演連のコンチェルト大会の伴奏の仕事になっている。
明日がその本番である。
本番で咳が出ないといいな・・。

バレエはいつもながらお客が沢山入っていた。
ちなみに、ロットバルトの乗るはずだった飛行機が大雪のため欠航になったそうだ。
関係者は肝を冷やしたと思うが、幸い無事に札幌に着いたようでよかった。

というか、ロットバルトも飛行機に乗るのか! という現実と架空を越えた新鮮な驚きがあった。
是非、飛行機の中でもロットバルトとして振る舞ってほしいものだ。

スチュアーデス「お客様、お飲み物は・・」
ロットバルト 「客と言うな! 閣下と呼べ! 分かったな」
スチュアーデス「は、はあ・・・、あの、お飲み物はいかがなさいますか?」
ロットバルト 「飲み物か? では貴様の生き血を飲むとしよう」
スチュアーデス 「?? はい?」
ロットバルト 「ヌアハハハハ、冗談じゃ!」

と言う感じで・・。


さて、冗談はさておき、
前回のアンケートはお蔭様で盛況であった。結果は下記である。

1位 別れたんじゃないの? 58票
2位 やっぱり入水自殺・・? 16票
3位 結ばれたと思う    10票

「別れたんじゃないの」が次点の「やっぱり入水自殺?」を大きく引き離して、第一位であった。 
パチパチ (*^^)//。・:*:・°'★,。・:*:♪・°

なので、続編を臨むお便りも番組をご覧の視聴者の方から沢山いただいたので書くことにする。
「白鳥の湖(完結版)」のBGMは下記である。

この演奏は原曲のピアノ版だか、これをオーケストラに編曲したものが「白鳥湖」の最後の方に挿入されることがある。
これがまた、何とも場違いでサマにならないのである。せっかく盛り上がりかけた4幕のクライマックスで一気に現実に引き戻されるようなパワーを持った曲なのだ。
だいたい何で曲の題名が「ショパン風に」なの??
今回のエンディングにまさに相応しい・・・。
(尤も、この動画の演奏を聴いて「なんだ・・、いい曲なんじゃん、と思いましたが(^_^;) )


『白鳥の湖(完結編)』

ロットバルトとの示談交渉に勝利した王子は、怒ったオデットをとりなしに森の湖に走った。
湖のほとりでさめざめと泣いているオディールの隣に座り王子は優しく語りかけた・・。
木々のざわめきと小鳥たちのさえずりが、若い二人を包み込む・・

「いや〜、ホントにゴメン! 俺が悪かったよ」
「別に怒っても悲しんでもいないから!」
「じゃあなんで泣いてるんだよ」
「情けなくて泣いてるの!」
「だからさ〜〜、ホントに間違えたんだよ。あの黒鳥とおまえをさ・・」
「なんで間違えるのよ! 間違えるわけないでしょ!適当な嘘つかないでよ!」
「俺が嘘ついてるっていうのかよ!」
「だってそうじゃない! なによ、一生愛するとか調子のいいこと言って!」
「おまえな、いいかげんにしろよ。さすがの俺も怒るぞ」
「なによ! なんであなたか怒るのよ!、 私がどれだけ傷ついたか分かってるの!? あ〜〜ん(泣)」

ここでしばらく気まずい沈黙が流れる・・・。
曲はもちろん「ショパン風に」である。

「分かった。悪かったよ。な? もう絶対こんなことないようにするからさ」
(といってオデットの肩を抱こうとする王子)
「ちょっと! 触らないでよ!!」(取って王子の手を振り払うオデット)
「痛てえな!、なんだよ、こんだけ優しくしてやってんのによ〜」
「優しくしてくれなくても結構です!。もうあなたとは二度と会いませんから!」
「ああ、そうかい。じゃあ会わないでやるよ。こっちもおまえみたいな強情な女はまっぴらなんだよ!!」

と捨てぜりふを吐いて湖を去る王子・・・
二人の心は離れ離れになったしまった。

木々のざわめきと小鳥たちのさえずりは、すれ違ってしまった二人をも優しく包み込んでいた・・。


【完】


・・・このネタは今回で最後です。ご安心ください (`▽´)
それではみなさんごきげんよう。


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Posted by arakihitoshi at 00:33Comments(6)TrackBack(0)

2009年02月20日

真説!『白鳥の湖』


(今日のブログのBGMにどうぞ)

いま札響の仕事で「白鳥の湖」をやっている。
私はこの曲、大好きである。
オケマンが臆面もなく「この曲大好き」ということはあまり無いと思う。
オケピットで弾くこと自体が好きなのだが、取り分け「白鳥の湖」に惹かれる。
弾いていても時間があっという間に過ぎてしまうほどだ。

それはさておき・・。
ヴィオラの辻さんの人気ブログでも話題になっていたが、「白鳥の湖」の物語には、文章通り読むと腑に落ちない箇所が多い。
世界中で愛されているバレエの割に、話しが荒唐無稽でつじつまの合わないところも多すぎるのだ。
しかしそれは、あくまで”文章通り”読んだ場合の話しである。
実は、この物語はある程度深読みしないと真の意味が浮かび上がってこない作りになっている。
本当は物語の奥にもっと生々しい人間模様が潜んでいるのである。


まず、一般的に知られている話しの大意はこうだ。

王子ジークフリートの21才の誕生日に、お城で花嫁選びの舞踏会が催されている。
しかし、まだ結婚したくない王子は城を抜けだし、友人たちと森に狩りに出かける。
そこで、魔法によって白鳥に姿を変えられたオデットに出会う。
夜の間だけ美しい娘の姿に戻れる(が話すことができない)オデットと王子は恋に落ち愛を誓う。

再び城での舞踏会。
各国の姫が集まっている。悪魔ロットバルトと娘のオディール(黒鳥)も出席している。
ここで王子はオデットとオディールを間違えて、オディールを花嫁に選んでしまう。
そこへ現れるオデット・・。
間違いに気づいた王子は、悪魔と闘い勝利するがオデットの魔法は解けず、哀れ二人は湖に身を投げて来世で結ばれる。

※結末には上記のバージョンと、魔法が解けて二人は結ばれるというバージョンなどいろいろある。



さて、ここからが私が主張する”真説”「白鳥の湖」(結末アンケート付き)である。

王子ジークフリートは21才。王位継承者とはいえまだまだ若造である。
遊びたい盛りの王子は、舞踏会そっちのけで悪友たちと街に出て、今で言うナンパ行為を繰り返す。
(ここで原作にある”狩り”とはそういうことである。敢えて直接的な表現を避けているところが芸術作品の品格というものだろう)
やがて、現代で例えるならセンター街などで、ひときは美しいギャル 娘に出会う。王子は一目惚れする。
その娘がオデットである。が、オデットは可哀想に失恋か何か過去の心的外傷が原因で自分のカラに閉じこもり、人と話そうとしなくなっていた。ここで原作のほうではオデットは白鳥に姿を変えられているわけだが、なぜ「鳥」なのか今ひとつ分からないのだが、多分ストレスか何かで物忘れが激しくなっているなどの文学的表現だろう・・。

さて、王子はオデットとすっかり恋仲になりメルアド 湖の場所もしっかり控えて城に戻る。
王子との逢瀬も回数を重ね、オデットの心の傷も癒えかけた頃、城ではまた舞踏会が催される。そこでまたまた王子は好みのタイプの娘を見つけてしまう。それがオディールである。
オディールは若いのにムチャクチャ色気のある女である。日ごろ色気という点では劣るオデットに少し物足りなさを感じていた王子は、オディールに萌えまくってしまう。なにしろ若造である。ある程度は仕方のない部分もある。
「純情そうなオデットもいいが、妖艶な感じのオディールもいいな・・、ウヒヒヒ」などと思いながら王子はオディールと一時の愛をむさぼりあう。

さあ、そこに突然現れたのがオデット!!
浮気の現場に踏み込まれた王子はパニックになり、一瞬の沈黙の後、こともあろうにこう言うのである。

「あ、あれ? 俺さぁ、オマエとこの娘と間違えちゃってたみたい・・」

広く知られている話しの筋では、王子はオデットとオディールを間違えたことになっているが、白鳥と黒鳥を間違えるという話しには、いくらなんでも無理がある
そう、王子は間違えてなどいなかったのだ。王子が苦し紛れについた嘘だったのである。
まあ、21才の若造の仕業である。こんなもんである。
ある小噺に、浮気の現場に踏み込まれた亭主が「今ここにいるのは俺じゃない!」と言うのがあったが、あるいは、こういう時の男の所作などいつの時代も同じ・・、という作者の皮肉が込められているのかもしれない。


怒ったオデットをとりなしに急いで湖に行く王子だったが、もう一人怒ったのがオディールの父親ロットバルトである。
そりゃそうである。怒るのも当然である。オディールの年齢は不明だが、王子の年齢とのつりあいを考えると、多分17歳くらいだろう。下手をすれば刑事事件である。
原作には王子とロットバルトは「闘った」とあるが、実際は刃物を持って殺し合いに及んだわけではなく、ロットバルト側は刑事告訴をちらつかせながら内容証明郵便で慰謝料を請求したり、王子側は代理人を立てて示談交渉をしたりしたわけだ。

その後、示談交渉がなんとかまとまり、王子もほっと胸をなで下ろした。考えてみればロットバルトとオディールも元々下心があって王子に近づいたので、多額の示談金を積まれたら満足なのである。
さて、気の毒なのはオデット。
王子との一件で心の傷が癒されるどころかますます悪くなってしまった。
王子も若いがオデットも若い。
傷心のオデットと王子のその後は・・・






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Posted by arakihitoshi at 20:50Comments(8)TrackBack(0)

2009年02月04日

ブルックナーと言えば・・

ここのところ珍しく体調を崩し、毎晩早寝していた。
少し熱なんかも出て、汗をかきながら沢山夢を見た。
ある夜、オムニバス形式の本番にまつわる悪夢を見た。4本立てくらいだった。

相変わらず、オケの本番でチューニング始まっちゃってるのに自分は着替えてなくて、焦りまくって舞台裏で燕尾に着替えようとしてるんだけど、袖に腕が通らなくて汗だく・・とか、
一人で弾くコンサートで舞台に出たけど譜面台に譜面がない・・、暗譜もしてないで汗だく・・とか、

「焦って汗だく系」の夢が多かった。やはり熱のせいだろう。

今回は今までにないパターンの面白い夢がひとつあった。
敢えて分類すると「腹立ってド突きまくる系」の夢である。

なんかのイベントでチェロ弾く仕事がある日、という設定である。
朝寝てると、「荒木さ〜ん、そろそろ出番なんですけど〜」と電話がくる。
え?え?? 本番って午後からだよね? と思いながらも焦りまくって家を出る。
会場に着いて、チェロ出して着替えて仮設ステージに出る。
ステージ上でチェロ構えて座ってるんだけど、イベント始まる様子はない。
黒いテカテカした素材のロゴ入りジャンパー着た若いスタッフが大勢右往左往してるので、そいつらの一人に堪りかねて訊いてみる・・・。
「ボクの出番ってまだ?」
「え? 出番っすか? いや〜〜〜、どうなんっすかね・・・。ちょっと訊いてみます」 と言ったっきり帰ってこない。
やっぱりね〜〜、ああいうスタッフって格好ばっかり一人前で絶対に使えないもんな〜〜。(と夢の中で思っている。現実はどうか知らない)

今時だったら例えば環境庁とか、官公庁なんかが主催のこの手のイベントは予算だけは潤沢なもんだから、制作会社がいくつも相乗りして、使えないスタッフが用も無いのにウジャウジャといるものなのだ。
そういう連中は、決まってロゴ入りジャンパーを着て、頭にはインカム、首からストップウォッチをさげて、ポケットには丸めたタイムテーブルを入れているのだ。
格好ばっかり一人前で全く使えないのだ・・・・
(と夢の中で思っている。もちろん現実はどうかは知らない)

スタッフに訊くのは諦めて、当分出番はなさそうなので、取合えず舞台を降りて、奥の責任者風の人に訊いてみる。
すると出番は午後3時ということが判明した。
そして、さっきのスタッフを探し出して、
「ゴルァ〜〜! 貴様なにやっとんじゃ、ワレ〜!、貴様の電話のお蔭でワシは4時間は早く起されたんじゃ! どない落とし前つけんじゃーー!」
と怒鳴りながら、そのスタッフに蹴りを入れまくってる・・

という夢であった・・・。

うーん。悪夢には違いないな。
というか、いつから俺ってこんな性格になったんだろう・・、という淡い自己嫌悪もあるな。
というか、そのスタッフが電話してきたかどうか分からないじゃん。理論的に破綻してる夢だな・・。


夢の話しはこのくらいにして。

昨日から定期の練習である。
今回は尾高さんでブルックナーの4番とプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲である。
巷でよく聞く「ブルックナーと言えばトレモロ」というフレーズ。
(※ トレモロ = 弦楽器の細かい刻み音)
トレモロが多くて疲れるとか、腱鞘炎になりそうとか・・・。
あまりに使い古されたこのフレーズは実のところいかがなものかと思う。
確かにブルックナーはトレモロ多いし疲れるけど、ブルックナーの特徴のほんの一部だし、ブルックナーの核心でもなんでもない。

太宰と言えば走れメロス! とか、
黒澤と言えば七人の侍! とか、
北海道と言えば伊フク部! などと、反射的に言ってしまうような、一種の思考停止感を感じる。
ということを踏まえた上で、トレモロの話しである(笑)。

トレモロは、沢山細かく刻んでる方が、一生懸命やってるみたいに見えるし、根性入ってるなーー! とお客に思わせる効果が期待できるが、現実に出ている”音量”ということを考えると必ずしもそうではないと思う。
言うまでもなく、弓の毛で弦を擦る事により、弦が振動して音が出ているわけだが、大きな音を出すには3つの要素がある。
ゞく擦る
∩瓩擦る
6陲剖瓩なを擦る

なので、強く早く擦りまくればデカい音が出るのだが、限度があって、弦の振動と楽器の振動を待たずに弓を動かしてしまうと、エンジンがギア抜けして空回りしたような状態になって、大きな音はでない。
さらに付け加えると、弓は右から左に動かして、やがて左から右に動かす。その瞬間のことを、弓を返す、と言うのだが、弓を返す時には音は一瞬止る。
なので、極端に早く弓を動かせば、弓を返す回数も多くなるので、継続して音を出しつづけるのにプラスにはならない。

なので、トレモロはオケ全員が狂ったように刻みまくるのは視覚的効果はあるが、大きな音を出す、あるいは靄の様な音響効果を狙うというトレモロ本来の目的を達成するためには、弦楽器群は意図的に弓を動かすスピードを変えて、早く動かす人、普通に動かす人、ゆっくり動かす人、ゆっく〜〜〜〜り動かす人、と役割分担したほうがいいように思う。
チェリビダッケのビデオで昔そんなのを見たことがあるような気がする。(記憶が定かでないが)
早く動かしてる若者あり、まるで全音符の様にゆっく〜〜〜り弾いてるおっさんありで、弦楽器全体から音が立ち上っているのが正しいトレモロの姿だと思うのだ。

そこで!
今回はおっさん代表として、トレモロ時にどのくらいゆっくり弓を動かせるか、限界に挑戦してみたいと思います。
実際どのくらいゆっくり動かせるかは、その時の勇気しだいである。

これはけしてサボりたいとか、ラクをしたい、とかではなく、
あくまでも、トレモロの正しい姿を身をもって示すためなのである。

使命感なのである!

それではみなさんごきげんよう。

【おわり】



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Posted by arakihitoshi at 22:23Comments(2)TrackBack(0)

2009年01月24日

とにかく数えるんだ!

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ここんとこ音楽ネタが続いてますが・・、一般日記に移ったとたんに音楽ネタしか思いつかなくなりました。まあそんなもんですよね。気にしないでいきます。
さあさあ、今日もクリックしてください。とにかくクリックしてください。一刻も早くクリックしてください。ブログが更新されてなくてもクリックは忘れないように!  (ここだけの話し・・、クリックしないとあなたの身に不幸が訪れますよ。)

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今日は定期で伊フク部をやった。
この曲は一応”ピアノ協奏曲”、ということになるのだろうか。
ピアノソロの横山さんには、本当にお疲れ様でしたと言いたい。

伊フク部は言うまでもなく北海道出身の作曲家としては一番有名だし、
亡くなったけど長老だったし、
音大に関った人なら誰でも知っている有名な管弦楽法の教科書を書いた人だし、
TVドラマにもなったし、

しかしながら、伊フク部の曲、となるとそれほど世間に知られていない。
「伊フク部をもっとやるべきだー!」なんていう声もよく聞くが、
有名なのは『ゴジラ』か、せいぜい『交響潭詩』くらいなものだろう。
作曲家本人も亡くなって、これから真価が問われる時代に入るのだろう。
そういう意味では今回の定期での演奏は意味があったのだと思う。


さて、伊フク部と言えば変拍子。

四拍子の曲だったら・・、
ンタンタンタンンタンタンタンンタンタンタン
ワルツみたいな三拍子だったら・・、
ンタンタンンタンタンンタンタン

しかし伊フク部の場合は、
一小節ごとに目まぐるしく替わる拍子、しかもアクセント付き。しかも早い。そしで音でかい。
どの曲もそう。例外は無い
敢えてカタカナで表すとこんな感じ・・、
タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ

なので、楽譜から一瞬でも目を離すとどこを弾いているか分からなくなる。
こういう状態を「落ちる」というのだが、
仮に目を離さなくても、一瞬でも雑念が生じると「落ちる」のである。

「タ」という字は、連続してず〜〜っと見てると「タ」に見えなくなるな〜・・
なんて、一瞬でも違うことを考えると落ちるのである。

まばたきしても落ちそうになるので、目が充血してくる。
近所のヤツが落ちたりして、「あ、落ちてる・・」とか思うと吊られて落ちるので意識から排除する。
「ぬおぉ! 棒が分かんねぇー!」とか思っても集中集中!。分からなくなってもとにかく数えるんだ!

20小節間休み、なんていう休符の間も気が抜けない。
というか、休符の間も目まぐるしく拍子は変わっているので休符の方がむしろ大変である。
音を出しているセクションを聴きながら、心の中でひたすら
タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ
と数えまくる。
休符で落ちると、次に自分が出るところが分からなくなるのだ。
弦楽器は周りと一緒だから安心・・・、と思って油断している時に限って周りも落ちてたりするので、全く気は抜けない。

これは音楽的な才能とか、そういう問題じゃなくて、
敵のミサイルを打ち落とす系のテレビゲーム的な能力だな、とか思ったり、
動体視力の問題だな・・、と思ったり、
「この変拍子ってホントに意味あんのかよ!!」 とか急に腹立ってきたり、
いかんいかん! 集中だ! 何も考えるな! 
とにかく数えるんだーーーー!!


全員がフォルテッシモの大音量の中で、ひたすら数える。
タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ


そうだ。何も考えずに数えるんだ! なにも考えるな!
タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ


そうだ、これでいいんだ。

タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ






これでいいんだ。


タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ






これでいいんだぁぁぁ!



タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ



  
Posted by arakihitoshi at 23:01Comments(7)TrackBack(0)

2009年01月19日

ミクロな楽器紹介 その壱 『エンドピン』

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チェロのミクロな部分にこだわった楽器紹介。
その壱『エンドピンのすべて』
(これを読破すれば、少なくともエンドピンの知識では誰にも負けないレベルに達します。)

チェロの足の部分をエンドピンと言います。
下の写真は私のチェロのエンドピン部分。
cello1








このエンドピン、チェロをチェロらしく演出する重要な部位です。
これをニョキっと床に突き刺して弾くからチェロはカッコイイのです。
でも実は、エンドピンが誕生したのは意外と新しくて、100年くらい前だそうです。
ベルギーのチェロ奏者、フランソワ・セルヴェ(1866年没、享年59)という人が晩年に発明した、ということになってます。
チェロがだいたい現代の形に落ち着いたのは1600年代後半なので、それを考えるとエンドピンの誕生は”新しい”と言えると思います。

しかしながら、セルヴェのエンドピン以前にも、チェロの初学者などにエンドピンらしきものの使用を薦める教則本の存在などがあった、とエリザベス・カウリング著の有名なチェロの本には書いてあります。
なので、ベートーヴェンなどがいた頃のオーケストラのチェロパートにはエンドピンを付けている人と付けていない人が混在していたのではないか? と考えるのが一般的な気がします。
もっとも、この辺りの事情は記録もなく、実際のところは分かっていません。

さて、現代では全てのチェロにエンドピンが付いて行ます。
バロック時代のチェロを再現して、わざとエンドピン無しのチェロを弾く人たちもいますが、これは”バロックチェロ”という、特別なカテゴリーに位置します。
エンドピンは鉄でできており、楽器を弾かない時などは楽器内部に収納できるようになっています。弾く時は引き出して、ネジで固定します。

材質は鉄といいましたが、最近はチタンやニッケル、カーボンなどいろいろな素材のものがあります。音がそれぞれ微妙に異なります。
下のサイトの様に、いろんな種類のエンドピンを売っているお店も存在します。
【見附精機工業】
昔は木製のエンドピンも見ましたが、最近はほとんど見なくなりました。

チェリストの中にはエンドピンに凝っている人もいて、そういう人は何本も所有してたりします。

エンドピンは、先が尖っており、床に刺してチェロを固定します。
なので、床には穴が空きます。
キタラのステージのチェロが座るあたりの床は、蜂の巣の様に穴だらけです。
音楽ホールの舞台の床は数年に一度削りなおしや張り替えを行うのですが、希にチェロに穴を空けられるのを嫌うホールもあります。
音楽ホールであれば、チェロの穴はやむを得ないものとして諦めて欲しいと思いますが、多目的ホールの場合は穴を空けない配慮も必要になります。
そういう場合はチェロの足留めを使うしかないのですが、これがなかなか良いものがありません。

チェロの足留めは、かまぼこ板のような物に紐を付けて、その紐を椅子の足にストッパーとして固定する、通称”かまぼこ”(そのまんま)が最も有名です。
しかし見栄えも悪いので、ゴムの滑り止めの上に木などを張り付けたものが市販されています。しかしながら、演奏中もしっかりと床に固定される信頼性の高いものは極めて少ないです。ここがチェロ奏者の悩みです。
私は知人の知人が自作した物を使用しています。これはかなり良いです。
やはり東急ハンズなどで、納得のいく素材で自作するのが一番かもしれません。

エンドピンが滑るというのもあります。
ごくたまに、思わず力が入りすぎて、たまたま角度も悪かったりして、エンドピンが演奏中にずるっと滑ってしまうことがあります。
これが本番中だったらヒサンです。
なので、チェロ奏者はエンドピンの先が常に極限まで尖っている様に、金ヤスリなどで調整しています。
アマチュアの奏者で、先のすっかり丸くなったエンドピンでズルズル滑りながら弾いている人がいますが、金ヤスリで研ぐようにしましょう。
極限まで先の尖ったエンドピンは凶器にもなりえますが、今のところ飛行機にチェロを持ち込む場合の樹内持ち込み制限品には指定されていません・・・(笑)。


さて、エンドピンをどのくらいの長さを出して演奏するか?というのは、人によって好みがマチマチです。
短く出せば楽器を立てて弾くことになり、長く出せば楽器の角度は床と平行に近くなります。
椅子の高さ、体形や弾く癖、靴底の厚さなどによって大きく違ってくるのですが、演奏中に「あ、短かった・・」あるいは「長すぎた!」と思うことはよくあります。
これが本番中だと、楽章間などが来るまで直せませんから、しばらく我慢して弾くことになります。
なぜか「あ、短かった!」と思うことの方が圧倒的に多いです。
きっと、弾いているうちに姿勢が伸びてきて、楽器が垂直に近づいて来るのだと思います。
ネジの絞め方が足りなくて、エンドピンが少しづつ短くなることも無いとは言えません。

そうやって演奏中に調整して、演奏会が終わる頃は、一番よい長さに落ちついているので、この長さを油性マジックなどで記録しておけばよいのです。キタラで弾く時は椅子も靴も同じものを使っているので、エンドピンの長さも一定なはず。
しかし、終演と同時に、「あ〜〜終わった終わった〜」と安心して、すっかり記録を忘れてエンドピンを収納してしまいます。
忘れ続けて数年・・。
こないだやっと記録しました。
キタラで演奏会が終わって、いつもと違う下手(指揮者が入退場するほう)から退場しました。
下手にはステージスタッフが使う油性マジックが置いてあるのです。
やっと、やっと記録できました!!(涙)。↓
cello2








これでエンドピン問題はかなり解決されるはず。
よかったよかった・・・(^^)
これだけやるのに数年かかってしまった。

以上、『エンドピンの全て』でした。
それではみなさんごきげんよう。
  
Posted by arakihitoshi at 00:47Comments(1)TrackBack(0)

2009年01月11日

ラッパ管の向こうから

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ランキングのカテゴリーを”日記”に変えてみましたが・・、ここはレベル高いですねー。上位の人たちは皆さん本出してたり・・。世の中広ですな〜。ビビります。
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今日は今年一発目の本番でした。
ニューイヤーコンサートで久しぶりにマーラーをやりました。

マーラーは最近あまりやりませんが、バブルの頃は大流行してましたね。
ケンラッセルの映画「マーラー」もあったし、外来オケも在京オケもサントリーホールで競ってマーラーやってました。
今井美樹主演のトレンディードラマでマーラー取り上げられたり、ラジオで斉藤由貴だったかな、「月並みですけどぉ、最近はマーラーとかも聴いてます」とか言ってました。

CDが普及して、LPレコードみたいに何度もひっくり返さなくてよくなったので、演奏時間の長いマーラーが日の目を見たとか、世紀末の空気にマーラーの厭世的でグロテスクな曲の雰囲気が合ってたとか、ちょうど著作権切れたとか、無駄に豪華なところがバブルにピッタリとか、いろいろ理由はあったと思います。

マーラーが大流行した80年代後半〜90年代前半のバブル期は、私の青春真っ盛り。夢多き恋多き、おバカで多感な時期だったので、マーラーを聴くと当時の記憶が一気に蘇ります。
今日も、当時住んでいたアパートの壁のシミとか、あ〜んなこととか、こ〜んなこととか思い出しながら演奏してました。
そのくらい流行ってましたね。クラシック音楽のくせに。プリンセス・プリンセス並でした。
本来クラシックっていうのは、”時代に左右されない”っていうのが一応売りなんで、ああいう流行り方もどうかと思います・・。


さて、CDなんていう話しがチョロッと出ましたけど、今日はちょっと面白いものをお見せします。
下の動画は私が持っている蓄音機で再生したSPレコードの動画です。
私はSPレコートを聴くのが好きで、東京に行った時は時間があると神保町のSPレコード屋に寄ります。
「ラッパ管吹き込み」のレコードにこだわって集めてます。
これは電気式のマイクとかアンプとかが発明される前の録音方式で、演奏者がラッパ管の前で、かなりデカい音で歌ったり演奏したりします。それがコイルを振動させて、蝋などの円盤を直にカッターで刻んでいきます。

片面がだいたい3分くらいなので、録音されている曲は小品が多いのですが、中には根性でシンフォニーを撮ったものもあります。例えば「運命」なんかは10枚セットくらいです。
ラッパ管で吹き込みやすい楽器と、そうでない楽器があったそうで、ラッパ管との距離とかで調整したそうです。

で、このラッパ管吹き込みのSPレコードなんですが、ノイズは多いし、回転ムラもあり、音質的にはかなり酷いのですが、不思議と生々しいです。
演奏者がすぐそこのいるような、息づかいまで聞えるような、ラッパ管の向こうで今現在リアルで演奏しているような奇妙な感覚に捕われます。

これが電気増幅器が発明される1920年代以降の録音になると、確かにダイナミックレンジは広がりを見せて、ノイズも大幅に軽減されるのですが、生々しさは薄れます。
LP、CDと時代が下がるにつれ、再生音は申し分なく美しくなったのに、生々しい人間の息づかいは、原始的なラッパ管吹き込みのSPレコードの方がはるかに勝っているかに感じます。
敢えて例えるなら、NHKのBSハイビジョンはな〜んか人工的な感じなのに、短波ラジオの北朝鮮の日本語放送は妙に生々しい、というのに似てます。

この商売やっていると、クラシックのCDを勉強や研究のためではなく、鑑賞で聴くということはほとんどありませんが、ラッパ管SPは純粋に鑑賞で聴いてます。そのくらい魅力があります。

興味のある方はぜひどうぞ。(ビデオで撮ってwebで、ってことなんで雰囲気だけでも・・)
シモネッティー/マドリガル
ジュール・ファルク(ヴァイオリン)
※ジュール・ファルク(Jules Falk)って誰なんでしょう・・。検索すると同名のストラドがあるので、多分使用してたんでしょう。きっと超有名だったんでしょう・・。1902年11月2日録音とあります。(マーラーが大活躍してた頃ですね)

あ、ところで下の演奏、ヴィブラートがんがんかけてるじゃん! 
やっぱりピリオド奏法なんてうそっぱちだー (`▽´)


  
Posted by arakihitoshi at 01:23Comments(2)

2008年12月24日

細く長く生きるんだもんねっ!

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クリスマスですね〜〜。12月は”クリスマス月間”と割り切って数々のイベントをこなしましょう(^_^;)
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今日はキタラで札響のクリスマスコンサートでした。
井上道義さん指揮で、ファリャの「三角帽子」とか楽しい曲多数。
秀逸だったのは、小曽根真さんのピアノソロで、ガーシュインのコンチェルトinF。

札響と小曽根さんの共演は3回めくらいでしょうか。
定期でモーツァルトのジュノムをやったのが最初だった気がします。
いつも思いますが、この人は本当に凄いです。
ピアノ超上手。即興演奏最高。ルックス良い。トーク面白い。服のセンスお洒落。英語もぺらぺら。一緒に飲みに行った人の話だと性格もいいらしい。多分モテモテ・・・。

「あ〜〜〜〜、気に入らねーーーー!!」(バンバンバン!)

「何もかも揃ってて本当に羨ましいです」



井上さんと小曽根さんの練習中の話しと本番トークで、お二人が昨年共演したベネズエラのオケが凄かった、という話しをしていました。ラテン系なので全員が椅子に登ったり、楽器を宙に投げたりしながら演奏する・・という信じがたい話しでしたが、YouTubeにありました。どうやらこういうことらしいです↓。
ベネズエラのオーケストラのショッキング映像!!

これもまた・・・・、なんというか・・。別な意味で凄いですね。


それにしても今日は本当に凄いピアノソロだったな・・。

は〜〜、張り合う気なんかもともとないんだけどさぁ。
なんつーかね。

でもまあ、いいもんね。俺は凄くなくて。
地味でもいいんだもんね〜〜〜〜。
細く長く生きるんだもんね〜〜〜〜〜。
べつに〜、英語ぺらぺらじゃなくてもいいもんね〜。日本語ぺらぺらだもんね〜。最近じゃ不動産にも詳しいもんね〜〜〜〜〜!

べつにモテモテじゃなくても〜〜・・・
はっ! そう言えば! 俺だって全国に1万人の愛人がいるんだった!


いやー。俺が1万人なら今日のピアニストは1億人かな。
っていうか、人類の半分は愛人かもな〜。
ってゆーか、霊長類の半分?
ってゆかほ乳類の・
いや、生物の・・
  
Posted by arakihitoshi at 01:05Comments(8)

2008年12月21日

プロレタリアの時代

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今年もあとわずかですね。お互い身体に気をつけて年の瀬を乗り切りましょう!
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この時期、クラシック音楽業界は稼ぎ時です。
札響は第九の演奏会は少ないですが、それでもクリスマス関係やら何やらでいつもより演奏会多いです。
個人で受けてる室内楽やらサロンコンサートの仕事もそれなりにあって、ありがたいことに、そこそこ忙しく年の瀬を送っています。

そんな中、毎年恒例のユニオン札響定期大会が開かれました。
札響にも当然ながら労働組合があって、ご存じのように労働組合たるもの、最低でも年に一回は定期大会を開かなければいけないと、労働組合法という日本国の法律で決まっているので、これは義務なのです。

先日、札響の倉庫をステマネのT中正樹君が掃除していて、興味深いものが発見されました。
下の写真の「腕輪」です。
倉庫の中でもかなり深い地層から発見されたので、たぶん1970年代のものと思われます。記念に貰ってきました。
団結腕輪





これは相当貴重なグッズです。
私も札響の組合役員やって15年になりますが、この腕輪は初めて見ました。
この腕輪が実際使われたのかは不明です。
どちらにせよ、時代の移り変わりを感じさせてくれます。
日本の”サヨク”が異様に元気だった時代のシロモノのなので、上部団体などから支給されただけで、実際は使用されなかったのかもしれません。

試しに腕に付けてみました。
付けただけで気分はプロレタリアートです。とにかく反対っ! シュプレヒコール!という感じです(笑)。
というか、機動戦士ガンダムのモビルスーツ級に強くなった気になれるアイテムです。
ところでこの腕輪、裏地もしっかり付いてて、縫製も丁寧です。今の日本だったら、薄っぺらい不織布に文字を印刷しただけの安っぽ〜〜〜いペラッとした腕輪が出来てきそうですが、この頃はまだ日本の物作りが健在だったんですね〜。

時代とともに縫製だけじゃなく、労働組合のあり方も変化しましたね。
労組に対しては昨今ネガティブなイメージがつきまといがちですが、労使関係あるところ、労働組合があって当たり前で、それでこそ健全で民主的、建設的な組織運営がなされるのだと思います。が、労組や労使交渉のスタイルは時代とともに相当変化し、あるいは変化せざるを得なかったのも事実だと思います。
札響労組もユニオン札響と名前を変えて、当然ながら腕輪をしたり鉢巻きを巻いたりということはありません。
今見るとこの腕輪、かなりレトロな雰囲気が漂っています。


そういえば今年の夏頃、小林多喜二の蟹工船とか、プロレタリア文学が大流行の兆しを見せていましたが、早くも鎮火していまったのでしょうか。
プロレタリアブームでクラシック界ではショスタコーヴィッチあたりが流行するのでは? と期待していたのですが、イマイチ盛り上がらなくて残念です。

70年代〜80年代、私が中学高校生の頃は、ラジオで中波を聞いていても、モスクワ放送日本語版が大出力で乱入してきて、『ソ連の有能な指導者、ユーリ・ウラジミーロヴィッチ・アンドロポフ同志は、アメリカ帝国主義の挑戦的、挑発的な行動に対し・・・』なんてよく聞えてきてました。
西側の報道とあまりに違うので、イデオロギー抜きで面白くてけっこう聞き込んじゃったりしてました。
今思うと懐かしいです。録音しておけばよかったと思います。


モスクワ放送の「今日の話題」のコーナーとか、ニュースのコーナーでかかってた曲は、今でも耳に焼きついていますが、何と言う曲だったのでしょうか。
情報キボンヌです。

それではみなんさん、ごきげんよう  
Posted by arakihitoshi at 01:12Comments(4)