最近、大学入試制度改革に関して様々な情報が飛び交っています。
例えば英語の入試にTOEFLを導入するとか、センター試験を2段階に分けるとか…。
それには主に3つの要因があります。
1つ目は、推薦入試・OA入試の拡大により、入学者の学力が低下したことです。
2010年度の結果で見ますと、私立大学入学者総数47.6万人のうち、推薦入試による者は19.5万人、
AO入試によるものが約5万人います。
合わせて51.4%、すなわち半数以上が12月までに合否が決しているわけです。
このため基礎学力不足の生徒が入学し、一般入試の生徒との学力差が入学後の授業の進行を妨げています。
このため難関私立大学でもリメデイアル(学力不足を補う授業)を実施しなければならないのが実情です。
2つ目は、大学入試センター試験の利用者増大に起因する問題です。
毎年約50万人が受験するようになりましたが、この中には既に推薦・AO入試で
合格した学生が毎年10万人程度含まれています。
実際2010年度に成績開示を希望しなかった生徒が14万2000人もいました。
これは高校側が、推薦やAO入試で決まった生徒に、勉学の動機付けを課すために
言わば強制的に受けさせているからだと思います。
真剣にセンター試験向けの準備をしてきた生徒と受験することを余儀なくされている生徒が
同じ土俵で行われているのが実態なのです。
本来センター試験は6割の得点率を平均点になるように設計されて作られています。
フタコブラクダになるとは関係者も予想だにしていなかったのです。
3つ目は、昨今大学の入試形態がかなり複雑になってきたことです。
これは同レベルの大学間で小さなパイを取り合うため、複数回の受験日を設定することで
自校への受験機会が失われることを回避する作戦を大学側が取っているためです。
このため大学側の作問体制が取れず、外部に作問を依頼する大学がいくつか現れてきています。
このまま進めば、問題作りから採点までを外部機関に丸投げする大学が出てくるようにも思えます。
このような流れの中で大学の入試制度改革への動きが起こってきたわけです。
2010年4月大学入試センターの中に設置された入学者選抜研究機構は、
高大接続を念頭に置いた「高大接続テスト」を考えています。
これは大学教育の中で求められる学力と高校課程で履修する内容とを一致させようとする動きです。
この動きに合わせて、現状のセンター試験を改革しようとする動きが1つあります。
これは極めて重要な論点ではありますが、未だ議論の方向すら見えていないというのが実情でしょう。
もう1つの動きがセンター試験を難易度別に2段階に分けることです。
これは2010年10月25日付けの朝日新聞に掲載されたものですが、
この真偽の如何ははっきりしていません。
ただ先に述べたことを踏まえると、解決策に一つにはなるように思えますが、
大学入試センターの負担が増加するため現実的な方図とは考えにくい所があります。
何れにせよ大学入試制度改革には不確定な要素が多く、これからの進展を見通すのは難しいです。
大事なことは、センター試験などの官主導型の改革より、各大学がグローバル時代に応じた大学改革と、
それに見合う入試改革を進めていく態勢が出来つつあることです。
こうした動きを志望校に合わせて確実に掴んでいくことが、受験生本人だけでなく、
われわれ塾人や保護者の方々の取り組む視点であると思います。
例えば英語の入試にTOEFLを導入するとか、センター試験を2段階に分けるとか…。
それには主に3つの要因があります。
1つ目は、推薦入試・OA入試の拡大により、入学者の学力が低下したことです。
2010年度の結果で見ますと、私立大学入学者総数47.6万人のうち、推薦入試による者は19.5万人、
AO入試によるものが約5万人います。
合わせて51.4%、すなわち半数以上が12月までに合否が決しているわけです。
このため基礎学力不足の生徒が入学し、一般入試の生徒との学力差が入学後の授業の進行を妨げています。
このため難関私立大学でもリメデイアル(学力不足を補う授業)を実施しなければならないのが実情です。
2つ目は、大学入試センター試験の利用者増大に起因する問題です。
毎年約50万人が受験するようになりましたが、この中には既に推薦・AO入試で
合格した学生が毎年10万人程度含まれています。
実際2010年度に成績開示を希望しなかった生徒が14万2000人もいました。
これは高校側が、推薦やAO入試で決まった生徒に、勉学の動機付けを課すために
言わば強制的に受けさせているからだと思います。
真剣にセンター試験向けの準備をしてきた生徒と受験することを余儀なくされている生徒が
同じ土俵で行われているのが実態なのです。
本来センター試験は6割の得点率を平均点になるように設計されて作られています。
フタコブラクダになるとは関係者も予想だにしていなかったのです。
3つ目は、昨今大学の入試形態がかなり複雑になってきたことです。
これは同レベルの大学間で小さなパイを取り合うため、複数回の受験日を設定することで
自校への受験機会が失われることを回避する作戦を大学側が取っているためです。
このため大学側の作問体制が取れず、外部に作問を依頼する大学がいくつか現れてきています。
このまま進めば、問題作りから採点までを外部機関に丸投げする大学が出てくるようにも思えます。
このような流れの中で大学の入試制度改革への動きが起こってきたわけです。
2010年4月大学入試センターの中に設置された入学者選抜研究機構は、
高大接続を念頭に置いた「高大接続テスト」を考えています。
これは大学教育の中で求められる学力と高校課程で履修する内容とを一致させようとする動きです。
この動きに合わせて、現状のセンター試験を改革しようとする動きが1つあります。
これは極めて重要な論点ではありますが、未だ議論の方向すら見えていないというのが実情でしょう。
もう1つの動きがセンター試験を難易度別に2段階に分けることです。
これは2010年10月25日付けの朝日新聞に掲載されたものですが、
この真偽の如何ははっきりしていません。
ただ先に述べたことを踏まえると、解決策に一つにはなるように思えますが、
大学入試センターの負担が増加するため現実的な方図とは考えにくい所があります。
何れにせよ大学入試制度改革には不確定な要素が多く、これからの進展を見通すのは難しいです。
大事なことは、センター試験などの官主導型の改革より、各大学がグローバル時代に応じた大学改革と、
それに見合う入試改革を進めていく態勢が出来つつあることです。
こうした動きを志望校に合わせて確実に掴んでいくことが、受験生本人だけでなく、
われわれ塾人や保護者の方々の取り組む視点であると思います。
教育工房あ~く 塾長 岡田 雅