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だいじょうぶ3組 〜障害持つ担任と生徒〜

2013年03月27日
障害持つ担任と生徒

 「だいじょうぶ3組」が3月23日からムービーオン山形で上映される。

乙竹洋匡が出演

 生まれつき両腕両脚がない先天性四肢切断という障害を持ち、1998年に上梓(じょうし)した「五体不満足」が大反響を呼んだ乙武洋匡(おとたけひろただ)が2007年4月から3年間、杉並区立第4小で教鞭を執った体験を元にした小説「だいじょうぶ3組」を廣木隆一監督が映画化した。
 モデルの赤尾を乙武自身が演じ、赤尾の幼なじみの補助教員・白石をTOKIOの国分太一が演じる。

担任になったクラスで220130321110056

 新学期を迎えた5年生のクラスに新任担任として電動車椅子に乗った赤尾がやってくる。授業を担うのは赤尾だが、黒板に数字や文字を書くのは白石。長いつき合いの2人はあうんの呼吸だ。
 最初は引き気味だったクラスの28人の子どもたちも、自分の障害を個性と捉えて全く気にしない赤尾のフランクさや真摯な態度に次第に心を通わせていく。
 運動会で赤尾が掲げた「全レース優勝」に向かって邁進(まいしん)する子どもたち、山登りの遠足に赤尾が参加できないと判った時の子どもたちの反応、障害を持つ姉が笑われたショックで登校拒否になった綾乃の言葉――。

廣木監督に喝采

 廣木監督の演出はフィクションとドキュメンタリーの境目をいい意味で曖昧なものにした。それほど子どもたちと映画初出演の乙武の演技は自然なものだった。廣木演出に喝采を送りたい。
 赤尾が子どもたちに「大丈夫」と言えば「そうだ大丈夫だ」と思わせてくれる。金子みすずの詩「わたしと小鳥とすずと」の「みんなちがって、みんないい」を詠めば「その通りだ」と声を励まして叫びたくなる。

子どもたちが愛しい!

 子どもたち1人ひとりを抱きしめたくなる、そんな映画だ。

資料提供:やまがたコミュニティ新聞オンライン<荒井幸博のシネマつれづれ>


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